★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 6 年(陽申)●08月 陽申 // 移 動 祝 祭 日 |
■08月分一覧 (2016年●目次) |
春口裕子●悪母を読まずにすむ生き方が正しい(2016_0801) |
松本英哉●僕のアバターが斬殺ったのかの夢の名残り(2016_0807) |
蜂須賀敬明●待ってよの待てない事情(2016_0815) |
木下昌輝●天下一の軽口男に潜む玄人の技(2016_0822) |
大和朝路●TIMEの報われぬ愛という夢の中(2016_0827) |
松波太郎●月刊小説の頭の中身はヘンな夢の中(2016_0830) |
■2016年08月01日(月)草卯 |
春口裕子○悪母を読まずにすむ生き方が正しい |
○DNA「調」の独創的伝達本能年だった01年(宝巳)に「火群の館」で、 第2回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞し作家デビュー。 これに気をよくしたのか仕事を退職し、執筆活動に専念するも、 その後三冊の作品と僅かなエッセイを発表したのち、 08年(ただし07年灯亥の最後の最後の01月/宝丑)に結婚。 ほどなくDNA「鳳」の天冲殺対冲日に 第一子男児(08-0131/鉄午*想定)が誕生し、 育児にかかりっきりになっていたためか、 作家活動を停止していた春口裕子(70-1104/山子)が、 14年01月(13年の干合年の最後の雨丑の干合支合月)から、 6回にわけて(15年のありえない木性天冲殺害年の最後の01月/畑丑)まで、 月刊ジェイ・ノベルに連載していた連作短編を 『悪母』として、06月15日(山辰)の主導DNA「貫」の大半会日に上梓した。 同作は、ちょうど同時進行で(息子を) 幼稚園から小学校までにあげる経験をした春口が、 明らかに自身の体験や取材したことを、適度に膨らませた、 今や時代整合性のない暗いばかりの、陰湿なイジメを描いた、 読むに堪えない、否読む必要性のない作品である。 主人公の女性は、強い意志を持たない優柔不断な性癖で、幼い娘を持つ母親。 住まいは神奈川県と東京都の隣接する新興住宅地の専業主婦達の話だが、 公園やら児童館などで、必要以上に徒党を組んでしまったためか、 邪険に扱われた女性が、他の児童を近くの幼稚園に入らせぬよう画策し、 小学校受験でも、イジメが原因で離婚しただの 一家離散しただのと難癖をつけて妨害活動をし、 公立の学校に行ったら行ったで、そこでもまた事件につきまとわれ、 ウサギが死んだり、芸能活動をする女子生徒が運動会で刺されたりと、 そして最後には本家本元の恨みの震源地が姿形を変え現れる、 ホラーみたいな要素すらあるイヤミスは、 幼児を持つ親を奈落の底に落とすなり、 日本国内を震撼させるまで大袈裟ではないが、 読まずともおおむねわかるので、別の意味で安心ができる。 なお、一応六話構成なので、話を紹介しておくと、 第一話「招かれざる客」は、 見学にいった幼稚園に届いた一通の匿名メール。 主人公たちのいじめのために、家族が崩壊したという告発の内容。 主人公の胸中には二年前のママ友グループでの苦い出来事がよみがえる。 第二話「毒の葉」は、 結果的に近くの幼稚園には入園出来ずに、 遠くの園に通うことになった幼稚園で飼っていたウサギが変死。 原因は不明だが餌の葉に、トリカブトのような 毒が混ざっていたのではないかとの憶測が広がる。 第三話「一緒がいい」は、 小学校受験のために多くのお金と時間を費やしてきた主人公。 絶対に合格をしたいとあらゆるつてに頼るが、 そこに思わぬ落とし穴がいっぱい。 第四話「難転」は、 公立校に通い、ようやくできた娘の友達の家は、 家の前の道路を「広場」にして子供たちを遊ばせていた。 近所への迷惑もまったく顧みない 傍若無人の母親たちに悲劇がくだされる。 第五話「ウチの子が主役(センター)」は、 家に遊びに来てなかなか帰らない娘の同級生はキッズモデル。 (としているが、怪しげな撮影会で稼ぐ売れっ子とは言えない存在) 運動会でいっしょにダンスを踊る予定だが、 彼女の母親は学校に対して踊る場所まで口出ししているらしく。 そして運動会当日に事件は起きて・・・。 第六話「トモダチ契約」は、 久しぶりにママ友グループと買い物に出かけた主人公 そこで聞かされた、主人公になりすましたtwitterの存在。 悪意に満ちたその中身に、彼女の立場があやうくなる。 いったい誰が、何のためにって、そんなのわかってるでしょ犯人は。 娘と、幸せになりたいだけなのに、 入園を予定していた近所の有名幼稚園からは拒絶。 その後も、子供たちの健やかな成長を呪うかのような、 悪意に満ちた出来事が相次ぎ・・・主人公らは追い詰められていく。 というような一時代前の陰の時代のいわゆる受験戦争の話だが、 ようはレベルの低いママトモをあえてつくらない。 LINEなんて、もちろんやらない。 仮に有名幼稚園・小学校に入れたいと願うなら、 同級生はほぼ敵と考えて差し支えなく、 そこには友達だとか友情なんていう生やさしい気休めはない。 仕事であろうと、受験であろうと、実は孤独に強くなければならず、 入園入学してからならばともかく(そうでない場合もあるが) それまでは味方ではなく、一緒に仲良く遊んでいる場合ではないし、 そもそも向いていない親や児童が(受験を)しても挫折するだけである。 他人に影響されずに、マイペースでいけるならばともかく 子供の適性を考えたり、時期(天冲殺や害年ではないか)が悪くないなど、 様々な方向から検討していかねば、成就できぬものだと思ってほしい。 なので、ここに書かれている人々は、 自然界の応援が得られなかった代表選手であり、 極めて吐き気をもよおすような気分にさせてくれる話で、 13年(雨巳)から、30年の陰の時代を抜けて 陽の時代に切り替わったのに、時代整合なきに等しい、 これからどんどん過去を懐かしむ嫉妬と憎悪の物語である。 神奈川県横須賀市生まれ。神奈川県横浜市金沢区で育ち。 慶應義塾大学文学部を卒業後、 住友海上の損害調査部や広報部に勤務した春口は、 DNA「貫」主導で自説を曲げずに、自分を守るために敵と味方を区別する。 しかも状況によって、表面的には変化をするので、わかりづらい。 「貫+貫」は、利己主義の権化。結局は自分のため。 「貫+司」は、勝負をする時は急がず焦らない。 才能はこの「司」で、地道な蓄積。 内側にあるので、自分は堅実な家庭を望む。 だから、創作の上で他人の不幸を喜ぶような性悪な面を使う。 ようは、実生活ばかり人生全般においてもケチ。 「貫+鳳」は、表面は温厚なのに、中身は頑固。 結果的に今の時代には整合性なくなってきているのに気づかない。 「貫+龍」は、短時間で成果をだすのが難しいうえに、 生活優先なので、なかなか仕事を依頼されてもはかどらない。 「山+貫+戌月」は、結婚生活を維持させる堅実派。 「戌」年生まれ「山子」は了見が狭く、自己中心。 異性の気持ちは理解不能なので、相手に理解してもらうしかない。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の「山」で、 岩がむきだしの異様な光景を白夜なのか未だ陽光が照らすうえに、 地熱のようなものを微かに感じるが、 実際は木性ゼロ(DNA車/牽なし)のため、 燃料源が一切なく絵に描いた餅で、遠くから眺めるならばともかく、 近くでみたら、樹木も草木もない禿げ山で、 岩肌がゴツゴツとあるだけなので、 物好きな岩登りしか集まらない、寂しい山。 植物がないということは、火性の威力がないばかりか、 小動物や昆虫や鳥類の住処もないに等しく、 繁栄する場所に非ず、賑やかさもなければ偏屈でしかない。 労働意欲や自尊心もあるかないかのどちらかで、 何らかの刺激がきっかけで逆転現象が起こりやすい。 となると、守護神の火性は現実面には一切使えず、 精神面(勉強や著作などの習得本能)でしか活かせないので、 動いては疲れるばかりの「山」には作家は天職も、 それも上手く使えぬ(子供が枷になっているため)のだから哀しい。 年干支の「鉄戌」は、どこか野暮ったいうえに図々しい。 表面は穏やかでも、内側には強烈な闘争心あり。 月干支の「陽戌」は、明るく社交上手も変転あり。 あまり華麗な結婚を望むと、精神的に病む傾向。 そして日干支の「山子」は、物事に尾ひれをつけやすい。 良く言えば、自分なりの加工をして世に問う。 若い頃から大人と対等に渡り合い、どん底から這い上がるが、 異性や金銭物質欲により、崩れやすい面あり。 干支番号構成は、47-23-25で南方と西方の狭い領域。 自分で経験した世界は得意であろう。 後天運は、初旬「9歳草酉」はDNA「牽」の名誉。 それなりの躾けがされたりもするが、ありえない木性の名誉や勇気なので、 年支と月支(共に戌)の害もあって、 かえって不安な部分もあったろうが、そこは子供。 なんとか融合する努力はしたはず。 2旬「19歳木申」は、DNA「車」の半会で、 社会にも出て、男勝りの行動力で結果もだした。 3旬「29歳雨未」は、初旬条件のない干合支害10年運天冲殺。 DNA「司」の地味ながら堅実な引力本能の強化。 その気になりすぎると、大きく世界は拡がっても空振りもあり。 嫌なことも経験したが、気分良くデビューもしたし、 この時期に交際を深めたであろう相手と結婚。 さらには、害の10年運の最後の最後で出産もしている。 現在の4旬「39歳海午」は、DNA「禄」の天剋地冲10年運天冲殺。 感謝と奉仕に生きるべきだが、子供の幼稚園や小学校受験で忙しく、 その経験を題材に今回の著作を書いたことになる。 ある意味、放出には違いないから、全く逸脱しているわけではない。 今後は5旬「49歳宝巳」が、DNA「調」の独創的発想。 とはいえ守護神月干「陽」が消え、進み行く方向の変化ばかりか、 10年運天冲殺も抜けているので、相当変わった切り口でもないと、 単に世間に反抗したり挑戦したりになるばかり。 6旬「59歳鉄辰」は、年干支「鉄戌」の納音に、 DNA「鳳」の半会では、もはや前進するより、力萎えている状態か。 7旬「69歳畑卯」は、DNA「石」の和合性も、 政治力より妥協的意味あいが強い。 8旬「79歳山寅」は、DNA「貫」の自己確立だが、 そこで何かをするにはパワー不足過ぎると思われる。 ところで春口は、今回の作品を書くにあたり、 第一子男児の存在を抜きにしてはありえない。 主人公の子はさすがに性別を変えて女児になっているが、 多くのエピソードは、午未天冲殺なので 子供縁が薄い春口の体験と、周囲で実際にあった話を、 「山子」らしく誇張はあろうが、見聞をふくらませたもので、 読むのも嫌になるおぞましい展開になってくる。 しかし、子育てにかかりっきりで、満足な作家活動ができなかったのは、 はみ出し運の戌亥天冲殺男児に振りまわされたからであり、 (息子は生年冲殺だから親の犠牲) 男児の日干支「鉄午」が春口の年干支「鉄戌」を大半会するのに、 男児の月支「丑」VS日支「午」が害の関係で、 なおかつ春口が(男児に)天冲殺範囲を持たれているため。 (これだけで結婚の整合性が芳しくないばかりか、 妹がいるのに彼女が後に結婚したなどの弊害であろう) とはいえ、貴重な体験なので書いたのだろうが、 その内容は内側害持ちらしく悲惨であり、 未来に希望が一切見いだせない情けないものである。 我が国はたしかに12年(海辰)までは30年間に及ぶ陰の時代だったので、 春口がしるしたような陰湿な事件もそこかしこに見受けられたはず。 しかし、13年(雨巳)からは陽の時代に入り、 このようなバカげたことをしていれば、別の意味で取り残されていってしまう。 興味本位で一部では人気もあるのだろうが、 それを真似するような時代ではなく、参考にもならない。 そもそも個々の子供にあった教育方法が適用されるべきだろうし、 必要以上に群れたり、除けものにしたりでは人間の次元が問われるもの。 自分の子供が可愛ければ、ママ友だのといって 無為な時間を消費しないことである。 そして春口は執筆中に「ママ、今、どんなところを書いているの?」と聞かれ 「よもや、ウサギが不審死したところだよ。 女の子が背中から血を流して倒れているよ。」などとは言えず、 「ウサギの身に困ったことが起きた」とか 「女の子がちょっとケガをした」とか、 その都度ソフトに変換して答えてきたとか記しているが、 子供に素直に説明できぬ話を書くな(笑)。 さて、本作はほぼ春口のありえない木性(DNA車/牽)の 60年に2年だけある条件なし天冲殺(14年/木午・15年/草未)に書かれている。 育児の合間とはいえ、そこは一心不乱に書かれた形跡もあり、 さすがに夢の中であろうと稼働力は上がったわけで、 明けて、今年(16年/陽申)は、守護神火性の DNA「龍」の半会年で出版に漕ぎ着けている。 そこそこ話題になっているようだが、 繰り返すが明るい話題も、輝ける未来も何もない。 もう、夢の中の感謝とか奉仕とかいうレベルではなく、 悪意に喜びを塗りたくったようなものでめまいがする。 なので、これは受験の参考にも何もならない悪趣味なもので、 (幼稚園なり小学校)受験に合格したければ、 子供本人の資質や運はもちろんだが、 親の生き方が問われると考えてもらいたい。 ところで、春口の息子は無事小学校受験をクリアできたのであろうか。 仮にできたとしても、小学校入学は親である春口のありえない夢の中。 しっかり学校に対する奉仕活動は出来たであろうか。 入学するだけではなく、入ってからも真っ当な生き方が求められるからね。 春口の「戌」年生まれ「山子」は狭視。 ようは、可愛いのは自分と自分の子供だけなのである。 (主人公は最後のほうでママ友達にそういわれていたしね) 難しいかもしれないが大丈夫か☆ |
■2016年08月07日(日)宝酉 |
松本英哉○僕のアバターが斬殺ったのかの夢の名残り |
○広島県福山市出身の生月冲殺作家である 島田荘司(48-1012/鉄午)がたった一人で選考委員を務める 「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」の 島田荘司選第8回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞(15-1030/畑卯)の 選考会が行われ、大賞は逃すも優秀作に 松本英哉(74-1012/陽戌)の「幻想ジウロパ」が選ばれ、 『僕のアバターが斬殺ったのか』と改題され、 05月20日(陽申)の「陽申」重なりに上梓された。 同作は、神戸市とも思われる架空の街で、 繰りひろげられる仮想空間「ジウロパ世界」という、 ネットの世界では著名な個人が招待制で開発したゲームで、 (最先端ツールを活用したオンラインもの) 現実が並存する特殊な場所が起こした事件を解決して行く まるで大人みたいな高校生の物語。 主人公の日向アキラは、相棒のジュレの助けを借り、 (リアルのプレイを避けていたので、位置特定弾薬というアイテムを アバターに打ち込むという卑怯な手法で、相手を特定し、 資産家の娘で引き籠もりの中学生の女子と判明したが、 相手は不快と感じておらず、以降も仲良くなっていく)、 自分のアバターを操作し、遠く離れた家から、 自殺されたとされる開発者の残したメッセージと財宝を探りに、 あるビルの一室に遠隔アクセスした。 そこで待っていたのは、セルパンという名のアバターだった。 短いやりとりののち、ふたりは口論となり、ついにはアキラの操るアバターが セルパンの喉もとを刀で掻っ切ってしまう。 翌日、そのビルの部屋で若い男の遺体が発見された。 男は何者かに喉もとを切られ、無惨にも殺されていた。 しかもその男は、昨夜セルパンを操作していた プレイヤーであるらしかった。 アキラは自問する。「あれはぼくがやったのか?」。 果たして男を殺害したのは、本当にアキラなのか。 その答えを探るべく、普段は付き合いのない 同学年の高校生探偵御影雫の力を借り、事件の真相を追うことになる。 彼が犯人でない以上、 真犯人は存在するのだが、 巧妙に仕掛けられた罠を、勘違いや慌てていたがために、 何度となく漫画みたいに窮地を脱していくのだが、 自殺とされた開発者の死の真相や、ネット世界特有の事情がからみながらも、 失礼を顧みずに言えば、40歳過ぎのオッサンが書いたとは思えぬほど、 見事に少年の心の弱さを描ききっており、みずみずしい限り。 探偵の同級生の完膚なきまでの冷静な判断も、 作り話には見えずに、脱帽するほどの冴え渡る推理が楽しいし、 中学生女子とのもどかしい恋の行方も純真というか、あどけない(笑)。 (出会いの瞬間の描写がなかったのは残念だな〜) 生産性のないゲームの世界には違いないが、 それを忘れさせるほどの巧みなトリックは、本格派を思わせる。 犯人は終盤まで生身の姿を現さず予想外だったが、 最後まで行ってしまえば、納得させされる理由は、 導入からいくらでも蒔かれているので、それを見抜けなかっただけでも脱帽だ。 兵庫県出身で兵庫県在住ということだが、 おそらくは神戸の比較的新興住宅地に詳しいということぐらいしか不明な 松本は、DNA「司」主導で、地味で真面目で脱線せず。 だから男子高校生も女子中学生も純粋。 一人で生きて行くのは苦手というと大袈裟だが、 特別意識が強くも懸命に仲間を大切にする。 ネット上とはいえパートナーあってこそというのが、 如何にも、この人らしく、微笑ましい。 「司+鳳」は、個人主義者で痛みに耐える不屈の精神。 それも「山」のようにどんどん事件はでかくなる。 「司+司」は、現実性が強くて、なかなか実態が見えづらく、 パーソナルな情報もなし。 むろん主人公ばかりか、登場人物の匿名性も、 そこそこの時点までは(死んでしまえば別だが)保たれているが、 まるで樹海で迷子になったみたいに、 何がなんだかわからなくなるほど、錯覚させる技術もあり。 「司+龍」は、用心深く、真っ直ぐに生きる。 だから冒険はしても仮想空間なのだし、 神戸という街からも出て行かなくてもすむうえに、 恋よりゲームが好きなのだろう。 「陽+司+戌月」は、日常的な動きは鈍いが堅実。 真面目一方は、ケチともいうので、ゲームのなかでも、 アイテムなどを収集する。「戌」×2は、こだわりも強く、 作家になるという強い気持ちもあったはずだが、 前へ前へとでる傾向はなく、「寅」年生まれ「陽戌」は、受身の人生。 すなわち積極的に、売り込むタイプでもない。 伴星は繊細で奇異な人生。本職が知りたいね。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の深い森に沈む太陽だが、 森の樹木が燃料を供給しているため、 なかなか暗くはならずに、妙に残光をたたえ美しい。 総エネルギー238点も存在感があり、 年長者に可愛がられる午未天冲殺であることを考慮すれば、 水性ゼロ(DNA車/牽なし)の野人であろうと、 「司」主導で家族から離れられずの実家暮らしの独身者で、 場合によっては職業なし。 なにしろ真面目でも勤労意欲がないという矛盾をかかえ、 なおかつ自尊心は強くてもないに等しいという不明瞭さが、 作家になるためなら、そういう生き方もいとわなかったり、 仮に実家からはでていて結婚していようと配偶者の世話になったり、 あるいは特別な技術を駆使して食い扶持を確保して、 創作に活路を見いだしている可能性もあり。 年干支の「木寅」は、どっしりと動かぬ仲介役であり、 場を和ませるムードメーカー。 月干支の「木戌」は、生真面目で異性を真綿で締め上げるような 窮屈な面をもつ日座冲殺で、さげ▼▼的要素も少々あり。 そして日干支の「陽戌」は、小商い上手。 だから、アイテムも順調に手に入れるが、 寸前のところで挫折がないわけではなく、 本作の主人公も何度も殺人犯にされそうになったりする。 干支番号構成は、51-11-23で北方東方南方を網羅した 比較的柔軟な領域を所有し、守備範囲も狭くはない。 後天運は、初旬「9歳草亥」が、ありえないDNA「玉」。 旧いものに縁が深まる特別条件付10年運天冲殺。 何かしらの旧くて異様な環境におかれていたか、 そのようなものに興味をもったはずで、締めくくり運の午未天冲殺でもあり、 そのための神戸を離れていないはずだ。 2旬「19歳陽子」は、DNA「貫」の頑なな守り。 初旬の呪縛からは解き放たれたはずだが、 同質陽光の出現で、あまり良くない時代。震災にも遭遇しているはず。 3旬「29歳灯丑」は、DNA「石」の和合性なり妥協に屈辱。 同様に良さは見られなかったようだ。 ところが現在の3旬「39歳山寅」は、DNA「鳳」の冷静ゆとりの半会で、 これまでと違い、年支は同一の「寅」で使い勝手良く、 月支と日支は半会で成果を得るのは充分で、デビューにこぎつけた。 この後は4旬「49歳畑卯」は、DNA「調」の独創性。 年干と月干の「木」が干合で「山」に変質してしまい、 創造力は陰りをみるかもしれないが、 進み行く方向性ばかりか、表向きの顔も変わるので、 通俗性を帯びるようになり、月支と日支も支合で壊れていないので、 その気になって刺激的な変化をもたらせば、大いに楽しませてくれるだろう。 5旬「59歳鉄辰」は、DNA「禄」の天剋地冲で投資。 作家とは限らぬが、売れっ子になって経済がまわりだし、 世界が変わっていくのか、人生が180度の大変革となる。 6旬「69歳宝巳」は、DNA「司」の主導DNAで自己確立。 さすがに年支「寅」の害があるので、 容易く前進は出来ないが、己のことはわきまえることになる。 7旬「79歳海午」は、DNA「車」で、ありえない守護神水性の半会。 老境で落ち着いていれば良いものの動きすぎて危うくなる。 さて、仮想空間という全く未来への成長が感じられない場が 舞台になっているのは、作者がいい大人なのに情けないという感想だが、 そこは一般的に夢みたいなことを口走る午未天冲殺らしいし、 だからこそ、鮮烈な少年の目で描かれたのは称賛するが、 松本が本作を描き上げ、受賞に至ったのは、 条件なし天冲殺の夢の中で、実は現実世界では縁なし。 だからこそ「もう十年近く前になりますが、 島田荘司先生のサイン会にて先生からかけていただいた温かい言葉は、 執筆を続ける上でいつも大きな励みとなりました。 また、そのサイン会直後に立ち上がった“福ミス”は、 ずっと進むべき道しるべでした。 このたび「優秀作」という身に余る評価を賜り、 言葉にできないほどの喜びを感じております。 再び背中を押してくださった島田荘司先生と “福ミス”関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。」と、 05月14日(陽申)重なりにあった表彰式で謝意をあらわしているが、 気持ちはわかるが、背中を押されたのではなく、 今までの努力は優秀として評価するが、 夢から覚めたのだから「現実世界で商売でもやって頑張れよ」という 自然界の意志であり、お試しではないか。 良き作品は書けたのだから、本当はこれで満足して、 自分の領域で社会貢献すべきなのだ。だって、そうだろう。 主人公が最後に探偵の同級生の名刺をねだって受け取ったら、 「またいつでも」と言いながら、真っ白だったではないか☆ |
■2016年08月15日(月)畑巳 |
蜂須賀敬明○待ってよの待てない事情 |
○推理小説から時代・歴史小説まで幅広いジャンルの作品を残した 松本清張(1909-1221/草卯)の業績を記念して 長編エンターテインメント小説を表彰する 第23回松本清張賞(16-0426/山寅)の選考が行われ、 受賞作は蜂須賀敬明(87-1017/畑亥)の「待ってよ」に決まった。 正賞の時計と副賞500万円の贈呈式は、07月01日(木申)の干合支害日に行われ、 同作『待 っ て よ』は、前日の06月30日(雨未)の DNA「禄」の半会日に上梓された。 『待 っ て よ』は、マジシャンの主人公が、 時の流れがさかしまに過去へと戻っていく 世界に迷い込んだ話で、あまり細かな内容を紹介するのは、 はばかられるので簡単にすませるが、 日本国と思わしき、閑散とした駅から一山越えた漁港のある場所に、 「疲れたから海をみたい」という理由で、 安価なギャラで町の催事に呼ばれてきた国際的マジシャンが、 その町でみたものは、時が逆さに流れる光景。 つまり、産まれてくるときは、墓場から。死んでいくときは、母の母胎。 なので、出産時は老人介護だし、お葬式はへその緒と母胎が一緒になり、 妊娠して腹がへこんでから。年老いるにつれ、学校に入り、 早死したくない者は、必死に勉強やスポーツに精を出す。 母親が様々な理由により、いない者は幼稚園に入り、 ある時、新生児となり、突然亡くなってしまう。 そんな場所に紛れ込み、結婚をし、娘にマジックを教え、 世界的マジシャンとなった娘が、ギリギリ帰還して、 母(主人公の妻)を母胎に収容し、そして孤独という老いに向き合う男の話。 作者はこの着想をえた時点で、「しめた」と思ったはずだが、 受賞する筆力もあるので、それなりに読ませるが、 趣味が良いか悪いか別にして、読破するのに疲労感が残り、 体力勝負で向き合わねばならぬのが辛い。 「ゆりかごから墓場まで」ではなく「墓場からゆりかごまで」の 戦慄の問題作は、心臓に良くない(笑)。 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第二文学部を卒業。 現在は東京都杉並区在住で、スポーツジムでアルバイト中という蜂須賀は、 DNA「鳳」主導で、特別意識の強い工夫を得意とし、 誰にも真似されない、圧倒的な発想に酔いしれる。 才能は主導するこの「鳳」になり、豊かな発信力。 偏ることのない冷静な生きざま。 「鳳+車」は、辰巳天冲殺でもあり、生きるためのみの労働もいとわない。 表向きは「車」なので、気の効いたお兄さんにもなれ、 難しいことを考えないスポーツ施設は、 当然のように「車」に通じ、手慣れており、 決められた枠内で、割り切った仕事が可能。 自身も何かのスポーツが得手なはずで、 たいして習練を積まずとも、そこそこ出来てしまうので、 初心者には丁度良い手本にもなる。 「鳳+牽」は、温厚で誠実も、少々頭でっかちなので、 「このスポーツはこうでならなくちゃ」という思い込みもあり。 「鳳+龍」は、いつになったら一人前の作家として 喰っていけるかというような葛藤を常にかかえ、 それを考えだすと、疲労も蓄積するが、 そこでの消耗が、着想の源にもなるので、 いちがいに良し悪しは決められぬが、これもまた、創造力の証し。 「鳳+調」は、切り口はひとつではなく、あれこれ。 だから、曖昧だったり優柔不断な部分も時折見せるが、 独創的な部分は売りなので、最終的なところでは、妥協せず。 「畑+鳳+戌月」は、子供の目線になりきれる。 飾り気のない素直な発想は、時にひねりがないことも。 「卯」年生まれ「畑亥」は、孤立することに臆さない。 なので、さかしまな国で生活することも出来たのだ。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃のスポーツジム(笑)。 リラクゼーション施設も兼ね備えているようでも、 軟派ではない硬派な基本に忠実なもので、 理念は変わることがないので、利用者は安心できる。 すなわち独創性は不変であろう。 総エネルギー165点は、軽業師とでもしておく。 重厚感はないが、フットワークはあり。木性過多は稼働力あり。 レストランや喫茶店でも併設すれば、小商いになるにもかかわらず、 小銭をやりとりする自動販売機さえないと思えば、味気なし。 年干支の「灯卯」は、目的を見つけてから 実行に移すまで時間がかかるが、その気になれば、一気に動く。 月干支の「鉄戌」は、どこか野暮ったくずうずうしいが、 内側には強烈な闘争心あり。 そして、日干支の「畑亥」は、身体の霊感でそつのない運動力。 あるいは手先が軽く、文章を書くのも早い。 さらには、物事のつなぎ目で、勝負師的要素。 度胸があるので、ばくち打ちのような、極端な生き方も可能。 干支番号構成は、04-47-26で東方北方南方で、 エネルギー点数のわりには、幅広い領域をカバーするので、難儀だ。 後天運は、初旬「2歳畑酉」は年干支「灯卯」と納音的で成功運型。 (初旬のみ灯と畑は同格) DNA「貫」は、自分を守るために努力をする頑固者。 とはいえ、そうでなければ、いつデビューできるともわからぬ 作家を目指すなんていうたいそうな事は考えないので、持続力は身についた。 2旬「12歳山申」は、DNA「石」の害。 屈辱と妥協であり、周囲と協調できぬ明るくはない時代。 とはいえ、ぎりぎりまで我慢して援軍を待つなり、 努力はしたのだろうし、志は高かったろうが、 高級な場所は望めなかった時代で、落ち込みであり陰転気味。 現在の3旬「22歳灯未」は、DNA「龍」の改良改革と庶民的な創造力。 前旬の暗さから脱却し、初旬条件が稼働する華やかな時代でデビュー。 年干支「灯卯」の大半会で、社会への窓口は大きく開口し、 日干支「畑亥」は、解き放たれたように、大成果をもたらした。 この後は4旬「32歳陽午」は、DNA「玉」の旧くさいが じっくり大作に挑む安定した創作力が与えられ堅調。 5旬「42歳草巳」は、DNA「車」の天剋地冲で、目的の微変化と多忙。 生活もがらりと一変する天剋地冲付の10年運天冲殺で、 一気に売れるかもしれぬが、感謝と奉仕の精神がないと、 人々の支持も拡がりは期待できず。 6旬「52歳木辰」は、DNA「牽」の10年運天冲殺で、名誉。 大御所になったり、選考委員になるなり、大化けの気配で、 おおいに自尊心が満たされるもの。 7旬「62歳雨卯」は、宿命にないDNA「禄」の半会で、 金銭物質なのか家庭を意識するのか、それなりに好調。 8旬「72歳海寅」は、DNA「司」の支合で、 地味なのかケチなのか、小金に興味がでたところで、 晩年なのだから落ち着いてほしいが、年干「灯」を干合させると、 10年運は「木」に、年干は「草」になり、守護神扱いにもなり、 あれよあれよと、さらなる重鎮として君臨しているかもしれぬ。 さて、蜂須賀の「大学に在籍している時から 文学部だから小説を書いてみようと思って書いていた。」は、 後付けの理由だろうし、てらいであるかもしれぬ。 (書いたものを)読んでくれていた友人と 「東京駅のバーでお酒を飲みながら結果を待っていました」 ということで、女性には縁なしであり、少しもファンタジーを感じない(笑)。 そこらは伴星が「司」で、地味な面あり。 導入部の衝撃と後半部分の悲哀は興味をもてたが、 秘密を知り得たあとの中だるみと、 この地の女性との営みぼ描写は退屈だし、 翻訳小説みたいな語り口と、つじつまのあわない部分は愛嬌としても、 受賞が害年(16年/陽申)ならば、正賞の時計と副賞500万円の贈呈式も、 07月01日(木申)の干合支害日になり、毒に満ちあふれているので、 今後、この仕事をしていくには、干渉されることが多く、 時にその呪縛から、逃避したくもなるだろうが、 開き直って、今後とも毒を世間にまき散らすしかない。 でも、タイトルには、迂闊にも笑えてしまった。 清潔感が感じられないうえに、どうにも怪しいこんな場所では、 絶対に暮らしたくないけど、凄味と面白味は充分感じる☆ |
■2016年08月22日(月)陽子 |
木下昌輝○天下一の軽口男に潜む玄人の技 |
○12年(海辰)のDNA「玉」年に 「宇喜多の捨て嫁」でオール讀物新人賞を受賞。 生年冲殺らしく年干支「木寅」の大半会を伴う 14年(木午)に同作で単行本デビューすると、 (同作で)15年(草未)に、第152回直木賞候補。 第4回歴史時代作家クラブ賞を受賞。 舟橋聖一文学賞を受賞、高校生直木賞を受賞、 咲くやこの花賞(文芸その他部門)を受賞した木下昌輝(74-0901/草巳)の 『天 下 一 の 軽 口 男』が、 04月05日(灯巳)のDNA「鳳」の干合木性天干一気日に上梓された。 同作は、江戸時代(元禄から正徳)中期の上方の落語家で、 上方落語の始祖や落語家の祖と呼ばれ、 昭和初期まで生國魂神社で製造された烏帽子をかぶり扇子を持った 子供向けの玩具の操り人形の生玉人形のモデルとなった 「米沢彦八」の半生を木下なりに解釈した感動作で、 米沢なくして、今のお笑いは存在しえなかったであろうかという先駆者の逸話。 江戸時代中期といえば、首にかけた台の上で人形芝居をする傀儡師、 穴の開いた籠を横にして飛び抜ける籠抜け、砂で絵や文字を描く砂文字、 太平記や三国志を読む講釈師など、そういう辻芸人はいたが、 「人笑わして、銭もらうねん」と彦八が言うと、 「笑いで銭稼ぐなんて、無理や」と言われるほど、 滑稽話は職業として確立していなかった。笑い話がなかったわけではない。 僧侶が説話の合間に滑稽な話をする場合もあった。 しかしそれは、真面目な話ばかりでは退屈してしまうので、 息抜きに行うもので、それが主体ではない。 そういう時代に米沢彦八は生まれ、お笑い芸人を目指すのである。 何故人を笑わすのか? 人は何故笑うのか? どんな分野でも最初の開拓者は苦労する。 徐々に滑稽話が職業として確立するようになっても、 彦八の真似をする者が現れて邪魔されたり、 大名を皮肉るとそれを怒った武士に狙われたりもするから大変。 さらに、彦八には笑いを大衆のものにしたいという考えがあるので、 大商人に料亭に呼ばれて一部の金持ちだけに 滑稽話をするような傾向には断固反対。 そういう波乱に満ちた半生が活写されていく。 笑いを商売に変えるため、男は血を吐く思いで立ち向かった。 そして、栄光と挫折を味わった男の芸は「文化」となった。 天下一の笑話の名人と呼ばれ、笑いを大衆のものとした。 彦八は何故、笑いを志し、極めようとしたのか。 そこには幼馴染みである少女との約束があったのだ。 これが、ほろりと泣かせる。 実家は大阪で町工場を経営していたものの、 生活の拠点は奈良県にあったと思われ、近畿大学工学部建築学科を卒業後に、 ハウスメーカー勤務を経て、フリーライターとなり、 大阪文学学校で小説を学びデビューに漕ぎ着け、 現在は、大阪市都島区在住。 独身のようで、週一回母校の近畿大学で講師もしている木下は、 DNA「牽」主導で、自尊心が強く、目的達成するためには、 窮屈な日常でも乗りこえられる強靱な精神力の持ち主。 才能も主導する「牽」で、物書きとしては受賞が最大級の励みになる。 「牽+石」は、流行に妙に敏感で、褒められたものではないが 「ポケモンGO」にもとりあえず参加して、そこは生年冲殺らしく 「任天堂やナイアンティック社に もっと素晴らしいゲームを作ってもらいたいために 課金するんじゃ、という言い訳で孵化装置にお金落としました」 なんていうことまでする。 「石」×2あるので、表向きの人付き合いはそこそこうまく、 知らないところで、見えない力が働いて、助けられているフシあり。 「牽+調」は、内面は気品を備えているのに、行動は存外粗が目立ち、 そこがまた不甲斐ないながらも笑いを誘う部分。 「牽+玉」は、伝統的歴史物を大層好むが、 それを自分なりの解釈で加工して世に問う。 華々しい箇所だけではなく、随所に味のある工夫をこらしながら、 まるで見てきたように、己の好みに仕上げて行く細工師。 「草+牽+申月」は機敏で小気味良い動きをするが、 重圧を長続きさせるには、かよわく、気分転換が必要。 なので「歩きスマホ」ではなく「スマホ歩き」(笑)。 「寅」年生まれ「草巳」は、自分に正直者だからこそ、 誤解もされやすいのだろう。 宿命の特長は、初秋午後四時頃の海外通りの防風林なり、 大きな椰子の木もどきに、蔓をはわせる蔦の一種か、 あるいは、それらの周辺にある場違いな毒々しい花。 年支「寅」VS日支「巳」の害持ちは、表裏あり。 しかし、生年冲殺なので、仕事だからこその二面性の使い分けであったり、 両側面から観察する俯瞰力と理解する。 とはいえ、管理されていない植物で、寄生せねばならないのに持続力がなく、 色々事情はあろうが、サラリーマンを辞めずに、 表向きは相応に仕事をつとめあげ、 帰宅したらせっせと小説を書くという生活を続けていたならば、 本人としては言い訳はあろうが、 もっと早いデビューを勝ちとっていたであろう。 生年冲殺とはそういうものである。 単行本化まで時間がかかったのも、紆余曲折あったのだろうし、 デビューから比較的時間がかかっていないにもかかわらず、 本作の版元が、デビュー作と著しく傾向の異なる所というのも、 何か隠された意図を感じる。 陰の木性である草花が、塩水の方向である歴史物に挑むのは、 それだけリスクが高く、それもまた堪え性のなさ、 落ち着きのない性癖につながっている。 また木下は「実は僕も一時期芸人になりたいと思ったことがありました、 それはお笑いのセンスがあるからではなくて、 元手のかからない商売は何かと考えたからです」と語っているが、 そこまで極端な宿命成分の偏りはなく、 向いていないので、安直に進まずに正解だったと思われる。 なお、使用しているノートパソコンの色はピンクだそうだが、 これは守護神色「陽=赤」が冲殺で薄まったもの(笑)。 年干支の「木寅」は、仲介能力の優れたムードメーカーで 興行主の質を所有する。 月干支の「海申」は、自意識過剰の直球勝負型ながらお気楽。 そして日干支の「草巳」は、外見はきらびやかだが、 内面はとても不安定で、恋愛の手練れとなるか、 堅物で一人の異性を生涯思い続けたり、 異性に完全性を求め、完璧な相手でないと納得しない病的な面あり。 米沢彦八が、同志のような幼馴染みを思う姿はこれである。 後天運は、初旬「2歳雨酉」は、DNA「龍」の半会で 宿命にはない庶民性や探究心が付加され、 理系的なセンスを意識せずに与えられたが、 本質にないものなので、工学部を出ようと今は作家である。 2旬「12歳木戌」は、年干支「木寅」の大半会を伴う DNA「石」の10年運天冲殺で、異常環境を目にする(夜逃げとかか)。 仲間との交流や手の込んだ趣味などに興じた模様。 3旬「22歳草亥」は、DNA「貫」の納音10年運天冲殺。 頑張りすぎたのか、壊れてしまったのでサラリーマンを辞す。 4旬「32歳陽子」は、DNA「調」の守護神で偏りのある独創性。 表現力の方向性を定め、極めた結果としてデビュー。 今年(16年/陽申)の宿命害切れ守護神支合年から始まった 5旬「42歳灯丑」は、DNA「鳳」の半会で、 豊かな表現力と冷静な判断力の成果。 なので本作も上梓され、より一般的に受け入れやすい作家となった。 今後の課題は「玉」の方向の「海」が干合で「木」になるため、 年干「木」と日干「草」を入れて木性の天干一気が成立するため、 頑丈にはなるのだが、生き方のみならず作家としての方向性を変えすぎると、 樹木の陰に「草」が埋もれてしまいかねず、特色がでなくなる。 遊びであり、その意味では、作家が真面目に作品に向き合うことなく、 ゲームに興じたり、twitterで表現力を駆使しているのも、 害持ち生年冲殺らしからぬことで、 もっと仕事そのものを愉しんでもらわねば危うい。 6旬「52歳山寅」は、DNA「司」の10年運天冲殺と害。 あまり欲の皮を突っ張らせたり、ちまちました仕事をして、 小金を稼ぐばかりでは読者も離れかねず、地道に過ごしづらく、 分不相応な生き方になりやすく、無用な壁を作りやすい。 7旬「62歳畑卯」は、DNA「禄」の10年運天冲殺で、 感謝と奉仕があれば、表面的な変化があろうと、 次元をあげて、世のため人のためとなる。 8旬「72歳鉄辰」は、DNA「牽」は、主導DNAで自己確立。 ようやく到達する最高級の名誉。 悔いのない人生を終えることが出来れば本望。 「笑いは剣術と一緒やねん。面を打つ時、『今から面打ちまっせって』って 言わんやろ。笑いも、今から面白いこと言いますって、白状はせんやろ。」 男は笑いに生き、笑いに死んだ! そして天下人のためではなく、民百姓を笑わせることに命を賭した。 木下もまた、自身の人生をそうできるだろうか。 米沢彦八は、上方落語の始祖にして、日本初のお笑い芸人。 本作は笑いを商売に変えるために生きた、ぼんくら男の一代記だが、 歯がゆい情けない部分こそ、応援しやすい切り口。 おそらくは今風にアレンジされたであろう 大阪の難波村の言葉も新鮮で、手習いを律儀にやらず、 大人からは鼻つまみ者だった若き日の彦八が 苦労を苦労とも思わず、生きることを愉しみながら、 大御所となり、そして今際の時までを駆け足で流したわりには、 手抜きのない骨格のしっかりした筆致は、 まるで見てきたような描きっぷりで、行間に埋めてある仕掛けも見事。 むろん、こうなってほしいという読者の願望を決して裏切らぬし、 初代露の五郎兵衛、鹿野武左衛門らとの関わりも、 「そうきたか」と思わせるように、人情話として成立している。 いつ終わるのかとそわそわしながらも、まだ終わってほしくないというような、 中毒性のある文体は、全編笑いに満ちており、 ほぼ一気読みに近い形で向き合わせてもらった。 しかし、木下がSNSやらゲームやらで、あたら好機を逃すのは見ていられない。 今年(16年/陽申)は宿命害切れの守護神支合年という 本物の若き女性を主人公にして作品を世に出せば、 このうえのない評価を自然界からもらえるはず。遊んじゃダメだと思うゾ☆ |
木下昌輝○74-0901 |
草海木陽 巳申寅+2 石玉調牽石(牽主導) 木性(54)火性(48)土性(72)金性(42)水性(28)/総合244 寅卯生年冲殺/天冲殺(12歳木戌/22歳草亥/52歳山寅/62歳畑卯) 納音(22歳草亥)/干合木性天干一気(42歳灯丑) 害(52歳山寅)/主導DNA(72歳鉄辰) 年支VS日支害(表裏)/害切れ(22歳草亥) 木性過多/土性過多/水性脆弱 +2歳雨酉/12歳木戌/22歳草亥/32歳陽子/42歳灯丑/52歳山寅/62歳畑卯/72歳鉄辰〜 |
■2016年08月27日(土)宝巳 |
大和朝路○TIMEの報われぬ愛という夢の中 |
○元はローン用紙を書かせる職業、いまはフリーターで食いつなぐ アラフォーミセスモデル(実態不明)、 大腸癌を克服し、過食症で心療内科通いで、 ついには、東京都江東区枝川の「くじらホスピタル」に入院中という 大和朝路(76-0127/山寅)の『T I M E』が、 06月24日(灯丑)のDNA「玉」の守護神日に上梓された。 同作は一人の女性と、彼女を愛する男たちの物語。 英国の養父母の元から、母の実家である家に 引き取られることになった15歳の少年「美緒」が、 成田空港に降り立ったところからこの物語は始まる。 父親が誰なのかを知らない美緒は、 母の実家で母がレイプされて誕生した医者の卵で エルダーシスター(異父姉)「美馬」の助けを借りてDNA鑑定を行い、 実の父でサンマリノの裕福な家庭の出自で、いまはSP学校の教官をしている 「シルヴィ・シャミル」にたどり着く。 最初は受けいれがたかった美緒も、シルヴィの人柄にひかれ、 次第に父と認め交流を深め、シルヴィも美緒を息子と認め、 入籍させる手続きを進める。 そのころ、母親の実家のすぐそばの教会で、 自殺したはずの美緒の母「清絵」が美緒を産んだ頃と 変わらぬ若さを保ったままの状態で生きていることを、 一家とは旧知の仲間である新聞記者の「水島千佳」が発見した。 清絵は自殺したのではなく、コールドスリープをかけられ、 つい最近まで眠りについていたのだった・・・。 しかい「おはよう、僕の眠り姫」なんて呼びかけて、眠りからさめるかね(笑)。 そして、ここに美緒を実の子と勘違いしている かつての清絵の家庭教師で今や超売れっ子の クロード・ジャルダンというハリウッドスターが 映画のプロモーションで成田に降り立ち、事態は思わぬ方向に動く。 最後はお定まりの感動の大事件勃発となるのだが、 「清絵」の病気がSEX依存症だったり、不幸の天こ盛りの展開なのに、 二次元的なイメージであり、進行がいささか乱暴すぎ。 それに、どこかで見たような感覚だなと思ったら、 著者の少女時代(85年以前あたり)である 昭和の時代の「少女漫画」そのものではないか。 嗚呼、それなら登場人物のイラストと 簡単な人物紹介もほしかったという感想である。 さて「元の名前は大和ひとみ。訳あってあさじに改名しました。 変人だからですかね? いろんな仕事を経験してきました。 十年ほど前から病気を患っていて、今はフリーターで何とか食いつないでます。 取り柄は編み物と写真と絵画、後はB'zへの愛です。 あ、リトアニア人と遠距離恋愛もしています。 結構いいやつですよ?! でも写真は詐欺に近いです。 実際はもっとがっかりな感じですが、その辺は愛嬌でよろしく!」と Facebookで自分を紹介しており、兄と弟の三人兄弟で、 神奈川県平塚市出身の大和は「石」主導で、世界は皆兄弟お友だちという人。 才能も「石」となり、これは「山」が「畑」を押しつぶす感覚なので、 狡いとかいうレベルではなく、有無を言わさず言うことを聞かせる。 「石+牽」は、あまり細かなことにとらわれず、 打算があったり、長いものにまかれろという気持ちもあるが、 自尊心は高く、こだわりも強く、フィガロという旧車を好んで乗っているが、 他人とは少々趣味の異なる妙なものが好き。 ヨーロピアンな車全体を好むようで、車種までは描写していないが、 美馬はポルシェ、シルヴィはフィアットだし、 清絵のコールドスリープのパートナーで 医者のアーネストはBMWというように、配役にあった足を所有させている。 「石+車」は、豪放で目的達成のためには、無理をする。 「山+石+丑月」は、他人から色々なものを引き継いだり、モノマネが得意で、 「卯」年生まれ「山寅」は自己愛の象徴でもある。 なので、自分に酔いしれる登場人物ばかり。 宿命の特長は、晩冬午前二時頃、すなわち丑三つ時の冬山だが、 総エネルギー219点中木性が実に95点もあり、 夜中に風でざわついているのか、あるいは麓に街があることから、 不夜城のように騒いでいるのか、何かの作業をしているさまで落ち着きなし。 自身の土性が66点なのに、30点も上回るのだから、 覆い隠されている部分ばかりで、実態も不明。 それでいて、月支「丑」日支「寅」年支「卯」の矛盾ありは 変則方三位でもあるので、格好だけはついているという妙な風景。 守護神の火性は僅か22点と厳しい冷たさで、創造力にバラエティなし。 表現力の金性も10点しかないので、ワンパターンは逃れられず。 冬でも忌み神水性にしても26点なので、優しくはなくガサツなんだろうが、 お金には汚くはなさそうだ。 年干支の「草卯」は、努力家だが、鈍くて物わかりの良くない面あり。 どこかで男は信用していないというか、コバカにしている風情。 群れることで身を守る傾向で、実は孤独。 月干支の「畑丑」は、焦らず我が道を行く待ち運の象徴。 上がりも下がりも、その人物なりに少ないため、波乱はない安定志向。 そして日干支の「山寅」は、お世辞や飾りごとは苦手で話好き。 産まれながらにして、長の器だが親兄弟の意見に左右されやすく、 実家との関わりが強すぎると、申酉天冲殺でも大成せず。 独特の美意識があり、恥はかきたくないが、 じっくりと階段を昇って行き、最後は高みにたつ。 干支番号構成は、52-26-15で北方南方東方の領域で、本来騒動や争いは好まず。 後天運は、初旬「3歳鉄寅」はDNA「鳳」の男性的で元気な遊び。 兄弟や友人達に囲まれて、楽しく過ごしていた。 2旬「13歳宝卯」は、DNA「調」の極端。 自動車のみならず二輪の免許をとって、男達の中で女王様気取り。 3旬「23歳海辰」は、DNA「司」の堅実で真っ当な職業にも就く。 現在の4旬「33歳雨巳」は、DNA「禄」。 干合支害で男には騙されるし、あちこち具合が悪く、 その気になっても身体はボロボロ。 動かない「山」なのに外国に興味があるのか、 男はリトアニア人だそうだが、この時期に深い仲になる異性は全て敵。 悪いがそのリトアニア男も故国ではよろしくやっているにちがいなく、 遠距離交際だと信じているのは本人ばかりなり。 それ以前に、無理ばかりしているのでガタがきて、 特に悪いのは胆のうで、消化不良をおこしているはず。 それがあちこちに悪さをして、ついには過食症にまでなったそうだが、 さすがに「山」は骨太で、がっしりどっしりしているべきだが、 体調不良にはなるだろうし、愛車もすぐ不調になる。 この後は5旬「43歳木午」からは、DNA「車」。 過去を潔く清算出来れば、体調ばかりか運気も上り坂となり、元気。 6旬「53歳草未」は、DNA「牽」。年干支「草卯」の大半会のある名誉。 そして7旬「63歳陽申」はDNA「龍」の守護神改良改革10年運天冲殺で、 海外はNGだが、自然界に誘われるように 全く新しいもので晩年ながら成功の気配。 8旬「73歳灯酉」も決め手はないものの、 DNA「玉」の旧きものに縁ある守護神10年運天冲殺で、 天から思いがけず与えられたものは実力ではなく、謙虚に感謝をすることで、 これまでの負の人生が嘘のように熱く明るくなるはずである。 さて、断っておくが、この作品は自費出版である。 にもかかわらず、書店に平積みされたりPOPがつくられたりと不思議である。 これは強い「山」の執念のような気持ちと、 条件なしとはいえ今年(16年/陽申)が、守護神対冲天冲殺で救い多し。 だから、病院に入院しながらも、『T I M E』を世にだせたのだから、 感謝感激以外のなにものでもない。 そして夢の中だから、あくまでも何かのとっかかりになるとはいえ名刺代わり。 作家としてやっていこうなど努々思わずに、 今を愉しみながらも、ひたすら感謝するだけ。 それであまり動きすぎに、体調アップが叶ったならば、復調できるはず。 どれだけB'zのファンだろうと、「山」が動くわけがない。 無理をしてはいけないのだ。また、テーマのひとつになっている SEX依存症についても野人や10年運干合支害や、 (陰の干支の)年干支VS干合支害持ちが殆どなのだし、 治す治さないの問題ではなく、 生き方や心の問題なのだから、勘違いはいけない。 さて、そうはいっても大和は、あくまでも人たらしなので、 商売なり地域の人の代弁者であるような政治家を目指し 滅私奉公を心がければ、大変良き人生になるはずだ☆ |
大和朝路○76-0127 |
山畑草陽 寅丑卯+3 牽石車石牽(石主導) 木性(95)火性(22)土性(66)金性(10)水性(26)/総合219 申酉天冲殺/天冲殺(63歳陽申/73歳灯酉) 方三位(23歳海辰)/干合支害(33歳雨巳) 木性過多/火性脆弱/金性脆弱/水性脆弱 +3歳鉄寅/13歳宝卯/23歳海辰/33歳雨巳/43歳木午/53歳草未/63歳陽申/73歳灯酉〜 |
■2016年08月30日(火)木申 |
松波太郎○月刊小説の頭の中身はヘンな夢の中 |
○08年(山子)の忌み神天剋地冲年に、追いいたてられるように「廃車」で、 第107回文學界新人賞を受賞し小説家デビュー。 14年(木午)のありえないDNA「鳳」年に、 第36回野間文芸新人賞を受賞した(芥川賞は三度候補となるも落選) 松波太郎(82-0628/海午)の『月 刊 小 説』が、 07月20日(雨卯)に上梓された。 なお、掲載作は「アーノルド」が、「群像」09年(畑丑)05月号、 「関誠」が、「すばる」10年(鉄寅)06月号、 「五臓文体論」が、「すばる」14年(木午)09月号、 「月刊小説」が、「文藝」16年(陽申)夏季号である。 同作は、タイトル作は夢突入の不安定時期に書かれたのか、全く意味不明で、 売れない作家が、ファンレターをくれた読者を思い立ってたずねるも、 普通列車や深夜バスを乗り継ぎ、どんどん田舎に行っても、 引っ越ししていたりして、なかなか会う事がかなわず、 本人は発狂状態に追い込まれるもの。 そもそも、死にかけた「小説」を、この男が救う――とかいいながら、 まだ刊行されていない文芸誌なのにというところから躓きっぱなし。 「小説」が死にかけていると言われようと、 類まれな身体性があると言われようと、 規格外の言語感覚と叫ばれようと「アーノルド」や「関誠」には、 お下劣なお笑いコントみたいな気分は感じられたが、 異色というほど色鮮やかではないし、 笑い&エンタテインメントの不世出の奇才の集大成というほどは、 作者の意図が鮮明に伝わって来ず、緩さが印象に残りかねず、 なんだか、美化でづらい文集みたいで難解だ。 三重県出身で、現在は東京都町田市在住。 高校時代にスペインにサッカー留学の経験があり、 大東文化大学を中退し北京外国語大学も中退後、宇都宮大学を卒業。 一橋大学大学院言語社会研究科を修士課程修了。 4校の大学に2年ずつ計8年間通っていたのが自慢(笑)の松波は、 「司」主導で、生真面目なのだろうが、通俗的に言えば暗いだけ。 慌ただしく持続出来ずも、数さえこなせば良しとする、 「司+車」は、猪突猛進。あまり考えずに進む。考えながらも進まない。 考えていたら「月刊小説」など誕生しない。 「司+司」は、現実性強く、明るい未来などない。 「司+貫」は、意志だけは強い。 才能はこの「貫」で、頑固で何かをひたすら守る質。 だから登場人物は、キャラがたちワンパターン。 「関誠」などは極楽とんぼの活動出来ないほうを思い浮かべる。 「司+禄」は、現実に縛られすぎて、不器用。 自制心にも乏しく、明日の展望が拓けづらい。 「海+司+午月」は、激しいが動きすぎて形になりづらい。 戦時下なら存分に働けるが、時代遅れ感あり。 「戌」年生まれ「海午」は、何でも真っ直ぐで柔軟性や妥協の余地なし。 宿命の特長は、仲夏正午頃の「海」で、強い太陽が天空にあり、 こちら側とあちら側が強い光で分断されている両天秤の様相。 総エネルギー248点と存在感はそこそこあるも、 木性ゼロ(DNA鳳/調なし)で、汚れが排出できず、 剥きだしの海岸に波が打ち寄せ、植物が成育するには不適切で薄汚れている。 また、船着き場になる岸壁どころか、浄化装置になる金性も僅か18点と少なく、 これに、年支「戌」VS月支「午」×日支「午」の変則半会で、 地支は半会火性一気格的になるので、熱くて砂浜もろくに歩けなくなり、 ビーチに甲羅干しとも洒落込むわけにいかず、 さらには自身の「海」の水性も32点では、そこまで力があるか疑問。 また前述のように、守護神金性の「宝」は、年支「戌」内に僅か18点で、 作家としての想像力には、疑問さが拭えない、 強いのは、一面が根っこになっている火性の113点で、 これは、DNA「司」の金目当てで強欲。 あるいは地味すぎて質素極まりないという両天秤。 年干支の「海戌」は、言動粗野も逆境を跳ね返す挑戦者。 月干支の「陽午」は、若いうちに苦労し成長すると、他人の運を喰うばかり。 そして日干支の「海午」は、落ち着くことのない 戦場の衛生兵であり看護師。谷も山もありすぎるくらいの人。 干支番号構成は、59-43-19で北方西方南方で当方欠け。 明るい前進力があるかは疑問。 後天運は、初旬「3歳灯未」は、DNA「司」の堅実。 主導DNAで早くも自己確立。 日干支「海午」とは干合支合の関係になるため成功運型。 とりあえずは、真面目で情熱をもった少年であったはず。 2旬「13歳山申」は、DNA「車」の10年運天冲殺。 高校生の時にスペインへ留学し、サッカーとの出会いが人生を変えたようだ。 3旬「23歳畑酉」は、DNA「牽」の名誉の10年運天冲殺なので、 文學界新人賞を受賞し小説家デビュー。 現在の4旬「33歳鉄戌」は、10年運天冲殺は抜けても、 DNA「龍」の守護神半会で、浄化がされて救いも海外に縁あり。 次旬5旬「43歳宝亥」は、DNA「玉」の守護神で、国内に縁が深くなる。 進み行く方向の変化もあり、作家ではないものだと、 月干も「海」になるため、年干と日干の「海」を巻き込み、 妙に集中力が増し、目上を知恵を使って 徹底的にやりこめ、吹き飛ばすようになる。 6旬「53歳海子」は、DNA「貫」の守りで納音。 精神状態は変わらぬのに、現実面のみ崩壊。 7旬「63歳雨丑」は、DNA「石」の仲間の裏切りや、屈辱的な体調不良。 8旬「73歳木寅」は、DNA「鳳」のありえない木性の三合会局で、 それまで封印してきた遊びに走り、しっちゃかめっちゃか。 ターボ運も始まり、ともかく目立つため、周囲がくたびれるだけだ。 文章が唸るほどお上手な訳ではなく、希望に満ちあふれた人生とは言い難い。 そこは「司」主導で、木性もないのだから、いったい何を考えているか不明で、 不穏で不気味で、こんな海水浴場があったら、 ちょっと怖いなというか、落ち着かない(笑)。 バランスのよろしくない宿命だから、変わり者として評価されるのだろうが、 さすがに地味すぎて、日常を切り取って文章にするといった作業には、 多くの共感を得るには難しそうな気配がする。 それに、あまり密度を濃くされると、鬱陶しい不潔な感さえある。 だから、作家というよりは、派手さのない商売に向くわけで、 ご本人は鍼灸の免許もあるそうだから、そちらのほうで社会貢献されるのも、 悪くないと真剣にお薦めしたい気持ちになる。 読ませる作家でもなく、変わり者の部分を発揮させるなら、 物販をしていたほうが有意義に生きられると思うのだがね☆ |
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