★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 3 年(雨巳)●11月 雨亥 // 移 動 祝 祭 日 |
■11月分一覧 (2013年●目次) |
西條奈加●無花果の実のなるころにで青春を解く(2013_1101) |
佐藤友哉●ナイン・ストーリーズに精彩はあるのか(2013_1103) |
岡部えつ●生き直しで後悔する懲りない過去(2013_1105) |
飛鳥井千砂●UNTITLEDという虚しい反面教師(2013_1107) |
瀬川深●ゲノムの国の恋人と緩くて楽しいオチ(2013_1109) |
秋吉理香子●暗黒女子の旧態依然にときめく愚(2013_1111) |
美奈川護●キーパーズ 碧山動物園日誌の真面目な熱さ(2013_1117) |
大沼紀子●真夜中のパン屋さんの暗黒には決別(2013_1119) |
堀田延●マダムマーマレードと暗い日曜日の謎(2013_1123) |
森沢明夫●ヒカルの卵が晴れ間になった(2013_1125) |
麻耶雄嵩●貴族探偵対女探偵のクラシックな趣向(2013_1129) |
■2013年11月01日(金)宝未 |
西條奈加○無花果の実のなるころにで青春の鍵を解く |
○05年(草酉)のDNA「調」年に「金春屋ゴメス」が、 第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビューし、 12年(海辰)の納音年には「涅槃の雪」で、 第18回中山義秀文学賞を受賞した西條奈加(64-1109/海戌)が、 08年(山子)のDNA「車」年に専門誌に連載し、 11年(宝卯)のDNA「玉」の支合年に上梓した 『無花果の実のなるころに』が、 09月20日(畑丑)のDNA「牽」の天冲殺日に、文庫化された。 同書は、時代小説を得意とする西條が、現代を舞台にしたばかりか、 ミステリであるということも興味深く、彼女なりの味付けに注目だ。 語り部の中学二年生になる男子主人公は、 父親が北海道に転勤することになったが、 中高一貫校に通学するために同行せず、 神楽坂に住む元芸者の祖母が営む履き物屋に同居することになる。 そして、代々男が料理をする家系のため、彼は憎いほど料理がうまく、 ヴァレンタインデーのチョコが殺到するのも、 そのお返しのホワイトデーを女子達が期待してのもの。 むろん祖母も彼のファンの一人だし、 何よりこの少年の清潔感がたまらない魅力で、不思議な吸引力となっている。 洞察力は素晴らしいが、デリカシーには欠けるお婆ちゃんが、 神楽坂界隈におこる事件を、感受性豊かな孫を助手に 解決していくばかりか、物語の最後では、祖母の力を借りずに、 自力で友を救うまでに成長する男子に喝采。 あたたかな人情と情緒あふれる作品集をぜひ堪能してもらいたい。 北海道生帯広市出身で、「龍」もないのに上京して、 東京英語専門学校を卒業後、貿易会社に勤務している西條は、 DNA「鳳」主導で、真っ直ぐで楽しい趣味の持ち主。 大好きであろう料理にしてもあれもこれも手をだせる万能型。 「鳳+調」は、表向き繊細で集中している時は近づきがたい印象。 「鳳+玉」は、自己を棚上げして他人を諭す能力。 才能はこの「玉」で、伝統性・歴史。 ひとつの方向性をじっくり掘りさげていく学びの精神。 だからこそ、時代小説なのだし、お婆ちゃんも登場する。 「鳳+鳳」は、肩肘張らない粘着質の少々荒れた波。無欲でもある。 「海+鳳+亥月」は、口うるさい批判力の塊。 「戌」年生まれ「海戌」は、自分が大好き。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の冷徹な「海」。 漂流物が海面を覆っており本質がなかなかみえづらいが、 表現力は多彩で、よく目をこらせば、 素材の耐久力を強化するために放流してある材木であったり、 存外売り物になりそうな海藻類であるので、相応に賑やか。 年支と日支が同一なので表裏なし。 総エネルギー229点はまずまずも、守護神火性は17点。 ただし、その燃料の木性は80点もあることだし、 まずまず、地道な生活を心がけていれば、崩れない。 年干支の「木戌」は言わずと知れた、さげ●●日座冲殺なので、 異性を真綿のようなもので、絞め殺すような恐怖だが、 仕事に活かせば、異彩を放つ傾向。 月干支の「草亥」も同じく日座冲殺のさげ●●で、 こちらは蔦がまとわりついて、そこから毒を注入し、 もっとも弱い部分を蝕む特性。 そして日干支の「海戌」は、旧く続く家系に産まれながら、 新しいことに挑戦していく好不調の波の少なくない人。 干支番号構成は、11-12-59と東方と北方の限られた領域。 あれもこれもやるわけではないし、時代整合性ある冬生まれで充分だ。 後天運は、初旬「1歳木戌」はDNA「鳳」の特別条件付10年運天冲殺と、 年干支「木戌」と律音のため、仕事面の異常干支日座冲殺的色は強くなり、 独創的な生き方を選択することで、成功運型となる。 2旬「11歳雨酉」は、DNA「石」の妥協と屈辱。 年支も日支も害のため、進むことも退くことも出来ずに、 宿命にない「龍」方向の英語の学校に甘んじた。 3旬「21歳海申」は、DNA「貫」の自分の居場所作り。 4旬「31歳宝未」は、DNA「玉」の歴史的なことへの 興味を深め、作品に挑戦しだす。 5旬「41歳鉄午」は、DNA「龍」の改善半会。 月干「草」を干合し「宝」が生成され、 才能の「玉」が増加し、極間近で使用できるようになりデビュー。 今後は6旬「51歳畑巳」は、DNA「牽」の大いなる名誉。 年干「木」を干合させれば「山」となり「車」の生成は多忙ともなる。 7旬「61歳山辰」は、DNA「車」の多忙で、 体力次第だが子丑なのでもつだろう。 8旬「71歳灯卯」は、DNA「司」の干合支合は、 木性天干一気の完成でもあり、新たな方向性に舵を切るか、 多くを従えてとてつもない潮流を起こす可能性もあり。 問題点は、宿命内にあるDNA「調」の独創性に呼応するとはいえ、 デビューとなった05年(草酉)は、どことなく病的。 だからこそ当初はファンタジー的要素があったともいえるが、 毒を吐くというより、屈折した雰囲気と理解したい。 そして本作の執筆が、天冲殺(08年/山子・09年/畑丑)の夢の中。 夢の中だからこそ、出来たのかも知れないが、 西條ミステリーの続編を望む声はたくさん届いていると聞く。 さて、本作内のお蔦さんというお婆ちゃんの名台詞は、 「罪をおかして罰をうけないというのね、実は当の本人がいちばん辛いんだよ」。 大人になっても、気づいていないと厳しい人生になるし、 若くして先人に薫陶を受けられた、少年は幸せだと思う。 女子の親を持つ身なら、最高のボーイフレンドになるだろうし、 息子ならば、それはそれで立派な若者の鑑と自慢できる。 これからの時代は争わず、和やかに暮らしていくのが良いのだよね☆ |
■2013年11月03日(日)雨酉 |
佐藤友哉○ナイン・ストーリーズに精彩はあるのか |
○年干支「山午」VS日干支「雨丑」の干合支害持ちで、 究極の表裏人間という才気を備えた、 故J.D.サリンジャー(1919-0101/雨丑)をこよなく尊敬し、 01年(宝巳)のDNA「牽」の害年に 「フリッカー式 鏡公彦にうってつけの殺人」で、 第21回メフィスト賞を受賞しデビュー。 07年(灯亥)の守護神DNA「調」の支合年には 「1000の小説とバックベアード」が、 第20回三島由紀夫賞を史上最年少受賞した佐藤友哉(80-1207/木寅)が、 04年(木申)から05年(草酉)に発表していた短編に最新作を加え、 DNA「玉」の過去を集大成する年らしく、サリンジャーに敬意を表し 『ナイン・ストーリーズ』として、 08月30日(山辰)のDNA「禄」日に上梓。 同書は、「チェリーフィッシュにうってつけの日」 「私のひょろひょろお兄ちゃん」「対ロボット戦争の前夜」 「憂い男」「小川のほとりで」「ナオミに捧ぐ 愛も汚辱のうちに」 「愛らしき目もと口は緑」「コードウェイナー・スミスの青の時代」 「レディ」の九篇で、佐藤の原点である北海道の 「鏡家」の兄弟姉妹がおりなす、不可解な物語。 構想十年、鏡家の七人の子供が汚辱の世界と戦う 幻の名篇が遂に単行本化という売りだが、時代を感じさせない設定とはいえ、 いささか色あせた感もあり、動きは鈍い。 北海道千歳市出身で、千歳北陽高等学校卒業後、フリーターを経て、 デビュー後の02年(海午)の月干支「山子」の天剋地冲を伴う、 DNA「龍」の半会年に、編集者にうながされるように 上京してきた佐藤は、「玉」冲殺主導で、 家・故郷・組織の犠牲を受けやすく、トラブルの肩代わりをするばかりか、 懲りない性癖で過去を断ち切りがたいので、 どうしても、積極的にそういう方向に流されてしまう傾向あり。 才能は主導する「玉」で、過去出自故郷だが、 冲殺された子丑なので、変わり果てた伝統芸能や 人の立ち入らない古代へ興味を持つのも悪くない。 「玉冲+禄」は、あまりにも計算しつくし、不自然。 「禄」×3もあるので、この傾向は頑なであり、 鏡家の子供達にしても、まるでロボットかと感じる部分あり。 佐藤自身が不器用なのだから、人物が多いとカバー出来ぬ様相。 だからだろう、この短編集も映像的ではなく、 読者がご丁寧にも、色々創造力を働かさないと、貧相な舞台にも見えてしまう。 誰にでも、どの方向にも良い顔をしようと、生月がすれば疲れるばかりだ。 「玉冲+車」は、考えたことをストレートに表現できず、 こねくりまわして、かえってわかりにくくしてしまう性癖。 「木+玉冲+子月」は、放浪者であり、 「申」年生まれ「木寅」は、動乱期には先頭にたてたが、 平和な世の中では、裏に引きこもる質。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の山間の戦争状態の樹木。 子丑天冲殺であろうと、常に斬り倒される危険性をはらんだ、 根もとが弱い樹木で、気は強くても総エネルギー175点は大木ではない。 特に主導する母親成分が冲殺され、配偶者成分の「山」が月干にあり、 父親や父親なみの先導者(編集者か)は少なくないが、 乗り越えて行くのは至難の業で、影響も受けるばかりか、犠牲とも裏腹。 守護神の火性は、冬生まれには弱い陽光の「鳳」だが、 日支「寅」内の深いばかりか、沈んだ状態。 さらには、年干支「鉄申」とは天剋地冲なので、 生きていくことじたいが、破滅的。 誰かを犠牲にするのか己がなるのかはともかく、頑丈ではない。 年干支「鉄申」は、マニュアル重視でのらりくらりの役人根性。 月干支「山子」は、叩かれても叩かれても枝葉を伸ばしながら立ち上がる。 そして日干支「木寅」は、マイペースの調整役。 干支番号構成は、57-25-51と虚の南方を主軸にした北方領域で、 さほど領域は広いとは言えずも、 とりあえずは時代整合性ありの冬生まれだ。 後天運は、初旬「10歳畑丑」が、DNA「司」の干合10年運天冲殺。 10歳以前は本も読まず、非文化的だったと本人も吐露。 しかし、稼働するのも風任せでは遅く、 10代後半に作家を目指し、しゃかりきになったようだが、 なかなかまとまらなかったのは、派手さのない10年運のうえ、 「木」が干合しても「山」になるだけなので、 加速されるわけがないのは仕方がないところ。 2旬「20歳鉄寅」は、DNA「車」で、年干支「鉄申」の納音。 「鉄」重なりの00年(鉄辰)が、年支「申」月支「子」のからむ三合会局で、 書きためておいた、青春の汁(本人談)を凝縮した作品で、 翌01年(宝巳)の名誉年でデビューも、害も同時にあったため、 評価はともかく、生涯売れにくい作家の誕生とあいなった。 07年(灯亥)には、佐藤には守護神年ながら、 相手にはDNA「石」の妥協年だった 同業者の島本理生(83-0518/陽午)と結婚するも、 共通干支がないばかりか、さすがの男剋しの「陽午」の島本に 結婚は早く、いつのまにか破綻。 現在の3旬「30歳宝卯」は、DNA「牽」の形づけ。 ここに入るやいなや、島本の月支「巳」の害で、日支「午」の半会ながら、 (島本の)条件なし天冲殺の10年(鉄寅)に再婚したと報じられるが、 現状は(島本の夢もあけ)、どうなっているかは不明。 この後の4旬「40歳海辰」は、DNA「龍」の 年支「申」と月支「子」のからむ三合会局で、 新しい潮流なので、変化するならこれをおいてないが、 不器用な「木」が流されるだけかも。 5旬「50歳雨巳」は、月干「山」の干合で方向性の変化とともに 嬉しい火性は生成されないこともないが、 主導DNA「玉」の自己確立とはいえ、 結果は害なので、過去に起こした何かの始末が待ち受ける。 6旬「60歳木午」のDNA「貫」の大半会で大事件大成果。 7旬「70歳草未」のDNA「石」の木性強化もあるが、 8旬「80歳陽申」のDNA「鳳」の守護神対冲まで、 持ち堪えられねば我が世の春も、困難であろう。 今年(13年/雨巳)は、主導DNA「玉」年で過去のまとめ。 月干「山」が干合されれば「陽」だし、年運は「灯」になるので、 冬生まれには、ムードは悪くないが、害年だけに結果は散々。 お膳立ては良くても、売れにくいし、SNSではしゃいだり、 なんだか音楽にうちこんでいるみたいなので、期待は出来そうもない。 生月冲殺が、これだけふらふらしていたら、厳しい。 『ナイン・ストーリーズ』にしても 鏡家の四歳であろうと二十歳そこそこであろうと、 大人の思考と会話をする違和感が、この時代にはかえって不健全な気だし、 このあたりが、肝心のサリンジャーの年干支「山午」を、 佐藤の月干支「山子」が納音しており、 彼をうまく利用できる感じでもないし、 サリンジャーほどの偏屈な運型でもなく、人間としての次元や質は別にして、 器や運格が違うので、もはや潮時でないか。 故人の害を切ったとしても、互いに冲殺範囲を備えており何も響かないのだ。 「玉」冲殺主導なのだし、相変わらず北海道でもなかろうし、 変化球の歴史物へ行った方が、佐藤には糧になる。 それに、友達レベルでしかない島本の存在も重しで、 佐藤が落ち着いて、仕事だけに集中できるものでもない。 まだ若いと言えば若いが、既に三十代に脚を踏み入れているのに、 流されすぎというか、冲殺されていようと 「木」にしては揺れ動きが半端ではない。 何がバンド活動だか知らないが、こんなブレ生月は成功しまいよ。 サリンジャーに失礼かもなあ☆ |
■2013年11月05日(火)草亥 |
岡部えつ○生き直しで後悔する懲りない過去 |
○「きらら携帯メール小説」で月間賞を受賞し、 08年(山子)のDNA「禄」の半会年の11月11日(草卯)の、 DNA「石」の天冲殺害日に、第三回幽・怪談文学賞の短篇部門で、 「枯骨の恋」で大賞を受賞し、同作で09年(畑丑)の干合年にデビューした 岡部えつ(64-1221/木辰)の『生き直し』が、 09月22日(宝卯)のDNA「牽」の天冲殺害日に上梓された。 同書は、同窓会出席のため、高校卒業以来およそ20年振りに 第二の故郷の片田舎を訪れた女性。 彼女は東京の小学校では、毎年学級委員を務める優等生だった。 担任から頼まれてクラスのいじめもなくし、 学校中で讃えられ、自信に輝く道を歩んでいた。 (いじめをうけた)当の本人が自殺するまでは・・・。 一転、糾弾の的となってしまった彼女は、 逃げるように田舎町に越してきたのだった。 だが、転校先のクラスのパワーバランスを拒絶した彼女は、 またも理不尽な仕打ちに苦しみ------如何にそこから抜けだしたのか。 その田舎町にあった不吉な伝承を小説化し、 ちょっとした有名人になって乗り込んだはいいけれど_____。 大阪府生まれの群馬県前橋市育ちの上州女。 現在は東京は武蔵野市吉祥寺近辺に棲息する岡部は、 「玉」主導で、凝り固まった性分で、旧い時分に刷り込まれた事情から なかなか抜けだせない、成長しづらい人。 だからだろう。冬生まれなのに、忌み神そのものなのに、母親と暮らしている。 才能も「玉」で、ひとつのことをじっくりと掘りさげたり、 旧いものを伝え教えていく役割。 「玉+禄」は、追従するのは得手だが、逃げるのは苦手なれど、 味のある計算されたパフォーマンスを行う。 「玉+貫」は、先は読めないが、今日明日をその場しのぎで切り抜ける。 「玉+鳳」は、自己を棚上げして客観的な主張のフリをする。 本人はいじめ被害者からの聞き取り取材を強調しているが、 この話の骨格は「玉」主導の岡部の体験が色濃く反映されているに違いない。 「木+玉+子月」は、頭は良いが実践に弱く、情にも流されやすい。 「辰」年生まれ「木辰」は、孤立しやすく孤独も慣れている。 「木辰」のDNA左3「禄」は穀潰しなので、結婚には不向きであるし、 不族の三業干支は、生きている間でもバラバラ。 この運型の最後は一人なのを暗示している。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の川辺の樹木。 月干に守護神「陽」が輝くが、夜中に太陽が照るわけもなく、 従って、この世のものとは思えない現象が起こりうる。 年干支と日干支が全く同一で表裏なしだが、 表のことを裏の顔でやったり、その逆もあるばかりか、 常に両天秤の人生を過ごしやすく、 不器用であったかと思えば、誤解されてこじらせやすい部分もあり。 夜なのに妙に目立つので、不審者にも声を掛けられたりするが、 危機意識が薄いため、平気で酔っ払って 夜歩きもするような自信過剰者でもある。 総エネルギー232点中木性94点なので、弱い流木ではなく、 立派な筏や木の橋や船、堤防にある並木にも見立てられるし、 月支「子」VS年支+日支「辰」の半会で、地支水性一気格と見れば、 水の都の連絡船とでもしておくか_____。 金性ゼロ(DNA車/牽なし)のため、剪定が一切行われずに、 だらしがない面もあり。気を抜くと働かなかったり、自尊心がなく、 歪なプライドの持ち主になりやすい。 金性がないということは、余分な重しがなく、自然のまま。 加工もされていないので、特に若年期はいわゆる天然であったはず。 月干支の「陽子」は、頭の回転の早い才人で、誰かにかつがれる 年干支と日干支の「木辰」は、しぶとく派手さはないのに目立ちたがり屋。 信仰心に厚く、同じような環境の人とばかりと交流していると、腐る。 干支番号構成は、41-13の西方と東方を結ぶ直線のみ。 広い領域はなく、かろうじて冬生まれの時代整合性を保っている。 後天運は、初旬「5歳草亥」が、木性強化とはいえ DNA「石」の特別条件付10年運天冲殺。 政治力に妥協和合に屈辱の環境は、何でもありで制御不能。 子供ながらに悩みはいっぱい。 2旬「15歳木戌」は、自我が強くなったDNA「貫」の 特別条件付10年運天冲殺で、納音付で、 未来も閉ざされ過去も破壊しつくされた時代。 事実、16歳だった80年(鉄申)の宿命にない金性の三合会局年に、 まるで斬り倒されるように、父親を失っているという。 主導する「玉」の「雨」が母親なら、 父親は「辰」内「山」であり、それが破壊しつくされたのだ。 社会にでたのも、この10年運であろうから、 あまり明るくない社会人スタートであった。 3旬「25歳雨巳」は、勝手知ったる主導DNA「玉」の自己確立。 母親の立場も理解し、ひとつの流れに入る。 4旬「35歳海申」は、月支「申」と年支と日支「辰」の三合会局で、 DNA「龍」の改良改革。 決め手はないものの、水性の氾濫のような中での最後でデビューも叶った。 現在の5旬「45歳宝未」は、DNA「牽」の宿命にない金性で名誉。 役割意識も濃厚になるが、守護神月干支「陽子」の干合支害は不安もいっぱい。 目標を変えすぎたり、年下に引きずられるようであれば、 救いの豊かな表現力に陰りがみられ、 夜の闇にどっぷり浸かり、危険極まりない。 不名誉な事件にも遭遇しかねないので、外で酒など飲まずに、 それこそ、本人の口癖のように「身の丈」で生きたほうが良さそうだ。 この後は6旬「55歳鉄午」は、立場の変化とDNA「車」の多忙。 若年期に燃焼しきっていなければ、ここでバランスをとられるように働く。 ただし、働かずに趣味に浸っていれば、常に厳しいほどの危険な目に遇う。 懲りないので、命を粗末にしやすいであろうが_____。 7旬「65歳畑巳」は、DNA「司」の堅実ならともかく、地味な個人投資では恥。 8旬「75歳山辰」は、DNA「禄」の感謝に奉仕。 あの世にお金も物も持ってはいけないということである。 岡部は、この作品を書くにあたって、かつて、パワーハラスメントの 事例を集めるサイトを運営していた関係で、 いじめ問題を取り上げたイベントに参加したり、 いじめ被害者から話を聞いたりする中で、 わたしがずっと心に引っかかっていた 「傍観者」という立場を形にしたかったという発言をする。 表裏がないわりには、素直さがないことも併せ持っているため、 全てを信用できることではない。 しかし、いわゆるところのいじめ被害は元凶は、協調性の無さであり、 特にこの三十年に起こった案件は、父性の弱体化であったり、 子に自慢できる生き方をしていない親の責任が少なくない。 また、片親であることも同様。 生き死に別にして、片親になってしまうような結婚に問題あり。 別れて、新たに異性を求めたり、死別でもないのに、 子供がいるのに成人するまで辛抱できなかったなどが殆どである。 そして、当該ケースはこれに、生月冲殺の自己発揮か、 天冲殺のお試しであろう。 なのに、逃げてしまったから、余計に困難な目に遭うし、 質の悪いことに、そこを尋ねなおすという「玉」主導の成長の無さ。 陰湿残酷になったのが、この三十年の陰の時代。 人々が個を楽しみ、家族の有難味を忘れ、好き勝手にやっていったツケである。 今年(13年/雨巳)から始まった陽の時代は、陰の時代の終焉で、 明るい未来へ向けていかねばならない。 だから、たとえ主導DNA「玉」年であろうと、 岡部みたいに、こんな暗い小説を書くべきではないのだ。 それを理解していかないと、辺りは暗いままで、闇の中でうごめくことになる。 夜遊びをしないのはもちろんのこと、 近くで陰湿な事件があったといって、エキセントリックになって だらだらとSNSで、心情を垂れ流さないのが、正しい。 それが出来ぬのなら「寂しがり屋の一人好き」なんて格好をつけないで、 生地へ戻るのが「玉」主導の寅卯天冲殺のさだめではないか。 それとも、吉祥寺が母親に関わる土地なのか。 時代整合性ある冬生まれでも、宿命にあわねば挫折する。 それを理解して、是非このうえなく明るいお話しを書いていただきたい。 生き直しなんか考えずに、未来あるのみだから☆ |
■2013年11月07日(木)灯丑 |
飛鳥井千砂○UNTITLEDという虚しい反面教師 |
○05年(草酉)の守護神的DNA「龍」の改良改革的半会年に 「はるがいったら」で、第18回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。 その後は、寡作ながら女性を観察する作品を発表してきた 飛鳥井千砂(79-0420/灯巳)の『UNTITLED』が、 08月06日(木辰)のDNA「玉」日に上梓された。 同作は、三十一歳の女性主人公は実家暮らしで未婚。 自分の中で培ってきた自己本位のルールを厳格に守り、 家族や勤めている会社の人間にも一切隙を見せることなく暮らしていたが、 ある日、携帯に家を出て一人暮らしをしている弟から二年ぶりに連絡が入った。 子供の頃から迷惑をかけられっぱなしで、 「一家の癌」だと思っている弟が連れてきたのは、自分と同じ年齢の女性。 それを境に弟以外は、ありふれて平穏だと信じていた 家族が抱える各々の秘密が曝され、人間の本性が浮き上がってくるのだが、 本人も自分の矛盾に気づいた時には、 崩壊していくことに、ストップをかけられなくなっていた。 信じられないほど、時代遅れで実際は呑気な主人公の 情けなさだけが浮き彫りになるばかりで、 いまどき、こんな罪作りな生き方をしていては、 春も晴れも来ぬであろうなと思うが反面教師と考えれば良い。 とはいえ、一昔前のドラマみたいなことを、 あえて小説という形で発表することに意義があるのかと、 のけぞりかえってしまうようなものである。 それでもあざとく計算しているからなのか、文章が重くないだけに罪作り。 北海道生まれ。愛知県稲沢市育ち。 愛知淑徳大学文学部国文学科を卒業で、万葉集を学んでいたという飛鳥井は、 さいたま新都心の辺りに一年程居住経験があり、 現在神奈川県横浜市在住で、「調」主導は、 ほんの少し昔の時代の女性の気持ちが良くわかる性癖で、 偏りが極めて大きいが、存外それに気づかぬもの。 弱くないので、本気になって仕返しされると怖いので、怒らせないのが得策。 「調+鳳」は、表向きにはモメずに、なあなあの体質。 「調+石」は、有能な補佐役であるとともに、平和時には見返りを求めず。 「調+調」は、常識にとらわれない。 「灯+調+辰月」は、地味なのに運命的方向に人生が進む。 「未」年生まれ「灯巳」は、仲介能力に長ける。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の山間盆地のネオンサイン。 家で食事をしてこなかった人を吸い寄せて、 食事を提供する場所で、料理はそこそこ、何でもござれ。 存外懐の深い店で、総エネルギーは普通人の倍ほど321点と、 料理にケチをつけようものならば、どんな仕打ちがまっているか恐ろしく、 与えられたもの(定食か)を喜んで食していれば、まず機嫌が良い。 土性過多は、表現力だけはあるので、バラエティ豊かなものが楽しめるのだ。 年干支「畑未」は、怒ると手がつけられないじゃじゃ馬で、他人を利用する。 月干支「山辰」は、じわじわ進む質も、家族と意思の疎通をはかるのは不得手。 そして日干支の「灯巳」は、熱くて強いが一方にしか走らずで、 広いところに放りだされたり、 自分のマニュアルにない場所では活動困難なわりには、 なんでも自分がやらないと気が済まない、面倒な人。 干支番号構成は、56-05-54で北方と東方のごく限られた場所で、 強い割には、汎用性は皆無。 後天運は、初旬「5歳畑巳」がDNA「鳳」の強化。 自分で楽しみを見つけるのは得手だっただろう。 インドア派で、本を読むのが好きな派手さのない子供だったはずだ。 日干支「灯巳」とは律音的(初旬のみ灯と畑は同格)なため成功運型。 2旬「15歳鉄午」は、DNA「司」の守護神の地味で真面目な学生時代。 月支「辰」と日支「巳」のくくりと年支「未」の間を埋める 春の終わりからスタートした夏の賑やかな方三位で、救われた。 現在の3旬「25歳宝未」は、DNA「禄」。 愛情奉仕の守護神で、デビュー。 事情不明ながら、会社を辞めて暇な時間に初めて書いた小説が受賞。 09年(畑丑)の条件なし天冲殺には、既に結婚していた記述があるが、 年上には縁のない子丑天冲殺にしては、早い結婚が少々気になる。 来年(14年/木午)から始まる4旬「35歳海申」は、 宿命にないDNA「牽」の名誉の10年運だが、 この人にさらなる栄誉がくるかは、 春生まれなのに、いまひとつ女性が強い時代の残像を引きずっているので、 新しい時代を取り入れていけるかが鍵になるので、未知数。 5旬「45歳雨酉」は月干支「山辰」の干合支合で夢目的の変化。 生成されるのは忌み神「陽」で妥協なのでブレーキ。 にもかかわらず、DNA「車」の半会なので、多忙なのか危険なのか。 6旬「55歳木戌」は、DNA「玉」の学びの特別条件付10年運天冲殺。 7旬「65歳草亥」は、DNA「龍」の創造力濃厚となる 特別条件付10年運天冲殺で、飛翔。 そして8旬「75歳陽子」はDNA「石」の忌み神10年運天冲殺で、 さすがに感謝や奉仕がなければ、焦土となる公算大。 趣味人で本も読む上に、大人になってからは、食べ歩きに始まり映画鑑賞と、 楽しい浮かれた生活を送っているようだが、 そこは本質なのだからやむなしだが、忙しいならばやめておけばいい、 twitterは滞っているし、blogも今や活動告知でしかない。 だったら、そんなものはやめて、本業邁進とも思うが、 どうやら、縁があるのかないのか、夫が建設業に従事しており、 子供もおらず、遊び歩いたかと思えば、猛烈に原稿を書いたりと、 さすが「調」主導だけに極端。 あの東日本大震災時の夫の現場は福島だったし、 今は、韓国をいったりきたりで本人も遊びに行っている。 冷めているのか、ぶっとんでいるのかはともかく、 同書での終了間際は、実は弟のほうが幸せだったというオチだが、 姉がなにしていたかなんて、種明かししなくても想像つくだろうから、 あえて書かないけれど、あまりに通俗的で恥知らずなのは、 宿命に正式な配偶者成分の「海」がないことと、 そもそも、これがないから、形に縛られない、あえて形を求めないのだが、 裏をかえせば、全部嘘で、ないだけに実は憧れ。 まあ、そんなところである。なお、この生年月日は元ワンギャルで、 ISSA(78-1209/草巳)とも噂になり、その後一般人と結婚し、 条件なし天冲殺に制御不能の女児(08-0929/宝丑)を出産した 木舩香織と同一であることを記しておきたい。 飛鳥井は知っているのであろうか。そして木舩香織も_____。 人生いろいろである☆ |
■2013年11月09日(土)畑卯 |
瀬川深○ゲノムの国の恋人と緩くて楽しいオチ |
○07年(灯亥)に「mit Tuba」で第23回太宰治賞を受賞。 翌08年(山子)の60年に2年しかない条件あり守護神天冲殺に 「チューバはうたう」と改題してデビューした小児科医の 瀬川深(74-0120/宝酉)の『ゲノムの国の恋人』が、 07月29日(陽申)の干合日に上梓された。 同作については、瀬川本人の言葉をあえて借りたいので引用させてもらう。 「タイトル通り、これはゲノムという人の遺伝情報の 総体が関わってくる小説ですが、 ものがたりは一種の往還記の体裁を取っています。 主人公がある場所に往って還ってくる物語で、 神話や叙事詩にも多くの類例があるところを見ると、 人類のもっとも古い物語形式のひとつであるかも知れません。 オデュッセイアなどは典型的な往還記ですね。 とある研究者のタナカが、とある理由によりとある土地に赴き、 ゲノムなる生命の書物を解読しようとするわけです。 それは人体の設計図であるのみならず、 この地上に初めて生命が誕生してから現在に至るまで、 連綿と複製と変異が繰り返されてきた 生命のアカシック・レコードでもあります。 ただしこの解読は、高雅な趣味めいたものなどではなく、 莫大なカネと大いなる権力とが入り交じって生じるに至った 理想の花嫁捜しの一環なわけであります。 さてもタナカは、この使命に応えることができるのか? 長い旅を終えて帰途に就くことができるのか? そもそも彼の帰り行く先とはいずこか?そのようなものがたりです」だそうだ。 補足すれば、職を探していた研究者が、報酬の高さにつられて、 東アジアとも中近東とも、北朝鮮ともわからぬ 独裁国家に行って帰ってくる話で、怪しげな日本語を操る案内人や、 七人の美しい姫君、狂おしいトーチカ内での秘め事、 豪勢な生活があったかと思えば追われどうしになったり、 突如洪水になったりなど、冒険活劇的様相もありながら、 ヒトゲノムの解析を通して、人間とは何かを探っていく。 遺伝子を解析して、独裁者が健康な後継者を得るための 壮大な遊びみたいなものだが、 さすがに「愛は遺伝子を越えるのか!異色の恋愛小説」 とか言われると、前半のだるさがえらく退屈で、 後半のあまりにも急激な展開についていくのが大変。 結構な仕掛けや、お約束の大どんでん返しもあるのだが、 しっかり読み込まないと、伏線からオチまで楽しめないなあという感想だ。 岩手県出身。栃木県宇都宮市育ち。東京医科歯科大学医学部を卒業し、 同大学院博士課程を経て、小説家兼小児科医兼研究者。 専門は遺伝学という瀬川は、DNA「龍」冲殺主導で、常に見直し・再出発で、 わかりやすい改良改革の達人も。あえて言えば、落ち着きなし。 とはいえ、才能も守護神もこの「龍」なので、生きやすく、 目的さえ明確なら燃焼もしやすいが、飽きやすかったり、 徹底的に没頭すれば、短命にもなりやすい。 「龍冲+龍」は、とまらない風来坊で、四十カ国も放浪しているらしいが、 それも、一般的な観光客が行かぬ場所に興味津々。 おいおいナオト・インティライミ(79-0815/木寅)かよ(笑)。 「龍冲+貫」は、忍耐力はあるようでなく、 質素なのか華美なのかは別にして、変わった風体が好き。 「龍冲+鳳」は、内面は葛藤ばかりで、気持ちはわりと小心。 「龍冲+禄」は、屈折した教養に裏付けられた冒険心も、 周囲の迷惑顧みずといったとこか。 「宝+龍冲+丑月」は、自身が子供みたいで、親縁なくも実力者に庇護される。 子縁は自分が子供なので、希薄ともいえる傾向。 「丑」年生まれ「宝酉」は、非現実的でこの世のものでない研究には似合う。 宿命の特長は、晩冬午前二時頃の特殊な機器。 地味だが有能なスーパーコンピュータで、適度な性能を与えられているが、 何を考えているか不明な生年生月冲殺でもあり、 使いこなす者にとっては、かけがえのない利器だが、 そうでない者にとっては、ただの真夜中のがらくたにしかすぎない。 なぜならば、火性ゼロ(DNA車/牽なし)で目立つ場所になく、 異性にも人気があるのかないのか不明も、屈折した感情あり。 だから、医者であろうと、ゲノムで配偶者を決定するなんて発想になる。 異性を物としてとらえているとは、さすがに言わないが、 あまりにも即物的で、さめた冬生まれだし、恋愛には不向きなのがよくわかる。 総エネルギー219点中金性92点だし、そこは強気な子丑天冲殺だが、 「畑」守護神は、やはり研究者であったりして、 その頭脳が匿われているのが普通だが、 冲殺された火性なしが、野人みたいになったうえに、 年支「丑」+月支「丑」VS日支「酉」の半会で、 地支は金性の一気格的になるので、一風変わった戦いを好み、 それが合気道三段の証しでもある。 年干支の「雨丑」は、長い時間をかけて本物になる粘りに粘る。 月干支の「草丑」は、地道で真面目で静寂。 そして日干支の「宝酉」は、毒にも薬にもなりづらい学究肌の強烈な自我。 干支番号構成は、50-02-58で、わずかに基軸は東方にあるが、ほぼ北方領域。 しかし、思いの外行動範囲は広くなく、放浪は若い時でしか出来ぬだろう。 後天運は初旬「5歳木子」が、DNA「司」の堅実さが損なわれる10年運天冲殺。 年支と月支の冲殺された「丑」が妙に支合したため、 結果を求めることが第一になった模様。 親の都合から自己発揮もしながら、それなりに過ごす。 2旬「15歳雨亥」は、DNA「鳳」のターボ運(子丑天冲殺回り)がはじまり、 何をやっても目立つ。放浪は単にこの人なりの遊びとも、思えてくる。 3旬「25歳海戌」は、DNA「調」の偏屈。 他人と同じ事はしたくない気持ちの害。医者としても修行。 ただし、強烈な「宝」に「海」は敵ではなく、ありがた迷惑だったのか、 宿命にない火性年の07年(灯亥)には、賞取りを実現している。 現在の4旬「35歳宝酉」は、DNA「貫」。 年支と月支の半会を伴う律音で、いわばそれまで素手で闘っていたのが、 突如変身をして、鎧甲をまとった武将なのか、 サイボーグにでもなった気分で、何でも強気で世間を渡っていく。 専念すれば本物だが、そこは幸か不幸か焦点定まらずの生年生月冲殺なので、 テキトーにやっているのだろう。 この後は5旬「45歳鉄申」は、DNA「石」の政治力がテーマで、 あまり強気だけはやっていけない時期。 6旬「55歳畑未」は、守護神DNA「龍」ながら、冲殺年支と月支の対冲もあり、 才能も際立つが、何らかの方向変換が望まれるだろう。 7旬「65歳山午」も、守護神DNA「玉」ながら旧きに縁。 8旬「75歳灯巳」は、DNA「車」のありえない火性。 9旬「85歳陽辰」は、DNA「牽」のありえない火性。 ようやく火性に照らされ、後世では再評価されるような立場になるかも。 さて、作家で遺伝学研究者の著者だからこそ書けた 「ゲノムの国の恋人」だが、 あれこれ設定や風景を想像しながら読めれば楽しいだろうが、 出だしと中盤は生年生月冲殺の影響もあるのか、 たいした事件も起こらず退屈でしかない。 だったら、短編でもいけそうだと断定したら身も蓋もなく、 最後はきっちり笑わせてくれたし、オチもあって安心したのは、 火性がなくても「宝酉」らしい、アイデアなのに違いない。 渾身の最高傑作にしては、力が入りすぎている感もあるし、 ゲノムをいくら研究しようと、人間には魂が宿っているのだから別物。 いくら遺伝学的に整合性あろうと、難しい話で男女が成立するわけでもない。 そこは、BEの10干12支が司る小宇宙を研究したほうが、話は早い。 相性は、BEでわかるんだから、簡単だぞ(笑)。 さて、この生年月日は、10年(鉄寅)に女優の広末涼子(80-0718/海辰)の 再婚相手となったCandle JUNEと同一である。 どちらかというと、ストイックなイメージで精悍な風情の彼に比して、 瀬川は、ふくよかで良き生活を堪能しているかに見える。 火性がないから、水太りかも知れぬが、その分鹿の耳飾りもしていない(爆)。 ただし、生年生月冲殺がtwitter中毒みたいでは、 本業にさわるし、そんな時間があるのなら、技術や人間を磨けよである☆ |
瀬川深○74-0120 |
宝草雨畑 酉丑丑-5 鳳禄貫龍龍(龍冲殺主導) 木性(17)火性(00)土性(38)金性(92)水性(72)/総合219 子丑生年生月冲殺/天冲殺(5歳木子) ターボ運(15歳〜)/三合会局(75歳灯巳)/地支半会金性一気格 火性ゼロ(配偶者成分皆無)/金性過多/水性過多 -5歳木子/15歳雨亥/25歳海戌/35歳宝酉/45歳鉄申/55歳畑未/65歳山午/75歳灯巳〜 |
■2013年11月11日(月)宝巳 |
秋吉理香子○暗黒女子の旧態依然にときめく愚 |
○08年(山子)の宿命の変則方三位 (年支「丑」→月支「寅」→日支「卯」)を補うDNA「玉」年に、 「雪の花」で第三回ヤフー・ジャパン文学賞を受賞。 翌09年(畑丑)のDNA「龍」年に、映画化もされた受賞作を含む 短編集「雪の花」にてデビュー。 別名義で映画やアニメなどの製作・脚本・監督を手がける 秋吉理香子(73-0224/宝卯)の守護神年らしい 『暗黒女子』が、06月19日(陽辰)の干合支害日に上梓された。 同書は、聖母女子高等学院で、理事長の娘で、 一番美しく一番カリスマ性のある女生徒が死んだことにより、 今晩学校に集められたのは、彼女を殺したと噂される、 同じ文学サークルの「容疑者」たち。 彼女たちは一人ずつ、自分が推理した彼女の死の真相を 「小説として」発表することになり、会は「告発」の場となり、 うら若き容疑者たちの「信じられない姿」が明かされていき――。 何度も何度も予想を裏切る黒い結末まで、 中途で止められぬ中毒性の高い作品だ。 全八章からなり、最初が闇の中での開会の挨拶。最後が閉会の挨拶。 登場人物は死んだ女生徒以外には、葬送を仕切る三年の同級生に、 もう一人の三年は何とか医大に合格したい者、 二年生は、本職パティシエに勝るとも劣らない者に、 中学生で文学賞を受賞した早熟の少女、 一年生は、唯一の奨学金受給者で、あとはブルガリアからの留学生。 死んだ者も含めば都合七名の女子高生達の暗部が、 これでもかと浮き彫りにされる、夢も希望もない前時代的な、 ひたすら暗い暗い話だが、今年(13年/雨巳)からは陰の時代を抜け、 明るい陽の時代に入ったので、これを読んだところで、 成功したり発憤したりということは皆無かも知れない。 兵庫県出身。早稲田大学第一文学部を卒業。ロヨラ・メリマウント大学院にて、 映画・TV製作修士号取得した秋吉は、DNA「司」主導で、 地味で自己中心的ながら、一人では生きていけぬ弱さあり。 「司+龍」は、用心深く自己のテリトリー内での冒険をする。 ということは、一応秋吉も女子カトリック校出身という ことだろうが真偽は不明。 才能はこの「龍」で、本人も海外への興味はあるようだし、 それも、ひねくれ者の要素もあるので、変化球好きの案外庶民派。 「司+禄」は、自制心はあるとは言えず、現実にとらわれ先見の明なし。 「司+鳳」は、時間をかけて忍耐力を駆使する個人主義者である。 「宝+司+寅月」は、表向きは華やかでなくても中身は激しい。 「丑」年生まれ「宝卯」は、内外シーソーである。 宿命の特長は、初春午前四時頃の雨中のマネキンにかけられた 安っぽいバーゲン品の宝飾品やバッグなどで、情けない姿。 守護神「雨」が年干で仕事には活かせそうだが、 月干木性の処理が97点もあるので、生活じみて手強く、 輝かさねばならぬ「宝」の良さを引き出せぬ懸念あり。 恐ろしいのは地支に変則方三位ばかりか表鬼門の所有。 屈折するのは自由だが、精神衛生上よくなさそうだ。 しかも総エネルギー224点中金性20点は弱く、実は中途半端に小心者である。 その自覚があるかないかは不明だが。 年干支「雨丑」は、なかなか動きがない時間のかかる粘り気。 月干支「木寅」は、マイペースで育てない仲介者。 そして日干支の「宝卯」は、二流の宝飾品であったり、 切れ味の悪い小刀で、庶民的な商い。 干支番号構成は、50-51-28で北方と南方を結ぶ 極めて汎用性のない領域。器用とはいいがたい。 後天運は、初旬「3歳草卯」は、DNA「禄」で引力本能の強化も、 これといった成功運型ではないが、92歳迄はターボ運(子丑天冲殺廻り)なので、 何をしても、迫力があったり目立ったりすることになる。 2旬「13歳陽辰」は、DNA「牽」の注目は 多大で光が当たる絶頂期だが、干合支害なので、異性に騙されたり、 名誉は与えられたり落とされたりと散々。その気になれば騙されるといった、 人間性をひねくれさせるには充分だった時代。 3旬「23歳灯巳」は、年支「丑」の半会があり世界は拡がったが、 DNA「車」で、危険だったり忙しかったりと修行の季節。 現在の4旬「33歳山午」は、初旬条件のないDNA「玉」の10年運天冲殺。 作家として、デビューすることにもなった。 この後は5旬「43歳畑未」は、才能DNA「龍」の10年運天冲殺で、 庶民的な改良改革となり、月干「木」を干合して方向性の変化があったり、 子供の変化などが、大きな胎動をうみだしていく。 すなわち干合月干は「山」となり、これが年干「雨」と二次干合すれば 「陽」になるので、これがさらに日干「宝」と三次干合で、 月干は「海」に、日干は「雨」になるため、 もとから所有する年干「雨」を加えて水性の天干一気も成立する。 何がどうなるかは、見ものであるとしておきたい。 ただし、初旬条件なし20年間の10年運天冲殺は、 よほどの感謝と奉仕がないと、揺り戻しも怖いことを付け加えておく。 それもあって、ターボ運はあろうと、 6旬「53歳鉄申」は、DNA「石」でボロボロだろうし、 7旬「63歳宝酉」は、DNA「貫」の納音で完全崩壊。 8旬「73歳海戌」は、DNA「調」の守護神支合で、 9旬「83歳雨亥」は、DNA「鳳」守護神半会でも、先までもつのか否か。 さて、偏った宿命だし、よせばいいのに、blogもtwitterもあるが、 思いだしたように更新するだけで、全く無用の長物。 そして、あまり私的なことにはふれないが、 何をあわてたのか、人生のおり返し地点の律音だった 11年(宝卯)の12月(鉄子)には、出産をしたようで、 その子供が重度のアトピーとかで専門の皮膚科医と突如交流している。 結婚しているのかも定かではないが、 内外シーソーが、仕事を必死にやっているのだから、 子供に問題がでるのは必定だし、実際のところ、仕事に生きたいのならば、 結婚はおろか(午未天冲殺でもあり)出産も向いていない。 ターボ運と10年運天冲殺が重なって、出会いもあったのだろうが、 このあたりが、もうひとつ伸びきれない残念な部分。 さて、あまり種明かしは出来ぬが『暗黒女子』の 随所に仕掛けられているトリックは稚拙で、あまりにも普通すぎて、 ああそうなんだという感動は期待できない。 せいぜい、こういうこともあるだろうなあという程度。 文中にある「学校教育は究極のサービス業だ」というセリフこそが 「宝卯」の高尚な部分がない発想なので、限界はある。 また「魂など、身体には宿っていない」というのも、 現実性が強く、文学性を著しく貶めている一部分にさえ見える。 見えないものは見えないが、私達はそれに司られているものなのだ。 最後になるが、大槻香奈(84-0217/宝巳)の装画は、 月干支「陽寅」VS日干支「宝巳」の干合支害持ちらしく、 毒のある風情で悪くはないのだが、 由緒正しい女子校にしては、あまりにも標準(セーラー)服すぎて、 昭和の時代かと錯覚してしまうようである。 これは11月27日(灯酉)にリリースされる 乃木坂46の7thシングル「バレッタ」のPVみたいでもある☆ |
■2013年11月17日(日)灯亥 |
美奈川護○キーパーズ 碧山動物園日誌の真面目な熱さ |
○09年(畑丑)のDNA「禄」の土性強化年に 「ヴァンダル画廊街の奇跡」で、第16回電撃小説大賞金賞を受賞し、 翌10年(鉄寅)のDNA「牽」年に電撃文庫よりデビューした 美奈川護(83-0527/草卯)が、敬愛するバンクシーに影響を受けたのか 『キーパーズ 碧山動物園日誌』を、 08月24日(海戌)のDNA「玉」の支合日に上梓した。 同作は、八歳の小学校の遠足で初めて動物園で、 国際自然保護連合(ICUN)作成のレッドリスト内絶滅危惧IA類指定種の アムールヒョウに魅せられた少年が、 休みのたびに動物園に回数券を買って通いつめ、 やがては同園の職員に運良く採用され、 当初は戸惑いながらも成長していく物語。 (主役は嵐の誰かがやれば丁度お似合いのドラマにもなる。) しかし、お目当てヒョウの余命が僅かと知り、 その死と、そしてその後の自分との向き合い方を見失いそうになるが、 悩む彼の前に不思議な少女が現れた。 北海道から上京して、園のアルバイトになったばかりで、 動物性タンパクは口にせず、お菓子ばかりを食べている彼女は、 柵から逃げた暴れ馬をたちどころに落ち着かせ、 知らないはずのその馬の名前まで言い当ててみせた。 彼女はなんと「動物の言葉が分かる」というのだが_____。 飼育員として休みもあまりなく、働きながら、 動物はもちろん、同世代の女子との会話も、 どこか不器用な青年が、自分の使命を再確認して、 晴れやかな未来へ進んでいくという愛あふれる展開だ。 (飼育員はどれだけシャワーを浴びようと、 その動物のニオイがついて、目をつむっても、 誰だかわかるというのも驚愕・・・) 千葉県出身で、芸術系大学出身の普通の会社員で、 「気が向いたときに本をだす」とうそぶき 豆乳好きで、会社で毎日飲んでいるので 上司から豆乳女という有難い呼称を賜るほど美味い美奈川は、 DNA「調」主導で、どこが普通なんだとツッコミたくなるほど偏狂(笑)。 しかも、本業も出版社のごく近くという位置で正体不明。 一応主導するので「調」を才能とするが、 独創的とはいえ、どこかズレも感じる危うさ。 「調+玉」は、得意分野以外はからっきし出来ず。 したがって、職業は普通ではないのが濃厚。 それも塩水から生成される「玉」ということで、 老舗ながら、なんでも扱う場所なら、宿命に合致しているが、 出身校が芸術系ということだし、地方出張も多いっていったいどんなだ。 さびれた古い町を訪れるのか_____。 おそらく出版社の営業あたりということにしておこう。 「調+貫」は、集団行動より個人活動。恩知らずなのに仲間は多い。 「調+龍」は、不平不満の温床で気分転換必要だが、愚痴は成長させない。 「調+鳳」は、曖昧でなあなあですませる。 「草+調+巳月」は、趣味人遊び人も、常人とは違う趣向。 「亥」年生まれ「草卯」は、あまり現実性なし。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の川辺で、 何故か不自然にライトアップされている草花。 あるいは突然の大雨に街灯をつけられた花壇。 総エネルギー176点しかないながら、 強固な子丑天冲殺のうえ、木性65点と強靱なので、 みてくれは目立つものの、土性19点では根っこに負けてしまい、 栄養を吸収できなかったり、金性16点もそこまで稼働力なし。 守護神水性も「雨亥」の激しさはあっても38点しかなく、 倍ほどある木性を支えきるのは至難の業で、 創造力を発揮するにも、どこかで手抜きせざるをえずか。 年干支「雨亥」VS月干支「灯巳」の天剋地冲は、 自分の関わらぬところで、騒動が起きる意で、 同書の主人公の立ち位置も、そんなところである。 年干支「雨亥」は、耐久力あるが意外と小心者。異性を踏み台にする。 月干支「灯巳」は、何でもやりたがるが、広いところに放りだされると萎縮。 あれこれやらぬことが大切。 そして日干支の「草卯」は、弱くはないが鈍重。 常に頭を働かせていないと、厳しい。 干支番号構成は、60-54-52と限定され、実は許容範囲は広くなく、 売りは全身子丑天冲殺という存在感であろうか。 後天運は、初旬「3歳山午」はDNA「司」の堅実味成分強化と、 年干「雨」が干合で、親の場所の変化は「灯」化して、 年干支「灯亥」VS月干支「灯巳」の表向きの秘密が生まれることになるも、 62歳までターボ運(子丑天冲殺回り)で、 何をやらせても目立つが、初旬稼働条件はなし。 お話しを考えるのが好きで、幼稚園からノートに書き付けていたそうだが、 真剣味が足りなかったか(笑)、遅いデビューは草卯らしいところ。 2旬「13歳畑未」は、年支「亥」VS日支「卯」を伴う DNA「禄」の三合会局で、受験と就職に消費したか。 一応、高校時代には、小説を書き始めたらしい。 現在の3旬「23歳鉄申」は、DNA「牽」の干合で名誉。 デビューはしたが、年支「亥」の害もあり、なかなか前進が不能。 この後は4旬「33歳宝酉」は、DNA「車」の多忙と天剋地冲。 進むも宿命天剋地冲なら、結果をだすほうも天剋地冲で、 人生が180度ガラリと変わるはず。 木性は強いので、絶命はなく、ともかく忙しいのであろう。 5旬「43歳海戌」は、DNA「玉」の支合。幼い時から夢を実現。 忌み神月干「灯」も「草」化で、より強靱になるばかり。 6旬「53歳雨亥」は、DNA「龍」の改良改革気分一新。 年干支と律音の守護神半会で、新たな成果。 その後は7旬「63歳木子」が、DNA「石」の10年運天冲殺。 8旬「73歳草丑」が、DNA「貫」の10年運天冲殺。 初旬にない晩年天冲殺で、ターボ運も終了しており、息切れか。 よほどの感謝や奉仕がないと、子丑天冲殺でも抜けきるのは辛いかも。 美奈川が手がけるライトノベルは、最近は女性向けのものも増えてきたが、 かつては男性対象だったようで、 「書く時は男の名前で行こう」という思いがあったそうで、 特に女性ということを隠そうと思っての意図はないようだが、 そうはいっても、狙っているのは「調」主導らしいところか。 今回の『キーパーズ 碧山動物園日誌』は、 アムールヒョウを主軸に置いた話だというのに、 書いた本人は一度も実物を見ないまま書きあげたという。 そうそう「龍」の創造力を守護神とするのだし、 良質な作家は「ハッタリをかます」というのが相場だと、 感心して誉めようと思ったら、 単純に取材にいける近場の上野動物園に アムールヒョウがいなかったという理由を聞いて、ズッコケた。 どれだけ嘘を塗りこんで、最もらしくするのかが作家の役目。 ライトノベルというよりは、真面目な作品に仕上がっており、感服。 ただし、兼業なので全力投入できぬのは理解するが、 この世界へのきっかけが条件なし天冲殺の夢の中で、 今が、その直近の守護神雨年を考えれば、 ラノベ女子作家交流会の温泉旅行をやったり、 twitterに流されているようでは、情けないではないか。本気だせよ。 それに、ルンバは猫を載せるものでもない☆ |
美奈川護○83-0527 |
草灯雨雨 卯巳亥+3 龍鳳貫調玉(調主導) 木性(65)火性(38)土性(19)金性(16)水性(38)/総合176 子丑天冲殺/天冲殺(63歳木子/73歳草丑) ターボ運(〜62歳)/三合会局(13歳畑未) 天剋地冲(33歳宝酉)/全身子丑天冲殺 木性過多/土性脆弱/金性脆弱 +3歳山午/13歳畑未/23歳鉄申/33歳宝酉/43歳海戌/53歳雨亥/63歳木子/73歳草丑〜 |
■2013年11月19日(火)畑丑 |
大沼紀子○真夜中のパン屋さんの暗黒には決別 |
○11年(宝卯)の06月05日(宝卯)の「宝卯」重なりに発売されると、 たちまち話題を呼び、13年(雨巳)になると、04月28日(木子)から NHK BSプレミアムで放送された大沼紀子(75-1223/雨卯)の 『真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ』が、 11月05日(草亥)の火曜日22時よりNHK総合で放送開始され、 累計百万部にも迫る最新刊の 『真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫』も、 10月04日(雨卯)の大沼の律音日に上梓された。 通称「まよパン」は、都会の片隅というか、 首都高と国道246号が交わる三軒茶屋界隈にある パン屋「ブランジェリークレバヤシ」は、 23時から29時までの真夜中の6時間だけ開店しているパン屋さんの話で、 あたたかい食卓がなくても、パンは誰にでも平等に美味しい。 それぞれ心に傷をかかえた登場人物が、心地良い居場所を見つける物語。 謎多き笑顔のオーナー暮林と、 口の悪い元ストーカー(笑)のパン職人が働くこの店は、 もともと暮林の妻が経営するはずだったが、 オープン前に、強風で飛んできたトタン屋根が 直撃し即死という事故でなくなったため、 (事故死は、嘘をついた人の死に方なので、何かは隠されているのであろうが、 普通に考えれば、強烈なお知らせ現象であり、 やはりブランジェに問題ありだろう) 急きょ商社マンだった夫が、意志を引き継ぐ形でオープンさせたもので、 パンの香りに誘われて、なぜか珍客ばかりが訪れる・・・。 夜の街を徘徊する小学生、ワケありなオカマ、ひきこもりの脚本家。 夜な夜な都会のはぐれ者たちが集まり、次々と困った事件を巻き起こすのだが、 主人公は、一応ドラマ版では、オーナーの暮林の妻の腹違いの 妹を名乗る高校生が、家庭の事情により親元を離れ、 「ブランジェリークレバヤシ」の二階に居候することになり、 事件も引き起こすが、すぐに店に打ち解け、 事件を解決してゆくという勇敢な少女だとして描かれている。 ほろ苦さと甘酸っぱさと、パンの温かい香りで心が満ちる秀逸な物語。 岐阜県高山市出身。法政大学を卒業後、 職を転々としたのちにフリーライター生活を経て、 シナリオ・センターで学び、脚本家として活動する。 その傍ら、05年(草酉)のDNA「鳳」の対冲年に、 「ゆくとし くるとし」で第9回坊ちゃん文学賞大賞を受賞。 翌06年(陽戌)の守護神支合年に、同作品で作家デビューした大沼は、 DNA「貫」主導で、初志貫徹。敵が多いほど頑固になるが、 そこは「雨霧」の類だから上手くやる。 「貫+鳳」は、表面は温厚に見えて、中は堅物。 「鳳」×3もあるので、趣味人だろうし、パンも焼くはずだが、 意固地で生きづらい面も持ちあわせている。 しかし、登場人物の名前に凝るなど笑える側面はこの人ならでは。 「貫+牽」は、打算あり。目的志向のためには、利用できるものはする。 才能は「牽」なので、名誉で賞をもらうのは嬉しいだろうし、 大好きな異性に誉めてもらったり、認めてもらうために頑張ることもある。 「雨+貫+子月」は、用心深く、 「卯」年生まれ「雨卯」は、王道を極めたい人。 未だライトノベルの範疇だが、本人はもっと成長を望んでいるはずである。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の山間の濃霧で、 多くの高山植物が休む湿地帯みたいな場所でもある。 総エネルギー153点の柔らかさで、うち木性は78点と表現力は優秀。 ただし火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人で、 温かみがないというよりは、暗いテーマもサラリと扱えるうえに、 土性は月干の17点の「山」のみで、好いた男のためには熱くなる。 問題は金性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、額面通りなら創造力なし。 親縁なしで、親になったとしたら、少々屈折する。 だから、失踪すれば子供が児相にいけるなんていう話の展開にもなる。 辰巳天冲殺らしく、生地生家を出たのは当然だが、 何故か「まよパン」のような濃い執筆の際には、帰郷するらしい。 DNA「玉」であえて自己を奮い立たせれば、無限大の力を発揮するのだろう。 年支も月支も「卯」で表裏なし。 現実優先の辰巳天冲殺としては、そこに矛盾は感じない。 年干支の「草卯」は、真面目だが鈍く、男性をバカにする傾向あり。 月干支の「山子」は、落ちても落ちても底から上昇する逞しさ。 吸収したものには、枝葉をつけて、自分なりに変えて行く。 そして日干支の「雨卯」は、常識的な模範生で、積み重ねが徳となる。 迫力はないが、子供が産まれると、盲目的な偏愛溺愛ともなるが、 大沼にとっては、作品もまた子供なのだろう。 干支番号構成は、52-25-40と東方欠けだが、 冬生まれでもあり、時代整合性は充分で、今が旬。 後天運は、初旬「5歳畑丑」はDNA「車」で、 飛騨高山の小京都を忙しく駆け巡るイメージだが、 木性成分を活かした、小さい頃から書くことが好きだったそうで、 遊びのひとつとして、お気に入りのドラマが終わったら その続編を書いたり、小説のラストを自分なりに書き換えたりしていたとか。 2旬「15歳鉄寅」は、宿命にない金性のDNA「玉」。 大卒後に一般企業に就職するも、若き頃の夢諦めきれずの「玉」と理解したい。 3旬「25歳宝卯」は、同じく宿命にない金性のDNA「龍」の改良改革。 「卯」は年支と日支に持ち、受け入れ態勢万全だったので、 会社を辞めて、脚本家生活をしながら著作にも励み、デビューとなった。 現在の4旬「35歳海辰」は、年支も日支も害で、 進むも退くも思い通りにならないが、月支「子」の半会で、 自信はみなぎっているので、気持ちの崩れはなく、10年運天冲殺でもあり、 宿命にない塩水のDNA「石」で、もめぬように、 さりとて突如流れに乗って、妙な形で名前が売れた状態。 この後は5旬「45歳雨巳」は、主導DNA「貫」の10年運天冲殺で、 自己確立をするばかりか、月干「山」が外的要素で干合すれば そこには、「陽」の火性が輝き環境も「灯」となるので、 さらなる上昇も夢ではない。 6旬「55歳木午」は、独創性はでるかも知れぬが、DNA「調」の寄り道。 7旬「65歳草未」は、DNA「鳳」の半会で、老境の楽しみ。 8旬「75歳陽申」は、DNA「司」のありえない地道な引力本能。 9旬「85歳灯酉」は、DNA「禄」で同じくありえない感謝と奉仕の 守護神火性がようやくやってくるので、最後は穏やかになれるに違いない。 ただし、現在の活躍は宿命にない金性10年運と、 20年にわたる10年運天冲殺のおかげ。 火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人だからといって、 感謝や奉仕がなければ、抜けた時の衝撃は、ただものではない。 売れたら、自然界に御礼をするのが、 正しい10年運天冲殺との付き合い方なのだが、大沼にはたしてそれができるか、 あと数年で冬の時代から春の時代になる。 薄汚れた雪解け水が山から濁流となって流れてくるのでは、世間は納得しない。 また、今年(13年/雨巳)から、三十年続いた陰の時代は終わり、 暗い話には、おさらばしたくなる、 陽気に包まれた明るい時代であることも認識すべきだ。 そして「まよパン」がドラマになるのも、大沼の主導DNA天冲殺現象だし、 全部感謝がなければ、(10年運の)害毒の影響もあるのだから、無に帰す。 その意味では、話のつくりは面白いし、 文章も「雨卯」らしく妙な癖がなくて、頭に入りやすいのは良いとしても、 夜をテーマにするのは、そろそろ時代整合性がなくなる。 陰の時代の隙間商売みたいなのは、これからは通用しなくなるし、 「卯」年生まれ「雨卯」は王道を行く人なのだから、 冬の深夜に生まれようと、夜が舞台のお話しは似合わない。 いつか昼間に営業する普通の店になろうよと願うばかりである。 でも「お金には綺麗も汚いもある」とか、ある意味使いつくされた感のある 「母親は子供を選べない。でも、子供は自ら母親を選んでくる」の 引用は良かった。まさに、そのとおりだからである。 だからこそ、母親はもっと自覚を持って子育てをせねばならない。 明るいハレは、実は女性の意識にもかかわってくる。 あと三冊だして閉店までやって、第二シリーズに行けるなら、一考してほしい。 さて、キャスティングだが、設定は30代後半とも思えるのに、 何故かオーナーを滝沢秀明(82-0329/宝亥)が演じている。 今年は、DNA「鳳」の守護神対冲年で、悪くはないのだが、 原作とは距離がある。 「アンティーク〜西洋骨董洋菓子店〜」ではないんだから(笑)。 また、ブランジェは関西ジャニーズjr.の桐山照史(89-0831/雨亥)。 目上剋しの子丑天冲殺はそぐわないし、月支「申」VS日支「亥」の害持ちは、 明らかに浮いており、ストーカー役だけならともかく、少々残念。 なお、亡くなった妻役が、あまり見ないうちに ふくよかになった伊藤歩(80-0414/灯巳)で、 子丑がらみばかりで、タッキーも難儀だなあと同情する。 また前田愛(83-1004/草丑)の実妹の前田亜季(85-0711/宝亥)も お久しぶりのクチで、看護師でシングルマザーを演ず。 そして常連客の六角精児(62-0624/雨巳)は、 年支「寅」VS日支「巳」の害持ちで表裏ありの生月冲殺で、 危ない趣味の引きこもり脚本家を快演。これは彼しかおらんかったろう。 主題歌は、CHARA(68-0113/海午)の『hug』で、 原作をよく理解した楽曲はさすがだね。 なお、陰の主人公とも言える女子高生役の土屋太鳳(95-0203/草丑)は、 「禄」主導の生年冲殺で、DNA「龍」年を活かした素晴らしい演技力。 パン屋二人のミスキャストを補っても有り余るほどの存在感を示し、 お得な役どころだと思う☆ |
大沼紀子○75-1223 |
雨山草灯 卯子卯※+5 鳳牽鳳貫鳳(貫主導) 木性(78)火性(00)土性(17)金性(00)水性(58)/総合153 辰巳天冲殺/天冲殺(35歳海辰/45歳雨巳) 主導DNA(45歳雨巳)/害(35歳海辰) 木性過多/火性ゼロ(野人)/土性脆弱/金性ゼロ +5歳畑丑/15歳鉄寅/25歳宝卯/35歳海辰/45歳雨巳/55歳木午/65歳草未/75歳陽申〜 |
■2013年11月23日(土)雨巳 |
堀田延○マダムマーマレードと暗い日曜日の謎 |
○10月25日(木子)から「出題編」が公開され、 11月22日(海辰)からは「回答編」が公開された 川口春奈(95-0210/海申)主演、高畑淳子(54-1011/鉄子)助演の 「マダム・マーマレードの異常な謎」の原作本になる 堀田延(68-0809/宝亥)の 『マダム・マーマレードと暗い日曜日』が、 09月27日(陽申)の干合支害日に上梓された。 同書は、33年(雨酉)にハンガリーで作曲され、 35年(草亥)に発売されるや多くの自殺者を生み出したという 曰く付きの曲「暗い日曜日」の謎を解決する冒険活劇で、 各国でカバーされたが、発売禁止になった真相に迫るもので、 二十歳そこそこのマダムマーマレードが、 射撃の名人で用心棒役の初老のマダムバルサミコを伴って オレンジ色のメルセデス540Kを駆って、 WEB連動で謎解きに挑むある意味面倒な作品で、 本編は海外撮影する費用もないのだろうか、 登場するのはオレンジ色のフェラーリだし、 話の筋も、全く別物なのだが、 年支「亥」VS月支「申」の害持ち生年冲殺の川口に 車の運転は似合わないことは、強調しておくとともに、 テンポは早くても都合の良い展開は、漫画並み。 暗い時代には、自死が多かった見本だが、 もはや明るい時代に入ったのだから、 根拠があろうとなかろうとマーマレード色の熱気は、 読み手に勇気と前進力を与えてくれるに違いなし。 東京都世田谷区出身在住の放送作家で、早稲田大学第一文学部を除籍。 在学中より雑誌「ホットドッグ・プレス」の ライターやテレビの放送作家として活動を開始。 「未来日記」「あいのり」「テラスハウス」 「もしもツアーズ」「学校へ行こう!」など多くのテレビ番組にかかわり、 日本最大の私設「スター・ウォーズ」ファンクラブの 「リトルファルコン」代表でDNA「玉」主導の堀田は、 若年期に出会った特別意識の強いものに、終生こだわり続けるため、 没頭すると、なかなか抜けだせず、気分転換下手。 「玉+玉」は、出来ないことはしない。無理をしない。 「玉」×3もあるため、相当意固地な俺様体質で頑固一徹の職人気質。 「玉+司」は、生活するための企画力あり。 才能は「司」で、愚直に積み上げていくが、毒も同様。 「玉+石」は、まずは理屈が先行。謎があっての謎解き。 その意味では、マッチポンプでもある。 「宝+玉+申月」は、つかみ所なく不気味。 実際は何を考えているのか不明な部分が多い。 「申」年生まれ「宝亥」は、自分には正直である。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の限定された用法にしか使えぬ 取り扱いの難しい精密機器だが、素人目には未完成。 それというのも、年支と月支「申」VS日支「亥」の害持ちで、 表裏ありというよりは、何をやっても真っ直ぐ進めない可哀想な面ありも、 堀田の場合は、それを才能として、まともではないテレビなどの番組に 才覚を発揮しているのだから、あり。総エネルギー234点はまずまずのうえ、 かなり時代遅れだが、金性109点と強く、ともかく強気。 木性11点と脆弱で情け容赦なく、感謝も奉仕も自己の楽しみのため。 火性ゼロ(DNA車/牽なし)は、陽の当たらぬ裏方で、配偶者成分皆無。 本人も嘆くが、遊びとも仕事ともつかないことが主たる活動なので、 結婚には、まるで縁なしで、私生活はなきに等しく地味そのもの。 年干支「山申」は、援軍到着をひたすら待つ強固な砦。 月干支「鉄申」は、マニュアル重視の役人魂。 そして、日干支「宝亥」は、感覚で生きる。 干支番号構成は、45-57-48で、ほぼ北方領域。 水分が少なくなく、水性守護神はかろうじて時代整合性あるが、 それも、あとわずかであるかもしれぬ。 後天運は、初旬「10歳宝酉」は恐ろしく遅咲きでDNA「貫」の鈍感力。 学究肌は得たうえに30代まではターボ運(子丑天冲殺廻り)で目立つが、 初旬稼働条件はなし。 2旬「20歳海戌」は、守護神のDNA「調」の 独創性で水を得たなにやら。他人のやらぬ手法で、そこそこの成功を見た。 3旬「30歳雨亥」は、DNA「鳳」の宿命にない遊び半分の守護神だが、 年干支「山申」の干合支害、月支「申」の害もあり、 前進するには、腕力頼りだったが、そこは守護神で何とかこなした。 年干「山」が干合で「陽」化したため、 ありえない火性の恩恵が得られたからであろう。 現在の4旬「40歳木子」は、DNA「司」で陰の引力本能で、 年支と月支の「申」の半会があるので、存外流れは良い。 この後は5旬「50歳草丑」は、DNA「禄」の感謝と奉仕。 あまりにも動きがなく苦難の時期。 6旬「60歳陽寅」は宿命にない火性の干合支合のDNA「牽」で名誉。 宿命の害も切れて、シャンとするか、とまどうか否かであろう。 7旬「70歳灯卯」は、DNA「車」で危険だが多忙で、 8旬「80歳山辰」は、主導DNA「玉」を迎え自己確立も、さすがに幕引き。 「私はマダム・マーマレード。この世のありとあらゆる謎をつかさどる女。 時間と空間を超え、あらゆる謎を解く宿命を負う女。 そして、この世で唯一人、解けない謎ない女」という主人公には、 力強く、絶対的な確信が宿っているように感じるが、 そんな彼女が二十一世紀の現代に降臨したのが、映画。 変化球持ちの「玉」主導なので、本作は欧州の過去。 少々オカルトが入っているのは、害持ちの特有として、 クイズを解きながら、映画も小説も楽しみたい人にはお薦めだが、 今年(13年/雨巳)は、年干「山」が干合で 有り難い「陽」化で映画になったが、同じく害持ちで魅力ありとはいえ、 「海」の川口は苗字のように「雨」で薄まり汽水域となり、 毒持ちの魅力も薄れた所が、失敗の要因だ。 TBS系ドラマ木9「夫のカノジョ」も設定に現実味がなく、 ついに視聴率は3%台。第八話で打ち切りになることが決定したが、 「雨」重なりの屈辱の害月ではやむなし。 でも、川口が悪いのではなく、脚本が醜悪だったり、 起用する側に問題ありなのだ☆ |
高畑淳子○54-1011 |
鉄木木灯 子戌午-1 禄禄調石玉(石主導) 木性(30)火性(36)土性(38)金性(40)水性(20)/総合164 辰巳天冲殺/天冲殺(41歳畑巳/51歳山辰) 主導DN害A(21歳宝未)/納音(31歳鉄午) 年干支VS日干支天剋地冲/水性脆弱 -1歳雨酉/11歳海申/21歳宝未/31歳鉄午/41歳畑巳/51歳山辰/61歳灯卯/71歳陽寅〜 |
■2013年11月25日(月)草未 |
森沢明夫○ヒカルの卵が晴れ間になった |
○06年(陽戌)のDNA「龍」の改良改革的守護神年に、 「ラストサムライ 片目のチャンピオン武田幸三」で、 第17回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞しデビュー。 09年(畑丑)の「津軽百年食堂」は、11年(宝卯)の主導DNA「調」年に、 オリエンタルラジオ主演で映画化。 近年精力的に活動する森沢明夫(69-0920/山戌)の 『ヒカルの卵』が、10月10日(畑酉)の 年支と月支の「酉」重なり日に上梓された。 同書は、限界集落と言われるほど田舎の養鶏場で、 主人公は現状打破をするために、革命を起こそうと思っていた。 もっとたくさんの人に「たまご」のおいしさを分かってほしい! その一途な気持ちだけで「卵かけごはん専門店」を開くことを決意したのだ。 「え?家で食べられるものを?」と周囲は大反対するも決めたことは実行。 そしてついにオープン!果たしてそのお店の運命は? 小さな村に大きな奇跡がおこったのか?! 良質の生月冲殺なのか、些細なことにはかまわず、 村の活性化のために、養鶏場を抵当にいれて勝負した賭けは、 さらに陽気な天冲殺現象がからんだように、 産直店から、卵のロールケーキ屋までと拡大されていく。 滅私奉公。自己の利益のためでない計画は、 さまざまな人々に、明るくやる気をもたらしていく。 途中、危うい展開になると思ったら、それも杞憂に終わる幸福の連鎖。 「財産を失うのは小さな痛手だけれど、勇気を失うのは人生を失うのと同じ」、 「人間の心は絶対に傷つかないんだ。自分が傷ついたと思っても、 それは磨かれただけなんだ」、 「まだ起きていない未来を不安がって、 せっかくの今を暗い気分にしてもしょうがない」 「いまこの瞬間を感謝の気持ちで生きて、それをひたすら続けていく」など、 ハレにつながるフレーズと展開は、養鶏場も卵かけごはん専門店も実話なれど、 森沢にかかってしまえば、ほのぼのとした田舎の素敵な話になる。 涙と笑いと、ちょっとしたミステリーもありの幸せの本質をつく良品である。 千葉県生まれ。早稲田大学人間科学部を卒業。 出版社勤務後、フリーになった森沢は、DNA「調」主導で、 格別な引き出しを備えた変わり者で、本質孤独。 「調+調」は、頑固なおばちゃん発想で、いわゆる常識は通用せず。 「調+玉」は、大人びた部分もあるが、世間知らずで向こう見ず。 才能はこの「玉」で、情熱的な生活の知恵。竈の火のような田舎の団欒。 「調+石」は、主役より補佐役的。 「調+司」は、本性真面目で、負けず嫌い。 「山+調+酉月」は、直感的だが持病持ち。 「酉」年生まれ「山戌」は、人と人をつなぐ仲介者の質。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の棚田がある雨に濡れそぼる「山」。 総エネルギー178点の小山だが、金性96点は時代整合性はともかく、 恐ろしく偏った売り物が、ギッシリつまっている宝庫。 しかし、木性ゼロ(DNA車/牽なし)は、それを隔離するわけでもなく、 むきだしの禿げ山のため、流出もあり、どこか抜けた憎めない部分あり。 覆われていないから、嘘はないのだろうが、見栄えはいまひとつ。 年支「酉」VS日支「戌」の害は、それだけなら表裏で持続力なしだが、 月支も「酉」なので、本当に憐れな人で、上に乗っている干を考慮すれば、 「畑」の友人知人仕事相手には裏切られ 「雨」の異性も近くにいるのだが縁がなかったり、 ロクでもない性悪であったり、離婚経験者であったりする。 これは、本作の主人公をとりまく登場人物にも反映されている。 年干支の「畑酉」は自力運。 月干支の「雨酉」は、度胸はあるのに心は弱い。 そして日干支の「山戌」は、家族思いもそれが伝われぬ葛藤と、 先祖の結婚がいわくつきという暗示ながら商売上手。 干支番号構成は、46-10-35で、東方基軸の西方北方で南方の暖かみはなし。 後天運は、初旬「4歳海申」は忌み神DNA「司」で堅実。 年支と月支が「酉」で日支が「戌」のため、秋の方三位が成立すると共に、 宿命内の害が軽減されるが、これといった特別稼働条件はなし。 2旬「14歳宝未」は、主導DNA「調」の自己確立で、 進み行く未来を腹に据えた。 3旬「24歳鉄午」は、DNA「鳳」の半会で、 中庸的な発信力で、出版社勤務は正解。 4旬「34歳畑巳」は、年干支「畑酉」の大半会と 月支「酉」の半会を伴う、DNA「石」の人間関係が正にも否にもなる 10年運天冲殺で、デビューし独立。 今年(13年/雨巳)から始まった5旬「44歳山辰」は、 年支と月支の「酉」の支合を伴う、 DNA「貫」の宿命害切れ納音10年運天冲殺で、 方向性の変化や目標の変化させれば、 月干「雨」が干合で「灯」の守護神に変化するもので、 過去に決別すれば、何かがふっきれスイッチの入る好機。 この後は6旬「54歳灯卯」が、同じく宿命害切れ 守護神DNA「玉」の10年運天冲殺だが、 前旬の成功に対し、感謝を厚くしていなければ、逆に炎上する恐れ。 7旬「64歳陽寅」は、DNA「龍」の単なる守護神改良改革。 8旬「74歳草丑」は、宿命にない木性のDNA「牽」だが、 なにしろ初旬条件がないので、どこまで活動できるかは未知数。 今年(13年/雨巳)は、年支「酉」の半会に、 月干支「雨酉」の大半会のある干合年で、 地道な作品であれば評価されるものだが、 あいにく条件なし天冲殺の夢の中。 木性がないことは、真剣に働くこともなく、 害持ちはお笑い芸人なみのおかしさも、それが夢の中で際だっているだけなら、 寂しい気もするが、それはそれ。 作品が少しでも評価されれば、本人の励みにもなる。 来年(14年/木午)は、宿命にない木性年で、DNA「車」。 たとえ「山」でも、受け身の忙しさが望まれるのだ。 本当の評価はこれからということなのだ。 なお、九月(宝酉)中旬には、脚を怪我して入院したようだ。 さすがに害月でやりすぎたか。 夢の中のあがきというか、余計な何かをやりすぎたのだろうか。 「山」が落ち着けないのであろうなあ☆ |
■2013年11月29日(金)畑亥 |
麻耶雄嵩○貴族探偵対女探偵のクラシックな趣向 |
○大学在学中の推理小説研究会に所属時に、 そうそうたる、お歴々の推挙を受けながら91年(宝未)にデビューするも、 (さすが洩星が「鳳」だと、なしくずしだな) 11年(宝卯)のDNA「牽」の条件なし天冲殺+害でようやく、 「隻眼の少女」で第64回日本推理作家協会賞と 第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞した 麻耶雄嵩(69-0529/木辰)の『貴族探偵対女探偵』が、 10月25日(木子)の大半会日に上梓された。 同作は、この世に存在するとも思えない貴族探偵を名乗る謎の男が活躍する、 いわゆる本格ミステリーシリーズで、今回は新米女探偵が、 全てにおいて型破りな貴族探偵と対決し、 期待を裏切らないいささか陳腐なトリックに挫折しながらも解決していく 王道と言えば王道、いささか紋切り型ながら、 一昔前の二時間ドラマなら充分対応可能な、 これといった輝きはないものの、クラシックな技術を駆使した連作集。 三重県上野市出身(現・伊賀市)で、京都大学工学部を卒業の麻耶は、 DNA「鳳」主導で、風流でたわわな果実を産みだす表現者で、 何かに肩入れするようにみえても、最後は敵にも花をもたす優しさあり。 「鳳+牽」は、一見取っつきにくいが、内面は温厚でありながら、お天気屋。 「鳳+禄」は、口先達者で、探偵もそんな感じ。 「鳳+司」は、忍耐力。堪え忍ぶことを美徳とする。 「木+鳳+巳月」は、論理性よりひらめき。 「酉」年生まれ「木辰」は、真っ直ぐ進む。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の樹木で、 年干も月干も「畑」なので、巡回でもするのか。 そうしないとヘソを曲げるのか。 年干支「畑酉」と月干支「畑巳」は共に倒柱の大半会で、 姉妹を相手にするようなものだが、年干支「畑酉」とは干合支合で盤石だが、 月干支「畑巳」も、隣り合わせで「辰巳」を形成し悪くない。 総エネルギー218点中自身の木性33点は実は心許ない優男。 にもかかわらず配偶者成分の土性は104点。 一人で三人は相手にするようなものだが、 もしも女性ではなく、金銭物質にもなるが、 稼いでもお金につぶされる運型は、DNA左3「禄」の「木辰」の宿命的なもの。 お金の使い方を知らないか、感謝も奉仕もなく潰れかねない。 なにしろ貴族探偵なんていう発想をするくらいで、 お金も好きでたまらない夏生まれの「木辰」だ。 しかし、密着しすぎれば日干だけ「山」に変質する 干合土性天干一気だし、白蟻倒柱体質も加味すれば、 集中しすぎると、目上を凌駕するか、山崩れの恐れ。 支える木性も少ないなら、夏生まれでも火性は23と僅か。 山崩れを支える内面の金性も45点で、 守護神水性などは13点しかないものだから、 創造力も良く言えば、古典的に使用している印象だ。 年干支の「畑酉」は、開拓者。 月干支の「畑巳」は、高地の村の長。 そして日干支の「木辰」は、渋いわりには目立ちたがり屋。 干支番号構成は、46-06-41で、東方基軸の西方と北方領域だが、 少々時代整合性には欠ける運型だ。 後天運は、初旬「8歳山辰」が、DNA「禄」。 引力本能で干合土性天干一気強化。 宿命内干合日干支と律音のため、成功運型。 デビューした2旬「18歳灯卯」は、DNA「調」。 害ながら10年運天冲殺。だから受け身なのだし、 害がらみなのでなかなか賞にも縁なし。 極端な手法が賛否両論もあったのだろうし、やむをえない部分もある。 3旬「28歳陽寅」は忌み神でもDNA「鳳」。 主導DNA10年運天冲殺で、自己確立。 ここは、伸び伸びと、おおいに作品を発表できた。 現在の4旬「38歳草丑」は、DNA「石」の和合性なり政治力だが、 年支「酉」に月支「巳」の半会に加え、「丑」の三合会局が成立し、 仕事世界が、現実的な面でとてつもなく拡がったので、 第64回日本推理作家協会賞と第11回本格ミステリ大賞をダブル受賞。 これは、そろそろ箔をつけさせてやろうという 自然界からの贈り物だったが、そこは始まりが害のため、 夢の中でありえない名誉をちょうだいしたという感じ。 今後は、5旬「48歳木子」は、日干支の大半会でDNA「貫」。 守りに入らぬためには、作風も何もかも大幅な変更がありうる。 さして実感のない「畑」の干合でも二つあれば、話は別で期待したい。 6旬「58歳雨亥」は晩年のDNA「玉」で守護神強化。 ターボ運(子丑天冲殺廻りで何をしても目立つ)のスタートで、 年寄りながら良き仕事をするはずだし、 7旬「68歳海戌」も、DNA「龍」の守護神対冲で、 同様に水なので、なかなか前進出来ずとも救いはあり。 8旬「78歳宝酉」は、DNA「牽」の支合は、栄誉で存在感増す。 この二年は、夏生まれにとっては待望の守護神年。 確かに相応に作品は発表しているが、単行本はコレ一冊はあまりにも寂しい。 夢と毒の中の受賞で、明けても緩んだままだったのか。 「何の権限もない人間が他人の秘密に触れようとするのだからね。 だからこそ、常に信念をもっていなければならない。 信念なき探偵は覘き屋と同じだ」と麻耶は言わせるが、 現実世界の探偵は免許もなく、浮気調査や不法な個人調査などを行い、 ある意味、格好をつけられているのは、小説のなかだけだ。 だからこそ、現実味が少なく、生活感がない。 このあたりは、おそらく社会に出て 心底疲れるほど、働いた経験がないからであろう。 世間では、こんなに簡単に殺人事件は起こりはしないし、 簡単に人も殺めたりしないし、これからの時代は特にそうなっていく。 だからこそ二時間ドラマ的としたが、設定の貴族もねえ。 守護神「玉」とはいえ、活かしてはおらず、ただ旧いだけにしか思えず、 ようやくたどりついたオチも、実は散々な感じ。 探偵に向いていない人には探偵を志すなという教訓だ☆ |
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