★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 4 年(木午)●06月 鉄午 // 移 動 祝 祭 日 |
■06月分一覧 (2014年●目次) |
越谷オサム●いとみち三の糸で完結の予定調和(2014_0601) |
南綾子●すべてわたしがやりましたの毒ばっか(2014_0607) |
仙田学●盗まれた遺書のパラレルワールドの地味(2014_0613) |
汀こるもの●ただし少女はレベル99が100にならぬ訳(2014_0615) |
深水黎一郎●テンペスタ 正義の七日間と熱い試練(2014_0618) |
向井湘吾●かまえ!ぼくたち剣士会の努力と持続(2014_0623) |
小川晴央●僕が七不思議になったわけの軽い毒(2014_0627) |
■2014年06月01日(日)雨卯 |
越谷オサム○いとみち三の糸で完結の予定調和 |
○20代のほとんどを、週5日1日8時間の マクドナルドのアルバイトとして過ごし、 01年(宝巳)のDNA「龍」の改良改革天冲殺年に、 第13回日本ファンタジーノベル大賞に応募した 「アパートと鬼と着せ替え人形」が最終選考まで残るも落選。 その後は応募せず、出版社で本の改装作業のアルバイトをしながら、 (版元に返品されてくる本をグラインダーで天地を削る) 04年(木申)の主導DNA「調」年に、 第16回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作 「ボーナス・トラック」でデビュー。 11年(宝卯)のDNA「龍」年には、「陽だまりの彼女」が 「2011年 おすすめ文庫大賞」を受賞し、同作は13年(雨巳)に映画化もされた 越谷オサム(71-1114/雨卯)が、11年(宝卯)に第一作を発表した 「いとみち」の第三部『いとみち 三の糸』を、 (二の糸は12年/海辰に刊行) 04月20日(宝酉)のDNA「龍」の対冲日に上梓し完結となった。 同作は、青森県弘前市内の高校一年生の相馬いとを 主人公にした成長ストーリーで、祖父は産まれる前に、 母は11年前32歳で乳癌で他界し、同じ西海岸(笑)つながりで、 ヴァン・ヘイレン好きで三味線の名手の祖母に育てられた影響で 濃い津軽弁を話すため、子供の頃から、その津軽弁がコンプレックスで、 かなりの人見知り、人とのコミュニケーションが苦手。 そこで、父親の大学教授の理解も得ながら、 何とか人見知りを克服しようと始めたのが、 青森市内にあるメイド喫茶「津軽メイド珈琲店」でのアルバイト。 ところがそうそう簡単に津軽弁が治る訳もなく、挨拶からして 「お、おけえりなせえまし、ごスずん様」とひどく訛るばかりか、 皆が呆れるくらいにドジっ娘ぶりを発揮。 そんな相馬いとの、バイト先であるメイド喫茶を舞台にした、 健全な青春物語は、高校一年生だった彼女も、ついに大学受験を決意し、 県内のシャッター通りをなくしたいという思いから、 専攻を都市工学と定め、東京で漫画家としてキャリアを始めた 元メイドの先輩を頼りながら、 (東京の)大学のオープンキャンパスに出かけるのだが、 喉が渇いて「自動販売機はどこですか」とたずねると 「寸胴・・・半泣き・」と聞き返されたり、 「ラストチャンス」が「茄子とチャーシュー?」と思われて 挫折しそうになるが、諦めかけて帰途に、仙台で下車して見学した 東北大学では、どうにか言葉が通じるようで、人々は温かい。 色々と歓待され、第一志望校に定めるも、 部活の写真部の後輩達との関係やバイト先でのさらなる事件に加え、 突如、YouTubeで話題になった祖母のもとに ヴァン・ヘイレン(55-0126/灯亥)が訪れたり、 試験当日のインフルエンザ騒ぎなどを乗りこえつつ、 彼女は無事、試験に合格できるのだろうか____。 ま、それはここで書くまでもない(笑)。 えっ!?と驚くサプライズはないものの、旅立ちはあたりまえにやってくる。 当然、続編はそれぞれの心の中で考えることで、越谷に望むものではない。 青春は永遠で、大志を抱けば、経験は足りずとも、 努力すれば報われるというものだ。 東京都足立区に生まれ、ほどなく埼玉県越谷市へ引越し、 高校時代は吹奏楽部に属し、自身が生まれた(リアルタイムではない) 70年代ミュージックをマニアックなまで愛し、特にビーチボーイズ好きとなり、 その後、就職につぶしのきくという短絡的な理由で、 学習院大学経済学部に進学するも、一年生前期の授業で間違いに気づき、 その後は気力がなくなり、まるで学校にいかなくなり、 籍だけはおいて、散歩と読書に明け暮れ四年で中退したという 経緯を持つ越谷は、DNA「調」主導で極端で、少女的感性を理解する。 言い訳をしても、他人とは同じ発想で生きてはいきたくない。 「調+調」は、常識が通用せず感覚的であり、頑固で人付き合いも下手。 「調+鳳」は、何かに妥協してでも、趣味に生きる。 「調+龍」は、不平不満がたまりやすく、感謝の気持ちも持ちづらい。 才能は「龍」で、自分とは少しだけ別世界を加工する創造力。 ただし酷使には耐えないので、丁寧に扱う必要あり。 「調+車」は、気にくわないことがあると衝突したり、 音楽や映画に浸り、何かをしていないと落ち着かない部分もあるので、 完全に引きこもることはない。 「雨+調+亥月」は、目的が見えないと真っ当な動きができずも、 本質は弱くはないので(亥×2)、神がかり的な事情で流れる。 「亥」年生まれ「雨卯」は、正直者のようで飾りはしない。 宿命の特長は、初冬午後十時頃の特別な砂地を蛇行して流れる川。 または、そういう場所に降り注ぐ、強くはない冷たいだけの霧雨なりモヤ。 そして、地面は年支「亥」月支「亥」VS日支「卯」の半会で 生成される木性が密集している、足下が確かなのか不安定なのか不明な場所。 とはいえ、その木性も火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人では、 しけた植物で、これが主導する成分なのだから、容易く成長はせず。 なので、作風も青いばかりか、若いこれからの人を描く。 成熟どころか、条件が揃わねば、腐りかねない作品(木性)なのだ。 なにしろ光合成しないんだから(笑)。 そして総エネルギー181点中火性ゼロは、 お金に貪欲かはともかく地道な生活に縁なし。 だから、いまでも母と姉夫婦と甥っ子と、恥も外聞もなく一軒家で同居生活。 辰巳天冲殺というのは現実的で、お金にきれいではないが、 火性ゼロ(DNA禄/司なし)は、無限大に稼ぐが徹底的に寄生するだけ。 土性は10点しかないうえに、 「調」主導で女性に特殊な思いいれもありすぎて、縁も薄い。 恋の話を挿入しても、あっさりしたもので、そこは健全だろう。 創造力の金性も実は15点しかないのだが、これはありすぎても濁るので、 素晴らしきワンパターンと理解できる。 年干支の「宝亥」は、感性鋭いものの精神的にも肉体的にもデリケート。 月干支の「畑亥」は、イザという時に度胸の良い勝負運。 身体の霊感もあるので、三味線にも挑戦する。 そして日干支の「雨卯」は、影の薄い貴族のようで、どこか頼りなさげ。 迫力と安定感に欠けるが、持続させていけば本物となる。 干支番号構成は、48-36-40と北方と西方カバーで時代におもねる訳ではない。 後天運は、初旬「2歳山戌」が土性強化のDNA「牽」の干合支合で、 ひとつの役割を形にするので、成功運型。 とはいえ、長男でも結婚するわけでもなく、 時に姉夫婦の下働きまですることになるのは、 いわゆるオタク気質でも、ある意味人畜無害なのと、 地面をはいつくばっても成功してやろうという気概がなく、 現実優先で、住まいに固執した辰巳天冲殺で、 生地生家をいったんは後にせねば爆発的成功は望めない。 2旬「12歳灯酉」は、DNA「禄」の宿命にない熱い火性の天剋地冲で、 音楽に触れたり、読書を通じ、しばしの安定を得るが、 それも大学入学で使い果たした感あり。 3旬「22歳陽申」は、宿命にない火性のDNA「司」は、そのまま地味。 年支も月支も(共に亥)も害で、前進不能で立場も不安定。 しかも、年干「宝」と10年運「陽」が干合すれば、 それぞれ「雨」と「海」になり、完全な濁り水状態となり、 DNA「石」の屈辱妥協にも伏し、正業ではなくアルバイトで糊口をしのぐ。 なので何とか這い上がろうとしても受賞には至らず。 4旬「32歳草未」は、DNA「鳳」で、冷静沈着。 年支と月支の「亥」と日支「卯」のからむ三合会局で、 世界は格段に拡がり、「未」内火性「灯」の薄らとした応援も得て、デビュー。 現在の5旬「42歳木午」は、決め手はなくも主導DNA「調」で自己確立。 「午」内火性の「灯」の応援もあり、 それなりに本人は絶好調を確信しているだろうが、 そこは野人らしく、感謝もなければ、淡々と流れて行くだけ。 この後は6旬「52歳雨巳」が、突如やってくるDNA「貫」の10年運天冲殺。 年支の「亥」は対冲、月干支「畑亥」は天剋地冲のため、 急ブレーキがかかるが、雨川ならば、強制的に進路変更が行われるだけで、 意固地にならず、流れに沿えば「巳」内火性「陽」も いくらか助けになり問題なし。 7旬「62歳海辰」は、DNA「石」の屈辱妥協の10年運天冲殺と害で、 仲間や周囲の人間が信じられなくなり、急降下もあり。 これを避けるためには、今の成功にあぐらをかくことなく 感謝に感謝を重ね、低姿勢で生き抜くか、 奉仕による自然界へのお返ししかない。 8旬「72歳宝卯」は、DNA「龍」の改良改革で、今生の別れか蘇生ながら、 野人なので、火性の応援がない、冷たい雨に需要があるかは不明。 大学受験への突入が88年(山辰)の60年に一度の干合支害天冲殺で、 まず流れ行く先を間違えたところに、 実際に入ったのが89年(畑巳)の年支「亥」の対冲と 月干支「畑亥」の天剋地冲を伴う、DNA「車」の条件なし天冲殺で、 誤りに気づいて、焦燥感を感じても、野人なので仕切り直しがきかなかった。 アルバイトに精を出したのは、そんな邪気を時間がかかりながらも、 排出していったのだろうが、そこは主導するのが「調」なので、 豊かでも落ち着いた中庸の精神は微塵もない。 辰巳天冲殺であるばかりに、つい目前の住まいがあることにあぐらをかき、 都会へでて一人暮らしが出来なかったのが、二十代低迷期の理由だ。 そこが中途半端に中央に近いところに住まう辰巳天冲殺の弱点であろう。 まして、毒にも薬にもならなそうな「雨卯」ならば、 家族にも嫌われぬだろうし、 主導せずとも、年支と月支の「亥」内「海」の 薄汚れたDNA「石」の手抜きや妥協や狡猾さがあるので、 そりゃあ喰うに困らぬところだけは確保したいだろうが、それが過ち。 だから着想は良くても、作品が平面的で立体感がないのだ。 漫画みたいな展開も、本当の苦労をしていないからに違いない。 そして文章は「雨」なのに、いまひとつ滑らかでなくリズム感に乏しいのは、 無用な蛇行を繰り返してきた、冷たい雨川らしいが、 衝撃の結末で読者を裏切らないのは、「雨卯」としては合格と思う☆ |
■2014年06月07日(土)畑酉 |
南綾子○すべてわたしがやりましたの毒ばっか |
○05年(草酉)のDNA「龍」年に、名古屋弁の少年が主人公で日記体の 「夏がおわる」で、第4回「女による女のためのR-18文学賞」大賞を受賞し、 同作収録の「ほしいあいたいすきいれて」で、07年(灯亥)にデビュー。 主に官能小説の書き手として認知されている 南綾子(81-0119/灯酉)の最新作で、犯罪女連作集のような 『すべてわたしがやりました』が、 03月20日(鉄寅)のDNA「司」日に上梓された。 同書は、読むだけで陰気な気分になるような、 時代整合性なき暗くて夢も希望も感じられぬ、悪事に生きる女性達の物語で、 容赦なく狡い女、盗む女、逃げる女、溺れる女、殺させる女など これでもかと絶望的な日常を提示してくれる。 誇れる部分はもちろんなく、反面教師にもならない。 でも、どこかにはいるのであろうなと想像してしまう、 マイナスオーラに包まれた、ろくでもない嫌な女性を、 これでもかと登場させた内容のため、よって、詳細にふれたくもない(笑)。 愛知県名古屋市に生まれ、現在は四年生大学になっている 愛知淑徳短期大学で短歌を学び、 当初は地元で雑誌編集の仕事をしていたようだが 02年(海午)の干合年に名古屋から東上し、夜職の会社でフリータとして働き、 神奈川県横浜市の周辺部に居住していると思われる南は、 小学生時代には、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された 飛鳥涼(58-0224/海申)好きと告白する、 DNA「鳳」の少々だらしのない遊び人。 「鳳+司」は、髪を五日も洗わなかったりと外見にも無頓着。 個人主義で、どちらかと言えば、自分さえ良ければという気持ちが強い。 あの震災時にも、郷土愛もないといいながら、 真っ先に「実家に逃げ帰った」と堂々豪語する。 さすが、自己中心の現実しか見えない辰巳天冲殺であるなあ。 「鳳+禄」は、口だけは達者だから、 犯罪小説の主人公のように、感覚的に本能のまま書く。 「鳳+鳳」は、食欲だけはあるが抑制知らず。 「灯+鳳+丑月」は、しぶといのが取り柄で、 「申」年生まれ「灯酉」は、好む好まざるは別にして、 孤独であり孤立しやすい傾向。 宿命の特長は、晩冬深夜午前二時頃の死んだように眠っている 街工場の灯ることのない照明。 総エネルギー229点は相応でも、自身の火性は21点と小者のうえ、 木性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人は、品性の欠片もなく、 常に異性との営みのことを考えたりしていいて、ほとんど動物。 ほっておけば火性の倍ある土性で気力は萎え、 金性114点は意地汚く、ともかく生活のためには働く。 原則、燃料がない火性で輝くことはないため、 他人と同じ発想では、勝負が出来なくなるので、 悪徳や犯罪や下品を極めるしかない。 そこで開き直り、ないものは無限大に使い、 遊びの一環みたいな流れで文章を書く。 何もしなければ、地味を通り越して輝くことは一切ないので、 本人なりに活路を開こうと努力はしているのだろうが、 本質的な暗さは否定のしようがなく、修練をしようと、隠せぬものは隠せず。 年支「申」と日支「酉」は金性で、月支「丑」はぬかるむ冬の土性だが、 日支と半会で金性化するので、地支金性一気格は、 現実面は争いばかりであったり、見かけ以上に闘争本能は強く、 生産性を上げぬと生活がなりたたないので、 漆黒の中で無理矢理工場のラインを動かしているようなもの。 手動で発電するしかないので、効率は相当落ちるが、それもこの人らしい。 年干支の「鉄申」は、型にはめないと生きづらいので、 自分にしか通用せずとも、マニュアル任せ。 月干支の「畑丑」は、誰かを利用して生活したり、 他人に刺激されて、兼業とはいえ何とか作家のはしくれとして生きる。 その意味では「文芸アネモネ」の仲間は、良くも悪くも刺激なのであろう。 そして日干支の「灯酉」は、ある一線までは、無鉄砲で度胸あり。 単純でわかりやすい浪花節体質で、頭の回転は悪くないが 使いどころの難しさあり。 ない方向だが、遊ばずに教養をとことんつければ、本物にもなる。 干支番号構成は、57-26-34で北方南方西方で、 未来へ一歩踏みだす象徴領域となる東方欠けが残念。 後天運は、初旬「5歳山子」は、変剋律付きのDNA「調」で極端な悩み。 これは女性特有のもので、現実的な辰巳でもあり、 年支「申」の半会と、月支「丑」の支合で無益な水性過多となり、 燃料のない灯火としては、肉体的な弱みをかかえることになるが、 ジャンクフードや即席焼きそばを断ち切れぬようでは、改善しまい。 反抗的ひねくれ、他人とは異なる生き方をしたい願望は、強くすりこまれた。 2旬「15歳灯亥」は、DNA「貫」で自分との戦い、 自分を守ることであり、「亥」内に陽の木性「木」が出現して、 大学ノートに小説らしきものを苦悩や妄想と共に、書き始めたものである。 受賞は、ギリギリこの10年運の最後で、年運の木性の応援もあり形になった。 現在の3旬「25歳陽戌」は、DNA「石」の害で、少々ろくでもない交友関係。 blogに目を通せば、私生活はだらけきっているようで、交友関係が悪い害で、 志があろうと、ふしだらになったり、遊興優先になったりと、 野人が自分の思い通りにならぬのだから、始末が悪いというか、 人間も腐るから、自ずとその作品は、犯罪的になるのもやむをえまい。 この後は4旬「35歳草酉」は、宿命にない木性DNA「龍」の蘇生改良改革。 それまでの鬱積したものを、気持ち良く追いだして、清新な風をとりこめば、 過去は過去として、新たな魅力を発信できないこともない。 ただし、線香花火のような木性なので、使いどころや扱い次第か。 5旬「45歳木申」は、DNA「玉」の馴染まぬ出身地とのかかわりや、 目上女性との交流もあるだろうが、若い頃に立ち返って、 分別をもちながら、真っ当な作品に挑むことも可能。 とはいっても、若さとその後の木性20年目一杯使用したあとの 6旬「55歳雨未」は。DNA「車」だし、 7旬「65歳海午」は、DNA「牽」の水性は使い勝手も悪く、 三合会局の財力が廻っても晩年の「75歳宝巳」は、DNA「禄」。 もはや疲弊してしまっているに違いない。 色々事情はあろうが、野人には救いがないのだから、 それを逆手にとって作家で生きていこうとするならば、 書く姿勢はもっともっと貪欲でないと、突破できぬ。 それに、地力強化するためには、ともかく野菜を摂取せねば、 口先や思いつき、感覚的ではない想像力を養うことはできない。 温めながらスープにして、身体を冷やさないことが大切で、 餌みたいな燃料補給をしていたら、表面的な官能小説や、 それこそ、悪事の限りをつくす品性下劣小説にしか 縁がなくなってしまうので、不規則な生活をあらため、自律できるかが鍵。 現在の10年運は、悪友の影響でただれた生活もあるだろうが、 それは本来理性さえあれば、淘汰できるはず。 今は毒にまみれた害の10年運でも、明ければ救いはあるのだから、 前倒しして使用できるよう努力していくことだ。 退屈だから、名古屋を出てきたことは、容認するとして、 忌み神天冲殺二年(12年/海辰・13年/雨巳)で、 タップリと卑屈になりさがって落ちたのだから、 この二年(14年/木午・15年/草未)で復活して、 次の10年運に希望がもてるように、目覚めるべきだ。 そして金性が強いから仕方ないのだろうが、害の10年運の条件なし天冲殺で、 歯列矯正など始めても失敗に気づく。 なんともブレまくりの南だが、早くどうでもよい友人もどきとの関係を清算し、 昼間の気を浴びて、健康になってほしい。 もう陽の時代で、暗い冬の時代は終わっているのだから☆ |
■2014年06月13日(金)草卯 |
仙田学○盗まれた遺書のパラレルワールドの地味 |
○02年(海午)に「中国の拷問」で、第19回早稲田文学新人賞を受賞しながら、 単行本になったのが、今年(14年/木午)の03月30日(鉄子)に上梓された 短編集『盗まれた遺書』に収録されるのが初めてで、 さすが、時間のかかる「雨」らしさを証明しているのが、 仙田学(75-0127/雨酉)である。 同書は、撮り続ける女、盗り続ける男。 ある日、ある女性のもたらした一通の遺書が、二人を出会わせてしまった。 惹かれる側は、女から全てを盗もうとするのだが、そうは簡単にいかない。 寡作の仙田が、この十年に早稲田文学に発表した、 孤独な喫茶店店主のパラレルワールドやら、理解不能の天才的な万引き。 難解以上に、趣味はとても良いとはいえない。 うーん、こんなにどんよりするなら、 ラノベの「ツルツルちゃん」にしておけばよかった(笑)。 まるで言葉の拷問にあっているようで、 生肉にかかわる部分は、特に不潔で耐えられぬものがあったが、 すらすら言葉のリズムを堪能したい人には推奨できぬ、 美しいとはいえない、冷えきった作品といえよう。 京都府生まれ。大阪芸術大学芸術計画学科を中退。 関西大学文学部フランス文学科を卒業。 学習院大学大学院フランス文学科博士課程単位取得退学という経歴で、 仲が良い絵本作家の妹(76-XXXX)が、京都市右京区にいるらしく、 本人は、東京都武蔵野市在住で、世を忍ぶ仮の姿は何かも、 生活実態がまるで不明な仙田は、DNA「車」主導で、 常に危険にさらされている状態で、根っ子は単純。 「車+調」は、行動の葛藤で、攻撃や刺激を繰り返す 水鉄砲みたいな存在で、見目はエキセントリック。 才能は、この二つある「調」で独創性なので、趣味は女性的感性であり女装。 早稲田文学13年(雨巳の大半会年)06月号では表紙と巻頭グラビアになっている。 「車+龍」は、特別意識の強いひらめきが売り。 「車+禄」は、普通のサラリーマンには向かず、良く言えば冷たくても天然。 「雨+車+丑月」は、言葉で周囲を攻撃する。 「寅」年生まれ「雨酉」は、自身では矛盾を感じず。 宿命の特長は、晩冬深夜の雨であり川。 頑丈な薪を備えた独特な照明に照らされたものだが、 雨川を飲料水にみたて、果物の「木」を「灯」で味付けした売り物も、 真夜中にどれだけ需要があるのかは疑問だが、 月干に守護神「灯」、さらにその守護神の年干「木」があるため、 この時間帯では、不自然さのない理想的な姿だが、 格別な特長が無いかわりに、無理をせねば困難な局面を迎えることもない。 年干支の「木寅」は、マイペースのムードメーカー。 月干支の「灯丑」は、先祖のなし得なかった 野望を叶える因縁持ちで、目的のためには周囲を犠牲。 そして日干支の「雨酉」は頭脳明晰で如才なく不快感は与えず。 大胆であろうと、裏側の世界で社交をひろめ、何かを踏み台にする傾向あり。 干支番号構成は、51-14-10で冬から春の領域で、 冬生まれでもあり、時代整合はないとは言えず。 後天運は、初旬「3歳山寅」でDNA「牽」の権威や、 あまり縁のない品性を強烈に与えられたが、 稼働運ではないので、緩やかなもの。 冬生まれなので、干合火性化は望むところで、 それなりには恵まれた部分もあったはずだ。 2旬「13歳畑卯」は、DNA「車」の主導DNAにして天剋地冲。 自己確立もしたし、忙しく学ぶ方向性も変えた。 3旬「23歳鉄辰」は、DNA「玉」の支合。 時間をかけて、掘りさげて、賞はとったものの、 どのように生活していたかも、日頃の活動も全く見えず。 現在の4旬「33歳宝巳」は、DNA「龍」の改良改革で、 月支「丑」と日支「酉」のからむ三合会局で、勢いがつくが、 年支「寅」が惜しいところで害なので、急速な前進は望めず。 今後は5旬「43歳海午」は、年支「寅」の半会は期待出来ても、 守護神月干「灯」が消されかねないDNA「石」の屈辱・妥協の濁水で、 発泡酒のようにでもなれば、一過性の需要があろうと、 ようは良からぬ友人知人に邪魔される。 6旬「53歳雨未」は、DNA「貫」。同じく頼みの月干支の天剋地冲で、意固地。 7旬「63歳木申」は、年干支「木寅」の納音で、仕事に派手さはなく、 DNA「調」の才能は輝いても、大きなうねりにはならず。 8旬「73歳草酉」は、DNA「鳳」の豊かな流れなのだが刑もあり、 晩年の表現方法で争うかも知れぬが、表舞台で光るものでもない。 同じ生年月日に、作家の雨宮処凛がいるが、 女性なので、後天運に抑揚があり、 10年運天冲殺や害もあるが相応に活動している。 一方男性では、Janne Da Arcのヴォーカルのyasuがいるが、 09年(畑丑)の主導DNA「車」年から活動休止のようで、行方知れず。 そこまでの運型の厚みや際だった偏りや劇的な後天運もないので、 「仙田学に文学賞を獲らせよう!」と言われてもなあ。 ある意味、ローカルな街の深夜の芸術家が、 終電を逃した酔客に提供するものなのだから、 独りよがりでは、ありがたがれぬのだろう。 ちなみに妹のblogによれば、 仙田には、忌み神塩濁年だった12年(海辰)11月(宝亥)に、 性別不明の子供が誕生しているらしいが、妻や子供の存在をひた隠ししながら、 blogには「マザー牧場」やら「鴨川シーワールド」へ遊びに行ったり、 およそ作家の日常とは(笑)思いたくない呑気な記述がある。 もっとも昨年末のtweetで燃えるゴミ出しを忘れて、 十日ほど、ゴミと暮らす羽目になったらしいので、 主婦らしくない細君なのだろうなあ。 それでも、仙田の宿命では、普通の人として、生きたいのだろうか☆ |
仙田学○75-0127 |
雨灯木灯 酉丑寅+3 調禄龍車調(車主導) 木性(48)火性(33)土性(33)金性(40)水性(42)/総合196 戌亥天冲殺/変則方三位主導DNA(13歳畑卯)/三合会局(33歳宝巳) 木性過多/火性脆弱/土性脆弱 +3歳山寅/13歳畑卯/23歳鉄辰/33歳宝巳/43歳海午/53歳雨未/63歳木申/73歳草酉〜 |
■2014年06月15日(日)灯巳 |
汀こるもの○ただし少女はレベル99が100にならぬ訳 |
○07年(灯亥)12月(海子)10日(山寅)のDNA「龍」の半会日に、 「パラダイス・クローズド」で、第37回メフィスト賞を受賞し、 08年01月10日(畑酉)のDNA「牽」日に、 単行本デビューした汀こるもの(77-0910/鉄午)の 『ただし少女はレベル99』が、 02月05日(灯未)の守護神支合日に上梓された。 同作は「幸運には限度額がある」「言葉はいつか自分に返ってくる」 「人生に無駄な伏線はない」「私の幸せは貴方のそれではない」の 四編からなるループストーリーで、主人公の純和風美少女の出屋敷市子は、 なにやら妖しい出自で内々に「宮」と呼ばれる高校生で、 彼女のまわりではありえないことばかりが起こるから、 学校では「カッパー」と呼ばれていた(注/デビッド・カッパー・フィールド)。 例えば、ごみ箱に捨てられたはずの教科書を 机から取り出して読み上げることができ、 ひっくりかえした鍋からカレーを無限にくみだし、 外からモップでふさがれたトイレの個室から 華麗に脱出して体育館にあらわれ、 誰も渡していないはずのプリントを読んで課外授業の集合場所に来たりと、 友人と呼べる者もいないのに、不可能を可能にする少女だが、 どういうわけか写真を撮っても、顔だけがうつりこまない。 ところが、ある日同級生の葛葉芹香が虹を撮った写真に偶然写りこんだ市子は、 その写真を消去するようにと芹香に迫る。 消し忘れているうち、抜き打ち試験はうまくいくし、 四つ葉のクローバーを見つけたし、 シークレットライブのチケットまで当たったり 小さな幸運が次々と芹香に舞い込むが、 それは凶事を呼び込む幸運の無駄遣いだった・・・。 九十九里沖地震が起きるなか、皆はどうなってしまうのか。 人であることを諦めた博学天狗や 訳ありの狐ほかも登場するオカルティックファンタジー。 大阪府出身、追手門学院大学文学部を卒業し、 現在も大阪市内で両親と姉と棲息していると思われる汀は、 DNA「石」主導で、特別意識が強いために、 燃焼できないと、妥協したり屈辱を受けやすいため、 面倒になると、何もしなかったり、逃げやすい。あるいは、姉を巻き込む(笑)。 「石+龍」は、経済に疎いものの、何らかの技術力を研磨すれば、 言い訳をしない相応に使えるシステムの構築が可能。 「石+玉」は、理屈っぽく何らかの裏技をしこまないと気がすまず。 「玉」×2あるため、古風な物を愛する。 「石+牽」は、疑い深いくせに権威に弱い。 「鉄+石+酉月」は、親縁薄いものの他人から持ちあげられるとうれしい。 「巳」年生まれ「鉄午」は、自己愛強し。 宿命の特長は、仲秋午後四時頃の街中のお好み焼きの鉄板。 総エネルギー251点は相応の存在感ながら、 木性ゼロ(DNA禄/司なし)は、優しい気持ちや感謝がなく、 堅実や家庭的な味わいに縁はなく、配偶者成分も皆無で、 なにより、鉄板で焼く野菜がないため、 諦めるか、創造力を駆使して無限大に使うしかない。 異性の受け入れ態勢はなく、苦手の領域だろう。 男気も理解不能で、特定のファンの支持を濃く期待するしかない。 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)は、偏狂な遊興にしか興味がなく、 一般人が好む通俗的な息抜きや恋愛もせず。 ないものは守護神ではないが、 ありえないだけに魚なりアクアリウムを好むのは、 まったくわかりやすい人物であるが、 木性の植物は生活するために必要なのでともかく、 水性はせいぜい汚れを排除する清掃時に使用するものなので、 さほど多くは必要とはしないが、気持ちはかなりのめり込んでいる。 通常は、野菜抜きで肉と炭水化物だけで商いをしていると思えばわかりやすい。 年支「巳」VS月支「酉」の半会は、呼びこみ上手だが、 日支「午」には何ももたらさないので、結果が出にくい人。 年干支「灯巳」は、広い所は苦手で一方にしか走らないが、 あれもこれも自分でやりたがる体質。 月干支「畑酉」は、地力で頑張る開拓者。 そして日干支の「鉄午」は、甘やかされて育つと粗暴になる夢追い人。 人情に厚いようで、どこか計算している部分が見え隠れする。 干支番号構成は、54-46-07で北方と東方の比較的狭い地域で冒険は難しい。 後天運は、初旬「9歳鉄戌」が、DNA「貫」で頑固。 日干支「鉄午」と大半会のため成功運型。 とはいえ「鉄」と「鉄」の衝突は、交通事故みたいなもので、 主導する「石」を加味すれば、逃げたほうが傷が少ないと判断して、 孤独を貫いたとも考えられるが、 本人は「友人は、ライトノベルだ」と語っている。 2旬「19歳宝亥」はDNA「石」の主導DNAの自己確立。 そのものズバリ、大学へ行って人的交流が活性化したようで、 友人の影響もあり、視野も広がったようだ。 しかし年干支「灯巳」は、天剋地冲されていたため、 大学をでてからは、木性がないため稼働力があがらず、 「ニートに毛の生えた程度の派遣奴隷」であったと本人談。 そこは、屈辱妥協にもなるので、はみ出し運の戌亥天冲殺の自己責任。 ただし、慣れぬ仕事は性に合わず木性ゼロらしく肝臓を傷めあっさり白旗。 一念発起して作家を目指したわけである。 現在の3旬「29歳海子」は、DNA「鳳」の宿命にない塩濁とはいえ 水性の出現で、イカ焼きやたこ焼きが、 メニューに加わったところで、メフィスト賞受賞。 守護神年干「灯」が「草」になり、ありえない木性の出現で、 表向きに作家と名乗れるようになったと言えるが、 時間の経過と共に、その「草」も自身の「鉄」が襲撃すれば 「宝」の妥協にもなりかねないので、腹をくくる必要あり。 この後は4旬「39歳雨丑」が、DNA「調」の反発反抗。 年支「巳」と月支「酉」の三合会局を伴う日支「午」の害で、 勢いよく飛びだすと、怪我をしたり裏切りに遭うなど、 ありえない水性の襲来で、最も顕著なのが、病魔に冒されかねない様相。 身体が冷えすぎるので、女性特有の下の病には要注意。 5旬「49歳木寅」は、DNA「禄」の感謝と奉仕。 ターボ運(子丑天冲殺回り)付きの強い木性の半会で、 前旬10年で挫折していなければ、ようやく高度な結果をだせるはず。 ただし、感謝がなければ、そのレベルは怖ろしく低いかもしれない。 6旬「59歳草卯」は、DNA「司」の干合で家庭的な気分。 作風が地味にならねば良いが(笑)。 7旬「69歳陽辰」は、DNA「車」の多忙。 8旬「79歳灯巳」は、DNA「牽」の名誉。 ともに強力火性の後押しで晩年であろうと 感謝と奉仕に勤しみ生きながらえた場合は安泰であるはず。 汀は「綾波系無感情美少女が超絶妖怪ハーレムで チヤホヤされる話を書きたかったはずでしたが」だったようだが、 パラレルワールドにはまってしまったところで、方向変換したか。 それが宿命にない水性年(13年/雨巳)に書くようなものであるし、 かなりの感情移入をしたり、 汀のちょっとした過去の体験の欠片は、 ぶちこんでいるのが、『ただし少女はレベル99』であろう。 ところで、汀が宿命にない木性を好んだり、 同じくありえない水性の水族館めぐりすることまでとやかく言わぬが、 「鉄午」は生地生家から出られないと、まず成功できない面倒な人。 未だニートに毛の生えた程度の派遣奴隷やらは してないだろうが、なぜ、大阪からでてみないのか。 むろん、あちこちある持病が怖ろしいのは理解する。 しかし、それを怖れていては大成できぬだろうし、 だいたい「鉄午」なので、生地からでれば、存外治癒したりもする。 肝臓は木性の存在がないので、野菜の摂取。 耳の聞こえが悪いのは、水性がないのだから、 こちらは魚は鑑賞せずに食せねばならぬ。 そして、水性ゼロは遊ばない人なので、 伝達方法の一環として、ドップリとSNS中毒はマズイよ。 この二年の水性年(12年/海辰・13年/雨巳)にスタートして、 今年(14年/木午・15年/草未)はありえない木性年で売れる時期。 条件なし天冲殺デビューなのだから、遊んでいるヒマなど一切ない。 だから、水気は抑えるのだよ。 「鉄」は鍛えられぬと本物にならぬのに、地元で埋没では哀しい。 成功資格保持者なのに、それでは魔法は、使えまい。残念だよ。 しっかり燃焼するために、遠慮なく東上すべきなのだ☆ |
■2014年06月18日(水)鉄申 |
深水黎一郎○テンペスタ 正義の七日間と熱い試練 |
○07年(灯亥)の60年に一度の律音年の人生の折り返し地点で、 「ウルチモ・トルッコ」で第36回メフィスト賞受賞。 11年(宝卯)のDNA「禄」の半会年には 「人間の尊厳と八〇〇メートル」で、 第64回日本推理作家協会賞(短編部門)受賞している 深水黎一郎(63-0213/灯亥)の最新刊 『テンペスタ 天然がぶり寄り娘と正義の七日間』が、 04月25日(陽寅)の主導DNA支合日に上梓された。 同書に踏みこむ前に、全313頁中260頁までが、 品の良い抱腹絶倒ギャグ駄洒落満載となり、 一頁に数回は腹の皮がよじれるほど、笑わせられてしまったので、 作者の深い教養を垣間見ることが可能であることを記しておく。 それも緻密に計算されつくした、リズム感のある素晴らしい出来映えなのだが、 それとは引き替えに、あまりにも表紙の作画が稚拙で、 作品のレベルの高さを損なっているのが、 極めて残念だということを伝えておきたい。 したがって、この本をジャケ買いをする人は、まずいないだろうし、 表紙を見て、読むのはやめておこうと考えさせられるのは得策ではない。 編集者は猛省されたほうが良いだろう。 さて、主人公の片割れは、おそらくかつての作者が投影されているような 三十代半ばの東京の大学の非常勤美術講師で、暮らし向きは楽ではないが、 それなりに時間だけはあるという設定。 ある日、東北地方に住んでいる郷里の弟から 「(小学校四年生の)娘が試験で(150人中)五番以内に入ったら、 何でもいうことを聞いてやると言ったら、本当に五番になってしまい、 夏休みに東京に行きたいと言われたので、(独身で比較的時間も自由になる) 兄さんが面倒みてくれよ」と電話が入り、 そう言えば弟の頼み事なんかを聞いたためしはなかったなと、 しぶしぶ引き受けたところ、しばらくぶりに会った姪っ子は、 見目麗しいが男勝りのお転婆で、口を開けば無理難題をふっかけ、 まるで老獪なおばばみたいなことに辟易する。 そして、たずねたい場所はといえば、 四谷怪談のお岩稲荷だったり、鈴ヶ森や小塚原の刑場跡だとか、 将門の首塚などの怪しげなスポットばかり。 学校では破壊王やら嵐を呼ぶ美少女と呼ばれているらしいが、 そんじょそこらの小学生とは思えない賢さと、臨機応変なキレのある発想は、 まるで一人二役をこなす熟練漫才師なみで、ボケたかと思えば、 伯父に鋭くツッコミ、作者の専門の美学や、詳しいと思われる相撲にまで、 遠慮なく、毒舌全開がぶり寄りで勝利をもぎとる展開だ。 これに美少女誘拐事件がからんだかと思えば、 ラスト50頁あまりの、驚愕の大どんでん返し。 まさか、一週間の共同生活の後に、そんな結末が残されていたなんて、 最初は脳天気に笑っていたのに、 さすがただでは転ばぬ異彩の「灯亥」らしく流れも良く、 あまりの落差に唖然とし、脱帽させられた次第である。 だからこそ、あえて再度言う。こんな表紙はない。 売れるものでも、売れなくなる。 そこが、今の深水が試されているのだろうけれど。 山形県山形市生まれ。慶應義塾大学文学部を卒業、 同大学院後期博士課程単位取得退学(仏文学専攻)。 在学中に仏政府給費留学生としてフランスに留学。 ブルゴーニュ大学修士号取得、パリ第12大学博士課程研究専門課程(DEA)修了。 現在はどこかの大学で教鞭をふるい、 東京都豊島区東長崎から東京都練馬区練馬あたりの 目白通り傍に居住していると思われる深水は、 DNA「石」主導で、皆友達だが時間の経過と共に辛辣になる。 「石+龍」は、時代の先端を行く言い訳無用の実行力に天性の筆力。 「石+玉」は、言葉にメッセージ性をもたせる、ひねり屋。 「玉」がふたつもあるため、相撲も好むのだろうし、 芯のある歴史的作品に造詣が深いうえに、発信も伝統寄り。 「石+車」は、強い雨に追い立てられるように、 有無を言わせぬ精神性の強い実行力。 「灯+石+寅月」は、年齢を重ねると共に神がかり的になったり、 宗教的色合いが濃くなる。 「卯」年生まれ「灯亥」は、矛盾を多く抱えた人生。 宿命の特長は、初春午前四時頃の朝露のある木々を照らす街灯で、 早朝から稼働する人々には、誠にありがたい存在だが、 その功績とは裏腹に、通行人も少ないため認知もされづらい。 総エネルギー209点中木性121点と、極めて頭脳明晰な人ではあるも、 月干支「木寅」は最強の木性であるし、年支「卯」VS日支「亥」の半会で、 さらに木性が強化されるので、あふれるばかりの創造力や知識の持ち主だが、 若干、頭でっかちに陥る危険性もあり。 自身の火性は僅か26点だが、主導する「陽」の根っこがあり、 どこか仲間や兄弟友人頼りがあるも、危惧することはない。 そして、このふんだんにある木性は本業でも活かせるわけだが、 勢いあまって創作の領域にまで手を延ばしてきたのだから 最強とも言えようが、なにぶんにも金性ゼロ(DNA禄/司なし)のため、 家庭的な味わいは薄く、人に優しくしたりされたりが苦手なので、 それが毒舌ともとられるが、無限大に使用できるようであれば、 そして感謝と奉仕があれば、もっともっと認知されるばかりか、 世のため人のために役立てるに違いない。 年干支の「雨卯」は、常識的な模範生で時間をかけて何かを構築していく。 子供にも多大な期待をもちやすい。 月干支の「木寅」は、おおらかな仲介者。 そして日干支の「灯亥」は、何でも念を入れた感性で、 他人が思いつかぬような発想で成功しやすいが、 土足で他人のなかにまで入ってくる傾向も、 豊かな感受性は否定するものではない。 干支番号構成は、40-51-24で西方北方南方をカバーし、 夢のような立ち位置だが、東方欠けには少々不安を覚えるが、 感性はいつまでも衰えぬようなので、心配は杞憂だろう。 後天運は、初旬「3歳雨丑」は、DNA「車」。 本人が危機的状況で身体が弱いか、あるいは子供らしく危ない遊びもする。 宿命の月支「寅」と年支「卯」を所有するため、 「丑」の出現は、変則方三位の鬼門の完成だが、 「辰」ならば春の賑わいが加速されたが、冷たい冬の土性の出現は、 ぬかるみに負けぬようしぶとさが付加されたはず。 2旬「13歳海子」は、DNA「牽」の名誉。 山形県立山形東高等学校では、出来た少年であったのであろう。 3旬「23歳宝亥」は、年支「卯」の半会を伴う 日支「亥」の刑で、宿命にない金性のDNA「禄」は、 お金が入れば出ていくだけの時代。相応の苦悩やトラブルもあったはず。 4旬「33歳鉄戌」は、年支「卯」の支合に、月支「寅」の半会を伴う 宿命にない金性のDNA「司」で、堅実さが伴ってきた時期。 現在の5旬「43歳畑酉」は、年干支「雨卯」の天剋地冲と、 月干「木」の干合で「山」のDNA「調」の独創性も加味される、 DNA「鳳」の伝達力の強化と、進みゆく方向の変化で、作家活動確立。 この後は6旬「53歳山申」のDNA「調」の害。 ごくあたりまえに考えれば体調不良だが、 深水はSNSで暇つぶしを懲りずに行っているので、 せねばすむ余計な発言で、フルぼっこになる可能性も大。 7旬「63歳灯未」がより自我が強くなるDNA「貫」の 晩年の大半会10年運天冲殺で、さらに言いたい放題 やりたい放題で注目はされても、感謝や奉仕がないと、 上がり下がりが激しく体力的に危険な目にも遭いかねない。 8旬「73歳陽午」は、DNA「石」の主導DNA10年運天冲殺で、 かなり遅い自己確立と仲間との軋轢だが、 後半が激しい上下運なので、身強ともいえる春生まれ火性でも、 金性ゼロではどこまでもつか疑問だ。 本書では、姪に命じられるまま、地下鉄の一日乗車券を購入し、 一通りの東京の名所巡りもするのだが、 レインボーブリッジも、都庁も六本木ヒルズも10秒くらい見つめると、 はい終わりなのだが、それは本当にあるかどうか確認する作業。 もちろん展望台なんかには昇らないが、 国会議事堂だけは「なかなか格好良い」と評価するあたりは深水の意見だろう。 その間にも姪っ子は、自殺志願者を鋭い説得力で思いとどまらせたり、 贋作を売りつけられそうになった人を救ったり、 利発な子供の発言を借りながら日頃の深水の鬱憤を晴らす作業も行っている。 さて、深水は目上運はあろうが目下運の薄い午未天冲殺である。 同書の主人公のように、結婚は早くなかったのだろうし、 どこで知り合ったかは不明だが、三保の松原が世界遺産になって喜ぶ 静岡県の出身の相手も年下に違いない。 そして本書にも垣間見ることができる、男性の不妊治療問題から察して、 主導するとはいえDNA「石」の妥協的意味合いの年に誕生した 今年(14年/木午)小学校二年生になる双子の姉妹は、 おそらく自然に受胎した子ではなかろう。 なのに、幼稚園も小学校も一緒というのは、 どちらかの運が伸びて、極端に言えば一方の運は下降する。 誕生年は「陽戌」なので、他に異常干支がなければ、 深水の姉妹は、妹の運気が伸びて姉の運気を伸ばさない。 回避するには、姉を養女にだすか、寮生活をさせるか、 最低でも異なる学校に通学させねばならない。 自然界に挑戦するのではなく、助けてもらうのが得策なのだが、 金性ゼロの深水にその度胸と謙虚なお願いを出来る気持ちがあるかは、 わからないが、ぜひ考えて見るべきだ。 そして、今年と来年(15年/草未)は、60年に2年だけある、 条件なし天冲殺の夢の中だが、感謝の気持ちで流れに乗れば、 おおいにウレシイこともある最高級の時期。 なので『テンペスタ 天然がぶり寄り娘と正義の七日間』も 素晴らしき読み応え。 あとは、深水がどう生きていくかだけだが、 SNSでフジテレビと韓国の問題に鋭く切れ込んだり、 「江戸城を500億円かけて再建するなら、 中を24時間利用可能な健康ランドにしてくれ。 一日2千円で温泉入り放題、ザコ寝し放題、各種食堂完備。 外国人も大喜びするぞ」みたいな面白い発信をする暇があるなら、 矛盾を作らずに、仕事に専念すべきだろう。 また「兼業作家として執筆は仕事のない日の昼間のみです。 ちなみに下書きは全て手書きです。主にファミレスで書いています。 練馬周辺のファミレス関係者のみなさん、何時間も粘る嫌な客ですみません。 11月から03月までは自宅で夜書くこともありますが、 04月から10月までの夜は、 スカパーで中日ドラゴンズの試合を見るのに忙しいので、 執筆どころではありません」は、自慢にも何にもならない。 絶対に遊ばずに精進してもらいたいものだぞ☆ |
■2014年06月23日(月)草丑 |
向井湘吾○かまえ!ぼくたち剣士会の努力と持続 |
○守護神年だったDNA「龍」の12年(海辰)の「海」重なりの12月(海子)の DNA「牽」日らしく、690作の応募作品を蹴散らして、 第2回ポプラ社小説新人賞(12-1206/宝丑)を受賞。 翌、DNA「玉」年の13年(雨巳)の土性過多らしく06月(山午)に 受賞作の「お任せ!数学屋さん」でデビューした 向井湘吾(89-0613/木辰)の『かまえ!ぼくたち剣士会』が、 04月08日(畑酉)の主導DNA「司」の干合支合日に上梓された。 「剣道だって、パズルが解ければ強くなれる!?」なんていう発想で、 僅か五名しかいない県立高校の弱小剣道同好会が、 「弱くても勝てます」みたいに勝利を実現するためには、 頭を使って、否頭も鍛えて、強豪達に挑まねばならない。 むろん極薄だが甘酸っぱいほのかな恋の予感もあるけれど、 真面目に勝負に取り組んで、勝ちを目指す。 なにしろ、発端は殺し合いなのが、剣の道。 中学時代に起きた「ある出来事」をきっかけに、大好きだった剣道から離れ、 趣味のパズルに没頭する日々を過ごしていた主人公。 しかし、高校の同級生からの強引な勧誘を断りきれず、 「でこぼこ剣士会」なる、へんてこな同好会に入会することになってしまう。 メンバーはたったの六人。 上級生は、茶髪にピアス、異様に無口、老け顔の三人。 そして、同級生の隻腕―片腕の剣士に、その幼なじみの女子マネージャー。 彼らは、無謀ともいえる、初めての団体戦に挑戦することに・・・。 弱さを抱えた個性派ぞろいの面々の中、 本当の強さを手に入れることができるのか!? 先鋒、次鋒、中堅、副将、大将の並びは年功序列でないと悟った主人公は、 各人の性癖を考慮し、練りに練った陣容で挑んでみることにした。 新しい理系スポーツ小説は、果たして成功したかは、読んでのお楽しみ。 ひとつ言えることは健全なスポーツ小説は、 ルールを知らなくても読めるのは間違いない。 神奈川県市藤沢市生まれ。神奈川県立湘南高校出身で、 東京大学教養学部文科三類を卒業。 現在は東京都練馬区田柄在住で、卒業と同時に某出版社へ就職したようだが、 入社後は編集畑で多忙を極め、作家稼業との両立は困難を極めたはず。 「23年間という短い人生経験で書ける最高傑作の小説を作り上げた」と、 母校の湘南高校教師の期待の星の向井は、「司」主導で、 ともかく真面目な性格で、勉強もスポーツも積み重ねが全てなので、 しっかり剣道もパズルも持続させている。 「司+車」は、一見気が効いた人物に見えるが、 時に動きはやみくもで、利用されたり、返り討ちに遭いやすい恐れ大。 とはいえ、「車」×2もあり動きは機敏で主人公とは大違い(笑)。 「司+石」は、仲間を大切にする模範生。 才能は、この「石」で人間関係や政治力の重視。立ち回りは得手なのだろう。 「司+司」は現実的で感動希薄。 なかなか素を見せないのは、防具につつまれているようで、 相手に簡単に表情を読ませることをしない。 「木+司+午月」は、風流な技芸だが、あれこれやりすぎると、 若い時の評判や財などの大切なものをなくしかねない。 中年以降に残すものは本物であるが、自分の失敗というより、 貰い事故や、他人の尻ぬぐいには気をつけたいものだ。 「巳」年生まれ「木辰」は、たゆまぬ努力があれば スケールの大きい人生となる。 だからこそ、SNSを真面目に積み重ねていくヒマなどないはずだ。 宿命の特長は、盛夏正午頃の勤め人で謹厳実直以外の何物でもなし。 働き者で、救いは仕事後や休日の読書なり創作活動だが、 時に、仲間や家族のために、それもままならぬことがあるが、 それが人間的に成長させる糧にもなる。 頼みの守護神水性は、日支「辰」内に僅かに湿る程度なので、 真面目さを学びに結びつけられる木性は世の手本であろう。 地支は、日支「辰」→年支「巳」→月支「午」の変則方三位で、 「卯」や「未」で様相は強くなるが、 「卯」は害であり「未」も土性過多に拍車をかけるのみなので、 使用するには、充分な注意が必要である。 総エネルギー286点は、かなり迫力を感じさせるが、 自身の木性は40点で、強調するにはあたらないが、 土性128点は、土台がしっかりしているという利点があり、 それゆえ、真面目さや優しさがかもし出されているが、 ひとつ間違えば、余計なものまで引きつけて、 かえって困難な道を歩まねばならないし、 人間的成長が薄いと、欲の皮が突っ張った生き方になるので、 寅卯天冲殺で「玉」守護神を活かし、 若い頃につちかった清新な気持ちを常に忘れずに、 弱者やお年寄りに故郷などを大切に生きていけば良いはずだ。 救いが日支内の「雨」ということは母親の存在は大。 父親は土性過多であるため、絶大な権力を感じるか縁がない。 あるいは、学校の教師や先輩などの父親なみの人間の影響も大ということか。 年干支の「畑巳」は、外見の穏やかさに比して、 内面は気弱さと開き直りが同居する。 月干支の「鉄午」は、孤独ゆえに明るく振る舞う。 若年期に自己を厳しい環境に置くことが成功への道なので、 剣道は心の支えであるはず。 そして日干支の「木辰」は、存在感があるのに控えめな印象も、 内側には激しい闘争心を秘め、熱中しすぎると周囲が見えなくなる。 味方も敵も少なくないが、何でも納得ずくで行動し、 経年と共に運気が上昇する。 干支番号構成は、06-07-41と東方に気は集めているが、 残りの西方をもふくめ、存外領域は狭い。 従って、剣道なりパズルなり、地元湘南なりの話を膨らますしか手がなく、 これからは、これに編集畑も加わるだろうが、 それを難点とせずに、濃厚にしていけば更に上昇するわけなので、 妙な冒険だけは、せぬほうがためになると記しておきたい。 後天運は、初旬「2歳畑巳」は、主導DNA「司」の自己確立。 幼少期の干合で、躾も行き届き、子供ながらに、品行方正であったはず。 当然のなりゆきで、剣道も始めている。 これは小学校入学前後と思われ「草」年であれば、最初は友人の影響であろう。 また、年干支「畑巳」と律音なので後転的成功運型。 しているので、2旬「12歳山辰」は、DNA「禄」の引力本能の強化。 本来なら忌み神扱いだが、さすがに高級な「司」ではそれもなく、 文武両道を貫き、赤門をくぐる。 現在の3旬「22歳灯卯」は、それだけならば忌み神の害。 世間の荒波に揉まれ、DNA「調」の極端な生きざまは、 仕事の合間に、創作に励み作家デビューしたのは、 10年運天冲殺ばかりか、前述の「卯」の変則方三位で、 内側世界に進捗があったため。 この後の4旬「32歳陽寅」は、DNA「鳳」。 さしたる条件のない忌み神10年運天冲殺。 これは前旬にも言えるが、体調不良が懸念されるうえに、 それも大袈裟になる恐れ。さらに年支「巳」の害もあるため、 気が緩みやすく、前進不能もありえるが、だからといって、 仕事をやめ専業作家に進むことなどは断じてあってはならない。 5旬「42歳草丑」は、年支「巳」は半会で、一転伸びやかになるが、 仕事的には、軽く妥協や屈辱の DNA「石」で現場より調整役的になりやすいが、 そこは才能が輝く10年運なので、本人の精進次第で伸びるばかり。 6旬「52歳木子」は、DNA「貫」の我が道を行く。 7旬「62歳雨亥」は、待望の守護神。DNA「玉」の出現で好きな道を極める。 ターボ運も始まるので、何をしても爽やかに目立つ。 8旬「72歳海戌」は、DNA「龍」の改良改革の対冲で、 新しい世界も視野に入るのであろう。 「司」主導は意地汚くではなく、真面目でないと浮かばれぬ。 ならば、深夜の散歩自慢は不適切だろうし、 鶏肉や生卵への賛美は、夏生まれとしては芳しくない。 そして、一人暮らし自慢もいいが、料理は戦いではなく豊かな表現力なのだよ。 作家としては、ひがみ発散をするより、壮大な創造力を駆使してもらいたいし、 日常生活の潤いの無さは致命的とも言えなくもないのが、気になるところだ。 剣道についていえば、大学では体育会の剣道部に所属し、 レギュラーとして全日本学生剣道優勝大会に出場。四段を保有。 現在も、五段取得や大会での入賞を目指し、稽古に励んでいるのはご立派。 また、高校時代は剣道部のほか、数学研究部にも所属。 高校在学中、日本数学オリンピック予選にてAランクを受賞し、 本戦に出場したという記録があるが、 渋い「木辰」らしく頂点は極めてはいない。 向井は本書のなかで 「身体を動かすよりも、頭を働かせるほうがよっぽど楽しい。 二本の足で行ける場所は限られるが、思考の世界は無限大だ」と 主人公に言わせているが、これは剣を極めているからこその発言で、 身体も動かせて、なおかつ頭も働かすのが正しいと言いたいのだろう。 そして「男の人でも女の人でも、子供でもお年寄りでも、 みんな対等に勝負ができる。そんな競技は他にない」と断定している。 それが剣の道なのだというのは、 ぜひお読みいただき納得してもらいたいと思う☆ |
■2014年06月27日(金)畑巳 |
小川晴央○僕が七不思議になったわけの軽い毒 |
○11年(宝卯)に第16回スニーカー大賞優秀賞を受賞し、 第20回電撃小説大賞(13-1006/草巳)では、6.554作品の中から、 金賞を受賞した「三年B組 中崎くん(仮)』(小川博史名義)が、 『僕が七不思議になったわけ』と改題され、 02月25日(灯卯)に上梓された。 また、既に再版もかかり、05月29日(鉄子)には電子書籍にもなった。 今回は作者の小川晴央(89-0322/宝巳)を解説する。 同書は、石橋を叩いても渡らない心配症の高校二年生が、 三年生の卒業式の日に学校に携帯を忘れてしまったことに気づき、 よせば良いのに、深夜の学校に忍び込み、 夜の校庭で学校の七不思議を司るという、桜の木の精霊テンコと出会う。 校庭に桜が舞い散る中、宙に浮かぶ袴姿の彼女は、 高らかに不吉な言葉を彼に投げかけるのだった。 「おめでとう、お主はこの学校の新しい七不思議に選ばれた」 なんと彼は七不思議の引き継ぎに、仮登録されてしまったのだ。 ちなみに七不思議とは、 その一 テンコさん (赤髪で矢羽柄の袴をまとう豊満な美女だが、口調は男としか思えず) その二 トイレの花子さん(昔学校で亡くなった少女の霊) その三 赤目の鳥(校内にいる鳥の視覚を共有できる) その四 十三階段(昼ならば十二段、夜になると十三段になる階段) その五 霊界の吐息(他人の意識を奪う吐息) その六 呪いのメール(登録された生徒の携帯を盗み見る便利機能) その七 三年B組中崎くん(仮) であり、以前の七は理科室の骸骨標本であったが、 撤去されて他校へ行ってしまったため、 空きがでて、そこに急遽主人公(中崎君)がはめ込まれて、しまったのだ。 生きながらも七不思議の一つとなった少年の、 友人がいない高校三年生の日々を綴った、 青春の甘酸っぱい恋らしきものとの交錯。 春の章、夏の章、秋の章、冬の章、冬の章2、そしてまた新たな春の章。 最初はよくある学園物のライトノベルだろうと期待していなかったが、 そこは異常干支のなせる業もあり、 新人らしからぬ構成力と文章力は飽きさせることをしない。 なにしろ、主人公は自分以外の六不思議の協力をえて、 学内のストーカーや盗難事件を解決するなど 八面六臂の活躍もしてしまうし、 まさか、そんなどんでん返しは予期していなかったぞ。 思わず、最終三章を本当に読み返してしまったのは嘘ではない。 「七不思議になったわけ」にも二重の意味もあったし、 主人公が心配症で、あえて友人を避けていたのは、いじめられていたり、 そういう趣向だったからではなかったのも興味深い。 終わりはあっけなかったし、とてもとても哀しいがどこか希望に満ちている。 この先がどうなったのかも大変気になるけれど、 それを書かないのが、作家の読者へのサービスだものな。 小川はとても良い作品を描ききったと思う。 静岡県出身で大阪府在住。大阪芸術大学を卒業し、 兄がリクルート関連企業人事部に勤務していると思われる小川は、 DNA「禄」主導で、感謝と奉仕のために生きるが、実は唯我独尊。 「禄+牽」は、一見自意識過剰に見えるが、行動力決断力はさしてないものの、 いわゆる社会常識は天性で備わっており、折り目正しい。 「牽」×2は、内と外に装備しており、それなりの流儀はありそうだし、 あまり頑張ると疲れそうな人だが、晴れやかでいるために、 格好を気にするのが、本人らしいと言えよう。 「自分のプロフィールを考えること」は苦手ではなく、素でいいではないか(笑)。 「禄+龍」は、後先を考えない、やみくもで大袈裟な人助け。 これは本書では六不思議があるから大丈夫。 「禄+車」は、ルールに縛られると慌てるが、 自分なりのペースなら、受け狙いも充分。 「宝+禄+卯月」は、じたばたしやすく、 究極は異性に裏切られる質で、 「巳」年生まれ「宝巳」は、自己愛の象徴でもあり。 宿命の特長は、仲春午前六時頃の街中の時を刻む大時計だが、 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人ため、いささか埃をかぶって見えづらい。 その気になると妙に饒舌にもなるだろうが、 本来は口べたで、文章表現という方法で、気持ちを吐露する。 時計なので(笑)、年支と日支(共に巳)は同一で正確。 守護神なき存在は、怖ろしく目立つか地味かのいずれか。 もちろん、なくても困らぬものだが、常に心も身体も清め、 ゆとりをもって磨きに磨きぬかねば、役立たずになる恐れがあり、 生き方一つで成功かどん底のいずれかの人生を見る。 総エネルギー244点中自身の金性は47点ほどなのに、 目立ちたがり屋の火性は86点で女性にももてたいだろうし、 同じく創作力の土性86点もあり頭は悪くないどころか良いだろう。 また、石橋を叩いて渡るのではなく、相当石頭ではないかと思われる。 年干支の「畑巳」は、外見穏便ながら内面は気弱さと開き直りの同居。 心が不安定で、矛盾も感じやすい。 月干支の「灯卯」は、常にロマンを追い求め、 実現不能なことを想像するばかり。 そして日干支の「宝巳」は、偏見差別のない高貴さがあるが、 どこか弱々しく、直感頼りの人生になりやすい。 干支番号構成は、06-04-18で、春を謳歌し夏へとつなげる良き方向性。 後天運は、初旬「6歳陽寅」はDNA「牽」の干合支害。 相当注目はされたはずだが、結果はトホホで、大阪在住ならば、 吉本興業でも松竹芸能でもお呼びがかからぬはずはない。 格好をつけようとすれば滑るし、異性にはその気にさせられて裏切られる。 そういう面白さが終生ついてまわるのだから、ある意味おいしい。 作家としても、それを活かしきったからこそ、 そして頂点はお預けになりやすく、大賞ではなく金賞であった。 現在の2旬「16歳草丑」は、主導DNA「禄」の自己確立。 18歳から漫画原作のネームづくりを始め、 小説は何と害持ちらしく10年(鉄寅)から挑戦して、 最後の最後で使いきって、デビュー。 これにはもちろん、「丑」内「雨」の助太刀もあったはず。 今後は3旬「26歳木子」が、DNA「司」の堅実修行。あるいは地道に稼ぐ。 真面目にやっていれば、いずれ役立つと心に刻み腐らずにが大切。 この後は4旬「36歳雨亥」は、DNA「鳳」。 年干支「畑巳」の天剋地冲と日支「巳」の守護神対冲で、 宿命にない水性が急激に押し寄せて、大逆転の様相。 ターボ運(子丑天冲殺回り)も開始されるので、何をしても目立ち、 それまでの努力が開花するはず。 5旬「46歳海戌」は、同じく宿命にない水性の出現で、 月干「灯」が主導DNA方向の「草」に変化し、 進み行く方向性や目下やファンなどが変化する DNA「調」の女性的かつ独創的手法が際立つ、恵まれた時期。 そして6旬「56歳宝酉」は、DNA「貫」の大半会と 7旬「66歳鉄申」は、DNA「石」の初旬条件のない10年運天冲殺で、 突如荒波にもまれるが、上がりも下がりも主導DNA「禄」を活かした 社会貢献や徹底的な奉仕が出来るか否かで決まる。 最も試される時期で、クリアした時には相当に次元が上昇しているはずである。 小川の受賞は、10年運主導DNA「禄」と宿命に二つ所有する「巳」重なりに、 宿命にない最強の守護神「雨」年(13年/雨巳)の恩恵であり、 本当に恵まれすぎたといっても過言ではない。 なので、どれだけの感謝があっても良い。 「誕生日プレゼントに、友人達からパソコン用のメガネをもらいました! みんなありがとう! これでネットサーフィンが捗…作業が捗ります!感謝感謝。」 もいいが、友人からは「巳」内「鉄」で羨望の対象であろうし、 「父親、兄の両方にtwitterに関しての意見をもらいました。 授業参観に親が来た時の気恥ずかしさを思い出します。」やら 「プライバシーなんか気をつけていきたいです。 これからは細かい情報なんかも気を使って、 アルファベットで伏せていこうと思います。O阪府在住O川晴Oです」 ではなく、水性がないのだから中途半端はダメだ(笑)。 堂々と初旬の干合支害を消化するのもよし、正体不明を貫いて、 遊んでいる暇はない。これからは、堅実に創作に励むのが正しく、 垂れ流すわけにはいかないし、格好つけずに、 地元の言葉で書くと、不自然さがなくなるぞ☆ |
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