★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 2 1 年(宝丑)○12月 鉄子 // 移 動 祝 祭 日 |
■12月分一覧 (2021年○目次) |
永井玲衣○水中の哲学者たちの誕生という隠れ場所(2021_1201) |
飛浩隆○ポリフォニック・イリュージョン 飛浩隆初期作品集の怪(2021_1206) |
小池真理子○神よ憐れみたまえの罪と罰(2021_1207) |
沖田臥竜○ムショぼけは混沌とした処世術(2021_1212) |
黒川裕子○#マイネームはきっと正しいが問題山積み(2021_1214) |
酒村ゆっけ、○酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかすの自爆(2021_1216) |
君嶋彼方○君の顔では泣けない水平線は回転するから青春だ(2021_1218) |
梓崎優○リバーサイド・チルドレンが大人を信用しない理由(2021_1222) |
吉村萬壱○死者にこそふさわしいその場所の辿り着く先(2021_1228) |
品田遊○ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語の屈折(2021_1230) |
■2021年12月01日(水)雨未 |
永井玲衣○水中の哲学者たちの誕生という隠れ場所 |
○高校在学時に、疑問だらけの世の中を、 どう振る舞えばいいのかわからず、 模範解答を探すためにひたすら文学作品を読み漁ったが、 それは模範解答であって、経験して得た解答でなかった。 そんな時、フランスの哲学者である ジャンポール・サルトル(1905-0621/宝卯)の 「人生は無意味だ。でも、その人生に意味を与えるのはあなた方である」 に衝撃を受け、自身が模範解答を作って良いことに気づいたと同時に、 哲学への関心が高まり、大学の哲学科に進み、 現在は東進ハイスクール現代文・小論文科講師で、 上智大学大学院文学研究科哲学専攻博士後期課程所属の研究員で、 立教大学の兼任講師、聖心女子学院の非常勤講師であり、 「哲学的対話における自由への気づかいと対話の構え」や、 「サルトルにおける目的の都市」といった論文をあげ、 「哲学とはそんなに堅苦しいものではない」と 日頃から主張している永井玲衣(91-0730/宝丑)が、 09月30日(宝巳)の大半会天冲殺日に、 『水中の哲学者たち』を上梓している。 「もっと普遍的で、美しくて、圧倒的な何か」それを追いかけ、 海の中での潜水のごとく、ひとつのテーマについて皆が深く考える哲学対話。 若き哲学研究者にして、哲学対話の進行役による、哲学のおもしろさ、 不思議さ、世界のわからなさを伝える哲学エッセイで、 当たり前のものだった世界が当たり前でなくなる瞬間。 そこには哲学の場が立ち上がっている!さあ、あなたも哲学の海へダイブ! などが売りの前のめりエッセイで、 永井が学校・企業・寺社・美術館・自治体などで実践している 哲学対話のエピソード(特に小学生相手)が笑える。 人が人であるがために、そこに存在することが、 美しいものだと教えてくれるのが哲学? そこらをふくめて、手のひらサイズの哲学を提唱し、 わかりにくい、曖昧な哲学との境界線をとっぱらい 生活者レベルでつづった珍品。 東京都目黒区中目黒出身で、田園調布雙葉学園中学校・高等学校から 上智大学大学院哲学研究科哲学専攻哲学専修コース修了の永井は、 DNA「龍」主導で、庶民性を自分なりに公平にして発信する。 「龍+龍」は、動きだしたら止まらない研究者の鑑。 ただし「龍」×3もあり、明るくはなく偏屈で実は意固地。 「龍+貫」は、忍耐力はありも、質素簡素で吝嗇家。 「龍+禄」は、教養は哲学ただ一点にのみそそがれ、 一般的な常識なりは求められない。 才能は、この「禄」で異様に執着心の強い愛想。 「神様って見えないじゃないですか。酸素も見えない。 てことは、神は酸素じゃないかって」に対し、 「神様はそこらじゅうにいるね」「でも、吐いたら出て行っちゃう」ではなく、 神様は見えないし、物質ではないからね。 生き方を表す伴星は「牽」で、地味なものを表にだす。 物事の始めの洩星は「龍」で、生地生家との決別。 締めにあたる導星は「貫」で、孤独で終わる。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃の鈍い光を放つ花壇の柵が、 売り物にする花を美辞麗句をならべて奪い合う図式で、植物園好き。 総エネルギー271点は立派なところに、 身長147センチしかないそうだから、ギッシリつまっている様相。 背が伸びないのは、年干支「宝未」VS日干支「宝丑」の納音に加え、 月干支「草未」VS日干支「宝丑」の天剋地冲があり、 制約を特別にうけているのが、辰巳天冲殺のため、 より現実的なものとしてあらわれている。また、納音は私生活は謎。 これも同じ。あらわにしたくないものもあり、 これはある意味哲学者としては、好都合な苦悩か。 とはいえ守護神水性は、僅か20点しかなく、 野人ならばともかく、半端に現世に未練があるところだが、 前述、納音と天剋地冲の影響で、地支の「丑」は、破壊されつくされており、 かえって水は流れ出し、表現するには好都合なのではないか。 なお、地支土性一気格は、現実性生活を犠牲にし、 目下に支えられて生きていかねばならない。 年干支の「宝未」は、自分の奥深い内面を語らず、 それこそ哲学問答ではぐらかす。 時間をかけて、財力に仕事を結びつける。 月干支の「草未」は、なんとなく人々に好かれる質で、 あまり感情的にはならない努力家。 そして日干支の「宝丑」は、自分に適した速度で、 相手にあわせることなく、笑いに徹して富豪にもなりうる。 干支番号構成は、08-32-38で東方と西方を結ぶ鋭角地帯。 もちろん振り幅はそこまで広くはない。 後天運は、初旬「3歳陽申」は、栄誉あるDNA「牽」。 権威的なものを与えられ、地味な存在の宣伝役ばかりか、 自尊心高く、特別意識を磨きに磨き光りを当てられるようにする。 「龍」主導だし、芸術志向で頭は良く、中学受験もわけなかったはず。 2旬「13歳灯酉」は、DNA「車」の多忙で活動的。 通学も電車に乗るばかりか、帰宅時には駅まで地獄の急坂の地。 現在の3旬「23歳山戌」は、DNA「玉」で静寂。 一般社会で通用する素材でもなく学問の道へ。 30年にわたる苦悩すれば才能が磨かれる変剋律が始まり、 哲学者としてはうってつけで恵まれぬ何かが身を助ける。 ここは、学生・生徒に教えて糊口をしのく。 今後は4旬「33歳畑亥」が、主導DNA「龍」で、 ようやく哲学者として生きていく覚悟で、素晴らしい自己確立。 特に年支と月支の「未」が半会のため自信満々。 5旬「43歳鉄子」は、DNA「石」の支合で、 周囲をまきこみ、是是非非の姿勢ながら、 進み行く方向の変化は月干「草」が干合で「宝」になるため、 キラキラ光りを競う干合金性天干一気となり、 その道の第一人者に躍り出て、業界の寵児となりうる。 6旬「53歳宝丑」は、DNA「貫」の律音で力を振り絞って 自分をさらに大きく見せて、成り上がる。 7旬「63歳海寅」は、DNA「調」でありえない独創性極まる。 通俗性からは外れる。 8旬「73歳雨卯」は、DNA「鳳」で、潤い。 豊かな真っ当で工夫する発信力が、時に大きく目立ち。 老いてもなお、弱まる気配なし。 さて、この本の前書きの書き出しは、 「いつからか世界をよく見れるひとになりたいと思うようになった」だ。 おいおい、現代文を東進で教えているなら、これでいいのか。 さすがに、のっけから「ら」抜き言葉を 哲学者から浴びせかけられるとは思わなかった。 「哲学をすることは世界を見ること」ならば、 「ら」抜きは枝葉末節なのだろうか。 永井の口癖を借りれば「よくよく考えてみるとわからないことばかりだ」 になってしまうし、 「そのように仰ってらっしゃるのを聞かせていただきました!」 みたいな尊敬語と謙譲語をどろどろのバターにして、 言葉に塗りたくっているようなのや、 「おクーポンはございますか?」のような もはや崩壊している話し言葉に、うっとりするな〜であるが、 哲学から離れて読んだほうが、底ぬけに楽しいということにしたい。 水が守護神なのに、水に飢えている永井! だからあえて願望としての「水中の岩場のかげ」なのだろうが、 水中で溺れようが、魂は死なずなのだよ! いつか昇華して生まれ変わっては繰り返す。それだけ。 また、永井は辰巳天冲殺らしく、物につられる。 例えば、「この文章をサンマルクで書いている。 けなげにスタンプも溜めたおかげでアイスコーヒー無料で飲めた。 これは想定不可能や予想外のプレゼントではない。 計画的に、雨の日にサンマルクに通った論理的帰結である。 雨の日にサンマルク行くとスタンプ二回押してもらえるからね。」 なのだが、哲学者としてはどうにも解せない。 仕事場ならいざしらず、わざわざカフェに出かけずとも、 自室でそれこそ自前の飲み物で腰を据えて書けよ。 経済に貢献しているのは認めるが、どうにも発想がせせこましくていけない☆ |
■2021年12月06日(月)山子 |
飛浩隆○ポリフォニック・イリュージョン 飛浩隆初期作品集の怪 |
○81年(宝酉)のDNA「司」の干合年に、 「ポリフォニック・イリュージョン」で、 第1回三省堂SFストーリーコンテストにて入選。 82年(海戌)のDNA「車」年に、「SFマガジン」誌上で、 デビュー作「ポリフォニック・イリュージョン」を発表。 83年から92年まで同誌に短編10編を発表。 10年の沈黙ののち、02年(海午)のDNA「車」年に、 「グラン・ヴァカンス 廃園の天使I」を発表。 05年(草酉)のDNA「玉」年に、短篇集「象られた力」で、 第36回星雲賞(05-0717/海寅)日本短編部門、 第26回日本SF大賞(05-1208/陽寅)を受賞。 07年(灯亥)のDNA「石」の害年に、 「ラギッド・ガール 廃園の天使II」で、 第6回センス・オブ・ジェンダー賞を受賞。 10年(鉄寅)のDNA「禄」の天剋地冲年に、 「自生の夢」で第41回星雲賞(10-0808/鉄寅)日本短編部門を受賞。 12年(海辰)の始め11年(宝卯)の干合年最後には、 「零號琴」で第23回SFマガジン読者賞(12-0125/草酉)国内部門受賞。 15年(草未)のDNA「玉」年には「海の指」で、 第46回星雲賞(15-0830/山寅)日本短篇部門を受賞。 日本SF大賞の選考委員を複数年経験。 18年(山戌)の主導DNA「鳳」年に、短篇集「自生の夢」で、 第38回日本SF大賞(18-0225/山子)を二度目の受賞。 19年(畑亥)のDNA「調」の害年には「零號琴」で、 第50回星雲賞(19-0728/陽寅)日本長編部門を受賞している 飛浩隆(60-0905/陽申)が、怖い怖い「猿の手」をふくむ 貴重な初期短編6作に、 文庫オリジナルのボーナストラックとして超短編を収録した 『ポリフォニック・イリュージョン』を 10月10日(宝卯)の「宝」重なりの干合日に上梓した。 複数の独立したパートからなる幻想という表題作は、 婚姻と生殖にまつわる出口のない不可解。 バッハとモーツアルトの音が、コーヒーと紅茶の香り、 クラッカーとメロンの味にだぶって感じられ一瞬の惨事に見舞われた。 二人分の霊が混じり合わぬようクローンが作成された瞬間だった。 そんなこの世のものとも思えない短編もさることながら、 巻末のボーナストラックは、ある意味笑えるので、そこだけでも必見。 島根県松江市で生まれ。松江市の外れの農村部の 五右衛門風呂のある公営住宅で育つ。 島根大学法文学部を卒業し、島根県職員として採用され、 83年(雨亥)の害年での初任地は邑智郡川本町。 転勤引越しは9回以上で、05年(草酉)のDNA「玉」年には、壱岐に単身赴任。 県外に住んだことは一度もなく、18年(山戌)の主導DNA年「禄」年には、 島根県立心と体の相談センター副所長となり、 20年(鉄子)に停年退職後も、延長雇用中で松江市内在住の飛は、 DNA「禄」主導で、心優しくも欲深く自己顕示欲が強い。 「禄+牽」は、実務家で折り目正しく公務員の鑑。 「禄+禄」は、永年で信用を蓄積するも世渡りは不得手。 「禄」×3は、頑なであろう。 「禄+龍」は、教養を実務に活かすが、あれこれ出来ず。 才能は、この「龍」で庶民性と、現実逃避の創造力。 「陽+禄+申月」は、悪意のない妙な懐古趣味。 「子」年生まれ「陽申」は、蛇行せず。 生き方を表す伴星は「玉」で、静かな学び。 物事の始めの洩星は「禄」で、他者にその気にさせられる。 締めにあたる導星は「龍」で、次の展開を考える。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の陽光で、水路に囲まれたビルに、 かろうじて植樹されたシンボルツリーを照らす存在で、 総エネルギー189点は身弱で、自身の火性11点を支える木性は僅か9点! 主導する土性にしても22点なのに、金性72点は欲深く、 小遣いが少ないのでSFを書くと嘯く。 水性75点は、とてもつもなく忙しなく落ち着きはない。 ハミダシ運の辰巳天冲殺なので、現実性が強く、 故郷から一歩も出なかったことが、稼働力をさらに弱めてしまったと見る。 そこは残念でしかない。 年干支の「鉄子」は格好を気にする。なので、堅実な公務員。 月干支の「木申」は実現困難な未来を夢想。 そして日干支の「陽申」は、直感で世間を渡る。 干支番号構成は、37-21-33で南方と西方の 極めて狭い領域で、専門外に踏みだすことはない。 生活最優先の辰巳天冲殺の趣味的人生か。 後天運は初旬「1歳草酉」は、DNA「玉」の木性強化。 宿命内干合あっても稼働条件入りせず、 もろに故郷づけという宿命で、都会の喧噪など興味なし。 2旬「11歳陽戌」は、DNA「貫」の自我強調。 30年に渡る苦悩を受ければ、才能が磨かれる変剋律の始まり。 ここでは、趣味や表現力の痛み。 3旬「21歳灯亥」は、DNA「石」の人間関係の軋轢。 つまり世間ズレした斜な感覚、 或いは不満などを、文章にこめてズル賢くデビュー。 4旬「31歳山子」は、DNA「鳳」の発信力で、 思うように書けずの、いわゆる沈黙期。ここで赴任先で出会った相手と結婚。 5旬「41歳畑丑」は、DNA「調」で鋭角的な屈折で、進み行く方向性の変化。 子供も誕生しただろうし、単身赴任で時間もあって、 小遣い稼ぎに執筆の復活も、苦しみはなし。 6旬「51歳鉄寅」は、月干支「木申」の天剋地冲に、 主導DNA「禄」の自己確立と天剋地冲で、自分を知り、開き直って本格化。 7旬「61歳宝卯」は、DNA「司」の本人なりの 地道な活動で、世間への信頼を獲得。 今後は8旬「71歳海辰」が、DNA「車」の最晩年10年運天冲殺で、 さらには、年支「子」と月支と日支の「申」を含め、 三合会局まで成立するので、水性強化は精力的に、 今まで貯蔵してきた鬱積を一気に吐きだし、 一般的にも知名度向上だが、どこまで力が残っているか。 さて、飛は90年(鉄午)の主導DNA年「禄」年に 同じ県内の出雲市出身の女性(60-1023/木申)と 結婚しているが、二つの共通干支を持ち、 互いに必要な存在であることは間違いないが、 結婚が妻の稼働力があがったとはいえ、 条件なし天冲殺の斬り倒される夢の中。 しかも飛は、10年運「21歳灯亥」の害毒の中。 だからだろう。娘(97-XXXX)の誕生まで7年を要しているし、 14年(木午)の木性強化になった妻の天冲殺年には、 心臓手術を受けるという身代わりになる家族愛! 仲良きことは悪いことではないが、 さほど強くはない飛なのに、妻の夢の中での結婚は 間接的に堪えたとみて、遠回りになってしまった。 これも県外にでなかったからには違いないが、 それはそれ。難解で寡作な作家には、認めたくはないかもしれぬが そういう風になる理由はあるのだ☆ |
妻○60-1023 |
木陽鉄陽 申戌子-5 車鳳車禄玉(禄主導) 木性(14)火性(26)土性(24)金性(73)水性(52)/総合189 午未天冲殺/天冲殺(25歳雨未/35歳海午) 方三位(5歳草酉)/三合会局(55歳鉄辰)/主導DNA天剋地冲(75歳山寅) 木性脆弱/火性脆弱/土性脆弱/金性過多 -5歳草酉/15歳木申/25歳雨未/35歳海午/45歳宝巳/55歳鉄辰/65歳畑卯/75歳山寅〜 |
■2021年12月07日(火)畑丑 |
小池真理子○神よ憐れみたまえの罪と罰 |
○学生運動に没頭して一年浪人して入学した大学在学中から 作家となることを志し、小説を書き始める。 77年(灯巳)のDNA「貫」年の「灯未」重なりだった 07月(灯未)に、卒業後働いていた出版社を退職し、 フリーの編集者、ライターになる。 書籍の企画として「知的」な「悪女のすすめ」の企画を いくつかの出版社に持ち込んだが、 当時の山手書房より「自分で書けばいい」と言われ、 自ら企画に沿ったエッセイを執筆。 60年に一度の主導DNA「調」の支合年だった 78年(山午)07月(畑未)、「知的悪女のすすめ」を刊行し、 エッセイストとしてデビュー。 続けざまに関連のエッセイ集を発表するなか、 85年(木子)のDNA「玉」の害年には、 「第三水曜日の情事」を上梓し、小説家デビューを果たす。 コンスタントにミステリー、サスペンス作品を発表して行き、 89年(畑巳)のDNA「鳳」年に、「妻の女友達」で、 第42回日本推理作家協会賞短編部門(89-0327/陽戌)を受賞。 ミステリーから恋愛小説へと新境地を開き、95年(草亥)のDNA「龍」年には、 「恋」で第114回直木賞(96-0111/灯未)を律音日に受賞。 その後も、98年(山寅)の主導DNA「調」の天冲殺年には、 「欲望」で、第5回島清恋愛文学賞を受賞。 06年(陽戌)のDNA「石」年には、 「虹の彼方」で、第19回柴田錬三郎賞を受賞。 12年(海辰)のDNA「牽」年には、「無花果の森」で、 第62回芸術選奨文部科学大臣賞文学部門(12-0313/雨酉)を受賞・ 13年(雨巳)のDNA「車」年には、 「沈黙の人」で、第47回吉川英治文学賞を受賞し、 今年(21年/宝丑)は四土格入格年でもあり、 第25回日本ミステリー文学大賞(21-1128/鉄辰)を授与されるなど 目覚ましい働きをしている小池真理子(52-1028/灯未)が、 渾身の力を振り絞って書き上げた『神よ憐れみたまえ』を 06月25日(木辰)のDNA「玉」日に上梓した。 わたしの人生は何度も塗り変えられた。いくつもの死と性とともに──。 1963年(雨卯)11月(雨亥)09日(陽辰)、 福岡県大牟田市の三井三池炭鉱の爆発と国鉄東海道本線鶴見駅〜新子安駅間の 滝坂不動踏切(神奈川県横浜市鶴見区)付近で 列車脱線多重衝突事故が発生し「魔の土曜日」と言われた夜、 東京都大田区久が原にある事業家の邸宅で、 12歳の一人娘の黒沢百々子は学校の合宿旅行中に、 物取りに見せかけられた工作による何者かにより両親を惨殺された。 雨天のなか、犯人は自転車で逃走も、確たる手がかりはなし! (犯人が鶴見事故に遭遇し生存しながら、 会社の寮に住む同僚と偶然出会ったことが、当時としてはアリバイになった、 同僚の脚の悪い妹に犯人が親切に接したという恩義からの結果的には偽証) (百合子は)母ゆずりの美貌で、音楽家をめざしていたが、 事件が行く手に重く立ちはだかり、好奇の目にさらされ渡仏を諦め 黒く歪んだ悪夢、移ろいゆく歳月のなかで 運命の歯車が交錯し動き出した、あまりにも酷い真実! 好いた者同士が結婚するとどうなるのか! 血の差異はどんな物語を産みだすのか?! 好いた者同士が結婚しないとどうなるのか! 親子二代だけの確執ではすまない倒錯の歴史! わかりきっていたとはいえ、ラストに至る告白は衝撃なのだろうか! 警視庁池上署の刑事や役者仲間で売れっ子になった知人は、 おそらく犯人の目星はついていたろうが、確証がなかっただけ! この幕引きは正しかったのか! 落涙必至ではなく、むしろ穏やかな現在を讃えるべきではないのか! 著者が10年の歳月をかけて紡いだ別離と再生の不思議な物語は、 速力濃厚で一気読み推奨! 主人公と太田区千鳥町から通う家政婦(石川たづ)の目ばかりか、 犯人や様々な登場人物の主観の交錯を、 冷酷非情に情念を抑えめにまとめられており、 昭和の時代の家柄格差の親の結婚が、血なまぐさい事件を誘発させた結果、 皮肉にも、主人公は育ちは良いが軽薄な男と結婚してしまい、 本当に惹かれていた家政婦の長男を選べなかったことが、 将来家政婦の長女が不倫をして、 自らの死と引き替えに誕生させた子の「律」を主人公が引き取ることによって、 真の自由に似た穏やかなものを手にできるのだから、 人生は何があるかわからない! これは渋谷パルコが時代の先端をいっていた時代から、 平成を経て令和に至る血の歴史! 美しい人も時には、人生を誤るし、その血族にしても同じこと! 「ありがとう」「すまない」「さようなら」・・・。 小池が後世に残した代表作は、哀しいのか滑稽なのか! メンゲルベルク指揮による「マタイ受難曲」からは、 すすり泣きのようなものが聞こえるそうだ。 「心が揺さぶられるのだよ」と主人公の父は言った。 「これ、なんていう曲?」 父はかけがえのない大切な言葉を口にするように、 ひと呼吸おいて「神よ憐れみたまえ」と。 この結末の正否は、読み手が決めることなのだろう! 犯人役は綾野剛(82-0126/畑酉)で、映画化を期待したい! 東京都中野区に誕生。父親は満州国大連市に生まれ、 引き上げ時に両親を失い、東北帝国大学を卒業、 母親は函館市出身で、学生結婚ののち、父は昭和石油に勤務。 後に父親が外に子供をつくった事件も、作品には活かされているし、 そもそも「鶴見事故」では、母方の叔父が通勤途上で、 幼い子と妻を残し、他界してしまっている。 55年(草未)のDNA「龍」年に、東京都板橋区成増の社宅へ、 59年(畑亥)のDNA「鳳」年に、東京都大田区久が原の社宅へ 65年(草巳)のDNA「龍」年に、兵庫県西宮市へ、 68年(山申)の主導DNA「調」年に、宮城県仙台市青葉区上杉へ。 大学進学時に上京し、東京都武蔵野市吉祥寺北町で、ひとり暮らし。 実家は、最終的に神奈川県横浜市保土ケ谷区になった。 宮城県立第三女子高校卒業ののち、成蹊大学文学部英米文学科を卒業。 (一浪なので、アベシンゾーとは同期になるな) 同棲して広尾のマンション暮らしから、 蔵書を収納する関係から、90年(鉄午)に軽井沢へ引越し。 今回の作品で、重要な舞台になる久が原、札幌、吉祥寺、保土ケ谷とも 重要な思い入れがあると思われる小池は、 DNA「調」主導で、繊細で執念の人。 他人とは異なる感覚で独自の世界観を構築。 主人公の負けん気の強さは、小池そのものであるはずだ。 「調+調」は、女性の性を哲学的に乗りこえ、 頑なに守りながら、客観的にとらえる。 烈しい怒りと苦しみは、厳粛で荘厳で清らか。 「調+鳳」は、柔軟性あるため読者に理解を求める。 「人の苦しみも悲しみも、怒りも苛立ちも、 壮大な時間のなかで俯瞰してみれば、どういうこともない小さなもの」であり、 「束の間の光のようなもの」なのだ。 「調+牽」は、気品がありながら、行動力も備わる。 才能は「牽」で、隠されているものを世に問う。 むろん栄誉はつきものなので、数々の受賞実績。 「調+司」は、家庭の幸福が第一で、 そのためには、何をおいても守り切ろうとする。 「灯+調+戌月」は、幼い気持ちを理解できる少女性で、 心底子供好きだが、なかなか己には至宝恵まれず。 「辰」年生まれ「灯未」は、王道を行く。 生き方を表す伴星は「貫」で、波の少ない人生が理想。 物事の始めの洩星は「調」で、別離から始まる。 締めにあたる導星は「牽」で、名を残す。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の頑丈な土台に鎮座した燈台で、 海を照らすもので、総エネルギー271点は存在感ありも、 創造力の木性が42点なのに、自身の火性72点、表現力の土性70点。 取材や体験を綿密にしないと成立せず。 また金性47点に水性40点は、売れっ子作家でも、 最高峰を極めるわけではないが、相応に味のある有意義な作品となる。 年干「海」と日干「灯」が干合するので仕事好き。 月干「鉄」は干合変化せずで、良い意味でブレずも、こうと決めたら退けない。 年支「辰」月支「戌」日支「未」の四土格は、 「丑」が揃えば四土格入格で、それが今年でもある。 常に慌ただしく、何でもあり! 08年01月(07年の灯亥年最後の雨丑)の暖炉の煙突火災で実家全焼も、 「丑」月だったし、11年01月(10年の鉄寅年最後の畑丑)の 自宅で不注意に転び松葉杖生活になったのも、 「丑」月ばかりか天冲殺の夢の中で、母親の手術にも立ち会えない始末! 何が起きるか、予測不能の愉しめる人生。 今年(21年/宝丑)は、金性と四土格の合体で、 重厚で長期にわたり評価されるものである。 年干支の「海辰」は、冷静で冴え渡る感性。頭の回転は速く芸術センスあり! 月干支の「鉄戌」は、表面は穏やかで、 危険察知能力抜群で、危ない橋は渡らない。 あつかましさも天下一品で、怪我や大病の経験は、不思議と運をあげる効用。 そして日干支の「灯未」は、見た目以上に熱く、 水をかけられても、しぶとく生き残り、 辛辣な持続力ありで、信念をもって実行する。 干支番号構成は、29-47-44で南方北方西方の鋭角領域。 後天運は、初旬「7歳畑酉」が、DNA「鳳」の中庸心。 月支「戌」の害が効いて、虚弱体質。 「調」主導の偏りは、舌も肥えており、 給食になじまず、体力が追いついていかなかった模様。 ある意味気が抜けていた状態も、 内側の人間形成は行われたはずで、感覚は男子のようなもので、 後半には、母親を守るような気持ちも育まれた。 2旬「17歳山申」は、主導DNA「調」で自己確立。 尖った感性で学園紛争を垣間見て、一浪。 大学では作家になることを志すが、就職した出版社は、 実用書ばかりで嫌気がさし、文藝の端くれでさえなく退社も、 ライターとして稼ぐ自由な立場を得た結果、 初の著書は、時代の先端を行く実用的随筆という皮肉。 3旬「27歳灯未」は、DNA「貫」の律音で、 後天運が鎧兜のように厚みを増し、出会いと同棲。そして小説家デビュー。 4旬「37歳陽午」は、DNA「石」の支合。 順調に狡猾に作品を世にだしていき、直木賞を受賞し、認められる。 増えすぎた蔵書や執筆環境確保のため、90年(鉄午)には軽井沢に引越し。 5旬「47歳草巳」は、DNA「龍」の飛躍。柴田錬三郎賞を受賞。 6旬「57歳木辰」は、DNA「玉」の安定に過去や実家。吉川英治文学賞を受賞。 09年(畑丑)のDNA「鳳」の四土格入格年には、パーキンソン病で父を亡くし、 13年(雨巳)のDNA「車」年には、長く認知症だった母を見送る。 過去を強烈に意識し、本作を着想。 現在の7旬「67歳雨卯」は、DNA「車」の危機的状況も、 初旬条件のない10年運天冲殺は、土砂降りの雨にさらされるが、運気は拡がる。 夫(後述)を犠牲にすることで、生き延びる。 この後の8旬「77歳海寅」は、DNA「牽」の栄誉が廻る 10年運天冲殺で、後世に語り継がれる評価が確定するに違いない。 さて、小池は81年(宝酉)のDNA「禄」年に、 知人である笠井潔(48-1118/灯未)から 「パリから藤田が帰ってきたから紹介するよ。 おもしろい男だから会って損はないよ」と言われ、 同じく作家を志す福井県福井市生まれ、 早稲田大学第一文学部中退の藤田宜永(50-0412/灯丑)を紹介され、 2〜3年は友人付き合いが続いたが、 その後83年(雨亥)のDNA「車」年に、角川書店のパーティで再会し、 打ち上げ後のカラオケでチークダンスを踊ったことで感応し 3ヶ月の交際後、84年(木子)のDNA「玉」の害年に同棲開始。 90年(鉄午)のDNA「司」の支合年に、軽井沢に居を移しているが、 入籍は、09年(畑丑)のDNA「鳳」年にまでずれ込んだ。 藤田はエールフランス勤務中に仏人と結婚し 離婚しての帰国後の遭遇は別にして、 20年01月30日(海申)の干合天冲殺日に、 右下葉肺腺癌のため長野県佐久市の病院で、死去しているが、 二人に子供がいないこともふくめ、何故だろう! まず、藤田が大学を中退しエールフランスに入社し、 一度目の結婚をしたのは2旬「18歳海午」の干合支害10年運なので、 やむなしとして、小池との出会いは 3旬「28歳雨未」のDNA「車」の天剋地冲10年運内の 81年(宝酉)の条件なし天冲殺の夢の中。 さらには、早過ぎる死の一因は、 軽井沢移住が90年(鉄午)のDNA「司」の害年では、さすがに身体はもたない! しかも、母屋に小池が住む主従関係ばかりか、 そもそも、紹介者の笠井は、年支「子」VS日支「未」の害持ちで表裏あり。 小池とは律音で、藤田とは納音という因果な関係。 また、藤田の月干支「鉄辰」と小池の月干支「鉄戌」は、 納音関係で、それこそ血の背景は異なるところに、 小池の月干支「鉄戌」が藤田の年干支「鉄寅」と大半会するとはいえ、 藤田の「丑」は小池の四土格を完成させる道具みたいなものだし、 日干支同士は納音関係で、ぶち壊す間柄で、 仕事を優先せざるをえない生日冲殺の小池との間に 子供が出来なかったことは、自然の流れ。 「肌があった」と勘違いした小池の犠牲になった藤田は、 「38歳木申/48歳草酉」の10年運天冲殺で、 小池に遅れて直木賞作家の栄誉は得たが、本当のところはどうなのだろうか。 小池は藤田を偲びながら「あれだけ冗舌だった男が、 今は私が何を書いても黙っている」とするが、 小池にとっては、この10年運はDNA「車」となり、 ジェットコースターのような激しい日々で、 「書くことが救い」と言うしかない。 『神よ憐れみたまえ』は、小池にとってどんな意味があるか、 (小池には)「律」のような、後をたくす叔父の子孫や 妹の子や孫はいないのだろうか。 小池は脱稿時に、人生を一区切りした感慨で、 不覚にも涙したそうであるが、その滑稽ではない満足感では 深くて闇のようでも、読者はそれを感じていくだけだ☆ |
小池真理子○52-1028 |
灯鉄海草 未戌辰-7 牽司鳳調調(調主導) 木性(42)火性(72)土性(70)金性(47)水性(40)/総合271 寅卯天冲殺/生日冲殺/天冲殺(67歳雨卯/77歳海寅) 主導DNA(17歳山申)/律音(27歳灯未) 四土格(丑で入格)/火性過多/土性過多 -7歳畑酉/17歳山申/27歳灯未/37歳陽午/47歳草巳/57歳木辰/67歳雨卯/77歳海寅〜 |
■2021年12月12日(日)木午 |
沖田臥竜○ムショぼけは混沌とした処世術 |
○刑務所に収監されていた01年(宝巳)の天剋地冲天冲殺の頃、 年上の午未天冲殺とはいえ、共通干のある守護神方向の 浅田次郎(51-1213/灯亥)の「鉄道員(ぽっぽや)」を読んで涙し、 人の心を動かせる小説家になりたいと考えるようになった。 六代目山口組「二代目大平組」で、最高幹部を務めるにまで上り詰めたが、 次第にシノギをあげるのが厳しくなり、直属の上部団体幹部の廃業を機に、 14年(木午)のDNA「牽」年に引退し、 当初は飲食業や運送業を生業にしていたが、 15年(草未)のDNA「車」の半会年より、 アウトロー情報を中心としたニュースサイト「R-ZONE」で、 記事を投稿するようになり、文筆活動を本格化させ、 16年(陽申)のDNA「玉」の害毒年の、山口組の分裂以降、 ウェブメディアや週刊誌などで多数の記事を執筆し、 16年(陽申)に単行本として処女作となる 「生野が生んだスーパースター文政」を刊行、作家デビュー。 また山口組分裂に関する書籍を発売し、テレビ番組やYouTubeに出演したり、 トークライブの開催、映画やドラマの制作にも 携わるようになるなど、精力的に活動を展開し、 発売前から朝日放送テレビで北村有起哉(74-0429/鉄子)主演で ドラマ化(21-1003/木申)が決まっていた 沖田臥竜(76-0217/畑亥)の『ムショぼけ』が、 09月12日(雨亥)のDNA「禄」日に上梓されている。 大阪刑務所の門の前に、40過ぎの男がひとり立っていた。 陣内宗介(76-0214/陽申)、元ヤクザ。14年ぶりのシャバだ。 ジギリ(組のために身体を張ること)で、 銃を握って長期服役したのに、5千万円の見返りどころか、 組を破門になって、妻子も離れてしまい、 妻は再婚までして、誰もいなくなった。 絵に描いたような、社会のおちこぼれを迎えに行ったのは、 年老いたオカンの軽自動車だけで、 その母親は、幼い時に弱虫だった息子に渇をいれすぎ、 「そうすけ!男は負けたらしまいや!」と 暴走に走らせてしまったのを後悔している。 そんな陣内だが、還暦すぎたオカンと二人暮らしを始め、 五千万円をチャラにしてカタギになった 元若頭の内装屋で職人を始めるが、三日ともたない。 そんな矢先、執行猶予がついて、 僅か3ヶ月の拘禁でシャバに戻ったわりには、 ムショ帰りを売りにして、YouTuberになって調子こいている 元舎弟のHIROを呼び出してドヤしつけると、HIROにメッセージが届いた。 「その人、私の父かもしれません」。 メッセージの送り主は、14年間会っていなかった娘だった―― 長期服役によって「拘禁反応」(いわゆるムショぼけ)に悩まされる男が、 ヤクザとカタギと家族と仲間と一緒になって、怒って、ヘコんで、 笑って、泣いて、まっすぐに、兵庫・尼崎の夏を駆け抜けた! 運送屋に勤務し、YouTuberとからんで少しずつ、浮世のしきたりを学びつつ、 オカンには孫と10年降りに会わせることもできた。 狂っているのは、俺なのか、世界なのか!泣いてくれるな、オカン! 昔は妻も子もいた。そんな幸せの瞬間ってなんだろうか。 自問自答しながら、今日もスマホをたたきつける! 元舎弟がコラボする芸能人女性YouTuberが、僅か20年生きただけで フェラーリに乗ることに呆気にとられながらも、 その衝撃的な苦悩に併走したり、息子が甲子園で大活躍したり、 娘は早くも結婚!出来すぎの展開は、さすがの辰巳天冲殺らしく経済人! とはいえ、主人公も45歳になり、歳を重ねたものである。 一般人には縁のない世界を垣間見られる 「ダメでもともとで始めた世界。ダメならダメで良い。 たかが中卒の、俗に言う元反社が書いた小説だ。 これで名誉が挽回されることもないが・・・。 地道にやっていれば、大当たりはないかもしれないが、 ささやかな幸せは得られるものだと知った。 本当はもう少し幸せになりたいが、生きてきた証しはこの世界に残せた、 みたいな気分になっている」だそうだ。 貴重な準実録小説は、大阪言葉と人情味にはあふれているゾ。 兵庫県伊丹市生まれで、兵庫県尼崎市塚口育ち。 大阪府箕面市に半年ほど住んだこともあるが、現在も兵庫県尼崎市に居住。 父親は朝の5時には家を出て、夜の8時まで働く自営業を営んでいた。 働きすぎと元来の酒好きが祟って、59歳という年齢で他界。 息子が通算12年間も服役していたのだから、心労もあったと考えられる沖田は、 DNA「玉」主導で、母親思いの元来学びの人。 書くことは好きで、勉強嫌いでも退屈な義務教育もやりすごせた。 若年期は不良と極道を、身体をはって実践したのだろう。 「玉+禄」は、生年冲殺でもあり、追従するのは得手だが、 逃亡は苦手とはいえ、いつでも、何かを計算している! 「玉+牽」は、思い立ったら行動するので、分かり易い。 「玉+玉」は、欲はあるのに欲にこだわらず。 「玉+調」は、大人びる、知ったかぶりのわりには、 世間知らずで、あれもこれも器用に出来ず。 すなわち、極道やグレた者の世界を描ききるしかない! 才能は「調」で、物事を正面から観察しないハグレ者で、 尖った反抗心や、都合の良い批判力。 「畑+玉+寅月」は、純粋純朴な面はあるが、 好運と不運が同居する傾向なので、 これからは飛ばしすぎて、報復などされぬよう心がけたい。 「辰」年生まれ「畑亥」は、異性理解不能で狭視。 女性の気持ちを理解できないので、結局は「俺についてこい」しか言えないし、 腹が座って男を制御できるような、したたかな女性でないと、 成立しない婚姻生活。視界に入るのも経験につちかわれた得意分野であり、 間違っても、今風の恋バナを書かせてはいけない(笑)。 生き方を表す伴星は「鳳」で、優雅で遊び半分。 物事の始めの洩星は「牽」で、目上の引き立て。 締めにあたる導星は「玉」で、生涯学びや研究の世界。 宿命の特長は、初春午前四時頃の、酸いも甘いもある両世界を朝陽が照らす街。 深夜労働をする者なり遊興に浸る者と、日中の仕事に早朝から出勤する者が、 一瞬交錯する駅舎みたいなものか。 総エネルギー229点はまずまずも、木性80点は格好ばかりつけるし、 金性11点は小気味良いが型にはまった表現力。 服役したのは、生年冲殺であり組織の意向でもあるが、 DNA「車」の木性である「草」よりDNA「牽」の木性である「木」が、 月支「寅」内と日支「亥」内にあり支合しているため、 当初は箔を付ける狙いがあったのは否定できない。 世が世ならば、親の職業や環境が異なれば、 進み行く世界も異なっただろうし、男女の差こそあれ、 元はグラビアクイーンで、 タレント活動をしている大原かおりは同一生年月日。 また地支に目をやれば年支「辰」は春の土性であり、 月支は「寅」で日支「亥」であり支合すれば、 木性は相当強化されるので、「畑」としては剋されることには慣れており、 収監に耐えられたのだし、立派に経験を活かしている。 また「畑」が木性を干合させねば、作物が多く売れるので、 干合して「山」に変化させ、追い込まれたり、 乗りこえていかぬよう気配りは必要。 これは異性に限らず、元舎弟のYouTuberのHIROとて同じ。 人は上手に使うもので、そのYouTuberあったからこそ、 幼い時以来、離れ離れになっていた娘とも再会できたので、 人も物も使いようだが、実際の夫人の出会いは、出所してからで、 子供もまだ幼く、親の仕事や過去に疑念を抱かすことなく 伝えていくのが、今後の課題なのだろうか。 年干支の「陽辰」は表向きは明るく温厚も、 根っ子は辛辣で、批判力ありも、何度も失敗しては高い所に昇っていくが、 人生の一番重要な局面で、とてつもないお試しあり。乗りこえれば本物だ。 月干支の「鉄寅」は、硬軟使い分けが出来る変貌自在。 臨機応変に様々な製品に化けるような、何でも屋。 そして日干支の「畑亥」は、泥田で時代のつなぎ目。 天性の勝負師でもあり、異常干支特性は身体能力の異様。 長年収監されていようと、スマホにもすぐ馴染み、 器用に文章も書けるようになる! 収監中からの執筆も圧巻で、ドラマでも再現された模様。 干支番号構成は、53-27-36で北方南方西方で、 東方欠けが前進気勢の欠如にならぬか心配だが、 「玉」主導が極道に入ったのだから、そのまんま、やる気満々と理解したい。 後天運は、初旬「6歳宝卯」はDNA「鳳」の半会で、 男児らしい遊びは、心憎い成果ありなうえに、 年支「辰」と月支「寅」の隙間を埋める 春の方三位完成で、賑やかしいことこのうえないが、 同時に年干支「陽辰」は「海辰」になり、忌み神化。 親の世界は不安定になるばかりか、冲殺されているため制御不能で、 「玉」主導らしく、ひとつの道を極めてしまうと、 堅実ではなく遊興で結果をだすようなものになる。 89年(畑巳)の納音天冲殺年には、校外活動で屋根に登り転落して骨折。 これで癖がついたのか、後年にも怪我をしやすくなっている。 2旬「16歳海辰」は、DNA「司」の10年運天冲殺で、 極道の道に真面目に励む、自己中心。走り出したら止まらない生年冲殺。 その気になると、一気に上り詰めるわけで、 92年(海申)の「海」重なりの害毒年に、 地元の山口組傘下の組織に出入りを始める。 車を盗んで逃走し、2年ほど山陰地方に潜伏。そして服役。 3旬「26歳雨巳」は、DNA「禄」の天剋地冲10年運天冲殺。 引力本能全開、目立ってなんぼで、大きな仕事を引き受ければ、 地位もあがるとその気にさせられ、抗争事件を起こして収監で、 六代目山口組「二代目大平組」で最高幹部を務めたが、 30歳になった06年(陽戌)の年干支「陽辰」の納音で、獄中で父親を亡くし、 あっけなく、あてにしていた手当も失う。 通算12年の服役で、出所は10年01月01日(宝亥)で、 そこからは、10年運天冲殺の逆作用の落ち込みを痛感。 日当9千円の荷物運びのバイトや、流行らぬ飲み屋。 現在の4旬「36歳木午」は、天冲殺明けのDNA「牽」で、 努力すれば栄誉ありで、月支「寅」の半会もあり、 結婚して子供も産まれ、小説家デビューして、気合いが入るが、 16年(陽申)の害年には、大腿骨と鎖骨二本の骨折と 後から発覚した鎖骨一本のヒビと、そこが肺炎になったりと、災難とは仲良し。 来年(22年/海寅)から始まる5旬「46歳草未」は、 DNA「車」の多忙と危険が同居で成果あり。 まさかの抗争はないと思うが、息つく暇のない忙しさで、落ち着かず。 売れに売れるのか、反動がくるのか。いずれしろ業界の正常化などに向け、 若い者を更正させるなり使命をもたぬと厳しい。 それが月干「鉄」との干合により、方向の変化になる。 6旬「56歳陽申」は、DNA「玉」で自己確立。 年干支「陽辰」の大半会を伴うが、日支「亥」は害。 古巣なりそれら勢力との確執など。 「陽」は守護神なので、ありがた迷惑とも考えられるが 安全運転でなければ、戸惑いや病の到来。 7旬「66歳灯酉」は、DNA「龍」の挑戦。 決め手はないだけに、前旬からの復活次第。 8旬「76歳山戌」は、DNA「石」の妥協。 年支「辰」の対冲もあり、完全に過去の人というか、 晩年まで闘争に明け暮れぬわけではない。 さて、沖田は主人公とは異なり、服役後の結婚ということで相手は若く、 今のところは家庭円満。特に夫人(XX-0907)は 出所後の辛い時からの付き合いで、どん底から沖田を支えてきたので、 月干支は「陽申」なのは間違いのないところで、 91年(宝未)あたりの生まれが濃厚。となると、日干支は「鉄辰」になり、 主導権は、夫人にあろうかと思うが、 冲殺範囲はもたれようと、順応できるのが「玉」主導。 とはいえ、「玉」主導とはいえ、親縁なしの生年冲殺。 さらには、ハミダシ運の辰巳天冲殺が、 動けぬ「山」でもないのに、地元密着は如何な物か。 「玉」は旧い街並みなので、せめて奈良なり京都なりで、 今の活動をしていれば、もっと伸びはあろうかと思われる。 なお、第一子女児(12-0611/雨卯)は、 羅状で共通干支があるが、金性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人で、 「車」主導の武闘派ばかりか、年支「辰」VS日支「卯」の害持ちは、 単純に反抗しやすく2旬「12歳木辰」は、 DNA「調」のとんがりやすい反抗期なので、慎重になる必要あり。 また、第二子男児(15-0825/雨酉)も金性過多のハミダシ運の戌亥天冲殺で、 濁りやすい可能性あり、姉ほど際立つものはないが、 このあたりが、沖田が地元密着にこだわった報い。 いつかはでていくものだと思わねば、自分の身がもたぬかもしれない☆ |
第二子男児○15-0825 |
雨木草灯 酉申未-6 鳳調龍玉車(玉主導) 木性(29)火性(26)土性(40)金性(64)水性(33)/総合192 戌亥天冲殺/変則方三位(6歳雨未/16歳海午) 主導DNA支合(36歳鉄辰)/天剋地冲(46歳畑卯) 木性脆弱/火性脆弱/金性過多/水性脆弱 -6歳雨未/16歳海午/26歳宝巳/36歳鉄辰/46歳畑卯/56歳山寅/66歳灯丑/76歳陽子〜 |
■2021年12月14日(火)陽申 |
黒川裕子○#マイネームはきっと正しいが問題山積み |
○10年(鉄寅)のDNA「鳳」の表現力強化半会年の、 守護神DNA「玉」の害日に、「吟遊翅ファティオータ」で、 第6回C NOVELS大賞(10-0216/灯酉)を受賞し、刊行時には、 「四界物語1 金翅のファティオータ」と改題し作家デビュー。 12年(海辰)の天剋地冲天冲殺年に、児童文学者協会第56回創作教室で学び、 17年(灯酉)のDNA「玉」の害年の、DNA「禄」の半会日には、 「さよならシュトラウス。」 で、 第58回講談社児童文学新人賞(17-0823/海午)佳作受賞し、 18年「奏のフォルテ」と改題し刊行、 児童文学デビューを飾った黒川裕子(79-0928/山戌)が、 デビュー以来初の主導DNA「調」年を迎え、 『#マイネーム』を、09月13日(木子)のDNA「車」日に上梓した。 「自分の名前。きらいです。本当の名前、さけびます。」 様々な境遇の中学生達の心の声である 「とりあえず、さけぼうか。あたしの本当の名前」! 海とキャベツの町、千葉県銚子市に暮らす 中学一年生の明音(みおん)は、少しけんかっ早いのが玉にキズだけど、 おかげさまで、元気いっぱいに育ったと思っていたが、 結婚するときは共通の友達に紹介され、たった二ヶ月で電撃結婚したのに、 離婚には半年かかり、パパは隣の神栖市にある会社の近くにアパートを借り、 会いたい時は、いつでも会えることになっている。 両親の離婚によって名字が変わった! 娘の誕生を誰よりも喜んで、美しい願いをこめて名前をつけ、 大事に育ててくれた両親は、性格の不一致であっけなく離婚した。 それにより、名前が坂上明音は、戸松明音になってしまい、 人生ってひとことで言うと・・・・・・「わお。」になってしまった。 性格の不一致なんて、人それぞれ違うのだし、 一致することなど、クローンでもない限りないのだから、 ていのいい「大人の言い訳」。「結婚して名前が変わったとき、 感動して、市役所の窓口で泣いちゃったんだから」は、 いったい何だったのだろうか! ママは以前からパートから契約社員に出世した44歳で、 醤油会社の事務の仕事を続けているわけで、 パパは一緒に暮らしていた一軒家からでていった。 ようは、過ちを冒したのだが、多感な子供がいる時期に、 我慢ができなかったのは、他にもどうやら原因はありそうだ。 入学した杜中(モリチュー)では「さんづけ」運動がはじまり、 新しい名字が強調されることに。もう最悪だ! そんなとき、SNSで、地元中学生限定のスレッド 「自分の名前がきらいなやつ集まれ #マイネーム」に出会う。 スレッド主のビオが、「さんづけ」運動に反対して、 「自分の呼ばれたい名前の名札をつけよう」と呼びかけると、 名前にそれぞれの不満を抱える明音たち一年生は熱狂した。 明音のクラスは、23人! そのほとんどは、小学校の卒業式と中学校の入学式のときの 苗字が変わった理由を薄々感づいている。 そして、「杜中名札事件」が勃発する。 何が「SUNSUN運動」だかしらぬが、虐めや揉め事を回避するために、 学校では「さんづけ」で呼ぼうというルールを作ったのだ。 同市同校出身で母親の同級生だったらしい「ヘーちゃん」こと 八森平八先生も「さんづけ」かと思えば、担任は 「先生のことは、先生って呼ぶに決まってるだろ」だそうで、 丁寧だけど妙に反抗的に、優等生が抗議しても 「学校のルールだから」で終わり。そんなの認めない! 美音は新しい名前をわざわざさんづけで違和感を憶え 仲の良い親が洋食レストランを経営する稲村彩瑛ちゃんと 静岡から引っ越してきたばかりの新参者の、 「ニンジャ99」こと清水結人がからんでくるが、 構わずキャベツ畑を進んでいくと、 廃屋同然の二階建てのログハウスがリフォームされたばかりで、 表札が「福本」「柚木」とふたつある 「本日オープン」の「ブックカフェ・てふてふ」を見つける。 表でなんだろうと騒いでいると 「入りなよ。いまなら出血大サービスでチャイをいれチャイます」と ダジャレを言った明日花さんという女の人がでてきて招かれる。 お菓子の家ならぬ本が住んでいる「魔女の図書館」だ。 ぱっと目についた背表紙だけでも「100万回生きたねこ」 「エルマーのぼうけん」「赤毛のアン」「魔女の宅急便」 「獣の奏者」「かいけつゾロリ」「若おかみは小学生!」 「ハリーポッター」「銭天堂」等と、なかなか魅力的だ。 明日花さんは、児童書と海が好きで、 テコンドーの黒帯らしく「最強のブックデザイナー」。 この店に入ると名札をつけて、名乗りたい名前を名乗るルールがあるらしい 明音は迷ったてから「SGM」。 「スーパーグレイトみおん」ではなく、大好きな「坂上明音」の略だ。 名札は店にいるときだけで、帰る時に缶からに戻す。 すでに「ビオ」っていう先客があったらしい。 本も貸し出すというので、読書家の彩瑛ちゃんは「銭天堂」の最新刊、 ニンジャ99は「ジュニア空想科学読本」。 明音は「星の王子さま」を手に取る。 そして家に帰り、子供達のSNSに突如出現した 「自分の名前がきらいなやつ集まれ(銚電民・中学生オンリー)」 というTRをみつけ、主催する盟主ビオの元に「SGM」として参加する。 ほどなく謎のビオの提案と「てふてふ」を拠点とした 20人を越えるマイネーム名札運動「星の名前」をつける 「星の王子さま同盟」が始まったが、仲たがい、裏切り、 大人たちの反撃で挫折する!全校生徒の投票行動にまで持ち込んだなのに。 そしてわかったことがあった。 脳性マヒの車椅子の「ホイール99」は、介護なしで学校中に出入りしたい。 段差があるので、大好きな美術室に入れない! 「ニンジャ99」は、養子縁組で子のない 遠縁の床屋が里親になったばかりのピッカピカの訳ありだったし、 なんでもしっているはずの仲良しが、 実は在日四世で別の名前「イ・チョエン」をもっていること。 ヘイトを避けてレストランの営業も見知らぬ土地だから。 SGMは違う、好きでも嫌いでもない名前! そして学校では「」の意味不明の名札をつけていた正体も! 星の王子さまに名前がないのとは、ちょっと違うけどね! 名札警察と戦っている最中は、なぜか「てふてふ」も閉められてしまった。 明音たちの心の叫びは届いたのか―――。 ヤル気がないと、猫の清少納言を抱っこして テーブル下に隠れている意外なママの実力もわかったことだし、 さんさん運動は継続になったが、 「てふてふ」への出入りは解禁され、美術室もバリアフリーとなった。 叛乱はたぶん鎮圧されたんだろうけど、 おだやかでにぎやかな新しい毎日があったのだと思う。 大阪府茨木市出身。京都外国語大学を卒業、 エジンバラ大学大学院修士課程修了後、会社員を経て、 16年(陽申)の方三位年より、千葉県市川市に在住。 19年(畑亥)の年干支「畑未」の大半会を伴う DNA「石」の妥協年に、中古の戸建てを購入した黒川は、 DNA「調」主導で偏り激しく尖った感性は、 気に食わぬ事はひとまず反撃を試みる。そう、明音は作家の化身。 「調+石」は、自尊心は極めて強いが、その時々で周囲に迎合は可能。 「石」×2もあり、孤独だが集団行動は、ひとまず可能。 「調+貫」は、まずは自己保身、恩知らずと思われがち。 「調+司」は、負けず嫌いで、妥協せず。 才能は、この「司」で純粋で堅実を目指すが、ようはケチ。 作家の開業届だして三ヶ月後に、当時勤めていた会社が潰れ、 就労意志がないのに「失業保険がもらえなかった」と 堂々発言してしまうのだから、さすがにたどれば商人の血。 「山+調+酉月」は、直感力ありで、原則熱い人。 「未」年生まれ「山戌」は、他力運。 明音だって、一人だったら何もできなかった。 生き方を表す伴星は「車」で、たった一人で始める。 物事の始めの洩星は「石」で、共同で始め、 締めにあたる導星は「司」で、自分の意志で終了。美音だね! 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の平野を見下ろす、 いささか清流とはいえぬ流れが湧きいずる「山」で、 総エネルギー217点は、まずまずも、 木性が僅か12点ほど、年支「未」内にあるだけで、 地表は覆われることのない禿げ山なみ。 守護神火性は50点は、噴火するまでにいかない休火山。 とはいえ自身の土性は80点で、表現力の埋蔵金性は58点あるので、 それを創作という発信に使用しているものだが、 引力本能の水性はありすぎても崩れるので困るが、 いくら倹約家でも17点しかない水性で、家購入は無理をしていないか。 夫の方向は、その水性だから、決して強いとは言えぬのに大丈夫か。 そして、最大級の特性は月干支「雨酉」VS日干支「山戌」の干合支害。 これは、ろくでもない異性にたぶらかされたり、 好きでもない相手や乗りこえる壁が高い相手を好くようになるなど。 恋愛における異常性あり。 夫が外で遊ぶ、夫が真面目ではないというような要素がなければ、 逆に夫を馬車馬のように働かせたり、こきつかうなど。 また、内側の汚れなので、家族の病気や、 片付けられない汚部屋にもなりやすく、 特に何でも来いの「山」なので、不運も選ばず、小説の肥やしにはする。 片親をはじめ、貰われっ子や、事実婚の相手と同棲する光景など目白押しで、 作家でなければ、厳しい日常。 年干支の「畑未」は、開拓者の上前をはねる略奪者。 俗にはじゃじゃ馬ともいうが、ともすれば楽をして利益を得たい。 月干支の「雨酉」は、頭脳明晰世渡り巧みも、 肝が据わった大胆さとは裏腹に品性はあるとは言えず。 そして日干支の「山戌」は、家族を思う気持ちが、 なかなか伝わらず苦悩する日々。 内面繊細で金銭物質に恵まれると精神苦。 なのに、お金には目がないという矛盾。 また数代前に出生の秘密ありの先祖がいる。 凝り固まりやすく、異常な執着性の持ち主で、 相手を翻弄しながら圧倒するものだが、本質は商人向きなので、 精神性の高い生業は、苦労が絶えないに違いない。 干支番号構成は、56-10-35で北方東方西方で、南方の底抜けの明るさはなし。 後天運は、初旬「4歳木戌」は、DNA「車」で男勝りの戦闘力。 環境が異常であればあるほど後天的に伸びる 特別条件付10年運天冲殺で、大嵐の中。 また、年干「畑」に干合されると「山戌」となり、 律音扱いは、後転成功運型の後押し。 いずれにしろ、禿げ山が見てくれの良い姿に変身! 2旬「14歳草亥」は、DNA「牽」の同じく、 特別条件付10年運天冲殺で、役割意識の制約で、伸びる可能性あり。 このあたりの経験は後年名札にも活かされるが、 さすがに「龍」ないのに京都外国語大学は無理があり。 すなわち「山」は動かないのに、海外は不得手。 某皇室の姫様の結婚相手も「山」であり、 自然界に抗って海外逃避をしても、何の役にもたたず。 あげく天冲殺年で留学を決めても、後年の就職に有意義だったとはいえない。 3旬「24歳陽子」が、守護神火性のDNA「龍」で英国行きも、 前記理由により「山」の肥やしにならず。 創作に方向転換をきり、第6回C NOVELS大賞を受賞。 結婚はこの最後のあたりと見られるが、 相手が大阪府枚方市出身でIT関連の仕事に従事しているおり、 誕生日が11月06日であること以外は不明。 歳は近く同い年の可能性もあるが、 あえて大阪の地から千葉へやってきたことも含め不明だが、 黒川の「龍」が濃厚に滲んだのかもしれぬ。 現在の4旬「34歳灯丑」は、DNA「玉」の落ち着き。 月支「酉」の半会で自信もみなぎり、佳作でも講談社児童文学新人賞を通過。 英国行きなければ、もっと早期に大きな賞もいけたかもしれぬのが、 残念と言えば残念。 今後はさ来年(23年/雨卯)の60年に一度の害切れ干合支合年から始まる 5旬「44歳山寅」は、DNA「貫」の大半会で、 進み行く方向をゆっくり変化させていくと、 月干「雨」は守護神「灯」の火性に、 10年運の「陽寅」になるので、宿命が思いのほか温まり、 これまでにない大人の作風で勝負か。 6旬「54歳畑卯」は、年干支「畑未」の大半会を伴う DNA「石」の協調性和合性だが、宿命害切れがあるので、 仲間による何らかな干渉による内側世界の際立ち。 7旬「64歳鉄辰」は、DNA「鳳」の10年運天冲殺で、 前旬と同様に害切れもあるが、こちらは破壊現象もあり、 初旬稼働恩恵条件を既に使いきっていれば、 緩みもあり、かえって危ういが、 金銭物質にこだわらず、精神的な生き方ができているのであれば、 とてつもない発信力により、晩年でもありとてつもない目立ち方あり。 8旬「74歳宝巳」は、DNA「調」の主導DNA10年運天冲殺で、 自己確立もあるので、最大級の偏りで、 世のため人のために役立つ自覚さえあれば出番はまだまだあり。 さて、黒川は苦悩する人。しかも干合支害持ちなのに、 たぶん腐らず努力して屈折せぬように、日夜努力をしているのだろう。 その性癖は作品に押し込められるように。 ただし、干合支害持ちの生年月日が何かも恵まれる訳はなく、 実家で数々の日常怪談(?)を体験しているそうだし、 04年(木申)には比較的早く父親を亡くしている。 父親は黒川が中学生くらいから 「君は将来作家になる」とずっと期待していたそうだが、 むろん努力すれば、なれなくはないが、 前にも記したように、精神性の強い仕事を選択すると 苦悩はふえるばかりで、生家の商いを続けるかどうかはともかく それこそ「ブックカフェ・てふてふ」が似合い。 なので、内側特に家族に問題がでるのは避けられず、 黒川の天冲殺に誕生した第一子女児(13-0926/草未)は、 黒川の月干支「雨酉」が娘の年干支「雨巳」を大半会し、 可愛がっているとは言え、生日冲殺・互換冲殺持ちの生年冲殺で、 3旬「24歳木子」は屈辱妥協の害になっているし、 第二子男児(16-0429/宝巳)は、 同じく、生日冲殺・互換冲殺持ちの生年冲殺で、 男児の月干支「海辰」が黒川の害を断ち切る天剋地冲の間柄だが、 共通干支はなく良いのは否かは別に、 母親の律音年の人生の折り返し地点だった 18年(山戌)のDNA「玉」の母親の方向月の、 09月(宝酉)のDNA「貫」の大半会天冲殺月の、 19日(木寅)のDNA「司」の害日には、 川崎病で入院してしまった過去もあり、 夢の中の害月で出産した長女の誕生日もできなかったは、まだ序の口か。 夫の生まれ年が不明なので、誕生日はわかっていようと なんとも言えないが、仮に夫と共通干支があっても、 そういう運型なので、結婚が黒川の害切れ天冲殺年の12年(海辰)や、 干合天冲殺年の13年(雨巳)の可能性もあり、 その他逆縁など例をあげたらキリがないが、 どうしても干合支害持ちは、相手が×付きなど 内側が汚れやすくなるので、それをバネにして創作に活かすのも自由だが、 二人とも生地生家には縁なしなので、そこを理解し、育ててほしいと願う〜☆ |
第一子女児○13-0926 |
草宝雨陽 未酉巳+4 龍車禄車調(車主導) 木性(28)火性(52)土性(52)金性(73)水性(12)/総合217 辰巳生年冲殺/生日冲殺/互換冲殺/天冲殺(64歳山辰/74歳畑巳) 害(24歳木子)/納音(34歳草丑) 木性脆弱/金性過多/水性脆弱 +4歳海戌/14歳雨亥/24歳木子/34歳草丑/44歳陽寅/54歳灯卯/64歳山辰/74歳畑巳〜 |
■2021年12月16日(木)山戌 |
酒村ゆっけ、○酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかすの自爆 |
○独創的なDNA「調」年だった19年(畑亥)12月(陽子)に、 YouTubeアカウント「世界一のゆっけ」を開設し、 登録者数は21年12月初旬現在で約53万人。 TikTokアカウントは約50万人ものフォロワーを所有。 「おっはモーニング」という、ゆるめの言葉で始まり、 酒に浸る「ネオ無職」な生活を、酒テロ動画にして投稿。 干合重なりだった21年(宝丑)03月(宝卯)に、 初エッセイ「無職、ときどきハイボール」を刊行した 酒村ゆっけ、(95-1221/陽戌)が、「口紅の弾丸」「外の世界を知らない猫」 「フラワーボーイ」「酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす」 「くまのくぅーちゃん」「深夜のOL牛丼」 「本当にあったビデオカメラ」「あの頃のクリームソーダ」 「ショトケーキの空襲」「 」の10篇からなる妖しいカクテルと見紛う、 否、危険極まりない初の酒酔い小説。 酒村の妄想や願望や体験が滲みでていなくもない 『酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす』を、 08月30日(鉄戌)のDNA「禄」日に上梓した。 不倫関係に悩む持ち主の口紅が、 「この子が幸せの似合う強い女になれるよう力を貸したい」と誓い 彼女のために身を挺して取った決死の作戦! グロテスクなのになぜか触れてみたい。 酒テロクリエイターとして売名する著者の 令和風な発想力を絞りだした作品は、 人間関係、恋愛関係など、小さな災禍が積み重なり、 複雑に絡まり合い、いつの間にかがんじがらめになる! そんな難しさや不確かさ、孤独や絶望を 乗り越えたい人の傷に優しい塩を塗りつける、 心地良さで化粧した、酔いどれ天女が届ける、酒のつまみみたいなもの。 ミニマリストを極めすぎた男、全てを捨てて、最後に捨てたものとは?「 」。 地下アイドルとして奮闘する少女を守り支える、 くまのぬいぐるみの不思議な力とは? 「幸運は無料ではないことを知った」は、如何にも「陽戌」らしい発想! 嵐の夜偶然知ってしまった酒の味。 酒を求めて人間になることを決意し、 裏切りを重ねた人魚が見つけた未来とは? 最後には必ずハッとさせられる、どんでん返しを披露。 日々の痛みを和らげる、悪魔の水の恍惚と、酔いが醒めたときの不確かな痛み、 現実から逃避した作者が、自身の体験をトッピングして、 二日酔いの余韻で言い訳をする、スタイリッシュな出会い。 栃木県宇都宮市出身。首都大学東京都市教養学部人文社会学科を卒業。 大学進学時に上京し、いったん就職するも(後述)、 僅か半年で退職し、さすがの午未天冲殺らしく、 地元愛濃厚のため、宇都宮に戻り、何度か宇都宮市内で引越。 直近では11月05日(灯巳)のDNA「石」日に、 内見もせず間取りだけで引っ越す芸当を披露した酒村は、 DNA「牽」主導で、自尊心旺盛で、形から入る。 自己愛の象徴は、自身をどうしたら格好良く見せるかと腐心。 「牽+車」は、集団行動苦手で他者への配慮に欠ける。 「牽+鳳」は、粗雑でお天気屋。 「牽+玉」は、企画力の長けた商人体質。 才能は二つある「鳳」で、人生は遊びと嘯く。 ようは、汗水たらしてまで働く気持ちはなく、一撃で何かを得たいと願う。 「陽+牽+子月」は、機敏で攻撃的だが、 若さで始めた生業は、一生のものに出来ず。 「亥」年生まれ「陽戌」は、老獪で孤独。 生き方を表す伴星は「禄」で、つかみ所無く適当。 物事の始めの洩星は「牽」で、目上の引き立て。 締めにあたる導星は「玉」で、出産などが契機。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の妖しい花の咲く丘陵のような山に沈んだ残光。 地面には水分をたっぷり吸い込んでいるのでにじんでいるうえに、 形を重要視するので、遠目に見れば美しいが、 近くによると、沼のようなものに足をすくわれる。 総エネルギーは160点で、儚さを漂わす午未天冲殺は、 水性過多の64点で、気をつけぬと水太り。 守護神で目上や救いに学びをあらわす木性は33点で微妙も、 本人の火性が19点と身弱なので、支えられぬ事はないが、 酒は火性で同類項なので、道具としては使えても、 実際は仲間を集めての賑やかしの演出で、 飲みつつ飲まれてでは、やがて水と化し、危うい。ほどほどに。 年干支の「草亥」は、未来を先取りする感性で、 一芸に秀で、度胸で前進気勢をだしていく。 世渡り巧みだが、異性に毒のようなものを注入し、 廃人にしてしまったり、自らをも弱めてしまう。 月干支の「山子」は、どん底からでも、 タフな精神で這い上がる気迫の持ち主で、 普通の家庭に誕生すると伸びがいまひとつ。 他人の所有物を悪気なく強奪する質。 そして日干支の「陽戌」は、社交上手。人をその気にさせるのが上手な商人。 変転変化の人生になりやすく、裏切られることで成長する。 干支番号構成は、12-25-29で東方南方偏りで、 冬生まれでも、夜明けを望む狭い領域。 後天運は、初旬「5歳畑丑」は、DNA「調」の繊細な感性と 少女っぽさを加味されて、現在の礎とする。格好いい少女趣味のはじまり。 2旬「15歳鉄寅」は、DNA「禄」の引力本能の半会で、 年干「草」が干合で「宝」になれば、日干「陽」と二次干合して、 日干は「海」に年干は「雨」になる。 次にこの干合年干「雨」は月干「山」とさらに干合すれば、 月干は「陽」になるのだが、この時日干「陽」と、 一次干合年干「宝」を見ると、日干「陽」と干合月干「陽」に、 変則干合年干「宝」が、一瞬そろったところで、さらに干合すれば、 年干は「雨」月干と日干の「海」で、水性の天干一気が成立。 すなわち、なんらかの外的な刺激を受けたことをキッカケに、 目上を吹き飛ばし知恵がまわる集中力が増して、 東京にでてきたことになるが、年干「草」は、DNA「玉」で母親方向なので、 母親の変化によることかもしれない。 ともかくめまぐるしい10年間だったわけだ。 この時の17年(灯酉)のDNA「石」の妥協の害毒年に、 就職を決めても、妥協であって持続せぬのは当然。 本人は「映画を作るのが好きなのではなく、 観ることが好きという事実に気づいてしまった」と語るが、 それは話半分で「晴れて無職に」ではなく、人間関係で躓いたわけである。 現在の3旬「25歳宝卯」は、DNA「司」の干合支合。 望むものは何でも叶い、手に入るという絶好機。 普通にいえば、若年運なので、結婚のために用意されて、趣味の人生に入る。 何をやっても原則上手くいくので、 未来永劫持続してしまうと勘違いすると厳しい。 専業主婦は似合わないので、新たな世界の新たな商いで大成功を収めるべきだ。 今後は4旬「35歳海辰」が、DNA「車」の天剋地冲で、 過去の清算または現状を維持出来ずに危険な道行き。 5旬「45歳雨巳」は、主導DNA「牽」の自己確立。 月干干合で「山」が「陽」になれば、生き方を変えようとして、 身近にライバルが出現し、環境も「灯」では妥協など。 その意味では、本当の自分も理解する。 6旬「55歳木午」は、DNA「龍」の改良改革半会で、 月干支「山子」の天剋地冲を伴う突如晩年にやってくる守護神10年運天冲殺。 初旬条件がないので、慌てず淡々と暮らしていれば楽も、欲をだすと厳しい。 7旬「65歳草未」は、DNA「玉」の過去をなぞる守護神10年運天冲殺で、 月支「子」の害で不安なうえ、年干支「草亥」の大半会で、やる気満々だが、 動かされての人なので、晩年の自己発揮は疑問。 8旬「75歳陽申」は、DNA「貫」の頑固な晩年も、 決して主役ではないのが悔しい。 さて、就職の失敗については解説したが、その後の孤軍奮闘は、 健闘に値するが、午未天冲殺なので、地元に戻る選択は賢かったが、 そこで一度就職しなかったのは、土性年らしい疲労が原因か。 そして、若さと金性年の追い風で名前を売って、 方三位年の「丑」を迎え格好はついた模様。 来年(22年/海寅)は、DNA「車」の半会で多忙。 さ来年(23年/雨卯)は、DNA「牽」の主導DNA年を迎え、 そのあとは24年(木辰)25年(草巳)の守護神年2年を経過し、 大半会天冲殺の26年(陽午)へと続くが、その背景は「25歳宝卯」の干合支合。 そこを考えると、今年(21年/宝丑)は究極の上がり。 来年01月(宝丑)がトリプル「宝」重なりで、 「陽戌」らしく日々の商いで終わるのか、それとも実はなのか・・・。 いずれにしても勢いがあろうと、組織の恩恵があるわけではなく、 孤独な闘争には限界があるのではないだろうか。 さて、何をしているのか不明だが、酒村には妹(01-0409/海寅)がいる。 一般人なので詳細解説は避けるが、不思議なことに共通干支はない。 しかも「調」冲殺主導で、面倒な性癖なばかりか、 生年生月冲殺で、何を考えているのか不明なところに、 年支「巳」VS日支「寅」の害持ちは、表裏あり。 さらには、初旬も10年運天冲殺ばかりか、 「9歳雨巳」は害であり、方向は陰陽の姉ではないか。 つまり嫉妬は怖いのだが、総エネルギー160点しかない姉に比して、 彼女は264点もある強者で、「巳」年生まれ「海寅」は、 わがままで手に負えない。 「ショートケーキの空襲」では洒落にならぬからね(笑)。 その気にさせたら怖い存在だとは助言しておきたい。 そして、面白いことに酒村は「陽」なので、 母親は木性の「草」で、年干にあり。 妹は「海」なので、母親は金性の「宝」で、 同様に年干にあるので、この姉妹の母親が、 相当目立つ存在で、鍵を握っているとみたい。 まさか、本当の黒幕?!酒に娘を溺れさせちゃいけないんだゾ! さて「この物語は、私が酒に陶酔しているとき、 瞼の裏に浮かんだ映像を書き起こしたものだ。 どこか不完全な主人公たちの、生きづらさから解放されたいが 酔いから覚めたくないという二つの思いがぶつかり合い、 行き場がなくなった不思議な物語。」だそうだが、繰り返し言う。 弱い冬の太陽に、酒は補完こそしても味方では、決してないので、 今の生活を続けていたら身体が悲鳴をあげる。 口紅は弾丸になっても、酒は武器にすらならない。そこが本当に心配だ☆ |
■2021年12月18日(土)鉄子 |
君嶋彼方○君の顔では泣けない水平線は回転するから青春だ |
○第12回小説 野性時代新人賞(21-0315/海戌)を DNA「玉」の「宝」重なり月のDNA「貫」の天冲殺日に、 「水平線は回転する」で受賞した、君嶋彼方(89-1108/海申)が、 同作を改題した『君の顔では泣けない』で、 09月24日(草亥)のDNA「調」の天冲殺害日にデビューした。 同作は、30歳の主婦・水村まなみは、 一年に一度7月の第三土曜日に必ず会う相手がいる。 その日は夫も3歳になった娘も連れず、たった一人で、 東京から観光地ではない東海地方と見られる故郷に帰省をする。 久々に気合いをいれて化粧をする。 あいつに「老けたな」とか「変わったな」と思われるのが、 一番むかつくからだ。 その相手は、高校の同級生の坂平陸という男だった。二人には秘密があった。 15歳のときに、学校のプールに同時に落ちたことがきっかけで。 心が入れ替わってしまった。 そしてそのまま戻ることなく、15年間を過ごしてきたのだ。 よくもバレずに15年やってきたね〜 セクハラ教師を葬ったり、馘首された元教師に卒業式後に襲われ、 坂平弟に助けられ、無力さも味わった。 その他、事件は目白押しだったが、すぐにでも元に戻ると思ったか・・・。 誰かに相談する選択肢はなかったか。 賢い水村の頭脳は坂平が使い、坂平あらため水村は、 「この頭、うまく働かないんだけど」には笑わせられたけど、 15歳のとき、入れ替わった二人は戸惑いながらも、 誰にも相談することなく、それを隠して生活していくことを決めた。 いつかこの体が元に戻ることを信じ、二人は協力し合いながら、 家族や友人たちをどうにかやり過ごしていた。 しかし、水村まなみの体を持った坂平陸は、 うまくまなみを演じることができなかった。 一方水村は佐平陸としてそつなく過ごすどころか、 享楽奔放な生活を満喫しており、今や、二人の間には微妙な距離があったが、 それをとりはらうように、夏休みの学校のプールに向かった。 そこに待ち受けるものは何だったかは、読者一人一人に委ねられたはずだ。 古今東西から、ある意味何度も主題として扱われてきた 男女入れ替わりの物語。 15歳で女性から男性となり、男性から女性になり 30歳で丁度、同じ時間の性を生きたことになる仕掛けは、 巧みな心理描写で避けられない現実をつきつけた。 東京都出身で、明治大学を卒業後は会社員であり、 東京都足立区在住の君嶋は、DNA「鳳」主導の表現者。 「鳳+車」は、気の効いた人間と思われ、 大衆的であり、その好みもいわゆる同時代的。極端でもなければ平凡でもない。 才能も「鳳」であり、豊かな遊びののりで受け入れられる。 天性の営業マンで、存在そのものが売り物。 「鳳+牽」は、気分で流されやすい、お天気屋。 「鳳+調」は、女性の心情を理解しようとするが、微妙にズレる。 「海+鳳+亥月」は、壊し屋なので、友情は通じず。 「巳」年生まれ「海申」は、上がって落ちる。 生き方を表す伴星は「鳳」で、趣味と実益を考える人生。 物事の始めの洩星は「車」で、何もないところから始まる。 締めにあたる導星は「車」で、適度な老後を目指し思い出にする。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の花咲く街に押し寄せる海であり、波。 総エネルギー207点は、男性としては軽い部類も、 自身の水性は63点と気力はあり。 創造力に金性は48点とまずまずだが、発信力の木性は26点、 成果であり配偶者であり守護神の火性は16点。 土性54点と稼働力はあるが、自己発揮禁止の生月冲殺が、 自己管理できるのか否か。 年干支「畑巳」VS月干支の「草亥」の天剋地冲は、 生きるためには、衝突や犠牲はつきもの。 また、月支「亥」VS日支「申」の害は、 内側世界は汚れがち、結果を期待すると裏切られる。 思い通りにいかないのは、表題を作中にある言葉とはいえ、 出版にあたって、直されているのもこれ。 にもかかわらず、結婚をして、猫二頭飼育など負担大。 ただし、この害は自身の年支「巳」と刑と支合ありで、 騒動あろうと何とか仕事世界で生きていくことで、 体裁を保っていくもので、現在は趣味の領域の延長の作家業が、 今後は苦悩のもとになりかねない。 外側が「車」で内側も「車」と、常に落ち着くことのない状態は、 害持ち生月冲殺というように、 水村と左文の家のありようにまで影響している。 経済も家庭のありようも何もかも違うのだ。 年干支の「畑巳」は、組織や世界そのものを攪乱する。 外見穏やかも、内面は気弱と開き直りが同居。 心が不安定なあまり、大切なものを破壊しやすい。 月干支の「草亥」は、ありえない未来などを予測する 不思議な感性の持ち主ながら、世渡り巧みで度胸も良く、 異性を台無しにする性分。 柔軟なふりをして毒を注入されると、周囲は平常心を保てるのか否か。 そして、日干支の「海申」は、素直でお気楽。 自意識過剰なところもあるが、性癖は、 水村まなみ改め偽りの佐文陸のほうか。 干支番号構成は、06-12-09で、東方の狭い領域。 そう言えば、足立区も東京の東側。 ハミダシ運の戌亥の生月冲殺なのだが、 おそらくは、出身もそのあたりなのではないか。 後天運は、初旬「1歳木戌」が、DNA「鳳」の主導DNA。 そして10年運天冲殺まであり、突風のような中で自己確立。 角川ホラー文庫を小学生の時には没頭。 2旬「11歳雨酉」は、DNA「石」で協調性和合性。 火の鳥と内田春菊に溺れる(笑)。ようは、コミック! 3旬「21歳海申」は、DNA「貫」の律音で自我強化。 今は故人となった羅状で共通干支や大半会を持ち合う 山本文緒(62-1113/草卯)に刺激をうける。 現在の4旬「31歳宝未」は、DNA「玉」の過去や田舎を 意識するため、15歳の過去と30歳の今を交錯させ、 金性強化の創作意欲溢れて、執筆してデビュー。 今後は5旬「41歳鉄午」が、月干「草」を干合変化させて、 進み行く方向の転換で、女性的より母親的になるか。 とはいえDNA「龍」は、まさかの独立? 6旬「51歳畑巳」は、DNA「牽」の支合で、 名誉が形になり、持続させていれば相応の出世。 7旬「61歳山辰」は、DNA「車」の半会で、多忙。 何をやっていても、活発な生きざま。 8旬「71歳灯卯」は、DNA「司」のありえない方向の 守護神的変化であり、老年であり堅実に落ち着きたいと願えば、 日干「海」は「木」になるが、その「木」は年干「畑」に 刺激を受けるので、最終的には「山」となるため、 動きは止まるのかもしれない。 水村の家は比較的恵まれた家庭で、父母は健在。 駅まで迎えにきてくれる母親の車には、よくわからないヌイグルミに、 しばしば将棋会に出かける父親ともはや年老いて室内犬になったペロ。 一方の坂平家は元は狭い団地内の一室だし、リストラされた父親はなくなり、 母親は無愛想で、弟はそれなりに品行正しいが、やはり地元にはもういない。 そんな二人だが、いつもどおり「異邦人」という喫茶店にはいれば、 水村は時々一人称が「俺」になってしまうし、 坂平もアイスクリームをほうばって「女言葉」がでてしまう。 家を考えれば、「海」の母親は金性の「宝」。 「宝」はないので「申」と「巳」内にある「鉄」が、母親。 片方を水村家、片方を坂平家としてもいいが、 配偶者成分「草」は月干にあるので、父親。 月支「亥」内に陰陽の関係「木」もあり、 これは害されてるので、月干が水村父。月支が坂平父とすれば、 坂平父は、既になくなっており、本物の息子である水村は、 死に目に遭えぬばかりか、葬式にも顔をだせない。 そんな屈折した宿命が、君嶋の動機のひとつなのだろうが、 さすがに水村となった坂平の生理に驚く様子や 男女の関係になった相手との描写は、 妻にたずねたそうだが、そのあたりの情景は、 女と男は違う生き物だという感覚が、相当切ない。 女性側も男性側も目にしたくはない部分で、 情けなくなる、それは必要だったか。 (ひょっとして君嶋夫妻こそ、入れ替わりなのか〜) 主人公は、元坂平の水村だからいいのか。 だって元水村の坂平についてはスルーなんだから。 とまれ、15年というのは、例えば「木」年生まれが15歳の年には 「畑」年になるため、年干「木」は表面的変化。 そして、そこから15年で迎えるのは「木」年なのと、 必ず年干支が納音になるので、このサイクルは理にかなっている。 その意味では、おそらくはコロナ災禍で、 自宅勤務になり改良改革年だった君嶋の遊び心か。 なお、子供はいないが三毛猫二匹。 猫は陰の金性だが、冬の「海」には悪知恵でしかなく、 忌み神方向なので、如何なものか。 同級生なり歳の近い夫婦の悪ふざけ写真は、 微笑ましくないとは言わぬが、全体的には微妙か。 プールの授業中におどけた坂平は見学中の水村を 何かの拍子に腕をつかんで、二人でプールに落ちた。 だからといって、三十路の夏の夜のプールに二人で 手をとって入水(笑)して、交換しにいく姿は感動の最終シーン。 なお、本書では身体が変わったというような言い回しだが、 入れ替わったのは心ではないのか。 しかし、地方都市ではなく東京で育った君嶋には、 お気楽で衰退した街並みの描写は、ありきたりで、逆にそこらが新鮮に映る。 会わない間、もし元に戻った時のために日記をつける俺、 そんなのもういいと、会社で失敗したピンチを救ってくれた 熊みたいな男にほだされて、さっさと結婚までして出産した水村。 (実際の作家の私生活は、猫に囲まれ、子供を持つ気持ちはなさそうだが) 「俺、入れ替わったのが水村で良かったよ」 「それ、私も今言おうと思っていた」 誰にも言えないことを、二人だけの奇跡を秘密も悪事も、 二人で半分っこして、こっそり生きていくんだね。 夏に狂わせられた二人は、きっと明日元通りになった朝を迎えるはず。 それが、人の世界のルールだしね☆ |
■2021年12月22日(水)木辰 |
梓崎優○リバーサイド・チルドレンが大人を信用しない理由 |
○08年(山子)の月干支の納音を伴うDNA「車」年の「車」重なり日に、 短編「砂漠を走る船の道」で 第5回ミステリーズ!新人賞(08-0707/山申)を受賞。 ありえない金性の守護神10年(鉄寅)のDNA「龍」年に、 受賞作を収録した単行本「叫びと祈り」でデビュー。 その後、14年(13年/雨巳の最後)に、 第16回大藪春彦賞(14-0124/草未)を受賞した梓崎優(83-0703/海辰)の 『リバーサイド・チルドレン』が、文庫化され、 08月31日(宝亥)のありえない金性のDNA「玉」重なり日に、刊行された。 動機不明の連続殺人、そして鎮魂と再生。 少年が辿り着いたのは、あまりに異様な、しかし胸を抉るような真相だった。 二年前に交通事故で母親と弟を失い、父親にカンボジア観光を装い連れられ、 人買いに売られそうになり、間一髪逃げだした カンボジアの地を彷徨う日本人少年ミサキは、 現地のストリートチルドレンに拾われ、 首都プノンペンの北、人里から離れた川縁の空き地に立つ 高床式の小屋に仲間達と共同で暮らし、 川を渡って広大なごみ捨て場に通っては、ペットボトルやビニールを拾い、 さらに下流にあるスクラップ工場でわずかな現金に換えて暮らしているが、 一日の収入は一ドルにも満たない。 過酷な環境下でも、そこには仲間がいて、笑いがあり、信頼があった。 しかし、あまりにもささやかな安息は、 ある朝突然破られる――。彼らを襲う、動機不明の連続殺人。 政府の周辺地区観光地化へ向けて、狩り場のゴミの山の資源は乏しくなり、 黒と呼ばれる警官には抑圧され、施設の日本人女性には目を付けられ、 しきりにホームに避難するようにすすめるが、その気にはなれない。 ある日、バックパッカーのような日本人青年に出会い、 ヒントをもらい、生きる覚悟をしながら、謎解きに挑むミサキ。 彼が苦悩の果てに辿り着いた、胸を抉る真相とは何だったか。 東京都大田区生まれ。親の転勤に伴い87年(灯卯)の干合支害年から 93年(雨酉)のDNA「石」の支合年までマレーシアのジョホールバルで過ごす。 帰国し埼玉県、横浜市と転々としていたが、慶應義塾大学経済学部を卒業後、 現在は神奈川県横浜市在住以外のフェイスシートは何も見えない梓崎は、 DNA「司」冲殺主導で、堅実なのか脱線しているのか見当つかず。 「司冲+貫」は、妙に慌ただしく、 才能は「貫」で、自立心なり頑固さ。ギリギリのところで自らを守る。 「司冲+車」は、組織の駒も切り札的。 「司冲+石」は、組織や仲間に利用されることで存在感示す。 「海+司冲+午月」は、中身は激しいが、精神苦あり。 「亥」年生まれ「海辰」は、まとめあげるのは不得手。 生き方を表す伴星は「車」で、単独行動。 物事の始めの洩星は「司」で、努力の積み重ね。 締めにあたる導星は「車」で、無に帰す。 宿命の特長は、仲夏正午頃の山が絶壁のように そそりたつ場所から川が流れ込む「海」だが、 木性は40点、火性は夏生まれにしては22点と弱く、 水生植物を育てるくらいなら充分だろう。 とはいえ、年干「雨」と月干「山」がひとたび何かの拍子に干合すれば、 それぞれ「灯」と「陽」になり、火の「海」と化しかねない。 これが、赤い傘のある様子。雨や川が濁っているのは、 あるいは妙な雨期を描いているのは、この原風景だ。 土砂68点の影響か、湾は76点でもやや濁っており、 それは、水源地の金性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人で、 まるで絵に描いたような景色だからで、荒みやすく「雨乞い」まで登場する。 とはいえ、その気になれば無限大に使用することは可能も、 疲弊は著しいに違いない。 「単に縛られたくないなら、動物と一緒」なのだから。 手っ取り早く金を稼ぐには「観光だ」と 皮肉とも嘆きともわからぬ表現まで登場して、笑えなくもない。 内実は、その国とこの国も、根底では変わりないのだ。特に表面的には。 だから、本当は象徴的にカンボジアをだしただけで、 本来は、この国での出来事としても書けないテーマではなかった。 それをしないのは、やはり金性がないことに由来する。 生月冲殺のため、「山」の威力は不安定ながら、 時に高く、時に消失する姿は、易々と近づけない。 年干支の「雨亥」は、自己の領域に誘い込み、 得意技で周囲を倒す庶民的な知恵者だが、小心者でもある。 月干支の「山午」は、感情を抑え決断力に優れ、 粘っても困難なら、撤退もいとわない統率者。 そして日干支の「海辰」は、覚めており感情抑えめも、 頭の回転は早く、決めたことはやり遂げる。 干支番号構成は、60-55-29で北方2点に南方という 極端に鋭角的で、なんでも来いという訳でもあらず。 後天運は、初旬「9歳灯巳」は、DNA「司」で、 月支「午」と日支「辰」の狭間を埋める変則方三位を伴う 主導DNAで、自己確立。 親の仕事の制御をうけて、突入前から生月冲殺らしく、 異国にしては異色なカンボジアで暮らす。 戻ってからも各地を転々したのは、堅実さが冲殺されているため。 異様に存在感があるのは、48歳までがターボ運(子丑天冲殺廻り)で、 何をしても目立つため、気配を消すのに必死。 2旬「19歳陽辰」は、DNA「禄」のあり得ない引力本能と刑。 感謝と奉仕の気持ちも芽生えるも、内側の衝突と苦悩。 社会人になり「同窓会で昔の仲間と上手く言葉にできない、 不思議な感情を持ったんです。それを言葉で表現できないかなと 自然な流れで文章に起こしていったら、 結果としてそれがミステリ小説のような形になりました。」であり、 きっかけは内側の刺激とDNA「石」持ちらしい。 とはいえ、仕事は多忙とみえて、本業にするわけでもなく、 おそらくは兼業禁止が徹底されており、顔だしNGなのは、 それこそ守護神なしの野人だから。 現在は3旬「29歳草卯」の最後でDNA「調」の害。 年支「亥」の半会はあり、仕事世界の拡がりはあろうと、 私的面で創作に費やすほど楽ではなく極端に疲弊。 反逆者との汚名を着せられることもあろうが、 普通に考えれば、体調不良なり病気。胃の周辺。 そこでのありえない金性年での文庫化は、いくばくかの救い。 来年(22年/海寅)から始まる4旬「39歳木寅」は、 DNA「鳳」の豊かな発信力だが、年支「亥」の支合に月支「午」の半会と、 どうしても仕事よりの人生には変わりなし。 5旬「49歳雨丑」は、DNA「石」で月干「山」の干合で、 進み行く方向の変化で、多少の不安はあろうと、 そもそも政治力は年干にあり、仕事は協調性和合性に、 妥協はつきものという姿勢もあり、 派手さはなくなろうと、決して困難ではない。自身の変節も視野に入る。 6旬「59歳海子」は、月干支「山午」の天剋地冲を伴う DNA「貫」の大半会で、世間をゆるがす大事件とまでゆかず、 自己内の問題解決という大きな決断。 7旬「69歳宝亥」は、ありえない金性のDNA「玉」で、 生きていくための、やり残した案件に着手。 8旬「79歳鉄戌」は、同じくありえない金性のDNA「龍」の対冲で、 新たな挑戦と救いで、午未天冲殺の最晩年だが、 生月冲殺だけに、なにを持ち出してくるかは油断できず(笑)。 金性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人で、直接的な学びには縁なし。 ストリートチルドレンとまでは行かずとも、 外で遊んでいるばかりの野生児で、ロクに本など読んでおらず、 かといって日本語が堪能でもなく、英語やマレー語はほどなく忘れ、 帰国当時は帰国子女などおらず、必死に周囲に慣れるだけ。 電車すら山手線2駅くらいで酔う始末。 入口は、ゲームの「三國志」や「信長の野望」で、 そこから歴史に興味をもちだし、無限大の吸収を見せたわけだが、 宿題の読書感想文は、解説を加工するという離れ業。 生徒会の広報をやったり、寸劇のようなミステリは、 著名作品の最初と最後の50頁をパクったりと、 本格的に本にふれたのも、大学生活から。 そこで海外にもでかけたり、ようは刺激を求めた生活。 仕事もそれなりなようで、書評家あたりにそそのかされて、 専業作家になんてなったら、それこそ苦悩の連続。 まず、生きていく場所があって、そこから時折、 冒険をするために出かけていくくらいの気持ちでいてほしいものだ☆ |
■2021年12月28日(火)鉄戌 |
吉村萬壱○死者にこそふさわしいその場所の辿り着く先 |
○大阪府内の公立高校に勤務していた折り、 同僚のつくる同人誌に参加し、投稿生活を開始。 97年(灯丑)のDNA「禄」の守護神天剋地冲年に、 「国営巨大浴場の午後」で第一回京都大学新聞社新人文学賞を受賞。 01年(宝巳)のDNA「龍」年に、「クチュクチュバーン」で、 第92回文學界新人賞(01-0410/雨卯)を受賞。 03年(雨未)の律音で人生の折り返し地点に、 「ハリガネムシ」で第129回芥川龍之介賞(03-0717/宝卯)を受賞。 16年(陽申)の守護神天冲殺年に、 「臣女」で第22回島清恋愛文学賞(16-0210/海戌)を受賞。 近年は複数の文学賞の選考委員を務めている 吉村萬壱(61-0219/雨未)が、雑誌「文學界」に掲載した 19年01月号「苦悩プレイ」、16年06月号「美しい二人」、 19年10月号「堆肥男」、20年02月号「絶起女と精神病苑エキス」、 20年11月号「カカリユードの泥溜り」そして 表題作の21年02月号「死者にこそふさわしいその場所」等を 加筆修正した連作集『死者にこそふさわしいその場所』を、 08月25日(草巳)のDNA「鳳」日に上梓している。 怖いものほど見たくなる、駄目なものほど癖になる! 日常の輪郭がゆがんでとろける、奇「快」な人間植物園。 何の問題もないのに、わざわざありもしない問題をでっち上げて 苦悩と戯れて慰めを得る「苦悩マニア」だったり、 店子が好き勝手をやっても何も出来ない没落地主が怯え、 アライグマが紛れこんできたかと思えば、 怪しげな住民の自分史を編集する仕事に愛を求められたり、 その他、盛りだくさんのわけのわからない暮らしぶり。 折口山に暮らすのは、どうしようもない人達ばかり。 ・セックスの回数を記録する愛人 ・徘徊癖のある妻を介護する老人 ・アパートのドアが開きっぱなしの裸男 ・朝どうしても起きられなくなってしまった女 ・困った人の面倒を見たがるキラスタ教聖職者 ・スーパーで聖職者の生活を支えながら、 どうしても男客だと反射的に品をつくってしまう癖持ち主婦 貧しい人間を助けるのが重要な「エッセンシャル仁愛」とは、何だったか。 町はずれの植物園に、彼らは、吸い寄せられるようにやってくる! (貝塚市自然遊学園のことなのか!) 行進という大道芸!どこが、秋祭りの余興なんだか。 何が他人の不幸は蜜の味だよ(笑)。 精神病のふりして手当を貰うだなんて、実は無慈悲で冷酷ではないか〜。 「皮膚病の原因って何なの?」「な〜に、七割は原因なんて分からないのだ」 だからステロイド軟膏を処方する。 喜劇でも悲劇でもない、太鼓が鳴り響くような音楽のようなものには、 笑いのようなものが込み上げてくる狂気以外のなにものでもない! 愛媛県松山市生まれ、大阪府大阪市北区南森町で、 DNA「車」の天冲殺年だった69年(畑酉)まで過ごし、 その後は70年(鉄戌)のDNA「玉」年より、 大阪府枚方市で育ち、大阪府立長尾高等学校卒業し、 一浪して京都教育大学教育学部第一社会科学科を卒業。 87年(灯卯)から90年(鉄午)まで、東京都立江北高等学校の教員として、 東京都葛飾区亀有に居住。 その後、大阪府に戻り、大阪府立岸和田支援学校などに勤務。 13年(雨巳)のDNA「貫」年に早期退職をし、 現在は大阪市貝塚市内に自宅と古民家を改造した仕事場を所有する吉村は、 DNA「調」主導で、他人とは異なる人生を送りたい願う。 才能も「調」になり、独創的芸術志向。 「調+車」は、反骨精神。 「車」×2が年支「丑」と日支「未」の刑の中にあり、 より破壊的な心情を保有するように危険で暴力的な筆致。 「調+龍」は、不満のたまりやすい性癖で、 申酉天冲殺でも、大阪に舞い戻りは、苦悩の素地をこさえたことになる。 「調+玉」は、所謂世間しらずで、常識慣例通用せず。 「雨+調+寅月」は、他人の考えもしない思いをはせ、遊び人になったり、 ただれた異性関係を行ったり、夢想したりと、退廃的で、近づきがたし。 「丑」年生まれ「雨未」は、自己愛の象徴で、 他人を思いやるような気持ちがないと考えられる。 生き方を表す伴星は「司」で、家庭一丸となるのが好ましく、 物事の始めの洩星は「玉」で、身内の助け。 締めにあたる導星は「車」で、マイペースで無に帰す。 宿命の特長は、初春午前四頃の冷たい川の流れで、 水源地は複数あり、雪解け水の別称もあるほど、 濁りやすい傾向で、見かけ以上に激しく、 どこにでも蛇行しながら流れてゆくもの。 その金性じたいは、50点であろうと、 年干と月干という判りやすいところに存在するため、 双方を使い分けたり、あるいは混在しており、 この国のことを描いても、どこか無国籍的な風情。 総エネルギー243点中土性が57点と若干多く、役割意識なり、異性を強く意識。 自身の水性は前述のように44点と、いささか軽く、時にだらしなく、 時に鉄砲水のように予測不能のものとなる。 年干支の「宝丑」は、周囲に振りまわされぬ自動人。 飾らぬ気持ちで妙な発想に至るが、いささか野蛮。 月干支の「鉄寅」は、悪人にも善人にも豹変可能だが、 理想と現実の狭間で苦悩あり。 学校で教諭もできるかと思うが、異様な作家にもなれる。 そして日干支の「雨未」は、通常はまもとな発想でも、 曖昧さを嫌うため、攻めの姿勢をゆるめず、 衝突も少なくはないが、異性難の相が一番の弱点か。 干支番号構成は、38-27-20で西方南方の領域で、 季節は春、時間は朝というわりには、生臭い。 後天運は、初旬「5歳畑丑」が、DNA「車」で、 日干支「雨未」を獰猛にも、天剋地冲するため、 3旬4旬あたりには成功する可能性を秘めるが、 松山の地から大阪にでた程度で消化されたかは、 未知数だが、芥川賞作家にまでなったのだから、そこらは良しとすべきなのか。 2旬「15歳山子」は、DNA「牽」の干合支害。 異性の裏切りもあれば、浪人もするだろう。 ただし、ここから30年は苦悩すれば才能が伸びるので、 足踏みや躓きで、格好悪ければ悪いほど功を奏す。 当初の就職はここであるので、害を脱出するために、 明けてからの大阪入りは、間違ってはいないが、別の街並みであれば、 また後年、違った風景が見られたはずだ。この間、京都教育大学を卒業。 3旬「25歳灯亥」は、守護神DNA「禄」の半会。 都立高校教員となるが、DNA「玉」の支合年で、3年程で大阪に舞い戻り、 府立高校教員の職につくが、干合支害明けとはいえ、戸惑いがあった時期。 4旬「35歳陽戌」は、守護神DNA「司」の刑。 年干「宝」が干合で「雨」になるため、周囲に感化され同人誌で活動開始。 創作活動と教員の両天秤で、デビューを飾り、芥川賞作家にまで昇りつめる。 5旬「45歳草酉」は、DNA「鳳」の10年運天冲殺。 発信力は最強になってきたが、月干「鉄」と干合すれば「宝」となり変化。 実際、13年(雨巳)には、尿路結石で緊急搬送され、 結果的には、退職を余儀なくされる。 現在の6旬「55歳木申」は、DNA「調」の才能強化の10年運天冲殺となり、 一般人には易々理解しがたい分野を開拓中。 今後の7旬「65歳雨未」のDNA「貫」の律音は、自身の感性は強くなるも、 20年間に渡る10年運天冲殺を抜け、疲労も顕著となり、 次第に自分のやりたいことしかやらなくなり、 同時に、仕事場と自宅双方を所有する意味が見いだせなくなる。 8旬「75歳海午」は、DNA「石」の支合。 年支「丑」は前進気勢そがれ、自身の濁りには手堅いものを覚えるのか。 さて、吉村には双子の弟のTHE SEIJIがおり、 京都市立芸術大学大学院修了後、古紙回収業や美術教師を経由して、 少年・成人向けの漫画家をしている。 双子の運気の判定は、異常干支や三業干支で判定。 この兄弟の場合は、年干支の「宝丑」が陰の三業干支なので、 ある意味、似たような業界に入ろうと、 兄である吉村のほうが、格上となり、芥川賞作家にまでなったわけである。 また、吉村は遅くとも03年(雨巳)頃までには結婚していた模様だが、 詳細は不明も、創作活動に全精力を傾けたのか、子供はいない。 自身が水性なら、配偶者成分は土性。その土性の産みだすものは金性であり、これが混沌とした創作に費やされたもの。実際は、これに複合する材料もあり、子供とは縁のない人生になったと考えられるが、 一般人には理解を超えるものがあり、 それは本作の主人公の夫婦関係からも、うかがわれるものだ☆ |
■2021年12月30日(木)海子 |
品田遊○ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語の屈折 |
○09年(畑丑)のDNA「龍」年に、twitterを開設し、 ネット上での活動をはじめ、一つのtweet内で ひとつ面白いことを述べるネタtweetで人気を集め、 素性をいっさい明かさないまま、1年ほどでフォロワー8.000人超、 いいね数8万を超える有名アカウントとなり、 フォロワー数は21年12月現在12.2万人で、コラム執筆など活動の幅を広げ、 15年(草未)DNA「禄」の天冲殺年には「品田遊」名義で 小説「止まりだしたら走らない」を出版し、小説家デビュー。 16年(陽申)の干合年には、ネットコンテンツを制作・運営する バーグハンバーグバーグに入社。 同社の運営するウェブサイト「オモコロ」で編集・記事執筆を行う。 またネットラジオ「匿名ラジオ」をYouTubeに毎週木曜日に配信している 品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山・93-0510/宝卯)が、 08月12日(海辰)のDNA「調」の害日に、 『ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語』 を上梓した。 「世界人口78億人突破!」どう滅ぼすかみんなで一緒に考えよう!!!!!! 突如、全能の魔王が現れ、 10人の人間に「人類を滅ぼすか否か」の議論を強要する。 結論が「理」を伴う場合、それが実現されるという。 人類存続が前提になると思いきや、 1人が「人類は滅亡すべきだ」と主張しはじめ、 やがて、10人が魔王にそれぞれの提案を行い、 10人目の話を聞くや否や、結論をだした。 ダ・ヴィンチ・恐山、小説家として待望の帰還! 読む者の「道徳」を揺さぶる話し合いは、まるで裁判員裁判に裏側のようだ。 なお、天アンカット製本となっており、 全編横書きで、まるでネット上を閲覧したような形であり、 さまざまな記号と匿名性のようなもので成立しており、 実験的とはいえ、かえって通俗的にも感じる。 結局は人間は自己中心で「善悪を俯瞰する」といいながら、 出生について論議をはじめて、 道徳も何もあったものではないが、小説だと思うと違う。 「世界には不幸が無数にあるが、幸福も無数にある」とは、 本気で思いたいのだが、理不尽なことには納得しにくいうえに、 あえて苦悩する必要があるのだろうか。 東京都杉並区阿佐ヶ谷北出身。 中央大学附属高校卒業、中央大学哲学専攻修了。 大学卒業までは、実家におり、 16年(陽申)の干合年から17年(灯酉)の天剋地冲年に、 実家からでた模様も、詳細は不明で、素顔をさらさず、 仮面をつけている品田は、DNA「玉」主導で、 物事を偏りある斜に構えた深掘りする性癖で、 色々なことをやっているようで、汎用性はなし。 気分転換も得手ではないので、繰り返しが多い。 「玉+貫」は、10年20年先の未来を考えるより、 刹那をどう生きていくかに、より興味あり。 「玉+禄」は、計算尽くしの表現形態。 「玉+鳳」は、他者を評論も自己を罵倒されるのは苦手。 「玉+車」は、企画力には定評があるが、万人向きのものには、なりづらい。 「宝+玉+巳月」は、霊感や直感ありも、幸運と不運が同居しやすい。 「酉」年生まれ「宝卯」は、狭視で異性の気持ち理解不能。 生き方を表す伴星は「玉」で、生涯学問。 物事の始めの洩星は「車」で、家族の応援。 締めにあたる導星は「禄」で、他人が終了。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の小雨が煙るため、ネオンサインで煌々と 明るく照らされた庶民的なブランドショプ。 自身の金性は52点で午未天冲殺とはいえ、いくらか強気にも思えるが、 総エネルギーが152点という軽さなので、 たとえ52点でも身強ではなく、我が儘な程度。 火性45点と稼働力があるものの、木性は19点で経済的には、 そこまで潤わぬようにできている。オール陰の天干は、線が細く感じる。 午未天冲殺であるうえに、親の場所が守護神であるのに、 さらには「玉」主導なのに、何を考えているのか16年(陽申)に実家からでて 都心で暮らしている模様だが、異性の影響もあるようだが、理解不能。 そういう宿命ではないのを気づいていないのだろうか。 年干支の「雨酉」は、頭脳明晰世渡り巧み。 大胆な発想をするが、品性は上質とは言えず。 月干支の「灯巳」は、先祖の運気の集積。 家運が絶頂になったり不調のどん底から這い上がるもの。 あれこれ手をださず、ひとつに集中するのが得策! そして日干支の「宝卯」は、庶民性あふれる商人。 邪気はないが、特別なものにのめりこんだり、 踏み込みすぎて、特に異性で失敗しやすい傾向。 干支番号構成は、10-54-28で東方北方南方を結ぶ それなりの領域だがエネルギー点数からは、一球入魂が無難か。 後天運は、初旬「2歳陽辰」が、DNA「牽」の自尊心。 日支「卯」と月支「巳」の狭間を埋める「辰」の変則方三位で、 賑やかな春から熱気の夏へと季節をつなげるが、 日干支は干合支害なので、その気になれば裏切られる。 役割や異性に傷つきやすい性癖を生涯受けやすくなる。 とはいえ準もふくんで、51歳迄はターボ運(子丑天冲殺廻り)のため、 何をやらかしても、相応に目立つという利点あり。 2旬「12歳草卯」は、DNA「禄」の引力本能強化。 ネットの創世記で居場所をみつける。 高校時代は演劇部で戯曲をかきおろし、全国大会にまで進出する。 現在の3旬「22歳木寅」は、DNA「司」の堅実。 組織にも所属して緻密になる。 今後は4旬「32歳雨丑」は、DNA「鳳」の遊び心いっぱい。 5旬「42歳海子」は、DNA「調」のありえぬような独創性という、 進み行く方向を変化を切るが、 忌み神月干「灯」が「草」になる恩恵があれば商売繁盛。 6旬「52歳宝亥」は、DNA「貫」の大半会で大事件も、 ターボ運(子丑天冲殺廻り)も終わり、自戒。 7旬「62歳鉄戌」は、DNA「石」の屈辱や妥協。仲間の離反。 8旬「72歳畑酉」は、DNA「龍」の天剋地冲で、 大逆転叶わずで埋もれたり、新たな方向性を探るか。 さて、品田の父親は「第6回スポーツチャレンジ賞功労賞」 「2020年 現代の名工」など、複数の受賞歴を持つ 公益財団法人鉄道弘済会・義肢装具サポートセンターに勤める 著名な義肢装具士である臼井二美男(55-0828/宝酉)である。 父親の守護神年に誕生している臼井遊こと品田は、自慢の息子には違いなく、 幼い時から一般的には毛色の変わった傾向の 育て方をしてきたようだが、その関係性は納音。 しかも名は売れても不器用で父に対し、対極を望んだ命名は、 自分とは異なる道を歩めという教示に違いない。 だからこそではないが、品田の目指す方向は、より万人向けなのだろうが、 本人はある意味楽しんでいるだろうし、悪くはない。 ただし、「玉」主導にしては、あれこれ手を出しすぎで、 18年(山戌)の主導DNA支合年あたりには、 より都心に近い場所に居住している模様で、 詳細不明の交際相手もいるようだが、 午未天冲殺のさらに「玉」主導としては、 若い女性ではなく、年上の女性にこそ良さを引きだされる。 また「玉」主導が、都会的よりになるのも間尺にあわず、 仮に実家を出ようと、生誕地至近距離で居住しないと、 運が伸びきれないのだが、そこらが初旬「2歳陽辰」の干合支害の影響。 残念な部分と、それらしくて良いのと微妙さが漂う☆ |
移 動 祝 祭 日○ 2 0 2 1 年/ 宝 丑 |
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