★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 3 年(雨巳)●05月 灯巳 // 移 動 祝 祭 日 |
■05月分一覧 (2013年●目次) |
島田雅彦●傾国子女で新たな世界に突入す(2013_0501) |
一田和樹●サイバークライム 悪意のファネルの危さ(2013_0505) |
梅佳代●能登の野人が風景を切り裂く夢の中(2013_0507) |
タナダユキ●復讐のなかにある闇と毒(2013_0509) |
鎌田和彦●奥さまはCEOに隠された非情(2013_0512) |
里見蘭●ミリオンセラーガールでハンソク蘇生(2013_0514) |
喜多川泰●おいべっさんと不思議な母子の正論(2013_0516) |
島本理生●よだかの片想いを憂う(2013_0518) |
織田啓一郎●谷中ゲリラアーチストと不潔な日常(2013_0522) |
崎谷はるひ●トオチカは恋愛最前線基地(2013_0524) |
堀内公太郎●公開処刑板鬼女まつりの薄さ(2013_0528) |
磯崎憲一郎●往古来今の時間のかかる不可解さ(2013_0530) |
■2013年05月01日(水)灯卯 |
島田雅彦○傾国子女で新たな世界に突入す |
○六回も芥川賞候補になりながら、 全て落選するという不名誉な記録保持者である島田雅彦(61-0313/草巳)が 「もう50代だから、そろそろ谷崎的な耽美の世界に足を踏み入れたい。 それとなるべく男目線を控えて、一人の奇跡的美貌をもつ女に翻弄され、 堕ちていく男たちを描き尽くしてみたい」という気持ちをこめて、 条件あり干合支害天冲殺だった10年(鉄寅)から12年(海辰)にかけて 雑誌「文學界」に連載されていた『傾国子女』が、 01月11日(灯丑)のDNA「鳳」の守護神半会日に上梓された。 同書は、絶妙な女一人語りで紡がれる現代版「好色一代女」というフレコミで、 奇跡的美貌を持つがゆえに、常に男達の注目を集め争いの元になる 「災いの女」でありながら、誰よりも貪欲に幸せを追い求めた 主人公の白草千春(58-XXXX)の、波瀾万丈の人生を描くもので、 話は彼女が13歳の時に、絵描きの父親が多額の借金を残し、 失踪したところから始まる。父の知人の小児科医に始まり、 歌舞伎町のヤクザ、京都の黒幕、政治家の二代目、 大学教授、若き政治家、ホストらに翻弄され、収監まで経験し、 生きていくために、ジェットコースターさながらの 激しい浮き沈み人生をおくっていく。 著者デビュー三十周年を飾る、まるでワイドショウみたいな辛酸と、 刹那の幸福と、正直に貪欲に人生を突き進む姿は、女の鑑か、 はたまた哀れみの対象か、それは島田の紡ぎ出した文章に触れてのお楽しみ。 東京都出身。神奈川県川崎市川崎区育ちで、 東京外国語大学外国語学部ロシア語学科を卒業。 大学在学中の83年(雨亥)のDNA「龍」の改良改革対冲年に、 「海燕」掲載の「優しいサヨクのための嬉遊曲」でデビュー、 芥川龍之介賞の候補となる。 84年(木子)の木性強化年に、「夢遊王国のための音楽」で、 野間文芸新人賞受賞。 92年(海申)のDNA「玉」の支合年に「彼岸先生」で、 第20回泉鏡花文学賞受賞。 06年(陽戌)のDNA「調」の守護神年「退廃姉妹」で、 第17回伊藤整文学賞を受賞した島田は、 DNA「貫」冲殺主導で、マイペースを保ちづらく、 周囲に多大な影響を受ける。その割に頑固なため、融通は効かず、 大きな流れはともかく、細かなことは、長続きせず。 これは、男目線にしないといいながら、主人公白草千春そのものだ。 「貫冲+龍」は、表向きは意志が強そうで、簡単に和合しづらいものの、 忍耐しながらも、案外気安く受け入れてしまう。本質は、落ち着きなし。 才能はこの「貫」で、状況や環境により、巧みに自己の有り様を変貌させる。 あまり頑張りすぎると、消耗度合いも激しく、長命とはいかない。 「貫冲+牽」は、少々雑で自尊心は強いものの、妙に屈折した打算あり。 「貫冲+車」は、正直に振る舞おうにも、情に流される。 心底にある一本気をなかなか貫けないのである。 「草+貫冲+卯月」は、用心深いくせに、ついつい危ない道に誘われる。 「丑」年生まれ「草巳」は、わがままで甘ったれの極み。 宿命の特長は、仲春午前六時頃の生日冲殺の活け花。 女性ならば、周囲は光輝く宝飾品に囲まれている、場違いの貴婦人。 早朝から、異性の気をひこうとする勘違いもあり。 男性でも、いわゆるオネエを演じられる質。 総エネルギー187点は、生月冲殺ばかりか、軽くてのり良し。 自身の木性は52点だが、全て柔な「草」。 守護神火性の陽光は、24点の不自然な頼りなさ。 44点の金性の重しは、全て宝物で、 自身の花がそれだけで美しいのに、無理に飾っているさま。 22点の水性は、成長の度合いは鈍くも、 そこは生月冲殺で、相手によって、咲き方も異なる。 年干支の「宝丑」は、他人に振りまわされぬマイペースのユーモア人間。 月干支の「宝卯」は、邪気のない商売人も。 扱いは二流のブランド品になりやすい。 そして日干支「草巳」は、完璧さを常に求める恋愛至上主義の達人。 深情けのために、何度も失敗しやすい。 干支番号構成は、38-28-42と南方西方旺地で、 明らかに時代からはズレている稀少さが、かえって売り。 後天運は、初旬「2歳鉄寅」は、DNA「牽」の干合支害10年運天冲殺。 幼くして、不名誉や異性との確執あり。これは終生ついてまわる。 また、日干が「宝」化するので、年干と月干の「宝」を入れて、 恐ろしくプライドの高い集中力は得られたが、 同時に害も成立しており、頑張れば頑張るほど空振りも多し。 2旬「12歳畑丑」は、DNA「禄」の半会で引力本能全開。 なんでもものにしてやるという意欲の時期で、 宿命年支内「畑」に呼応した、「龍」を活かし、 東京外国語大学入学を果たした。 3旬「22歳山子」は、DNA「司」の堅実にしてケチで限定的。 変剋律付なので、内側の人間形成を通じ、創作意欲が湧いたはずである。 4旬「32歳灯亥」は、変剋律付のDNA「鳳」の遊び。 過去をゆるやかに断ち切ることでの苦悩。 5旬「42歳陽戌」は、変剋律付のDNA「調」のいらだち。 うら若き女性との衝突で、歳を重ねる。 現在の6旬「52歳草酉」は、主導DNA「貫」の自己確立にして、 自身の木性強化ばかりか、才能の妙な頑固さが濃密となり、 年支「丑」と日支「巳」がからむ三合会局で、大きな成果を得る。 ただし、あまり張り切り過ぎたり、 集大成と思えるような作品を仕上げてしまうと、 格好をつけすぎて、この世にまで別れを告げてしまう恐れ。 延命すれば7旬「62歳木申」は、DNA「石」。木性強化の政治力を発揮。 祭り上げられるなりして、何らかの地位を手にする可能性ありも、 さすがに、創作力は衰えている予定。 8旬「72歳雨未」は、DNA「龍」で新たな旅立ちも救いはあり。 冒頭に記した六度の芥川賞落選の理由は、初旬干合支害の影響。 なので、賞のようなものにこだわるより、現実的な世界で生きたほうが吉。 『傾国子女』は、DNA「玉」年の影響(12年/海辰の最後)を 色濃く受けた作品で、背景は全面的に旧く 昭和の色合い満載で、 携帯電話もポケベルもなかった時代の 真面目ではない女子の黄昏ぶりが、美しく描かれている。 過去には色々マスコミを賑わした島田らしい、 いまさらながら色恋の系譜のまとめ。 しかし、テンポは悪くないが、これだけのテーマなら、 もっと書き込めて壮大にもなったものが、 あっさりしたところは生月冲殺らしい。 装画担当は「テルマエ・ロマエ」のヤマザキマリ(67-0420/木寅)。 年下の子丑天冲殺で、しかも制御不能の天冲殺を範囲をもたれた 害の関係なのは、夢のコラボどころか、残念なところで、安っぽく見せている。 とはいえ、これはお嬢様学校を中退して、大検を突破し、 東京女子大と上智大学に入学した女性同士の友情物語として読めば楽しい。 「私たちのテーマ? 自由? 自由を勝ち取るのも大事だけど、権威に媚びないというのもある」も、 初旬干合支害を受けた島田らしい。 身体が弱いが利発な盟友は、女性としての喜び得られず、 千春の最後を見届けることなく、病に倒れるが、 あるはずの上品さは微塵もなく、お約束どおりの通俗的な空虚さも味わえる。 (読後感はともかく)連ドラでも見るつもりで、読まれるべきである☆ |
島田雅彦○61-0313 |
草宝宝陽 巳卯丑-2 車車牽貫龍(貫冲殺主導) 木性(52)火性(24)土性(45)金性(44)水性(22)/総合187 寅卯生月冲殺/生日冲殺/天冲殺(2歳鉄寅) 干合支害金性天干一気(2歳鉄寅) 変剋律(22歳山子/32歳灯亥/42歳陽戌) 主導DNA三合会局(52歳草酉) 木性過多/火性脆弱/水性脆弱 -2鉄寅/12歳畑丑/22歳山子/32歳灯亥/42歳陽戌/52歳草酉/62歳木申/72歳雨未〜 |
■2013年05月05日(日)宝未 |
一田和樹○サイバークライム 悪意のファネルの危さ |
○年支も月支(共に戌)も半会で世界が拡がった、 10年(鉄寅)のDNA「司」の支合年に、「檻の中の少女」で、 第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、 翌11年(宝卯)のDNA「禄」の半会年に、 同作でデビューした一田和樹(58-1106/灯亥)の、 サイバーセキュリティコンサルタント君島悟シリーズの 『サイバークライム 悪意のファネル』が、 02月05日(海寅)の干合支合日に上梓された。 同作は、ネット上のちょっとした悪意を集めて凝縮させる 「殺人販売サイト」をふとしたはずみで調査することになった主人公が、 その背後に巨大な「悪意のファネル」の存在を知ることになり、 殺人の罪を買った女性の高校時代の同級生と、真実を明かそうとする。 さりげないどんでん返しも、なるほどと唸らせるが、 巧妙なわりにはあっけないほど単純な仕掛けに最後まで気づかされないと、 まんまと作者の術中にはまったことになってしまう。 どんなネットセキュリティのガイドよりも役に立つ、 「リアルしばり」の本格サイバーセキュリティ小説が売りだが、 自己の身に降りかかるかもしれないと思えば、恐ろしい話だ。 IT関連会社の設立や運営に携わった経験があり、 東京都出身で札幌に移住したり、現在はバンクーバー居住。 サイバーセキュリティミステリを中心に執筆、 その他、ファンタジーやマンガ原作などもこなす。 筆が速いことと、多彩な芸域が特徴を自認。 第144回コバルト短編小説新人賞に「午睡の森」が入選した、 千本を超えるtwitter小説の書き手でもある一田は、 DNA「調」主導で、恐ろしく偏りながらも何でも来いという迫力のある性癖。 好きなものは、スイーツと巨乳熟女とは、午未天冲殺でもあり正解か(笑)。 いずれにしろ、恨み辛みを形にするのが得意で、 時間の経緯と共に増大し、女性的感性が強い。 「調」×3もあるので、才能は男性ながら女性に化けることだったり、 他人の挑戦しない領域で、極端な生き方をすることだろう。 「調+調」は、哲学的でいわゆる常識は感覚的に飛び超えてしまう。 「調+牽」は、大胆だが行動は粗野。 内面の品性は外に出ていくときに、損なわれる恐れ。 「灯+調+戌月」は、子供のような少女趣味で、いつまでも発想は若い。 「戌」年生まれ「灯亥」は、勝負師の素質あり。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の燈台で、 周囲には、懐のある高い山と深くて何でも抱えている海あり。 月干「海」と日干「灯」が干合すれば、 月干支は「木戌」に、日干支は「草亥」の日座冲殺異常干支の さげ▼▼になるので、あまりお近づきにはなりたくない。 主人公の趣味も出会い系喫茶だったし(笑)、屈折した趣味あり。 異性と関われば異様になるし、名誉がありすぎても困りものなので、 適度に内側世界にこだわらず、伸び伸び生活したほうが無難だろう。 年干支の「山戌」は、先祖に不可思議な婚姻をした者あり。 気持ちが家族にうまく伝わらぬ人。 月干支の「海戌」は、旧い家系に生まれる先駆者。 逆境を乗り越える挑戦者になりうる。 そして日干支の「灯亥」は、念の入った生きざま。 喜怒哀楽の激しい落ち着きの無さもあるが、感受性豊か。 干支番号構成は、25-59-24で北方起点に南方に伸びるが、 さほど汎用性のある領域ではないので、得意分野に特化が正しい。 後天運は、初旬「1歳雨亥」はDNA「車」で危険。 年干「山」と干合すると「灯亥」になり、 これは日干支「灯亥」と律音なので成功運型。 また干合10年運「灯亥」は月干の「海」と二次干合すれば 「草亥」になるので、異常環境を体験すれば、 特別条件付10年運天冲殺となる。 親の何かしらの変貌や本人の表向きな変化により、 生き方もつられて特殊になった可能性あり。 2旬「11歳木子」は、DNA「玉」で、 決め手はないものの恵まれて安定していた時期。 3旬「21歳草丑」は、DNA「龍」で新たな挑戦で前旬同様の守護神強化。 コンピュータならびにネットワークサービスに関する インダストリアルマーケティング分野を中心に活動。 4旬「31歳陽寅」は、年支と月支(共に戌)の半会で、 横拡がりDNA「石」の人脈が拡がった時期。 日支「亥」も支合なので、盤石。 このなかの90年(鉄午)のさらに三合会局が成立する時期に、 IT関連新製品開発、市場分析を中心に活動する コンサルタント会社を設立するも条件なし天冲殺のため持続せず。 94年(木戌)の守護神年には、 インターネットプロバイダに常務取締役として招かれる。 経営企画およびマーケティングを担当。 97年(灯丑)の自己発揮年には、インターネットコンテンツ専門会社を買収。 代表となり、サイバーセキュリティ情報サービス、 マーケティング情報サービスなどを次々と立ち上げるも、 5旬「41歳灯卯」はDNA「貫」の大半会で、 03年(雨未)の条件なし天冲殺半会年に、上場企業に売却。 06年(陽戌)には、仕事を辞し札幌に移住している。 この「灯」は月干「海」と干合すれば 守護神木性を生成するので、転進は救いだった模様。 現在の6旬「51歳山辰」は、年干支「山戌」の納音と、 月干支「海戌」の天剋地冲を伴う 主導DNA「調」の自己確立と才能開花の方向性を示唆する。 突入した途端の09年(畑丑)のDNA「鳳」年の侵攻は、 揺るぎないほど正解だったはず。 今後は7旬「61歳畑巳」は、DNA「鳳」の対冲。 宿命内干合月干「山」がさらに、才能と主導DNAに呼応する「調」となると、 偏りに負けねば、偏屈な活躍を続ける。 8旬「71歳鉄午」は、DNA「司」で蓄積の10年運天冲殺。 9旬「81歳宝未」は、DNA「禄」で感謝と奉仕の10年運天冲殺だが、 そこまで持続出来るほど平穏ではないうえに、 晩年すぎて活かしきれぬ可能性あり。 初旬条件で繰り上がった10年運天冲殺現象を 今使用しているので、残りには未練なし。 これまでの蓄えでもあるのか、ゆとりある作家生活だが、 宿命に「龍」なくバンクーバー在住というのは、いまひとつ不明。 何の条件もないのだから、 今年(13年/雨巳)の他力的天剋地冲に破壊される流れで、 早く国内に戻られることを切望する。 そうすれば、来年(14年/木午)とさ来年(15年/草未)は、 条件なしとはいえ、60年に2年だけある夢のような注目を受ける天冲殺。 言えることはそれだけだ。 まさか「将来の夢は、捨てた女に殺されること」が実は怖くて、 海外逃亡しているとは思わないが、帰ってこいよである☆ |
■2013年05月07日(火)雨酉 |
梅佳代●能登の野人が風景を切り裂く夢の中 |
■04月13日(畑酉)〜06月23日(鉄申)まで、 東京オペラシティアートギャラリーで、 美術館における初の個展「梅佳代展」が開催されている 売り出し中の写真家・梅佳代(81-0323/鉄子)の 三年ぶりの写真集『のと』が、04月26日(海戌)に刊行された。 同書は、梅佳代が故郷へシャッターを向けたもので、 日常の一瞬の輝きに、シャッターが押された瞬間、 被写体の誰をも「主役」にしてしまう――。 家族をはじめ、子どもや中学生、若者たちや大人たち。 そんな瞬間の輝きが連鎖していく本作は、 世界に潜むドラマを受け手に見せてしまう。 生まれ育った故郷・能登を撮った、待望の最新写真集。 石川県鳳珠郡柳田村(現鳳珠郡能登町)生まれ。 地元の高校卒業後の99年(畑卯)に、日本写真映像専門学校に入学し大阪へ。 00年(鉄辰)の金性天干一気強化大半会天冲殺年に「男子」、 01年(宝巳)の同じく金性天干一気強化で、 年干支「宝酉」の大半会を伴う天冲殺年に 「女子中学生」シリーズで、写真新世紀佳作受賞。 02年(海午)に同校を卒業すると、新進作家として「美術手帳」に紹介され、 03年(雨未)、写真展「うめかよ展」を東京で開催。 04年(木申)、写真展「うれしい連続」を開催。 06年(陽戌)、初写真集「うめめ」でデビューし、個展をロンドンで開催。 07年(灯亥)には、第32回木村伊兵衛写真賞受賞するなど 順調に成長してきた梅は、「司」主導で純粋な欲目。 「司+石」は、「石」×3もあり、ごくありふれた周囲の生活を観察する力に長ける。 動物的な人間関係・人間観察あっての人。 剋線ではなくとも、これだけあれば才能と認定。 「司+調」は、孤高で負けず嫌い。 「鉄+司+卯月」は、表面は軽くても中身は激しい。 「酉」年生まれ「鉄子」は、真摯である。 宿命の特長は、仲春午前六時頃の無駄に豪華な装飾がなされたナイフ。 寒々とした薄暗い中を、カメラを使った切り裂きジャック。 切り取るのは風景であり、人の魂ではないから犯罪ではない(笑)。 ただし、火性ゼロ(DNA車/牽なし)の野人は暖かみなく、自尊心なし。 賞を取ろうと、一般人ほどの感動なく、こだわってはいない。 カメラは標準レンズのオートモード、現像はビックカメラ、写真は日付入りというのも、 これが理由。 土性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、あるものを切り取るだけの職人で、創造者に非ず。 だから、芸術家という称号も似合わない。 集中力のある金性天干一気ながら、総エネルギー120点と軽く、 硬さもあるが、案外しなやか。 年支「酉」月支「卯」日支「子」の最弱12支で構成される四正格で、 「午」が揃うと入格し、完成品となる。 あれこれやってもダメで、何かひとつに集中することが燃焼への道となる。 付け加えれば、年干支「宝酉」VS月干支「宝卯」の納音は、 少しだけ、秘密を持っているが、よく見ればわかるのかもしれない。 年干支「宝酉」は、温和しい自我。表向きは毒にも薬にもならない。 月干支「宝卯」は、小商人。 そして日干支「鉄子」は、(野人なのに)おっかなビックリのナルシスト。 裏で何かをするのが得意でもある。 干支番号構成は、58-28-37で北方南方西方をカバーするが、 フットワークは軽いから動けても、表面的な部分は否めない。 後天運は、初旬「4歳海辰」は、DNA「鳳」の10年運天冲殺。 男の子のように遊んだが、月支「卯」の害で不安もあり、 暗く沈んでいたかもしれない。 2旬「14歳雨巳」は、DNA「調」の10年運天冲殺。 宿命に内在する「雨」なのと、年支「酉」の半会も加勢して、 独創的な発想ながらミーハー根性も持ちながら、 どんどん偏っていった。 高校の進路相談で「イチローと結婚したい」と真顔で話したほど。 「イチローに近づくためには、 スポーツキャスターかスポーツ担当のカメラマンにならなければ」と思い、 写真の専門学校に進学したほどである。 現在の3旬「24歳木午」は、初旬2旬と簡単に稼働しづらい10年運天冲殺を抜けた DNA「禄」の宿命にない引力本能を得た 四正格入格で、何でもありで怖い物なしの、手が着けられぬ状態。 我が世の春を謳歌しつつあるが、若いので体力勝負に耐えられるため、 突如名前が売れているというもの。 この後は4旬「34歳草未」が、主導DNA「司」の害。 突入直後は、まだ好調が持続する錯覚に襲われるが、 意地汚い真似をしたり、商売優先だったり、私的面を充実させようとすると、 才能も鈍ってしまい、もとからそういうものがなかったのではないかと感じるようだ。 5旬「44歳陽申」は、宿命にない火性の稼働力(DNA車)で、動けるようになるが、 年干と月干の「宝」と干合し、進み行く方向性や表面的な変節があると、 金性天干一気が崩れ、迫力が薄れるばかり。 6旬「54歳灯酉」は、宿命にない火性のDNA「牽」。 過去の栄光にすがるのか、あり得ない名誉を得るのかはともかく、 もはや神通力は失せて、過去の人になっているはず。 その後7旬「64歳山戌」8旬「74歳畑亥」は宿命にない土性の変剋律。 9旬「84歳鉄子」は律音の変剋律だが、晩年の苦悩では、もたない可能性あり。 「朝起きたときから夜寝るまで全部がシャッターを押す範囲」という梅。 生活そのものに、溶け込んでいると言うよりは、 そうしないと、この人の世界観は実現出来ない。 天性のコミュニケーション能力は「石」×3だし、 絶妙の距離感は「司」主導ゆえの、慎み深さだろう。 動物的ともいえる動体視力は野人なのだから当然のことだし、 果敢にシャッターを切り続けるだけ。 ありそうでありえない光景、笑いと驚き、 ユニークと言ってしまえば簡単だが、素朴極限まで追究した成果。 鮮烈なのは、今が旬の夢の中。 今年(13年/雨巳)は、使い勝手のいいDNA「調」の天冲殺なのだから、話題になる。 展覧会の告知で出演したFMラジオでは、芸能情報好きの軽さを披露。 若き写真家は、実は最後の仕上げであることを気づいているのであろうか。 必要なのは感謝だが、それが辰巳天冲殺ばかりか「司」主導では、 馴染まないどころか、下手であろうが、後悔先にたたず。 そもそも生地生家に縁のない者が「のと」はあり得ない。 来年(14年/木午)が、夢からさめた上での大逆転。 そして、さ来年(15年/草未)は、主導DNA「司」の害。 10年運もここから「34歳草未」だから、ダブルの害。 芸能人ではないから、そうそう聞こえてはこぬだろうが、 時代遅れになって、消えちゃうのかもなあ。 辰巳天冲殺なのに、故郷をネタにしたら、もうあとがない。 バランスが良くない宿命だけに、挫折は辛いぞ☆ |
梅佳代●81-0323 |
鉄宝宝灯 子卯酉※+4 石石調司石(司主導) 木性(16)火性(0)土性(0)金性(80)水性(24)/総合120 辰巳天冲殺/生日冲殺/天冲殺(4歳海辰/14歳雨巳)/四正格入格(24歳木午) 主導DNA干合支害(34歳草未)/火性ゼロ(野人)/火性10年運(44歳陽申/54歳灯酉) 破格(44歳陽申)/変剋律(64歳山戌/74歳畑亥/87歳鉄子)/年干支VS月干支納音 土性ゼロ/土性10年運(64歳山戌/74歳畑亥)/金性天干一気/四正格(午で入格) |
■2013年05月09日(木)草亥 |
タナダユキ○復讐のなかにある闇と毒 |
○00年(鉄辰)に「モル」で監督と主演女優としてデビュー。 01年(宝巳)のDNA「鳳」年には、「PFFグランプリ&ブリリアント賞」を受賞。 その後は、03年(雨未)の天剋地冲天冲殺年に、R-15指定の フォークシンガーの故.高田渡(49-0101/宝卯)の ドキュメンタリー「タカダワタル的」を監督したり、 06年(陽戌)に「子ぎつねヘレンとゆかいな仲間たち」を監督し、 07年(灯亥)は、蜷川実花(72-1018/海午)監督の「さくらん」で脚本を担当。 08年(山子)の主導DNA「石」年に、 「百万円と苦虫女」で第49回日本映画監督協会新人賞を受賞、 昨年(12年/海辰)は「ふがいない僕は空を見た」を 監督し話題を振りまいたタナダユキ(75-0812/畑丑※)が、 緊迫サスペンス小説『復讐』を、 04月22日(山午)の主導DNA「龍」の天冲殺半会日に上梓した。 同作は、北九州の小さな町に赴任してきた訳ありの主人公舞子が、 最初の登校日の朝、暗い目をした少年に出会う。 教室では明るく優等生として振舞う彼をどうしても目で追ってしまう。 舞子は殺人事件の加害者を兄に持ち、内定していた誰もが羨む 一流企業への就職も棒に振り、ようやくありついた教職も 出所した兄が押しかけ都落ちするという過去を持ち、 少年は幼い時に双子の兄を殺人事件で亡くすが、 事件当時靴を取り替えていたため、 その兄と間違われ、以後兄として生きてきたが、 全てに納得がいかないまま、二人がそれぞれに抱えた闇が、 夏祭りの夜、花火のように暴発した結果、何が起こったかは通俗的ではない。 罪を犯した人間は息をすることさえ許されないのか? 教師として、生徒の過去とどう向き合っていくのか、 兄を失った被害者の弟は、何をすべきだったのか。 事件は起こるべきして起きてしまった。 福岡県北九州市出身。地元の高校で演劇を学んだ後、 イメージフォーラム附属映像研究所に入学したタナダは、 DNA「石」主導で、協調性和合性で何でも受け入れる。 「石+車」は、有無を言わさぬ実行力。 「石+禄」は、他者を上手に利用する人たらし。 「石+牽」は、流れに乗るのが、乗せるのが得手。 「畑+石+申月」は、常に場違いの立ち位置。 「卯」年生まれ「畑丑」は、実践に強い。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の街並み。多くの人に囲まれてにぎやか。 また純然たる「畑」とみれば、多様化した作物。 総エネルギー194点は強くはないが、 周囲は刺激ある木性ばかりで、稼働力抜群も、 火性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人並みは、 努力せねば、育たぬ作物も、無限大の想像力を発揮する。 年干支「草卯」は、真面目だが頑固で鈍い。 月干支「木申」は、自己犠牲。 そして日干支の「畑丑」は、他人を巻き込んで成長していく。 干支番号構成は、52-21-26で北方を軸に南方に拡がるものの、 玄人好みというか、汎用性はない模様。 後天運は、初旬「9歳草酉」が、DNA「車」の強化で、男勝りの行動力。 年干支の「草卯」を納音するため、後転成功運型。 午未天冲殺でも、火性がなく生地生家に縁がないため、 外に出やすい稼働力が与えられた。 2旬「19歳陽戌」は、変剋律付のありえない火性の DNA「玉」の刑で、争いながらも、流れに入りこみ 学びに対する苦悩をしながらも、才能が一気にみなぎる。 現在の3旬「29歳灯亥」は、同じくありえない火性の DNA「龍」の改良改革の新たな創造力で 変剋律付きのため、産みの苦しみも成果は万全。 来年(14年/木午)の木性強化守護神天冲殺半会年から始まる 4旬「39歳山子」が、主導DNA「石」の支合に、 変剋律で、人間関係で苦労しながらも自己確立。 今回の小説挑戦が、新たな時代のテーマを予感させている。 5旬「49歳畑丑」は、律音で月干「木」の干合は、 進み行く方向のわかりやすい変化と力が倍量になるほどの鎧兜を装着。 正体はDNA「貫」で原則は静かに守り。 6旬「59歳鉄寅」は、DNA「調」の独創性。 反逆、反抗がテーマで時代整合性次第だろう。 7旬「69歳宝卯」は、DNA「鳳」のまさかのゆとり。 8旬「79歳海辰」は、DNA「司」の地味。 本書のタイトルは直球すぎる『復讐』。 双子は一緒に育ててはいけないことや、双子が生まれる背景や、 犯罪者を輩出してしまう結婚にも、原因があるのだろうなと、 読者は改めて確認できるであろう。 映画監督らしく、映像を意識した文章は読み手を飽きさせないうえに、 深刻なテーマなのに、重荷も感じないのは歓迎できる。 今年(13年/雨巳)は、DNA「禄」の半会年で引力本能強化。 午未天冲殺だからこそ、一度後にした身なのに、舞台も故郷であるし、 設定も学校であり、教師と生徒がそれぞれ抱える問題と少々ズレている。 結果は期待してはいけないのか、いわゆるプロモーションも地味。 やむをえまいが、あくまでも今後の布石なのだから。 元気な人であるが、実は見せかけでもある。 木性は稼働力でもあるから、役者やスタッフには恵まれるが、 異性成分にもなり、相当もてるのであろうが、バランスが悪い。 自分一人で相当な闘争本能をさばくのは容易ではないが、 そのあたりがタナダの危うい魅力。まだまだ存在感を誇示して稼働する☆ |
■2013年05月12日(日)山寅 |
鎌田和彦○奥さまはCEOに隠された非情 |
○リクルートコスモス出身で、元インテリジェンスの代表取締役社長で、 (現パーソナルキャリア)現在はアート・クラフト・サイエンスという、 中古マンションを再生して売りだす会社を経営する 鎌田和彦(65-1108/陽寅)が、03月23日(山子)の主導DNA「龍」日に、 初の小説『奥さまはCEO』を上梓した。 業界経験者だからこそ書ける裏話満載のITベンチャー内幕を披露した同作は、 ITベンチャーの美人CEO(子丑だね)と 二流大学卒の男性新人社員(生月害持ちじゃないの)を主人公に描く、 ビジネスエンターティメント小説で、 初上京をして入社式に向かう当日の自由席特急の車内に、 自分が入社する会社の女性社長が偶然同席していたとも知らずに、 同席した旅行者に缶ビール勧められ酔っ払って 「本当は他社に行きたかった」「自己PRはすべて盛りこみ」などと 本音を洩らしてしまったところから、花形の営業配属から、 突如雑用ばかりの総務部に配属されるところから始まる。 ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな 業界内での引き抜き話に、M&Aの実態や、商売敵との駆け引き、 急速な企業規模の拡大に伴う歪みもふくめ、 就職した会社が危険にさらされていくことに、 総務部メンバーは敢然とCEOを補佐し向かっていく。 意外なところに敵がいたり、案外な黒幕はともかく、 スキャンダラスな話は、それなりの筆力で興味をひく。 ドタバタものですけどね(笑)。 神奈川県生まれ。東京都立小山台高等学校を経て、 88年(山辰)の主導DNA「龍」年に、慶應義塾大学文学部を卒業し、 リクルートコスモス入社するも、 翌89年(畑巳)のDNA「調」の害年に、インテリジェンス創業に参加。 99年(畑卯)には、同社代表取締役社長に就任するも、 09年(畑丑)には、アート・クラフト・サイエンス株式会社の 代表取締役会長に就任し、 現在に至る鎌田は、DNA「龍」冲殺主導で、満足しない人。 常に見直し・再出発を強いられるが、 自己発揮して動けば動くほど、持続力がなくなり、 際限なく新たなことに挑戦しないとすまない面あり。 「龍冲+鳳」は、一見遊び人風も向上心がギラギラ光る。 「龍冲+玉」は、誤解されやすい側面をもつが、 単独で動くように見えて、限られた頼りになる旧い仲間がいる。 「龍冲+石」は、他人が理解出来ぬ金銭感覚の持ち主で、 イザという時の実行力は目を見張る様相。 「陽+龍冲+亥月」は、犠牲になりやすいので、くたびれても働くが、 「巳」年生まれ「陽寅」は、本当に困ったら動かない。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の太陽で、既に沈んでいる時間帯なのに、 総エネルギー221点中守護神木性69点とかなりしぶとい。 月干「灯」はライバル忌み神で、生月冲殺という観点から見れば、 制御不能の友人や仲間に、乗せられては窮地に落ちるのか。 年支「巳」VS日支「寅」の害持ちは、持続力なしの表裏あり。 性根は屈折しており、一筋縄ではいかず。 とはいえ、生月冲殺の調子の良さで、立ち回りだけは立派。 早くに父親をなくしたのは、犠牲の最たる物で、 母親は年干の「草」で「玉」なのだが、小唄の師匠だったというのも、 そのものズバリだが、父親の「鉄」は年支「巳」内にあるものの、 月支「亥」には対冲され、日支「寅」とは害であり散々。 早世もやむを得ぬ宿命か。 金性14点も弱く、鎌田の配偶者も丈夫とは言えず、 財力もよほどの奉仕や感謝の覚悟がないと、いずれ危うくなる恐れ。 年干支「草巳」は、完璧を求める恋愛体質。 月干支「灯亥」は、念の入った感性。 そして日干支「陽寅」は、器用貧乏な面あるが、そつなくマイペース。 干支番号構成は、42-24-03で西方南方東方でそれなりに広いが、 北方欠けでも、一応時代整合性ある冬生まれで評価はされる。 後天運は、初旬「1歳陽戌」が、DNA「貫」の守備本能で頑固。 日干支「陽寅」の大半会を伴う10年運天冲殺。 早くから独立心旺盛となったと見られる成功運型。 2旬「11歳草酉」は、年干支「草巳」の大半会を伴う、 守護神DNA「玉」の知恵。 学生時代にも、結構稼いだようで、むろん頭は悪くない。 3旬「21歳木申」は、DNA「龍」の守護神主導DNAの改良改革。 これでは、就職してもすぐに仲間に誘われ起業もしたくなる。 月支「亥」の害は立場は気にせずだし、 しかも、年支「巳」と日支「寅」の害切れもあり、スイッチが入った状態。 4旬「31歳雨未」は、忌み神「雨」降りも、DNA「牽」で役割に徹した時期。 現在の5旬「41歳海午」は、方向性の変化。 「海」じたいはどんな季節に生まれようと「陽」を輝かすうえ、 忌み神月干「灯」が干合で「草」になったので、 そもそもの出発点だった不動産業に戻るDNA「玉」の強化でもあり正解。 悪魔の人材派遣業から手も引けたのも同様か(笑)。 ついでといってはなんだが、「玉」強化の勢いで小説本まで書いてしまった。 今後の6旬「51歳宝巳」は、DNA「司」の干合支害。 宿命に害持ちであろうと、異性の逆襲やら、 金銭的失敗で、これまでなかったような挫折を味わう予感。 トップではなく、一歩退いていないと相当危ういはずだが、 干合日干「海」が月干「灯」とさらに干合すれば 年干「草」月干「草」日干「木」の木性天干一気入格となり、 次元をあげていけば、失意のどん底に落ちようと、何とか事なきを得る。 とはいえ、周囲は全て陰の木性で、自身にからみついてくるものだから、 害もきつくなるだろうし、強気にならず受け身で全てを投げだす必要あり。 その後の7旬「61歳鉄辰」は、DNA「禄」の感謝と奉仕。 年干「草」が干合され「宝」になれば、 日干「陽」と二次干合して、日干は「海」になる。 さらに干合日干は、月干「灯」と干合すると 日干は「木」になり月干は「草」になるので、年干「草」をいれて、 変則木性天干一気入格。最後のひとしごとだろう。 8旬「71歳畑卯」は、DNA「調」で苦悩や変調。 さすがに余力は残っていないはずだ。 恐らく時代の申し子のような生き方をしてきた鎌田。 相応の自負もあるのだろうが、さすが趣味の領域のような出版には、 多芸多才であろうと、自己発揮しすぎではないかという思いも馳せる。 しかも売れ行きを刻一刻気にするようでは、上質な生月冲殺ではない。 余興はあくまでも余興なのだし、 今年(13年/雨巳)はズバリ不名誉な害年なのだから、 宿命害持ちとは言え、これから毒はまわる。 努力しましたけれど、難しかったですで丁度良い。 これからは、期待などせず、感謝と奉仕に徹底しないと、 最晩年が暗くなりそうなので、要注意なのだ☆ |
■2013年05月14日(火)鉄辰 |
里見蘭○ミリオンセラーガールでハンソク蘇生 |
○08年(山子)の主導DNA「玉」年に、「彼女の知らない彼女」で、 日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞した里見蘭(69-0506/宝巳)の 『ミリオンセラーガール』が、04月24日(鉄申)の、 干合月(04月/陽辰)のDNA「石」の天冲殺日に上梓された。 同作は、いわゆるお仕事小説に連なるものだが、 一般的には知り得ない出版流通の仕組みが暴露され、 業界のシステムやヒット本の秘訣を知ることができ、お得感あり。 主人公は、都会に憧れ恵比寿駅東口徒歩十分程歩いた 築38年の木造風呂なし和式トイレ、コインシャワー敷地内ありに住む 専門学校卒業二年目のアパレル店々長だが、 ある日、彼氏にふられたあげく、業績悪化のためリストラにあうが、 ファッション業界に興味があることから、 一念発起して、雑誌編集部に就職したいと願う。 普段ろくに本を読まない彼女は、 面接にいってもトンチンカンな受け答えしかできず、 挫折を覚悟するが、社長の鶴の一声で なんとか神保町の中堅出版社に転がり込む。 だが、配属されたのは、ファッション誌の編集部ではなく、 聞いたことのない販売促進部。ようは、書店向けの営業部隊だ。 しかも、バブル時代の栄光を引きずる女性部長、 イケメンで体育会系の副部長、外に出ずにデータ分析しかしない先輩、 地味系文学少女の先輩など、多士済々の曲者ぞろい。 気を取り直して臨店に励む彼女だったが、書店側は邪魔者扱い。 「書店員なんか、大っ嫌いだー!」。 大酒飲みながら愚痴り倒す日々が続くが、 面接時に知り合ったあるエロ編集者から特命を下される。 初版三千部程度の無名作家の新作を 「ミリオンセラーにせよ」というものだった。 ここが勝負と思った彼女は、販促部員ばかりか、 書店員や取次をも巻き込んだ「仕掛け」を断行。 本屋は見るだけで、買うのはネットでという流れにも怒りをぶつけながら、 出版不況をも吹き飛ばさんばかりの、書店営業たちの熱き戦いは読み応えあり。 申酉生年冲殺にスイッチが入ったような、若き主人公の情熱に感動可能である。 早稲田大学第一文学部を卒業後、編集プロダクションに所属し、 ライターとして映画、TVドラマ等のノベライズを数多く執筆。 宿命にない木性(DNA禄/司)年の、 04年(木申)の年干と月干(共に畑)が干合すると、 10年運が「山申」の主導DNA「玉」方向にもなった条件あり天冲殺年に、 講談社X文庫「獣のごとくひそやかに」 (言霊使いシリーズ)で作家デビューした里見は、 DNA「玉」主導で、知識情報が豊富で裏付けあってこその人生。 ただし、どっぷり浸かりすぎるあまり、 気分転換は得手とは言えずも、テーマさえ与えられれば、 いともたやすく文章化する機械的な面もあり。 「玉+貫」は、ボロボロになろうと、その場で表面を取り繕う。 「玉+玉」は、無理をしているようで無理をせず。 「玉+龍」は、心で思うことと現実のズレあり。 伝統性と通俗性の狭間で苦悩することで誤解も受けやすいが、 原則単独で仕事をするため、割り切ることも可能。 気づかぬうちに周囲が自然と融合してしまうのだ。 「宝+玉+巳月」は、純粋な霊のようなものが創作意欲の礎。 風流でそれなりの評価もあるが、どこか持病もあり、 幸運と災いが同居したような異常な人。 「酉」年生まれ「宝巳」は、まとめ下手で最後はドタバタ(笑)。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の表向きは華やかなのに どこか物騒な街中の特殊な精密機械。 何を作り上げるかは、依頼人次第というものだが、 現世では語り部となっている、人工知能機器。 木性ゼロ(DNA禄/司なし)は、金に糸目を付けずなのか、 だらしがないのか、金銭感覚がないバブリーさで、ともかく世話がやける。 総エネルギー252点中土性過多の114点は、精神性が強くデータこそ命。 雑多なものでも拒否せず、積み重ねていくことが財産で、 何でも裏付けをとりながら、理路整然と、ただしトンデモナイ発想をする。 金性90点も多く、自分が一番。 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人は、寡黙なのか無限大のお喋り。 偏った表現しかできぬうえに、磨かれるので垢抜けないかブランド至上主義。 生年冲殺としては遊びがなく上質も、出番は限られる。 地支金性一気格は、現実面は落ち着かぬ闘争世界で、 やや時代遅れながら、目下やファンあってということになる。 また、冲殺年支「酉」を月支と日支の「巳」が半会するので、 フットワークは案外となり、いわゆるイケイケな雰囲気もあり。 とてつもない才気はひしひしと伝わるが、洗練されきらぬ部分が魅力で、 今作の主人公は、むろん作者の分身として考えて差し支えない。 年干支「畑酉」は、表向きが大切の開拓者。見てくれ勝負。 月干支「畑巳」は、どこか達観した、気弱さと開き直りの同居。 なお、年干支も月干支も倒柱の白蟻体質で組織を蝕む傾向。 そして日干支の「宝巳」は、品質高貴の心優しさも、 感性優先の弱々しい面あり。 干支番号構成は、46-06-18で北方東方南方領域。 水が一滴がないだけに、時代整合性はさしてない。 後天運は、初旬「1歳山辰」は、「玉」の主導DNAで自己確立。 これだけ土性成分が多いと、母親に影響されたというよりも、 縁がなかったのか、母親的な女性に多大な影響を受けたり、 翻弄されている可能性が大。 また、父親成分の水性が皆無なので、実際の家族構成も女系のはず。 東京都出身も詳細不明で、都会的な感覚は濃厚。 大きく運が動くことはないが、売りは生年冲殺。 2旬「11歳灯卯」は、DNA「車」。多忙、危険だか、男の子らしい少年時代。 3旬「21歳陽寅」は、DNA「牽」の干合支害。 その気になると裏切り。いわゆる就職に恵まれなかったクチだが、 そこは生年冲殺なので、編プロ所属だったのであろう。 4旬「31歳草丑」は、DNA「禄」。宿命にない木性の三合会局で、 引力本能抜群で、世界が大きく拡がりデビューに至る。 現在の5旬「41歳木子」は、年干と月干が干合で方向性の変化を伴う。 宿命にない木性だが、DNA「司」なので、やや地味な準備期間。 今後は6旬「51歳雨亥」からはターボ運も始まるうえに、 その6旬「51歳雨亥」は、DNA「龍」のありえない守護神対冲。 7旬「61歳海戌」は、DNA「玉」のありえない守護神。 歳を重ねてからのほうが、活動が濃厚になると推測される。 とはいえ、今年(13年/雨巳)は、自身が月支と日支に所有する、 使い勝手の良い「巳」のうえに、待望の守護神水性の雨降り。 人によっては土砂降りの嫌な雨でも、里見には恵みの雨で、 軽やかになるのは、必定。 『ミリオンセラーガール』にあるような心ある部隊が売ってくれれば、 本人もうれしいのだろうが、まずはこれからジックリ過ごして、 生年冲殺らしく、初秋からの動きに期待したい。 来年(14年/木午)とさ来年(15年/草未)は、宿命にない木性年のうえ、 その後は16年(陽申)の条件あり天冲殺干合支合年という、 最高級というステージも待っているので、応援のしがいのある人だ☆ |
■2013年05月16日(木)海午 |
喜多川泰○おいべっさんと不思議な母子の正論 |
○10万部超の「また、必ず会おうと誰もが言った。」が、 今年(13年/雨巳)には映画化されることになった 学習塾を経営する作家の喜多川泰(70-0510/鉄寅)の 『おいべっさんと不思議な母子』が、 01月09日(草亥)の干合支合日に上梓された。 同作は、教育者らしい喜多川の、小学生&中学生という子どもたちの世界と、 その親世代の生き方をテーマにした力作。 少々時代錯誤した雰囲気に初めは違和感を覚えるも、 最後まで読み進み、オチを確認すれば、さすがの仕掛けと感服する。 主人公は喜多川の不器用な部分を投影したような 神奈川県あたりの公立校の小学校教師で、 共働きだった妻は会社内不倫で別の相手をみつけ離婚。 残された娘と母親が残る実家で生活する身だ。 そして、そんな主人公の生活を一変させたのは、 新学期を迎え、一風変わった転校生がやってきてからだ。 その名は石場寅之助……色あせたTシャツに袴のようなチノパン姿。 伸びきった長い髪を後ろに束ねた出で立ちと、 まるで江戸時代の人のような独特の話し方は、 クラス中の視線を集めただけでなく、確執も生む。 いっぽう、反抗期をむかえた主人公の中学三年生の娘は、 友だちと一緒に起こした交通事故から仲間はずれにされてしまった。 そのあと彼女がとった行動は? 寅之助はどうやってクラスに馴染んでいったのか? クラスのいじめっ子の母親が流した涙の理由は? さまざまな人間模様が交差しながら展開していく。 そして雷が鳴る夜、おいべっさんという神社で起こったこととは____。 折しも街では、巡業の芝居が流行っていた。 あっけない幕切れに、この教師は試されたんだなと確信したが、 楽な仕事などないという、ひとつの見本を私達に見せてくれている。 教師のDNA「玉」年の天冲殺現象だったかも知れないが(笑)。 東京都出身ながら、愛媛県西条市育ち。 愛媛県立西条高等学校、東京学芸大学を卒業。 卒業後教育者を目指し大手の学習塾に就職、 98年(山寅)の主導DNA年に、横浜に新たな学習塾を立ち上げた。 塾生の学習意欲を高めたり人生教訓を教える為、 毎度授業の前の時間を使って話をしていたが、 ある塾生からそれらの話を本にまとめてみたらどうかと いわれたのを切っ掛けとし、本業の傍ら、 自身のデビュー作となる05年(草酉)の干合に、ファンタジー風の自己啓発書 「賢者の書」を執筆しデビューした喜多川は、 DNA「龍」主導で、ありとあらゆる手法を積み重ねながら、 新たな世界を構築していく。 「龍+石」は、特別意識の強い実行力。人当たり良く経済無視も、クチは上手。 「龍+龍」は、やりはじめると止まらず、 とてつもない方向に脱線することもあるが、 それがかえって、好感を呼ぶ場合あり。 「龍+貫」は、忍耐力はあり。存在そのものが濃い。 「鉄+龍+巳月」は、品性良く学術の才あり。 「戌」年生まれ「鉄寅」は、内外シーソー。 仕事で成功しているのだから、私生活は良いわけはなし。 だから主人公の設定も、そうなっているのだ。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の工場のライン。 月干に「宝」の司令塔があり、年干支「鉄戌」VS日干支「鉄寅」の大半会は、 両天秤で似たような方向性だが、 使い勝手の異なる製品を両面作戦で生産している状態。 精神性も低くはないが、現実的なので、 塾も経営すれば、講演もするし、著作も発表する。 ただし、内側世界の結果を求めれば、 月支「巳」VS日支「寅」の害持ちは形にならず。 総エネルギー250点うち金性84点ばかりか、 金性の天干一気なので争いはお手の物だし、競争力あり。 頭突きのような攻撃性を常に所有し、腕力で解決するのも得手。 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)は、攻撃一辺倒の無限大の伝達能力。 がさつだが、伝わることは伝わるが潤いなどはなし。 午未天冲殺なので、子供にも縁はないはずだが、 そこは自分が子供みたいなものなので、合わせるのが出来るとみたい。 生日冲殺なので身内に縁薄く、それだけ他者と関わりたいのであろう。 年干支の「鉄戌」は、退却も上手な闘う人。 月干支の「宝巳」は、差別をしない品性高貴。 そして日干支の「鉄寅」は、悪人にも善人にもなれる臨機応変な存在感。 干支番号構成は、47-18-27で北方基軸も南方偏り。 夢を語る人としたいが、水性皆無で時代整合性はもうひとつ。 後天運は、初旬「9歳海午」がDNA「鳳」。 宿命に所有しない水性の10年運天冲殺ばかりか、 年支「戌」と日支「寅」のからむ三合会局で、地支火性一気強化。 遅咲きながら、遊びを通じて身体を傷めたかもしれないが、 東京生まれながら、愛媛県へ移ったこともふくめ、 後年の成功運型を形成している。 2旬「19歳雨未」も10年運天冲殺で、DNA「調」の独創性。 独立もこの10年運最後である。 3旬「29歳木申」は、DNA「禄」の天剋地冲で、宿命害切れ。 スイッチも入ったのか、著作としてのデビューはこの時期だ。 教育者を目指してはいるが、そこは「鉄寅」なので商いもぬかりない。 現在の4旬「39歳草酉」は、DNA「司」の干合10年運。 年干支「鉄戌」と干合支害が成立するので、伸長はもうひとつだが、 月支「巳」の半会で自信の揺らぎはなく、金性天干一気強化もあり強気。 この後は5旬「49歳陽戌」のDNA「車」の半会、 6旬「59歳灯亥」は、DNA「牽」の支合で名誉。 7旬「69歳山子」は、主導DNA「龍」と連なるが、 変剋律と同時進行なので、全て苦悩をあわせもち、 よほどのゆとりをもって、前向きでいないと厳しいが、 世の中はどんどん夏生まれに味方してくる時代を迎えるので、 私的面にさえ、喜びを見出さねば、問題はないはずだ。 8旬「79歳畑丑」は、DNA「玉」でひとつの流れを極める。 といっても、還って行くことか。 昨年(12年/海辰)に続き今年(13年/雨巳)は、宿命にない水性の守護神年。 ただし、宿命に所有しているとはいえ、害年。 有り難くも迷惑なことも多数。 腎機能の低下など、肉体面にも気を配りたい。 さて、この生年月日は男女の差こそあれ、 吉本新喜劇所属で、先頃二度目の離婚をし、 娘の親権を手放した島田珠代と同一である。 内外シーソーで天干一気、配偶者成分の「草」は干合すれば「宝」になり、 金性天干一気強化で仲間としてはいいが感動はなくなる。 そういう部分を喜多川は理解しているのであろうか。 この仕事を持続させていく限り、全て感謝と奉仕であり貢献だけ。 私的面を充実させぬ覚悟さえあれば、問題ないのだ☆ |
■2013年05月18日(土)木申 |
島本理生○よだかの片想いを憂う |
○98年(山寅)の年干支「雨亥」の干合支合による 干合年干「灯」月干「灯」日干「陽」の火性天干一気入格するも DNA「鳳」の条件なし天冲殺に、 「ヨル」が雑誌「鳩よ!」』掌編小説コンクール第2期10月号に当選、 年間MVPを受賞しデビュー。 01年(宝巳)の干合年に「シルエット」で、 第44回群像新人文学賞優秀作受賞、 03年(雨未)のDNA「牽」年に「リトル・バイ・リトル」で 第25回野間文芸新人賞を受賞している島本理生(83-0518/陽午)が、 デビュー15周年、三十路の節目の年となる今年(13年/雨巳)の 04月26日(海戌)の守護神DNA「車」の半会日に 『よだかの片想い』を上梓した。 同作は、生まれながらに顔の左側にアザがあり、 幼い頃から、からかいの対象にされ、 野武士と呼ばれていた恋愛経験値ゼロの24歳理系大学院生が主人公で、 大学院でも研究一筋の生活を送っていたが、 「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本のインタビューを受け、 その表紙になってしまってから、話題が話題を呼び状況は一変する。 本が映画化されることになり、監督と対談企画で出会い、 話をするうちに彼の人柄に惹かれ、作品にも感動する。 彼への片想いを自覚してから、不器用に距離を縮めてゆくが、 相手は仕事が第一で、女性にも不自由しないタイプ。 彼女は彼への思いを募らせながら、 自分のコンプレックスとも正面から向き合うことになり、 幸せと不安が彩る「遅めの初恋」を通して成長しながら、 本当の道を見つけることが出来たのか____。 ハンディをもつ人は、案外強い人が多いが、 それを上手くコントロールできぬために、陰転することが多く、 前向きさが苦手な寅卯天冲殺らしい 島本の心情も随分と加味されているのではないだろうか。 しかし、これって典型的天冲殺半会現象ではないのだろうか。 だったら、主人公には踏み込みさせすぎだよなと思ってしまうが、 みんな島本みたいに強くないからな(笑)。 東京都板橋区出身で、母親は舞踏家で鍼灸師。 高校時代に両親が離婚し母子家庭になる。 そのためか高校を一度中退し入り直しの経緯あり。 一年遅れて入学した立教大学文学部を06年(陽戌)に中退した島本は、 DNA「禄」主導で、自分を認めてもらいために 小説を書くだけで、それは手段でしかない。 書くことは好きなのだが、あくまでも自己顕示欲を満足させるため。 「禄+龍」は、お天気屋で真っ直ぐながら、 視野の狭い感覚のため、犠牲をつくりやすい。 ただし、胸の空く創造力は保持している。 「禄+調」は、組織になじめず。発想だけは通俗的でユニーク。 「禄+牽」は、折り目正しいが格好だけ。 スピード感なしというか、鈍くささ否めず。 「禄+石」は、友人を上手に使う。 「陽+禄+巳月」は、用心深く、努力せずとも学芸の才あり。 「亥」年生まれ「陽午」は、モメごとには強いが平時は温和しい。 時に冒険もするのだが、持続出来るかは、流れと度胸次第。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の太陽で、 これから天空を目指すため最強に近い。 総エネルギー216点中100点が火性で、燃えに燃えている。 しかし、これを制御するように、強めの天気雨も降るという半端な図式。 年干支「雨亥」VS月干支「灯巳」の天剋地冲は、自分の周囲で軋轢あり。 両親の離婚もこれがひとつの理由で、母親成分の「草」がないため、 陰陽関係の年支「亥」内「木」が母親。 父親は日支「午」内「畑」なので、本人より下。 母親も同様だが、騒動の元は母親が作ったと解釈出来る。 母子家庭になったのは、本人の存在もあるが(後述)、 実は父親のほうに縁があったにもかかわらず、母親と行動を共にしたため、 ファザーコンプレックスのようなものを感じるのではないか。 天剋地冲の被害を受けたくなければ、精神性が強かろうと、 作家専業ではなく、ひとたびは世知辛い OL生活の経験でもすれば良かったはずである。 年干支の「雨亥」は、小心者だが度胸あり。 月干支の「灯巳」は、一方にしか走らず何でも自分でやらぬと気が済まぬ。 そして日干支の「陽午」は、いわゆるヒノエウマで、 浮沈激しいが段階的に進む。他人の運を喰い潰す性癖である。 干支番号構成は、60-54-44と西方北方構成だが、さして汎用性なく、 生の干支を観察するにも時代整合性ありとはいえないのが残念。 後天運は、初旬「6歳山午」は、日干支「陽午」と律音的。 (初旬のみ陽と山は同格)のため成功運型ばかりか、年干「雨」が干合されると、 年干支は「灯亥」になり、月干支「灯巳」と納音。 また、火性天干一気に入格するので、伝達能力が強化されるばかりか、 6旬「56歳雨亥」までターボ運(子丑天冲殺回り)のため、ともかく目立つ。 DNA「鳳」の強化は豊かな表現力の強化だが、 刑もあるので余計な一言で災いも招いたか。 2旬「16歳畑未」は、年支「亥」の半会を伴う、 DNA「調」の夢の実現ともいえる支合は、 月支「巳」を巻き込んで、夏の方三位が成立し、熱い姿勢が注目されたのだ。 この間の06年(陽戌)のさらに火性強化の大半会年には、 共通干支のない天冲殺範囲を持たれている 作家仲間の佐藤友哉(80-1207/木寅)と結婚しながら離婚。 (10年/鉄寅の島本の夢の中に復縁して再婚!) 現在の3旬「26歳鉄申」は、DNA「禄」の主導DNAで自己確立。 なんと10年(鉄寅)の主導DNA重なりの条件なし天冲殺半会年には、 また佐藤と再婚しているのだから笑えてしまう。寂しかったのだろうねえ。 この後は4旬「36歳宝酉」はDNA「司」の堅実。 干合の変心。次元があがるはずだから、 さすがに今度は再離婚しても、そのままだろう。 5旬「46歳海戌」はDNA「車」の守護神半会で、忙しく働き廻る。 6旬「56歳雨亥」はDNA「牽」の名誉で、大御所の先生になるが、 その後7旬「66歳木子」のDNA「龍」天剋地冲あたりからは、 作家活動はかえって違う世界に行くなりの生き方がありそうだ。 そして8旬「76歳草丑」は、DNA「玉」の害で終了か。 デビューしたての頃は、すぐに芥川賞も夢でもないような言われ方だったが、 期待しすぎるのは禁物だったのは、 足を踏み入れたのが、条件なし天冲殺の夢の中だったため。 だから、そういう世界とは別に生きていくべきで、 一度は社会経験をして、リセットしなおせば、良かったのだが、 強い強いヒノエウマなので、何があるかわからない。 また「陽午」に早い時期の結婚は似合わない。 力をだして疲れ切った30歳以降というのが相場なのだが、 同業者とくっついたり離れたり、いくら精神世界に生きていようと、 作家は共通干支なしでも持つなんていうことはなく、 島本がもうひとつ成功できぬのは、これが最大理由。 その佐藤も10年運「30歳宝卯」が、何ら響くものはなく、たかが知れてる。 そして、いくら賢治の「よだかの星」が好きだからと言って 『よだかの片想い』は、違わないか。 いくら堅物24歳が主人公とはいえ、 スマホを使いこなす世代には暗すぎて哀しい。 時代整合性ないという以前に、はき違えている可能性もあり。 それはレーザー治療で痣が消せるとかいうものではなく、 本質を取り違えているのではないだろうか。 しかもラストは「青い鳥」もどきなのだから、 「ET」も随分辛い比喩に使われたこともあり ツッコミどころは少なからずある。 タイトルは興ざめするが、内容は秀逸。編集者の責任も大だし、 島本の「雨」年の弱り目が浮かぶようである☆ |
■2013年05月22日(水)山子 |
織田啓一郎○谷中ゲリラアーチストと不潔な日常 |
○備前焼陶芸作家の内弟子を振り出しに、玩具デザイナー、衣料雑貨店経営、 専業主夫などを経て、現在はアパレル会社役員という経歴の 織田啓一郎(68-0221/宝酉)の『谷中ゲリラアーチスト』が、 02月13日(鉄戌)の、金性方三位ながら、DNA「石」の害日に上梓された。 美大ではなく、専門学校中退のなんとも冴えない34歳の男。 玩具デザイン会社でアルバイト中。 若手社員に小ばかにされ屈辱の日々を送るなかチャンス到来。 大手クライアントからの新キャラクター創作依頼に彼が考案した キャラクターが採用されたのだ。 「俺の時代が来た」と、希望に胸を膨らませるが、そうは問屋が卸さない。 同僚でセフレの女性、型破りの精神科医、ヒットメーカーながら左遷された男、 上尾の暴走族上がりの社長、のっとり外資の酒乱二世女性など。 ・・・個性的な面々が入り乱れ、物語は痛快な混沌をぶちまけ疾走していく。 爆笑必至の中年プロレタリア青春小説というフレコミだが、 正直な感想は、作者が誕生する以前の昭和みたいな、うらぶれ感タップリで、 清潔感のない、上品とはいえない物語である。 話が面白い人なので取りあげてほしいというリクエストがあったが、 21世紀の女性に推奨出来る内容でないかもしれず、 こういう男世界の復権も一部ではあるのかと思えばこそ出版されたのだろう。 広島県広島市佐伯区出身で、広島修道大学人文学部を卒業。 桑沢デザイン研究所中退の織田は、DNA「司」主導で、 生活感タップリしみでた人。 真っ直ぐなことは真っ直ぐだが、一般人に受け入れられるかは疑問。 空回り多く孤高になりがちだが、常に準備は怠らない。 「司+石」は、仲間は大切にするが、主役になりきれず大器晩成傾向。 「司+貫」は、意思は強いが、ギスギスして傷つきやすい。 「司+玉」は、生きるために何かを形にする。 生活の知恵みたいなもので、上質か否かはともかく、工夫する。 「宝+司+寅月」は、動乱に強いが非建設的で中身は激しい。 未来の見えない形なきもの。 「申」年生まれ「宝酉」は、他力運でもあり、一人では生きていけない。 宿命の特長は、初春午前四時頃の山間の太い樹木に取り付けられた、 必要なのか否か不明なプレート。 あるいは、もめ事多数の職場にあるPCなどのような道具。 年干支「山申」VS月干支「木寅」の天剋地冲は、 周囲は常に落ち着かぬ戦場みたいなもので、 嫌ならば、外に出て行かぬことなので、 一時期、専業主夫をやっていたのも納得。 総エネルギー186点中金性76点は、子丑天冲殺だけに強く、 名誉や稼働力にあたる火性は15点と弱く、 守護神水性も真水ではなく塩水の「海」で、 傷つきながらの独創性発揮とはいえ、20点は心許ない。 年干支「山申」は、なかなか動かぬ堅牢な砦。 動きすぎると、かえって消耗する気配。 月干支「木寅」は、マイペースの仲介業者。 そして日干支の「宝酉」は、毒にも薬にもならない自我だが、 学究・芸術家肌である。 干支番号構成は、45-51-58と北方旺地だが、 広い世界でどうこうといった感はない。 後天運は、初旬「4歳草卯」は、DNA「禄」の引力本能付加。 日干支の天剋地冲があるので、後天的には成功運型だが、 自己犠牲のうえに成りたつので、返り血も浴びやすい。 また、93歳までターボ運(子丑天冲殺回り)なので、 ほぼ一生何をしても目立つ人でもある。 2旬「14歳陽辰」はDNA「牽」。 年支「申」の半会もあり、世界が拡がれば拡がるほど、 名誉が形になったり、異性にもてたりの干合支合。 嫌な役回りと意識過剰にならねば、ある意味楽しかった子供時代。 3旬「24歳灯巳」は、DNA「車」の半会で多忙。 身を粉にして、立場は不安定ながら、動き回った。 4旬「34歳山午」は、DNA「玉」の田舎や旧い土地との縁。 山形県に居たかと思えば、東京の谷根千も根城にする。 創作能力も強化され、条件なし天冲殺の08年(山子)と09年(畑丑)には、 バテレン正太郎名義で、谷中バテレン商會出版部で インディーズ作家活動も行っていた。 現在の5旬「44歳畑未」は、DNA「龍」の改良改革。 地味さを際立たせていた月干「木」が干合で、「山」に変化したため、 DNA「玉」が強化され、作家デビューになったと思われる。 今後の6旬「54歳鉄申」は、DNA「石」の仲間頼り。 7旬「64歳宝酉」は律音で、DNA「貫」の武装力強化。 8旬「74歳海戌」はDNA「調」の害。 守護神「海」の害なれど、年支「申」と日支「酉」とで、 西方方三位が成立するので、闘いながらも、 ありがた迷惑を、意識しすぎねば、評価もあり。 何だか正体のつかめない人ながら、 さすがに「司」主導は生活力ありで、何をやっても喰っていく。 表向きの「石」の和合性も、深く関わらねば面白い人。 昨年(12年/海辰)は、60年に一度の守護神「海」の支合年で、 出版がまとまったわけだし、今年(13年/雨巳)は、 年干「山」が干合で「陽」化すれば、一時的とはいえ、表面的な仕事面の変化。 光があたる名誉なのだし、宿命にない「鳳」の半会は、 それなりに人に知られるようになる。しかし、本質は変えぬのが「宝酉」。 ゲリラアーチストは、歌手がアーティストと称するに比すれば、 十分許容できるが、だからといって、小汚いエピソードには閉口する。 前時代的な昭和みたいな風景を醸しだしていようが、 本人にはお構いなしだが、いけてない(笑)ハッピーエンドは、 やはり「宝酉」だね。 谷中にハクビシンがいるかと思うと、東京も怖い街だなあと感じてしまう☆ |
■2013年05月24日(金)鉄寅 |
崎谷はるひ○トオチカは恋愛最前線基地 |
○98年(山寅)デビューのため、今年(13年/雨巳)は活動十五周年の節目となる ボーイズラブジャンルのヒットメーカーで、 濃厚なファンが多い崎谷はるひ(71-0316/鉄子)が、 04月25日(宝卯)の年干支「宝亥」の大半会を伴う DNA「石」の金性天干一気強化日に、 熱望されてきた一般文芸作品『トオチカ』を上梓した。 同作は、文具メーカーの人事課に勤務するOLが、 もらい事故のような社内恋愛に辟易して、会社を辞め、 鎌倉に一人住む叔母(実は母の従姉)のもとに転がり込み、 その伯母が亡くなった途端、都合良く遺産相続をして、 社会人になってから趣味の世界で交流していた親友と、 鎌倉でアクセサリーの店を営む、32歳の新たな恋話し。 「仕事、趣味、ごはん、友人。これで完結したい。男はいらない」と 静かで楽しい「おひとりさま人生」を満喫するんだと決意していたのに、 何故か男らしい色気をふりまく、嫌味なほど整った長すぎる脚。 自分より大柄な男の出現に戸惑う。そう、女性としては高身長の主人公 (172センチ)には、久しぶりの感動だ。有能さゆえに、すこし強引なそぶり。 それらに、彼女はことごとくトラウマを刺激されてしまう。 ビジネスの相手として、きちんとしなくてはと思えば思うほど、 なぜか彼の前で、いつものように振る舞えない。 相手は「もっと隙を見せてよ」と迫るが_____。 疵を抱えても気丈に生きてきた大人の女性に訪れる、 甘やかな恋という奇跡の物語は、 「鎌倉の地を舞台に気心知れた友人と、素敵な生活を送れるなんて最高」 だとか「しっかりじっとり体温湿気を感じる濃厚さはあるのに、 嫌らしさはない。薄暗さや艶はあるけど絶対下品にならないエロチック」と 多数の読者からは賛同が届いているようだ。 熊本県出身で、現在は神奈川県鎌倉市在住の崎谷は、 DNA「司」主導で、常に心にざわめきがある落ち着かない人。 純粋すぎて、一人で生きていくのが苦手で、 パートナーや友人やペットがいないと淋しくて仕方がない。 本質は地道な人で、ひととおりの準備をしてからでないと動かず。 「司+禄」は、表向きは愛想は良くも、自制心はないほう。 自分のことをより、他人のことを案じ、仲介能力もあり。 「司+調」は、負けず嫌いだが、心底は孤独。 「司+石」は、日常生活は存外質素で仲間との交流に活路。 才能は「石」で、人間力・交渉力という人付き合い。 「鉄+司+卯月」は、男だか女だかわかないほど中性的だが、 見栄えに反して、爆発したときの破壊力は、宇宙レベル。 「亥」年生まれ「鉄子」は、王道を歩む。 宿命の特長は、仲春午前六時頃の、未だ眠気の残る時間帯の、 特別な装飾がされた原則使用されることのない刀剣。 火性ゼロ(DNA車/牽なし)の野人のため、 現実世界でなかなか鍛えられることがなく、 仮にそういう事態に発展しても、見かけ倒し。 博物館にしまわれているのならば開館前だが、 あいにく土性ゼロ(DNA龍/玉なし)で、匿われることもなく、 親縁もなく、本能のまま生きるのみ。 創造力があるとしたら、無限大だが、それもアッサリしたものだ。 偏りがあるとはいえ、総エネルギー145点は、 そこはかとなく不幸を演出されており、 水たまり程度の水面に水草に絡みながら浮遊しているだけと理解したい。 年干支「宝亥」VS月干支「宝卯」の大半会は、 その気になると、派手に空回りしながら動き回り、 年干と月干の「宝」と日干の「鉄」の金性天干一気は、 軽く目上を傷つけたり、退けるのが得意で、 一応の集中力はあるが、月支「卯」と日支「子」の刑もあるため、 無意識に他人とモメてしまう、さだめもある。 年干支の「宝亥」は、念じると湧きでる霊力。 月干支の「宝卯」は、庶民的な商い。 そして日干支の「鉄子」は、ナルシストの象徴で、 表にでて活躍するより、裏に回って実利を得る。 干支番号構成は、48-28-37で鋭角的だが、 さして広い世界ではなく、北方にも拠点はあるも、 あくまでも南方が主戦場で、時代整合性は疑問。 後天運は、初旬「7歳海辰」は、水性強化でDNA「鳳」の遊び心いっぱいの 10年運天冲殺。普通の少女であっても、それなりの楽しい冒険があったはず。 2旬「17歳雨巳」は、同様の水性強化の10年運天冲殺。 DNA「調」は、女性的感性強調だが、「巳」には宿命にない火性の 「陽」があり、稼働力は上がり、一度は社会経験をしたのではないか。 ただし、制御不能で上がり下がりは否めなかったはず。 3旬「27歳木午」は、DNA「禄」の天剋地冲。 「木」の魅力成分は宿命にないうえに、「午」は火性で、 過去の経緯を破壊し、180度ガラリと人生を変えた好機で、 これが一般人の初旬2旬に廻る10年運天冲殺明けの衝撃で、 実際にデビューできたのも、これに入ってすぐである。 現在の4旬「37歳草未」は、使い勝手の良い主導DNA「司」。 しかも年支「亥」月支「卯」のからむ三合会局で、 世界が大きく拡がる、表向きには絶好調の至福期。 ただし、干合支害でもあるので、お金は入ってもでるばかり。 異性には翻弄されたり、女性特有の病魔に襲われたりと、 両極端の事象が起きる、落ち着かぬまでも充実した時間帯(笑)。 創作者ならば、悪くはないはずだ。 この後は5旬「47歳陽申」が、DNA「車」。 年干と月干の「宝」が干合で「雨」になるため、 つられて動きすぎれば、金性天干一気の破格を迎え破滅も、 単に忙しいだけであり、少々の作風の変化だけで乗り切れれば良好。 6旬「57歳灯酉」が、DNA「牽」。ありえない恩恵。 直火の「灯」であるので持続できていれば、名誉。 7旬「67歳山戌」が、DNA「龍」の新たな体験。 苦悩もあるが、庶民的な何かにひたれば才能も磨かれる変剋律。 8旬「77歳畑亥」が、DNA「玉」の学びの苦労の変剋律。 ここまで活動していれば精神苦が厳しくなり、 宿命にない土性で埋もれかねないのだろう。 いつも他に客がいない癒やし感満載の名なしのレストランがあったり、 ちょっとした怖い事件のエピソードもいれて、 それなりにスピード感ある展開も、鎌倉である必然性はいまひとつだが、 作者在住なのだから仕方がないという面と、 女性には、特別に惹かれる要素がありズルイなあという思いもあり。 ただし、その心地よさがたとえ絵空事であろうと、 読者は鎌倉だからいいのだよと、巻き込まれてしまう情けなさは、どうなのか。 しかも、鎌倉で出会った恋の相手とは、当初は衝突するばかりの関係で、 天剋地冲や納音が介在するのではないか。 刺激はあっても、実際は実りのない関係になりがちだし、 ありえない事件ばかりが起きるのは、天冲殺+半会の夢の中なのではないか。 夢みたいな話は、どこまでいっても夢の中。 憧憬ばかりだと、いつまでも本物には当たらない。 お定まりのハッピーエンドは、少々ガッカリな境地にひたるとしておこう。 さて、最初は「トオチカ」が「トーチカ」の陣地ではなく 「統治下」だとばかり思っていた(笑)が、 意欲作というフレコミで版元も力を入れているようだが、 崎谷が条件なし天冲殺の夢の中であるのは違いないから、 今後、永続的になっていけるかは甚だ疑問。 無理せずに、別にBLの世界だけでもいいのではと思う。 ちなみに、この生年月日は、薄倖タイプが売りの木村多江と同一である☆ |
■2013年05月28日(火)木午 |
堀内公太郎○公開処刑板鬼女まつりの薄暗さ |
○10年(鉄寅)のDNA「鳳」の半会年に、 第9回「このミステリーがすごい!」大賞に応募するも落選も、 12年(海辰)「公開処刑人 森のくまさん」が、 第10回「このミステリーがすごい!」大賞の隠し玉として 出版される事が決定し、08月(山申)にデビューした 堀内公太郎(72-0308/山戌)の第二作『公開処刑板鬼女まつり』が、 03月06日(宝未)のDNA「調」日に上梓された。 同作は、高校生がいじめを苦に自殺した問題で、 マスコミが騒いだため、警察は面子をかけて捜査にあたるが、 ネットでは加害者の実名まであがり、 人気ブロガーによる高校生批判も話題になる。 同じ頃、とある理由と妊娠を機に退職した 元高校教師は同じマンションに住む主婦から、 自身のブログまでも逐一チェックされるなど、執拗な干渉を受け、 彼女が問題の生徒の担任だったのではないかと疑われる。 いじめの加害者だった少年の一人が自殺をしたことで、 主婦からの追撃は勢いを増していく。 日に何度もかかってくる無言電話や悪質な悪戯とも思える 出来事に恐怖を覚えるなか、彼女は、ネットで起きている事態に直面し…… 何とか解決をしていこうとするという、 このところ大きな問題になった虐めと自殺にネットを絡めた 女性掲示板に特化した話ということだが、目新しいことはなし。 三重県出身で早稲田大学政治経済学部を卒業し、 現在は、東京都在住で、翻訳会社に勤務している堀内は、 DNA「牽」主導で、柔軟な役割意識のために生きるも、 原則は自己愛強く、プライドが見え隠れする。 「牽+司」は、評論家的で感動は希薄。血湧き肉躍るような展開は皆無。 「牽+調」は、一見落ち着きがあろうと、存外行動は大胆。 「牽+禄」は、折り目正しい企業人。 「山+牽+卯月」は、物事のまとまりに欠け、 好きでもないのに、結婚してしまうタイプ。 「子」年生まれ「山戌」は、安定期には強くも動乱期には逃げ腰。 宿命の特長は、仲春午前六時頃で、まだまだ暗い山で、 それこそ、熊がでそうな風景だが、 「山」といっても総エネルギー161点とそこまで存在感なく、 「海」は迫り、土砂降りの「雨」は降るという散々な姿。 頼みの守護神火性は日支「戌」内「灯」の11点しかなく、 これはDNA「玉」だから、童謡が流れたり、 学校関連が舞台になったりもするが、ともかく弱い。 後詰めの木性も月支「卯」内の「草」のみの20点で、 そよぐというか、ざわつくのみ。それでいて、水性は80点もあるので、 常に水没の危機はあるだろうし、水ぶくれしかねないので、 骨太の「山」でもあるし、DNA構成からも察すると、 ご本人も「森のくまさん」みたいな風貌かも。 実生活は不明だが、年支「子」と月支「卯」の刑もあるので仕事はともかく、 月干支「雨卯」VS日干支「山戌」の干合支合があるので、 内側の人間形成は得意であろう。 もしも、結婚していれば、 「雨」は「灯」、自身の「山」は「陽」になるのだから。 しかし、その配偶者成分は年干「海」に二次干合の恐れがあり、 結婚しても(相手は)仕事世界に未練が濃く残り、 外で愛人をつくったり、仕事が恋人になりやすい傾向でもある。 実際は不明であるが_____。 年干支「海子」は、知的攻撃をするが怒ると運が下落。 月干支「雨卯」は、お公家さんや宮中学者みたいな風情。 そして、日干支の「山戌」は、己の思いが周囲に伝わりづらく、 先祖に血の濁りがある人。 干支番号構成は、49-40-35で西方旺地で北方にも領域があるが、 あまり華やか世界には、縁なしといえよう。 後天運は、初旬「9歳木辰」がDNA「車」の10年運天冲殺。 忙しいのか危険なのか、はたまた子供らしいのか。 日干支の天剋地冲は、雌雄を決するくらいの事件もあったろうし、 日干「山」の干合された「雨」は「灯」になるので、 この干合月干は年干「海」と二次干合すれば、 年干支は「木子」となり、大半会も生じる。 進めば進むほど世界が変わるので、三重から上京できたのは大正解。 字面では、常人の三倍ほどの成功運型ではある。 2旬「19歳草巳」は、同じく10年運天冲殺でDNA「牽」の自己確立。 自分を知る機会だが、他に現実の稼働条件がないので、 ここでは挫折濃厚とみておきたい。 3旬「29歳陽午」は、守護神のDNA「龍」。翻訳会社はここからなのかは不明。 ただし、「山」にもかかわらず海外だから翻訳なら納得。 デビューにも至った現在の4旬「39歳灯未」は、 宿命にも所有する「灯」のDNA「玉」なので、 これが日支「戌」内にあるので、内側の趣味的世界に呼応した格好。 年干支「海子」は干合支害なので、期待出来ぬと思ったのか。 とてつもない前進力は湧き上がることはないものの、 旧きに触れて、頭を使っていれば救いありということだろう。 今後は5旬「49歳山申」は、DNA「貫」の頑固一徹だが、 それでも月干「雨」が干合され、方向性の変化を見れば正解。 若い人達との交流も盛んになれば、まだ生き延びられる。 6旬「59歳畑酉」は、DNA「石」の屈辱妥協の害なので、 期待すべきではない時期かと推測される。 7旬「69歳鉄戌」は、DNA「鳳」で若干息切れ。 8旬「79歳宝亥」は、DNA「調」の変則方三位。 堀内は、出勤前ばかりか昼休みまで削って 週に20時間ほど費やし、次回作の執筆に余念がないようだが、 本人も語るように、根を詰めれば逃避癖がでてしまう。 もとより、自前の原稿が活字となり本になったのは、 自身に多い水気まわりの条件なし天冲殺の夢の中で、 実際は、非現実性の強いもの。 なので、調子にのりすぎて、感謝がなければ今だけで終わる。 そして、本人は時流に乗っているつもりでも、 現実世界で起きている出来事をそれなりに租借しただけで、 「へ〜そうなんだ〜」と唸らせるような仕掛けもオチもなし。 否、ないことはないのだが、残念ながらそこに驚きは感じさせず、 まるで子供が紙芝居を見せられているような感覚。 夢のなかなので、これ以上が望めないのは重々承知なるも、 食い足りないの部分はあげたらキリがない。 干合年は次元をあげてこそ、ファンもついてくる。 創作の世界なんだから、もっともっと冒険しないと 自尊心を満足させられるような日は、おいそれとやってこないと思うゾ☆ |
■2013年05月30日(木)陽申 |
磯崎憲一郎○往古来今の時間のかかる不可解さ |
○60年に一度の名誉が形になる干合支合年の最後になる 09年上半期(実質08年山子の最後の草丑月)に、 第141回芥川賞を受賞し、現在も三井物産に勤務し、 受賞時は本店人事総務部人材開発室次長で、 毎朝5時に起きて出社前に執筆しているという 磯崎憲一郎(65-0228/雨丑)の『往古来今』が、 05月10日(陽子)の守護神DNA「司」の支合日に上梓された。 過去から未来への時間の流れを意味する四字熟語から取った書名には、 デビュー以来追求してきた小説への思いが込められており、 中年の男の青春時代や母の思い出をつづる「過去の話」、 ハワイ移民の歴史を描く「恩寵」、 相撲部屋を辞めた郵便局員の「見張りの男」、 山下清に取材した「脱走」など5編を収める。 一つの記憶や物事が次の記憶や連想を呼び起こしつつ文章が流れ、 一個人の歴史にとどまらない様々な「時間」を自在に行き来するというもの。 千葉県我孫子市に生まれ。東京都立上野高等学校、早稲田大学商学部を卒業。 家族は妻と2女で世田谷区在住という磯崎は、DNA「調」主導で、 偏りがあるものの頑丈に見える特別意識の持ち主も、 その質は急流に沈む流木のような姿で不安定極まりない。 とはいえ才能も、この「調」で切り口は、女性的かつ独創性ある魂胆。 「調冲+司」は、本性は競争し闘争するものなのに、 誠実な姿で周囲を納得させていしまう妙なしたたかさ。 「調冲+車」は、仕事とは別の世界を内側に所有することで、 落ち着きのない性癖を鎮める作用を持つ。 「調冲+鳳」は、おおらかで柔軟性があるように見せかける。 「調冲+牽」は、持続し続けるうちに、大胆さや自信が積み重ねられる重厚さ。 「雨+調冲+寅月」は、放浪多く、年月と共に精神性が高まり、 著述作業が高級な遊びになっていく。 「巳」年生まれ「雨丑」は、働き者である。 宿命の特長は、早春午前四時頃の山間を流れる川で、 冷静で厳しい寒さをたたえているが、 これから昇るであろう陽光を地下に内包しているので、 雪解けの水という急流ばかりか、稼働力は相当。 ただし、生月冲殺で偏屈なぶん、蛇行もキツイように見える。 年支「巳」VS日支「丑」の半会で、結論を早く発見できれば、 病むこともないだろうが、時間のかかる雨川らしく、 あれこれ試行錯誤をしていると、 年支「巳」VS月支「寅」の害が効いてきて、薄汚れる危険性大。 配偶者成分の「山」が月干にあるため、結婚は早かっただろうし、 制御不能の妻に監視されることにより、内側の人間形成が深まっていくので、 色々言い分もあろうが、サラリーマンは世をしのぶ仮の姿だろう。 年干支の「草巳」は、完璧を求めたい色恋や芸事の達人。 月干支の「山寅」は、少々お山の大将的で、本人なりの美意識を重要視。 そして日干支の「雨丑」は、粘りけありで、時間をかけて物事を完成させる。 どちらかというと和合性に乏しく、極めてマイペースで孤独な作業にも強い。 干支番号構成は、42-15-50で西方東方北方領域で、 時代整合性はまずまずだが、明るさや前進力は期待出来ず。 後天運は、初旬「8歳灯丑」は、月干「山」に日干「雨」が、 宿命内干合されれば「灯丑」となり、律音扱いになるので成功運型。 DNA「禄」の暖かみは守護神で、小学校入学から、 じょじょに明るさが出てきた模様だ。 宿命にない熱い引力本能は学歴にも相応に反映されたはず。 2旬「18歳陽子」は、DNA「司」の守護神支合。 堅実さが強化され、真っ当な大学生活と就職。結婚もこの時期だろう。 3旬「28歳草亥」は、DNA「鳳」の特別条件付10年運天冲殺。 異常環境が似合うので、商社マンらしい海外生活を体験。 年支「巳」と月支「寅」の害切れで、怖いことがあろうと腹をくくった。 4旬「38歳木戌」は、DNA「調」の特別条件付10年運天冲殺。 主導DNAで本社勤務となり、自己確立をしたはずで、 創作作業にも入り、デビューに結びつけた。 今年(13年/雨巳)の大半会年から始まる5旬「48歳雨酉」は、 DNA「貫」と三合会局という大きなうねり。 月干「山」が干合すれば、月干は「陽」10年運環境は「灯」になるので救い。 夢や目標などが変われば、良いことばかり。娘が結婚でもするのか(笑)。 それが、また作品に反映されるということなのだろうが、 生月冲殺が自然界の許しをえて、作家となったので、 ここで専業作家になろうなどという、邪な考えさ起こさねば安泰。 6旬「58歳海申」は、DNA「石」の妥協・屈辱。 年支「巳」と月支「寅」が切れるとはいえ、 さすがの晩年の塩水の到来は望むべくものではなく、 撤退もありえるが、自己発揮は絶対にすべきではないはずだ。 7旬「68歳宝未」は、DNA「龍」の新たな方向性に逆転。 8旬「78歳鉄午」は、DNA「玉」の害で、醜聞。 日頃から「一寸先が見えない中で書いていくという状態に、 自分がどれだけとどまれるか。潜水しているように試していた感じ」は、 まあ、純粋とは言い難い濁り水の春の「雨」らしい。 条件あり天冲殺だった11年(宝卯)の「龍」年には、 「赤の他人の瓜二つ」で、ドゥマゴ文学賞受賞。 「達成感と虚脱感があった」のは、持てる力を出し切ったと感じる一方で、 さらに高みを目指したいという思いで、生月冲殺の極み。 ただし、勤め人ではあるにはかわりないのに、 「小説は一生の仕事」は微妙なところだ。 とはいえ「試行錯誤、自己更新していかなくてはいけない」は、 真っ直ぐには流れることはない、自然の「雨」。 これからも時間をかけて、信念を貫いていくだけ。 しかし、今作にしてもそうだが、 「時間という捉えどころのないものを言葉で表現できるとしたら、 小説なのではないか」という思いで書き続けてきたようでも、 通俗さは微塵も感じられないので、ご本人も自覚するだろうが、 広く受け入れられるものであってはかえって、この人らしくないし、 楽しいものではないが、時間を有効に使いながら、 時の流れを、磯崎なりに確証していくのが「雨」らしいのだ☆ |
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