★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 2 年(海辰)●09月 畑酉 // 移 動 祝 祭 日 |
■09月分一覧 (2012年●目次) |
西川美和●夢売るふたりで上がりきり(2012_0901) |
山内マリコ●遅れてきたここは退屈迎えに来て(2012_0907) |
木爾チレン●静電気と、未夜子の無意識。と炭酸水(2012_0915) |
雫井脩介●途中の一歩でたくさんの孤独をつなげる(2012_0922) |
高里椎奈●深山木薬店説話集とスローなご褒美(2012_0927) |
■2012年09月01日(土)草丑 |
西川美和○夢売るふたりで上がりきり |
○「ゆれる」「ディア・ドクター」などを手がけ、 作家としても「きのうの神さま」が直木賞候補にもなった 西川美和(74-0708/鉄戌)の「夢売るふたり」が、 09月08日(海申)のDNA「鳳」の守護神日に公開される予定。 それに先駆け、08月09日(海寅)の守護神天冲殺半会日には、 『夢売るふたり 西川美和の世界』が刊行された。 同書は、オリジナル短篇「Another Story of 夢売るふたり」を軸として、 「夢売るふたり」撮影時カットや撮影日誌など、 映画関連のコンテンツはもちろん、対談、評論家による「西川映画/文学論」、 過去の出演者や撮影スタッフから見た西川(アンケート形式)など、 バラエティに富んだ内容の一冊。 トロント国際映画祭にも招待されている映画は、 妻が計画し夫が女をだます結婚詐欺を始めた夫婦を描いたもの。 広島県広島市安佐南区出身、早稲田大学第一文学部美術史を卒業し、 干合関係の是枝裕和(62-0606/草亥)に見出され、 02年(海午)のDNA「鳳」の守護神半会年に、 「蛇イチゴ」で監督デビューし、 第58回毎日映画コンクール・脚本賞など受賞。 その後も、女性映画監督初として、各賞を総なめしてきた西川は、 「牽」主導で、熱くわかりやすい自己愛で名誉を尊ぶ。 「牽+龍」は、創造性を積み重ねていくほどに、細工が上達。 インスピレーションも、経験と共により濃厚となる。 「牽+石」は、衝突せずに特別意識の強い人々を活かす。 才能は「石」で、人間関係を上手に築く。人たらしである。 「牽+禄」は、折り目正しい真っ直ぐな意気込み。 「鉄+牽+未月」は、怖い物知らずで説得力あり。 「寅」年生まれ「鉄戌」は、上がって落ちる。 生年冲殺なので、常に上を目指さねばならず、仕事人間の鑑。 宿命の特長は、晩夏午後2時頃の鉄の塊。 重厚感ある造作に相応の飾りが施された列車も、 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人のため、 暑苦しくて、人々が乗車できる代物ではなく、見学するだけ。 妙に懐古的な部分が新しくも見えるのは、生年冲殺らしい逆転作用。 遊びやゆとりがない夏の「鉄」は、本人にやる気があっても非実用的。 だからないものを表現するように、 ある意味虚構の作り物の世界に救いを求める。 年干支「木寅」は、マイペースの仲介役。 月干支「宝未」は、用心深い単独行動で不言実行。 そして日干支「鉄戌」は、野暮ったく図々しいが、 闘争心に火がつけば、どんな危険なことでも、 勢いで乗り切るという火事場のバカ力的持ち主。 干支番号構成は、51-08-47で東方主軸の北方領域で、 水性がないだけに、かえって無限大にとりこめば整合性もでてくるはず。 後天運は、初旬「1歳鉄午」が、DNA「貫」。 頑固さもむきだしになった模様で、年支「寅」と日支「戌」の三合会局を伴う 日干支「鉄戌」の大半会で、後転成功運型。 冲殺干支「寅」の稼働が相当上がる。 2旬「11歳畑巳」は、年干支「木寅」の干合支害でDNA「玉」の学習期。 3旬「21歳山辰」は、DNA「龍」の対冲で、埃をかぶりながらも、 あえて新しい世界に挑戦するもので、過去の払拭。 現在の4旬「31歳灯卯」は、主導DNA「牽」の自己確立。 10年運天冲殺で完成期。冲殺年支「寅」とは同質木性で違和感なし、 月支「未」とは半会で自信みなぎる引力本能の強化、 そして日支「戌」の支合でも地に足が着いた努力により、成果を堪能。 この後の5旬「41歳陽寅」は、DNA「車」。 同じく稼働力アップの10年運天冲殺で多忙。 月干「宝」を干合すれば、月干が「雨」、10年運が「海」という救いがでるも、 これは大きな方向性の変化がなされないと難しい。 前旬で名誉を極めれば、よほどの覚悟がないと困難で、 上がれば落ちる人には、最も試されるのだろう。 6旬「51歳草丑」は、DNA「司」の地道な干合10年運。 7旬「61歳木子」は、DNA「禄」の引力本能抜群10年運は、 10年運天冲殺で大物となった感謝不足だと、金銭物質に困窮する懸念あり。 微妙な晩年を迎えかねないとだけ記しておきたい。 8旬「71歳雨亥」は、DNA「調」のありえない偏り。 映画版「夢売るふたり」では、 生年冲殺で、木性ゼロ(DNA車/牽なし)でプライドなし、 水性ゼロ(DNA禄/司なし)で配偶者成分なしという 守護神条件あり天冲殺を迎えた松たか子(77-0610/山戌)が妻役で、 生年冲殺で、年支「戌」VS日支「酉」の害持ちの 阿部サダヲ(70-0423/雨酉)が夫役を演じる。 この二人は、共通干がないものの干合支害関係という汚れたもので、 偏った松が総エネルギー296点、持続力のない病気の阿部が213点で、 火性忌み神ながら活火山の松が火災で小料理屋を失うのは納得できるし、 妻が主役で夫が実行役という筋書きは理にかなっている。 ただし、こういう役が回ってくるのも 主導DNA「石」とはいえ、10年運「29歳畑酉」の害の松らしいのか。 西川の今年(12年/海辰)は、10年運名誉という背景のなかの、 守護神対冲で、現実的な水性の出現で、公開日まで水性という恵まれたもの。 惜しむらくは害月(09年/畑酉)ということで、 あまり天狗になるなよという愛嬌か(笑)。 では、ヒットするかと言えば、期待してはいけない。 条件あり才能天冲殺(11年/宝卯)で撮影開始も、 公開が宿命にない水性年ということで話題になっているが、 それだけのことで、天冲殺が上がりだったのだから、今はおまけ。 「上がって落ちる」人の常とはいえ、名誉にはなっても興業としては疑問。 水性のない木性(金銭物質方向)を刈り取る「鉄」も楽ではない。 もしも成績が良ければ、別に失うものがあるということだ☆ |
■2012年09月07日(金)宝未 |
山内マリコ○遅れてきたここは退屈迎えに来て |
○08年(山子)のDNA「調」年らしく、「十六歳はセックスの齢」で 第7回「R-18文学賞」読者賞を受賞した山内マリコ(80-1120/灯酉)の 『ここは退屈迎えに来て』が、 08月24日(灯巳)の月支「灯亥」の納音を伴う大半会天冲殺日に上梓された。 同作は、受賞作をはじめとする地方都市に生まれた女の子たちが、 ため息と希望を落とした複数の物語からなっており、 「くすくすと笑いが止まらないのに、いつのまにか切ないこの気持ちは何? 全然パッとしない自分も、行き当たりばったりに無意味に過ぎていく人生も、 東京の喧騒にごたまぜになれば、全部それなりに格好がついて見えた。」 ――「私たちがすごかった栄光の話」より 「24時間営業のファミレスは、あたしたちと似たような境遇の 暇な若者でいっぱいだ。ナイロンジャージにスウェットパンツの、 引くほど行儀が悪いヤンキーカップル。 ときめきを探している女の子、携帯をいじってばかりの男の子、 テンションの低い倦怠期カップル。そんなくすぶった人々。 若さがフツフツと発酵している音が聞こえる。」 ――「君がどこにも行けないのは、車持ってないから」より 「都会に出てから本当に生きられる気がしている。 人生がはじまると思っている。都会に出て、誰の力も借りずに、 自由にのびのび生きたい。 ちょうど先生が、あの深緑色のオプティのハンドルを握って、 好きな音楽をかけ、ギュゥンとアクセルを踏み込むように あんなふうに自分の船を自分で漕ぎたい。」 ――「東京、二十歳。」 等々。 富山県富山市出身。バブル崩壊後の地方都市で、 外国映画をレンタルしつづける十代を送り、 大阪芸術大学映像学科を卒業後は、京都でのライター生活を経て、 いつのまにか、愛猫を連れて東京へ漂着。 本を出せない不遇の時代がつづき、みんなに心配される。 本作がやっとやっとのデビュー作とはしゃぐ山内は、 「牽」主導で、何でもありながら、スタイルを気にする自己愛の強い人。 「牽+牽」は、案外行動力があって、考えもしないで動いてしまう恐れ。 「牽+禄」は、折り目正しいけれど、特別意識があって実行にズレあり。 「牽+司」は、感動希薄で硬いハートが保身術優秀。 「牽+貫」は、目的遂行のため、雑な手段になりやすくも、 才能は「貫」で、スタイルを曲げない頑固さ。 「灯+牽+亥月」は、若いうちの活躍は長続きせずで、職業の変遷あり。 「申」年生まれ「灯酉」は、孤立しやすい。 宿命の特長は、真冬午後十一時頃の港を照らすツインの燈台。 燃料である木性は月支「亥」のなかにしかないので、 使い勝手はよくなく、野人扱い。 月干支「灯亥」と日干支「灯酉」と建物は並ぼうと、 日干支は飾り物になりやすく、ライバルのおこぼれが必要だったり、 常に同時期に売れていくような人と切磋琢磨するも、 一緒になって財である金性を鍛える役割をも担う。 総エネルギーは196点。見かけより強くはなく、 表現力の土性は7点しかないので、落ち着く場所が安定せず。 ちなみに受賞したのも土性年(08年/山子)なら、 この本の出版月も08月(山申)で、土性強化。 ともかく、自分の存在を他人様に知らしめるのも、 豊かな表現力を使えるにも、土性は避けて通れない。 工夫や遊び心が少ないのが、今後の課題でもあり。 年支「申」VS月支「亥」の害持ちは、出だしが躓く。 お笑いにも通じる愛嬌のある人としておきたい。 年干支「鉄申」は、のらりくらりと基本に忠実な役人的感覚。 月干支「灯亥」は、念の入った感性で喜怒哀楽が激しい感情人間。 そして日干支の「灯酉」は、周囲をひきこむ親分肌 怖いもの知らずの人情的なところがあり、浪花節の傾向あり。 干支番号構成は、北方が強いとは言え、南方も西方もありの57-24-34と微妙も、 生まれは冬生まれなので、時代整合性あり。 後天運は、初旬「4歳陽戌」は、年支「申」に日支「酉」と、 月支「亥」をつなげる、秋から冬までの方三位を全て網羅するも、 日支とはDNA「石」の害があり、和合屈辱の害毒がつきまとう。 2旬「14歳草酉」は、守護神のDNA「龍」で外国映画にかぶれる。 現在の3旬「24歳木申」は、DNA「玉」で、気持ちはいまひとつも、 重厚なエネルギーに後押しされ、創作力高まる。 この後は4旬「34歳雨未」がDNA「車」でいったん土砂降りも、 5旬「44歳海午」が主導DNA「牽」なので自己確立で至福。 さらに、月干干合は、進み行く方向の変化。 この時、月干と日干の「灯」が「草」になれば、 これが年干「鉄」に二次干合され、月干と日干は「宝」になるので、 金性天干一気入格となり、闘争心激しく派手に目立つ。 6旬「54歳宝巳」は、DNA「禄」の半会付き10年運天冲殺。 初旬条件がないので、どこまで通用するかは未知数も、 感謝と奉仕ありきの、回転財で大成功。 7旬「64歳鉄辰」は、同じく初旬条件がない DNA「司」の堅実な10年運天冲殺の支合。大いに試されるが、 勢いだけで乗りこえられず、どれだけ流れに乗れるかは未知数。 8旬「74歳畑卯」は、DNA「鳳」のゆとりの対冲。さすがに、お疲れモードか。 今一時的に目立っているのは、条件なし天冲殺の夢の中とはいえ、 今年(12年/海辰)が、60年に一度しかない干合支合の 名誉が形になる時で、主導DNA「牽」年だから。 とはいえ、現実的なDNA成分が勝っているのに、 精神世界に生きているという疑問もあり。 ちなみに、同一生年月日である女優の小池栄子(80-1120/灯酉)は、 共通干支のない坂田亘(73-0311/陽午)なんかと一緒になったものだから、 仕事は左前のうえに、せっかくの天冲殺も活かされず仕舞いで絶不調だ。 山内も金性が、強化される「猫」なんかと一緒ではなく、 土性強化の「爬虫類」なんかと、 もっと仲良くしていれば、売れそうなのにね(笑)。 また、こんな夢の最盛期だから、 男もいないほうがかえって身軽で、仕事では成功しやすい。 実際の山内はどうだか知らないが、この本が売れたら、 愚かな男と交際していない証明となり、安堵だろう。 いずれにしろ、夢のなかで出版にこぎつけたことには感謝だ☆ |
■2012年09月15日(土)畑卯 |
木爾チレン○静電気と、未夜子の無意識。と炭酸水 |
○DNA「玉」の守護神年だった10年(鉄寅)の、 大学四年生の時に応募した「溶けたらしぼんだ。」で、 第9回「R-18文学賞」を受賞した木爾チレン(87-0603/雨未)の 初の単行本『静電気と、未夜子の無意識。』が、 08月24日(灯巳)のDNA「禄」日に上梓された。 同作は、主人公が大学のキャンパスで、 いつも天文学書を読んでいる風変わりな男子に出会う。 それまで恋人は顔で選び、格好いい男の子とばかり交遊してきた 主人公だったが、この出会いで、人生が激変。気になって仕方のない彼女は、 ストーカーなみに追いかけて、彼の部屋まで乗り込むものの、 いつまでたっても彼女としては認めてもらえない。 美人なのに不幸に見える主人公の恋の行く末を楽しむ本で、 全国の女子大生が「恋がしたい」の声を上げたとかあげないとか。 京都府京都市生まれで大谷大学・人文情報学科出身、 職業はたびびと。「宇宙がーるデス。色んな色の絵の具で、 女の子の心と宇宙の不思議さが描かれたような、 ガーリーな小説を作っていきたいのデス。」という木爾は、 DNA「司」主導で、生温かく不器用で純粋。 「司+鳳」は、ともかく真剣に遊びたいという心情。 「司+車」は、感情的になると猪突猛進。 「司+禄」は、自制心に欠け、仲間と熱く語る。 「雨+司+巳月」は、中身が激しく揉めると燃える。 「卯」年生まれ「雨未」は、一か八かの勝負師タイプ。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の小川で、 消し忘れた街路灯に、草花がからみついている状態。 原則敵はおらず、総エネルギー241点と景色はそれなりも、 自身の水性はわずか17点しかない、か弱い流れ。 しかも守護神「鉄」は月支「巳」内と奥深く、 申酉天冲殺とはいえ、主導もしておらず野人扱いとはいえ、 創造力の発揮は守護神的で、活かしている。 また、少女性を強調するのは憧憬であり、 実際は「木」の存在はなく、「草」が束になっており、 「花」が咲き乱れていると思えば、見栄え良し。 年干支「灯卯」は、くすぶる灯りもイザとなったら素早く燃焼。 中途半端な部分が、妙に色っぽい。 月干支「草巳」は、堅物で本物を待ち続けるか、 恋愛遍歴を繰り返すか極端になる深情け。 そして、日干支「雨未」は真面目だが色欲に際限ない人。 他人にあわせるのが上手であろうと、上辺になりがち。 曖昧を嫌う純粋さがあるものの、独立性が強く親と同居していないと、 異性で失敗しやすい典型と言える。 干支番号構成は、04-42-20で、東方-西方-南方。 北方欠けは時代整合性があるとはいえず、冷静でいないと厳しい。 後天運は、初旬「1歳陽午」が、DNA「司」で主導するため自己確立。 さらに、月支「巳」と日支「未」の間を埋める夏の方三位成立で、 華やかになるも、稼働条件にはならず。 2旬「11歳灯未」は、年干支「灯卯」の大半会を伴う、 DNA「禄」は引力本能が強化され、未来への意識も濃厚。 守護神年の01年(宝巳)には、小説を書き始め、 律音で人生の折り返し地点の03年(雨未)には、 「小説家になりたい」と考えていた。 現在の3旬「21歳山申」は、DNA「牽」の干合10年運天冲殺。 名誉を追い求めれば、運もあがる。 干合支害年ながら、DNA「牽」重なりの08年(山子)には、 「小説家になるしかない」と決意し、 守護神年(10年/鉄寅)に受賞するという流れである。 今後は、4旬「31歳畑酉」は、DNA「車」の多忙危険10年運天冲殺。 5旬「41歳鉄戌」が、DNA「玉」で、ひとつの流れを極め。 6旬「51歳宝亥」が、DNA「龍」の守護神の創造力10年運の救いだが、 7旬「61歳海子」は、DNA「石」の害で、協調性和合性に難あり。 8旬「71歳雨丑」は、DNA「貫」の納音で全破壊で厳しそうだが、 もっともそんな先のことは生き方次第なので、何とも言えず。 好きなものは「オレンジ色の金魚、ほどよく甘い珈琲、 言葉のきれいな小説、空気のいっぱい入った氷、入浴剤の入ったお風呂、 いつもの喫茶店、かわいい妹、宇宙を感じさせるような空、 よくわからない不思議な絵、歌のない音楽、ぬるい水の中、 愛を感じる時間、疲れて眠ってしまうときの心地よさ」だそうで、 ぬるい部分は本人らしい(笑)。 今年(12年/海辰)は、忌み神年干「灯」が干合により表現力の「草」化するも、 害もあるので(干合支害)、DNA「石」の妥協的な炭酸水みたいな年で、 本がでたのは、10年運とも重なる干合天冲殺月(08月/山申)であろうと、 感動はいまひとつで、名刺代わり。 ちなみに、この生年月日は長澤まさみと同一。 長澤は99年(畑卯)に史上最年少で、 東宝シンデレラでグランプリになるなどの王道アイドル。 とはいえ、若くして上京してきたこともあり、 この生まれの弱点ともいえる親の庇護がなし。 それに引き替え、木爾は伝統ある京都の生まれ。 守護神「玉」という環境は労せずしてあるので、 もしも成功したければ、妙に東京に出ようとしたり、一人暮らしをしないこと。 「雨水の一粒一粒に顔があるような、 丁寧で、誰も見たことのないような奇矯な小説を書いていきたいです。 そうしてどこかで淋しがっている女の子の支えになるような、 ともだちみたいな作家になりたい」なのであれば、 鴨川の流れからは、決して離れてはいけない。 あとは、長澤とどこかでつながりをつけ、 彼女に演じて貰えるような作品を発表することが、突破口になるはずである☆ |
■2012年09月22日(土)陽戌 |
雫井脩介○途中の一歩でたくさんの孤独をつなげる |
○守護神年だった07年(灯亥)には、 「クローズド・ノート」や「犯人に告ぐ」が映画化された 雫井脩介(68-1114/山子)の 『途中の一歩 上』と『途中の一歩 下』が、 08月31日(木子)の主導DNA「車」日に上梓された。 同作は、最近ヒット作に恵まれない、ワーカーホリックの漫画家、 連夜のキャバクラ接待に励む編集者、 ひとりきりの寂しい週末を過ごしてばかりの婚活中のOL、 同僚に密かな好意を抱く30過ぎの女、 結婚すれば全てうまくいくと言い切るフリーライター、 15年続いた不倫を清算しようと決意する売れっ子女流作家、 この六人の男女が、本気で恋に向かい始めた。 これからの人生を共に過ごしていく、 たった一人のパートナーを見つけるために。 気軽に、無責任に、人を好きになったりできない「あなた」にこそ贈りたい 共感度120%の恋愛群像劇というのが、売り。本当だろうか・・・。 愛知県出身で、専修大学文学部を卒業。 出版社や社会保険労務士事務所などでの勤務を経て、 99年(畑卯)、内流悠人名義で応募した「栄光一途」で、 第4回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞。 00年(鉄辰)の、年支「申」と日支「子」がからむ三合会局年に同作でデビュー。 その後推理小説を中心に発表し、 04年(木申)の主導DNA「車」年に刊行した「犯人に告ぐ」は、 「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位に選ばれ、 05年(草酉)に、同作で第7回大藪春彦賞を受賞した雫井は、 DNA「車」主導で、孤独感伴う反撃の素早い単純で危険な性分。 「車+貫」は、露骨に衝突し、いわゆる短気。 才能は「貫」で、頑固な持続力。 「車+司」は、自己中心の冷たい前向きさ。 「山+車+亥月」は、騒々しいだけのどたばた環境。 「申」年生まれ「山子」は、恐ろしく目立つことから、 好奇心から他人が救いをさしのべる。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の土砂降りにさらされる、小高い「山」。 または、真ん中に切り株が残された激流をはさみ対峙する丘。 総エネルギー172点と身軽く、うち水性114点と水浸し。 引力本能過多は、金銭物質や異性との交流を極度に好む質。 火性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人は、思慮深さ期待できず。 真っ当な創造力は期待できずも、かえって無限大。 木性も17点しかなく、「山」とはいえ抑えが効かず、 「山」に見えるのは周囲が暗いからであり、実は泥の塊。 配偶者成分の「雨」が月干という近い場所にあるも、 年干支「山申」VS月干支「雨亥」の干合支害があり、 過去に失敗した異性と関わったり、不倫を得意としたり、 異性を他人と競争して奪い合ったり、何でも両天秤でもあったりする。 出だしは妙な雰囲気で、一気に答えを出せれば救いあり。 天干は、年干と日干の「山」と月干「雨」が干合すれば、 年干と月干が「陽」で月干が「灯」になる火性の天干一気となり、 地支は年支「申」と日支「子」の半会で水性強化で、 月支「亥」も水性なので、地支半会水性一気格的となり、 近づけば不穏も、遠くで見ているぶんには、 働き者で潔い人に見えてしまうという利点あり(笑)。 年干支「山申」は、強固な砦で土壇場での救いあり。 月干支「雨亥」は、耐久力あるも案外小心者。 そして日干支「山子」は、たたき上げの典型で、 発想も大胆で、素材を見つけて加工するのが得意。 干支番号構成は、45-60-25と東方欠けで建設的かどうかはともかく、 パワー甚大ではないわりには、守備範囲広い。 冬生まれだけに、冷酷な面は時代整合性ありと言えよう。 後天運は、初旬「8歳木子」が主導DNAの「車」で自己確立。 ただし稼働力が上がるようなものはなく、 ある意味、危険であろうと、普通の子供時代を送る。 2旬「18歳草丑」は、月支に「亥」、日支に「子」があるため、 DNA「牽」の冬の方三位が成立し、 東京へ出てきて力が入り、相応に格好をつけた模様。 3旬「28歳陽寅」は、宿命にない火性のDNA「龍」の守護神で、 緩やかな救いが突如出現し、干合火性天干一気強化と、 宿命に所有する「申」VS「亥」の害切れもあり、デビュー。 現在の4旬「38歳灯卯」は、さらに使い勝手の良い、 宿命にない火性の守護神のDNA「玉」で、王道とも言える。 恋愛や家族物にまで作風を拡げた。 06年(陽戌)に刊行した「クローズド・ノート」は、 火性重なりでもあり映画化もされ、大注目されることになった。 今後は5旬「48歳山辰」は、DNA「貫」の頑固一徹。 年干支「山申」と日干支「山子」が からむ大半会三合会局で、月干「雨」を干合させると、 10年運という環境は「陽」、月干は「灯」という救いが出現する。 これは、似て異なる第三者により方向性を変えさせられると良好。 現在のライバルではない、未知の者により、 異性や金銭物質をさらわれるという事件があれば、 それをバネに、さらなる成長を遂げるという節目となる。 賞味期限は、おおむねそこまでか。 6旬「58歳畑巳」は、DNA「石」の、協調性和合性。 宿命害切れもあり、妥協の色合いも濃くなる。 7旬「68歳鉄午」は、DNA「鳳」の発信力の 晩年10年運天冲殺対冲だが、思い切った壊れっぷりを披露。 8旬「78歳宝未」は、DNA「調」の芸術力の尖った 晩年10年運天冲殺に害で、さすがに思い通りにはいかない。 多作ではないが、そこは伴星「司」らしく、 コンスタントに作品をリリースする雫井の 今年(12年/海辰)は、デビュー以来初めて巡る「辰」。 年支「申」と日支「子」の三合会局のDNA「禄」。 水性強化は、ともかく売りにかける。 ある意味努力の積み重ねで作家となった本人ならでは。 『途中の一歩 上』と『途中の一歩 下』は、 まさに作者の分身達が縦横無尽に動きまくる、慌ただしい群像劇。 登場人物の年齢はともかく、設定や環境はバブルそのもの。 ただし、そこは時代整合性ある冬生まれらしい味付けあり。 来年(13年/雨巳)は、宿命害切れをともなう干合年。 大まじめに何かに挑戦して、レベルを上げる時期だ。 その先にある稼働力アップの木性天冲殺(14年/木午・15年/草未)を 思いっきり楽しむためには、崩れぬように、発信し続けるだけ。 その意味では、途中なのだろうが、 「この先、ずっと一人で頑張れますか」の問いかけの答えは人それぞれも、 雫井本人は「車」主導なので、実は一人好きである☆ |
■2012年09月27日(木)宝卯 |
高里椎奈○深山木薬店説話集とスローなご褒美 |
○賑やかな街の一角に、その店は存在する。 燻べたような色の木の板、木の壁、木の天井。 まるでそこだけ時に取り残されたかのような――その店。 蒼然たる看板に大書された屋号は、「深山木薬店」。 その正体は海外からやってきた妖怪という超美形の少年「秋」、 優しげな青年「座木」、元気な男の子「リベザル」が営む薬屋にして 探偵事務所という裏の顔がある高里椎奈(76-1227/雨丑)作の 「深山木薬店シリーズ」の06年(陽戌)に上梓された番外編 『深山木薬店説話集 薬屋探偵妖綺談』が、 08月10日(雨卯)の主導DNA天冲殺に文庫化された。 茨城県出身で、芝浦工業大学工学部機械工学科を卒業。 99年(畑卯)に『銀の檻を溶かして』で、 第11回メフィスト賞を受賞しデビューした高里は、 DNA「貫」主導で、冷たく稼働力がない部分があるも、 状況に応じて、時間をかけて如何様にも変化する質ながら、 それは表面的なことで、自己の本質は決して変えず。 才能は主導する「貫」であり、頑固さ。 「貫+牽」は、追い立てられるほど役割発揮も濃厚になるが、 さらされることが多いと、雑になるため、出不精。 「貫+車」は、勢いのある通俗的な働き者。作り込みはあっても、嘘はなし。 「貫+司」は、冷静とはいえ緩い暖かみもある意志力。 「貫+玉」は、ブレることのない鋭利な創造力。 「雨+貫+子月」は、用心深く論理的。理系である。 「辰」年生まれ「雨丑」は、自己愛の象徴で無理をせず。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の「雨」。 深夜なのに、うっすらと陽光が見える救い。 冬の「雨」ならば「雪」にも変わるだろうし、 ならば、「陽」も反射して使える。 デビュー作の背景も、季節こそ違えど「雨」であった。 総エネルギー215点中水性108点という強者。 大河とも言えるが、夜であって表には出たがらず。 とはいえ、年支「辰」VS月支「子」の半会に加え、 月支「子」VS日支「丑」の支合まである、 地支水性一気格は、時代整合性あるうえに持続力あり。 年干支「陽辰」は、段階的に進む。表面温厚中辛辣。 月干支「鉄子」は、心配症と自己耽美の象徴。 そして日干支の「雨丑」は、和合性乏しいスローライフが信条。 干支番号構成は、53-37-50と北方二点と南方を結ぶが、 領域はさほど広くなく、精神性の強い限定された愛好家向けとも言える。 後天運は、初旬「7歳畑亥」は、DNA「車」で危険で男勝りも、 宿命が冷えすぎて、活かしきれなかったかも知れぬが、 冬生まれだけに土性で諫めるのは救いでもあった。 また、月支「子」と日支「丑」があるので、 「子」の前に座する「亥」で、冬の方三位確立も稼働条件には至らない。 2旬「17歳山戌」は、DNA「牽」の名誉。 準守護神的な自尊心で、在学中にデビュー。 現在の3旬「27歳灯酉」は、DNA「禄」の守護神半会で 熱き引力本能により、燃焼度合いも上がり注目される日々。 今後は大半会年でもある来年(13年/雨巳)から始まる 4旬「37歳陽申」が、守護神DNA「司」で 年支「辰」に月支「子」のからむ三合会局ばかりか、 年干支「陽辰」は大半会なので、仕事運が拡大。 日支「丑」に条件はなくとも、守護神なうえに、 本人のペースにもあって使い勝手が良く注目。 おそらく本人の意志とは別に、騒がれるのであろう。 そして、そこで上がりきれば、 さすが後は論じるまでもないが、あとは感謝と奉仕次第。 5旬「47歳草未」は、DNA「鳳」の対冲で、進み行く方向性の変化。 6旬「57歳木午」は、DNA「調」の害で、反抗心か体調不良。 7旬「67歳雨巳」は、DNA「貫」の保身と大半会。 8旬「77歳海辰」は、DNA「石」の協調性和合性。 社会参加が条件なし天冲殺というハンディはあるものの、 現実的にはならぬ精神世界の生業。創作のために「山」ごもりをしたり、 自然に即した料理をこさえたりと、「雨」らしくある。 お茶好きは、温める守護神を加えた自分を愛するものではないか。 また、人前に五分といられないのでサイン会はなしというのも、 派手さを嫌う冬雨らしい。 今年(12年/海辰)は、さすがの二度目の天冲殺明けでペースダウンしたのか、 薬屋探偵怪奇譚の新作「来鳴く木菟 日知り月(仮)」は、 11月(宝亥)の方三位月まで待たされるが、期待に胸騒ぐ。 『深山木薬店説話集』の文庫化は、夢から覚めたご褒美であろう。 ちなみに、この生年月日は男女の違いこそあり、 ソロ活動を始めたばかりのRIP SLYMEのMC PESと同一である。 10年運天冲殺で翻弄され、若くして抑えが効かずという 風情のある男性後天運に比して、女性は沈静されており、 かえって作家には向いていたのだろう。 求められるまま、感謝と共に流れ行かねばならぬ不自由さも、 「雨丑」にはかえって好都合。まだまだ需要が途絶えることはなし☆ |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 2 年// 海 辰 入口 |
12年●01月分 12年●02月分 12年●03月分 12年●04月分 12年●05月分 12年●06月分 12年●07月分 12年●08月分 12年●09月分 12年●10月分 12年●11月分 12年●12月分 |
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