★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 7 年(灯酉)●08月 山申 // 移 動 祝 祭 日 |
■08月分一覧 (2017年●目次) |
寺尾玄●行こう、どこにもなかった方法で BALMUDAの原動力(2017_0801) |
西きょうじ●そもそも:つながりに気付くと未来が見えるの嘘と恥(2017_0805) |
江島周●災神のトイソルジャーがヒーローになった理由(2017_0807) |
古市憲寿●大田舎・東京 都バスから見つけた日本と将来の汚水(2017_0812) |
水沢秋生●プラットホームの彼女が後悔する風景(2017_0814) |
塔山郁●F(エフ)霊能捜査官・橘川七海の苦悩と集中力を暴け(2017_0818) |
上原善広●路地の子に潜む淡い毒(2017_0822) |
穂村弘●野良猫を尊敬した日にさしたる意味なし(2017_0824) |
村上しいこ●青春は燃えるゴミではありませんで明日を輝かす(2017_0826) |
■2017年08月01日(水)鉄申 |
寺尾玄○行こう、どこにもなかった方法で BALMUDAの原動力 |
○自然界の風を再現した「The GreenFan」。 スチームの力で美味しいパンを焼く「The Toaster」。 まったく新しい蒸気炊飯器「The Gohan」。 これまでにない斬新な発想で、人々を魅了し続ける「バルミューダ」。 そのBALMUDA(バルミューダ)誕生までの驚きと興奮の道のり。 すなわち創業者の寺尾玄(73-0725/宝酉※)が、 03年(雨未)のDNA「鳳」年の守護神年に、苦し紛れに創業した「BALMUDA」。 妻の理解のもと、幾度の危機をのりこえ、DNA「牽」年だった16年(陽申)には、 社員60人、年商50億円の企業へと成長した。 元ミュージシャンで、何の知識も経験もないまま、 ものづくりの世界に飛び込んだ寺尾は、いかにしてここまで辿り着いたのか。 自由な父と母に育てられた、おとぎ話のような子供時代。 やがて訪れた両親の離婚と、母親の不慮の死。 学校にも不良仲間たちの中にも居場所をみつけられなかった高校時代。 そして進路相談を機に高校を中退し、単身スペインへ。 可能性を信じて夢を追い続ける男の、希望に満ちたストーリー。 「生きている限り、可能性がなくなることは絶対にない。 いつ、いかなる時も、どんな場所でも、それは光り輝いている。」と 寺尾は言う。 ロックスターになりたかった若者が、 夢の扇風機や感動のトースターを生み出し、 人々を魅了し続けるバルミューダの原点を、 子丑天冲殺らしい力強さで、とはいえ闇雲に疾走した結果掴んだ ひとまずの成功をつづった、本人著の半自叙伝 『行こう、どこにもなかった方法で』が、 04月20日(灯丑)のDNA「車」の天冲殺日に上梓された。 茨城県龍ケ崎市出身の寺尾は、DNA「龍」主導の放浪者。 庶民的なアイデアの持ち主で、変化に富んでおり、 ハラハラドキドキの刺激を受け入れ、世間の空気が何を求めているか感じとる。 「人生は(旅行ではなく)旅に似ている」のだ。 「龍+龍」は、やり始めたら諦めない。原則ブレーキなしの一途。 「龍」×3もあり、これに頑固な忍耐力が付加されている。 「龍+鳳」は、新しい世界や価値観の創造で、 葛藤しながらも爆発的エネルギーを誇示する。空想家なのだ。 才能は、この「鳳」で工夫する遊び心。 「龍+貫」は、忍耐力そのもの。 「宝+龍+未月」は、静かな明るさで、世の中を裏側から演出する。 そりゃロックスターは似合わない(笑)。 「丑」年生まれ「宝酉」は、現実性はあまりなし。 なので、簡単には大衆に受け入れられるものではない。 伴星は「玉」で、生涯勉強で休息無縁。 洩星は「龍」で、故郷を離れて一人で、正にその通り。 導星は「鳳」で、結果的に楽しければ良い。色彩豊かな人生の実現。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃の小川添いの街にある標識。 なくても構わないが、あればあるで何らかの役にたつもの。 子丑天冲殺なばかりか、生年冲殺のため、親縁なしながら、 年干「雨」は、DNA「鳳」の守護神ばかりか 才能にもなっているので、少々歪んで屈折した表現力。 多才であり、これが磨かれれば、本物になる。だから親に対する尊敬は偉大だ。 なので、市場調査をして商品を産みだすのではなく、 誰かに頼まれて作るのではなく、自分が作りたいから作る。 あるいは、実際は需要があるはずだと考えて、この世にないものをつくりだす。 とはいえ、総エネルギー224点はそこそこだが、 その水性は僅か38点で、節水が必要。木性も15点で金銭的苦労多し。 そして火性は24点で、DNA「車」の「灯」しかないが、 配偶者成分でもあり、働き者の夫人である。 また、自身の金性は75点ながら、土性72点は埋もれやすい。 海外に流れて行って、生きながらえたのは 子丑天冲殺らしい奇跡で、あまりの放浪は埋もれやすくなり、 本来は頭で勝負が正しいので、アイデアを活かした商売にはつながった。 年干支「雨丑」VS月干支「畑未」の天剋地冲は、社会にかかわっている限り、 常に誰かに迷惑をかけたり犠牲になる人。 ぐずぐずしていると、何でもぶち壊しになるので、 年支「丑」VS日支「酉」の半会もあり、結論は早めにだすのが正解。 年干支「雨丑」は、和合性が乏しく、一人でいる方が気楽で気ままな人。 月干支「畑未」は、開拓者の上に都合良くすわる略奪者。 傍若無人ぶりは、小作人を搾取する庄屋タイプ。 そして、日干支の「宝酉」は、一見温和しそうに見えて、 したたかに強いが、毒にも薬にもならぬことに興味を持ちやすい。 干支番号構成は、50-56-58で北方の極めて狭い領域で、 濃密な活動をすることになる。 後天運を解説する前に、本書が自伝であるという特性から、 あまりに詳細を分析しすぎても、 これから読む人には興味をそがれるといけないので、 そこは、多少なりとも抽象的にしておくことを了解いただきたい。 初旬「6歳山午」は、75歳まで続くターボ運(子丑天冲殺廻り)の開始で、 そこまでは何をしても目立つという特性を与えられた。 DNA「玉」は、田舎。すなわち都会ではない。 また年干支「雨丑」の干合支害は、親の世界の不具合。 だから父親は事業をまともに続行出来ず(洋蘭栽培)離婚もしている。 とはいえ、学校を変わりたくない一心で 父親との暮らしを選択するも、かえって母親への思いも強くなった。 2旬「16歳灯巳」は、DNA「車」の三合会局。 危険を顧みず、学校を中退してスペインへ旅したし、 帰国後は、ロック・スターを夢見て音楽界で生きようとした。 自由を目指し解放感を満喫した。 3旬「26歳陽辰」は、ありえないDNA「牽」の名誉で干合支合。 結婚もしたが、食べていくために、苦し紛れに起業もした。 現在の4旬「36歳草卯」は、DNA「禄」の天剋地冲。 宿命の木性は僅か15点しかないのに、お金の出入りが激しい。 引力本能の強化なので、成功したり失敗したりの繰り返し。 何故売れなかったかは、「高いからではなく、必要なかったからだ」とも 自分で言い聞かせている。 今後は5旬「46歳木寅」が、DNA「司」の着実。進み行く方向や目下の変化。 干合10年運「山」は、年干「雨」と二次干合し、 10年運は「陽」に、年干は「灯」に変化し、 その10年運は日干と三次干合すれば、 10年運は「海」に日干は「雨」になるなど、 まだまだ仕事は変化変貌するだろうし、自身のありようも変わってくるが、 それは環境が激変することによって、何かそうせざるを得ない状況になると、 本人が感じて「龍」主導らしい、変わり身を発揮するもので、 大枠を持続させないようなことがあれば、厳しい。 6旬「56歳雨丑」は、守護神才能DNA「鳳」の 10年運天冲殺半会で、突如これまでにない幸運が訪れ、 生きざまや立場が変革される。 もはや本人の意志とは別の凄まじいまでのうねりに 抵抗することなく、ある意味流されていけば、大成功。 抗して何ら融通性のない生き方をすれば、息切れ。 まさかそれはないと思うが、ありえるのは売れ線へシフトを切ることか。 であるならば、とてつもない成果もでるだろう。 7旬「66歳海子」は、DNA「調」の独創的方向へ舵取り。 新たな挑戦が始まるが、同じく守護神10年運天冲殺で、 吉凶はそれまでの生き方次第なので判定不能。 大切なことは、感謝に奉仕。社会貢献なり社会還元ができるかだけだ。 8旬「76歳宝亥」は、10年運天冲殺も抜けたDNA「貫」て、 元気であろうと、頑固すぎて手に負えない年寄りの完成である。 ところで、進化した扇風機「The GreenFan」を、 最初にテレビで紹介した功労者は、 テレビ朝日系木曜23:15「アメトーーク)」での TKOの木本武宏(71-0506/宝卯)のはずだ(10年04月01日/宝巳の放送回)。 それは、木本の月干支「雨巳」が、 寺尾の年干支「雨丑」を大半会するので、気脈は通じやすい。 とはいえ、寺尾は年上縁の希薄な子丑天冲殺で、 木本は年下縁希薄の午未天冲殺となり、 なおかつ日干支同士は納音関係なので、 気持ちは理解しても現実世界での融合はなし。 本来なら本書でも感謝を表しても良いのに、 事務所と行き違いがあったのか、全く触れられていないのは残念なこと。 さて、若い時分は「龍」多ければ海外に気持ちが向いたり、 落ち着かずにあれこれクビをつっこんでは中途半端になりやすいが、 「龍」×3もあれば、それが極まって逆転現象が起きて、 正反対の「玉」的思考も加わってくる。 なので、本書の結びの朝食も目玉焼きとハムエッグが、 トーストとセットではなく、湯気がたっぷりでたご飯になる。 そして、最初は町工場に出入りし助けられたわけだが、 庶民的というよりは、好まれるか否かは別にして、 先端のさらに最先端を行くような思考になる。 そして生年冲殺なので、制約の一切のない可能性を 無限大に加速させていけることが出来る。 だからこそ、乱暴な言い方をすれば、心地良くても少々実用的ではなくても、 ひとつ誇れるような機能性がある商品が誕生する。 あくなき挑戦と諦めない子丑の生年冲殺が燃焼すれば、 これまで存在する必然も見いだせなかった BALMUDAのようなものも誕生する。 「不可能はない。なぜなら、まだ試していない方法があるかもしれないからだ。 できないかもしれない。でも、できるかもしれない。」 それに挑戦して、出来てしまうのが寺尾という、 誰にも真似することをしない特別な感動をもたらす道具なのだろう☆ |
■2017年08月05日(土)木子 |
西きょうじ○そもそもつながりに気付くと未来が見えるの嘘と恥 |
○元代々木ゼミナール講師で、現在は東進ハイスクールで英語を教え、 カリスマ講師歴30年で卒業生だけで20万人はいると言われる 西きょうじ(63-0111/木寅)が、 「小説新潮」に連載していたエッセイをまとめた 『そもそもつながりに気付くと未来が見える』を 04月25日(海午)のDNA「龍」の半会日に上梓されたので解説する。 同作は、読むだけで「最先端の教養+無敵の雑談力」が身に付く! 教えた生徒数延べ二十万人、受験英語界のカリスマは「雑談」も凄かった。 教え子たちを虜にした、伝説の話術をあなたに! 「私」ってなに? というアイデンティティの問題から、 肥満も伝染する話、下世話な方面の行方、 果ては最新の脳科学が明かす身体感覚の驚異まで。 古今東西を股に掛け、縦横無尽に展開する知的好奇心の坩堝という 売り文句だが、これを読めば知の奇人になれるわけではなく、 縦横無尽に語る最先端の教養や 無敵の雑談力が養えるわけでもないので、念のため。 東京都出身ながら、父親の仕事の都合で、兵庫県神戸市東灘区に移住。 甲陽学院中学校高等学校を経て、京都大学経済学部に入学するが、 転部し文学部アメリカ文学科を卒業し、東京都に移住するも、 就職せずに芝居に打ち込み、その後予備校講師の職を得た西は、 DNA「玉」冲殺主導で、生地生家の犠牲で、斜に構えた思考力の持ち主で、 常に気分転換していないと生きていけない、落ち着きのない人。 「玉冲+禄」は、全てが都合の良い姑息な計算。 才能は「禄」で、妙な引力本能。知らずのうちに人を惹きつける力。 愛想は良いのだが、実際は相当な頑固者で、自分を捨ててまで無理をしない。 「玉冲+龍」は、誤解されやすい性癖だが、 それを悟られまいと、本心ではない適当な事を言って煙に巻く知恵者。 「玉冲+玉」は、無欲のふりをするのが上手いが、実際は欲得ばかり。 「木+玉冲+丑月」は、始まりはいつも土砂降りの雨なみに波乱。 「寅」年生まれ「木寅」は、他力運で生徒様々。 伴星は「調」で、離別の繰り返し。そりゃいつまでも在校生では困る(笑)。 宿命の特長は、晩冬午前二時頃の海に流れ込む河口に茂る防風林。 真っ暗闇の中にいるはずなのに、生月冲殺の責任のないテキトーな風情が、 妙に親しみを感じさせるが、 近づけば何の恩恵ももたらせてくれないことが判明する。 総エネルギー277点はどっしりとした存在感があるものの、 中心が空洞で冷たい水が流れているだけ。 これを温めるのが火性で、西にとっての趣味。 趣味は鳥・蝶・トンボなどの動物観察、芝居、 ロック・ジャズ・クラシックといったジャンルの音楽鑑賞と 広範囲に及ぶが、どれも一家言あろうと、極めているわけではないので薄い。 自宅にはワインを二千本も所有するようだが、 アルコールを流し込んで熱くせねば、ほとんど稼働しない暗い場所なのだ。 金性は僅か12点。ことさらなくても良いものだが、 自尊心はそこまで強いものではなく、 個々の受験生に責任を充分に果たすかといえば、大いに疑問であり、 土性57点は配偶者成分でもあり、結婚したことにより、 金銭物質への異様な執着が見られるようになった。 それは他者に対する感謝というより、自分や家族へのご褒美でしかなく、 年支も日支も「寅」で同一で見透かされているのだが、 強気な子丑天冲殺でもあり、周囲が増長させているので、 裸の王様とも言えなくもないが、しっかり防備はしているので、 皆騙されてしまうのだ。 無責任で無茶でそれでもお茶目な人、それが西である。 年干支の「海寅」は、何をおいても自分が一番。主導権をとりたがる。 なにごとも全身全霊でぶつかるため、周囲は気が気では無い。 月干支の「雨丑」は、孤独が心をきたえるが、好き嫌いが激しく 妙に落ちつきはらっており、若くして老成した印象を受ける。 そして日干支の「木寅」は、おおらかで明るく社交性も充分。 わけへだてなく誰とでも付きあえるが深いか否かは別物。 干支番号構成は、39-50-51で西方と北方の極めて鋭角的で狭い領域。 妙な教え方が似合う予備校講師は、ある意味天職なのだろう。 後天運は、初旬「8歳木寅」は日干支と律音となりより重厚感を増し、 DNA「貫」はより頑固さを強化するも、成功運型である。 また生涯子丑天冲殺廻りのターボ運に支えられているため、 何をしても目立つ。ある意味存在感とツキのある背景は恵まれている。 2旬「18歳草卯」は、月支「丑」と年支と日支の「寅」から連なる 変則方三位になり、賑やかな春へと向かう。 ただし、その心はDNA「石」の妥協なり屈辱なり並行移動なので、 友人知人に影響されたのか、学部を変わったり東京へ舞い戻ったりもしたが、 当初は職についていなかったため、苦しい生活を味わうも、 87年(灯卯)の忌み神年干「海」が「木」になる木性強化守護神年に、 代々木ゼミナール英語科講師となり、受験生より高い人気を得るようになる。 3旬「28歳陽辰」は、DNA「鳳」の趣味と遊び。 落ち着いて幹を太くしていくのが良好なのに、 95年(草亥)のDNA「石」年には、長野県軽井沢町に移住。 4旬「38歳灯巳」は、DNA「調」の偏屈の害。 有り難迷惑が何かは不明だが、良いこともあれば悪しきこともあったはず。 年干支「海寅」の干合支害があったため、忌み神塩濁水は収まったものの 前進力には一時陰りが見られたはずである。 現在は5旬「48歳山午」のDNA「禄」の半会。 忌み神月干「雨」が干合で「灯」になり、 10年運も「陽」になり、万事順調。特に質の良い教え子に出会う。 また、干合月干「灯」は、忌み神年干「海」と二次干合すれば、 年干は「木」月干は「草」、そして日干「木」の深い森になり、 この天干一気は周囲を呑み込むほど他を圧倒する存在感となり、 15年(草未)のDNA「石」の並行移動年には、東進ハイスクールへ移籍。 ここ数年で極めて太い財力を築いたはずである。やはり生徒様々(笑)。 今後は6旬「58歳畑未」は、DNA「司」の陰気な財力。 自身の変質により、「山」のような尊大さが加わり、 これが月干「雨」と二次干合すると、月干は「灯」になるので、 もとの年干とさらに干合すれば「草」になり、 これにもとの日干「木」に戻れば、変則干合木性天干一気になり、 収拾のつかぬほどの大物になり、近づきがたい。 7旬「68歳鉄申」は、DNA「車」の天剋地冲。 年齢を重ねても調子の良いことをしていれば、 バッサリ斬り倒されてしまい、仕事を失えば気力も萎えていく。 8旬「78歳宝酉」は、DNA「牽」の栄誉。 表彰されたかと思えば、不名誉なことに対処せねばならぬ事態にも陥る。 西は冒頭で「社会は急速に変化し続けています」と言うが、 そんなことは言われなくても、誰でもわかること。 「その中で先が見通せず、多くの人は未来への不安を感じています」とも。 しかし、先が見通せないのは西であって、自然界はここで解説したように、 おおむねの先は見通せるわけで、自身の器を後天運に照らし合わせながら、 人として恥じない生き方をしていれば、 浮き沈みはそれこそ浮き世の常としても、 不安などは、質の悪い生月冲殺の発想であり、 視野の狭い金儲けにしか興味のない西らしさではないのか。 また「窓を開けて風通しを良くすれば、外部とのつながりも見えてくる」 そうだが、そもそも確かなことは、生月冲殺なのに、 幼少期のやむを得ない理由は別にして、 学校を卒業するときに、まともに就職もせず、 自己発揮で長野県に移住するような人に説得力はないのだ。 「木」は「山」と共に如何なる理由があろうと、 自分からは動かない。動いてしまったら劣化するだけ。 西は相応に強い「木」ばかりか、調子の良い生月冲殺なので、 辛うじて持ち堪えているだけで、一般人が真似できる訳もない。 そして、何よりも意味不明なのは「高度成長」は二度とやってこないと、 明るい可能性を排除していること。 「女性が専業主婦として子育ても出来ない」環境ともしているが、 それも人それぞれの器を活かすか否かだけなので、 一般論でくくる問題でもない。 人類は群れで生きるというのも最もらしいが、 それも西が「木」だからこその発想。 いちいちごもっともなのだが、西は「好奇心は幸福の鍵」とか言って、 小学生の時、自己発揮してイノシシの子供を追いかけ、 六甲山で迷子になるも無事生還した経験を誇らしげに語るが、 これもアウトであり、危険極まりない自己発揮の恥(笑)。 生月冲殺の人騒がせであり「ドアホー」と父親に一喝されたことも、 好奇心を成長させるために役だったみたいな自慢だが、 そもそも、この本は西の自慢話であって、 何も役立つものはない。それだけのことだと言いたい。 生月冲殺が、さも経験したことを偉そうに小出しに そしてこねくりまわしているだけで、何も響きはしない。 未来は見えるものではなく、切り拓いていくのだからね☆ |
■2017年08月07日(月)陽寅 |
江島周○災神のトイソルジャーがヒーローになった理由 |
○12年(海辰)10月31日(草丑)に、第3回ゴールデン・エレファント賞を受賞。 受賞作の「クイックドロウ」は、主導DNA「貫」の大半会年だった 13年(雨巳)の02月22日(畑未)の天剋地冲日に出版され デビューを飾った江島周(76-1227/雨丑)の 『災 神』が、DNA「禄」の守護神半会年を迎え、 06月01日(畑未)のDNA「車」の危険な天剋地冲日に上梓された。 同作は、明らかに先の大震災(11-0311/草丑)を モチーフされた話だが、舞台は島根県、神々ノ國出雲市となっており、 原因不明の「ナニカ」の襲撃で、出雲は一瞬で壊滅し、 瓦礫の山になってしまった。 TVに映し出される光景に誰もが息を呑むが、原因は不明のまま。 局地的な天災か、北朝鮮のミサイルか、テロなのか!? 先遺隊として送り込まれた鳥取県米子市にいた陸上自衛隊の部隊。 射撃の腕はいいが、進学の代わりに入隊したようなもので、 すぐそこに迫っている除隊になったら、何をしようかと浮かれ気分の アニメ好きの自衛隊員の新野(ニーノ)が主人公。 未曾有の大厄災に、人々はどう立ち向かったのか。 絶対絶命で、ほとんど希望なしでパニック連続のサスペンス・ホラー。 及び腰のニーノだったが、風変わりな子供アキラと女性技術者の天音に出会い 彼女が勤務する巨大な研究施設で起きた「予測不能な事態」を知り震撼するが、 twitterが趣味の彼は、会ったこともない外部の人間に、 面白可笑しくこれ幸いに人々を救出する 「トイソルジャー」という英雄に祭り上げられ、その気になって奮闘する。 果たしてニーノは、「トモダチ作戦」と連携して、 生存者を助け出すことは出来るのか。 米軍も第七艦隊の艦船や多くの海兵隊員ばかりか、 空の騎兵隊と呼ばれる全天候型攻撃航空機のかなりが犠牲になったような、 圧倒的な絶望を前に、人間が立ち向かう、勇気と感動の物語には脱帽だ。 香川県高松市出身で、東京都豊島区目白か東京都文京区目白台在住で、 世を忍ぶ仮の姿として、渋谷区または目黒区にあたりにある オンラインマーケティング支援の会社で働いていると思われる江島は、 DNA「貫」主導で、状況や環境により変化はするものの、 たとえ時間がかかろうと、何かを守ることに使命を感じる。 才能も、この「貫」で頑固一徹どころか不器用な面もあるが、 実際は冷徹な殺人マシーンにも瞬時に変身可能な、割り切れる。 「貫+牽」は、目前の役割には勇敢に立ち向かうが、 それも身を守るために、咄嗟の計算であり、 平時は打算に生きるので、そこまで誉められたものではない。 一応、それなりのプライドの高さがあり、これが気になる時もあるが、 動乱期の真っ盛りでは、それなりに祭り上げられて活躍したはず。 「貫+車」は、シンプルな思考構造は、窮地にはかえって救い。 「貫+司」は、意志は強いとも言えるが、焦るとろくなことがないので慎重。 この堅実性が守護神の「陽」の意味するもの。 「貫+玉」は、先を読めるほど優秀かはともかく、 目前の災禍には、充分立ち向かう力量はあり。 「雨+貫+子月」は、苦難の行程で説得力ある仕事をする。 用心深いので、あれこれ変化せずに、信頼を勝ち取るのだが、 伴星は「龍」で、命じられれば、常に変化に対応する。 洩星は「司」で、努力の積み重ね。 導星は「貫」で、たった一人になろうと闘いを放棄せず。 宿命の特長は、仲冬深夜零時の百夜のような風景にある 格好はいいが、使い切れるか否かがわからずの武器(車輌)を 洗車したり磨いている、その「水」。 天変地異でいくらか明るくなっているのだろうが、 脅威は総エネルギー215点内108点もある水性で、 それが海の中からやってきて、戦闘機と空中戦をしかけたり、 水の中で力を蓄えて、波状攻撃を繰り返すのだし、 無限大に放水するの色に戸惑うもので、 本人の年支「辰」VS月支「子」の半会で水力は増し、 さらに月支「子」VS日支「丑」の支合で、結果が全てなので、 水気は絶大になり、地支水性一気格的ともなり、 「ナニカ」の正体の一面は江島のストレス発散という化身。 年干支の「陽辰」は、一本気な気持ちが危険区域に平気で侵入し、 失敗しても立ちなおる一心不乱な根性の持ち主。 月干支の「鉄子」は、とりこし苦労の多い極度の心配症で、 いわゆるヘタレの代表格。 そして日干支の「雨丑」は、和合性乏しく、一人でいる方が気楽で気ままな人。 既婚者のようだが、子供の存在は確認出来ず、だからなのか旅ばかりしている。 孤独が心をきたえ、自分の強い意志ですべてを決定できるタイプ。 そんなでなければ、仮想体験であろうと危険地帯に自らおいた文章を まるで絵に描いたように再現はできまい。 干支番号構成は、53-37-50で北方と西方を結ぶ鋭角的な領域で、 振り幅は大きくない分、濃密と判断したい。 後天運は、初旬「3歳宝丑」は、DNA「龍」の庶民的改善心も、 冬生まれのため忌み神扱いばかりか、 親の場である守護神年干「陽」が干合のため「海」に変化し、 水性過多の濁り水では、有り難くなく、特に目立ったものはなし。 DNA成分として現れずとも初旬で強烈に付加されたため、 時間さえあれば海外へ出かけている印象あり。 2旬「13歳海寅」は、DNA「石」の忌み神塩濁水だが、 月支「子」に日支「丑」がからむ変則方三位ばかりか、 一気に渦巻くような10年運天冲殺の到来で、上京もなしえたとみる。 3旬「23歳雨卯」は、主導DNA「貫」の10年運天冲殺で自己確立。 思う存分自分自身を濃く生きたのだろう。 現在の4旬「33歳木辰」は、DNA「調」の独創性と個人的挑戦。 他人とは異なる発想で、しぶとくデビューを勝ち取る。 今後の5旬「43歳草巳」は、DNA「鳳」の半会で、 豊かでより通俗的な発想で、新たな成果を発信していく。 6旬「53歳陽午」は、DNA「司」の守護神害。有り難迷惑といっても、害は害。 妙なお金にまとわりつかれたり、体調の悪化。 7旬「63歳灯未」は、DNA「禄」の天剋地冲。 感謝と奉仕に生きられれば、過去を大逆転できる前進力。 8旬「73歳山申」は、日支「丑」には条件がなかろうと、 年支「辰」に月支「子」のからむ三合会局で、 年甲斐もなく動ききれば、DNA「牽」の生き方次第で名誉だったり、 不名誉な出来事に翻弄されるようになる。 さて、斜に構えてしまうと、ただのドンパチ好きの少年が、 オッサンになって胸のすくような格好良い物語を書いたとか、 米軍や自衛隊美化ともとられかねないストーリーだが、 敵はゴジラでもモスラでもない、 太古からのミズチだから遠慮も何もないし、そもそも六年前にしても、 狭義な了見で、私たちは未曾有の体験をしたわけではない。 ニーノにしても、高校をでて入隊し、 2年任期の自衛官候補生に過ぎなかったし、 何もなければ、資格と退職金を手に民間に転職したはずだ。 しかし、第十三旅団の支配下にあった第八普通科連隊は、 米子駐屯地におり、出雲市に一番近くにいたのだから、 それこそ瓦礫の山を取り除き、要救助者を助ける任務があった。 そして先遣隊として乗り込んだ出雲で、 根性と規律だけが美徳とされる自衛隊には守秘義務があるのに、 誰かに自分の行動を伝えておきたいという気持ちから、 日本で唯一公式に人を殺すことを訓練している集団から 逸脱しながらも、twitterを駆使しながら、 結果的には人々を救出できたのだから、吉としたい。 そう、土木作業に精通した自衛隊は、 阪神大震災や中越地震に東日本大震災を持ち出すまでもなく、 「殺した人数より助けた人数が多いことを誇れる軍隊」なのだから。 物語では、この災禍を六年前に発見したことになっているが、 11年(宝卯)から遡れば、05年(草酉)は、 97年(灯丑)から始まった動乱期の最中であり、 北京で1万人規模の反日デモが行われたり、 北朝鮮が日本海に向けて地対艦ミサイルを発射したり、 JR福知山線脱線事故が発生。死者107名を出す大惨事になった時で、 わが国(45-0503/海午)は、DNA「調」の天冲殺年で、 そこから6年後のありえないDNA「玉」の金性年で、 内輪もめばかりして国民の期待を裏切った政権が右往左往している時に、 自然界が私たちを試したものなのだ。 そして、「ここでは感謝の言葉だけが頼りで、 生きのびるために、善意を振り絞ったのだ」なのだ。 「何の資源もない小さな島国で、世界で唯一の原爆投下被害国で、 空襲で焼け野原になったところから立ち直り、 毎年地震と台風に苦しみながら発展してきた国。」 そう、それが日本じゃないかね。島根県立中央病院もご苦労様。 そんな時に国民に真実を伝えず、 全自衛隊の出動を出し渋ったあの政権を糾弾しているのだ。 でも、決して風化させないのは、ニーノがヒーローになったからだもの。 ところで、出雲がこの世界で取りあげられるのは珍しいことだ。 なぜ出雲だったかは、江島が「みずち」を象徴的に使いたかったからで、 「この作品を書くまでは足を運んだこともありませんでした。 でも本作は海からやってきた災厄に人類が立ち向かう、 現代の神話として描かれた物語。だから舞台は神話ゆかりの地である 出雲にしようと決めたのでした。」 なのだが、そこは月干に変わりようのない「鉄」という DNA「玉」が鎮座しているので、ごく自然ななりゆき。 「人間をなめんじゅあね〜ぜ」とニーノに言わせながら、 トイソルジャーから本物のヒーローになった新野は、 やたら格好良く、それこそ映画なみのエンディング。 全てを忘れるのは難しいだろうし、再建を果たすのは先のことだろう。 現在進行形でたくさんの人が戦いを続けている。 だからこそ、犠牲になった人に哀悼の意を捧げるのだ。 そして最後に思うのだが、あれから6年たっている。 新野や同僚の飯島、そしてアキラに天音にコルビー大尉らの その後を教えてほしかった。エンドロールのその先に。 江島は知っているのだろうから。逃げずに頼む(笑)。 なお、この生年月日は男女の違いこそあれ(後天運が異なる)、 第11回メフィスト賞受賞者で、 「薬屋探偵妖綺談」などで知られる高里椎奈と同一。 彼女は99年(畑卯)と早期から稼働しているが、江島は知っているだろうか☆ |
■2017年08月12日(土)宝未 |
古市憲寿○大田舎・東京 都バスから見つけた日本と将来の汚染 |
○慶應義塾大学SFC研究所上席所員で、いわゆる社会学者ながら 子供は「汚い」し、女性も「汚い」から「嫌い」なんていう とんでも発言をしているかと思えば、 人生の先輩ともいえる著名政治家をおちょくるような発言をしながら 「謝罪がする気持ちがない」と豪語する 古市憲寿(85-0114/雨丑)が、DNA「禄」の半会年を迎え、 金銭物質運が上昇燃焼したと思われ、 06月20日(山寅)のDNA「牽」の変則方三位を伴う、 DNA「牽」の格好をつかた天冲殺日に、 『大田舎・東京 都バスからみつけた日本』を上梓した。 同書は、もしかして東京を「大都会」だと思っていませんか? 気鋭と持ちあげられる社会学者が、 地上2.3メートルの「ちょっとだけ上から目線」で綴るといっても、 都バスに乗って東京を否大上段に日本を語っているそうだが、 バスの窓から見つけた、東京の秘密100だとか、 東京には、こんな秘密が隠されていた! 六本木はまるでスラム街、スカイツリーにはお墓が似合う、 ポケモンGOが伝える悲惨な東京史、池袋は埼玉の植民地である、 浅草も千住も「下町」ではなかった、 高齢者だけが使える秘密の都バス年間パスポートがある、 地方出身者が西東京に住む理由、「新宿はかつて上野にバカにされていた」、 「心霊を気にしていたら東京には住めない」、 東京の街の色は、ほとんどが看板の色だった等々。 「僕は数々の都バスに乗ることで、東京をちょっとだけ 上から目線で堪能してきた。その記録が、本書ということになる。 たどり着いたのが、東京のほとんどが田舎である」という仮説だ。 「田舎」というのには二つの意味がある。 一つは、見た目としての「田舎」。二つ目は気質や制度とし ての「田舎」だ。 ってな具合の偏見と何の変哲もない、だらだらした都バス乗車紀行だが、 雑誌あたりの連載(実際BRUTUSに掲載されていた)ならともかく 単行本にするなんて、酔狂は誰かが意図的に 作者をヨイショでもしているのではないか。 東京の東部地区に生まれ、幼少時の貧困さをバネにしたが売りで、 埼玉県立越谷北高等学校を卒業、慶應義塾大学環境情報学部に(AO入試)入学。 07年(灯亥)、慶應義塾大学環境情報学部を卒業、 同年東京大学大学院総合文化研究科 国際社会科学専攻相関社会科学コース修士課程に入学。 同コース修了後は、日本学術振興会育志賞を受賞するなど、 それらしい経歴で、現在は東京都品川区在住と思われる古市は、 DNA「貫」主導で、頑固に正しいか否かは別に自説を曲げぬ。 好き嫌いは激しく、攻撃を受けたらハネかえし、やりこめる。 「貫+貫」は、「貫」×3もあり意志は強くも利己主義でしかない。 すなわち教養がなければ、ただの鼻つまみ者。 「貫+調」は、何でも自分が偉いので恩知らず。 不遜であり、時に編集者をも見下す。 「貫+禄」は、計算に長けた部分があり、さも自分の主張が崇高かを盛り、 それらしく振る舞ったり、悪ぶったりもする。 「雨+貫+丑月」は、口先だけの人で、ゴネると扱いにくいから、 周囲は腫れ物にさわるようで、それが、また本人を増長させている。 「子」年生まれ「雨丑」は、存外まとめ下手で、だらだらと抑揚なく、続く。 伴星は「車」で、単独行動。 洩星は「貫」で、自分一人。 導星は「禄」で、他人に終了されるのである。 宿命の特長は、晩冬午前2時頃の冷たい「雨」で、 守護神「灯」が月干にあり、恵まれた人だが、漠然と未来を語るだけ。 後詰めの「木」は、繊細と言えば聞こえは良いが、 旧来の表現を借りれば、女の腐ったようなもので、役立たず。 総エネルギー226点はそれなりも、うち水性124点で冷徹なだけ。 地支においては、年支「子」と冬の土用の「丑」が、 月支と日支にある地支支合水性一気格で、 流れは急で、従う者を徹底的に利用するだけ利用して、 水浸しで救いのないものに貶めるばかり。 それ以上でもそれ以下でもなく、「雨」が強すぎるため火も消えかねないし、 樹木も冬を越せずに、春に芽吹く可能性は乏しく、 時代性整合性がそろそろなくなる、頭でっかちである。 年干支の「木子」は、丸坊主。とりあえず初心に還る。 年寄りくさく現実逃避型で、世捨て人的。 月干支の「灯丑」は、先祖のなしえなかった 野望を叶える因縁を持つうえ、誤解されることの多い言動と、 お人よしが同居し、いざとなると目的達成のためには手段を選ばない。 そして日干支の「雨丑」は、和合性が乏しく、孤独を好む。 好き嫌いも顕著で、若者に迎合しようと、中身は老成したものであろう。 干支番号構成は、01-14-50と東方と北方領域で、それなりだが、 特別に豊かな温かみがあるわけでもなく、お近づきにはなりたくない。 後天運は、初旬「7歳山寅」はDNA「牽」のありえない自尊心が 鍛えられ10年運天冲殺、上がり下がりの少なくないものだが、 構えて受ければ、水性過多の偏りを制御できるので、好ましい。 2旬「17歳畑卯」は、DNA「車」の10年運天冲殺。 前旬に比して使い易い行動力の強化で、良き意味で勢いはましたはず。 現在の3旬「27歳鉄辰」は、年支「子」の半会を伴う、 DNA「玉」の深みにはまる。 なんだかんだといって、年寄りをたぶらかし増長する。 下手をすると悪知恵と批判されることもあるが、本人には届かず。 今後は4旬「37歳宝巳」は、DNA「龍」の変節の半会。 考え方なりを変え、生きのびようと必死にもがきながらも結果はでる。 とはいえ格好がつくのも、そこまで。 5旬「47歳海午」は、DNA「石」。守護神月干が消滅し「草」になり、 力が萎えたり遊興するなり、光りはあたることがない。 また、同時に年支「子」の対冲に、月支と日支の「丑」が害になるため、 前進も後退もままならぬ途方に暮れるどん底だが、 それまでの謙虚さなき過ごし方では援軍なく、汚水となり果てる。 6旬「57歳雨未」は主導DNA「貫」の納音。 本当の自分を知ることになる自己確立も、時既に遅く、 実績はとうに過去の遺物となり、全く機能せず世をはかなむ。 7旬「67歳木申」は、年干支「木子」の大半会を伴うDNA「調」の反撃も、 表向きの仕掛けだけはできても、何もなし。 8旬「77歳草酉」は、DNA「鳳」の半会で、本格的に力尽きる。 とっくの昔にかも知れないけどね。 さて雑誌の企画にのったとはいえ、豊かな趣味も中庸さもない この人のことだから、単に懐古。 小さい時から都バスが好きだったのは結構だが、 それは「雨丑」特有の若さのない時間のかかる風合いになじんだだけ。 ご自分の住んでいたあたりには好意的でも、 縁のない場所には、「東京」を感じないようだ。 またそこは存外旧いものだから「東京のほとんどが田舎である」にしてしまう。 そんなことはどうでもいいのに(笑)。 結果、編集者と大の男二人が、ただ都バス全路線を制覇するだけの 味気のないものになってしまった。あげく脱線して 「女子大は長期的には消えて行く運命にあるだろう。 トランプもビックリの男女不平等大国だが、それでも高等教育において、 女子だけが学ぶべきことが多いとは思えない」という 女性の特権を侵害する一見開放的な差別発言までするのだから、捨て置けない。 下町の定義についても似たようなもので、 古市による下町は、江東区なり江戸川区で、 鉄道網が発達していなかったとしているが、 根っからの江戸っ子には、彼の言う下町は川向こうであり、下町とは呼べない。 ご本人だって「南足立郡」としているのに乱暴な発想だ。 下町とは、江戸時代には、せいぜい日本橋から浅草より手前までであろうし、 昭和の時代を考えれば、京浜工業地帯をかかえた大 田区の蒲田や大森などの京浜急行線沿線あたりをいうので、的外れ。 さらには交通の便が悪かったので都バスが発達したということだが、 西東京で都バスが勢力を伸ばせなかったのは、 地場の関東バスに、鉄道系の西武バス・京王バス・小田急バスが、 しのぎを削っていたからで、ただ都バスに需要がなかっただけなのだ。 また、都バスが終夜運転にならないの嘆いているが、時代錯誤も甚だしい。 我が日本国(45-0503/海午)は、13年(雨巳)からは 陰の時代からようやく脱却しているし、 17年(灯酉)から経済台頭木性旺地の前進力の時代になっているので、 そんなバブル後遺症みたいな危険な夜の時代を懐かしむなんて、 さすが真夜中生まれの古市らしい。 ところで、07月末(灯未)に 今井絵理子(83-0922/雨丑)参議院議員の不倫が報じられた際の、 07月27日(草卯)のDNA「鳳」の天冲殺日に フジテレビ系「とくダネ!」に出演した古市は、 「不倫とはいえ5年間も関係が無いなら、 一線を越えていてもいんじゃないかなと思うんですけれどね。ダメ?」と くどくどと暴言を繰り返し、MC陣からひんしゅくを買っていたが、 (実際先方には2歳の子どもがいて5年も関係はなくはない) さすがに冷たいだけで、情け容赦なく血の通ったコメントが出せないね。 まさか脱線することが最先端だとか気取っているのではと心配になった(嘆)。 話がそれたが、本業ではない部分で古市は自信がなかったのか 最後に小池知事まで引っ張りだす(対談)売らんかな根性。 彼女も都バスには造詣が深くないと見えて、 カイロのバス事情でお茶を濁すのだから、恐ろしいブレ(笑)。 そして、何処に住もうとその人の自由なのに、 最後は「翔んで埼玉をバカにするな」であるから脱力もの。 「僕たちは場所に生きているようで、 実際はその場所に住む友人や仲間」と街をつくっているそうだが、 だからといって東京タワーが見えなくなるのや 隅田川の花火大会に行けなくなるのは寂しいという程度のことで、 本当に地元に根を下ろした生き方を提唱しているわけでもなく、 土地を意識せずして街を考えるだけでは、皆デラシネになってしまうよ。 もう「子供の頃のような情熱はない」というが、 もとから情熱なんかないじゃないの(笑)。 仕事とはいえ、こんな小汚い垂れ流しは古市の黒歴史になりかねないし、 それ以前にためにもならないうえに、そこまで面白くはない。 発想の転換を求めたい。たぶんそれは出来るから、大いに期待したい☆ |
■2017年08月14日(月)雨酉 |
水沢秋生○プラットホームの彼女が後悔する風景 |
○10年(鉄寅)のDNA「司」年に、第17回電撃小説大賞に、 波乃歌名義で投稿した「回る 回る 運命の輪 回る」(ライトノベル)が、 三次選考で落とされるも、編集者の目にとまり、同作で11年(宝卯)にデビュー。 同年「ゴールデンラッキービートルの伝説」が、 (応募時のタイトルは「虹の切れはし」、応募時の筆名は安藤モア)で、 恩田陸(64-1025/灯未)による 「ハッとする描写、この人独自の描写だと感じられる箇所が そこここにあり(中略)、 相当にレベルの高い全体図を描こうとしているのだと気付いた。 いちばん伸びしろがありそうなのはこの人かな、と感じた」という 強い推挙により、第7回新潮エンターテインメント大賞を受賞し 本格デビューした水沢秋生(74-0605/灯丑)の、 15年01月(14年木午の最後の灯丑月)に上梓した 瑞々しい『プラットホームの彼女』が文庫化され、 06月20日(山寅)のDNA「調」日に刊行されているので解説する。 同作は、北関東あたりの県立高校が舞台になっている 卒業生はちょっと話題になったお笑い芸人、 しょっちゅうヤクザ映画の端役や、 最近デビューしたばかりの女の子のバンドくらいで、 著名な経済人がいる訳もない普通に学校が近くにある駅。 かつては寂れた駅で、今は大学などが誘致され、 いくらか賑やかになった場所の駅のホームの端に立ち、 風にスカートを翻す少女。彼女は、まっすぐにこちらを見ていた―。 喧嘩した親友に転校を告げぬまま夏休みを迎えてしまった少年。 地味な同級生がバンドをやっていると聞き、心がざわつく女子高生。 娘を交通事故で亡くした母親、かつての交際相手、 様々な思いを抱える人の前に少女は現れ、心の奥に隠した本当の声を聞く。 そして、それを見守る今は定年退職した駅長。 青春の記憶を紡ぐ物語の先に驚きと感動の 意外などんでん返しのラストが待つ、六篇の珠玉の青春時代を描いた小品で、 担当編集者が社会人になる前の学生時代からの知己というのも、 この本が瑞々しく、かつ切なくしている理由かもしれない。 兵庫県神戸市出身、国際基督教大学を卒業。 出版社勤務後、フリーライターなどを経て、この世界に入り、 現在は大阪市都島区在住の水沢は、DNA「石」主導で、 妙な友人知人に翻弄されながら、人々を観察していく。 好き嫌いをだすことなく淡々と描写するので、 先入観をもたずに、無用な争いもなく、その事件だけが切り口になっている。 感情をいれずに過ごすことも可能なのだ。 「石+玉」は、誰しも異を唱えず、納得ができるような 母親の気持ちを代弁するようであるが、 根底には学校の先生のような教えを説く。 作品では、まるで田舎の村長さんのような駅長の存在が、 常に存在観察しているということで、この役割を担う。 「石+鳳」は、少々抜けた部分もあるが、とても常識人で、 人の痛みを丁寧に理解する。 「鳳」×2「石」×2もあり、なかなかの渋とさを備えている。 「灯+石+巳月」は、肉親縁の薄さは作品にも投影されるが、 他人から慕われる質で、頼りがいあり。 「寅」年生まれ「灯丑」は、原則は受け身なので、 登場人物の苦悩も、そこが出発点になっている。 伴星は「鳳」で、心豊かな趣味を丹念になぞる人生。 洩星は「玉」で、身内の助けが何よりで、 そして導星は「鳳」で、精神世界を尊び、風流に過ごす。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の妙な作物を耕作している 畑内の照明を消し忘れた温室か、 あらぬような共謀をする者を監視するサーチライトだが、 その心は「石」主導なので、融通が利く便利な存在。 総エネルギー257点で自身の火性71点に、 鎮座する土性が90点と存在感は放つが、 引力本能の金性は26点、遵法精神やら栄誉は20点というところで、 察してみれば、イザという時には稼働するが、 平時は役に立たない昼行灯と揶揄されることもありそうだ。 最大級の脅威は、年干支「木寅」VS「畑巳」の干合支害で、 人間としてのおかしみはあろうと、出だしは躓き(出版社を退社)、 お近づきになりたくない連中が周囲にうろついたり、 あるいは危うい何かを発信しているので、一般人には手に負えず。 あまりに思い詰めれば、頼みの年干「木」は「山」に変質し、 高い壁に覆われ極端な境遇に甘んじねばならない。 組織に属するには苦痛で、常にやるせない悩みを抱え、 男子でなくて、事情が許される女性なら、 専業主婦として、外界との関わりを断ってしまえば、楽になるのだが、 それが不完全だと、本作のプラットホームにずっといる彼女のように、 半端でこの世のものとは思えない身になる可能性もあり。 内側世界は仕事に生きれば、だらしがなくズボラで粗雑。 主婦や世捨て人であるならば、質の良い趣味に浸る人物となる。 また水性は守護神で干合成分になる「海」がないため、独身なのかもしれない。 年干支の「木寅」は、わけへだてなく人と人の間をとりもつ性癖。 ここでは学校の教師か。 月干支の「畑巳」は、達観した村の長。 脇役でもキラリと光る、言わば駅長の存在。 そして日干支の「灯丑」は、祖先の因縁を乗りこえ、 何かをなしとげて行く一家言持つ。 干支番号構成は、51-06-14で北方から東方へ伸びる今風の領域も、 実際は干合支害ありの夏生まれで、秘めた熱の温度が堪えるかも。 後天運は、初旬「1歳鉄午」は、DNA「司」の害。 堅実に振る舞おうとすればするほど空振り。 時に不真面目と見られることもあり。 思い描く未来を実現しづらく、結果空振りが多いので、 期待しないほうがかえって良し。 「誰かと仲良くなることを避けてきた」のは水沢の体験なのだろう。 私生活に希望は見いだしづらかったし、 後世にわたり、私的面の安定は望めぬが、 それが本作をしたためた原動力になっている。 救いは、年支「寅」の半会があることで、やる気だけはあり。 2旬「11歳宝未」は、DNA「禄」の天剋地冲。 前旬をガラリ一変させるほどの衝撃。 申酉天冲殺であろうと、進学で上京したのは大正解。 3旬「21歳海申」はDNA「牽」のありえない守護神ながら、 戸惑いもある10年運天冲殺。 年支「寅」VS月支「巳」の害切れでもあり、我が世の春。 異性にも縁がでたはず。 4旬「31歳雨酉」は、DNA「車」の10年運天冲殺ばかりか、 月支「巳」と日支「丑」の三合会局で、08年(山子)のDNA「調」の支合年には、 東京都内から趣味と思われるサーフィンに興じるためか、 神奈川県横須賀市津久井浜に引越し、 「……波の音が、聞こえるねえ。……あ、トンビが、飛んでいる」としながら、 それでも躍起になって、大人も理解出来る青春小説の金字塔 「ゴールデンラッキービートルの伝説」の受賞につなげた。 現在の5旬「41歳木戌」は、DNA「玉」の特別条件付10年運天冲殺。 旧い土地、田舎に縁がでたり、若かりし頃を再現するようになる。 年干支「木寅」の大半会もあり、何もかもが拡がっているのに、 引越はここが正解ではなかったか。 この人にとっての「玉」は年寄りじみた褪せた風景ではなく、 キラキラ輝くような青春を美しく切り取ることなのだ。むろん文章も冴え渡る。 今後は6旬「51歳草亥」が、DNA「龍」の改良改革。 特別条件付10年運天冲殺。 海外にも目が向くが、その要素はないので、実行すれば苦悩。 むしろ新たな街で、新たな切り口で、 万人受けする作品の表現者になることを期待したい。 7旬「61歳陽子」は、DNA「石」の主導DNA支合で、自己確立。 さすがに40年間の10年運天冲殺は抜けているが、 仲間と集うことにより、持ち堪える。 8旬「71歳灯丑」はDNA「貫」の律音で、頑固一徹、口ウルサイ年寄り。 さて、意図的とは言え、まるで夏の果実(西瓜か)のような、 清潔で清廉な文章と、この後天運で何故もっと知名度が上がらぬのだろうか。 ひとつは「石」主導が遠慮深すぎるからだろうし(笑)、 「寅」年生まれ「灯丑」が受け身過ぎて、行力が伴わないのかもしれぬ。 しかし、それで満足してもらっても困る。 たしかに名誉の方向の「海」がないため、野人的なので、 なかなか評価されづらい側面はあるが、 今年(17年/灯酉)が大半会年であろうと、 条件なし天冲殺の夢の中の「灯」重なりの、さらに「灯酉」重なりの 大半会天冲殺日の07月09日(灯酉)には、 どういう風の吹き回しか、ゴミの分別方法に戸惑うような 大阪の地に、まるで夢の中でうなされるように引越なんかしてはいけない。 いくら10年運「41歳木戌」が、DNA「玉」で、関西が恋しくなっても、 出身地の神戸に気分転換に数日間里帰りするのと訳が違う。 縁もゆかりもない土地に、危険極まりない時期に逃げだして、 この先仕事に追い風が吹くわけもないのだ。 この世のものとは思えないものは、創作の場だけで行わねばならないのに、 受け身の水沢が、夢の中で浮かれて動いたら終わりだ。 編集者との距離も隔たり「プロットどうかな」もない。 そう考えると、清廉な青春を丹念に再現しているような 水沢の文章も、実は暗いことを精一杯明るく見せているように思え、 刹那的で、一過性に思えてしまう。 同作は「後悔」について、愛情を注ぎながら書かれたものだが、 これからの時代は過去より未来を明るくしていかねばならない。 いくら美しかろうと、前しか見てはいけないのが、 日本国(45-0503/海午)に与えられた現在だ。 水沢はいずれ、その「後悔」の二文字を嫌という程味わうことになってしまう。 これで終わっちゃうなんて残念だから、今すぐ、こちらに戻ってくるべきだよ。 そごう横浜店にある紀伊国屋書店横浜店から見える 素晴らしい眺めと、地階で売っている今川焼きが、あなたを待っているから☆ |
■2017年08月18日(金)灯丑 |
塔山郁○F(エフ)霊能捜査官・橘川七海の苦悩と集中力を暴け |
○04年(木申)の守護神DNA「玉」年に佐伯塔名義の「囁く狐」が、 第5回ホラーサスペンス大賞で候補作となり、 08年(山子)のDNA「調」年に「毒殺魔の教室」で、 第7回「このミステリーがすごい!」大賞の優秀賞を受賞し、 月支「子」と年支」「寅」のからむ変則方三位で、 09年(畑丑)のDNA「鳳」の半会年に、同作で小説家デビューを果たした 塔山郁(62-1226/灯酉※午前4時前生まれ)の 『 F霊能捜査官・橘川七海 』が 02月21日(灯未)の年干と月干の「海」が干合により「木」に変化して 一瞬の救いが降って湧いたDNA「貫」日に上梓されているので解説する。 警視庁捜査一課の敏腕女刑事・橘川七海は、 事件で負った重傷による長い昏睡を経て、 霊の姿や声を認識できる特異体質に目覚めた。 難航する未解決事案を捜査する「重大事案対策班」の班長となった橘川は、 被害者が行方不明のまま、犯人が事故死した誘拐事件をはじめ、 三年前に起きた猟猟奇殺人事件、瀟洒な一軒家で起きた一家三人惨殺事件、 ラブホテルで発見された女性の他殺遺体、女性連続殺人事件など死者のみが 手がかりを知る事件に立ち向かう___。 「聲なきに聞き、形なきに見る」という生者と死者の両者を救う、 この世でただひとりの孤独な刑事が繰りひろげる霊感サスペンスだが、 まず、この前提を容認したうえで読まねば、話にもなにもならないので、 好き嫌いが分れる趣向だ。 とはいえ、物語の展開は女性主人公らしい切れ味はあるし、 「どいつもこいつも馬鹿ばかり。役に立たないうすのろだ」と言いながら、 補佐する愚直なまでの新米刑事の設定は、時代整合性あるか否かはともかく、 それなりの好感が寄せされる仕上がりになっている。 千葉県出身で、現在も千葉から東京東部地域に土地勘があると思われ ホテルマンをしながらの兼業作家ということ以外は、 皆目顔が見えてこない塔山は、DNA「車」主導で、危険な事案にも 孤軍奮闘に近い形で立ち向かえる働き者。素早い行動力と犠牲的精神で働く。 単純に動くのではなく、世のため人のため。 「車+玉」は、思考と行動が一致し、現場を重要視する。 表向きが「玉」なので、安堵感を与えるのは恵まれているし、 全力で任務にあたるだろう。 「車+禄」は、組織に属しながらも独自の路線。これが持ち味。 「車+牽」は、忍耐力はあるように見える刑事体質だろうが、 集団行動は得手ではなく、あくまでも異端。 「灯+車+子月」は、働き者で、忙しない職場にあうが、 機敏でも、持続力にやや疑問という面もあり。 これも疵と影のあるヒロインには通じるうえに、 ある意味、刑事もホテルマンも同様であろうから、描写は確か。 そのため、のんびりした者とは職務上の衝突は避けられぬ。 「寅」年生まれ「灯酉」は、内外シーソー。 公私が両立しない性癖で、仕事はあくまでも世を忍ぶ仮の姿で、 趣味で小説を書いているのか、はたまた家族との折り合いが悪く孤独なために、 この世界にも軸足を置いているのかといったところだろう。 むろん仕事命で、私生活などありえないも正しい。 そして本作主人公のように事件が解決できても、 霊能を使ったとなると表だって評価されぬというのも合致するし、 捜査に熱心すぎると、昇進のための試験勉強が出来ないという ジレンマもまた、それ。 伴星は「貫」で、本人そのものは波の少ない人生。 洩星は「禄」で、誰かにかつがれる。 導星は「玉」で、いずれ目下と共に終了する。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の明かりで、暗い海を照らす、価値ある灯台。 船舶に正しい航路を示す、崇高な役割があり。 真っ暗な海にあって美しい光を放つはず。 とはいえ、あまりにも安全で安心で波一つ風一つない海だと、 つまり年干と月干が日干を干合すると、木性天干一気になり一見平和だけど、 目上はとりこまれて危うくなる。 冬の灯火は人に喜ばれるため、原則敵なし。 ホテルマンとしては、律儀で上出来。 ただし、異性の誘惑が多いのか、あるいは役目や格好ばかりにとらわれて 実は内外シーソーでもあり縁がないか。 好色になるよりは、理想が高すぎて絞りきれないという感もあり。 いっそ遮断して、仕事にのみ生きるのが、楽であろうし、 本作の主人公も異性どころの騒ぎではなく、 ろくでもない情報過多と闘うために、サングラスの常用は辛すぎる(苦)。 いずれにしろ、総エネルギー152点の身弱では、 母親のようなしっかりした異性でなければ、支えきれない。 年干支の「海寅」は、常に周囲の目が 自分に向けられていないと我慢できない質。 月干支の「海子」は、知恵を使った防御なり攻撃も、怒ると手におえず。 そして日干支の「灯酉」は、怖いもの知らずで無鉄砲。 ここぞの度胸と奮いたつ勇気は、天性の浪花節的人情家の素質で、 良き刑事を描けることになる。 干支番号構成は、39-49-34で西方と北方の比較的限られた領域で、 切り口は今風でも、存外昔風の刑事物語には違いなく安定感はあり。 後天運は、初旬「4歳雨丑」が、月支「子」と年支「寅」の隙間を埋める 変則方三位があるばかりか、主導DNA「車」と重なり、早くも自己確立。 危険だったり恵まれぬ環境だったり、スポーツ少年だったり、 ただの腕白かも知れなかったが、強くはないものの元気だったはず。 2旬「14歳木寅」は、DNA「玉」の落ち着いた様相。 受け入れ態勢ありの静かな勉学に向かう姿で、貪るように本を読みあさり、 専門分野に特化して学んだりした 強い守護神木性の到来で、人生行程に厚み増す。 また、ここからは後天運がターボ運(子丑天冲殺廻り)となり、 冬の夜の灯台らしく、何をしても目立つようになる。 3旬「24歳草卯」は、DNA「龍」の対冲で、新たな挑戦。 社会参加して慣れ始めた頃で、何らかの転機あり。 4旬「34歳陽辰」は、突如訪れたDNA「石」の10年運天冲殺。 周囲を見回す余裕もでてきた。 5旬「44歳灯巳」は、DNA「貫」の10年運天冲殺。 年干と月干の「海」が干合で「木」になれば、 環境がDNA「玉」の守護神だらけで、 生きていく方向性の変化や目下の刺激もあり、 創作意欲が湧き出して、一気に運気の向上もありデビュー。 現在の6旬「54歳山午」は、DNA「調」で若い女性が主人公。 今後は7旬「64歳畑未」は、DNA「鳳」で商売に特化。 8旬「74歳鉄申」は、DNA「司」でさすがに地味な日常。 さて、塔山の第一次好調期は、守護神木性廻りの「14歳木寅/24歳草卯」。 そして火性強化となった10年運天冲殺の「34歳陽辰/44歳灯巳」。 ターボ運付なので一般人としては充分すぎるものだし、 それを抜けた現在は、専門職として一線を退いた状態で、 組織なら経験豊富な裏方といったところだし、 警察学校のお偉方でもいいだろう。 とはいえ作家としては、独創的な若い女性のキャラで それこそ山のような実績を作っていかねばならない。 その意味では、霊と語れるという設定に馴染まねば、 読者はついていけないのだが、だからといって派手なドンパチが希薄だと 「車」主導とは言い難く物足りなくも映るし、 女性上司に新米駆けだし刑事の足並みがいまひとつすぎると、 もうひとつ感情移入しづらくはないだろうか。 今年(17年/灯酉)は、律音でひとつのことに専念すれば強いし、 人生の折り返し地点ともいえるので、もしも未だ兼業作家であるならば、 将来の第一線を退いたことを考慮し、 いまひとつ濃い主人公の設定や描き方に工夫がほしい。 正念場は次作になろうが、来年(18年/山戌)は、 (10年運と)「山」重なりの害で空振りもあり。 試されるのは、力量以上に後始末の技術。 となると、小説としてはラストがトホホだと 笑えもしない駄作になってしまうので充分注意をすべきだろう☆ |
■2017年08月22日(火)宝巳 |
上原善広○路地の子に潜む淡い毒 |
○10年(鉄寅)の出自を語るDNA「玉」の守護神年に、 「日本の路地を旅する」で、 第41回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞し、 被差別部落出身である事をカミングアウトし、 部落問題を中心に文筆活動を行っている上原善広(73-0706/雨卯)が、 自身の父親の半生を記した(あくまでも自伝的) (新潮45に15年01月号〜16年04月迄連載) 『路地の子』を、06月15日(雨酉)の納音日に上梓した。 上原の父親は、大阪の更池出身で、若くして所帯をもち、 農業をしていた実家の屋敷の半分を改築し、食肉卸店を開いた。 母親は堺の地主の末娘で、カフェでウェイトレスをしていた頃、 父に見初められた。著者によると「父は大阪商人の権化のような人で、 商売のためなら右翼でも共産党でも解放同盟でも同和会でも何でも使った。 堺市に肉工場を建てるまでになった。」という成功者である。 「金さえあれば差別なんてされへんのや!」 己の才覚だけを信じ、食肉業で伸し上がった「父」の怒涛の人生。 65年(草巳)、大阪――「コッテ牛」と呼ばれた突破者、 上原龍造は「天職」に巡りあう。 一匹狼ながら、部落解放同盟、右翼、共産党、ヤクザと相まみえる日々。 同和利権を取り巻く時代の波に翻弄されつつ、 部落差別の中、逞しく路地を生き抜いた男の壮絶な半生を、 息子である著者が描く異色の聞き書きノンフィクションであるが、 路地か否かではなく、昭和の時代に成功を勝ち取った 一人の男の生きざまとして読めば、 そして、それはそれで逞しい熱気に触れることが可能だ。 また、身内のことだからこそ、丹念に取材をし、 淡々と抑制されたような文章になっているのも、 この手のテーマにある暗さは微塵も感じられない。 大阪府松原市南新町(更池)出身で、四人兄弟の末っ子として生まれ、 高校時代に始めた円盤投で頭角を現し府大会で優勝。 兄弟の中では異色で唯一家業に従事せず、スポーツ推薦で大阪体育大学に入学。 その後は、中学校の体育非常勤教師をしたり、 米国に渡りロサンゼルスの日系新聞で、フリーライターデビューした著者は、 現在は東京都町田市在住と思われ、DNA「禄」主導で、自己顕示欲が強し。 「禄+車」は、束縛されるのが嫌いな自由人。 家人に誘われても、サンリオピューロランドには行かない(笑)。 「禄+鳳」は、口が達者。 「禄+貫」は、何でも計算し、素直さなし。 「禄+牽」は、決断力はさしてないが、折り目は正しい。 「雨+禄+午月」は、なかなか適職が見つからず、 異性と上手に付き合いづらい。 「丑」年生まれ「雨卯」は、老獪なため孤立することもあり。 伴星は「牽」で、裏に潜むものを表にだす裏方。 洩星は「貫」で、単独行動。 導星は「牽」で、名をなす。悪名でもあり。 宿命の特長は、仲夏正午頃の山間の霧雨。あるいは湧き水。 夏生まれのため、敵がいても味方もいて、究極の救いあり。 「山」の向こう側の流れは、年支「丑」VS月支「午」の害があり、 少々汚染しており、こちら側からは冷静に見られる。 出だしは躓きやすく、年干と日干の同一は両天秤。 (カナダの仕事もあるからね) なので、本書も後半のほうが、緻密で話の展開も早い。 月干の「山」は、配偶者成分なので、 一人の異性をとりあったり、相手の決まった異性を好んだり、 なかなか持続しづらい相手と一緒になりやすい。 年干と日干の「雨」が月干「山」と干合すれば、 年干と日干は「灯」となり、月干は「陽」になるため、 干合火性天干一気が成立し、集中力を発揮すれば目立つのだが、 同時に年干支「雨丑」VS月干支「山午」の干合支害もあるので、 心を傷めやすい様相。 改良方法は、異性とは距離をおいたり、 異性に限らず、肩書きなどに形に縛られぬこと。 実は出自にもこだわりすぎると困難になるので、 情け無用の暴露や衝突があれば、本人の精神衛生上は良いはずだ。 総エネルギー184点は、夏生まれを考慮しても強くはなく、 自身の水性が60点あろうとも、土性が65点あるということは、 父親のような甲斐性はないが、異性にはなみなみならぬ興味はあり。 それを自身でも嘆いているが、そういう性分なのだ。 救いは金性の「宝」。正式な母親の成分の「鉄」ではないが、 母親の存在は、ハミダシ運の辰巳天冲殺でも、救い。 また、新たな情報や事実への挑戦も必要で、 ひとっところに落ちつかぬ流れ者も悪くはない。 年干支の「雨丑」は、和合性が乏しく、 孤独であれば心が鍛えられ、 自分の強い意志ですべてを決定する。 好き嫌いも顕著で、中身は妙に落ちつきはらって老人の気分。 月干支の「山午」は、諦めるのが早く、 個人利益より組織・集団の利益に興味あり。 そして、 日干支の「雨卯」は、頼りない公家なみ。 地道に平均的な人生を歩もうとするが、この時代では窮地に陥りやすい。 他に興味対象が多いので、どうしても夫婦関係がおろそかになりがち。 波風はたちやすい。干支番号構成は50-55-40と、北方のごく限られた領域。 専門からは逸脱せぬようにできているのだろう。 後天運は初旬「10歳畑未」は、DNA「車」。危うい環境や性癖を与えられる。 危険なので、シンナーを吸ったり、立ち直ればスポーツになる。 また、59歳迄は何をしても目立つターボ運(子丑天冲殺廻り)となり、 あの上原の息子という形容詞はついてまわるし、出自にしても同様。 末っ子だから、稼働が最も鈍い10歳運でも良かったのだろう。 とはいえ土性過多は、夏の雨水に有り難くはない、 汚れも気にせねばならず、ある意味両刃の剣。 自身は父親とは方向性が別でも異性難には変わらない。 2旬「20歳鉄申」は、宿命にはないDNA「玉」の守護神。 本来は古いものなのに、気分転換をしたくて、海外で蘇生。 とはいえ、そこは日本人社会だったのが辛うじて救い。 93年(雨酉)の納音時の結婚は、自己の過去を壊したかったのだろうが、 子が出来たとしても、如何にも建設的な時期ではなかったろうが、 次の10年間の新たな世界に流れゆく素地も出来上がった。 また、不摂生もあり、99年(畑卯)に他界した母親の死は、 DNA「車」の半会年で、同様に生き方が加速したはずであろう。 3旬「30歳宝酉」は、使い勝手のいい守護神DNA「龍」の改善。 年支「丑」の半会があって世界は拡がり、 日支の対冲は、過去や出自の破壊で生き抜いて、 彼なりの居心地のいい場所。 08年(山子)にようやく父親を理解できるようになる。 現在の4旬「40歳海戌」は、DNA「石」の支合。 本人にとっては妥協でも、形にはなっているが、 若くはないので、水が少々薄汚れてでも、やらねばならない事案は手堅く行う。 今後は5旬「50歳雨亥」が、DNA「貫」の大半会。 目下や子の変遷による、自身が父親にとって異質ながら、 刺激を与えたのと同じように、自身も何かそういう流れがあるはずだ。 6旬「60歳木子」は、年支「丑」と月支「午」の害切れを伴う DNA「調」の刑で、異端をゆく者なりの偏った衝突。 7旬「70歳草丑」は、DNA「鳳」の緩やかな垂れ流し。すなわち老い。 8旬「80歳陽寅」は、DNA「禄」の主導DNAで自己確立。 さらに底流にある自身の本質を知ることになる。 さて「金さえあれば差別なんかあらへん」ではなく、 自分らしく、そしてあの時代の男らしく生きれば、 それだけの成果がくっきりとあらわれたことの証明であり、 これを書くために上原が、はみ出し運の辰巳天冲殺になったと同時に、 商いを理解するためには辰巳天冲殺でなければ、 ならなかったろうし、強くありすぎても困るので、 泡沫のような「雨卯」を与えられたはず。 落ち目の時ほど攻めの気質を貫いた父親は、この時代でも評価されるだろうし、 「ホームレスなどただの怠け者」は一理ある。 さて、はみ出し運の上原は東京にでてきて、新たな世界に生きたわけだが、 夏の「雨」は強いわけがなく、土性過多は経済力があるのではなく、 ないほうにでて、異性で失敗するほうにでてしまった。 反面教師であるが、それもまた道。そして父親とは違い弱すぎるので、 12年(海辰)の条件なし天冲殺の夢の中で害年という 60年に一度の濁りきったなかで睡眠薬自殺をしてしまうが、 駆けつけたのは、上原曰く「感情が欠落した」この父親である。 「これはアカンわッ」といいながらも(笑)。 上原の「禄」主導、ねじれた引力本能は、 末っ子らしくか、もっと父親にかまってもらいたかったのだ。 この本も書けたし、まだ一家はしぶとく生きているのだから☆ |
■2017年08月24日(木)雨未 |
穂村弘○野良猫を尊敬した日にさしたる意味なし |
○86年(陽寅)の主導DNA「玉」年に、連作「シンジケート」で、 第32回角川短歌賞次席でデビューし、 08年(山子)のDNA「石」の天冲殺害年には 「短歌の友人」で第19回伊藤整文学賞、 「楽しい一日」で第44回短歌研究賞を受賞。日経歌壇選者に就任。 13年(雨巳)のDNA「禄」の守護神年には、 絵本「あかにんじゃ」で第4回ようちえん絵本大賞特別賞受賞。 DNA「龍」年の今年(17年/灯酉)には、 エッセイ集「鳥肌が」で第33回講談社エッセイ賞を受賞した、 現代短歌の旗手とされている穂村弘(62-0521/畑未)の エッセイというか半ば自伝のような『 野良猫を尊敬した日 』が、 主導DNA「玉」年(16年/陽申)の最後月だった、 01月24日(宝亥)のDNA「鳳」の半会日に上梓されている。 同書はエッセイとも日記とも創作集ともつかない、 いつもの変わらぬ穂村節が淡々と繰り出されるもので、 現代を代表する人気歌人が、無邪気になれなかった子供時代、 何もなかった青春(嘘をつけって!)、 そして大人になっても未だ世界とうまく折り合えない日常を ユーモアを込めて描く、肝が小さい、がんばれない、 自意識の暴走が止められない。心の弱さは、どこまでいっても 克服できないものなのかなどの62篇だが、 善し悪しではなく、どこから読んでも金太郎飴みたいな、 同じ切り口の安心さには脱帽ものだということを伝えておく。 つまり、穂村ファンのための穂村による、 日常をいくらか加工したサービス物語と読めば間違いなく、 読んで何か得るとかいうものは、そもそも期待されて書くか。 「恋愛とは自己実現の近道」って、なんじゃそれ(笑)。 だから、それを承知で読み手は読まねばならない。 鉱山技師だった父親の仕事の関係で、北海道札幌市に誕生。 69年(畑酉)には、神奈川県相模原市に移り、 72年(海子)の天冲殺害年には、神奈川県横浜市立瀬谷区、 73年(雨丑)の、天冲殺天剋地冲年には、愛知県名古屋市昭和区鶴舞に移る。 81年(宝酉)には、北海道大学文I系に入学も退学。 83年(雨亥)の守護神半会年には、上智大学文学部英文学科に入学し、 87年(山辰)のDNA「石」年には、システムエンジニアとして就職するが、 あまりにも使えないので総務課へ移り閑職を退職まで楽しんだ穂村は、 DNA「玉」主導で、クセがなさそうでクセだらけの「オバハン」。 短歌には向くだろうが、あまり気分転換は得手ではなく、 どちらかと言えば鈍重で、昔のことをくどくど思いだしてと、売文とする。 「玉+牽」は、伝統的な形にこだわりながらも、新機軸を模索。 おっかなびっくり、あるいは手探り感いっぱいで 企画力は抜群でも、実行力はなく口先だけなので、 経済的には豊かとはいえない。 「玉+貫」は、その必要もないためか、10年先20年先を見通さず、 どちらかというと、連綿と続く時代の切り口を、その場しのぎで切り取る。 才能は「貫」で、善し悪し別に自己の根幹は変えずに守っていく。 その意味では短歌の世界は悪くないのかもしれない。 「玉+司」は、現実性強く、生活のために働く。 仕事に絶望した、あるいは能力がなかったみたいな 言い訳をしているが、短歌なり雑文で 喰えるメドがたったから、仕事もやめたわけだ。 「玉+車」は、感じたことを考えたことをストレートに表す。 なので短歌も詠めるし、エッセイを苦もなく書けるわけだ。 「畑+玉+巳月」は、実は何を考えているのか不明な恐ろしい人。 短歌や文章を編んでなければ、近づいてはいけない。 「寅」年生まれ「畑未」は、平時は全く頼りにならぬのに、モメごとに強い。 頼りにならぬのは、総務部員なのに、社長にタクシーを止めさせてしまうなど、 さすがに、楽をしたがる子丑天冲殺の「畑未」だよね(嘆)。 そりゃ在職17年で、緑内障を患い退職願をだしても、 あっさり受理されるわけだ。 伴星は「龍」で、常に変化を求める。 洩星は「司」で、努力の積み重ね。 導星は「貫」で、最後は一人。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の忙しない港町の市場だが、 総エネルギー285点中、水性は僅か11点で、 土性が104点もあるため、かつては「海」であった場所が 埋立てれられ賑わっているようなもの。築地みたいなものか。 木性は70点火性は80点で、そこそこあるものの、 救いの水性は真水の「雨」がなく、「海」の海産物のみ。 存在感はあっても地味というか、だから短歌という見立てもあり。 年支「寅」VS月支「巳」の害は、出だしが躓く。 なので、ある意味苦痛だった勤め人としての顔。 とはいっても、これは終生消えるわけではなく、 へらへら笑っているように見えて、 子丑の恐怖を和らげているのだから悪くない。 また、インターネット環境をすぐに引く気になれず、 PCがありながら、10年間も漫画喫茶に通ったのも、これが理由。 (原稿を送るのに多いときは日に三度も嵐の中をずぶ濡れになって) さらには、配偶者成分の「木」が、この害毒「寅」内にあるため、 どうやら編集者らしい穂村の夫人も変人の極みで、 谷川俊太郎(31-1215/木辰)に遭遇した時に、 握手を求めるではなく、単にふわ〜っと触っちゃうほどだしね。 年干支「海寅」は、創造力のあるロマンチストでも現実主義者で、 なんでも自分が一番だと感じている。 月干支の「草巳」は、究極の恋愛体質で、異性にだらしがない。 そして、日干支の「畑未」は、開拓者を脅かして身ぐるみはぐ略奪者。 油断していると、「玉」主導らしく、知恵を使ってのさばる(笑)。 干支番号構成は、39-42-56で、 西方から北方領域の限定された地域で、時代整合性はいまひとつ。 後天運は、初旬「5歳陽午」が、年支「寅」の半会を伴う 月支「巳」と日支「未」の溝を埋める夏の方三位が完成され賑やか。 実際には、親の仕事の関係で動き回り、それもまた経験。 DNA「玉」は、主導DNAで早くも自己確立で、 成果はあるかないかではなく大人びた。 「二十歳までの自分は凄かった」って、一応火性の威力だからね。 2旬「15歳灯未」は、DNA「龍」の改善。 なのに「玉」主導らしく、いったんは北海道に舞い戻り、 東京にでてくるあたりは、やはり害持ち。 3旬「25歳山申」は、DNA「石」ながら、 年支「寅」VS月支「巳」の害切れで 不本意ながら働くも、SEでは使い物にならなかったか総務課へ。 4旬「35歳畑酉」は、DNA「貫」の才能強化と独立。 体調不良をいいことに(?)、サラリーマン生活に終わりを告げる。 ちなみに病は守護神水性が不足の害持ちの勤続疲労。 5旬「45歳鉄戌」は、DNA「調」の偏りに 硬いながらも女性的感性。 今年(17年/灯酉)から始まる6旬「55歳宝亥」は、 年支「寅」VS月支「巳」の害切れをともなう DNA「鳳」の半会で、豊かな感性を体感する充実期。 この後は6旬「65歳海子」が晩年ながらDNA「司」の10年運天冲殺害で、 守護神水性の強化で、収入もあろうが出費がおいつかぬ害毒。 むろん下半身が弱くなり病魔もあり。 感謝奉仕不足で強欲ならば、なおさら。 7旬「75歳雨丑」は、DNA「禄」の天剋地冲で、 前旬の逆転作用もあるだろうが、いかんせん高齢の域に達し、 人間国宝なみの技芸に達するか、祭り上げられている常態か。 ただし、6旬7旬は相当露出が増えるだろうが、 感謝が足りないと、大きな力に押しつぶされたり、 挫折する懸念ありで、器の大小と次元の高低が試されることになりそうだ。 さて、好きな人にはたまらないであろう。穂村の雑文(誉めています)。 俳句の堀本裕樹(74-0812/草酉)なんぞに比べたら、 さすがに、あんな小者と一緒にされたくはないだろうが 仕事の接点があるため、知らない仲間ではない。 しかし、羅状で共通干支や大半会があろうと、 堀本の月干支「海申」は、穂村の年干支「海寅」を納音するため、 ブレーキをかける存在となり、穂村は害を切ってもらうために、 そこまで衝撃を感じぬかもしれぬが、実は穂村のお株を奪いかねず、 利用されるばかりで発展はない仲。 穂村は「玉」主導だけに、修正がなかなか出来ず仕方ないのであろうが、 推奨できるものではない。 ところで何が「野良猫」かと言えば、 野良猫は風邪をひいても自力で治さねばならないから偉いとかいう それこそ、どうでもいい与太話だが、 雑多な情報とも言えぬ穂村の垂れ流しに付き合えるのは、 暇を持て余している人だけだ。 だって、穂村の緩い生き方に共感しても、 この熱くて濃いこれからの経済台頭前進力の時代に 励みになるとも思えないから。だから、好きな人だけが触れられる世界で、 短歌の魅力を堪能できるには至らないことだけは記しておきたい☆ |
■2017年08月26日(土)草酉 |
村上しいこ○青春は燃えるゴミではありませんで明日を輝かす |
○01年(宝巳)に、毎日新聞「小さな童話大賞」で、 「とっておきの詩」で俵万智賞受賞。 02年(海午)のありえない水性のDNA「司」年に、 ミセス大賞「小さな童話部門」で 「はしれ ごめんなさい」で優秀賞受賞。 03年(雨未)の同じくありえない水性のDNA「禄」年に、 「かめきちのおまかせ自由研究」でデビューし、 同作は04年(木申)のDNA「牽」の方三位がらみの 60年に一度の干合支合年に、第37回日本児童文学者協会新人賞を受賞。 06年(陽戌)のDNA「玉」の守護神条件あり天冲殺年には、 「れいぞうこのなつやすみ」で、第17回ひろすけ童話賞を受賞。 07年(灯亥)の守護神条件あり天冲殺対冲年には、三重県文化奨励賞受賞。 12年(海辰)のありえない水性のDNA「司」年には 箕面世界子どもの本アカデミー賞作品賞を受賞。 15年(草未)のDNA「車」年には 「うたうとは小さないのちひろいあげ」で、 第53回野間児童文芸賞を受賞するなど活動する 村上しいこ(69-1021/畑巳)の 『青春は燃えるゴミではありません』が、 07月06日(木午)のDNA「牽」日の、干合日に上梓された。 同作は、野間児童文芸賞受賞作 「うたうとは小さないのちひろいあげ」から始まり 「空はいまぼくらふたりを中心に」に続く 短歌小説三部作の完結編。 舞台になるのは千葉県下のTDL周辺都市も、モデルがあるわけではない。 主人公の白石桃子は三年生になり、うた部(短歌部)の部長になった。 パティシエになりたいという将来の夢を胸に日々を送りながら、 奨学金の申し込みも反対される家庭の事情を知る一方で、 ボランティアで特別養護老人ホームで 短歌を通して交流をはかりながらも、 部長としての重責もあり、自分を励ます日記を綴りながら、 短歌甲子園をめざし、役目を果たそうとする。 ずっと一緒だった友達とも、まもなく別の道を歩むことになる時期。 でも、一緒に過ごした日々がなんと貴重なことなのか、 そして、自分の未来を輝かせるために今大事なことは何なのか。 中学時代から関わりのある、綾美に彩の三人のそれぞれの進路。 (先輩の兄と交際するお茶の水女子大の生物学科が目標の綾美。 児童精神科医を目指し国立大学医学部を目指す彩) 三部作であっても、この一冊だけでも読み応えたっぷりの、 村上らしい、友人同士の関わりや葛藤を描いた青春小説で、 爽やかな女性三人組とその周辺を見守る風のようなハレ物語。 三重県津市出身で、現在は三重県松阪市在住の村上は、 DNA「石」冲殺主導で、表向きが「鳳」でもあり、 一見人当たりが良いものの、和合性は存外薄く、 僅かな仲間が頼りで、周囲に翻弄される面倒な人。 「石冲+鳳」は、妙に品行方正なところがあり、 緩そうでガサツそうに映っても、芯は只者に非ず。 「石冲+調」は、自尊心思いっきり強いクセに、 三重県出身で、関西人は「三度落ち」という厳しい掟があるそうで、 「公演中に3回言うのか、2回しか言わんかったら つっこまなあかんよ〜」と笑いに変える才能はあり。 「石冲+貫」は、善良な市民のふりはするが、変わり者には違いない。 「石冲+牽」は、長いものには巻かれない。 装丁や画家の好みはだすはずで、この人のなりのだわりあり。 才能はこの「牽」で、今まで発売した本は75冊。 「ちょっとだけ“売れっ子”の作家です」と自身を紹介する程度のプライドで、 やはり賞を取ったり、長く読まれるのが誉れ。 こんなに活動している作家なのに、Wikiはないけどね。 「畑+石冲+戌月」は、親以外の縁あり。子供っぽいから、他人には縁あり。 小学校女性教師には抱きすくめられたりと、救いがないわけでもない。 「酉」年生まれ「畑巳」は、そこに矛盾は感じない。 伴星は「牽」で、自分には厳しいが、人をも育てる。 洩星は「石」で、共同で始める。夫であり編集者。 導星は「鳳」で、子供のためだったは間違いない。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の「畑」で、 真ん中にある特長のある「木」を目立たせようとするが、 木性は頼りなくて総エネルギー223点中僅か13点。 木性は名誉なり夫なので弱いが、才能にもなっており、 大切な存在には違いないが、本人の成功は配偶者の没落になる。 年干支「畑酉」VS月干支「木戌」は干合支害なので、 出だしは躓きやすく、なかなか動きが鈍い。 (だから最初は編集者もその気ではなかった) また結婚に目を向ければ、既婚者狙いだったり、 最初の相手とは躓いたり、存外競争相手と友人になったりもし、 (夫婦というより仲間的になりやすい) 夫は存外モテたのかもしれないが、村上の両天秤であるという見方が濃厚で、 こちらは異性でなく、童話かと思えば絵本になったり 一般書にまで手を染めて、その時の気分で何でもする。 この月干「木」は名誉だが、年干と日干の「畑」と干合すると 「山」に化してしまうので、土性天干一気はえらく存在感あり。 総エネルギー223点中土性90点だけでも強いが、さらに目立つ。 集中すると周囲が見えなくなるほど没頭し、夫は従者のごとくなる。 (実際僅か13点は身弱) とはいえ徹底的に壊滅しないのは、生月冲殺の調子の良さであり、 年支「酉」と月支「戌」が害であろうと、 年支「酉」に日支「巳」は半会なので、ぐずぐずせずに成果をだせば相応。 これだけ実績があっても、妙に偉ぶらぬのは、 木性が強くなくて、名誉にはこだわらぬ性癖だからだろう。 水性ゼロ(DNA禄/司なし)は、干からびていて潤いなし。 (だからか、短歌では水の青にこだわっていたな〜) 家庭的な面はなく、いわゆる優しさもなく優しくもされず、お金にも無頓着。 年干支の「畑酉」は、どんなに辛い話でも表面は明るく見えるようにする。 自制心が働き出世欲や金銭欲にうとく淡々とした人生。 月干支の「木戌」は、感受性豊かなロマンチストも、 いわゆるさげ●●で、夫を亡きものにしたり、決して成功させない束縛主義者。 そして日干支の「畑巳」は、深く悩むかと思えば開きなおりの変幻自在。 キモがすわっているが、つねに苦悩の人なれど、 庶民的な仕事人間で、深い人間性は噛めば噛むほど味がでるものの、 白蟻の例えもあり、組織を蝕む存在になりやすい。 干支番号構成は、46-11-06で北方と東方で、緩みや軋みなし。 後天運は、初旬「6歳草亥」がDNA「車」の10年運天冲殺ばかりか、 日干支「畑巳」を天剋地冲する初旬条件ありで成功運型。 自らの出自を否定するところから、異様な上がり下がりを見せながらも、 生月冲殺の調子の良さで翻弄されながらも、危うくても我が道を行く。 実際、干合天干一気の生月冲殺に一家を消滅させるほどのうねりがあるため、 多くを語らぬので実の母親がどうなったかは不明も、 継母との関係はこじれ(母親は陽でも、継母は灯で害中の月支「戌」内)、 虐待されただの、学校でも虐めに遭っただのと告白しているが、 「学校の図書室だけが私を受け入れてくれる場所」と素地はあった。 家から逃れるために、 中学卒業後、昼間は会社勤め、 夜には飲食店でバイトをしたという。 2旬「16歳陽子」は、DNA「玉」で旧いものに縁ありも、まだ足踏み状態。 ようやく初旬条件が効いて、(初旬の)天冲殺の逆転作用を迎えたのが 3旬「26歳灯丑」の、年支「酉」に日支「巳」のからむ DNA「龍」の三合会局で鳥羽市の料亭で、仲居の仕事に就く。 99年(畑卯)に出会った男性と00年(鉄辰)に結婚し、 小料理店を松坂市に開店するも、閑古鳥が鳴いて半年で店をたたみ、 賄い付きの「焼き肉ホルモン宮本屋」で昼間はパートをし、 夜に創作活動を行い、紆余曲折のちデビュー。 4旬「36歳山寅」は、主導DNA「石」の害。 あれもこれもと手をだすことになるが、 なかなか満足に行かぬことが多かろうと、 干合土性天干一気の強化になり生き延びる。 「子供ができたとき、その子に読んであげるためのお話を書き始めました」が、 実現出来なかったのが害とも言えるだろう。 現在の5旬「46歳畑卯」は、月干「木」が干合により、 (もとより宿命内で干合しているが) 進み行く方向性の変化というDNA「貫」で、 より目下の変革により天干一気の様相が濃くなる。 害明けの勢いもあることながら、年支「酉」と月支「戌」の害切れもあるため、 頑なまでに作家としての道を極められるようになる。 今後は6旬「56歳鉄辰」も同様に害切れ。 DNA「調」は独創的ながら硬質な切れ味。 より若い女性のために腐心するような作品の傾向となるが、勢いは失せやすい。 7旬「66歳宝巳」は、DNA「鳳」の特別意識の強い何かの趣味に固執。 8旬「76歳海午」は、DNA「司」の宿命にない水性の出現で、 妙に金銭物質にこだわるようだと身を傷めやすい。 さて、ここからが本題。村上は成功者であることは間違いない。 ただし、創作の動機付けのひとつである 「子供ができたら」は叶わなかった。 これには明確な理由があり、夫(62-0220/畑丑)とは、 大半会三合会局のある良き仲間であることは間違いないが、 夫は目上により運を引きださせる午未天冲殺。 なのに、絶対に一緒になってはいけない年下ばかりか、 干合という条件付きの土性の天干一気 (すなわち結婚してしまうと)で、仲が良かろうと、 夫の運気を膠着させてしまうのだから、始末が悪かった。 とはいえ、夫の後天運が結婚したのち 突発的に「35歳陽午/45歳灯未」という 20年にわたる守護神10年運天冲殺で、後半の「45歳灯未」は、 干合土性天干一気にもなり、村上と二人で引力本能の塊となり、 これにもともと夫の日干支「畑丑」が村上の年干支「畑酉」を大半会するため、 村上の運気がとてつもなく上がったのだ。 実際、水性ゼロ(DNA禄/司なし)らしく商売は失敗したものの 村上が「私、こう見えても、絵本とか童話好きなんや。 昔、ちょこっと書いてたこともある」と洩らした一言に夫が食いつき、 本屋で「公募ガイド」を探しだしてきたのが、 創作の契機になったのだから、一概に失敗とも決めつけられぬ。 結婚してはいけない相手と一緒にはなったが、 作家「村上しいこ」を誕生させて、 作品という子供を産みだした原動力にはなっている。 さて、それではそれで良いのかといえば、そうとも言えない。 それは子供がいないからといって、自らを「猫ばばあ」と称し、 多くの猫にいれあげていることだ。おかしいだろう。 だったら何故、ご自分も体験したであろう、 親の虐待にあって、虐めにあうような子供達を助けないんだ。 ベストは養女をもらうことだが、不特定多数の子供達に、 無限大の愛情を注ぐことが、 水性ゼロ(DNA禄/司なし)の向かうべき姿ではないか。 猫は金性の化身で忌み神。溺愛すれば滅びの兆しあり。 そんな発展性のない愛の無駄遣いをするなら、 なぜ有意義な生き方をしない! 作品群は素晴らしいが、生き方はとてつもなく賛同しかねるのが村上だ。 それを証明するのは、これからの夫婦の後天運。 村上の「56歳鉄辰」は、DNA「調」で極端。これまで成功なら失敗もあり、 さらには害持ちの害切れは同様に成功後は、落ちる可能性大。 そして専業主夫というか、仲居と料理人として出会ったらしく、 専用料理人に甘んじている夫は、初旬条件のない10年運天冲を抜け、 「55歳山申」は、年干支と月干支の天剋地冲で稼働力が失せ、 日干はDNA「石」の屈辱的敗退になりかねない様相。 すなわち10年運天冲殺を使いきって村上を世に出し成功もしたのだが、 感謝も奉仕もなく、夫婦で消費し、猫などに入れあげていれば、 そこに待ち受けているのは、落ちるだけである。 これを避けたければ、一刻も早く、自然界の熱気があるうちに (今を逃すと10年先まで灯年はなく、手遅れ) 夫婦のDNA「龍」の改善半会年になっている今年(17年/灯酉)に、 可及的速やかに猫にお別れし、 世のため人にため恵まれぬ子らに尽くすことであろう。 ここは感情的情緒的という短歌だって、 (短歌)甲子園では、論理的にならざるをえないのだから、 特に児童文学や絵本の世界で成功を収めたので当然である。 素晴らしき作品の綴り手だけに、声高にして言う。 一時の成功には感謝と奉仕の持続が絶対に必要であり、 それも闇雲ではなく、その人なりの方向性を自然界は示している。 村上は生月冲殺だから、この成功が永遠に続くと勘違いしているだろうが、 それは違う。人生を前に進めるには、責任がつきものだ。 青春どころか、人生そのものが「燃えるゴミ」ではなく 「区別拠点」で収集だからね。落としどころは、人それぞれ決まっている。 でも、感謝も奉仕も正しくやっておらず遊興(猫など)では、 (配偶者の)守護神10年運天冲殺から抜けてしまえば、あっけなく落ちる。 すなわち消費期限は延ばしても今年いっぱい。 来年(18年/山戌)で兆しが見えて、 さ来年(19年/畑亥)の納音で見事に終わる可能性も捨てきれない。 嫌なら、考えを改めるべきだと念を押しておきたい☆ |
村上の夫○62-0220 |
畑海海陽 丑寅寅+5 司司貫牽牽(牽主導) 木性(64)火性(48)土性(66)金性(12)水性(56)/総合246 午未天冲殺/天冲殺(35歳陽午/45歳灯未) 変則方三位(5歳雨卯)/主導DNA(15歳木辰)/害(35歳陽午) 干合土性天干一気対冲(45歳灯未)/大半会(65歳畑酉) 木性過多/土性過多/金性脆弱/水性過多 +5歳雨卯/15歳木辰/25歳草巳/35歳陽午/45歳灯未/55歳山申/65歳畑酉/75歳鉄戌〜 |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 7 年/ 灯 酉 |
17年●01月分 17年●02月分 17年●03月分 17年●04月分 17年●05月分 17年●06月分 17年●07月分 17年●08月分 17年●09月分 17年●10月分 17年●11月分 17年●12月分 |
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