★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 7 年(灯酉)●03月 雨卯 // 移 動 祝 祭 日 |
■03月分一覧 (2017年●目次) |
竹宮ゆゆこ●砕け散るところを見せてあげるの母性と怨念(2017_0301) |
武内涼●駒姫 三条河原異聞にひそむ罠(2017_0307) |
前田司郎●道徳の時間/園児の血の不愉快(2017_0314) |
町屋良平●青が破れるに生きた心地なし(2017_0316) |
行成薫●ヒーローの選択の死角(2017_0318) |
雪富千晶紀●死と呪いの島で、僕らは その後がサッパリ(2017_0323) |
濱岡稔●ひまわり探偵局 都庁マン作家は野人を秘匿(2017_0328) |
■2017年03月01日(水)灯亥 |
竹宮ゆゆこ○砕け散るところを見せてあげるの母性と怨念 |
○04年(木申)の主導DNA「玉」の害切れ年に、 「電撃hp SPECIAL」2004 AUTUMN掲載の 「うさぎホームシック わたしたちの田村くん」で小説家デビュー。 また、同月に美少女ゲーム「Noel」のシナリオも手掛け、 「このライトノベルがすごい!」で行われている 「作品(シリーズ)部門ランキング」において、 07年度6位、08年度4位、09年度2位にランクイン。 07年(灯亥)にはライトノベルアワードでラブコメ部門賞を受賞している。 ゲームシナリオライター、アニメ原作者であり 小説家の竹宮ゆゆこ(78-0224/灯巳)が、 乾坤一擲を賭けたかのような、血肉躍る 『砕 け 散 る と こ ろ を 見 せ て あ げ る』を、 DNA「石」年の仲間を思いやる昨年(16年/陽申)の 06月01日(木寅)の主導DNA害日に、上梓しているので解説する。 死んだのは、二人。その死は、何を残すのか。 同書は、県内最難関の国立校を目指す、大学受験を間近に控えた主人公が、 ある日、全校集会で一年生の女子生徒がいじめに遭っているのを目撃する。 割って入るが、彼を待っていたのは、 助けたはずの彼女からの「あああああああ!」という絶叫だった。 その拒絶の意味は何か。「死んだ二人」とは、誰か。 やがて彼女の素顔とともに、彼は事件の本質を知る・・・。 小説の舞台は、恐らく北関東あたり。 そして、ほぼ全編にわたり、携帯はおろかスマホも登場しない。 つまり、これは昭和の時代の話で、ありていに言えば、主人公の高校生の親が、 高校生だった頃の話だと考えて読む必要がある。 だからこそ、殺されそうになっても、 簡単に警察に連絡はつけられないし、面倒なことばかりが起こる。 最初は正義感、そしてそのうちには、彼女の所有する恐ろしい魅力 (野人で害持ちで日座冲殺の生月とかなんだろうね)に 魅了されて、虐めどころではない闇に迫って行く。 「UFOを撃ち落とさねば」生きながらえることは出来ない。 彼女はどうして、そんな辺鄙な場所に住んでいたのだろうか。 家族はどうなっていたのだろうか。 主人公の父親は、彼が誕生する直前に、 増水した川に流された車から人を助けようとして、 自らの命を落としてしまったが、地元のヒーローとして尊敬されていた。 だからこそ、彼はやがては警察官となり、 父親の意志を継ぎたいと願っていたが、 とんでもない事件に巻き込まれてしまい、TV局に勤務することになる。 これは夢の中なのか。父親愛の塊の彼の追体験なのか。 それは(看護師で彼を養う)母親の前で変身ポーズをとった時に始まり、 母親が笑い転げたところで終わった。文庫書き下ろし311頁を一気読み可能。 虐めや血塗られた一見暗い話を、明るい未来で色づけした 鮮烈な感動作は、小説の新たなきらめきを示す、 記念碑的傑作とされている。そのとおりだと思う。 東京都出身で、どこかは不明だが中高一貫の女子校育ち、 法政大学法学部をでて(刑法)大学院に二年通い、 大学院の修士論文の時にはパソコンを使い始めていて、 タイピングがうまくなりたいという気持ちもあって、 「修論を書く傍らで小説を書いていた」と告白する竹宮は、 小説WINGで最終選考に残った小説を、ゲーム会社のシナリオライターの 選考試験に応募し採用され一時は会社員を経験 DNA「玉」主導で、ひとつのことをじっくり掘り下げていく。 知識より知恵の集積を重んじ、目線は母性ありき。 なので、母親という人物設定が、随所に現れているし、 男子より女子のほうが大人びているという、 当たり前のことが自然に強調されている。 また、旧いもの伝統のあるものを好み、それを大切にする。 すなわち過去に重きをおいた、あるいは生き方をなかなか変えられない、 思い切ったことができない傾向あり。 つまり、虐められようが、何されようが、逃げ出せないという発想だ。 「俺はヒーローになりたい。笑われてもいい。 バカにされてもいい。小さな頃からずっとヒーローになる 自分の姿を夢見ていた。」もまた然り。 「玉+貫」は、遠い先のことよりも今の今を生きる人。 不快感は与えぬような、その場しのぎの軽い嘘が得意で生活の知恵。 だからといって鈍足ではなく、凄まじい勢いで疾風することも可能だ。 「玉+石」は、理屈っぽいところがあり、 肝心要の部分は読者の想像に任せるような技を使う。 「ヒーローは、決して悪の敵を見逃してはならない 決して自分のためには戦ってはならない決して負けてはならない」のだ。 「玉+調」は、若さをあまり感じさせない老成した風情で、 おそらくは顔の雰囲気からは作家としての凄味は感じさせず、 どこにでもいる専業主婦にしか見えないはず。 自分が体験したり勉強したことには博識だが、 その顔に似合わず、主婦的発想は皆無で、世間知らずの勘違い思考。 ひとつのものを好きになったら、それ一辺倒。 気分転換も上手ではないので、煮詰まるのを防ぐため、 執筆は喫茶店で行うという。 才能は、この「調」で、繊細な感性と独創的な発想で、いわゆる少女趣味。 「玉+玉」は、本音を言わず、無理をせず、 本人は常識のど真ん中にいるという認識でも、創作する世界は別物。 「灯+玉+寅月」は、やや精神分裂気味で霊的なものに縁あり。 また、幸運と災いが同居する。 なので、主人公の気持ちが、救出ばかりか事件をも引き起こし、 九死に一生を体験するようなことにもなる。 「午」年生まれ「灯巳」は、他力運。人の力を上手に利用して、生きていく。 デビューもゲームシナリオが先で、 そこから作家の世界に入ったのは、本人曰く「裏口」である。 伴星は「車」で、単独行動。 作家はあっているが、業界内の付き合いもなし。 洩星は「玉」で、身内の助けは、恐らく歳の近い姉の存在か。 導星は「調」で、自己中心になりやすい。 宿命の特長は、初春午前4時頃の山間の深い森の中にある火種。 ほうっておくと山火事になりかねない勢いだが、 総エネルギー286点中、本人の火性は114点で立派だし、 表現力の土性も121点あって豪勢。 とはいえ、学びの主導する木性は、34点しかないため、 湧きいづる創作欲は抑えられ、どこか限定される。 また水性ゼロ(DNA車/牽なし)は、名誉的なことに興味はなく、 配偶者成分も皆無なため、結婚や栄誉は後天運次第だが、 一見は年支「午」VS月支「寅」の半会で強く望んでいるようだが、 厄介なことに、月支「寅」VS日支「巳」は害持ちで、 (実際「給料泥棒をしながら解毒、浄化を進めていました」と自身を語る) 内側世界の形成に難ありのため、向かない。 無理を通せば私生活を充実させることは不可能ではないが、 犠牲にするものは出てくる。 本作でも、主人公達は暗い時代を懐古する話だから 明るい未来を見据えているのは秀逸も、片親なのである。 水性がないということは、調節不可能。 もしあれば、自己の熱気で温め温泉にしてしまえば、 多くの人が喜ぶことだろうが、存在せず。 だから、誠にありがたい朝風呂になりえず、 ひとつ間違えれば、野山を炎上してしまう景色。 竹宮が、高校生を描くのは、母親目線としたが、 激しい山火事みたいな描写をするのは、 水性がない、すなわち独身ではないだろうかと推認できる。 結婚してしまったら、こんなにキラキラする文章は書けないはずだから。 また主導する「玉」は、母親でもあり、 母親の意識は色濃く反映されているが、 「木」を母親にすると、その干合成分の土性の「畑」が父親。 しかし、土性は多く、父親縁は希薄か濃厚すぎて失敗。 主人公の父親はヒーローだが、 若くして亡くなってしまった正義漢だし、 彼女の父親も・・・で、実は同じような切り口なのだ。 年干支の「山午」は、決断力に優れ、諦めが早く、くよくよしない。 とはいえ、後継者には恵まれず、最強の子丑で一代運。 子に何かは伝えず孫にならば光明さす。 月干支の「木寅」は、仲介能力に長け、何でも一歩一歩着実に歩む。 だから虐められている彼女の行方不明の上履きを毎日毎日探しだして、 元に戻すなどの涙ぐましい愚純なる努力もする。 そして日干支の「灯巳」は、先祖の因縁を背負って生まれた濃い血。 完全を求めすぎるあまり、他人に理解されにくいが、 何かに特化した世界で活躍するのが吉。 あれもこれもやらず、広い場所にも出ていかない。 数代前に大成功した先祖がいて、 家運が絶頂に達した時点に誕生し、自分のあとは衰退するか、 先祖や両親に苦難が多く下りきった家系に生まれると、 自己の代から運気上昇があるという際だった特色あり。 干支番号構成は、55-51-52と全て子丑天冲殺の全身子丑天冲殺で、 北方の極めて狭い範囲から出てこないが、だからこそ強く頑丈で、見所あり。 難関校でも何でも「いくぜ白血球」でうかるのだし 父親のようになるには、それしかないのだ。 後天運は、初旬「7歳雨丑」が、ありえない水性のDNA「車」の 半会10年運天冲殺で、孤軍奮闘で、一人遊びが好きだったし、 何か危険なことにも手を染めたかもしれぬ。 年干支「山午」の親の場所が干合支害になり、 親は竹宮誕生から、思うように運が上昇しなかった可能性あり。 また自分の仕事運も妙な装いになり、簡単に前進は出来ぬようになっている。 先のことを考えるばかりか、こんな手強い子丑天冲殺が誕生することからも、 ここでは親の仕事に難ありが正解だろう。 2旬「17歳海子」は、DNA「牽」の名誉の10年運天冲殺で、 ありえない水性の美しさが背景になり、 この最後の最後でデビューにこぎつけた。 3旬「27歳宝亥」は、DNA「禄」の守護神宿命害切れ。 経済が豊かにあり、憑き物が落ちたようにふっきれ、喰えるようになる。 現在の4旬「37歳鉄戌」は、DNA「司」で堅実な引力本能。 年支「午」月支「寅」のからむ守護神三合会局で、 仕事運が晴れやかに開放的とも言える伸びを見せ、世界が一気に間口を拡げる。 爆発的に認められるのも、ここであろうか。 この後は5旬「47歳畑酉」は、DNA「禄」の守護神引力本能強化。 目下やファンの変化により、 より少女趣味路線の王道を歩むような作品を発表したり、 表現手段も様変わりしてきて、それに上手に乗れる気配。 6旬「57歳山申」は、宿命害切れを伴うDNA「調」の刑と支合。 少々の争いは避けられぬが、ピリッと強烈な技で読者を魅了させるはず。 7旬「67歳灯未」は、DNA「貫」であり、 8旬「77歳陽午」は、DNA「石」これ以上いらぬ火性廻りで、 さすがに新たな潮流に吸収されていく可能性あり。 さて、男は単純で愚かだが、ひとたび目的を見つければ、 何があろうと、大切な人を命を賭して守りぬこうとする。 当たり前の話だが、なかなかそういう風潮が美徳ではなくなったのが、 先の30年(1983年〜2012年)で暗黒そのもの。 女性が強くなければ、男は役立たずで、 安穏と呼吸することもたちゆかない時代で、人々に希望も見えなかったが、 時代は、先の30年のさらに前の30年(1953年〜1982年)に学ぶがごとく 竹宮は、あの時代に起こった事件を風化させることなく、 現代に呼び起こし、見事に開花させてみせた。 私たちが、あの時代を忘れぬようにと、 (竹宮が)仲介してくれたことに感謝したい。 「母さんがいて、俺がいて、父さんがいる そして、みんな愛には終わりがないことを信じている」という 素晴らしき残酷な物語には脱帽する。 そして、想像を絶する展開と潔い情熱に感動がさらに高まるはずなので、 この作品は是非とも映像化されるべきだと思う。 なお、表紙装画は浅野いにお(80-0922/山戌)が担当しており、 浅野の日干支「山戌」が竹宮の年干支「山午」を大半会する関係性は、 竹宮にはとてもお得な関係だし、 その浅野にしても、月支「酉」VS日支「戌」の害持ち同類項であるが、 さすがに、このイラストは(あえていえば)竹宮本人の雰囲気であり、 ヒロインのそれではない。 ヒロインは野人や日座冲殺であるはずだろうし、 若かりし頃の柴咲コウ(81-0805/草卯)みたいな雰囲気の たとえば水性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人で日座冲殺の 道重さゆみ(89-0713/木戌)がになうべきである☆ |
■2017年03月07日(火)雨巳 |
武内涼○駒姫 三条河原異聞にひそむ罠 |
○10年(鉄寅)の第17回日本ホラー小説大賞の 最終候補作となった原稿を改稿した「忍びの森」で11年(宝卯)にデビュー。 15年(草未)に「妖草師」シリーズが徳間文庫大賞を受賞、 さらに同シリーズで、干合年だった昨年(16年/陽申)に、 「この時代小説がすごい!2016」文庫書き下ろし部門第一位となった 武内涼(78-0209/宝丑※)の『駒 姫 三条河原異聞』が、 01月20日(灯未)の天剋地冲日に上梓された。 同作は、安土桃山時代の出羽山形藩武将の最上義光の次女で、 羽柴(豊臣)秀次の側室候補で、伊達政宗の従妹に当たる駒姫が、 謀反をはたらいたとされ切腹させられた秀次に連座させられ、 未だ秀次に目通りすらない状態にもかかわらず、 無実の罪で処刑された、日本史上最悪の悲劇と言われた事件で、 藩士らが東国一の美少女を救う奮闘記。 囚われの身となった駒姫と侍女の心理描写が秀逸で、 最愛の者を奪われた最上家の男たちは、 石田三成、伊達政宗、徳川家康らの野望渦巻く都から 姫を取り戻すことに奔走する。 人間の真の強さを問う慟哭の最高級の歴史ドラマで、 残酷な描写もあるなか、姫達が瑞々しく美しく描かれている。 群馬県高崎市生まれ、現在の居所は不明(おそらくは東京)。 早稲田大学第一文学部を卒業。 学生時代は自主製作でアマチュア映画を作っており、 卒業後は、映画、テレビ番組の裏方に携わった経緯のある武内は、 DNA「玉」主導で、生き方そのものを変えたくない人。 旧く特別な物に対する愛着が深く、 現実的な面も強いため、はみ出し運の辰巳天冲殺にも関わらず、 東京だけでは落ち着かぬのか、専業作家となっても、 生地高崎の地とは浅からぬ縁を保っている。 「玉+龍」は、周囲と歩調がとりづらく、単独の創意工夫。 誤解されやすいので、我が道を行くのが楽。 「玉+鳳」は、縦社会より横社会が理解しやすく、 武士の上下関係より、あの時代の女性達を描くのに長けている。 また、特定な人物に感情移入することなく、客観的な発想も可能。 だから、駒姫の話ばかりか、侍女のおこちゃはじめ、 登場する女性達の歴史にも、納得出来るように触れられている。 才能は、この「鳳」で客観性であり、冷静沈着な風流心。 「玉+玉」は、なにごとも一生懸命には違いないが、 そのなかにも、武家社会からは逸脱しない無理をしな生き方を提示する。 「玉+司」は、生きていくための知恵が湧きでる。 だからこそ、囚われの身になってからも、姫は皆を和ませたのに違いない。 「宝+玉+寅月」は、自分の成果より下の評価をくだされやすく、 当初も受賞は叶わなかった。 周囲や親が両手をあげて賛成しない結婚になりやすい。(駒姫だってそうだ) 「午」年生まれ「宝丑」は、落ちて上昇。 最初から賞をもらったわけではなく、 ここでも、絶対評価と相対評価では微妙に差があり。 伴星は、DNA「鳳」の趣味みたいな人生。 洩星は、DNA「鳳」でなしくずし。 導星は、DNA「司」で自分の意志で決めるのである。 宿命の特長は、初春午前四時頃の深山の立派な木の根元に隠されている財宝。 総エネルギー225点はまずまずだが、 表向きは年支「午」VS月支「寅」の熱い火性にはばまれたり、 深い森の最深部にあるため、なかなか手が届かないが、 年支「午」VS日支「丑」の害持ちで、持続力なく、 面倒になってしまうので、常に表の顔と裏の顔を用意している。 実際、映画に興味を持ちその方面の職にもついているが、 雑用に嫌気がさし「監督になるころには年を取って、 自分の胸の中にたまっている作品のアイデアを 1個か2個形にするだけで終わってしまうんではないか」と感じて、 逃げるようにやめてしまっている。 最も、表裏ありといっても、戦国の世では、 そういう使い分けがなければ、生き残れないので、 表向きは庶民の顔だが、裏はそれを楽しむ顔が、しみついているのだろう。 でないと土性過多の90点は、いくら主導しても厳しかろう。 その意味では、与えられた宿命を存分に活かしている。 年干支の「山午」は、他人の運を上手に我が物にする。 強烈な統率力あり、周囲を震え上げさせる存在の恐ろしさ。 言わば、皆が恐怖の念を抱いていた豊臣秀吉のような部分。 月干支の「木寅」は、仲介能力政治力に優れる徳川家康の顔。 そして日干支の「宝丑」は、周囲に振りまわされぬマイペースの極み。 飾り気のない芸術的センスが売り。 干支番号構成は、55-51-38で攻略西方基軸の知恵北方へと ごく狭い範囲は、いわゆる歴史物からは外にでる必要なし。 後天運は、初旬「9歳草卯」が、DNA「禄」の引力本能が付加される 月支「寅」と日支「丑」の溝を埋める変則方三位で、内側の人間形成が濃厚。 何をしても目立つターボ運(子丑天冲殺廻り)を、ほぼ一生与えられる(98歳迄)が、 大きく世間に認知される初旬条件はなし。 2旬「19歳陽辰」は、DNA「牽」の自尊心強化の10年運天冲殺。 制御不能のため、映画の世界に足を踏み入れたものの、 雑用から始めることに我慢がならなかった。 3旬「29歳灯巳」は、DNA「車」の稼働力強化の10年運天冲殺。 ようやく流れに乗り、世間に認知される。 今年(17年/灯酉)から始まる4旬「39歳山午」は、 主導DNA「玉」の自己確立なるも、害。 どっぷり歴史なり旧いものに浸りすぎて、思わぬ失敗。 宿命にあるので、一般人よりは被害は少ないが、 体調不安など、ターボ運が稼働しているので、少々大ごとになる懸念もあり。 5旬「49歳畑未」は、DNA「龍」の改善対冲と宿命害切れ。 思わぬ刺激や新たな世界に踏みこむことで、 それまでの行程を否定し、生まれ変わろうとするが、 進み行く方向性の変化をしようとしての、 より旧い時代や、さらに深い知識欲にとらわれるようにと、 実際には抜けられないことを悟るようになる可能性もあり。 6旬「59歳鉄申」は、DNA「石」の政治力和合力の駆使。 7旬「69歳宝酉」は、DNA「貫」の大半会で大きな衝突。 8旬「79歳海戌」は、DNA「調」の独創性。 年支「午」月支「寅」のからむ三合会局で、 最晩年に妙な稼働力も上がろうが、さすがにそこまで一線で、 存在を誇示していられるかは疑問。 さて、本書は史実からは逸脱できないがために、 衝撃な場面もあるわけだが、そこまでにいたる 駒姫の15歳とは思えぬ成熟した思考と、 文武に優れた逸材だったことを伝えている。 父親には「男として生まれたならば相当な武将に育った」と言わしめているが、 この時代に生きる姫の苦悩を、表からも裏からも実に見事に まるで達観したような内面も描ききっており、 そこには暗さは微塵もなく、颯爽とした美しさがあり。 そして、武将としても優秀ではなく、関白としても権力もなかった 凡庸な秀次であろうと、近江八幡では、迷路のような町ではなく、 碁盤の目のような、住む者に便利な町作りをしたと讃えたかと思えば、 周囲が見えなくなっている、秀吉の愚かさを滑稽ではなく、 まるで恐怖の大魔王のごとく描ききっているし、 父親は、家来や領民を守るため、娘一人を優先できない悲哀を充分に感じさせ、 戦となれば謀殺も厭わなかったが、検地も緩く無闇に殺さず、 領民に慕われていたと、心優しさまで味付けをしている。 「貧困は幸せを壊す危険が大きい。 圧倒的富みが幸せを保証してくれる訳でもない。」と 太閤を侍女に皮肉らせたり「人は法や慣習を絶対視してしまえば___ それを乗りこえられず、がんじがらめになる。 それらを乗りこえた先にある道理や公平さや健やかさに目を向けねば 人は旧い法や慣習を永久に変更出来ない。進歩できない。 なのに多くの人を絶望に突き落とし 暗い形悪い形で慣習を乗りこえるのは賛同できない」などと 家臣に語らせるが、最も推挙したいのは、 この書では全ての女性が清く正しく描かれていること。 それは、あの淀君でさえもだ。 家康が「謀反ではない最上家の姫を斬ったら取り返しがつかない」と 秀吉にとりなしているところに、かけつけてきて、 淀君は(家康の配下である服部半蔵の手の者になった侍従からの情報で) 「駒姫とその侍女は謀反に加わっていないのは明か。 まだ秀次公と枕を共にせぬただの娘。何故斬ろうなさるのですか。 鎌倉に送って尼にするでよいのでありませんか・・・」と秀吉に意見する。 淀君だって、生きのびるために15歳から辛い人生をおくってきたのだ。 結果は史実には逆らえぬが、 三成は「(間に合わなかったのは)運が悪かったのじゃ」ですませる。 否、運が悪かったのは、あんただろうに(笑)。 だから、伏見大地震も起きたし、秀吉も最後が華にならなかったわけだ。 身内を信用できぬ者に、天下は治められぬということだね。 「背中をさすると疲れがとれる」は、 駒姫の母上と伯母上(伊達政宗の母)が教えてくれたそうである。 戦乱の世は、人々を幸福にはしないが、 それでも立派に生き抜いた姫の一生は短かったが、 後世に語り継がれたのは美貌だけではなく、聡明さであったのだ☆ |
■2017年03月14日(火)鉄子 |
前田司郎○道徳の時間/園児の血の不愉快 |
○97年(灯丑)のDNA「牽」の支合年に、「五反田団」を旗揚げ。 04年(木申)のDNA「禄」の半会年に、 「家が遠い」で京都芸術センター舞台芸術賞を受賞。 05年(草酉)の主導DNA「司」年に、 処女小説「愛でもない青春でもない旅立たない」で 第26回野間文芸新人賞候補。 07年(灯亥)のDNA「牽」年に、 「グレート生活アドベンチャー」で第137回芥川龍之介賞候補。 08年(山子)のDNA「龍」年に、 「生きてるものはいないのか」で第52回岸田國士戯曲賞を受賞。 09年(畑丑)のDNA「玉」年に、 「夏の水の半魚人」で三島由紀夫賞を受賞。 NHKドラマ「お買い物」で第46回ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、 放送文化基金賞テレビドラマ番組賞を受賞。 15年(草未)の主導DNA「司」の害年に、 NHKドラマ「徒歩7分」で向田邦子賞受賞。 16年(陽申)のDNA「車」の半会年に、「ふきげんな過去」で 第8回TAMA映画賞・最優秀新進映画監督賞を受賞した 前田司郎(77-0413/鉄子)の『道 徳 の 時 間』が、 昨年(16年/陽申)の06月11日(木子)のDNA「禄」日に上梓されている。 同作品集に収録されているのは二作品で、 「道徳の時間」は、ひたすら下品な行為を扱った 小学校5年のとあるクラスの話。 子供が出来ず、夫とうまくいっていない女性担任教師が、 騒ぎをおさめようと、この事態を道徳の授業の議題にする。 教師と児童の隠された衝動をあぶり出してゆくのだが、 明かな虐めのような行為を半ば黙認しているのは、許されるのか否か。 (制御できぬなら、とっとと禁止にしろよ) 不愉快さしか残らず、作者を奇才とする風潮は全く理解不能である。 一方の「園児の血」は、 恐竜消しゴムを噛みながら 幼稚園に通園する孤高の園児が主人公。 保育園で地獄を見たという、同じ経路の園バスに乗る男の子を兵隊 (おいおい隷属させるのかい)にして、園内で強大な権力を持つ者に闘いを挑む。 「目が合っちまったらやるしかないのさ」と三輪車の奪い合いに始まり、 キラキラシールの紛失、コチョコチョ攻撃、弱い犬ほどよく吠える、 正義の味方より悪役に感情移入する等々。 小競り合いを経て迎えた直接対決は意外な結末に。 幼稚園児の世界をハードボイルドを貫く文体は、 一定の笑いを獲得できたかもしれないが、悪ふざけ以外の何ものでもない。 不愉快であり、不潔であり、不純であり、瞬間的に発熱しそうになるテーマは、 いつまでも大人になりきれない男が この世に多いことを浮き彫りにされたことを実証する。 東京都品川区五反田出身。和光大学人文学部文学科を卒業の前田は、 DNA「司」冲殺主導で、本質は地味なのに、不真面目。 どこが、道徳だよ(笑)。清く正しく明るくでもない。 「司冲+貫」は、急いでみたり焦ってみたり緩急自在。 才能は、この「貫」で、前田なりの何かのルールみたいなものを守り通す。 「司冲+調」は、集団行動が苦手なくせに、妙に集団に依存する。 だから平田オリザ(62-1108/鉄戌)とまで野合する。 「司冲+牽」は、何でも他人事で、熱血さはなく、どこか冷めた感覚。 「司冲+禄」は、人と人を交錯させて化学反応みたいな実験をする。 「鉄+司冲+辰月」は、大人になりきれない変化球な子供体質。 そこが、一部年長者に好かれるも、恩義知らずで持続力なし。 「巳」年生まれ「鉄子」は、孤立こそ生きがい。 「伴星」は「鳳」で、なにごとも遊びや悪ふざけ。 「洩星」は「貫」で、単独行動が始まり。 「導星」は「牽」で、名を残す。ようは、上手くいけば一人勝ちということか。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の不安定な乗り物。 あっちへふらふら、こっちへふらふらといった按配の 自転車みたいなもので、おっかなくて近寄りがたい。 通勤通学の足として重宝がられるも、信頼は出来ず。 そして、極めて不安定な生年生月冲殺で、洗練されることはなく、 本気をだして狙うより、力を抜いてだらしがなくしているのが信条。 実家は品川が誇る御殿山という高級住宅街のふもとの工場地帯にある、 鉄の加工をしていた工場で、主にベルトコンベアを作っていたそうで、 「ベルトコンベアーで」じゃなくて「を」とは、笑えるところだし、 妙な鉄製品なのも、そのものズバリで、 そこには、この男誕生の環境は整っていたのだね(笑)。 年干支の「灯巳」は、何でも自分でやらないと気が済まないが、 中途半端になったり、時代遅れになって、取り残されかねず、萎みやすい。 月干支の「木辰」は、子供でも大人びた渋みあり。 逆に大人でも、子供じみた悪ふざけ。地味なのに出しゃばり。 そして日干支の「鉄子」は、取り越し苦労が多く、非積極性の極み。 落ち着きがなく、どことなく暗い。 生家生地とは一刻も早く縁をきらねば、内臓疾患で痛みやすい。 そこそこ名前を売っても、もうひとつなのは、そのため。 干支番号構成は、54-41-37で西方と北方のみ。 時代整合性はさしてなく、明るさや前進姿勢に問題あり。 後天運は、初旬「3歳雨卯」は、DNA「調」の孤独。 変則方三位と日支「子」の刑で、 親に読んで貰った「日本昔ばなし」で幽霊系の話を好んでいたという。 世界児童文学全集にも挑戦した。 2旬「13歳海寅」は、DNA「鳳」。 小学生時代には禁じられていた漫画の世界に目が向く。 また、高校の卒業文集に初めて小説を書いたのもここ。五反田団も旗揚げする。 3旬「23歳宝丑」は、DNA「石」の人付き合いが形になる。 年支「巳」の半会と日支「子」の支合で、就職はせずに、ぼちぼち仕事がくる。 結果がすべてと悟った時期でもある。 現在の4旬「33歳鉄子」は、DNA「貫」。 月支「辰」の半会を伴う日干支の律音で、 自分を一廻り大きく見せているうえに、実際それなりの活動をしているが、 変剋律の30年間も始まり、自分のスタイルを守る過程で、 苦悩することがあれば、才能が磨かれる。 この後の5旬「43歳畑亥」は、DNA「玉」の旧い形態。古典に挑戦し自分磨き。 6旬「53歳山戌」は、DNA「龍」で埋もれぬように、常に目先を変えていく。 7旬「63歳灯酉」は、DNA「牽」の名誉。 8旬「73歳陽申」は、DNA「車」の半会で、恐ろしく危険な目に遭う恐れあり。 ところで、友人が結婚したり、あるいは子供が生まれたりして、 羨ましがる前田だが、どうやら生地生家にずっといると思われるため、 内臓疾患を起こしやすく、運気も低迷がちになる。 父親が亡くなり、母親を残して家をでるのは、難しいものがあるだろうが、 ただでさえハミダシ運の辰巳天冲殺は、経済重視のため、 面倒なことはしたくないのが本音なので、精神的に大人になりきらない。 また、親縁なし家系運なしの生年生月冲殺が、 仕事上一定の評価を得ているとなれば、 経年劣化により、私的面にまで力は及ばないと見る。 何とかしたいのならば、即刻五反田の地を後にして、 隣接する、神奈川、千葉、埼玉、山梨などの各県への移住が望まれよう。 それが出来ぬならば、諦めるほかないし、成就できぬのも自由。 だから「お見合いしたい」などと、泣き言を言わぬことだよ☆ |
前田司郎○77-0413 |
鉄木灯灯 子辰巳-3 牽禄調司貫(司冲殺主導) 木性(40)火性(45)土性(48)金性(34)水性(40)/総合207 辰巳生年生月冲殺/変則方三位(3歳雨卯)/律音(33歳鉄子) 変剋律(33歳鉄子/43歳畑亥/53歳山戌)/三合会局(73歳陽申) 金性脆弱 -3歳雨卯/13歳海寅/23歳宝丑/33歳鉄子/43歳畑亥/53歳山戌/63歳灯酉/73歳陽申〜 |
■2017年03月16日(木)海寅 |
町屋良平○青が破れるに生きた心地なし |
○昨年(16年/陽申)のありえない守護神火性年の08月30日(木申)の 主導DNA「調」日に、第53回文藝賞の結果が発表され、 受賞作は町屋良平(83-1111/雨卯)の『青 が 破 れ る』になり、 同作が、昨年(16年/陽申)の11月30日(陽辰)の「陽」重なりの、 ありえない天冲殺害日に上梓されているので、解説する。 「表題作」は103頁の中で三人の人がなくなったのを、 目の当たりにしてみた、真面目ではないボクサーの話。 冬。不倫相手の彼女が死んだ。それは彼女の息子からのメールで知る。 そして、友達が死んで、友達の彼女が死んだ。 ボクサーになりたいが、なれない青年は、 ピザ配達のアルバイトで知り合った人妻と浮気を重ねながら、 ボクシングジムでは才能あるボクサーのパンチとの スパーリングを重ねる日々。 ある日、友人に連れられ友人の恋人の見舞いへ行く。 あとは友人に頼まれその後は一人で彼女のもとを訪ねていた。 死を前にした人の気持ちを受けとめ、流していく青年の話で、 清新にして感情的な新たなる文体とは選者の言葉だが、 少しは新しいのかもしれないが、清くはないだろうというのが感想。 この受賞作に、書き下ろし短篇「脱皮ボーイ」と「読書」。 それだけでは何だかわからんが、そのものズバリ脱皮する男と、 電車内で読書をする女性が、 隣に座るかつての交際相手の存在に気づいているのかいないんだか、 どうにも気味の悪いお話し。否、清くはないのは、清潔感も生活感もないし、 どこにでもありそうな日常すぎて、感動が湧くような代物ではない。 実家は埼玉県越谷市近辺で、現在は東京キ荒川区あたりに棲息し、 東北から九州まで出張も多い営業系会社員らしいが、 詳細不明であろうと、ボクシングはやっているらしい。 過去にも文藝賞の最終選考に残るなど、 公募新人賞の常連ともいえる存在で、手練れには違いないが、 ある意味手垢がついている感もある町屋は、 DNA「調」主導で、他人とは際だった生き方。 偏りが大きく、一発撃たれたら百発打ち返すような男なので、 この論評も(本人には)絶対に読んではもらいたくない。 「調+調」は、行動力は期待できずに、他人次第。 哲学的で、考えなくても良いことまで思い巡らし、疲れてしまう。 「調+貫」は、集団行動が苦手で、恩義は通用せず。 「調+鳳」は、面倒なことになるなら曖昧にしておこうとする。 「雨+調+亥月」は、目的がないと何もしない。 目的があれば、不倫だろうと話し相手になることだろうと、 出来ないことはないという自己犠牲の人(呼び出されるのを待つだけだから)。 「亥」年生まれ「雨卯」は、嘘のつけない正直者。 伴星は「牽」で、自分に厳しく、他人を支え表にだす。 洩星は「貫」で、単独行動。 伴星は「調」で、自己中心である。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の冷たい「雨」。 塩水が混じっており、純粋でないため、 濾過して飲み水にするには、骨が折れるので、 発泡水だと思って、諦めるしかない。 河口の汽水域とすれば、雑多なものが集まるが、 誰かと誰かの間にたって、一時的な橋渡しをする役目で、 永続的かといえば、そうでもない。 年干も月干も日干も「雨」という、真性水性天干一気で、 目上を知恵により(作家なら筆により)吹き飛ばす。 洪水やら鉄砲水みたいで、勢いだけはあり。 また、地支の年支と月支の「亥」が日支の「卯」と半会すると、 より木性は強固になり、成分的には、天干は水性で、 地支は水性に味方する木性という地支木性一気格で、放出するだけ。 だだ漏れの恐れも、あれこれ複雑なよりは、潔い。 すなわち火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人は、温かみなし。 金銭物質にも無頓着か、異様な執着があるか否か。 土性ゼロ(DNA車/牽なし)は、配偶者成分皆無で、 異性なら誰でも良かったり、誰も受け付けなかったりと極端。 名誉もルールもないので、不倫に対しての背徳感も何もなし。 金性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、学習機能なし。 親縁もなければ、学びの気持ちがなく、 実際作品中でも、精神性の強い親と子の関係は希薄で、 全て現実的な、友人・知人・愛人などで構成されている。 総エネルギー222点自身の水性は147点の身強で、唯我独尊。 あとは木性は75点で、時折文章にして吐きだす放水路みたいなもの。 年干支と月干支の「雨亥」は、度胸があろうと気は大きくはない。 人目につかないところで努力をするうえ(文章を書くことも)、 庶民的で如才なく敵は少なくも、味方もいない。頑固だが、小心者の極み。 そして日干支の「雨卯」は、模範生でいい人の代表。 派手さはなく地味な人生を好む。 干支番号構成は、60-40の直線で、汎用性なし。 見たまんまの直線一気の水路を水が流れるだけ。 後天運は、初旬「1歳海戌」はDNA「石」の友人知人に縁あり。 なのだが、周囲に友人や知人はいるのに、孤独。 ただし、ほぼ生涯ターボ運(子丑天冲殺廻り)のため、 真性水性天干一気なばかりか、何をしても目立ってしまう。 この初めの10年は徹底的に濁りきった状態。 どうしたら、楽に生きられるかと思いながらも、 実際は、なにひとつ楽なことなどないと体感する。 2旬「11歳宝酉」は、DNA「龍」の改善対冲。過去を廃し新たな流れへ向かう。 勉学より実家より抜けだすことに使用した模様。 3旬「21歳鉄申」は、DNA「玉」で何かに頼りたい気持ちと、 反抗する気持ちで揺れるもので、 年支と月支の「亥」が害で立場は悪く不安も募った模様。 現在の4旬「31歳畑未」は、DNA「車」で危険な稼働力。 ありえない土性の勢いが付加され、 地支も三合会局となるので、大成果で至福の時となりデビュー。 この後は4旬「41歳山午」は、DNA「牽」で役割発揮。 同じくありえない土性で名誉に縁あり。 年干と月干と日干の「雨」は一気に干合で「灯」に変質。 夢、目的などの大変化により、本人も本人の環境も変わらざるをえない時。 6旬「51歳灯巳」は、ありえない火性の守護神の10年運天冲殺。 DNA「禄」の降って湧いたような救いや金銭物質に、 一過性とも知らずに惑わせられる。仕事も立場も大変化なのであろう。 7旬「61歳陽辰」は、同じくありえない火性守護神の 10年運天冲殺ながら害もあって、DNA「司」の有り難迷惑と解釈すれば、 望まない何かで疲れ果てる。 8旬「71歳草卯」は、DNA「鳳」で抜けたら疲れ果てただけ。 先の20年間に感謝や奉仕が出来ていないと、簡単に事切れる。 さて、どこが清いのかどうにも不明な作品で、 表紙装丁もタイトルを意識しているのだろうが、 青がくすんでおり、美しくはみえない。 中庸ではなく、やはり濁っているのが自然と滲み出てきてしまうのだね。 そう何が不満かと言えば、主人公には未来がない。 過去はあるのだろうが、現在のみが淡々と進行していく。 まさに「雨」らしい流れには違いないが、 そこには何の可能性も見つけられない、 夢も希望もない元気のない、やさぐれ感だけなのだ。 それで、宿命を見たらそのまんまなので納得したが、 今年(17年/灯酉)は、昨年(16年/陽申)みたいな柔な火性ではなく、 熱くて使いでのある、火性。 さて、町屋は活かしきれるのだろうか。 発信力はあるのだから、足りない愛情や感謝や奉仕に、気づくか否か。 しかし、純文学は似合わず、 もっと勢いのあるエンタテインメントを目指さないと、 ずっと日陰の水たまりだけもかもしれないので、要注意だね☆ |
■2017年03月18日(土)木辰 |
行成薫○ヒーローの選択の死角 |
○DNA「禄」の半会年だった12年(海辰)に、 「マチルダ」(名も無き世界のエンドロール)に改題で、 第25回小説すばる新人賞を受賞し、 13年(雨巳)の60年に一度の干合支合年に単行本として発表され、 作家デビューを飾り、SEをしながらの兼業作家活動の、 行成薫(79-0810/山申※)の書き下ろし『ヒーローの選択』が、 昨年(16年/陽申)のDNA「龍」の守護神年の 11月22日(雨丑)の干合日に上梓されているので解説する。 同作は、都心に程近い地方都市。主要登場人物の苗字が東京に多いものなので、 西部地域の立川か八王子のイメージだが、 どうやら千葉県の都県境あたりを舞台にしていると思われる、 リズム感がありながらどこか素朴な安心感のある作品で、 怪しげな「奇跡の水、ミラクルネイチャーウォーター」の 訪問販売営業マンで成績がふるわない清水勇介という 冗談みたいな名前の主人公が、毎度のことだったが、ペットボトル10本を担ぎ、 (本当は5本でいいのに、パワハラもどきの 実は小学校の同級生である上司に命じられているが本人はそうとは知らない) 足を棒にして歩いても契約は一件もとれない。 諦めて投げやりになりながらも、全く期待せずに くたびれたアパ―トのチャイムを端から順に鳴らしていると、 一室のドアが開き、小学校時代の友人・小山田と再会。 連絡をとらなくなって久しいが、昔は当時流行っていた 特撮ヒーロードラマの真似をして遊んだ仲だ。 小山田はいとも簡単に、宅配水の契約をしてくれるという。 その言葉につられて家に上がると、彼はCDラジカセのスイッチを押し、 同じく小学校時代の同級生だった予言者・ケンジのラップを流す。 ラップの内容は、清水がこの部屋に来ることを予言したものだった。 さらに小山田から、世界は八百四十一年後に 終わることが決まっており、世界の終わりを防ぐため、 ケンジに会って「世界を守り隊」に入ってほしいと頼まれる。 どうする、清水?!悪魔が誕生するのを阻止するために、 ある意外な男女の営みを妨害するのか・・・。 全編通して、少なくないラップが繰りひろげられるが、 練り込まれた感がありながら、まるでお笑いライブを観ているような、 冗談というかコントみたいな内容を真面目につづられた作品で、 最後はどうおとしてくれるかと思ったら、 まさかの、いやいや予定通りの笑えるハッピーエンドで、 それなりに愉しませてもらった。 荒唐無稽で命がけな設定を、軽やかな語り口で この世を救う人間について言及しているのは、 行成らしい選択であり、大変好感を持てるものだ。 宮城県仙台市出身。東北学院大学教養学部を卒業し、 職業はSEで11年(宝卯)までは都内在住。 12年(海辰)のDNA「禄」の半会年には、千葉県八千代市在住で、 13年(雨巳)の60年に一度の干合支合年には、執筆部屋確保のために、 千葉県習志野市に転居し現在に至る行成は、DNA「貫」主導で、 何かを守り抜きたい人。思想信条の場合もあるが、仕事であったり、 家族であったり、幼少期の思い出に、味覚に自炊派と頑固なまでに守る。 「貫+玉」は、その場その場を上手に盛りあげる人で、 先のこと、例えば841年後のことなど、口先だけで何も考えていない(笑)。 「貫+貫」は、用心深く利己主義。 「貫+石」は、集団に属しながら個人利益を追究するもので、 技術的な業務のサラリーマンといえども、 (今作の)営業成績を気にするしがなさは理解可能。 「貫+禄」は、計算高く、作為的な自我を演出する。 なので「世界を守り隊」の構成メンバーも、 納得の行く人選であり、物語としての矛盾がない。 才能はこの「禄」であり、目先の事象に関する感謝。 あるいは、派手な演出をして注目を浴びたい。 小説を書くのも、世界の中心に自分がいたいと考えるため。 伴星は「車」で、単独行動。なのでファンと思われる ラッパーのDAOKO(97-0304/草巳)のライブも 「速攻帰るという弾丸参戦」。それはそれで、自由人である。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の海沿いの町を見下ろす「山」で、 総エネルギー268点中土性96点とそれなりの見かけだが、 木性は僅か12点で、禿げ山に近く年支「未」内の地中に「草」の根があるだけ。 守護神の火性は24点。こっちらも年支「未」内の熱気。 やむなく代行として、鳥を飼い不足分の熱気は ラーメンバカとなり、手軽に着火するだけ。 より近づいて観察すれば、西方の海にある島ともとられられ、 気をつけないと、崩れやすいのは、植物が塩気で育たぬためだ。 年干支の「畑未」は、何かを利用して自己の存在価値を高める。 時には略奪者になり、女性であるならば、じゃじゃ馬とも呼ばれる。 月干支の「海申」は、お気楽。 そして日干支の「山申」は、究極の要塞。 あるいは、取り残された砦で、援軍の到着を今か今かと待つ。 ヒーローはいつか、やってくるのだ。 干支番号構成は、56-09-45で、北方と東方で構成され、 そこまで、底抜けに明るいわけではない。 後天運は、初旬「1歳宝未」が、DNA「調」。 細やかな気づかいを付加されるが、極端な趣味に走ったり、 女性的感性が強くなっただけで、これといった稼働条件はなし。 2旬「11歳鉄午」は、日支と月支の「申」から 年支「未」を通してつながる変則方三位でDNA「鳳」で遊び盛り。 3旬「21歳畑巳」は、DNA「石」の妥協なり世間体で、それなりの就職をする。 現在の4旬「31歳山辰」は、主導DNA「貫」の大半会で、 受賞して、作家の端くれにもなった。まさに大事件であり、自己確立。 今後は5旬「41歳灯卯」が、守護神DNA「玉」の10年運天冲殺で、 ひとつの流れに入ったり、進み行く世界の変更。 とはいえ、突如やってきたお試しなのに、 才能月干「海」が「木」に変化すれば稼働力があがり、 さらに干合月干「木」は年干「畑」と二次干合すれば、 「山」になるという変化を見せるので、 年干「畑」干合後月干「山」に日干「山」の 土性天干一気が完成するため、大きな地殻変動が起こり、 それこそ世界を吹き飛ばす勢いになり、引力本能もかなり強化されるため、 作品が売れるなどして、兼業作家を卒業する意向。 とはいえ、制約があったほうが伸びる「山」でもあり、賛同はできない。 6旬「51歳陽寅」も守護神10年運天冲殺。 ただし、今度はDNA「龍」の対冲まであるので、 前旬で独立していれば、新たな浮ついた動きであるし、 自ら動いてなければ何かに導かれ、とんでもない動きをするのかもしれない。 7旬「61歳草丑」は、DNA「牽」の名誉も、創作意欲は失い出がらし状態か。 8旬「71歳木子」は、DNA「車」の半会。年甲斐もなく危険に縁あり。 さて、主人公の勤務する会社名は「奇跡カンパニー」。 最初の標的で社長は、ボクサーあがりの元戦隊物のヒーローにして、 ある人物の父親というオチ。様々な選択をしながら、彼は大口契約をものにし、 本社の受付嬢と縁あって仲良くなり、 結婚をして、息子が生まれ、いや、息子ができたので結婚をして、 今や三歳の息子のヒーローなのだが、最後の最後に落とし穴があった。 今度は58年後に世界が終わると、あの小山田が言う。 そのために、会社の若い男を拉致して、 アイドルのコンサートに連れて行けという。 58年後は、まだ息子は生きているから、 自分が何かをすることで、世界が終わらずにすむなら、 それは幸せなことだが、そうはさせじと妻の視線を感じている。 ささやかな妻と息子のヒーローで終わるのか、 あるいは世界のために一肌脱ぐのか。それは自由なのだが、 「この世界に、自由に生きている人などいないよ、清水君。 本当に自由になっちゃったら、人は何をすればいいのか わからなくなるんだ」ではなく、答えはでているだろう。 ラップでは世界は救えまい。 キミだって実は愛が地球を救うって思っている。(才能は禄) でも、辻褄をあわせるんだよね。 そして、たぶん行成も、もう出かけていくまい。行ってはいけないのだ(笑)。 「山」に危険は似合わないし、行成にも節目だった13年(雨巳)から、 世界は陰の暗黒期を抜けだし、明るい陽の時代に入っているのだからね☆ |
■2017年03月23日(木)畑酉 |
雪富千晶紀○死と呪いの島で、僕らはの最凶疲弊ホラー |
○14年(木午)の大半会年の04月21日(海戌)のありえない守護神水性日(DNA龍)の 年支「午」と月支「寅」のからむ三合会局日に、 第21回日本ホラー小説大賞を受賞した 雪富千晶紀(78-0222/草卯)の「死咒の島」が、 加筆訂正され16年(陽申)の09月25日(鉄戌)の ありえない金性(DNA牽)の干合支合日に、 『死 と 呪 い の 島 で 、僕 ら は』と改題され、 角川ホーラー文庫から刊行された。 同作は、東京都の果ての美しい島本州から南に230キロ、 伊豆諸島の東端に位置する、周囲11キロの小さな島「須栄島」が舞台。 (御蔵島あたりが舞台か) かつて島に流れ着き(難破船の乗客だった)住みついた美しい少女椰々子は、 死者の預言を聞く力を持ち、不吉だと疎まれている。 同級生で(父親が町長をつとめる)名家の息子の杜弥は、そんな彼女に片想い。 しかし椰々子が「災いがくる」という預言を聞いた日から、島に異変が。 浜辺に98年(山寅)から行方不明になっていた沈没船が漂着し、 海で死んだ男が甦り、巨大な人喰い鮫が現れる。 やがて島に迫る、殺戮の気配・・・・・。呪われているのは、島か、少女か。 それでも、彼は彼女に、恋をする。 「ボーイミーツガールから始まる最恐の青春ホラー!」が 売りだが、圧倒されるほど怖いのだが、 後半、バミューダ島やらパナマ運河やらに 話がとんでいく展開についていくのには、体力がいる。 そして思いだしたくはないので、夜には似合わないとだけしておこう。 愛知県出身、在住だが、それがどこであるかなど不明。 日本大学生物資源科学部を卒業した後のことも 一切謎に包まれている雪富は、DNA「石」主導で、 協調性和合性に優れ、組織や一族を大切にするが、 反応は鈍くなにごとも時間がかかる。 十年間辛抱しながら作品を描き上げたのもこのため。 一方、何かを犠牲にしながら、あるいは妥協しながら、 揉めることなく、折り合いを重視しながら生きていく。 才能は主導するだけに、この「石」で艱難辛苦を厭わず、 周囲の人のために汗水たらし働く政治家の鑑のようなもの。 「石+禄」は、他力本願。自分以外の人の力次第。 「石+貫」は、集団に所属しながら個人事情を優先する。 「石+司」は、大器晩成で日常生活には彩りを求めない。 「石+石」は、集団の中での孤独。変わり者であろうと一目置かれるが、 相当な頑固者で偏屈であると認識されているのだろう。 「草+石+寅月」は、おだてられると自分を見失いやすく、 「午」年生まれ「草卯」は、人と人の間にたち仲介をする生業。 伴星は「龍」で、庶民的な変化や刺激がないと、生きづらいのだ。 宿命の特長は、初春午前四時頃の山間の森の中の下草。 あるいは、大木に寄生している蔓植物のようなもので、 その大木や母屋とセットで剛力だと思われているフシあり。 大家族の中の世捨て人みたいな雰囲気で、 存在は認められているが、何かの役割を担っているわけではない。 総エネルギー232点は相応の迫力で、自身の木性は実に114点もあるが、 これは周囲の状況込みであり、大木は頼りがいがあろうと、 本人はあくまでも、その一部分でしかない。 「山」としたが、土性は73点だから、 実際は「山」を覆う木々が存在感があるので、 森のようなこんもりしたものが込みなのは、 近づくと容赦なく知らされることになり、 風が吹けば、ちょっとした竜巻みたいな騒動にもなる。 金性ゼロ(DNA車/牽なし)は、勤労意欲なし。 実家などの世話になり、子丑天冲殺という人間としては廃人並みになろうと、 生きていくことは可能だし、配偶者成分も皆無で、結婚不適合者。 仮に専業主婦であったら、趣味の小説書きに追われ、悪妻となる。 それも、相手が年下であれば災禍少ないが、年上であれば地獄を見る。 また水性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、目上剋しの子丑天冲殺に輪をかけるように、 目上運がないところにもってきて、 年干支も月干支も日干支も子丑天冲殺という恐怖の森は迷い人を餓死させる。 創造力、学習能力も原則はないので、頭の中身はカラッポなので、 発想は大胆というよりありえないようなもので、無限大に使用すれば、 一般人の考えも及ばぬような作品も作り上げるだろう。 スケールが大きいのではなく、他人とは思考回路が異なる変人奇人。 あとは、参考文献さえあれば、お手の物であろう。 年干支「山午」は、決断力に優れる統率者も、 覚めており、どこかで線引きをして諦めが早い。 月干支「木寅」は、(人と人を)マイペースで仲介。 とはいえ、人を育てない。 そして日干支の「草卯」は、どこか男性をバカにし軽く見るところがあり、 本人は鋭敏かと言えば、鈍くてなかなか反応もせず。 とはいえ、比較的真面目で地味であろう。 干支番号構成は、55-51-52のとてつもない狭い行動領域で、 しかも、それは全て子丑天冲殺ときているので、 北方の習得本能領域で、なんとか補っているとはいえ、 いくら小説のためとはいえ、あちこちぶん回して、 結局最後は荒技で戻ってくるという手法は万人向けとは言い難い。 狭い領域なので、おそらくは地元に舞い戻ったのであろうが、 伸びしろという観点からは微妙である。 後天運は、初旬「6歳雨丑」が、ありえない水性の10年運天冲殺。 DNA「龍」の改善力を与えられたが、年干支「山午」の干合支害で、 自身の未来も微妙で前進気勢に欠けるが、 親の世界の不安定ととれば、子丑天冲殺でもあり、 親が離婚、あるいは初めから片親、 親が破産ないし没落などの苦渋をなめたであろう。 すなわち、このような子が産まれる結婚だから、 親は逆縁以外はありえないし、この人の一生も制御不能になりやすい。 2旬「16歳海子」は、DNA「玉」の10年運天冲殺にして、 同じくありえない水性も塩水だからといって、ない者には、少しでも助かろう。 年干支「山午」の天剋地冲は、就職をしたとしても長続きせず嫌気を起こし、 就職せずという選択肢もあったかもしれない。 いずれにしろ、25歳までには、里心がついたか、 生地に舞い戻っているのは間違いない。 3旬「26歳宝亥」は、「亥」内「海」が僅かに使えるなかで、 DNA「車」の半会で、本来なら稼働力もあがる場面だが、 これが始まった04年(木申)の主導DNA「石」の 月干支「木寅」の納音からは、執筆に取りかかっている。 4旬「36歳鉄戌」は、ありえない金性の干合支合で、 DNA「牽」の名誉で、突入してすぐの14年(木午)の主導DNA「石」年に、 計ったように、受賞というのも、存在じたいが重厚で、 それを作家デビューのために使い尽くしたのだから、納得済み。 受賞にあたり、500万円を得ているが、金額が高いか安いかではなく、 認められたことが大切なことであろう。 ところが、大作志向なので、持続は容易くなく、 17年(灯酉)現在、15年(草未)の大半会年に、 「黄泉がえり遊戯」を上梓したあとは、 本作の改稿のみで、活動に華やかさは感じられない。 5旬「46歳畑酉」は、DNA「禄」の天剋地冲で、 月干「木」が干合により「山」になり、見通しがよくなるが、 これが愛情奉仕の変節なのか、投資や破産なのかは 私生活が見えぬため定かではないが、屈折した金銭事情を抱えるはず。 6旬「56歳山申」は、DNA「司」で堅実なのか地味なのか、 存在するのが困難と感じるようになるか。 7旬「66歳灯未」は、DNA「鳳」の半会で、気の緩みなのか、 熱い発信手段をとるのか。 8旬「76歳陽午」は、DNA「調」で偏りのある年寄りの完成か。 「いつか(敵は)また必ず次がくるだろう。 その時も同じように闘い、島を守らねばならい」は、 守備本能の木性が強力なために、言わせしめたセリフ。 受賞時のどこかおどろおどろしいタイトルは、 さすがに柔らかい陽光年(16年/陽申)のおかげで、 ぐっと若々しくなったが、根底にあるものは暗くて陰惨。 「ただ呪われたというよりは、 ちゃんと理由があって呪われたとしたかったんです」は、 理性というよりは、主導するDNA「石」のなせる業も、 鮮烈デビュー後が、もうひとつなのは、 名誉もない野人が、ほぼ力をだしきって完成させたので、 またの水性年(本作も水性年で描き上げ主導DNA年で受賞) でもやってこないと、創造力はないのだから、難しい。 しかし、それは言い訳であり、鮫好きが転じて、 せっかく子丑天冲殺が生地生家を後にしたのに、 舞い戻ってしまったからに他ならない。 愛知ではなく、離れた土地で就職し、自己を追い込んでいれば 時間がないように見えて、稼働力は上がるのに残念だ☆ |
■2017年03月28日(火)木寅 |
濱岡稔○ひまわり探偵局 都庁マン作家は野人を秘匿 |
○「95%はしがない木っ端役人(都庁) 残り5%で細々と作家活動をしています」といいながらも、 極めて役人的なのに、ちょっとしたズレもありながら、 おそらくは01年(宝巳)に自費出版デビューし、 06年(陽戌)に出版された濱岡稔(64-0504/雨丑)の 『ひ ま わ り 探 偵 局』が、装い新たに01月15日(海寅)の DNA「石」の天冲殺日に文庫化されたので解説する。 同作は、「なんか丸い」ほのぼの系の名探偵の陽向万象と、 ワトソンならぬ寝ぐせ頭の助手で、 「みよし」なのに「さんきち」と呼ばれる中高一貫の女子校出身、 26歳の三吉菊野の「ひまわり探偵局」で繰り広げる、 やさしくてちょっと切ない事件の謎解き人情劇。 見つけるのは心の鍵、届けるのは人の想い。 意図的とも思える(笑)、ほんわかムード。 だけどしっかり本格派の心あたたまる連作短編ミステリーで、 「♪紅茶とお菓子に謎解きを添えて召し上がれ♪」てな調子で、 かなりお腹がすく四話構成で、「第一話 伝言〜さよなら、風雲児」は、 雨の午後、探偵局を訪れた女性弁護士。 依頼は、兜町の風雲児と言われた男が遺した不可解なメッセージの解読。 死の床から届けられたパズルは、生者をどこへ導くのか。 「第二話 手紙〜花と天使と少年」は、残暑に追われて飛びこんだ喫茶店で、 ウェイトレスさんから謎解きの依頼を受けた。 事故死した夫が、一冊の詩集に生涯隠し続けた秘密とは? 魔法の種の不思議な力が、真実を鮮やかに解き明かす。 「第三話 約束〜夜明けのゾンビ」は、夜明けの雑木林で、 ヘンテコなおっさんに遭遇。名探偵の正体は、森の魔物? 謎の呪文で、世界の秘密が明かされる? 友を失い、果たされぬ約束を背負って生きてきた青年が、 八年を経てたどりついた、明日とは。人を食った会話あり。 「第四話 魔法〜たんぽぽ公園のアリス」は、 はなまる商店街・八百征の看板息子、しんちゃんが、突然店を飛び出した。 十月の黄昏につつまれた公園の片隅で生まれる、小さな魔法の物語。 栃木県足利市出身で、神奈川県相模原市緑区橋本在住。 早稲田大学第二文学部を卒業し、東京都庁(教育関係施設の管理部署)に 勤務していると思われる濱岡は、DNA「牽」主導で、自己愛の象徴。 たいして目立った仕事をしないとうそぶきながらも、 実際は前都知事に少しだけ対抗意識を持つなど、 休日出勤も多く、役割意識の勝った人で、存在を誇示したい気持ちが強い。 「牽+牽」は、単に働きたい動きたいだけの面もあり、 ハーフマラソンに参加もするし、労働組合にもかりだされる。 自ずと執筆時間の捻出は、始発終発駅利用から、 京王線の車内という効率の良さ。 これは水の質が、どんな器にも対応可能ということでもある。 「牽」×3もあり、それだけ頑なのだが、言い訳がましい自己反省もする。 「牽+車」は、自己が感じている以上に耐久性に優れ、 孤独に強く、集団で行動するより個人行動が得意。 「牽+調」は、大胆。才能はこの「調」で、極端で女性的な感性。 しかも理詰め。なので、助手は女性。 さらには、フィギュアやドールを収集したりと念入り。 blogには妙なマンガまで描いている(苦笑)。 「雨+牽+辰月」は、若々しい自尊心。子供っぽい競争心ありで、 この「辰」×2は、自分が子供でもあるので、 既婚者のようだが、子はいない模様。 「辰」年生まれ「雨丑」は、自己愛の象徴でもある。 伴星は「車」で、単独行動も、地支に水性の根っこがあるので、 集団の中での孤独。仕事も通勤もだ。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の山間を流れる川。 あるいは、ひっそりとした「山」に降る「雨」だが、 総エネルギー285点は立派で、自身の水性は88点に対し、 配偶者成分の土性は99点と少々上回っており、 夫人は強く、おそらく仕事人間であろうし、本人もまた剋されることが多く、 落ち着いているより、慌ただしい仕事人間だし、 時間がないといいながら、twitter量も半端ではない。 そして火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人は、温かみの一切ない冷徹なる公僕。 とはいえ、(日干の雨が)月干「山」と干合すれば、 月干は「陽」に、日干は「灯」のように見え、 それなりの人物として、認められる。 また、年支と月支の「辰」に日支の「丑」も土性のため、 自身の「雨」が染みこむ先は、雑多な事件が多発。 そのあたりを上手に料理すれば、執筆量も増えるのだろうが、 あちこちに目移りするようで、落ち着きなし。 年干支の「木辰」は、内に激しさを秘めるも渋く、 月干支の「山辰」は、制約が多く簡単に前進できず。 そして日干支の「雨丑」は、和合性乏しい自主性ありきの人。 冷めていて、敵をつくりやすい傾向であろう。 干支番号構成は、41-05-50で、西方東方北方。 ほんわかムードを作品では醸しだしているが、明るさは微塵もなし。 後天運は、初旬「1歳畑巳」は、DNA「車」。 月干「山」と日干「雨」が干合すれば、 月干は「陽」、日干は「灯」になり、日干支は「灯丑」になれば、 初旬のみ「灯」と「畑」は同格扱いなので、大半会的となり、稼働運型。 落ち着きがないというか、慌ただしい風情が強化も、 半会があって流れは悪くなかった。 ところが2旬「11歳鉄午」が、DNA「玉」の害で、 実家なり、勉学の方法が思惑はずれ。 きちんと働きながら学費も納めたということで、 苦学というよりは、半分修行みたいな時代。 3旬「21歳宝未」は、DNA「龍」の対冲で、前旬の汚れを払拭。 4旬「31歳海申」は、DNA「石」の脇道。そして協調妥協。 ここで自費出版ながら、デビュー。 5旬「41歳雨酉」は、DNA「貫」の大半会で事件勃発というか、 組合活動までやって、多忙。 現在の6旬「51歳木戌」は、DNA「調」の才能強化の 特別条件付10年運天冲殺。偏りながらも発信力が際立ってくる。 SNSをやっている暇はなく、奮闘を期待するも、 年干支「木辰」の納音に、月干支「山辰」の天剋地冲があるので、 慣れるまでは、壊れたままかも知れない。 次の7旬「61歳草亥」は、DNA「鳳」の同様に特別条件付10年運天冲殺。 流れが公平に良くなるので、心がけ次第か。 8旬「71歳陽子」は、DNA「司」のありえない火性の出現。 年支と月支の「辰」は半会し、日支「丑」は支合。 収集癖が半端でなくなる見通し。 さて、昨年(16年/陽申)と今年(17年/灯酉)は、 濱岡にとって、ありえない火性年。 宿命が温められ、稼働力が上がるはずだが、 趣味やらTV番組への雑多なツッコミも悪くはないが、 まさかの物質運で少々の印税を手にして、終わりでは悲しい。 足りないのは金性。そりゃ総エネルギー285点を支えるには、 16点しかない金性は心許ないのは承知する。だからこそ、頭を使う。 消費するだけではなく、知恵を磨かねば蘇生せず。 ムーミンパパに似た探偵にこだわらず新たな道も探らないとね。 「ひま探」では、すまないし、 「ぼくにだって、どうしてもうつむきたいときがあります。 (中略)空は、いつでもそこに待っていてくれるのですから」ではなく、 今こそ、曇天を晴天に変える、千載一遇の好機なんだから。 野人は格好付けてないで、貪欲にいかないとね☆ |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 7 年/ 灯 酉 |
17年●01月分 17年●02月分 17年●03月分 17年●04月分 17年●05月分 17年●06月分 17年●07月分 17年●08月分 17年●09月分 17年●10月分 17年●11月分 17年●12月分 |
コラム総合○目次/茶房会館(1 9 9 6 年〜) |
さ く い ん ○ |
BEHPは書体設定を明朝体にしてご覧になられるのを推奨しています○ |
プラウザのバックを使ってお戻りください○ |
清く正しく美しく○BEハレ幸せ発電所→運命向上委員会 |
○実践的運命改良サロン Copyright(c)1994→2024 birthday-energy.inc. |