★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 2 1 年(宝丑)○02月 鉄寅 // 移 動 祝 祭 日 |
■02月分一覧 (2021年○目次) |
塚本はつ歌○世界から守ってくれる世界の特別な場所(2021_0201) |
井上理津子○「絶滅危惧 個人商店」熱くて楽しい(2021_0203) |
支倉凍砂○それをAI(アイ)と呼ぶのは無理があるとも決めつけられない(2021_0205) |
久永実木彦○七十四秒の旋律と孤独の回り回る畏怖(2021_0208) |
宇佐見りん○推し、燃ゆの野放しの毒はネバーランドに行くしかない(2021_0211) |
クリープハイプ 尾崎世界観が芥川賞落選のありえない屈辱○2021_0217 |
蒼月海里○モノノケ杜の百鬼夜行 疫病退散の噺に潜む毒(2021_0219) |
比嘉智康○あの夏、僕らに降った雪を忘れない(2021_0222) |
矢野隆○とんちき 耕書堂青春譜の周到さ(2021_0225) |
■2021年02月01日(月)鉄辰 |
塚本はつ歌○世界から守ってくれる世界の特別な場所 |
○99年(畑卯)の条件なし天冲殺夢の中ばかりか、 ありえない土性のDNA「玉」年に初めて物語を書き、 高校生になった頃には投稿生活に入り、実に20年近く挑戦を続けてきたところ、 「第7回暮らしの小説大賞(20-0528/宝未)」に、 DNA「石」年ながら主導DNA「貫」の納音月(05月)の 主導DNA大半会日に『世界から守ってくれる世界』が選出され 同作で昨年10月14日(鉄寅)の「鉄」重なりの天冲殺日にデビューした 塚本はつ歌(83-0920/宝亥)を解説する。 私は近藤薫子。清楚な響き。父がつけた名だ。 誰かに認められたい。でも自分は自分?! 父はニコチン中毒で、母親はスイカ狂い! 何かあると三鷹のママンのもとに逃げる父。 母は地方出身者なので、行く場所がないのに。 不仲な両親の間で、体と心が2つに裂かれるような痛みを味わう私。 同じ空間に人間が二人以上いれば、戦争は起きるのだって。 違う。ここが世界のすべてじゃない。知らないことがまだまだある。 性的違和を感じ、ある日突然姉のセーラー服で登校し始める クラスメイトの中鉢章雄。両性具有の天使みたいなヤツだ! 私のまゆ毛を切らせろとウルサイが、 (中鉢は)父親に知られてしまい壮絶な暴行をうける。 それぞれが抱える戸惑いに互いにシンパシーを覚え、 心友となった2人は「居場所」を見つけた。ひいじいちゃんの残した場所。 私が十五歳になるまでの時限付きの贈り物だった。 練馬から飯能への青春の荒波を乗りこえる冒険。 その気になれば、一歩踏みだすことは容易い! 勇気をだして声をだせば、出来ないことはないんだ! 岐阜県瑞浪市出身。大阪芸術大学を卒業後、 現在は神奈川県在住ということだけで詳細不明。 朝起きて最初にすることはJ-WAVEをつけるのが日課で、 著作のバックに舞う金木犀の花に喜ぶ塚本は、 DNA「貫」主導で、特別な目標さえあれば根性据えて持続する。 「貫+司」は、決して焦りを見せない冷静な意志。そして家庭的で堅実。 「貫+貫」は、用心深く頑丈だが、壊れぬようにケアはしている。 「貫+鳳」は、時代整合性はあるとはいえない歩み。 「宝+貫+酉月」は、生き方を変えぬのが吉で、 長く続けていれば説得力が増すが、それが何かの役に立つかは別の話。 「亥」年生まれ「宝亥」は、真っ当が好き。 生き方を表す伴星は「玉」で、いつでも学習。 物事の始めの洩星は「貫」で、自力で始める。 締めにあたる導星は「鳳」で、ある意味趣味の人生。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の河口近くの 運河の川面をキラキラ輝かす装飾品で、 総エネルギー203点中火性ゼロ(DNA車/牽なし)なので、 ライトアップはしたくても、なかなか出来ぬので、 受賞の順番がなかなか回ってこないが、 自身の金性は75点なので、辛抱強いチャレンジ。 とはいえ、ちりばめられた宝石類はライバル多く群雄割拠しているもので、 土性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、母性に目覚めた妊娠を目指すと、 無限大には利用できぬのが弱点。 いまいちど景色を眺めると、運河なので金性でつくり、 水を流したものでも、鉄で大々的に製造したものではなく、 豪華な宝を敷き詰めた小舟が通れるかどうかの小川並みで、 なんとのことはない、木性42点と水性86点を活かした 海浜公園のようなものという定義だろう。 年干支の「雨亥」は、比較的目立たぬ所で勝負をする。 人付き合い悪くないのに小心者で疑念持ち。 月干支の「宝酉」は、博識も毒にも薬にもならない、文部科学省推薦的。 そして日干支の「宝亥」は繊細さの極みで、感覚的に産みだす。 干支番号構成は、60-58-48で北方の限定領域で、冒険は辛いかもしれない。 後天運は、10年運初旬「6歳海戌」は守護神DNA「調」の 繊細さが否応なしに強化され、精神性の勝った、人生を歩むことになる。 素地は与えられたところ2旬「16歳雨亥」も 守護神DNA「鳳」の広く発信する「亥」重なりで、 自然と投稿生活に足を引きよせられるのも理解。 3旬「26歳木子」は、DNA「司」の地道。 ありえない家庭を夢見てか、若さで突き進むが子はなかなか授からぬ焦り。 現在の4旬「36歳草丑」は、DNA「禄」の感謝と奉仕で、 娘(19-XXXX)を授かり、ようやく安心して、全身全霊の気をこめて、受賞。 この後は5旬「46歳陽寅」は、ありえない火性の10年運天冲殺で、 感謝と奉仕さえ認められれば、一気に運が稼働して DNA「牽」の栄誉は、さらなる賞などにも引きよせるに違いない。 月干も日干も火性の恩恵を受けて、暖かくはなるので、 作風も暗さは微塵もなく、明るい世界を描くようになる模様。 これが世間に求められる方向転換。 同時に月干と日干は「雨」にもなり、年干「雨」を入れて 水性の天干一気にもなるので、勢いを止めねば、 これまでの価値観や目上を吹き飛ばす成功の道。 次旬6旬「56歳灯卯」は、同様にありえない火性の10年運天冲殺で、 DNA「車」の多忙につぐ多忙。とはいっても初旬条件はないので、 前旬を入れて実質都合15年ほどのものになりやすいが、 そこは謙虚に感謝をしていけば、作家寿命は伸びないことはない。 7旬「66歳山辰」は、ありえない土性のDNA「玉」で、 過去を振り返るなり、古典に親しむ。 8旬「76歳畑巳」は、同じくありえない土性のDNA「龍」の対冲。 改良改革で破壊なので、不可思議な今生とも決別が順当か。 「宝」の火性ゼロ(DNA車/牽なし)は栄誉なし。 スポットライトがあたりにくいから、投稿生活も長かったわけだが、 土性ゼロ(DNA龍/玉なし)は無限大の創造力。 出産で母親になったら、そこでクリアされて 意欲が失せたかと思えば、かえって引力本能が強化された。 さすがに継続は力なりである。 これからの20年のほうが、充実できる素地もあり、 世界はひとつなんかじゃないはずであるが、 ひとつだけ気になったのは、薫子の父親は中鉢の父親に「飯能」という ヒントを与えてしまっている。 作家は気づいてないのだろうか、そこが心配だ☆ |
塚本はつ歌○83-0920 |
宝宝雨雨 亥酉亥+6 鳳貫司貫司(貫主導) 木性(42)火性(00)土性(00)金性(75)水性(86)/総合203 寅卯天冲殺/天冲殺(46歳陽寅/56歳灯卯)/干合水性天干一気(46歳陽寅) 木性脆弱/火性ゼロ(配偶者成分皆無)/土性ゼロ/金性過多/水性過多 +6歳海戌/16歳雨亥/26歳木子/36歳草丑/46歳陽寅/56歳灯卯/66歳山辰/76歳畑巳〜 |
■2021年02月03日(水)海午 |
井上理津子○「絶滅危惧 個人商店」熱くて楽しい |
○いわゆる創業数百年の老舗ではなく長く地域に密着している商店の品は 妥協しない丁寧な仕事で、庶民を引きつけて離さない。 量販店やコンビニにはない心意気ある名店 横浜市鶴見区の「かなざき精肉店」「魚作分店」や 大田区梅屋敷の青果店「レ・アル かきぬま」など 選りすぐりの19店は一朝一夕にできた訳ではない。 味わいとこだわりを丹念に取材した井上理津子(55-1121/陽戌)の 『絶滅危惧 個人商店』が、昨年(20年/鉄子)の引力本能強化年の 12月15日(海辰)のDNA「車」の主導DNA天剋地冲日に上梓されている。 奈良県生まれ。京都女子大学短期大学部を卒業し、 大阪のタウン紙「女性とくらし」編集部勤務後、フリーとなり、 「さいごの色街 飛田」「葬送の仕事師たち」 「夢の猫本屋ができるまで」「親を送る」 「関西かくし味」など話題作には事書かない 井上は、DNA「車」主導で、フットワークは軽く、 反応が素早いため、取材される側もついその気になってしまう。 「車+調」は、常に刺激的な行動。 「車+鳳」は、庶民性な経済に絶大なる興味。 「車+玉」は、企画をたてたらブレずに実行。 「車+石」は、脇目をふらない実行力。 「陽+車+亥月」は、騒々しくはしゃぐ大阪の婦人の発想。 「未」年生まれ「陽戌」は、庶民の好みそうな嗅覚あり。 総エネルギー202店はごく普通だが、冬生まれにしては、 火性71点の身強扱いで、沈んでしまった太陽なのに残光が美しく、 ヒトの懐に入りこむのが得意。 後天運は「6歳山子」はDNA「鳳」の変則方三位。 「16歳畑丑」はDNA「調」の独創性。 「26歳鉄寅」が、DNA「禄」の変則干合木性天干一気。 「36歳宝卯」はDNA「司」の干合支合。 「46歳海辰」が、主導DNA「車」の天剋地冲で上京。 「26歳雨巳」が、DNA「牽」。 今年(21年/宝丑」から始まる「66歳木午」は初旬条件はないものの DNA「龍」の午未天冲殺には珍しい晩年守護神開花の10年運天冲殺半会で、 これだから生年冲殺はやめられないという見本のような人物。 次旬「76歳草未」もDNA「玉」の 10年運天冲殺で刑があろうと、期待の出来る、惚れ惚れする流れ。 発端は住まいの近く、阿佐ケ谷駅前の文房具店に、 あるとき「これと同じものを下さい」と 100円そこそこのボールペンを持って行ったら、店主に 『もったいない。まだ使える。替え芯がある』と言われたんです。 その日、私はもちろん店主のご提案に従って、 60円の替え芯を購入し、とても温かい気持ちになりました。 目先の利益より、お客のため、モノのため。 なんと気高い商いをしてらっしゃるのだろうと感激したことが、 この企画のきっかけでしたと言う。 まさに庶民的な商いをこよなく理解する「陽戌」らしい。 くだんの店には「恥ずかしい」と遠慮されたらしいが、 この本を読むと、チェーン店で買い物をするのが 恥ずかしくなるどころか犯罪的にも思えてしまうのだから脅威。 東京とその周辺に限定されたものなのだが、 令和の時代にも、探せばまだまだ残っている店はあるのだろう。 これらの肉屋、魚屋、豆腐屋、洋品店、花屋、本屋、銭湯、 質屋、駄菓子屋、佃煮屋、古本屋などの、多くが家族経営。 一人で切り盛りする店もあり、 タイトルにたがわず「絶滅」の危機に瀕していると 察せられるところも少なくない。 各店と店主のヒストリーと「今」の店模様には、 可能ならば全店制覇したいくらいの代物だ。 皆さん薄利で、働き者で、正直、頭が下がる人々。 個人商店は、地域の人々の交流の場であり、 扱う商品の専門家である商店主が地域の消費生活アドバイザーなのだろう。 個人商店は「町の宝」だと確信させてくれるし、 スーパーなんて少しも特別ではないただの合理性だと思わせてくれる。 いま、この本を読まずしていつ読むのだろう! 絶対に読まねばならない、味わい深いイラスト付き☆ |
■2021年02月05日(金)木申 |
支倉凍砂○それをAI(アイ)と呼ぶのは無理があるとも決めつけられない |
○05年(草酉)のDNA「石」年に「狼と香辛料」で、 第12回電撃小説大賞銀賞を受賞し、翌06年(陽戌)に同作品でデビュー。 同作品はシリーズ化され「このライトノベルがすごい!2007」では、 新人にして作品部門第1位を獲得されたり、 コミカライズされ、アニメ化、ゲーム化と展開され、 漫画原作やVRアニメーションの開発・制作にも携わる 支倉凍砂(82-1227/木申)が「小説BOC2」「小説BOC6」に掲載された二篇に、 書き下ろしを加えた『それをAI(アイ)と呼ぶのは無理がある』が、 昨年(20年/鉄子)のDNA「車」年の 11月25日(海申)のDNA「龍」の半会日に上梓されている。 私だけの完璧な相棒を端末にダウンロードできたら、友達なんていらない!? 映像擬態化した極めて賢いAIがスマホにDLできて、 なんでも検索で解決できるけど、現実の恋や夢は万能AIにも計算不能で! つまり、あっても良いはずの自動告白機はなく、 「お前には積極性がない」とまで言われる始末。 自動失恋なぐさめ機すらない、近未来の生まれたときから AIに囲まれて育ってきた若者たちを描く。 そのAIとは電話にネット機能が装備され 大きさは掌サイズで、画面は空間上に表示され そこには完璧だけど、少しイジワルな召使い付の品! 支倉凍砂が初めて挑む青春ストーリーは、 ありそうでなさそう、なさそうでありそうな話で溢れている。 千葉県千葉市出身。高校中退。一浪し立教大学理学部物理学科に、 入学するも12年頃中退し、一時は愛媛県松山市土手内に居住も、 現在は、池袋に仕事部屋を借り、 文京区の護国寺または江戸川橋近辺在住の支倉は、 「玉」主導で、好きになったら一直線で、愛好する。 変えるのは苦手も、逃げるというより流されるのは嫌いではない。 AIに惹かれる一方、どこかでそこれから逃れたい思いあり。 「玉+禄」は、計算し尽くした仕掛け。 AIは親代わりにも友人代わりにもなり話相手だし、仮想恋人にもなりうる。 才能はこの「禄」で、引力本能であり攻撃本能。 得意分野に特化した工夫で、それ以外は理不尽が服を着たようなもの。 「玉+車」は、隠し事が苦手で、思い立ったら行動。 整理整頓に縁なく散らかし上手かと思えば、衝突を繰り返し落ち着きはなし。 「玉+龍」は、思いなり考えがストレートに伝えにくく、。 誤解されやすいので、AIの代行は大歓迎。 ひょっとしたら既にAIクローンに、創作させているかも知れぬ(笑)。 現在のAIはどこかでバカにしている筈。 「木+玉+子月」は、頭は良いのに勉強は苦手。 「戌」年生まれ「木申」は闘争心旺盛な働き者も、 無意味な闘争本能で不完全燃焼もあり。 生き方を表す伴星は「調」で、女性的感性強い。いわゆる少女趣味。 物事の始めの洩星は「車」で、何もないところから始める。 締めにあたる導星は「玉」で、若い人と集おうとする。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の真っ暗な海に面した 防風林で、総エネルギー218点はともかく、 水性114点は結構厳しい寒さもたたえており、 守護神の熱源火性は年支「戌」内にある「灯」で、 それを自身の木性と助け合いながら維持する。 遊び道具が身を守るという図式か。創造力の金性が52点というのは立派だが、 律していかないと悪知恵にもなりかねず。情緒的に解釈したい。 とはいえ、本作品も若者達の身近な生活が もしもAIと親しく過ごしたらという設定になっており、 将来的には、いかにもありそうなだけに、抵抗なく入っていけるのが救い。 とはいえ発信力は稀薄なので、さすがに文庫でもないのに、 装画者の自信の無さが忍ばれ少々残念! あくまでもマッチングに難があったに違いない! 午前四時前生まれなら、小栗旬になっていた危うさは、 それでも年長者を意識した午未天冲殺らしい それらしい未来に仕上がっているのは、秀逸。 本当にこういう世界が10年後には実現しそうだ。 年干支の「海戌」は、出自旧くもチャレンジャー。 月干支の「海子」は、怒らすと怖い知恵者。 そして日干支の「木申」は、理想郷の企画。 干支番号構成は、59-49-21で北方2点に南方1点でこの作風なら理想的か。 後天運は、初旬「3歳雨丑」は、「玉」の主導DNAで、大人びた子供。 どこか冷めていて、若々しさはなく、 将来の自分の趣向や進み行く道は意識していたはず。 2旬「13歳木寅」は、DNA「貫」の納音。 ここからターボ運(子丑天冲殺廻り)が廻り、何をやっても目立ってしまう。 既に作家への未来は描き投稿は始めるが、 現実に気持ちがついていかず、学校を辞めたりと、持続力はなかった。 3旬「23歳草卯」は、DNA「石」の復活。 壊れきった木性が修復されデビューも、 後半は一時的に屈辱や妥協もなかったわけではないが、 あえて触れることもあるまい。 現在の4旬「33歳陽辰」は、月支「子」と日支「申」のからむ 守護神三合会局で、DNA「鳳」は絶好調。 得意芸の範囲を拡げて、本書のような領域まで進出。 今後は5旬「43歳灯巳」が、DNA「調」の刑で、 衝突や争議も懸念されぬ事はないが、さらなる独創的発想で絶頂。 特に進み行く方向性ばかりか仕事まで変化する可能性あり。 それは、年干と月干の忌み神水性「海」が、 「木」に変化すれば干合木性天干一気になるためで、 強情にはなるが、変化することで、さらに存在感は誇示できるはず。 6旬「53歳山午」は、DNA「禄」の10年運天冲殺。 感謝と奉仕で、また謙虚であれば大いに財を築き、 さまざまな投資を行い、人々にもありがたがられる。 7旬「63歳畑未」は、DNA「司」の10年運天冲殺。 蓄積も相当なものになるが、前旬に続き感謝と奉仕がないと老化は顕著。 「木」は自己中心で世のため人のためにたたぬと、 劣化して材木にすらならない恐れで、 下手をしたら、少しの火性で炎上して消滅もしかねない。 それは冬生まれだからといって無縁ではなく、自然界の範疇。 8旬「73歳鉄申」は、DNA「車」で老いて盛んなのか さすがに斬り倒されていくのかというところ。 さて、午未天冲殺は崇高な夢を見たり、実現する使命あり。 その道筋を支倉は自分の生業のなかで、なしとげようとしているが、 単純な仕事もそうじゃない仕事もすっかり自動化され、 就職現場は理系にあらずんば人でなし! そうでない人種はぬくもりある職場に殺到するが、 人間力を問われるありさまで、生きにくい時代というのもどうなのだろう。 そうはいっても就業するまでは、国の手当は充実しているという 不条理もあるそうだが(笑)。 そういう時代だからこそ、対応力のある若者は、 AIと親和性があり、新たな価値観を産みだしていくのだろう。 とはいえAIは空気を読まないので、有効利用しないと 学校生活も日常生活も破綻する!げんなりもしていられない。 情熱と合理的は相性が悪いなんてばかりでもない。 合理的な世の中になればなるほど情熱の評価基準は高くなるのではないか☆ |
■2021年02月08日(月)灯亥 |
久永実木彦○七十四秒の旋律と孤独の回り回る畏怖 |
○17年(灯酉)のありえない火性のDNA「鳳」年に、 「七十四秒の旋律と孤独」で、第8回創元SF短編賞(17-0417/木戌)を受賞。 同年、同作が「行き先は特異点(年刊日本SF傑作選)」に収録されデビュー。 19年(畑亥)のDNA「禄」年より、RRJによる朗読音源配信サイトの Webラジオ「読んで実木彦」にてパーソナリティをつとめる 久永実木彦(75-0409/草酉)が、書き下ろし作品などを加えた 『七十四秒の旋律と孤独』をDNA「牽」の干合年らしく 昨年(20年/鉄子)12月25日(海寅)のDNA「玉」の方三位日に上梓している。 宇宙船を警備する人工知性「紅葉」の葛藤と、 宇宙空間で物体がワープする際に生じる、空白の七十四秒間の事件を描いた 第八回創元SF短編賞受賞作「七十四秒の旋律と孤独」をはじめ、 人類が滅亡したあとの宇宙で、野生動物化した ヒトの遺した教えと掟に従って宇宙を観測し続ける 高度な人工知性のロボットたちの日々を綴る 連作「マフ クロニクル」の全六編を収録。 七十四秒を短いと思うか長いと感じるのか。 とはいえ七十四秒の間は、無防備な人間は、 高度な人工知性に防備されていないと、 未確認物体から襲撃されてしまうのだ。 そんな永遠の時を生きる美しいロボットたちと、 創造主である人間をめぐる鮮烈なデビュー作品集は、 一気読みに値する人類の叡智への賛美と警告にあふれ、 まるで創造主が作家に乗り移ったかに思えるし、 ロボットの視点から描かれた創造主である人間とのファーストコンタクトが、 切なすぎて切なすぎて、そこに猫をこよなく愛する作家の気持ちが感じ取れる。 これは永遠の時を生き抜けるはずの ロボット達の壮大な物語であり、祝祭を行う野外劇だ! 埼玉県生まれ。佐賀県、福岡県などを転々としながら東京へ。 東京都西東京市を経て現在は東京都板橋区在住で経歴は一切謎。 映画とアイドルと猫をこよなく愛する久永は、 DNA「貫」主導で、強情で意志が強く、 孤独な環境で敵と交戦している状態で、敵が手強ければ、自身も強くなり、 集中力ありも、身を傷めやすい。 「貫+貫」は、個人主義で挑戦者で不器用。 「貫+車」は、正直で邪気なし。惜しみなく感情のままに呼吸をする。 「貫+牽」は、目的遂行のためには打算もあり。仕事をするのは生活のため。 時間は歴史さえも揶揄する。ヒトが人間であるために。 「草+貫+辰月」は、言葉による知恵を使った攻撃も、 情けに弱く、冷静なばかりではいられない。 葛藤があるからこそ、ロボットたちも成長した。 「卯」年生まれ「草酉」は、拡がりすぎる懸念も、 自然は回り回り、物語も回るのだ。 生き方を表す伴星は「牽」で、裏方で陰に潜むものを密かに表にだす。 物事の始めの洩星は「貫」で、単独行動。 締めにあたる導星は「車」で、破壊の末に無に帰す。 宿命の特長は、晩春午前八時頃のビル群の狭間に咲く花。 総エネルギー164点とひ弱で、自身の木性は88点もあり、 成長発芽する気持ちは充分でも、火性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人のため、 種子のままで待つのみ。 年干支「草卯」VS月干支「鉄辰」の干合支害は不穏で不安定で病的。 年干支「草卯」VS日干支「草酉」の納音は、正体不明。 月干支「鉄辰」VS日干支「草酉」の干合支合は、配偶者とは仲が良いものの、 年干にも同格の「草」があるため、ライバルがいたはず。 月干「鉄」に年干と日干の「草」が干合されると、 年干と日干は「宝」になり、金性の天干一気が成立するが、 干合支害もあり、根っこが腐りやすく、 宿命を温め冷やさぬようにする必要もあるが、木性であろうと金性であろうと 火性がやってくれば一気に成長できるなり目立つので 17年(灯酉)の受賞は何ら不思議ではなく、あらかじめ用意されていたもの。 とはいえ通常は火性がないので、意図的に発信力を強めていくために Webラジオを行うのはプラスも、愛猫は仲間であっても、 気は乱れやすいので、そこは作品にもあらわれており、 猫ばかりか猫鹿まで登場するのは象徴的。 年干支の「草卯」は、真面目だが少々鈍く、 ロボットたちの一挙一動は微笑ましい。 月干支の「鉄辰」は、過去を振り返らず前進あるのみ、だから未来の話を語る。 そして日干支の「草酉」は、盆栽の花のように完成され、 それは作品の緻密さにもあふれているが、 成長をするはずもないロボットたちに通じるが、 火性の恩恵で一気に化ける場面は圧巻である。 干支番号構成は、52-17-22で北方南方を結ぶ鋭角領域は、 人々の進む方向を示しているのかもしれない。 後天運は、初旬「1歳畑卯」は、DNA「禄」の天剋地冲で、 自己犠牲あっての初旬成功運型。 引越は親によるものだろうが、母親成分が月支「辰」内の「雨」。 父親は同じく「山」で月支に集約されるが、 害の中であることは否定できない。 2旬「11歳山寅」は、DNA「司」の方三位で、地味に真面目に堅実に。 3旬「21歳灯丑」は、DNA「鳳」のありえない火性の半会で、 社会にでて、キーワード活かす形らしくオンラインゲームの会社で働く。 結婚をしたのはこの時期で、同僚なり、同好の士か。 4旬「31歳陽子」は、DNA「調」のありえない火性も決め手なし。 とはいえ、独創的感性は磨かれ、アイドル好きにも拍車がかかる。 現在の5旬「41歳草亥」は、DNA「貫」の主導DNAで自己確立のうえ、 異常環境であれば大きく運が稼働する特別条件付10年運天冲殺ばかりか 年干支「草卯」の大半会を伴う金性天干一気強化もありデビュー。 単行本化されたのも、金性天干一気強化のDNA「牽」年という おまけ付きで至極当然。 今後は6旬「51歳木戌」は、DNA「石」。 協調性和合性の毒を伴う同様に特別条件付10年運天冲殺と害。 前旬で上がり過ぎた反動で、体調不安をきたすのか、 仲間の離反や離別など、人付き合いもままならぬ時期だが、 救いの方向は、優柔不断であること。 残念かもしれないが、人間ではなくロボットにでもなったつもりなら 難を逃れることも可能だろう。 7旬「61歳雨酉」は、DNA「龍」の刑。 20年間の10年運天冲殺を抜けたあとの改良改革で、 やや脱け殻的な印象も、流れに逆らわず新たな挑戦なり、 未来に希望を馳せていれば、衰えることもないか。 8旬「71歳海申」は、DNA「玉」のありえない塩水では、 さすがに火性なしの野人には厳しいだろう。 意識は遠いところ、故郷のような場所へ向かうのだ! さて、電気がないと人間は無力なのか。 未来人は電気を消費するだけで、失ってしまえば野蛮なのか、 あるいは発見できないのかと考えてしまうようでは、 久永のとんでもない発想には追いつけないのか。 間違いないのは金性天干一気だから、 ロボットの気持ちにもなれるのだろうということだし、 164点中木性88点という重厚さは、盆栽としての美しさに脱帽だ。 最後になるが久永は、04年(木申)のクリスマスイブ(04-1224/灯丑)の ありえない火性重なりに結婚した妻(74-1109/木寅)に対して 「いまの実木彦があるのはすべて奥さんのおかげです。 ありがとう。これからもずっとよろしくね」とか、 「奥さんがいなければ、ぼくはいまだ愛を知らず、 小説も書けていなかったでしょう。」と妻への感謝を忘れない。 内側「車」持ちの身としては、仕事以外に目標を持つ 久永を支えてきた、強い強い木性の子丑天冲殺で、 総エネルギー276点の地支まで木性の全木性格は、 陰陽関係で頼れる姉御みたいなもので、 うち木性は181点もあり、久永の164点を上回る包容力で、 午未天冲殺の久永を護ってきたことがわかる。そんな妻の60年に2年だけある、 ありえない金性の天冲殺の夢の中に単行本化されたのも感慨深い。 通常なら推奨出来ない相性と斬って捨てるところだが、 妻の月干支「草亥」は久永の年干支「草卯」を大半会するし、 久永を世に送りだすための同志愛のような結婚だと理解したい。 何より「七十四秒の旋律と孤独」を産みだすには、 母船の存在は不可欠だし、見えない命綱が必要だものね☆ |
■2021年02月11日(木)鉄寅 |
宇佐見りん○推し、燃ゆの野放しの毒はネバーランドに行くしかない |
○ 19年(畑亥)の年干支「畑卯」の大半会を伴う夢の中で、 「かか」で第56回文藝賞(19-0822/宝卯)の DNA「調」の「卯」の害毒重なりに受賞。 明けて、同作で史上最年少で三島由紀夫賞(20-0917/雨亥)を、 DNA「司」の干合日に受賞している 宇佐見りん(99-0516/山辰)が、昨年(鉄子)の09月30日(陽子)の DNA「龍」の半会日に上梓した『推し、燃ゆ』で、 第164回芥川龍之介賞(21-0120/山辰)を律音日に受賞しているので解説する。 12歳だった推しはそのとき、ピーターパンを演じていた。 あたし、あかねは4歳だった。 劇中何度も「大人になんかなりたくない」と繰り返す。 16歳になったあたしは、上野真幸を発見する。 男女混成のアイドルグループ「まざま座」のメンバー。 男の子は頬が落ち、落ち着いた雰囲気のある青年になり、輝いて見えた。 坊主憎けりゃ袈裟まで憎いの逆だ。推しが炎上した。 ままならない人生を引きずり、祈るように推しを推す。 そんなある日、推しがファンを殴った。 そして推しのグループは解散し、推しは一般人になって、誰かと結婚するが、 ネット上の情報を頼りに推しの住まいをのぞきにいくが、 そこで目にしたものは、何とも普通の光景だった。 静岡県沼津市生まれ。中学の頃より現在まで神奈川県在住。 「かか」の主人公が住む、横浜市内と思われる、 慶應義塾湘南藤沢中学高等学校で一年留年し、 現在慶應義塾大学文学部国文学専攻に在籍中の宇佐見は 「鳳」主導の冷静な表現者だが、表出されるのが「鉄」からなので、 硬派で変質しないものがあり、その気になれば一気に生産する。 「鳳+牽」は、何か拠り所が望み、それが権威ある先達の作家になっている。 才能は「牽」で、賞をとることが励みで目標で、格好をつける。 「鳳+司」は、耐久力あり、多少根をつめても乗りこえる。 「鳳+石」は、周囲を受け入れる姿勢あり、 特異な活動をしようと、知らなければ一般人にしか見えず。 「山+鳳+巳月」は、想像するより破壊活動を好むが、 暴力的ではなく、外周からじわじわ追い込むようで、 自らの手を汚さずも、推しを仕留めるような迫力。 「卯」年生まれ「山辰」は、平時は温厚も動乱時は先頭に立つ。 生き方を表す伴星は「車」で、単独行動。 物事の始めの洩星は「石」で、周囲の影響なり刺激。 締めにあたる導星は「牽」で、名を残す。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の平地に突如出現した 人工的にも思える盛り土のような「山」で、 年干と月干が「畑」で日干が「山」の土性の天干一気は、 地震のような災害が起きれば、周囲を全部吹き飛ばすだろうし、 平時でも近寄りがたさは、まるで古墳のようだが、 まるで神聖に見えるようで、不穏な正体は、 年支「卯」VS日支「辰」の害持ちで表裏ありの病的ながら、 月支「巳」を加え変則方三位で、中身は濃厚凝縮で風格あり。 「寅」がくれば春の季節の完成だし、「午」はきても燃焼するだろうから、 不器用に見えて相応に対処可能。 「触れあえない地上より触れあえる地下」という発想はこれ。 総エネルギー252点中、その土性は132点で迫力十分で、 同列に並んでいれば、選者は皆引きよせられる恐怖で逃れられず。 とはいえ表現力の金性は僅か18点だし、守護神の水性の堅実さなりも18点で、 後天運頼りのところがあるのは否定出来ず。 年干支の「畑卯」は、通常は穏やかでも気短で強い闘争心。 月干支の「畑巳」は、威圧さなしで庶民的ながら、 倒柱と呼ばれ一家の大黒柱を根本から腐らせるような成分。 推しも倒した! そして日干支の「山辰」は、制約多く力づくで前進する。 制約が多ければ多いほど、達成したときの喜びも多大。 自分を追いこむだけ追い込めば能力を発揮する。 干支番号構成は16-06-05で一部南方にあるが 東方の比較的狭い領域からでることはない。 後天運は、初旬「7歳鉄午」は主導DNA「鳳」で自己確立。 日支「辰」月支「巳」に連なる変則方三位で、 なおかつ弱い表現力を得て内容を濃くした。 小学校の授業で話作りの面白さにふれ、作家を目指す。 現在の2旬「17歳宝未」は、DNA「調」。 年支「卯」の半会を伴う同様に少ない金性の表現力に、 特別な意味合いを付加させ、内面の充実を図りデビュー。 今後は3旬「27歳海申」は、DNA「禄」の半会で、 僅かしかない水性の強化で、売れる要素を習得する。 4旬「37歳雨酉」はDNA「司」の支合で内側の充実。 土性の天干一気はなくなり、「山」は「陽」的に10年運の 「雨」は「灯」にもなり、これまた多くはない火性強化。 とはいえ、迫力はなくなろうと、害は消えるわけではなく新境地。 5旬「47歳木戌」は、DNA「車」の10年運天冲殺と害切れ。 初旬条件がないだけに戸惑いもあろうが、 進み行く方向ばかりか、表向きの顔全てが変化するばかりか 強力な引力本能を発揮し稼働力があがるため、 大物の仲間入りなのか、別の世界に向かうかは その時点の社会情勢や本人の立ち位置次第も、スイッチが入って闘争的。 6旬「57歳草亥」は、DNA「牽」の才能強化10年運天冲殺。 善し悪し別に、栄誉か不名誉か、派手に存在感を誇示。 7旬「67歳陽子」は、DNA「龍」の半会も、力は萎えて下り運。 8旬「77歳灯丑」は、DNA「玉」の重鎮という場所を得る。 推しのデータもある。上野真幸(92-0815/雨亥)。 宇佐見とは干合関係で、大半会を持ち合う。同じく害持ち。 年支と月支が「申」で、日支が「亥」。 表裏ありというよりは、どちらかというと悲惨。 これは宇佐見にも言えないことではないが、キレやすい。 そして、月干支「山申」VS日干支「雨亥」の干合支害は、 ろくでもない異性にばかり好まれ、 火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人は家庭運なし。 生後三ヶ月で子供モデルになるが、それがそもそも害か。 ありえない火性年だった07年(灯亥)には、母親が姉を連れ、出奔。 害持ちの子丑天冲殺が生まれるぐらいだから 両親の関係も無茶苦茶だったろう。 16歳(08年/山子)でファンクラブが出来るも夢の中。 18歳(10年/鉄寅)でアイドルデビューというものだ。そして事件。 「ありがとう、今まで。おれなんかについてきてくれて」と 解散を機に芸能界を引退。 「ただの一般人として、静かに見守ってくただけると幸いです」は 「牽」主導らしく格好をつける。 さて、宇佐見のデビューは、条件なし天冲殺夢の中だった19年(畑亥)。 年干支「畑卯」を大半会し、土性天干一気強化なので、大いに目立つ。 そして、明けて主導DNA「鳳」の半会年で、 芥川賞受賞(01月は主導DNA年の最後の最後)となったのは、 同時に文藝賞を受賞した遠野遥(91-0822/木子)と 似たり寄ったりの部分があるが、ただの害持ちの彼よりは、 土性天干一気もあり迫力満点の宇佐見のほうが目立つし、 後天運も恵まれているが、夢の中で世にでたのは同様で、 害持ちだけに、大物になった気分になり、 自己発揮してしまえば、一気に夢からさめる。調子に乗って言えるかな。 「ネバーランドに行きたいな」は、 夢からさめてはいけない宇佐見の本音かもしれない☆ |
■2021年02月17日(水)陽申 |
クリープハイプ 尾崎世界観○芥川賞落選のありえない屈辱 |
○クリープハイプのボーカルとして知られるとともに、 半自伝的小説「祐介」やエッセイを発表し、 書き手としても注目を浴びている尾崎世界観(84-1109/灯未)。 60年に一度のありえない金性の害年だった 20年(鉄子)に発表した短編小説「母影」が、 第164回の芥川賞候補作となったが、 受賞出来ずに「悔しくてたまらないです」と洩らしているとか。 また「どうにか小説を書きあげても、 タレント本コーナーやレコード店にしか置かれない。 小説としてちゃんと読んでもらえず、力の無さを痛感しました。 いったいどうすれば、自分の作品を小説として読んでもらえるのか。 そこで目標にしたのが、文芸誌に載るような小説を書くことでした。 ようやく重い腰をあげたのは、コロナが始まったころでした。 コロナ禍でライブが出来なくなり、音楽活動も休止状態になった。 とはいえ「コロナ禍だから」といって新曲を書くのはなんだか違う。 ライブが出来ない時間を埋めるように曲を書くのは、 それこそ曲が「感染」するような気がしたんです。 そこで、ずっと考え続けてきた小説に挑戦しようと決意しました。」と スマホのメモに書き溜めて、20枚分溜まったらポメラに清書していく。 その繰り返しが作品になったのだが、内容は文体は好みのわかれるところだし、 受賞者の宿命や勢いばかりかネーミングが圧倒的だったのでやむなし。 東京都葛飾区出身で、高校在籍中からバンドを始め、 工場やコンビニ、製本所などで生計を立てながら音楽を続け、 ありえない金性の天冲殺だった10年(鉄寅)にデビューした尾崎は DNA「玉」主導で、自己の本質から抜けだせず。 気分転換得手とは言えず、なかなか過去を払拭できず。 「玉+車」は、発想の原点が判りやすい。 「玉+貫」は、その場その場を切り取るのが上手い。 「玉+玉」は、欲深さに欠ける。 「玉+龍」は、何かと誤解されやすい。 「灯+玉+亥月」は、自己の成果が正当に評価されないので、 その気になりすぎないに限る。 「子」年生まれ「灯未」は、孤立。 総エネルギーは165点と身軽も、守護神木性は66点もあり、 燃料にはことかかないが、年支「子」VS日支「未」の害持ちで表裏ありで、 持続力に疑問で、言うなればありがた迷惑。 10年運「9歳陽子」は、DNA「石」の害で、 協調性和合性に難あり、バンドを組むもモメやすいが、活動開始はここから。 2旬「19歳灯丑」の害切れ納音の因縁解脱の ありえない金性の条件なし天冲殺(10年/鉄寅)でデビューも 夢の中で始めたことで持続力なし。 現在の3旬「29歳山寅」は、初旬稼働条件のない DNA「調」の偏りある案件や少女趣味の10年運天冲殺で、 主人公の少女が屈折した母親を眺める構図は決して間違いではない。 今後は4旬「39歳畑卯」が、豊かな発想の10年運天冲殺ばかりか、 月支「亥」に日支「未」の三合会局もあるので、 生きやすくなる見込みだし、5旬「49歳鉄辰」6旬「59歳宝巳」は、 ありえない金性の20年間が回り。 7旬「79歳海午」は害切ればかりか崇高な栄誉。 つまり遅咲きなのに、無理に早期に動かそうとするから 挫折もするわけで、早期に稼働させた結果、今は何をしているのか不明な 「えなりかずき」は同一生年月日というのも見逃せない。 そもそも夢の中で始めた社会参加は、自己発揮御法度。 成果を望まず自然体が生きる術。 順風満帆でないのは上等なのに望みすぎ。 木性が多いのに金性がないというのは、不器用で前進気勢に欠け、 すぐに立ち止まり諦めやすいが、そこを補整すれば、もっと楽になるし、 可能なのは今年(21年/宝丑)のありえない金性の天剋地冲害切れの 因縁解脱だろうし、必要なのは反抗心でなく、なんでも感謝と奉仕だから☆ |
■2021年02月19日(金)山戌 |
蒼月海里○モノノケ杜の百鬼夜行 疫病退散の噺に潜む毒 |
○詳細不明もいったん作家デビューしたもののまるで売れず リーマンショックと体調不良もあり再就職も叶わず、 書店員のアルバイトを始めた頃、 日本ホラー小説大賞の落選作からの拾い上げで、 14年(木午)のDNA「鳳」年08月(海申)の律音月に 「幽落町おばけ駄菓子屋」で再デビュー。 同作品は9巻までシリーズ化され、コミカライズされた。 小説の他に、漫画原作や文庫解説なども手掛ける。 作家生活7年で60冊に迫る著作を刊行している 蒼月海里(83-0812/海申)の 『モノノケ杜の百鬼夜行 疫病退散の噺』が、 昨年(20年/鉄子)の12月25日(海寅)の 納音害切れ日に上梓されているので解説する。 上野や浅草に近い台東区の一角だが主立った観光地もなく 最寄り駅からも微妙な「御森」で、繰りひろげられる二人の少年と モノノケ達のぬくもりのあるホラーミステリは、マスクも登場!? 「家にはケガレを持ち込ませてはいかないのだ!」 結界をはるにも、弱まる神木! さあ、どうする!腐ったオニギリの臭いには勝てるのか! 強い霊感を持つ少年・潤と、御神木に嫁入りした巫女の末裔、一華。 二人はクラスメイトの芳沢に、怪我をした猫を助けてから 妙なことが起きるとの相談を受ける! 原因を探るべく、五徳猫の菊池春乃、ムササビ妖怪のノブ、 用心棒の黒坊主ことイケメンの与一らを従え 一華と潤は「猫の集会」に出ることに。 数日後、正体は狐狸という宿敵の千影に御神木を汚され、一華が倒れてしまう。 一華を助けることができず焦る潤の前に現れた、 まさかの救世主とはアマビエ!? 少年とモノノケ達の友情に心を打たれる、 今だからこそ手にとりたいライトホラーミステリ! 宮城県仙台市生まれ、千葉県育ち、日本大学理工学部を卒業し、 製造業に勤務するもリストラにあい、 三省堂書店に一時勤務し、現在は作家専業で、 東京都心に住んでいると思われる蒼月は、 「車」主導でフットワークは良さそうだが 深く考えて時間をかけるよりは、即座に結論をだして動きたい。 「車+鳳」は、財力形成に目なし。数多くだして発信する。 才能はこの「鳳」で、工夫した発信力でヒネリあり。 「車+車」は、集団行動が苦手。 「車+石」は、手抜きとは言わないまでも強引な人間関係。 「車+龍」は、湧き出すように、ひらめき多数。 「海+車+申月」は、大人になりきれない為、若い人に絶大なる人気。 「亥」年生まれ「海申」は、困ると固まる。 生き方を表す伴星は「車」で、一人で動く。 物事の始めの洩星は「車」で、たった一人で始める。 締めにあたる導星は「鳳」で、趣味のような人生。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の「海」で、あいにくの「雨」降り。 総エネルギー239点はそれなりも、自身の水性は132点で大海原。 表現力の木性は僅か11点で、良き意味でのワンパターン。 火性ゼロ(DNA禄/司なし)は、冷静で実は優しさ皆無で、配偶者成分も皆無。 これを逆手にとれば、無限大の引力本能を得て、 公的面や私的面のいずれかに偏るので、 仕事面に使用しているに他ならない。 とはいえ主導DNAになる土性は18点で、重くはないところが嫌われぬ理由。 金性78点は、相応の創作能力で、引出は多い。 最大の売りは、年支「亥」VS月支+日支「申」の害で、 私生活を隠した表裏ぶりは、顔写真すらない徹底ぶり。 リストラにあったトラウマもあろうが、もとよりそういう構造が、 実はリストラにも抵抗できなかったに違いないが、 そもそも仕事が合わなかった可能性もあり。 就職は06年(陽戌)のありえない天冲殺年の可能性もあり、 ありえない仕事が性に合わなかったのだろう。 年干支の「雨亥」は、忍耐力ありも小心。 月干支の「鉄申」は、マニュアル重視の公務員体質。 そして日干支の「海申」は、確証あってこその人生だが、 原則気楽で悩んではいけない。 干支番号構成は、60-57-09で北方2点に東方1点の極めて狭い範囲での語り。 後天運は、初旬「1歳畑未」は、DNA「牽」の役目役割だが、 後転稼働条件はなくとも、ドップリ浸かれば浸かるほど良い生年冲殺で 60歳まではターボ運(子丑天冲殺回り)で何をしても目立つ。 2旬「11歳山午」は、DNA「車」の主導DNAで自己確立。 年干「雨」を干合すると、年干は「灯」に10年運は「陽」の ありえない火性の守護神になるが、 あまり深刻になりすぎれば、年干と日干の干合で、 年干支は「草亥」の日座冲殺干支となり不安定で、 さらに月干「鉄」と干合すれば年干は「宝」にまで変わるので、 金性過多気味になり、策に溺れる可能性。 3旬「21歳灯巳」は、DNA「司」の干合支合で、宿命内害毒切れで迷走。 特に年干支「雨亥」は天剋地冲で仕事が不安定なのに 日干支は、ありえない火性の干合支合で、 似合うことのないまさかの一時的な私生活の充実があったかも。 とはいえ、最後の最後で格好はつけられた。 現在の4旬「31歳陽辰」は、DNA「禄」の半会で、 月支も半会で自信もみなぎり、出すそばから売れ絶好調。 あとは感謝と奉仕が伴うか否か。 今後は5旬「41歳草卯」は、DNA「調」の偏り。 年支「亥」の半会はあろうと、月干「鉄」と干合し、 進み行く方向を変化させられると「宝卯」は、先祖返り。 火性の恩恵で売れに売れたことが嘘のような過去になるが、 独特の作風で持続させるのみ。 6旬「51歳木寅」は、宿命害切れのDNA「鳳」で、 才能強化ばかりか「寅」内火性で一瞬の救い。 7旬「61歳雨丑」は、DNA「石」の妥協。 8旬「71歳海子」は、DNA「貫」の大事件。晩年である。 さて、蒼月は17年(灯酉)のありえない火性年の最後から 18年(山戌)のDNA「車」の天冲殺年にかけ、右手首と左肘を故障している。 生年冲殺が私生活に逃げたツケか、 売れに売れたのに感謝と奉仕がないための警告なのか。 いずれにしろ、売れるのは40歳まで。23年(雨卯)までが限界である可能性あり。 それ以上売れたいならば、売れっ子を鼻にかけずに、 徹底した奉仕の気持ちが必要だが、 世知辛い時期に売れているのは、お試し以外の何物でもない。 害持ちは表裏ありで勘違いしやすいが、蒼月は気づいて何かを出来るかだが、 「有り難う」はくどいほど必要で、そろそろ危うく心配だ☆ |
■2021年02月22日(月)宝丑 |
比嘉智康○あの夏、僕らに降った雪を忘れない |
○07年(灯亥)のありえない火性年に、「地方都市伝説大全」で、 第3回MF文庫Jライトノベル新人賞(07-0825/宝卯)優秀賞を受賞し、 同年これを改題した 「ギャルゴ!!!!! 地方都市伝説大全」でデビュー。 「ギャルゴ!!!!!」シリーズ、 「神明解ろーどぐらす」シリーズなど ライトノベルのレーベルから作品を刊行してきた 比嘉智康(84-0122/草卯)が、初の一般文芸レーベル作品 『あの夏、僕らに降った雪』を 60年に一度の干合条件あり天冲殺だった昨年(20年/鉄子)の 12月25日(海寅)のDNA「玉」日に上梓している。 きみのことが好きなわたしは、明日消えちゃってるかも―― 切なすぎる恋物語は、高校2年の夏休みのことだった。 地下鉄の終着駅からバスの初乗り運賃ですまない場所に、 年齢を偽り、治験のバイト(三泊四日で7万円)に潜り込んだ組木湊は、 深夜の病棟で、BUMP OF CHICKENの 「天体観測」が好きな世永莉子に出会う。 そして鼻セレブを落とした暇を持て余す彼女と 深夜の互いの発表会という逢瀬を重ねて行く。 「キミは16歳なのに治験に参加している。 未成年って露見したらマズイよね?」と脅され、 色々付き合わせられることになるのだ。 1日1つ(あるいは1つ以上)無関心なことが増える 難病「無関心病」を患う彼女の、余命は1ヵ月。 湊は彼女の闘病ドキュメンタリーに出演することになり、 まだ興味があるものを全力で楽しもうとする莉子と共に 北海道の夏を満喫する。 自分とは真逆の明るくアクティブな莉子に惹かれる湊。 しかし病は進み、莉子が湊への関心を失う日が来てしまう。 奇跡のように舞い降りた一瞬の恋の物語は、 これぞ令和のボーイミーツガールの決定版! 普通だと思った物語も、実は普通ではなかった! 高校生にしては、言い淀みもせずに流れるような洒落た会話の応酬は まさに「芸術は爆発」状態で、とりあえずそれだけでも 作者の副作用に酔わされる札幌在住の恋人たちの 最新デートマップの決定版!君の涙に微笑みを! あの夏は二度とやってこないのだ! 北海道札幌市在住で、北星学園余市高等学校中退という事以外は、 全く謎に包まれた比嘉は、DNA「禄」冲殺主導で、 愛はいくらあっても足りない! いつでも切ない愛情に距離をおきながら飢えている。 「旅行しても、外食しても、それって結局何も残んないでしょ。 つまりそういうことにお金をかけるのはもったいないことなのよ。 お金の使い道は、いつだって物がいいの。物は残るのだから」と 主人公の実母のシングルマザーに哲学を語らせているが、それは作家の本音。 「禄冲+玉」は、計画性のある奉仕も、呆気ない。 「禄冲+貫」は、素直になりきれないもどかさしさ。 「禄冲+龍」は、ハチャメチャな恋愛事情で趣味も幅広い。 「草+禄冲+丑月」は、落ち着かず異性の失敗少なくない。 「亥」年生まれ「草卯」は、リアリティなし。 生き方を表す伴星は「禄」で、感謝と奉仕ありきの人生。 物事の始めの洩星は「龍」で、放浪から始まる。 締めにあたる導星は「貫」で、一人で終わる。 宿命の特長は、深夜午前二時の草木も眠る丑三つ時の そのまさに「草」で、総エネルギー203点中 水性83点の土砂降りの「雨」に打たれる雑草のようなもので 木性94点はしぶといが、火性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人は、 深夜なのに眠りにつけず、騒々しく動くが、 それでしか存在感を見せつけることは不可能で、非常に難しいが、 ひたすら文章を作成し発信し続けるばかり。 また孤独ではなく、仲間と寄り添っていないと雑草はもたない。 年干支の「雨亥」は、自己のペースに相手を引っ張り込む。 難病を抱えた莉子だってそう。忍耐強いが、実は小心者。 月干支の「草丑」は、コツコツと努力を積み重ねる。 そして日干支の「草卯」は、どこか鈍さがつきまとうが、 朝の連続テレビ小説の主人公にもなれる大胆なのに純で、 根っこは真面目で、湊そのもの。 干支番号構成は、60-02-52で極めて狭い領域なので、 子丑天冲殺でも故郷から出られぬのはやむなしか。 後天運は、初旬「5歳木子」がDNA「石」の10年運天冲殺で、 周囲や仲間に翻弄される人生。 2旬「15歳雨亥」は、DNA「龍」の放浪。 ここで高校を中退したのだろうが、その後の足取りが不明。 とはいえ、野人ながらターボ運(子丑天冲殺回り)が始まり、 何をしても動きは派手になり、デビューも早い。 3旬「25歳海戌」は、DNA「玉」の地元での挑戦。 現在の4旬「35歳宝酉」は、DNA「車」の逆転。 それまでの生きざまを180度変えることにより突破口。 冲殺月支「丑」は半会で自信過剰でも良し。 今後は5旬「45歳鉄申」が、DNA「牽」。自身と目下の変化で、 何らかの変化をもたらすことにより、名誉運向上。 6旬「55歳畑未」は、年支「亥」と日支「卯」のからむ 主導DNA「禄」の三合会局で、自己確立と成功実感。 7旬「65歳山午」は、DNA「司」の蓄積。 特に年干が「灯」に10年運が「陽」にとなりきれば、至福。 8旬「75歳灯巳」は、DNA「鳳」。 ありえない火性の到来で、我が世の春をようやく堪能か。 さて、昨年(20年/鉄子)が、月干と日干の「草」が、 干合でDNA「牽」の栄誉という条件あり天冲殺で、60年に一度の節目で、 一般文藝に挑戦して読者を泣かせてくれた。 やれば出来るのが比嘉なのだが、問題は子丑の生月冲殺なのに、 いくら乗り物酔いをしやすいとはいえ、いつまでも故郷に留まっていることか。 また、札幌で治験の事前検診に行く場合は、 紹介欄に「比嘉智康」と書けば何らかの恩恵があるそうで、 本人も隙あらば、参加しているということで、ある意味立派な心がけ! 「恐縮です!」これが作品に活かされたのは言うまでもないことだが、 野人だからできることで、一般人は無理をしないほうが良い(笑)☆ |
■2021年02月25日(木)木辰 |
矢野隆○とんちき 耕書堂青春譜の周到さ |
○08年(山子)の大半会年に、「蛇衆」で、 第21回小説すばる新人賞(08-0922/草丑)を DNA「鳳」月のDNA「牽」日に受賞しデビュー。 この作品はコミカライズされ、歴史・時代小説の著作以外にも、 ゲームやコミックのヒット作品のノベライズなどを精力的にこなし 18年(山戌)の主導DNA年の、DNA「牽」の天冲殺日は 第42回福岡市文化賞(18-0324/草卯)を受賞している矢野隆(76-0426/山申)が、 「小説新潮」に17年(灯酉)から20年(鉄子)まで、 四回にわけて発表した「耕書堂モンパルナス」を 『とんちき 耕書堂青春譜』として改題し、 昨年(20年/鉄子)の12月15日(海辰)の DNA「禄」の半会日を上梓しているので取り上げる。 「好きでもないことを銭を稼ぐのは、まっぴらだ。 洒落や滑稽本だけではなく、もっと堅苦しいものも書きたい!」 日本が世界に誇る天才たちの青き黎明期は面白い! ここは蔦屋重三郎の店、耕書堂。いわば江戸時代の「トキワ荘」。 のちの十返舎一九に滝沢馬琴、東洲斎写楽に葛飾北斎。 才能の開花を待つ、まだ何者でもない天才たちが集い、 悩み、妬み、笑って、泣いた聖地。 金はないけど、夢はある。元気もある。怖いものなし。 だが、ひとつの「死」によって暗雲が――。痛快歴史エンタメ長編! 江戸最強の出版人、蔦屋重三郎の器の大きさ、 そして、才能の開花以前の、若き天才たち。 古今無双の自分がなりたいものになるために、身も心も捧げる日々。 ある事件を境に、夢追人の目の色が変わった! 幾五郎・鉄蔵・瑣吉・斎藤十郎兵衛。 彼らは後に、それぞれ別の名前で広く世に知られるようになる。 現代でも多くの人が、当たり前に知っている有名人なのだ。 これは、この四人の、まぎれもない元気になる青春時代を描いた快作! 「己のやりたいことを気ままにやって、毎日楽しく過ごす」ことを 望みとする幾五郎は、侍を辞めて浄瑠璃の作者を目指す。 しかし湿っぽい話ばかり書かされ、うんざり。 滑稽本に出会い、これだと思った彼は江戸に出ると、 地本問屋「耕書堂」に転がり込む。 そこで主の蔦屋重三郎から、絵師の鉄蔵と一緒に、 瑣吉という男を捜すよう頼まれる。 阿波蜂須賀家のお抱え能役者で、絵が好きな斎藤十郎兵衛を加え、 幾五郎たちは瑣吉を探しだす。 自分の作風が時代に受け入れられな瑣吉の苦悩が、 彼の根暗な性格と共に、鮮やかに表現されていた。 以下、商売を始めとして多様な才能を見せる幾五郎の心底が暴かれる。 彼が何事にもきちんと取り組めるのは、 それがすべて創作の糧になると思っているからだ。 現実は戯作に昇華させるためのものという幾五郎の在り方から、 創作者の業が浮かび上がってくる。 作者が巧みなのは、そこに幕府から手鎖の刑を受けてから やる気を失っていた山東京伝の再起を重ね合わせていること。 耕書堂に集う四人だけでなく、 その周囲にいる名を成した人々も、重要な役割を担う。 そして、娯楽を締めつける幕府の政策に反発する重三郎が、 東洲斎写楽を生み出した理由があるかと思えば、 引き受けた十郎兵衛が、自分の内面をぶちまけ、新たな役者絵を誕生させる。 いつも仏頂面で理屈屋の十郎兵衛は、幾五郎たちとは微妙に距離があったが、 苦悩の果てに、創作者として覚醒する。 だが写楽の絵を、認めない人もおり、当代一の人気浮世絵師の喜多川歌麿が、 写楽の絵を激しく嫌いながら、その正体をつかもうとする。 その心の奥にあるのは、自分にない世界を持つ創作者に対する嫉妬。 漫画の神様といわれる手塚治虫は、 新たな才能を持つ若い漫画家を、常に意識していたという。 功成り名を遂げようとも、創作者の業はなくならない。 多角的に捉えられた業が、本書の読み味を深いものにしているのだ。 創作の場に入りこむまでの市井の人が、 いかに江戸文化の創造者に変貌していったか。 江戸一番の出版社ともいうべき耕書堂に、 戯作者や絵師が集まったのは偶然ではない。 作家ははその事実をベースにしながら、 四人の男の魅力的な物語を創り上げてしまった。 自分の才能に対する自負と不安。 どうなるか分からない未来への期待と恐れ。 時代も場所も関係なく、若者ならば誰でも抱くであろう感情が、 ここに刻みこまれ、あっぱれ! 「こんな定まりきった世の中なんざ、ちっとも面白くねぇ。 だからよぉ、面白ぇ物でも書いてなけりゃ、やってらんねぇよな」 十返舎一九、滝沢馬琴、葛飾北斎らの若かりし頃! 江戸に学ぶ成功者たちの若年期が魅力的に描かれる! 「この世は戯作でやすよ戯作。愉しんだ者勝ちだ」である。 福岡県久留米市生まれ。高校はデザイン科。 福岡市にでて日本デザイナー学院を卒業し、 フリーターでいたが、親に30歳迄はと頼み込み、 25歳の時に実家に戻り、その後は腰を据え、 著作に励み、現在は福岡県太宰府市在住と思われる矢野は、 寅卯天冲殺でもあり「貫」主導の「山」なので、 早期にユーターンしたのは正解の頑固者。 「貫+貫」は、用心深く利己的も革新的。全ては戯作に通じるである。 「貫+鳳」は、人生急がず。 「一字でも多く、一作でも多く書いてりゃそのうち」は、正に。 「貫+龍」は、堪え忍び地道。 「郷には入れば郷に従えって言いやすからね。習うより慣れろでさ」 「貫+禄」は、素直に非ず、時に悪漢ぶる。 勝手に店に転がりこんで、面白がられ飼われてるし(笑)、 斎藤という苗字が東洲斎写楽にも化ける。 才能は、この「禄」で人を惹きつける魅力! 「山+貫+辰月」は、用心深いがその気にさせれば大仕事。 ゴネれば面倒なのは、写楽の性癖につながる。 大物の上に行けるならば、禁則も犯す。喜多川歌麿なんぞは目にない。 「辰」年生まれ「山申」は、正直者で志あり。 生き方を表す伴星は「調」で、感性鋭くキラリと光る人生。 物事の始めの洩星は「龍」で、一度は外気に触れるので上京。 締めにあたる導星は「禄」で、他者により終わる。 これも写楽が仕官先の都合で引退につながる。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の海辺近くの山で、 寄せては繰り返す波ばかりか、地下水の侵蝕を受けながらも持ち堪える 断崖絶壁のようなもので、危険だが勇敢であったり、頼りがいあり。 総エネルギー255点中土性96点は立派も、水性66点は堅実で地味な印象。 守護神火性が僅か24点と心許ないが、直火を使いたいところも、 天空にある太陽の恵みしかないため、 距離感を感じるが、冷静さは使用出来る模様。 むしろ木性46点はすべて「辰」内「草」であり、 刺激的な栄誉には違いないが山肌を覆う樹木はないので、判りやすい所作。 年干支の「陽辰」は、一見柔らかいムードも中身は辛辣。 月干祖の「海辰」は、冷ややかな芸術性。 そして日干支の「山申」は守りの要で要塞。 誰よりも弱いから、誰よりも厚い鎧を着る。 辛抱に辛抱を重ねて本物になる。 干支番号構成は、53-29-45で北方南方西方で東方欠けで、 現実性が色濃く、若くして未来へはばたくものではなく、 時間をかけて実績をつくっていく。 後天運は、初旬「3歳雨巳」は、DNA「司」の日干支と干合支合のため、 堅実性が強化され後天的に成功運型を与えられ、 その心は水性強化が泥濘みやすく懸念はあるが 少しずつでも積み重ね、真面目に成果をだしていくこと。 当初は漫画家になろうと考えていたのは、 守護神ではなく変化しきらねばという条件付きなので、少なからず影響あり。 江戸時代のトキワ荘物語と比喩するのは、そこ。 2旬「13歳木午」はDNA「車」で、少年らしい傾向のゲームや漫画。 いわゆるジャンプ世代で「キン肉マン」「北斗の拳」であり、 高校はデザイン科でその気充分。 3旬「23歳草未」は、DNA「牽」でスタイル構築。 漫画では、「山」のような壮大なテーマを尺に押し込むことが困難と悟り 一転作家を目指し、最後に近くなり、実現する。 4旬「33歳陽申」は、守護神DNA「龍」の強化で挑戦。 宿命も温まるばかりか、年干支「陽辰」の大半会と月支「辰」の半会で絶好調。 現在の5旬「43歳灯酉」は、さらに使いでがある 守護神DNA「玉」で、歴史を掘り下げればなおのこと燃焼。 年支は 半会、忌み神月干「海」の干合は進み行く方向の変化で、 月干支は「木辰」、10年運は「草酉」になり稼働力が上がる。 この後は6旬「53歳山戌」は、主導DNA「貫」で自己確立。 同時に30年の変剋律も始まり、苦悩すれば才能はさらに磨きがかかり、 まずは身を護ることで試される。 7旬「63歳畑亥」は、DNA「石」の害で仲間や一族との確執。妥協すれば、病。 8旬「73歳鉄子」は、DNA「鳳」の三合会局で、 豊かな趣味のような人生というよりは、表現力への疑念で成長は続く。 「死ぬまで書くしかねぇんだよ俺たちは。書いて書いて書きまくるんだ。 銭になるかどうかなんか関係ねぇ。 書くしか能がねぇから書く。それだけだろ」である。 さて「山」の母親は「灯」だが、これは宿命になく 陰陽関係の「陽」が母親になるが、これは年干にあるので、 やたら目立つうえに、守護神! 母親が横溝正史(1902-0524/灯未)の大ファンで、 本が身近にあり、初めて観た映画は「八つ墓村」で、 「まだ小さくて何もわからないぼくの頭の中に、 『八つ墓村』のあの祟りが入り込んでしまったんです(笑)」だが、 この原体験は、寅卯天冲殺だけに貴重で母親様々。 また、矢野の小説の作り込みは、まずはスゴロクを作るという。 「振り出しからのコマからあがりのコマまで、ざっくりと。 その中には色々なコマがあって、そのつどイベントが起きるわけです。 二コマ進むだったり、一回休みだったり、何かダメージを食らったり。 そうすると、そのコマとコマの間にある空白が気になってきますよね。 振り出しではこの状況だったのに、次のコマでは違った形になるんであれば、 その間で何かが起こっているはずで。そこを頭の中でキャラクターに 動いてもらいながら、筆に落としていくんです。」というが、 これもまた宿命を活かしきった所作で理に叶っている。 だから、矢野の作品はRPGのように人々を引きつけているのだろう。 こうして応用が聞けば、漫画家を志したことやゲームに 明け暮れたことも無駄にはなっていない。 「面白ぇ本でも読んでなけりゃ、やってられねぇよね」という 江戸の出版社の再生物語! 読者の期待に応えている嫉妬しあう若き天才達の 滑稽ではない真摯な覚醒を描いた意欲作☆ |
移 動 祝 祭 日○ 2 0 2 1 年/ 宝 丑 |
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