★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 3 年(雨巳)●06月 山午 // 移 動 祝 祭 日 |
■06月分一覧 (2013年●目次) |
白石一文●快挙にあたる仄かな明るさ(2013_0601) |
坂上秋成●惜日のアリスの残念な歳月(2013_0604) |
石持浅海●わたしたちが少女と呼ばれていた頃の残虐(2013_0607) |
大門剛明●海のイカロスの強い憂鬱と毒性(2013_0610) |
津原泰水●たまさか人形堂それからの爽快(2013_0612) |
雪舟えま●バージンパンケーキ国分寺とひと夏の夢(2013_0614) |
大山淳子●あずかりやさんの猫弁超え才能活かし(2013_0618) |
竹田恒泰●現代語 古事記における壮大な役割(2013_0625) |
■2013年06月01日(土)山戌 |
白石一文○快挙にあたる仄かな明るさ |
○父は直木賞作家の白石一郎(31-1109/山辰)。 双子の弟も小説家の白石文郎で、 本人も様々な苦悩を経験しながら作家としての腕を磨き、 10年(09年畑丑のDNA禄年の最後)に、 「ほかならぬ人へ」で第142回直木賞を受賞。 初の親子二代での受賞となった 白石一文(58-0827/草亥※)の、夫婦小説『快挙』が、 04月25日(鉄寅)の干合支合日に上梓された。 同作は、92年(海申)に写真家を目指す若き男性が、 月島の路地をほっつき歩きながら、被写体を探し放浪している時に、 ある小料理屋の二階で洗濯物を干す 疲労と消耗の気配が色濃く感じられる長身の女性に出会う。 ほどなく一緒に暮らし始め、男は写真を諦め作家への道へ舵をきるが、 一向に芽が出る気配はないところに、彼女の出身地である神戸で大震災が起き、 二人は手伝いも兼ねて東京を後にするが、 夫婦の関係はすっかりさめ、男は結核になり入院し、 女は子持ちやもめのような男性との恋路に走る。 病から立ち直った男は、作家への道を諦めきれずに、 妻を誘い今一度東京へ戻り、次第に自信を取り戻していくという、 どこか切ないが、その世界ではありそうなお話し。 二人が出会ったのが、人生の快挙。 しかし、それほどの相手と一緒になったのに五年が過ぎると、 夫婦関係はすっかり変質してしまった。 共に生きるためには、不実さえも許す。それこそが夫婦。 そう思っていたが、すべては驕りにすぎなかった・・・。 十五年にも及ぶ結婚の有り様を、重いのに疲れることのない、夫婦小説。 なお、冒頭のエピソードは実の両親の出会いが元になって描かれていると、 小道具は写真ではなく小説だったと、白石が白状している。 おそらく筆者の思い入れの強い作品なのであろう。 福岡県福岡市生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業。 その後、文藝春秋に入社、週刊誌記者、文芸誌編集などを経て、 92年(海申)の条件あり天冲殺+害年に、 瀧口明の名で投稿した「惑う朝」で第16回すばる文学賞佳作受賞。 94年(木戌)、滝口明名義で「第二の世界」を上梓しデビューも、 パニック障害をわずらい休職したり、閑職で静養をしたりとしながら、 干合年だった00年(鉄辰)に、「一瞬の光」で再デビュー。 作家専業となり、09年(畑丑)に 「この胸に深々と突き刺さる矢を抜け」で、 第22回山本周五郎賞を受賞し、 10年(鉄寅)の干合支合年以降は、「ほかならぬ人へ」で、 第142回直木賞を受賞したこともあり、順調な活動をみせている白石は、 「牽」冲殺主導で、硬軟ある自尊心の持ち主ながら、 不名誉な出来事はつきもので、原則異性に翻弄されるのに、 異性が好きで好きでたまらない、ゆらゆらした人。 「牽冲+司」は、淡々とした感情で、一見真面目に見えるから始末に悪い(笑)。 「牽冲+玉」は、旧いものに縁があるのに、そこに新しい価値観を見つける。 用心深いくせに、つい情に流されて余計なことをしてしまう。 「牽冲+牽」は、無為無策の行動を時にとる。 「草+牽冲+申月」は、華々しいもの美しいものは持続せず。 「戌」年生まれ「草亥」は、上がって落ちる。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の山間鋭い岸壁に咲く花で、 岩盤崩れの危険性が常につきまとい、落ち着かぬ日々。 総エネルギー207点中金性75点水性60点と、水や岩の成分が頑強で、 自身の木性は26点しかなく、本当に頼りない。 守護神火性も年支「戌」内「灯」の地熱が16点と、 夏が終わったばかりだというのに、冷え切っている。 生月冲殺というだけでも不安定極まりないのに、 月干支「鉄申」VS日干支「草亥」の干合支害は、 内側の人間形成は辛く、毒素がたまりやすい。 ロクでもない異性にしか縁がないのか、 はたまた、家庭内が病的になり暗くなるので、 実際にパニック障害を発症したり、幼い時は喘息持ちだったりと散々。 しかも、妻子とは十三年ほどの結婚生活があったそうだが、 詳細不明も別離した事実は本人が語っているので間違いない。 「牽」冲殺主導は、私生活を自虐的に広めてしまうのであろう。 ただし、相手や子供にとっては災難であろうと、 作家としての成長には、どこに原因があろうと間違いではなかったので、 これから、同じ過ちを繰り返さぬ事が望まれる。 年干支「山戌」は、血濁と思いが身内に伝わりづらいもどかしさ。 月干支「鉄申」は、マニュアル重視の役人気質。 そして日干支「草亥」は、一芸に秀で度胸で苦難を乗り越えるも、 身内に犠牲者をだす、いわゆるさげ▼▼。 自分に病魔がやってくるか、相手に行くかは生き方次第も、 感性が鋭いわりには、病的な相手を選んでしまう傾向強し。 そこが本人が意識下で呼び寄せる、運命的な部分。 干支番号構成は、35-57-12で西方北方東方をカバーしており、 時代整合性が薄れた秋生まれながら、まずまずの領域を有する。 後天運は、初旬「4歳宝酉」が10年運天冲殺に加え、 月支「申」と年支「戌」に日支「亥」の間を見事に埋める 秋の方三位で金性が強くなりDNA「車」も危険だったためか、 扁桃腺を腫らして入院して切除したり、 夜中に喘息の発作に襲われ、一晩中七転八倒し、 次の日の学校には行けなくなるなどの経験もしている。 金性が強くなりすぎて、肺がやられたのは容易に想像がつくし、 「酉」じたいは年支「戌」の害で、前進力はなかっただろうし、 その頃は、親も盤石ではなかったのではないだろうか。 ただし、家には親の生業の影響もあり読書にはことかかず、 おそらく幼くして作家になる気持ちは、持ち得ていたであろう。 なお、33歳まではターボ運(子丑天冲殺廻り)にため妙な目立ち方をする。 2旬「14歳海戌」は、DNA「玉」の勉強であり、旧き世界。 父親の書いた作品を読んだことから、作家を意識。 すぐには作家にはならずとも、伝統性ある出版社にも入社。 3旬「24歳雨亥」は、DNA「龍」。 年干「山」の干合で守護神の「陽」が出現、 環境も「灯」となり恵まれていた一方、 冲殺月支「申」の害もあり、自信喪失の不安な日々。 4旬「34歳木子」は、DNA「石」ながら冲殺月支の半会で、 自信はいくらかとりもどし、紆余曲折ありながらもデビュー。 頼れるものは、周辺の業界だったり、経験であったことを知る。 5旬「44歳草丑」は、DNA「貫」の自己を強め、 なんだかんだありながら、生月冲殺なのに自己発揮で会社をやめて、 九州に行ったり東京へ戻ったり、 そして神戸に移り住んだりと落ち着きがないが、 これは独り身になった気楽さもあったからだろう。 現在の5旬「54歳陽寅」は、月干支「鉄申」の天剋地冲を伴う 月支「申」VS「亥」の害切れを伴う守護神火性強化の独創的なDNA「調」。 だからこその初の夫婦小説なのだろうが、懲りずに異性との充実さえ望まねば、 これからが白石の本領発揮であることは 疑う余地などないが、それも編集者次第なのであろうなあ。 6旬「64歳灯卯」も、DNA「鳳」の守護神半会。 7旬「74歳山辰」は、DNA「司」の堅実。 年干支「山戌」の納音時まで期待をするのは酷だが、 相応の活躍を見せてくれるに違いない。 04年(木申)の条件あり天冲殺+害年に、食道癌で父親を亡くしているが、 ここから初めて白石の人生が、真っ当に稼働してきたことになる。 そもそも、生月冲殺が親と同じ道をたどり、 成功するなどということは、犠牲ばかりがつきもので希なのである。 ご多分に漏れず、白石は病にもなった。 さらには、離婚も経験しているのだから、作家向き(笑)。 しかし双子の兄弟が同じ作家を目指しても、 何も得るものはないので、「草亥」の陰の異常干支を持つ兄である 一文が功成り遂げたのは納得。 恋愛と結婚は全く異なる。結婚はひとつの目的に従って夫婦が協力しあうこと。 本作の中には夫が新人賞に応募した原稿がゲラになった時、 妻が神棚において拝む場面があるが、それもまた夫婦の共同作業という証し。 これも白石の両親の逸話のようだが、 良いことも悪いことも全て共にしていくためには、 出会うべきして出会ったのだから、 共に歩いて行くという覚悟を持つ必要性を教えてくれる。 恋愛感情みたいなものが消えても、子供のためだとか、 社会通念上便利だとかという言い訳があろうが、持続出来ているところには、 自然界は見捨てずに、そのものズバリではなくても、 何かのプレゼントを与えてくれるはずである。 白石は、結婚は退屈なものだが、 生き抜くための発明みたいなことだと説いている。 発狂せず、他人様を傷つけない安全弁。 空気みたいな結婚相手とは言い得て妙だが、それが大事だと___。 うっすらと違う感動ある日々を過ごすために、 もめ事や背信があろうと、ガス抜きをしながら暮らしていくシステム。 それが結婚であろうし、人生のどこかには快挙がある。 夫婦関係の大切さを、干合支害持ちだからこそ讃えられるのは、 同じく干合支害持ちの石田純一(54-0114/鉄午)に通じるものがあると感じた。 比べたら白石に怒られるだろうが(笑)。 今年(13年/雨巳)は、DNA「龍」の改良改革の対冲。 だからこそ、初の夫婦小説になったわけだが、 年干「山」は干合により「陽」化するので、仕事面の変化は救いあり。 悪くない変化ととらえたい。 また、最後に注文を付け加えれば、生月冲殺で干合支害持ちだからこそ、 王道を行ったほうが安定する。 独り身だとは言え、人間の女性の代わりに、猫をこよなく愛するのは、 陰の闘争本能は満たされるであろうが、前進力にブレーキがかかる。 さらに、twitterでの発信も、現実的なことにとらわれすぎて、 精神的に救われることはない。 「草花」は外気に当たり、自然界の恵みに触れたほうが余程、 精神衛生上良いのだが、やはり病的なのだなあで片付けるしかない☆ |
■2013年06月04日(火)宝丑 |
坂上秋成○惜日のアリスの残念な歳月 |
○08年(山子)の宿命にないDNA「玉」の条件あり天冲殺に、 第51回群像新人文学賞小説部門最終候補となり、 年干支「木子」の干合支合という表面的な変化を伴う 09年(畑丑)の主導DNA「龍」の条件あり天冲殺に、 雑誌「ユリイカ」で商業誌デビュー。 ミニコミ誌「BLACK PAST」、「ビジュアルノベルの星霜圏」で責任編集。 10年(鉄寅)には「週刊読書人」で文芸時評を担当することになった 批評家の坂上秋成(84-0726/宝酉)が、 DNA「鳳」の守護神半会年(13年/雨巳)を迎えた 干合支合月(04月/陽辰)の04月11日(灯未)のDNA「車」日に、 初の小説『惜日のアリス』を上梓した。 同作は、老婆が一人でやりくりする場末の映画館でアルバイトをする 身寄りがなく、売れるあてのない小説をつむぐ女子学生が、 つまらない出来事をきっかけに体調を崩し、 無断で一週間休んでいる間に、(接客が)自分より優秀な獸のような 男にとってかわられそうになるが、風貌に似合わず詩をやっている相手は、 彼女を気に入ったようで、シフトを半分ずつにしてくれるという。 やがて、互いの作品を評価するようになり、程なく一緒に暮らし始めるが、 老婆はこの世を去り、映画館は潰れ、それぞれ別の職を求める。 ところが、男は衝突が多く仕事を辞め、 数年後には海外へ行くと、彼女の前から姿を消す。 それから十五年、若かった主人公は、 予備校の国語講師という表の顔と、ビアンという別の世界を持ち、 美しく若い女性とその娘との疑似家族生活を堪能していたが、 あの男が片腕と片眼を失ってバリ島から帰ってきてから、 突然輝いた生活が終わりを遂げる。 さらに物語は十年後、相変わらず予備校講師として多忙な彼女が、 移動中に新幹線のなかでみた夢のような光景は何だったのか。 美しい鳥は老いることはないそうである。本当かな_____。 東京都出身と思われ、武蔵中学校・高等学校、早稲田大学法学部卒業の坂上は、 DNA「龍」主導で、通俗的な新しいものに目がない。 本人は時代の先端を行くように思えているのだろうが、 常に汚れを落としながら、新世界に挑戦してゆかねばならないので、 落ち着きがなく、密着するには疲れる人物。 「龍+鳳」は、時間の経過と共に、内面の葛藤が増幅し薄汚れるので、 常に衝突によるエネルギーの拡散が望まれる。 「龍+貫」は、忍耐力強力だが、自己を傷つけやすい。 「龍+司」は、存外用心深く、テリトリーを定め冒険する。 才能は、この「司」となり、真面目さ堅実さだが、 その在処が冲殺されているので、持続力はいまひとつの感あり。 「宝+龍+未月」は、静かな裏方・演出家で 表にでると陰湿と誤解されかねない。 「子」年生まれ「宝酉」は、仲介者・編集者としての能力はあろう。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃のやせ細り、 どこか淋しげな樹木に掛けられた飾り物。 極端に言えば、存在しなくても困らぬものだが、 月干に同質の「宝」を持つため、目下とはりあいながら、 生活感とは無縁の世界で競争している、細工物。 格別なソフトを搭載したPCであったり、場違いのブランド品の様相。 生年冲殺ばかりか、守護神「雨」も冲殺年支「子」内にある 「調」なので、制御不能の女性的感性を病的に膨らませる。 病のもとは、年支「子」VS日支「未」の害がもたらし、 最初は躓いたり、下半身に問題がでたりと散々だが、それも糧。 性癖はともかく、ノーマルではない世界に触れるのも表の害の影響。 才能が冲殺年干「木」なので、心底生真面目とは言い難いが、 妙な積み重ねや収集は、どうやら文学系の世界へ向かったため、 傍目からは笑える部分が垣間見えても、本人は真剣のようだ。 むろん、この宿命で芸人がいたとしても不思議ではない。 配偶者成分の「陽」にないばかりか、遅咲き子丑天冲殺でもあり、 後天運でもいくらか先になるのが、名誉の戴冠。 陰陽の「灯」の存在は身を傷める「宝」の忌み神だし、 だからこそ、疑似家族にも目が行くのであろうし、 現在のところ、本人は結婚は縁遠い模様であるようだ。 年干支の「木子」は、打たれ弱いご隠居のような立場。 月干支の「宝未」は、成功かどん底になりやすい、寡黙な長距離走者。 そして日干支の「宝酉」は、毒にも薬にもならぬ自我。 学究肌で努力家なのは認めるが、本当の派手さはないのに、 無理をすると傷だらけになるが、そこは腕力で乗り切らず、 流れるように自己主張は封印すべきである。 論理で周囲を打ち負かしたとしても、それだけのことである。 干支番号構成は、01-08-58と東方と北方の限られた領域。 無理に拡げるよりも、己の立場で発信し続けるのが正解。 後天運は、初旬「4歳海申」は冲殺年支「子」が半会され、 宿命にない女性的感性のDNA「調」の独創性世界が、 不自然に伸びる守護神だが、後天的に大爆発するほどのものはなし。 2旬「14歳雨酉」は、宿命に所有するDNA「鳳」の刑。 多少のトラブルはあろうとも、伸び伸びと過ごせた守護神時期。 本人も、この世界に脚を踏み入れたきっかけは、 「14歳の時に受けていた、現国の授業がきっかけ」と話しているが、 決め手がないために、新人賞などに応募するも全滅。 現在の3旬「24歳木戌」は、才能のDNA「司」が輝く 特別条件付10年運天冲殺も、結果は害。 年支「子」VS月支「未」の害もあるため、 進めば進むほど、ガッカリ感も濃厚となる裏切り。 大きな期待はせず、異常環境に身を置き続けることだ。 次旬4旬「34歳草亥」は、DNA「禄」の同じく特別条件付10年運天冲殺で、 同じく異常環境で過ごすことが必要だが、害は抜けるので、 清算さえ出来れば、相応の注目はされるだろう。 5旬「44歳陽子」は、DNA「牽」。月干支「宝未」の干合支害で、 目下の裏切りや方向性の変化で不安定なるも、 変わりきれば見事に名誉を戴冠する10年運天冲殺。 さらに6旬「54歳灯丑」も10年運天冲殺で、DNA「車」。 年支「子」VS月支「未」の害もキレる多忙期で、我が世の春か。 7旬「64歳山寅」は、DNA「玉」で過去に馳せる。 8旬「74歳畑卯」は主導DNA「龍」の自己確立。 それこそ結婚などせねば、加齢と共に上昇する子丑天冲殺なので、 晩年まで、活躍の領域はあるのだろう。 さて、今年(13年/雨巳)は、使い勝手の良い守護神「鳳」年の半会。 とりあえずは名刺代わりの初小説の出版で、PVまで作成してしまった。 共通干のない天冲殺範囲をもたれている条件なし天冲殺中の 高橋源一郎(51-0101/鉄子※)は、 「傷つきやすく繊細で、でも強いハートを持ってて、 しかもとびきりやさしいんだ。好きにならずにいられない、 新しい小説をありがとね。」とべた褒めだし、 同じく天冲殺範囲を持たれ、今年は主導DNA「司」年で、 いくらか復調気味の中森明夫(60-0101/山子)には、 「村上春樹と高橋源一郎以降、途絶えたポップ文学を 1984年生まれの青年が更新する。坂上秋成の登場は事件だ!」と 手放しの称賛を受けるも、果たしてそれでいいのか。 手厳しく言えば、生年冲殺なのにアレコレ手をだしすぎているうえに、 主人公の劣化ぶりが、害持ちらしいのか、あまりにも雑で下品。 15年の時間の経過と共に、全く別人格になってしまっているのは、 落差がありすぎて、小説であろうと理解を超えている。 もう少し丹念な経緯があったほうが親切だったろう。 また、映画館を経営していた老婆が好きな花がライラックだったが、 それを「lie luck」と「偽りの幸福」と説明したのは邪悪(笑)。 花言葉は「友情・青春の思い出・純潔・初恋・大切な友達」ではないのか。 疑似家族だからこその最後のシーンに連結するが、 ひねくれた発想だけでは、感動もたいして拡がらぬ。 親縁家縁がなく、さらに害持ち子丑天冲殺だからこそ、 疑似家族に注目しているのは理解するが、 文学的にはともかく、運命的には異端で、成長とは無縁なのだ。 遊んでいないで、もっと工夫して働くべきである☆ |
■2013年06月07日(金)木辰 |
石持浅海○わたしたちが少女と呼ばれていた頃の残虐 |
○数々のヒット作に恵まれながらも、文学賞の受賞はなし。 ランキングで一位になったことがないという 少々不思議な兼業作家の石持浅海(66-1207/鉄子)が、 11年(宝卯)から「小説NON」に連載していた 『わたしたちが少女と呼ばれていた頃』が、 05月20日(陽戌)の年干支「陽午」の大半会を伴う 「巳」重なり内の守護神日に上梓された。 同作は、神奈川県横浜市中区石川町にあるお嬢様女子高の特進クラスで、 新学期、上大岡に住む中等部上がりの主人公の上杉小春(謙信)は、 武蔵小杉にある公立中から激戦を勝ち抜いてやってきた 碓氷優佳(うすうす)という利発で美しい少女に出会う。 おしゃべりな小春とクールな優佳は、日を待たずして親友となる。 二学期の中間試験で、東海林奈美絵(ショージ)が成績を急上昇させた。 どうやら、夏休み中にできた彼氏に理由があるらしい。 だが校則では男女交際は停学処分だ。気をもむ小春をよそに平然とする優佳。 奈美絵のひと夏の恋の結末を優佳は見切ったようで、別れを予告する。 いつも教室のどこかで、生まれ続ける秘密。 少女と大人の間を揺れ動きながら成長していく きらめきに満ちた三年間を描く青春ミステリーで、 小春は医者になるために(横浜)市立の女子医科大に、 優佳は火山研究のために東工大に合格は出来たのであろうか___。 そう、この作品は石持が05年(草酉)に書いた 「扉は閉ざされたまま」に始まる 連作・碓氷優佳シリーズの主人公の高校時代を描いたもの。 ただし、今作は同級生の小春の目を通して、 碓氷の陰の部分を暴いたかのように見える結末が、 女子高を舞台にしながらも、ファンには意外だったかもしれない。 愛媛県生まれ。九州大学理学部生物学科卒後、ロッテ中央研究所に入社し、 開発研究部でチューインガムなどの研究をしていた、 現在もサラリーマンであるとされる石持は、 97年(灯丑)のDNA「牽」の守護神支合年に、 故.鮎川哲也(1919-0214/灯酉)が編集をつとめる 公募短編アンソロジー「本格推理11」(光文社文庫)に 「暗い箱のなかで」が採用されデビュー。 主導DNA「調」は、変貌自在の独創性で、 時に女性的感性が強くだすことが可能な、時間のかかる発信力。 才能もこの「調」で、孤独を愛し、群れずに偏る。 「調+玉」は、表向きは存外気安く感じるが、敵対すると恐ろしく、 一般常識はともかく、博学なるも世間知らずの冷徹さで攻撃する。 「調+調」は、いわゆる行動力はいまひとつも、 精神世界での動きはとてつもなく、常識も慣例も一気に流して行く。 「調+車」は、斜に構えた熱い行動力で休息は苦痛。 「調+貫」は、自分は自分、他人は他人で義理や人情に左右されたくない。 「鉄+調+子月」は、直感力最高で風流の極みも、何か持病持ち。 「午」年生まれ「鉄子」は、孤独を好む。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃なのに、 この世のものとは思えない太陽が照りつける乗り物。 深夜も休みなく働く溶鉱炉で必死に製品化を目指す、 律儀で特別な商品ともとれるが、得体が知れぬのは間違いなし。 もちろん、おおっぴらではなくコッソリだから、 総エネルギー点数も112点と軽く、何にでも対応可能。 しかも干の「陽」も支「午」内「灯」も守護神なのに、 年干支「陽午」と月干支と日干支の「鉄子」が、 天剋地冲するという凄まじさは、兼業作家ならば、 よほど志が高く責任感も気高くないと困難。 仕事と立場や私的生活が犠牲になりあう構図で、 だからこそ、鍛えているのだと言われれば、偉いの一言しかなし。 木性ゼロ(DNA禄/司なし)は、原則配偶者成分皆無。 冷徹な理科系人間で、優しさも感謝も奉仕も微塵も感じられず。 引力本能がないということは、欲がないともとれるが、 だからこそ、作品の完成度の割に、賞には届かないのが実情だ。 年干支「陽午」は、他人運を喰い潰すヒノエウマで、 若いうちの苦労が、壮年期から晩年に稼働する。 月干支と日干支の「鉄子」は、取り越し苦労の多いナルシスト。 内側の情熱がなかなか外に向かいづらくヘタレ気味だが、 若くても悟りきった老獪な部分あり。 干支番号構成は、43-37の西方の直線のみで、 狭い広いというレベルではなく、緻密と判断したい。 後天運は、初旬「10歳宝丑」は、運気的には遅咲き。 しかも、辰巳天冲殺だからというわけではないが、 親の場の年干支「陽午」が干合支害され、 この10年に親ないし、表向きの世界観にも変化があったのだろう。 仕事そのものをいえば、その気になれば前進が困難はつきもの。 本人曰く「ちょうど小学校高学年のときに横溝正史ブームがあって、 それでミステリーの面白さに目覚めてしまったんですね。 高校に入るころには作品を読むだけではもの足りなくなって、 自分でもオリジナルストーリーを考えるようになりました」で、 テーマは学園物で「友達が集まるアパートがあって、 そこで高校生が一晩ドンチャン騒ぎをする。 しかし、翌朝目が覚めてみると友達のひとりが部屋で死んでいる。 そんなストーリーでした。ドアも窓も閉まっている密室ですから、 犯人は当然そこにいた人間でしかありえないんですが、 それでは仲間うちから犯人が出てしまう。 だから、なんとか部屋にいた全員が推理をはたらかせて、 違う可能性を検証していく。 そんなプロットを毎日考えては楽しんでいました」だそうであるが、 これがDNA「石」の仲間意識の孤独な活かし方なのであろう。 2旬「20歳海寅」は、年支「午」の半会を伴うDNA「鳳」は工夫。 もちろん、就職もそれなりにした。 3旬「30歳雨卯」は、主導DNA「調」。 ふたつもあるところに、さらに重なるだから、デビューにこぎつける。 そして現在の4旬「40歳木辰」は、宿命にない木性の10年運天冲殺半会で、 売れはじめたわけで、権力をとるのか奉仕をとるのかというより、 家庭をふくめた全ての世界の充実というDNA「禄」。 この後は5旬「50歳草巳」は、同じく宿命にない木性のDNA「司」の蓄積。 前旬の後半やこの10年で賞をとれたり、 相応の評価が急激に上がるためには、その可能性があればこそ、 突如やってきた10年運天冲殺での成功なのだから、 感謝に感謝を重ねることで、生き抜くだけだ。 ただし、あまりその気になると「草」は干合で「宝」になり、 年干の「陽」までつられて「海」の忌み神になりかねないので、 兼業は持続されるべきだし、器を大きく超えるのであれば、 とてつもない社会貢献がないと、112点のパワーでは厳しい。 6旬「60歳陽午」は、DNA「車」の守護神多忙ながら、 10年運天冲殺抜けの衝撃に耐えられるか否か。 7旬「70歳灯未」は、DNA「牽」の守護神の名誉の害も、 そこまで現役で稼働させるのは残酷なはずだ。 石持は、兼業なはずなのに、SNSでも大活躍。 この二年は、10年運天冲殺中とはいえ、完全に夢の中。 むろん主導DNA「調」だから、気持ちもその方向だし、 あえて女子高生を主人公にすえて作品も上梓した。 しかし、そんな落ち着かぬ感じで良いのか。 これにより、独身ではなく子持ちであり、週末だけは、(子供と遊べる) 父親になれるみたいなことを言ってるが、 家族を持つことじたいが、鉄の木性ゼロとしては虚。 だから、仕事が・・・と言われぬようにしてもらいたいし、 もし「調」主導らしく、孤独を貫いていたならば、 さらに売れたのであろうが、他人事ながら残念であるな。 また、石持は「僕の数少ないシリーズ探偵の中に、 碓氷優佳という人物がいます。日本人形のように整った顔だちをした、 火山学者。本書では、彼女の高校生時代を描いてみました。 あの碓氷優佳が、どのような学生生活を送っていたのか。 どんな友だちがいたのか。すでに彼女を知っている方は、 そのようなことを気にしながら読んでいただければ幸いです。 まだ知らない方は、ごく普通の学園日常の謎ミステリですので、 安心してお読みください」ということだが、 夢の中で本人が、種明かししてくれたのは、後年悔やまないか(笑)。 結末までたどれば、碓氷の性癖は石持の冷徹な部分が投影されているのが、 手に取るようにわかる。 石持も怖いが、女子高生はもっと怖いのだぞと教えてくれるよ☆ |
■2013年06月10日(月)灯未 |
大門剛明○海のイカロスの強い憂鬱と毒性 |
○09年(畑丑)の主導DNA「鳳」年に、 死刑制度と冤罪をテーマに、現代の司法制度の根幹を問い直す メッセージをはらんだ問題作「雪冤」で、 第29回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞し作家デビュー。 10年(鉄寅)秋にテレビ東京とBS-JAPANでドラマ化され、 同作品で龍谷奨励賞、伊勢市民文化賞を受賞した 大門剛明(74-0925/畑巳)の『海のイカロス』が、 04月18日(木寅)の干合支害日に上梓された。 東日本大震災と原発危機をきっかけに、 クリーンエネルギーへの注目が高まっている日本。 海流を利用する「潮流発電」も、世界に先駆けて実用化が近づきつつあった。 第一人者であるその男は、真摯に愚直に、研究と実験に没頭している。 しかし、彼の心には、資金難による研究の行き詰まりで自ら命を絶った、 先輩であるひとりの女性の面影が棲み続けていた。 彼女の死の本当の原因がわかったとき、哀しみと怒りが塗り込められた、 驚くべき犯罪計画が動き始めるのだが_____。 冒頭ではこの研究者が、明かに主人公だったが、 そこは癖のある大門らしく、途中から真の主人公は、 被害者が離れて暮らす小学校六年生の女の子に、 ありったけの所持金(五千円あまり)で懇願され、 事件の解決を請けた、公害問題に取り組む女性弁護士にと変遷していく。 人間のやることに絶対はない。鉄壁のアリバイの、安全神話を突き崩せ。 追いつめる女性に、動揺しながらも逃げ切ろうとする男。 ここに、男の後輩で亡くなった女性の弟がからんで核心に迫る。 父を殺された小学生の娘の無念は晴れるのか。 それとも酷い大人の世界に落胆してしまうのだろうか。 その父親は胸を張れるほど立派な生き方をしていたのか。 第二の殺人は阻止できたのか_____。 タイトルは内容を表し、結末も暗示するのであろうなあ。 三重県伊勢市出身で在住で、龍谷大学文学部哲学科を卒業も、 京都に残り、何故か弁護士を目指すも挫折し、 現在は故郷に舞い戻っている大門は、 DNA「鳳」主導で、特別意識の強い発信力。 才能も「鳳」で、中庸精神が売りだが、 偏りのなかにあるので、バランスをとるために苦労する。 「鳳+牽」は、一見温厚誠実も形にこだわり、お天気屋である。 「鳳+玉」は、冷静だが自己に関する深い部分に触られると激高。 それは、登場人物の性癖にもあらわれている。 「鳳+禄」は、弁は立つも、やたら時間もかかる。 「畑+鳳+酉月」は、黙っていたら普通の人にしか見えず。 「寅」年生まれ「畑巳」は、落ちて上昇。 落ちないと上がることがないので、挫折しての仕切り直しは、功を奏した。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の「畑」で、一見立派な作物があるのに、 それを活かすのが得手ではない土壌であったり、 あるいは民度の高い住民が暮らすのに、街が荒れてきたり、 汚染されて、苦難の生活を強いられているさま。 これは、年干支「木寅」VS日干支「畑巳」の干合支害に影響するという 究極の表裏人間で、持続力は疑問。 当初は哲学を志し、弁護士の世界に興味を持ち、 現在は作家であるのも、本物になるのに紆余曲折があることを示唆する。 異性や配偶者の裏切りに遭いやすく挫折も多い。 あるいは、最愛の家族や大切な存在が 事故などの被害を受けやすく、ともかく無風には縁がない人。 秋生まれの守護神の木性は、役目役割で資格なので、 弁護士には固執したのだろうが、贋物にならず創作の世界で活かせたのは、 本人の努力もあるだろうが、後天運(後述)にもよるところが大きい。 仕事が真っ直ぐに進まないから、いつも笑顔で粉飾する。 配偶者がいるのかいないのか不明だが、 仮に相手が普通人なら、発狂したり短命。 むしろ、独創性ある変人や同じく害毒持ちや、病人などでないと整合性なし。 年干支の「木寅」は、仲介能力に長け場を和ます存在。 月干支の「雨酉」は、世渡り巧みも少々品性に欠けるが大胆。 そして日干支の「畑巳」は、倒柱と呼ばれ一家の大黒柱や、 組織の要を倒すほどの異様なパワーの持ち主だが、 気弱さと開き直りが同居し、運の上下が顕著。 落ちても這い上がるが、手を抜くとせいぜい元々の場所に戻るだけ。 干支番号構成は、51-10-06で、北方から東方の限られた領域。 作風や切り口に変化を求めても、餅は餅屋を意識したほうが良いタイプ。 後天運は、初旬「5歳木戌」が、年干支「木寅」の」大半会を伴う 守護神10年運天冲殺で、相応の注目はあったはず。 都会ではない場所に住んでいたのだし、 DNA「牽」は目立つうえに守護神なので、 地元では知る人ぞ知るような家族であったり、 本人の武勇伝などがあったのかも。 2旬「15歳草亥」は、DNA「車」の守護神10年運天冲殺で、 闘う姿勢が整い、宿命内の害も切れ、過去を破壊し京都へ。 それが92年(海申)であれば、さらに害切れの刑と支合。 3旬「25歳陽子」は、準守護神的なDNA「玉」。 京都も充分に伝統性のある「玉」だと思うが、 司法試験を通らなかったショックもあったのか、 真の「玉」である地元に舞い戻る。 合格出来なかったのは、自然界の声のはずだが、 DNA「牽」の権威も栄誉も資格が 干合支害なのだから、やむをえまいというより、 感嘆に諦めるのもどうかと思うが・・・。 現在の4旬「35歳灯丑」は、DNA「龍」の半会。 同じく準守護神の「灯」の改良改革。 突入した途端にデビュー出来たのは、後天運の厚み。 この間に結果はいくらでもだすべきだが、 本来はここで、伊勢を後にすべきなのは、本人が自覚するはず。 この後の5旬「45歳山寅」は、忌み神月干「雨」が干合されれば、 月干は「灯」で環境の10年運「陽」は、喜ばしい暖かみ。 目下の助けや、夢・目的の変化が救いとなるが、 努力をせねば、DNA「石」の妥協・屈辱で、 「畑」が「山」に覆われて良さを失う。 6旬「55歳畑卯」は、DNA「貫」。守護神年干「木」を干合で消失。 表向きの顔を変えたり、まさかの仕事の変化は、苦痛。 7旬「65歳鉄辰」は、DNA「調」の偏屈な晩年。 8旬「75歳宝巳」は、主導DNA「鳳」の自己確立も、 さすがに気力も萎え、忘れられているかも知れない。 今年(13年/雨巳)は年支「寅」の害はあろうと、 とりあえずはDNA「禄」の引力本能で、同作の出版。 結末に物足りなさを些か感じるが、デビュー以来初の守護神年になる 来年(14年/木午)に期待を寄せたい。 とはいえ、洩星「鳳」は、なしくずし。 導星「玉」は、目下や出自。 伴星「貫」は頑固なのは理解するが、 重ねて言うが、はみだし運の毒持ちには、生地は聖地に非ず。 度胸はあるのだから、京都以外の都会に本拠地を置くべきである。 なお、この生年月日は、 さほど売れてはいないお笑いのあさりどの堀口文宏と同一。 三重県には縁もゆかりもない堀口が、 三重県のお薦め本をだしているのが、笑える。 三重なら、大門だろう___。違うか(笑)。 害持ちは、お笑いには向くが、堀口の努力が足りないのであろうな☆ |
■2013年06月12日(水)畑酉 |
津原泰水○たまさか人形堂それからの爽快 |
○津原やすみ名義で少女小説作家としてデビューしたため、 ペンネームや作品ジャンルから 女性作家と間違えられることも多かった経緯もあり、 12年(海辰)の、「辰」重なりの守護神年には、 「11 eleven」が第2回Twitter文学賞国内部門1位に選出された 津原泰水(64-0904/陽辰)の 『たまさか人形堂それから』が、 05月25日(宝卯)の干合支害日に上梓された。 同作は、OLをリストラされたことをきっかけに、 祖父母から譲り受けた「玉阪人形堂」店主となった主人公。 人形制作に関しては素人だったが、 押しかけアルバイトの人形マニアや、 高い技量を持つ訳あり職人の助けもあって、 店はそこそこにぎわいを見せていたし、 一時は閉店の危機に見舞われたが、 資産家の坊(ぼん)でもあったアルバイトが 共同経営者の立場に立つことで、その危機は去ったものの、 気まぐれな彼は行方知らずになるなど波乱の連続。 東京は世田谷区、小田急線の各駅停車しか止まらぬ、 シャッター商店街になりかけの街の日常が、 ほんわか繰りひろげられる、軽い気持ちで、読み込める作品である。 広島県広島市生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒。 在学中は推理小説研究会に所属し、 89年(畑巳)のDNA「調」年らしく 「星からきたボーイフレンド」(津原やすみ名義)で、 少女小説作家としてデビュー。 代々木アニメーション学院にて特別講師を務めた経緯もあり。。 96年(陽子)に「ささやきは魔法」を最後に少女小説から退き、 ペンネームを津原泰水に変更、 長編「妖都」をもってホラー作家にも転身した 津原は、「禄」主導で強固な意思を持つ権力指向。 自尊心を満足させ、自分が目立ちたいがために、本を書く。 「禄+鳳」は、話がどんどん膨らんでいくが、 一応口も上手いが、文章もたつ。 「禄+龍」は、視野は広くはないが、教養も探究心もあり。 才能は「龍」で、王道の海外物好き。 日本の旧い物に興味がないわけではないが、 外国の庶民性のなかにある細工を愛でる心。 むろん、新しい風を吹きこむ創作力もあり。 「禄+車」は、ルールに縛られることを嫌う自由人。 それが守護神なので、作家は悪くない。 「陽+禄+申月」は、懐古趣味と直感の持ち主。 お金より物が好む傾向であるので、人形屋さんも納得か。 「辰」年生まれ「陽辰」は、王道を行く。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の太陽で、 豊かな「海」と椰子の実なりの樹木が 砂浜にある風景を照らす陽光。 夕陽の走りなので、相応に美しく、クドさは抜けているため、 文体もまるで女性が書いたような、しなやかさがある。 年支の「辰」に日支の「辰」は、表裏なし。 「辰」は港であるので、商いの現場で、賑やか。 「鳳」×2で、外側が遊びみたいな仕事で、 内側が趣味も同様にあるという構図は、 趣味でバンドをやっていることでもわかる。 総エネルギー248点は立派だが、 夕陽でもあり火性は僅か24点だからこそ、絵になっているし、 才能の在処となる木性は63点に、 守護神の水性の稼働力が66点なので、やっていけるのだろう。 子丑天冲殺であろうと、爽やかということにしておきたい。 年干支の「木辰」は、旧き物を好む渋さあり。 月干支の「海申」は、お気楽。 そして日干支の「陽辰」は、苦労は多いが段階的に進む人。 干支番号構成は、41-09-53で西方東方北方をカバーし、 そこまで領域は広くはないが、まずまず。 後天運は、初旬「1歳雨酉」は、忌み神的なDNA「牽」の支合。 厳しい役割があり苦難もあったろうが、壊れずにはすんだ。 2旬「11歳木戌」は、DNA「龍」の才能開花の 特別条件付10年運天冲殺。 高校時代までクラシック音楽を志すも、諸般の事情により挫折。 上京してきたことで、環境が変わり蘇生。 楽曲の作詞作曲、各種弦楽器の演奏を手掛けもした。 3旬「21歳草亥」は、DNA「玉」の特別条件付10年運天冲殺。 「草」は柔らかな感覚なので、それを活かしたデビュー。 4旬「31歳陽子」は、年支「辰」の半会と 日干支「陽辰」の大半会があり、DNA「貫」の10年運天冲殺。 少女小説分野からの撤退と前進。 現在の5旬「41歳灯丑」は、月干「海」の守護神が干合されるも、 才能強化「木」になるため、DNA「石」の10年運天冲殺だろうと、 堅調に過ごしている状態。 この後は6旬「51歳山寅」は、DNA「鳳」の発信力強化。 7旬「61歳畑卯」は、DNA「調」の害で才能年干「木」も干合で、 「山」と化してしまうので、悠々自適なのか挫折かは、 いまこの時に、感謝を濃厚に出来るかであろう。 本作は09年(畑丑)に上梓された作品の続編で、夢の続き。 なので、より刺激は少ないので、そういうものだと読み進めたい。 とはいえ守護神年(12年/海辰)に書かれた作品に陰りなし。 多大な期待さえもたねば楽しめるだろう。 問題は、40年間の10年運天冲殺がありながら、 趣味の音楽活動に重きを置きすぎではないかということ。 下世話な場所では、かつての弟子の川上未映子(76-0829/雨丑)と モメているという噂もあるが、冲殺範囲をもたれているうえに、 芥川賞など受賞されてしまい、 気分も悪いだろうが、ほっておけば良いのである。 心を広くが「禄」主導のはずだからさ___。 又、どれだけの奉仕活動を行っているかは知るよしもないが、 本来ならば、もっと売れてしかるべき作家なのに残念である。 なお、この生年月日は男女の差こそあれ、 何かと問題の多かった荻野目慶子と同一であるが、 男性なので、表向きは柔らかで内面強情なのだと察する☆ |
■2013年06月14日(金)宝亥 |
雪舟えま○バージンパンケーキ国分寺とひと夏の夢 |
○大学在学中から作歌を始め、97年(灯丑)のDNA「車」の半会年より 本格的な歌人活動をし、09年(畑丑)のDNA「龍」の半会年に 「吹けばとぶもの」で、第52回短歌研究新人賞次席。 11年(宝卯)よりは、バンド活動(ヴォーカル)まで行う 雪舟えま(74-1007/宝巳)が、小説『バージンパンケーキ国分寺』を、 05月10日(陽子)の「巳」重なり月の干合日に上梓した。 ショートカットで比較的女性的な感覚に乏しいことを自覚する 主人公の女子高生は、幼なじみの男子が親友と交際し始めたことに、 これまで経験したことのないような想いを抱く。 そんな時、街中で三百種類ものメニューがある不思議なパンケーキ屋に出逢う。 玄関のベルが、出入りする人の条件により鳴ったり鳴らなかったり、 お店の中が、磁石がぐるぐる廻るエネルギースポット的だったり、 チューナーが壊れているのか、音楽は旧い歌謡曲しか流れなかったり、 一番不思議なのは、店が営業するのは 晴れでもない雨降りでもない曇りの時だけで、 まるで修道服のような曇の日以外は、どんなに努力をしてもみつからない 変てこなのだが、全てに深い意味がこめられている___。 しかし、彼女は店主のつくりだす魔法のようなパンケーキを食べ元気をもらい、 夏休みの間だけ、店主から誘われアルバイトすることになり、 妖しい店主や常連客の込み入った事情を知ることになるが、 ある時、絶対口にはだしてはいけない言葉を発した途端、 彼女は別世界のような場所に放りだされるのだが、 何とかあの世界に行く前に、幼なじみの男子に助けられることになり、 やがて、幼なじみの男子と親友の三人で 交際するという展開にもつれこむのだが、 彼女は果たして成長したのだろうか_____。 随所に作者が人生のなかで垣間見たエピソードがちりばめられており、 どんな年齢の女性でも、まだ魔法を使えた時代を思いだしながら読めば、 楽しいかもしれない、出来映えになっている。 なお、深読みすれば、店の場所が東京都国分寺市内という 設定になったのも理解できそうだ。 北海道札幌市生まれ。カトリック系の藤女子大学文学部国文学科を卒業し、 現在は、中野・高円寺・阿佐ヶ谷あたりを根城にしていると思われる雪舟は DNA「貫」冲殺主導で、他者に影響されやすく、 特別意識が強いくせに、マイペースを保ちづらい。 しかも才能まで、この冲殺されている「貫」なので、 好き嫌いが激しくなればなるほど、才能の特別意識を磨けば磨くほど、 消耗度が激しく短命になりやすい傾向を持つ。 「貫冲+司」は、偏屈で慌てると衝突しやすく、 真面目な顔をして、素っ頓狂な言動も行う。 「貫冲+牽」は、妙な計算を働かせる私生活。 「貫冲+鳳」は、鉄砲水のような性癖で、 無理をしてでも、時代の先端を行こうとする。 「宝+貫冲+酉月」は、本質は用心深いくせに、イザとなったら冒険もする。 「寅」年生まれ「宝巳」には、休息なし。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の霧がかかったなかの 樹木にかけられた、異形の宝石。 この樹木を人間と見なせば、つける人を選ぶというよりは、 つけてはいけない魔物のような、霊力のある石、 あるいは道具と認識すべきだろう。 年支「寅」VS日支「巳」の害持ちは、持続力なしの表裏人間。 霧がかかっているとしたが、霧の正体は「鳳」だから、 遊びを主体とした伝達本能、すなわち歌を詠んだり、 それこそ歌ったりと、周囲を煙にまく。 ただし、煙では怪しくて、すぐに暴かれてしまうので、霧なり靄を使う。 時に水晶玉となり、人々を惑わしたり、脅したりすかしたり、 あるいは呪いをかけたりもするが、 この人のレベルは、可愛い魔法ではなく、魔女そのものではないか。 真面目な顔をして、実は自尊心が強烈に強い手練れとしておこう。 しかし、生月冲殺という因縁を背負っているのに、 流れにのって、世を忍ぶ仮の姿を持たず、直球勝負ということは、 実は未だ修行が足りないのか、異端過ぎるか否かであろうな。 年干支の「木寅」は、マイペースで動きが少ないムードメーカー。 月干支の「雨酉」は、頭脳明晰世渡り巧みで如才なし。 同性の友人との関わりが成功の鍵。 そして、日干支の「宝巳」は、品質高貴で偏見差別をしないが、 心優しいあまりに、さまざまな失敗を重ねたり、異様なほどの直感頼りで、 贅沢三昧が出来ぬと、精神に異常をきたしかねない。 雪舟は、精神性より現実性が勝ったDNA構成でもあり、 趣味と実益を兼ねたような商いをしているようである。 干支番号構成は51-10-18で、北方東方南方とこれからの時代に対応可能だが、 行動領域はさして広くなく、いわゆる中央線文化系であろう。 後天運は、初旬「10歳海申」は遅咲き奥手で、まるで主人公を地で行くも、 年支「寅」と日支「巳」の害を断ち切る10年運天冲殺で、 宿命にないDNA「調」の破壊現象で、 恐ろしく偏った女性的感性が植えつけられる。 上がりも下がりもあっただろうし、良きことと悪しきことを、 相応に経験できた貴重な少女時代であった模様。 2旬「20歳宝未」は、DNA「貫」で、才能開花の自己確立も、 「未」に決め手がないため、歌詠みを始めても、安定はせず。 3旬「30歳鉄午」は、年支「寅」の半会で、ようやく稼働。 立場を認められてきたはずで、DNA「石」の仲間を頼ったか、 バンドを組んだり、小説の世界にまで手を染めるまでになった。 来年(14年/木午)から始まる4旬「40歳畑巳」は、 DNA「龍」の年干支「木寅」の干合支害で、 表面的な変化・仕事面の変化を受けざるをえず、前進不能。 しかし干合年干「山」が月干「雨」と二次干合すれば、 守護神「雨」は消され、年干「陽」月干「灯」の火性にさらされれば、 目下や、夢・希望・方向性の変化により、多忙を極める可能性もあり。 5旬「50歳山辰」は、DNA「玉」。月干「雨」をダイレクトに干合され、 もはや隠れ蓑の霧も靄もなくなり、ひたすらこの世にひっぱりだされる。 それは善し悪しではないので、期待出来るとも否とも断定不能。 6旬「60歳灯卯」は、DNA「車」の危険領域。 7旬「70歳陽寅」は、DNA「牽」の干合支害。 晩年はいかに美しく退けるかを模索するだけだ。 8旬「80歳草丑」まで頑張れれば、DNA「禄」の拡がる世界。 今年(13年/雨巳)は、冲殺月干支「雨酉」の大半会で自信も半端ではない、 守護神「雨」の「鳳」年らしく、小説界に順応可能。 しかし、害持ちは持続出来ずに、笑って誤魔化す腹黒さもありなので、 自然界がどれだけ味方してくれるかは未知数。 本人は「短歌や小説を書いたり、占い、朗読、音楽、 居場所づくりのカフェ活動をしています」などと タロットまでやる悪質ぶり(笑)。 害持ちの人に、占われたら怖いだろうから、近づきたくはない。 「現在、歌人の太田ユリ(86-0208/雨未)さんと 『おとぎハウス』でシェア生活中。 より自由を感じる生きかたについて考え、実践しています」というほど、 若い女性は嫌いではないらしいが、 当の太田は「短歌をつくる阿佐ヶ谷ロフトA店員ですが、 現在妊娠中のため週末だけしかお店におりません」と意味不明。 だからこそだからこそ、害持ちらしいと言えば、それまで。 『バージンパンケーキ国分寺』も、実は相当哀しい店なので、 害毒をもらったら、立ち直れぬ可能性もありで、 探しに行かぬほうが賢明であると最後に結んでおく☆ |
雪舟えま○74-1007 |
宝雨木雨 巳酉寅-10 司鳳牽貫司(貫冲殺主導) 木性(36)火性(44)土性(44)金性(54)水性(14)/総合192 申酉生月冲殺/天冲殺(10歳海申) 主導DNA(20歳宝未)/干合支害(70歳陽寅)/三合会局(80歳草丑) 年支VS日支害(表裏)/害切れ(10歳海申) 金性過多/水性脆弱 -10歳海申/20歳宝未/30歳鉄午/40歳畑巳/50歳山辰/60歳灯卯/70歳陽寅/80歳草丑〜 |
■2013年06月18日(火)草卯 |
大山淳子○あずかりやさんの猫弁超え才能活かし |
○10万部突破の猫弁シリーズ、第二弾のドラマ化に続き、 第三弾「猫弁と指輪物語」が02月15日(海子)にでた 大山淳子(61-0407/鉄午)の最新作 『あずかりやさん』が、05月07日(雨酉)に上梓された。 同作はスカイツリーが見えそうで見えない東京都墨田区内の どこかさびれた「明日町こんぺいとう商店街」の西の隅にある 一日百円で何でも預かってくれる不思議な商店が舞台。 高級自転車、遺書、離婚届、大切な本_____。 あずかってと言われたものをあずかり、 それがどんなものだろうと、一日百円。 心優しい盲目(母親がからむ事故が原因のようだが明かされない)の 店主が営む、不思議なお店「あずかりやさん」を舞台に、 お客さまが持ち込む「あずけもの」に 隠されたそれぞれの思いと秘密が交差する。 悩み傷ついていた心がじんわりと癒される物語というべきか。 (店主は)目が不自由なだけに、帳簿はつけず、お客様の声が全て。 営業時間は朝七時〜十一時と午後は十五時〜十九時まで。 店主がここにいるのは、生まれた場所だからで、 父はサラリーマンで、嫁いできた母親が三代目となり 和菓子屋を営んでいたが、ある日たった一人になってしまい、 その折りに起きた事件がヒントになり、 その時から、生家で「あずかり稼業」を始めたのだ。 全六章からなる物語は、あっけないほど淡々とした二十年間を描いているが、 冒頭に登場した小学生の少女が、後半にも大人になって顔をだしたりと、 (しかも、店主は声を聞いただけで、名前をいいあてた!) 世界のつながりを丁寧に感じさせ、飽きさせることもない。 語りは、この店の暖簾が客観的に語るという体裁をとっており、 それもまた、素晴らしいのだ。 東京都港区赤坂生まれで、あちこち育ちの引越し歴11回。 早稲田大学教育学部国語国文学科を卒業、 編集の学校ライターコースと手話上級コース修了、 シナリオ・センターにてシナリオを学んだという本人の弁だが、 訳ありの過去でもあるのか、ほとんど正体不明___。 06年(陽戌)の月干支「海辰」の天剋地冲を伴う守護神半会年に、 「三日月夜話」で城戸賞受賞。 08年(山子)のDNA「龍」の対冲年には、 「通夜女」函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ。 11年(宝卯)のDNA「石」年に、「猫弁」で第3回TBS・講談社ドラマ原作大賞を 受賞して世界が変わったような大山は、DNA「司」主導で、 細やかな堅実さで本質は地味な人ながら、 その心は、常に狩りをして生計を立てる狩猟民族。 「司+調」は、鉄砲水みたいな負けず嫌い。 「司+玉」は、生きるために庶民的な知恵を絞る。 才能は、この「玉」で旧きものをこよなく愛す、伝統的な母親目線。 「司+石」は、特別意識のある仲間をたてながらも大器晩成。 「司+鳳」は、客観的目線で堪え忍ぶ。 「鉄+司+辰月」を、子供時代の気持ちを忘れぬ純粋さ。 「丑」年生まれ「鉄午」は、矛盾の多い人生である。 宿命の特長は、晩春午前十時頃の鉄火場。 まさかそんな時刻から博打をやっていると思われない所がミソ。 あるいは海辺のボートレース場であったり、 仲間を働かせて上前をはねる、少し寂れた遊技場そのものだが、 それは表向きの顔で、私生活は静かで金勘定のみ。 これらは、年支「丑」VS日支「午」の害持ちで、表裏有りが影響している。 持続力もないから「司」主導なのに、落ち着きがなくあちこち転居。 だからだろう。いつの間にか、語り部が暖簾から猫に変貌してるし。 (それを読み手に気づかせないのは偉いけれどな) むろん身体も強いとは言えず下半身に難あり。 ある意味、真面目すぎるからなのだろうが、 この時期の不自然な爆発は、木性を傷めすぎたからかもなあ。 実際に自身のブログでは、一応離婚歴を公表している。 昨年(12年/海辰)に結婚した娘(87年/灯卯の守護神年に誕生)もいるようだから、 母親目線は得意なことを確認するが、 年頃の娘がいるのに再婚するなんていう運命的には不埒者である。 しかも、その再婚が97年(灯丑)の守護神害年というのも情けない。 夫は54年(木午)生まれらしいから、一応「午」は共通するか___。 ただのありがた迷惑というより、物好きが講じたか。 総エネルギー225点はまずまずも、守護神火性は僅か27点。 だからこそ、表だった役割ではなく、地味だったり、裏稼業が似合う。 妙に売れすぎだ(笑)。 年干支の「宝丑」は、微かなユーモア。 月干支の「海辰」は、冷静で薄情も芸術的なセンス。 そして日干支「鉄午」は、計算高い人情。 さっぱりしているようで、淋しさ故に明るく振る舞う。 苦労がないと、単なる遊び人や粗暴な装置となる。 干支番号構成は38-29-07と東方南方西方のそこそこ広い範囲をカバー。 しかし、時代整合性ありとは言えない。 後天運は、初旬「10歳雨巳」は、年支「丑」の半会こそあるも、 どしゃゃぶりの「雨」のDNA「調」。 いわゆる普通の少女と理解したいが、稼働力はいまひとつ。 2旬「20歳木午」は、DNA「禄」の刑。 年支の「丑」は害で、前進力もなく、弱い木性の強化。 ここで、専業主婦になったのは柔すぎたのであろう。だから挫折した。 3旬「30歳草未」は、DNA「司」の主導DNAで自己確立。 そして、宿命害切れの干合支合で離婚、そして再婚。 まさかの不倫ではないだろうが、それも否定できない。それが「司」主導なの? 否、おそらく初めの結婚当時に購入したと思われる 因縁付きの冷蔵庫を後生大事に使い続けたことであるよ(笑)。 4旬「40歳陽申」は、守護神DNA「車」の多忙。 ようやく燃焼してきて、デビュー。まさに良かったねである。 そして現在の5旬「50歳灯酉」は、年支「丑」の半会を伴う 守護神DNA「牽」の名誉であり、主婦があれよあれよの先生扱い。 「鉄」は熱して熱してさえいけば、何とかなるもの。 忌み神月干「海」も干合され「木」になれば、財と化す。 この後は6旬「60歳山戌」は、月干支「海辰」の天剋地冲を伴う 初旬条件のないDNA「龍」の10年運天冲殺で、浮かれたらお仕舞い。 感謝や社会貢献はできるのだろうか。 7旬「70歳畑亥」も、才能「玉」の10年運天冲殺で、元の木阿弥。 よほどの次元を上げていかないと、策に溺れる。 8旬「80歳鉄子」は、DNA「貫」。納音で害切れだが、完全に崩壊。 それも前旬を乗り切れたらであるから、覚悟が必要であろう。 今年(13年/雨巳)は、年支「丑」の半会。 10年運がよほど心地が良いのか、売れに売れている。 しかし、ネット上での活動は99年(畑卯)の 才能開花DNA「玉」年からのようだが、いわゆるところのデビューは、 60年に2年だけある、条件なし守護神天冲殺の夢の中(06年/陽戌)。 いまはまだ、夢からさめずに、調子に乗っているからこそなのだが、 年支「丑」VS日支「午」の害持ちが、 成功する条件は私生活の犠牲がつきもの。 「良い妻です」みたいなことを、ひけらかしているが、 それは、何をしているのかどうか不明な夫にしてみれば、 突如妻が売れっ子作家になれば、悪い気はしないだろう。 だが、これは夢の続きなのだから、それを気づいた時点で終わりだし、 肉体は明らかに劣化するうえに、死期は確実に早める。 まず先に、それは夫に訪れるだろうが、 自分も売れて、娘も嫁いで、両親にも親孝行が出来て(娘が売れて)、 さらには、夫も喜んでという、波風たたぬ至福の時間が永続するわけもない。 大山は良くても、この10年運限り、 次の条件なし天冲殺で失速しないとも言い切れない。 むろん発憤して、さらに上のギアを使用するかもしれないが、 それでも、答えがでるのが、少しズレるだけのことだ。 だが、書き手としては面白い。そして少し残念。 ご両親が仲良くやってきたのに、如何なる理由があろうと、 子供も出来たのに、因縁のある生き方をしたら、アウト。 しかも再婚までして、いけしゃあしゃあ「大雑把だから」は許されぬかもなあ。 成功したかに見えても永続なし。 夫がよほど心が広いのか、出来た人なのか鈍感なのか。 夫にも、そして耐えたはずの娘にも感謝であろうな☆ |
大山淳子○61-0407 |
鉄海宝灯 午辰丑+10 石鳳玉司調(司主導) 木性(27)火性(24)土性(76)金性(48)水性(50)/総合225 戌亥天冲殺/天冲殺(60歳山戌/70歳畑亥) 変則方三位(10歳雨巳)/主導DNA干合支合(30歳草未) 変剋律(60歳山戌/70歳畑亥/80歳鉄子) 年支VS日支害(表裏)/害切れ(30歳草未/80歳鉄子) 木性脆弱火性脆弱/土性過多 +10歳雨巳/20歳木午/30歳草未/40歳陽申/50歳灯酉/60歳山戌/70歳畑亥/80歳鉄子〜 |
■2013年06月25日(火)海戌 |
竹田恒泰○現代語 古事記における壮大な役割 |
○今回は11年(宝卯)の09月13日(宝未)の「宝」重なりに、 竹田恒泰(75-1024/雨卯)が、 宿命の年支と日支に所有する「卯」重なりだった、 DNA「龍」年の同じくDNA「龍」の半会日に上梓した 『現代語 古事記』と彼の横顔を紹介をしてゆく。 同作は、神話・伝説・文学・歴史・天皇_____。 素朴で、おおらかで、エネルギッシュな日本の古代世界を顕す、 「古事記」全文を非常にわかりやすく現代語訳し、 さらに旧皇族の視点による独自の解説や語注をほどこした、 これまでにない、生きた言葉で蘇生させた日本人必読の書で、 日本の神々の息吹が、古代の天皇たちの躍動感が、 リアルにダイレクトに伝わってくる。 東京都出身。慶應義塾大学法学部法律学科を卒業で専攻は環境学。 竹田宮恒徳王(1909-0304/雨亥)の孫であり、恒徳王の第三子である 日本オリンピック委員会会長竹田恒和(47-1101/木申)の長男。 祖父の恒徳王は竹田宮恒久王と明治天皇の第六皇女であり 常宮昌子内親王の間に生まれていることから、 恒泰は明治天皇の玄孫にあたる。 また、父親を辿ると北朝第三代崇光天皇に行き着くため、 天皇家の男系の子孫にも当たる。 父・恒和は今上天皇(33-1223/雨亥)の二従弟にあたるので、 現在の皇族で明治天皇の玄孫にあたる 皇太子徳仁親王(60-0223/宝巳)と秋篠宮文仁親王(65-1130/灯亥※)と その妹・黒田清子(69-0418/雨亥)は 三従兄弟にあたるという環境を所有する竹田は、 「牽」主導で、その時代なりの尊い役割を認識し、 最後には最高級に近い権威へと祭り上げられていく可能性大だが、 その出自ばかりか、温暖な空気に恵まれているので、 周囲に自己愛を感じさせても、嫌われることはまずない。 自尊心は極めて強いので、そこは微妙だが。 「牽+鳳」は、温厚誠実で妙な欲はなく、 しなやかな発想と表現力で、大切な事柄を伝達する。 「鳳」×3もあり、あれもこれも手をだすように見受けられるが、 他意はなく、その風景ごとに無理をせず流れ行く柔軟性。 才能は「牽」となり、はみ出し運であろうと、 天皇家に連なる男系の子孫として、正しい認識を国民に広く知らしめる。 「牽+司」は、強い客観性をもった、淡々とした感動。 「雨+牽+戌月」は、太古の時代の官吏タイプで、 組織(あるいは国家)には、欠かすことのできない、渋い人物。 「卯」年生まれ「雨卯」は、与えられた役割内の王道を極める。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の小川。 総エネルギー171点であるから、緩やかに流れる。 風そよぐ公園のような場所で、暮れかけてもなお、 明るさを残す陽光のしたで、風流な虫の音を愛でる情景。 年支と日支「卯」は同一で表裏なしも、 その信念はひとつであろうと、生業はひとつにに収まらず。 流れてきた水が二つの支流に別れる、分水嶺。 すなわち時代の境目にこそ、役割も見出される。 辰巳天冲殺でも、月干「陽」の守護神は、 本流を補佐する役目役割が描かれている。 年干支の「草卯」は、真面目で努力家。 月干支の「陽戌」は、変転は少なくないものの社交家。 付き合いは広いだけに、裏切りにも遭うが、それも成長の糧。 そして日干支の「雨卯」は、責任感があり几帳面。常識的な模範生である。 干支番号構成は、52-23-40と北方南方西方をカバーしており、 陰とはいえ水性なので時代整合性はあり。 後天運は、初旬「5歳草酉」が年干支「草卯」を納音するため、 辰巳天冲殺でもあり、親とは異なる道を極め、成功運型。 月支「戌」の害は、現代社会でのお立場の不安定さを暗示する。 家系は伏見宮家より分かれた北白川宮家の分家にあたるようなことも、 この命式(月干支の異常干支)には、見えてくるのだ。 DNA「鳳」は、木性強化で頑固ではあるが豊かな風流心が根づく。 また、理屈ぬきにして王家に連なる習わしを与えられる。 2旬「15歳木申」は、DNA「調」の独創性。 さすがに貴族のようなものなので、不自由はなかったのか、 放浪しやすい水性だけに、学生時代に20数カ国にも及ぶ海外渡航を経験。 バックパックを背負い、日程も決めずに、親を欺き出かけたそうである。 イエメンに行く時は、ロンドンへ行くと言って、ロンドンで乗り継ぐ。 チベットへは上海へ行くと言って、陸路で入るなど、 偏りのある貴重な時間を過ごしていた「鳳」持ちらしい遊び人であった(笑)。 3旬「25歳雨未」は、DNA「貫」の大半会。 年支「卯」も世界が拡がり前旬で築いたイラク要人とのパイプを使い、 03年(雨未)の「雨未」重なりには、米国のイラク侵攻を止めようと、 国賓待遇でバクダッドに渡り、交渉の下地を丹念につくったが、 寸前で時の内閣総理大臣の小泉純一郎(42-0108/宝酉)の変心に遭い挫折。 小泉の日干支が竹田の年干支「草卯」を天剋地冲するからでもあったが、 生月冲殺を信用したのがまずかったのと、たとえイラクの人々が 「アラーに誓って、(原子力兵器は)ない」と断言しようと、 それが崇高な奉仕であろうと、さすがに領域を外れすぎたのかもしれぬ。 現在の4旬「35歳海午」は、DNA「石」の和合協調性。 色々な人と上手にお付き合いしないと、純水が汽水に変わる。 ならば、策を練って世のため人のために役立とうと考えて実行されたのが、 この『現代語 古事記』であり、外国のホテルに行けば、 聖書なり、アラーの書があるのに、 日本の宿泊施設に「古事記」がないのはおかしいという着想。 12年(海辰)が古事記が成立して1300年という節目でもあり、出版を決意。 全国の図書館やホテル公的な場所に頒布し、講演にも尽力している。 この後の5旬「45歳宝巳」は、DNA「龍」の改良改革10年運天冲殺。 また海外への道が拓けるのか、御国のために新たな挑戦をするのか。 また6旬「55歳海辰」は、DNA「玉」の10年運天冲殺で、 心を傷めるような出来事も、立場として経験していく可能性もあり。 7旬「65歳畑卯」は「卯」重なりのDNA「車」の多忙で危険。 8旬「75歳山寅」は、主導DNA「牽」。 ここでは是非とも、最高級の役割を担ってほしいものだ。 ところで、竹田の専門である環境学。 清らかな方だけに原子力発電には賛同せず、発電効率61%の GTCC(ガスタービン・コンバインド・サイクル)の推進者でもある。 新しいものでは湾岸線のベイブリッジを渡る手前にある 横浜火力発電所の技術で、320万キロワットの出力原発3基分の威力を持つ。 難しいことは省くが、要は内燃機関と外燃機関を合体させた ハイブリッド技術で、竹田によれば、 原子力の半分の予算で電力をまかなえるという。 原発は廃炉にするだけの費用で、原子力につけている4千億円を、 GTCCにつけさせ、豊かで安全な日本を目指せという主張である。 話を「古事記」に戻そう。 英国の歴史学者アーノルド・J・トインビー(89-0414/鉄申)は、 「12〜3歳までに神話を学ばなかった民族は、例外なく滅びている」 と言っている。 「信じる、信じない、好き嫌いはは別にして、古事記に何が書かれているか、 日本人として知っておかねばならないのです」と竹田は強調する。 だって、日本人は日本人で、その紀元を知らずして、 文明の利器だけに頼ったり、小学校から英語教育に浸らせたり、 なんか骨抜きにされていくのは、おかしいではないか。 竹田の主張に賛同できるか否かは別にして、 欧米人の聖書、イスラム人のコーランのように、 私達は「古事記」に触れるべきではないか。 その発想は正しく、反対を唱えることは、日本人としての否定ではないか。 神話に書かれていることが事実かどうかよりも、 真実としてとらえていくほうが尊いはずなのだ。 さて、古事記は日本の建国の精神が書かれていると説く竹田は、 旧皇族という出自である。 現在は皇族ではないが、直系の男系子孫で独身者は竹田をふくめ九人だ。 大宅壮一(1900-0913/畑丑)曰く、宮家は天皇家の血の 伴奏者という位置付けなのだから、あえて下世話な言い回しで申し訳ないが、 適任者が少なくなった宮家の女性独身皇族とご一緒になり、 未来の日本国のために、役割発揮をされてほしい。 言わば思いつきで女系天皇論を展開した天敵の小泉も引退した 今こそ、そのような論議というかお目出度いお話しが浮上してもよろしい。 宮家から天皇がでるということは800年に一度あるかないかの大役だが、 天皇陛下の祭祀を支えるためにも、危機感をもつべきではないかと感じる。 最後になるが、この『現代語 古事記』を読めば、 徳仁親王と秋篠宮文仁親王の立ち位置も容易く理解できる。 導星「牽」の竹田恒泰は後世に、間違いなく名を残す。 最後に竹田に深い深い感謝を送りたい☆ |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 3 年// 雨 巳 |
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