★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 9 年(畑亥)●12月 陽子 // 移 動 祝 祭 日 |
■12月分一覧 (2019年●目次) |
植本一子●台風一過にある拭えない不安と不義と虐待(2019_1201) |
住野よる●麦本三歩の好きなものとありえない魔物たち(2019_1207) |
岸本佐知子●ひみつのしつもんの表と裏に揺れる(2019_1215) |
早見和真●ザ・ロイヤルファミリーで覚醒した夢の中(2019_1220) |
我鳥彩子●雛翔記 天上の花、雲下の鳥に学ぶ(2019_1223) |
穂波了●月の落とし子と助けてください船橋を!(2019_1226) |
■2019年12月01日(日)海申 |
植本一子○台風一過にある拭えない不安と不義と虐待 |
○03年(雨未)のDNA「禄」の守護神年にキヤノン写真新世紀で優秀賞を受賞。 写真家としてのキャリアをスタートさせる。 05年(草酉)のDNA「車」年に、日本写真芸術専門学校を卒業以降、 一環としてどこにも所属することなく写真を撮り続け、 13年(雨巳)のDNA「禄」の守護神年より下北沢に自然光を使った 写真館「天然スタジオ」を立ち上げ、 一般家庭の記念撮影をライフワークとする。 夫は18年01月24日(陽辰)の律音日で、(作者の)主導DNA「玉」日に亡くなった ヒップホップミュージシャンのECDこと石田義則(60-0329/陽辰)という 植本一子(84-0604/畑巳)が、 「文藝」2018年夏号、2019年春号「24時間365日」及び 「トーチWEB」掲載の「行けたら行きます15〜20」に書き下ろしを加えた いわゆる夫死後一年間の日記形式の(夫への)手紙をまとめた 『台風一過』を05月20日(灯巳)のDNA「龍」日に上梓している。 自分自身として生きること、自分たちの家族をつくること――。 気鋭の写真家が模索した鮮烈なるドキュメント。 2018年01月24日(陽辰)、壮絶なる闘病生活の果に、 末期癌を患った夫にしてラッパーのECDが亡くなった。 悲しみと喪失感が押し寄せるなか、激変していく毎日の暮らし。 友人たちの支え、ふたりの娘の成長、そして新たな恋人との出会いの先で、 今もなお家族のなかに生き続ける夫の姿とは――。 夫が亡くなった2週間後から始まり1周忌で終わる手紙のような日記は、 あまりにも自己中心的なのだが、 それを忘れさせる妙な高揚感と禁じられた夢のまた夢で揺れ動く記録。 広島県出身で、アルバイトをしながら写真を続け、現在もなおフリーランス。 かつては、京王線代田橋駅徒歩4分。 3DK、エアコンなし、エレベーターなしの4階、 築44年で家賃は11万に08年(山子)より居住も、DNA「司」の守護神日だった 18年12月26日(海辰)に、同じ町内(杉並区和泉)と思われるが 京王線と井の頭線の二路線が利用可能な明大前駅周辺に引っ越した植本は DNA「玉」主導で、煮詰まりやすく気分転換下手。 同じ過ちをしやすく懲りない人ながら、 朝に弱いというズボラな面もありながら母親然とする。 若い頃から、いわゆるオバサンっぽい。 「玉+禄」は、何かに巻き込まれるうえに追従するが、 疎遠になろうと実家との関わりについて苦悩し、 また家族のあり方を常に計算している。 言っては何だが家族を売りというか商売に出来る人。 才能はこの「禄」で、自己中心の感情と 誰彼となく振りまきやすい愛嬌と感謝と奉仕。 「玉+玉」は、無理をしないようで無理をする。 「玉+牽」は、小心者なのに冒険する。 「玉+貫」は、10年先20年先の未来を思い描けず、 その場限りの生き方をしてしまう。 「畑+玉+巳月」は、何を考えているのか判るようで判らず。 存在自体は不気味で、ただでは死なない。 「子」年生まれ「畑巳」は、上がって落ちるの繰り返し。 生き方を表す伴星は「貫」で、波の少ない人生が理想。 物事の始めの洩星は「禄」で、誰かにその気にさせられる。 締めにあたる導星は「貫」で、最後は一人。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の「畑」で、 作物はあるにはあっても、土の力が強くて、 栄養分がなかなか吸収できず(作物が)痩せ細ったように見える。 総エネルギー222点はまずまずも、 うち100点が自身の土性で、引力本能が強く、 妙な魅力に惹かれて、翻弄されるのも承知で、 周囲はまるで憑かれたように集合する。 守護神で才能にもなる水性は僅か17点しかないため、 家の中は常に慌ただしく火の車で落ち着きなし。 年干「木」と日干「畑」は干合するため仕事大好き。 むろん異性も大好きである。 干合後は「木」が「山」になるが、自分及び月干の「畑」はそのままのため、 自己の生きざまが異性や仕事を変えていくが、 その結果、年干「山」月干「畑」日干「畑」の 干合土性の天干一気になるため、いつでも地響きのような騒ぎで、 あるいはあたかも地震のように地上にあるものを、そして目上を吹き飛ばす (干合土性天干一気なので)近づけば近づくほど災難だらけ。 しかも、躊躇なく悪気なく巻き込んでいくので、 興味本位に近づいてはいけない。また、特に異性は中長期的に、 痩せ細らされる危険をはらんでいるので、敬遠すべき。 その代わりに子供をふくむ目下には頼れる存在だが、 血縁者でもなければ、永続しないと思ったほうが良い。 年干支の「木子」は、初心に還る。 常に夢やロマンを追い求める淋しがり屋。 ワガママながら周囲に好かれ、敵は少ない。 表に立つより裏にひきこもり、やや年寄りくさい地味な性格が持ち味。 月干支と日干支の「畑巳」は、深く悩むかと思えば開きなおり幻惑。 肝がすわっているが、つねに自己矛盾を抱える苦悩の大バーゲン。 俗に言う「白蟻」と呼ばれる倒柱で、親や同居親族や夫の運気を 根こそぎ吸いとり倒してしまうほどの激しさ。 植本は、これが二つあるので、倍速で蝕む。 干支番号構成は、01-06を結ぶ直線でごく狭いところを いったりきたりするもので、狭い範囲で爆発する。 後天運は、初旬「10歳山辰」は、DNA「石」。 妥協に屈辱は生地に対して。、仲間作りに長けるのは、 宿命内干合の土性一気格強化の賑わい。 最も遅い10年運スタートなので、この最後に上京。 また、年干支「木子」と月干と日干が干合すると、 年干支は「山子」になるため、10年運との間で大半会が生じ 後天的に成功する可能性ありの初旬条件ありとなり、 社会に出て集中すれば、勝算あり。 この最後の最後にはデビューの足がかりをつける。 2旬「20歳灯卯」は、DNA「龍」の新しい風で実績を積む。 夫となる石田に出会い程なく同棲し結婚と出産。 第一子と第二子出産の間に他の男性に目が行き 気まずい空気が流れ、それが写真に表れ後悔する。 現在の3旬「30歳陽寅」は、主導DNA「玉」の自己確立も害。 前旬に続き忌み神でもあり、夫をなくし挫折も味わう。 月支も日支も害のため、徹底的に不安定なため、 毒にも薬にもならないカウンセラーの世話になったかと思えば、 また新しい別の男に走り、そして破滅する。 今後は4旬「40歳草丑」は、DNA「車」の半会。 雑念を廃せば見違えるように働くが、それまでの人間関係は少しずつ崩壊し、 あらたなる環境をつくりだしていくが、懲りずに男に走れば、何もかも失う。 5旬「50歳木子」は、DNA「牽」の名誉。 仕事に励んでいれば、巨匠というような持ちあげられ方もされるが、 男にだらしなければこの限りではなく、失うことばかり。 6旬「60歳雨亥」は、DNA「禄」の天剋地冲と10年運天冲殺。 ターボ運(子丑天冲殺廻り)も始まり何をやっても目立つのだが、 感謝と奉仕の気持ちを忘れず流れに乗れば、 これまでの人生を大逆転するような幸運にも遭遇するが、 考えを改めず過去に執着していれば。 場合によっては路上生活者にもなる。 7旬「70歳海戌」は、DNA「司」。集大成になるような活動だが、 目先のことに目を奪われれば、塩水で作物をやられるが如く 何らかの災難を引き寄せる。 8旬「80歳宝酉」は、DNA「鳳」の半会で息切れ。 さて、ここで植本とECDについて簡単に検証したい。 ECDは東京都中野区出身で吉祥寺育ち。 87年(灯卯)のDNA「石」の害年から活動していたラッパーで、 植本と出会った時は下北沢在住。 簡単とは、あまりにも単純明快だからなのだが、 そもそも植本がECDと出会ったのが、 60年に一度しかない主導DNA「玉」と天冲殺が加わった 自己発揮しやすいものの熱すぎる忌み神の夢の中の06年(陽戌)で、 月支「卯」VS日支「辰」の害持ちで病的なECDにとっては、 害が切れるとはいえ、納音という自己崩壊年。 植本が好意をよせ、それに応えるように交際開始(07-0901/山戌)したのは、 植本の天干一気強化でDNA「石」の狡猾天冲殺日で、 ECDにとってはDNA「鳳」の害切れ対冲日で遊びではなくなった。 程なく同棲を始め、入籍(08-0604/草亥)は、 植本が夢からさめたはずのDNA「車」の天剋地冲天冲殺日で、 代わりにECDが、DNA「鳳」の天冲殺入り (生年冲殺でも私生活は夢の中)。 そんななかで誕生した第一子女児(くらし・08-1108/海子)は、 両親と共通干がなく、ECDの冲殺範囲をもち、 自身は火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人で、 家庭的な味わいに縁のない配偶者成分皆無ばかりか、 金性ゼロ(DNA龍/玉なし)は親縁なしで 総エネルギー202点中水性172点という冷ややか。 さすがに(浮気されたECDの夢明けに誕生した) 第二子女児(えん・10-0602/雨未)は、ECDと共通干はあるものの、 害もあれば、母親が別の男性に心を奪われた時に生を受けただけあり、 色情に難ありの「雨未」生まれで、 姉とは大半会を持ち合うとは言え日支の関係は害という苦渋。 そしてECDは16年(陽申)の大半会忌み神三合会局年と、 植本の主導DNA「玉」の刑年に、進行性の癌が発見され公表。 18年01月24日(陽辰)に亡くなっているが 10年運「52歳草酉」は、主導DNA「玉」の支合で宿命害切れ。 早過ぎる死には、子丑天冲殺とはいえ害持ちで無理がたたったもので、 そんなところに年下とはいえ干合天干一気の植本と一緒になったものだから、 ひとたまりもないというか少しずつ蝕まれ、 植本の夢の中で出会い、一巡した夢に入る直前になくなり、 様々なお試しの中で不安定になりカウンセラーにかかりながらも、 (話を聴くだけのカウンセラーなど無意味!) 懲りずにECDをネタに文章を書き ECDは死してなお植本の日記に利用され恥をかかされたことになる。 そこで植本も家賃を延滞して家主に30分も電話で罵倒されるなど お試しをうけたにもかかわらず、いくら夢の中とはいえ、 ECDの遺品(コレクションや音源など)を、 (子供達にも残さず)数ヶ月であっさりと処分してしまい、 金にかえてしまう(残ったのはECD名義のパスモのみ)。 (生前大量のレコードを買い漁りそれに怒り狂ったかららしい) ちなみに葬式費用の領収証があれば、 区役所が7万円援助するそうで、それも速攻で手続き、 死んでしまえばなんでも金に換える(苦笑)。 まさに夢から覚めたというより、夢の中真っ直中なのに・・・。 さらには、正体不明のミツという10歳年下の男性と懇ろになり、 半同棲状態になったかと思えば、ついには夫婦気取りで 「家族ではないから」と拒絶されたにもかかわらず 子供達の運動会にまで顔をだし、いちゃついて、 教育上不健全このうえない。 「どうして、いつもミツはうちに帰ってくるの?」と 下の娘に聞かれても答えることができず、 「お父さんいるじゃん!浮気になっちゃうじゃん」と上に叱責されても 「お父さんは死んじゃったでしょ」は説得力に欠け、 「でも、お父さんは死んじゃっただけで、ずっとお父さんなの!」と たしなめられ「カレカノジャじゃないといいな・・・」とまで 言わさせても、まだなお改められない。 これを虐待と言わずして、何と言う。 ただでさえ、女児は気が乱れるので、男が欲しくなっても、 子供が成人するまでは控えるべきなのに、 (抑えきれないなら家に持ち帰らず外でやれ!) 問題があって離婚したのでもなく、 死別して数ヶ月もたたないでこれでは罰当たりで、 二人の子供達には同情するばかりか、 周囲は誰も注意しないで応援しているのだから始末が悪い。 そして、これがECDと出会った時と同じ天冲殺の真っ直中。 まるでECDの痕跡を消すように夢の中で引越。 これはさすがにマズイ。 なんで、こんなにジタバタしているかといえば、 植本は10年運「30歳陽寅」の主導DNAとはいえ害だから。 しかも、それらをこうして本にして世間に発信し、 商売にしているのだから、もう口があんぐり。 もう一度言う。植本は、遺品も形見も子供達に一切残さず処分したばかりか、 一周忌どころか、四十九日をも迎えぬのに新しい男を家にあげ、 一年もたたずに逃げるように新居に引っ越ししている。 もっと基本的なこと言えば、それらの事実を公表し、 子供達の顔写真もふくめ個人情報垂れ流しというのだから、 いくらなんでも、頭がイカれているとしか思えない。 扉に植本は「ひとつだけ謝りたい」とかいって、 かつての浮気をした時のことを間接的に謝罪しているが、 では、今の教育上このうえなく悪い不健全な状態は良いのか?! 人々は好奇心を持って、覗き見をするが、真似はできない。 これはいくらなんでも自然界への挑戦であり、 むろん、今の男とも夢からさめれば終わりだろうし、 その時、夢の中で引っ越した今の住まいも歪んでみえるわけだよ。 また、娘二人の孤立化を招き、いつか離反していくに違いない。 夢で始めた男との生活や亡くなってから後始末までを これまで何度も飯の種にしてきたが、供養もろくにせず、 新しい男に車の運転をさせ納骨にいくなど 無茶苦茶を通り越して、人の道に反する! ちなみに亡きECDがひいたおみくじは小吉で 「家庭の和を優先せよ〜あなたの日頃の行いが幸を不幸にかえるのです」。 (ECDと)最後に交わした言葉が「子供達を頼むよ」だそうだ。 飲んだくれて、子供達に朝食すらだせないようでは、 そして夫をなくしてこのありさまで金の亡者では、目に余る。 さらに耐えがたい天罰がくだる! なので、あとわずかで明ける夢からさめてからがミモノである☆ |
第二子女児(えん)○10-0602 |
雨宝鉄宝 未巳寅-9 玉龍車司調(司主導) 木性(45)火性(80)土性(80)金性(53)水性(15)/総合273 申酉天冲殺/天冲殺(59歳草亥/69歳木戌/79歳雨酉/89歳海申) 天剋地冲(39歳灯丑)/主導DNA害(49歳陽子) 年支VS月支害/害切れ(59歳草亥) 木性脆弱/火性過多/土性過多/水性脆弱 -9歳鉄辰/19歳畑卯/29歳山寅/39歳灯丑/49歳陽子/59歳草亥/69歳木戌/79歳雨酉〜 |
■2019年12月07日(土)山寅 |
住野よる○麦本三歩の好きなものとありえない魔物たち |
○高校時代より執筆活動を開始。「小説家になろう」にアップした 「君の膵臓をたべたい」がスコップされ (初出時は『君の膵臓が食べたい』)耳目を集め出版。 DNA「龍」の救いの改良改革年の15年(草未)にデビューすると 同作は200万部を超えるベストセラーとなり、 DNA「玉」の天冲殺日には、 ダ・ヴィンチBOOK OF THE YEAR 2位(15-1204/木寅)、 翌DNA「石」の協調性和合性年とちょっとの妥協年の DNA「玉」のありがたい害日には、 本屋大賞2016(16-0412/木子)第2位となった。 同作は「灯」重なりだった17年(灯酉)07月(灯未)に実写映画化、 18年(山戌)の主導DNA「調」年には、劇場アニメ化されるなど絶好調! 他に「青くて痛くて脆い」は honto「2018年二十歳(ハタチ)が一番読んだ小説ランキング」で 第1位(19-0109/陽午)となった住野よる(88-0621/灯未)が、 デビュー以来初の主導DNA半会年を迎え、 「小説幻冬」に16年02月号から18年06月号に連載した 6本の短編に書き下ろしを加えた 『麦本三歩の好きなもの』を満を持して 03月05日(宝丑)のDNA「禄」のありえない天剋地冲日に上梓している。 同作は、図書館勤務の20代女子、麦本三歩の絶対他人とは違う 愛おしい日々を描いた衝撃の日常で、 (12本の短編により構成されており、現在続編を執筆中) 麦本三歩はぼうっとしていて、食べ過ぎでおっちょこちょい、間抜け。 しかもおっちょこちょいではすまされないくらいの頻度で 仕事上ミスをしてよく怒られている。 そして食べることにはとてつもない情熱を持っていて、 ブルボン好きで、朝の布団の恋しさも 「チーズ蒸しパン」が準備されていれば、 乗り越えられるような並々ならぬものがある。 ちょっと納得しない三歩は言い換えてみる。 仕事に集中するタイプで、ご飯をおいしく感じられて、 ささいな失敗をしがちだが、間抜けに関しては心外だが、 つまり周囲が悪いほうばかりに表現していると思っている。 彼女の周りはそんな三歩にそれぞれの距離感で接していて 三歩も周りの人たちに素直で自分らしく接していくが、 実はこれでもかという秘密がたくさん隠されていた! 麦本三歩の個性の彩りが眩しくて、どこの誰でもない彼女らしい特別な、 肩で風を切るような威風堂々としたファンタジー。 主人公の「麦本三歩役」を BiSHのモモコグミカンパニー(94-0904/雨巳)が なりきった表紙も爽快さを添えている 住野よる史上、もっとも天衣無縫で 海千山千な主人公が登場した! 実は住野がいちばん書きたかった小説がここにある!! なにしろ「三歩だけは僕が楽しければいいと思って書いてる。」だもの。 傑作というより、実は快作であり誠の怪作! ついに明かされる麦本三歩の真実! 図書館には、頼もしい先輩がたくさん棲んでいるゾ! 大阪府在住だけを明かして、出身地も学歴も家族も何もかも不明な住野は、 DNA「鳳」主導で、心の楽しみを最優先する。 言葉遊びもするから、誰もマネしないタイトル! もちろん駄洒落テロも頻繁で、公平で女性が大好きで、 女性の気持ちが痛いほどわかる風流心豊かな養護教諭とでもいう存在。 工夫するという観点からは飽きさせない努力がなされている物語であり、 それが「鳳」主導の完全燃焼した姿! とはいえ「グラコロは冬の季語」なんて呟く庶民性も沁みる(笑)。 そして、(住野は)めちゃくちゃ文章がうまい!! さらに、思いっきり楽しんでいるのだから悪性だが健全(笑)。 「おやすみちゃーん。」は、まあそれである。 また、三歩もそうだが、趣味人はいつも音楽には近い。 志磨遼平(82-0306/山子)好きは、 志磨の日干支「山子」が住野の年干支「山辰」を大半会するため やる気になるのだろうが、同性でも年上の午未天冲殺なので、 妙な方向に行きかねず、程々に。 「鳳+調」は、おおらかな柔軟性。 あえて衝突はせずに、ふわふわと雲の上を行く。 実は麦本三歩そのもの。先輩達のマスコット! 慌てるとよく噛むのが、かえって否きっと好かれてる! 「調」×3で若い女性に囲まれているだけで活き活きし、 「小説家って、人に会わなくてもよさそうだし、いいな」と 孤独な作業を苦にしないではなく好むのも、 「調」×3に支えられた「鳳」主導。 三歩が図書館の匂いが好きだから、司書の資格を取って、 そこにいるという気持ちも近からず遠からず。 「鳳+鳳」は、食べるために生きているような人で、 繊細な感性がある一方気さくで、肩肘張らぬ無欲さが取り柄。 好きな音楽を聴きながら、食べていれば、酒を飲んでいれば、 極端に言えば、他には何もいらない。 三歩が歩くのを好きというのは自然体という同じ理屈。 青少年のアイドルなので、実体も明かせず。否、明かす必要もない。 「灯+鳳+午月」は、他人を批判させたら天下一品だが、 敵を作りたくないので、したくはない。 「辰」年生まれ「灯未」は、王道も王道。ようはアイドル作家の極み。 いけてないのは、アイコンのみ(笑)だが、これは意識せず。 生き方を表す伴星は「車」で、単独行動。夜の教室にも出没する(笑)。 物事の始めの洩星は「鳳」で、なんとなく偶然。 締めにあたる導星は「調」で、結局孤独とは仲良し。 宿命の特長は、仲夏正午頃の知る人ぞ知る秘湯。 ここ数年はマスコミに取りあげられ人気のようで、 行ったという人は多くも、どこにあるかは口が裂けても明かせない。 とはいっても剥きだしの山で燃えさかっているもので、 いずれ正体も明らかにされるだろうが、それはそれ。 総エネルギー297点は、抜群の安定感で、 土性がうち148点もあるため、収まりがよい火床が、 夏だというのに、心地良いという不思議。 木性の50点は庶民的でも最先端の想像力。 それを燃やす自身の火性は87点で、時に燃料不足にもなるが、 そこは大好きだったライトノベルの先輩作家を思い浮かべれば、 辛うじて大丈夫。 水性は12点で、秘湯といったが、水分が少ないために湯量は僅かというか、 地熱そのものを大地から感じる。 一生懸命汗水たらして、望まない仕事をするならば、 好きな仕事で食べられるものをたべたい。 適度に熱い土の中でぬくぬくとすれば良い。 正式な配偶者成分の「海」がないので、夏生まれだけに野人扱いで、 結婚するより、それなりの女性に囲まれていたほうが安心する。 さて問題は金性ゼロ(DNA禄/司なし)をどう解釈するか。 引力本能なしは無限大であり、金に糸目をつけない買い物であったり、 全く消費に興味がなかったりと、その時なりで偏り。 現在は印税生活で、趣味と飲食にドップリ浸かるとはいっても、 本質はさめているところがあるので、実際は優しくない。 あるいは愛情表現が下手ともいう。 情に流されない自負もあろうが、今後のお手並み拝見。 お金の使い方は上手ではないが、そこも含めての美徳! 家庭的な味わいなく、地味に見えてひっくりかえせば派手。 あるいは美しさに酔いしれねばならない。 また、自身が火性なので、母親は木性の「木」なのだが、 存在しないので、年支「辰」内「草」を母親とすれば、 年支内にあることを考えれば、専業主婦でない働く女性で、 子供とは、一定の距離をおく女性になる。 麦本三歩も一人暮らし。孤独だけど、淋しくはない。 そして、その母親の配偶者成分の「鉄」も、陰陽の「宝」もないため、 父親は不在。いつもいないのか、母親が離婚したのか、 最初からいなかったのか、どちらにしろいないような存在。 普通に考えれば仕事三昧での不在なのだろうが・・・。 だから麦本三歩に父親臭はなし。 むしろ、女性の先輩に「むふっ」なのである。 年干支の「山辰」は、制約多く前進しているようでそう見せるだけ。 組織にはなじめず自由業に向くが、自由奔放に見えて苦悩多し。 これぞ、麦本三歩らしさ全開。 月干支の「山午」は、何を考えているか不明。 弱い部分が一切なく、かえってパワーを持て余し気味。 いつもの風体ではない、どこかぶっ飛んだ衣装や化粧も出来る。 存外決断力にすぐれ、諦めるのも早いため切り替えも良し。 悩んでいるようで悩まず。嫌味にならぬ程度の謙遜さがあれば吉。 そして日干支の「灯未」は、燻り。 しなくてもいい足踏みや地団駄をやっているようにみえて、 内実は熱いのなんのって、本当に熱い。水をかけても燻る焚き火。 だから温泉に向いているわけで、水との親和性あり。 物言いは結構辛辣の一匹狼だからこそ、 遠吠えも得意で、あちこちに散り散りになった仲間に、 狼煙をあげて、伝達する忍びの者でもあるし、 何でも持続させないと生命の危機になる。 嗚呼、金性ないから、手裏剣も刀も使えないのね。 ここは火遁の術しかない(笑)。 干支番号構成は、05-55-44で、東方北方西方のそこまで広くない守備。 無理して向いていない挑戦をするべきかな。 後天運は、初旬「5歳畑未」は、主導DNA「鳳」の自己確立。 豊かな表現方法は、小学校入学前に確立されたことになり、 54歳まではターボ運(子丑天冲殺廻り)が巡り、何をしても目立つようになる。 引越が多かったのもこれが影響か。 そして、日干支「灯未」とは律音的(初旬のみ灯と畑は同格扱い)のため、 社会にでてその気になれば、本格稼働して成功運型となり、 副次的に金銭物質に恵まれる可能性があるが、 感謝や奉仕がないと一時的になりかねない。 よく遊ぶといっても、一人遊びの類か。 母親から贈られた「星の王子さま」が原点と語り、 小学校の図書館には入り浸りも、漫画誌を定期購読する母親の影響で、 小学校高学年からは小説の冒頭だけ書いて 飽きて途中でやめるというのを何回もやっており、 作文は大好きながら、尺を限定される読書感想文は苦手だった。 2旬「15歳鉄申」は、DNA「司」のありえない堅実さ。 作家を目指していても、真面目に勉強もしたろうし、 普通に就職もして、投稿も持続させた。 いわゆる創作活動は高校時代からである。 現在の3旬「25歳宝酉」は、DNA「禄」のありえない引力本能全開。 仕事で何か失敗をしたことが契機になり、 投稿サイトにあげていたものを編集者に発見されデビューし、 現在に至るも、ここがピークには違いないので、生き方が問われることになる。 今後は4旬「35歳海戌」は、DNA「牽」の干合支刑。 競争力がついていけば争いながらも、栄誉ある受賞や、 審査する側にいくなど、生き方次第で変化する。 恐らく結婚もするかもしれないが、 するならば、ありえない栄誉をもたらしてくれるような 住野全部を理解したうえで応援できる相手でないと、 与えられた宿命を活かしきったことにはならない。 5旬「45歳雨亥」は、DNA「車」の多忙か危険か。 年干と月干(共に山)の同時干合の変節。 進み行く方向や購読者層の姿に何らかの兆候あり。 多忙を極め、時に危険。そして事件にまで発展するかも。 出発したあの時からしたら随分な変わりよう。 年干と月干が「陽」になるため、日干の「灯」をふくめて 干合火性天干一気の完成で、大きな炎上なのか、 とはいえ「陽」×2に「灯」の孤軍奮闘も目立ち疲労感いっぱい。 6旬「55歳木子」は、DNA「玉」の害。 ターボ運が終わっても、原則火性の味方の木性で、 援軍になるとみせかけの裏切り。 ありがた迷惑になるか、過去に関する躓きなのかは、 遥か先のことであり、予測不能も生き方次第では、 年齢的にもよくある体調不良の類かも知れぬ。 むろん前旬の疲労が残れば相当負担になる。 7旬「65歳草丑」は、DNA「龍」の対冲で、 原則前旬からの逆転ありで、新たな世界観の構築を楽しむ。 8旬「75歳陽寅」は、DNA「石」の10年運天冲殺。 初旬条件ありとはいえ、年齢的に大きな潮流があるわけがなく、 協調性和合性が制御不能となり、劣勢。 政治的な動きに邁進するという流れもあろうが、 さすがに力は出しきっており、屈辱と妥協は回避するなら、 静かに観察をしているだけ。 ところで、住野は原則とても良い人。 なので有川ひろ(72-0609/宝未)好きを公言しているが、 ありえない金性の方向で、一癖も二癖もある作家なので、 それはそれでキケン(笑)。 そして危険と言えば、今年(19/畑亥)は主導DNA「鳳」の半会年で、 いかにもな本作を上梓するなど絶好調も、 一転、来年(20年/鉄子)はありえない金性の害年の到来。 売れすぎて税金を多く納めるので大変ならまだしも、 順調さに欠けて、不摂生からくる疾病。 あるいは、見事に欺されて望まない結婚など、 「裏タイトル 麦本三歩の落とし方」で笑っている場合でもない! 作品の素材としては使えても、私的には大いなるお試し。 これを回避するには、困難を伴うのは百も承知だが、 一切見返りのない奉仕が日頃からできているか否か。 ない成分なので、住野としては受け入れ難かったりして、 散財をすれば、高額であればあるほど危うい。 例えば、とんでもない珍しい自動車を買ったはいいが、 事故を起こしてしまい顔バレするなど、 他にもワイドショーに格好のネタを提供するような脇の甘さを披露するのか。 それだけ人はいいのだけどね。 むろん欺されたつもりで逆襲なんて洒落たこともあるだろうけど、 青くて痛くて脆いであろう住野の今後は注視すべき案件。 さて、表紙で麦本三歩を演じているのは、 楽器を持たないパンクバンド、担当あまのじゃく、 東京都黄色担当のBiSHのモモコグミカンパニー。 「ライブの曲中にビンタをされるふりつけがあって、 その時のムッとした表情が主人公の麦本三歩っぽかったんです。 三歩の可愛さって笑っているところではなくて、 ムッとしたり困ったりしているところだと思っていたので、 その瞬間ピンときてライブの後すぐに担当さんに連絡しました。」 という普段から音楽に程よい距離がある経緯でのオファーは、 住野の眼力の正しさを証明している。 三歩の勤務する図書館は、彼女(モモコグミカンパニー)の出身校を イメージしたのではとも思いたくなるが、 残念ながら駅から徒歩では行けないから残念。 また、たしかに麦本三歩は、天然のふりした狡さもあり、 彼女に近いのかもしれないが、作家とは共通干支がなく、 共に日支を巻き込む様相で、賑やかな夏の方三位が成立しようと、 自身はモモコの冲殺範囲を持ち、エゴサするほどお気に入りのようだが、 実際のところは棲む世界が違い、「玉」主導の彼女とは価値観も異世界並み。 オヤジ殺しの午未天冲殺らしく、 住野が楽しませてもらっているのかもしれないが、 それ以上でも以下でもないので 「(続編を)書きながら、三歩かわいい、ってなってる。」は、 いくらなんでも心配か。 ダイジョーブデスカ、くれぐれも脱線されませんように。 「私の有名は君の孤独のためにだけ光るよ」を昇華するべきだ。 そして「三歩ドラマ化しないかな。」それが読者の願いかな〜☆ |
■2019年12月15日(日)陽戌 |
岸本佐知子○ひみつのしつもんの表と裏に揺れる |
○81年(宝酉)のDNA「龍」の条件なし天冲殺の夢の中で 大学を卒業してサントリーに入社、宣伝部に勤務も、 いわゆるOL仕事が向いておらず、仕事をほとんど取り上げられてしまい、 余暇が増えたため、勤務帰りに週1回、翻訳学校で英文翻訳を学び直し、 87年(灯卯)のDNA「禄」の半会年に退社後、翻訳家として独立。 海外の先鋭的な小説作品の翻訳を行い、 近年ではショーン・タンやルシア・ベルリン(36-1212/山辰)を紹介。 「翻訳の世界」にエッセイを連載開始、00年(鉄辰)のDNA「玉」年に、 第一エッセイ集「気になる部分」を刊行。 「ちくま」に連載されたエッセイ「ネにもつタイプ」をまとめた 第二エッセイ集「ねにもつタイプ」が、 07年(灯亥)のDNA「禄」の半会年に、第23回講談社エッセイ賞を受賞。 12年(海辰)、第三エッセイ集「なんらかの事情」を刊行。 13年(雨巳)、第19回野間文芸翻訳賞選考委員。 14年(木午)の主導DNA「調」の支合年、講談社エッセイ賞選考委員。 15年(草未)、第一回日本翻訳大賞選考委員。 18年(山戌)、読売新聞 読書委員などを歴任している 岸本佐知子(60-0225/雨未)が、 「ちくま」12年04月号から19年01月号に連載した 「ネにもつタイプ」を加筆修正した『ひみつのしつもん』が、 10月10日(鉄辰)のDNA「玉」日に上梓された。 奇想天外、抱腹絶倒のキシモトワールド、みたび開幕!! 「ちくま」に連載中の名物エッセイ「ネにもつタイプ」が18年目に入り、 そこからの書籍も3巻目。 空想のような、妄想のような、前人未踏の不思議ワールド。 知らずのうちに引き込まれる、夢のようなエッセイ。 それはちょっとした出来事からの奇想へのいざないであり、 ちょっと歪んだモノの見方の面白さであり、 それはあるあるというネタもそれだけではなく 違った方向にぐわんと曲がる面白さ。そういうのに溢れている。 意識して笑いをとりにいくわけではないのに、 そこはかとなく可笑しく。「気になる部分」にこだわり続け、 緩やかに脱線しながら、ついつい笑ってしまう。 頭くらくら、胸どきどき、腰がくがく、おどる言葉、はしる妄想、 独特の歪んだ世界観は、爽快でも痛快でもなく愉快に溢れている。 クラフト・エヴィング商會のスタイリッシュで滑稽な挿絵と装幀が 崖っぷちギリギリを緩く攻め、あなたの妄想を美しく咎める! 神奈川県横浜市中区長者町生まれで、 都内最大級の特別区である東京都世田谷区育ち。 女子学院中学校・高等学校から上智大学文学部英文科を卒業で、 現在は小田急線利用の世田谷区代田在住と思われる岸本は、 DNA「調」主導で、生活ばかりか人生そのものが偏り。 感性は尖り、他の追従を許さない独創性の持ち主で、 もちろん才能も主導するこの「調」で、 ほとんどの他人が不愉快・不純に感じられる最強の女子力。 「調+貫」は、集団行動は苦手で、組織に馴染まず。 義理人情とは無縁の世界で、ひたすら変わった美に親しむ。 「調+車」は、常に刺激がないと落ち着かぬ反骨精神の持ち主。 行動の葛藤は、恐ろしく働き者に見えるが、休息ばかりだと、 エネルギーを消耗させられず不完全燃焼になるので、そうしているだけ。 「調+玉」は、堂々とした世間知らず。 得意分野では誰にも負けない自負があるが、 一般的日常生活は不適合で、いわゆる常識は一切通用せず。 「調+牽」は、内面の気品に比して、行動言動は粗野。 「雨+調+寅月」は、芸術の世界で高等な遊びをする。 「子」年生まれ「雨未」は、まとまらず。 終わりなき水の流れで、連載も蛇行しながら持続する。 生き方を表す伴星は「鳳」で、趣味みたいな人生。 物事の始めの洩星は「車」で、ゼロ出発。 締めにあたる導星は「調」で、孤独をたしなむ。 宿命の特長は、早春午前四時頃の山に降り注ぐ冷たい「雨」も、 降ったそばから、地面に染みこんでいくため、泥ともいう。 とはいえ守護神「灯」を巧みに使えば、 熱気がじんわり伝わる温泉のようになり、 いわゆる泥パックが可能な秘境の神秘の湯となり、 普通の温泉に飽きた、筋の良い利用者に支えられた、 摩訶不思議な効能が、それこそ湯水のようにある存在。 ひと味もふた味も異なるのは、年支「子」VS日支「未」の害持ちで、 表も裏もある性癖は、真っ直ぐ進まず、あちこち迂回し、 様々な養分を引き連れ、最初の出発点からは随分と違う場所まで連れて行く。 月干に干合相手の「山」があるので、 特定のパートナーがいそうだが、この先永続するかは疑問で、 (相手が害持ちの餌食で短命もあり) ファンもふくめて、攻められるのを快感とすることがあり、 批判を糧に反撃し居場所を確保する。まさにネにもつタイプである。 年干支の「鉄子」は、積極的に生きられない極度の心配性だが、 取り越し苦労がある反面、物事を先走ってしまう。 自己陶酔の世界に入りやすく、若さゆえの燃えるものとは無縁。 月干支の「山寅」は、生まれながらの女王の資質で、 お世辞は嫌うが人には頼りにされるも、 恥をかいてまで生きたくないという哲学もあり。 そして、日干支の「雨未」は、人当たり良く一見穏健派も、 純粋で打算がなく、芯が強く棘がある曖昧さを嫌う潔さ。 そして無性に異性を興奮させるばかりか、環境順応性あり。 干支番号構成は、37-15-20で西方と南方の限定地域で楽しむ。 後天運は、初旬「7歳灯丑」が、DNA「禄」の天剋地冲で、 熱く燃える守護神が自身の出自をひっくり返すほどの衝撃あり。 これは、年支「子」VS日支「未」の害切れを伴う 後天稼働運型になり、社会に出て特性を活かせば成功間違いなし。 年支「子」と月支「寅」を埋める「丑」の存在は、 鬼門通過しながら、流れを止めぬ朝の水で本質は冷たい。 小学校入学からほどなくして、大人びた感覚を際立たせることになる。 2旬「17歳陽子」は、DNA「司」の害で、ありがた迷惑の毒。 目に見える環境は、女子私学の要であり、大学も同じ四谷駅利用、 就職もさほど遠くない地域で、ある意味濁りの蓄積。 蛇足を言えば、社会参加(81年/宝酉)が、条件なし天冲殺の夢の中で、制御不能。 就職内定も80年(鉄申)であろうから、天冲殺。 なので、適性とは無縁の仕事に進んだばかりか、 人間関係も制御不能で、退職に至る(時間のかかる雨らしく辛抱はしている)。 3旬「27歳草亥」は、DNA「鳳」の半会で、 伝達本能が凄まじく強調された、特別条件付10年運天冲殺で、 才能をいかんなく磨くような仕事に進んだので稼働開始。 4旬「37歳木戌」は、DNA「調」の主導DNAの自己確立付の 特別条件付10年運天冲殺で、刑もあるので衝突しながら 毒をばらまき成功の実感を得る。 5旬「47歳雨酉」、DNA「貫」の10年運天冲殺で、 好きなことを好きなようにして、水の威力を増す。 現在の6旬「57歳海申」は、DNA「石」の10年運天冲殺で、 いくらか駆け引きも通用し丸くなってきたが、 汽水域となろうと戦闘力に衰えなしで、最後の仕上げに向かう。 今後は7旬「67歳宝未」は、DNA「龍」の改良改革。 40年間に渡る10年運天冲殺を駈けぬけた疲労も著しく 自己慰労をしながら、自分らしくのんびり流れる。 8旬「77歳鉄午」は、DNA「玉」の支合に宿命害切れ。 若い時に出来なかったことを極めようとするが、次第に勢いは弱まっていく。 さて岸本は厄介な害持ちを活かし切って成功している希有な例。 とはいえ、SUICAはカード磁気エラーになるばかりか、 カードの表面がボロボロになる病まで発症し 駅員に「ひっ」とか言われてしまう。 それは私鉄利用者なのにPASMOを使わないという 亜流的性癖もあろうかと思うが、ともかくヘンは枚挙に暇がないが、 それを書いていたらネタバレのヒットパレード! 靴下のかかとがいつの間にか甲のほうに廻るなんてザラにあるし、 カード会社のホームページにログインする身元確認のために 「秘密の質問に答えてください」という文言があり 「子供の頃の親友の名前は?」の質問が、 自分で設定したはずなのに答えられない。 四人も五人も入れて正解がないのは始末が悪いが だったら初めから母親の旧姓くらいにしとけよ〜。 それらをひっくるめて 「こぉんな、おんなに、だぁれが、した♪」が岸本なのだが、 そこは愛すべき文化的お茶目ですませている。 自己の本性に気付いている人は性悪でも強い。 だから、まだ「雨」は降り続けるし連載もだ☆ |
■2019年12月20日(金)宝卯 |
早見和真○ザ・ロイヤルファミリーで覚醒した夢の中 |
○学生時代の97年(灯丑)の主導DNA「禄」の半会年から、 あらゆる出版社に飛び込み営業した末、 ライターとして雑誌「AERA」の「現代の肖像」や、 「Sportiva」「月刊PLAYBOY」「SPA!」などで活動。 08年(山子)のDNA「牽」年には、自らの経験を基に書き上げた 名門高校野球部の補欠部員を主人公とした 「ひゃくはち」にてデビュー。 同作は「月刊ヤングジャンプ」にて、漫画化。 15年(草未)のDNA「鳳」年の主導DNA天剋地冲日には、 「イノセント・デイズ」で 第68回日本推理作家協会賞(15-0421/灯卯)の (長編および連作短編集部門)を受賞、 18年(山戌)のDNA「牽」の60年に一度の干合支害の夢の中では、 小説家として街にコミットしたいとの思いから、 愛媛県を舞台に飼い猫「マル」の冒険譚を描いた 創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」を愛媛新聞にて連載開始。 同じくラジオ番組「早見和真のリトルトーキョーはいらない」を FM愛媛でオンエアされている早見和真(77-0715/雨酉)が、 5年にわたる取材の末、「小説新潮」17年01月号〜18年01月号及び、 18年04月号〜09月号に連載をしていた 壮大な競馬浪漫小説『ザ・ロイヤルファミリー』を 加筆訂正して10月30日(鉄子)のDNA「玉」日に上梓した。 継承される血と野望。届かなかった夢のために〜 子は、親をこえられるのか? 成り上がった男が最後に求めたのは、馬主としての栄光。 だが絶対王者が、望みを打ち砕く。誰もが言った。もう無理だ、と。 しかし、夢は血とともに子へ継承される。 馬主として、あの親の子として。誇りを力に変えるため。 諦めることは、もう忘れた・・・・・。 JRA現役騎手の川島信二(82-1124/宝亥)の全面協力による 圧倒的なリアリティと驚異のリーダビリティ。 関係者や造詣の深いファンが読んでも納得する 垂涎のエンタメ巨編が誕生した。 本書の狂言まわしというか語り部は栗須栄治。 故郷で多忙のなか奮闘し過労死により父を亡くし、 心が虚ろのようになっていた 大手税理士法人に勤務する29歳の栗須は、 転職しようと考えている矢先、初詣に行くと 数年ぶりにひいたお神籤は「凶」で恋愛も「成就せず」。 「望まざる人が来るーーーーーー」。それだけは当たっていた。 (共に親が税理士だという) 大学時代の友人大竹雄一郎に偶然出会い、 つい別の業界に転職をほのめかすと、府中競馬場に誘われる。 大竹の叔父が馬主で、翌日の重賞レースに持ち馬が出走するばかりか、 かつての恋人野崎加奈子の関連馬もその重賞レースに出走するという。 彼女の実家は北海道にある牧場で、 その牧場の将来がかかっている馬もでるというのだ。 とはいっても、栗須が翌日、競馬場に行って加奈子と再会し、 恋が再燃するというありきたりの展開にはならず、 加奈子と顔をあわせるのが気が重かったので、 競馬場には行かずも、気になるのでテレビでパドックを観戦すると、 大竹の叔父の馬、ロイヤルダンスと、 加奈子の牧場が生産したラッキーチャンプが、素人目によく見えた。 前者が2番人気、後者は9番人気。 そこで大竹から電話がかかってきて、どうだと言うので、 「ダントツにロイヤルダンスが強そうに見えた」と答えると、 「じゃあ単勝馬券を買ってみる?」と言われ、 電話を切ろうとする大竹を止めて、加奈子の馬も良く見えたことを伝えると、 「わかった、その二頭を応援しとけ。どちらも緑の帽子だからな」。 レースは逃げたラッキーチャンプを、 ロイヤルダンスが後方一気に差して1、2着。 すると(馬券を立て替えて買っててくれていた)大竹からまた電話がかかる。 「叔父さんがお前にお礼を言いたいってきかないんだ、 お前のおかげでハナ差、かわすことが出来たって。 だからこれから新宿まで出てきてくれないか」 こうして栗須は、大竹の叔父・山王耕造と知り合い、 (このとき的中した高額馬券は換金せず後年までずっと金庫にしまっておいた。 また分不相応と感じ渡されたロレックスの時計も同様である) 大胆不敵、海千山千の我が道を行く社長の秘書に誘われるままになった。 「裏切るなよ」とだけ約束させられて。 そして、ほどなく本業の人材派遣業ではなく (※これから上がっていこう企業だけが持つ勢いがあると 税理士出身らしく感じた) (※86年の労働者派遣法の抜け穴を使い成長していった 横浜の派遣会社という設定) 持ち馬のマネージメントをすることになる。 夫人からは「見張っておいてください」と言われながら 僅か4年で持ち馬の数は50頭近くまで跳ね上がり 何億という馬にも手をだすようになる。 この小説の第一部は、山王耕造と栗須の出会いである。 毀誉褒貶相半ばするこのワンマン社長の豪放ぶりが 縦横に展開して導入部としては飽きさせない。 そして、本作の核は、第二部。 山王耕造と愛人の間に生まれた耕一が登場して彼の物語になる (非嫡出子であっても法的に正当な相続人であれば、 相続馬限定馬主になることが出来る) ところから、迫真の物語が始まる。 つまり、馬も人も、父母から子と繋がっていく。 さらに、孫へと。それが競馬の歴史であり、人の歴史なのである。 レースシーンがたくさん登場するうえ、 モデルが浮かぶ馬主も騎手もそして馬も、次々に登場。 現行競馬を知り尽くした著者ならではの ディテールがワクワクするえに、 離婚して実家に戻り零細牧場を切り盛りする 加奈子との関わりは、彼女の息子が競馬学校を経て騎手になり、 やはり継承するように耕一の持ち馬に騎乗する。 そして社長がなくなっても、マネージャーとして、従事する栗須は、 その世界では格別な存在となっており、 加奈子とも協力して歩みをすすめるワンチームの物語へとなっていく。 競馬を知らない読者でも、延々と繋がる血のドラマに悠久した時の流れを感じ、 ありえないほどの感動を受け取ることが可能だ。 ゲームではない迫真にせまる競馬小説は、 小説家・早見和真の成長を嫌というほど見せつけた 集大成の代表作であることは間違いない。 表紙の絵といい本業の業態といい モデルは知る人ぞ知る人であるのは間違いないだろうが、 小説はむろんより豪快に描かれているうえ、 後半は継承した息子や娘達の活躍も逸話十分で楽しいが、 主人公は間違いなく税理士出身の栗須であるものの、 彼の相場観とそれを上回る耕一の研究に裏付けされた 度胸にも注目でき、どんな世代にも感情移入可能な作品だ。 ロイヤル・ファミリーは最強の馬の名前であり、 この物語を象徴する言葉である。 神奈川県横浜市青葉区出身で、桐蔭学園高等学校卒業で、 2年先輩に高橋由伸(75-0403/畑卯)が在籍する硬式野球部に所属。 國學院大學文学部に入学するも在学中にライターとして活動し 03年(雨未)入社予定で全国紙のとある新聞社への内定が決まっていたが、 3年留年した末に退学したため取り消し。 自暴自棄に陥るが、旧知の出版社の編集者から 小説の執筆を薦められたのがきっかけで再生。 武蔵野市吉祥寺から結婚を機に、家族で新宿区神楽坂在住を経て、 10年01月(09年/畑丑の最後の灯丑月)に、 伊豆の河津町にある元民宿を借りて移り住み、 16年(陽申)03月(宝卯)には、愛媛県松山市道後温泉に転居した早見は、 DNA「禄」主導で目立ちたがり屋。 自己陶酔気味の権力志向の強い性癖は、善き意味での自己本位。 家族は大変といってはなんだが、 慕い持ちあげ尊敬の念をこめていればオッケー。 感謝や奉仕の気持ちもあるので、 松山に愛をこめた創作活動「かなしきデブ猫ちゃん」もあり。 才能も主導する「禄」なので、行けるところまでやりたいことをやり、 徹底的に壮大な浪漫や愛を発信するのみ。 「禄+玉」は、前面に「玉」があり自然愛好家。 旧いものや、掘り下げていける深みのあるものを好む。 それらを計算尽くで組み合わせて作品にしていくが、 家族への気持ちも大きく、その家族のために尽くす。 逃げることはしないが、快しか否かではなく、上手ではないということで、 競馬も逃げ馬ではなく、大外から直線一気である。 「禄+龍」は、私的面での庶民的放浪があるが、 公的面に比して視野が狭くなるため、 冒険心を発動しようにも不器用な家族の形で、落ち着かぬ内側世界に慣れる。 「禄+禄」は、世渡り下手も長い年月で信用を築き上げる。 まさに栗須のイメージだが、裏を返せば調子良く物事をとらえずに、頑固一徹。 だからこそ、親分を裏切らない。 戌亥天冲殺だからこそ、自分の親の跡は継げぬが、 余所で世話になった男のために、 死してなお、その一族のために尽くすことにもなる。 また、永遠の恋人の加奈子との関係性も同様である。 「禄」×3もあり、何処にも良い顔をせねばならず、 その意味では、少なからず家族は犠牲になるが、 それが山王耕造の妻や子供達の苦悩でもある。 「雨+禄+未月」は、現実性強く、経済優先。 むろん山王耕造の生きざまにも一定の理解を示す。 「巳」年生まれ「雨酉」は、上がって落ちる。 在学中からライター活動では中退もやむなし。 ロイヤル・ファミリーそれぞれも実はそれ。 生き方を表す伴星は「石」で、人脈の拡がる人生で、いずれ政治家も視野。 物事の始めの洩星も締めにあたる導星も、 相生なく相剋ばかりのDNA構成では断定できず。 見かけより苦労をしているのは、栗須を彷彿させる。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃の通り雨や噴水。 競馬の世界でいうならば、馬の夏負けを防ぐミスト。 その意味では、夏生まれは人に嫌われず好色。 淡々とした本作の秘書然とした語り口も、 水の流れと思えば、すこぶる納得がゆく。 総エネルギー244点はそれなりの装置に見えるが、 風景とはいうと、木性の表現力は14点で、柔軟なれどそれなり。 夏生まれで当然だが、火性114点は最強に近く、 雨の効果もそれも霧のようで、あっという間。 つまり熱すぎて清涼剤であろうと、 引力本能ばかりに目が行って、お金は嫌いじゃない。 「禄」は投資と考えれば、リスクはともかく競馬もあり。 そこに頭脳明晰な検討と先天的ともいう相馬眼という武器で 完全無欠にしてしまいたいのは永遠のテーマか。 土性52点は稼働力そのもの。 「雨」らしく時間をかけて取材をしたわけだが、 土性は異性の存在でもあるから、 いわば永遠の恋人で共に馬に関わりながら歩む加奈子ばかりか、 登場する女性は見目麗しいとかではない、 聡明なり知恵者なりに美的に溢れている。 また、それっぽいルールに押しつけられず 相馬眼を信じるという雰囲気も物語るし、 引退した競走馬の行き先にも言及する。 金性52点は、創作力という頭の使いどころ。 問題は「龍」と「玉」。「宝」と「鉄」という二方向の守護神の存在。 夏生まれだからこそというわけではないが、 秋生まれほどは違い、そこまで濁りについてはうるさくない。 つまり、多少の混ざり気は発泡する刺激にもなるが、 水質保全という見地からは、松山を終の棲家に出来るかと言われれば、 まさかの馬産地へとは行くまいが、さすがに持続できたほうが良いはずだが、 それこそまた夢のまた夢か。 そして最後に大きな問題。自身の水性は僅か12点しかない身弱。 これは無理できない。こんな壮大な作品を世に出して力つきてないか 心配は尽きないというのが本音。 年干支の「灯巳」は、広い場所は得手とはいえず、 限定されたフィールドでこそ燃えさかる。 先祖の運気を背負って生きるところあり、自分がどん底か、昇りつめた頂上か。 頂点なら子は別の流れに行かないと不安。 月干支の「灯未」は、内に熱いものを秘めた、つけ火。 火種のような類で、ライターやマッチ。 となると自分で盛りあがって、さらに炎上させる。 だからこそ本心はなかなかみせず、ひたすら裏切らずの栗須。 そして日干支の「雨酉」は、夏生まればかりか如才なく敵少ない。 異性を踏み台にしたり励みにしたりするのは耕造も栗須も 実は似たようなもの。頭脳明晰世渡り巧みが、実は栗須の秘めた顔。 大胆さは取り柄も、あまり表出すると足許があやうくなる恐れも、 大仕事は出来そうな予感も不倫は挫折の母なり。そこは気をつけたい。 干支番号構成は、54-44-10で北方西方東方と縦横無尽だが、 あとは燃焼効率は良くても披露困憊の姿はみせたくない。 となると、夏生まれだけに、蒸発が気になるところ。 後天運は、初旬「3歳陽午」は、DNA「司」の堅実。 年支「巳」と月支「未」がからむ夏の方三位が完成。 想念ありき、スケールのでかさはここから始まったが、 ひとまず少年らしい趣味への没頭。 まずはそれなりの夢追い人というらしさを満喫。 2旬「13歳草巳」は、DNA「鳳」の半会で、表現力の突出。 ある意味熱血漢は、ひとまず野球少年になるが、 先輩の高橋由伸(卯×3の野人)ほどの運動能力はなく、 次第に遊興よりになり、完全なる異性を求める放浪。 社会に出て揉まれたのはいいが、 学業はおろろかになり、垂れ流しの野垂れ死に寸前。 栗須が耕造に出会うあたりを思い浮かべれば完璧。 3旬「23歳木辰」は、DNA「調」の支合。 独創的な世界観も孤独を味わいながらも、 この最後の最後にデビューを飾る。 現在は4旬「33歳雨卯」のDNA「貫」の納音で、過去の完全破壊で、 神楽坂から伊豆を経て松山に至るが、壊れた状態で子供も得ているので、 留まってしまえば、濁りも誘いこれで終わり。 実際何があったかは知るよしもないが、 昨年(18年/山戌)は60年に一度の干合支害。 異性の逆襲なり、役目役割が形にならず。 そして今年(19年/畑亥)は、前年に続く条件なし天冲殺の夢の中で、 その天冲殺明けの気分転換になる 来年(20年/鉄子)から始まる4旬「43歳海寅」は、 DNA「石」の協調性和合性。 年干と月干(共に灯)が干合により変化、 人付き合いばかりが蔓延する塩水の来襲は、耐えきれずに逃げていくか、 伴星すなわち生き方の指針とも言える政治力となるか、 はたまた「草」が強調されれば、気疲れから倒れるなり、 別の面白いものをみつけるなりも、 やはり順調という視点からいえば、政治家の道しかあるまいが、 年干支「灯巳」は干合支害でもあるので、道のりは険しい。 5旬「53歳宝丑」は、DNA「龍」の守護神改良改革。 年支「巳」と日支「酉」のからむ三合会局で、とてつもない改善と復調。 6旬「63歳鉄子」は、DNA「玉」の守護神も変剋律も同時に始まり、 これが古典や時代物という方向性に行こうと、 あっと驚く生誕の地神奈川への凱旋であろうと苦悩ありき。 しかし、才能も磨かれるという二度オイシイ状態。辛さはあるけどね。 7旬「73歳畑亥」は、DNA「車」の危険極まりない10年運天冲殺。 晩年なのに動き廻らねばならぬ苦痛に翻弄される。 8旬「83歳山戌」のおまけまで考慮すれば、 DNA「牽」の干合支害10年運天冲殺は、不名誉ばかり。 それが苦痛で、全てを失う方向か、それ以前に栄誉を一度は手にしても、 30年続いた才能強化の変剋律と10年運天冲殺の同時終了は、衝撃的な幕引き。 「すべての息子は父親を超えていかねばいけない。 それは馬も人間も同じこと。 そうやって歴史はこれまで更新されてきたのだから」。 競馬を多少でも知っているならば、全ての登場人物に、 ああこの部分はあの人だろうなと想像がつく楽しさがあるが、 全く知らなくても臨場感はタップリなのは、 守護神方向にあたる、JRA現役騎手の川島信二の、 月干支と日干支が「宝亥」で、早見の年干支「灯巳」を天剋地冲するため、 間違った記述は絶対にさせないという姿勢で、 (調整ルームに入らない日は) 夜中でも電話で連絡をとりあった賜物だし、 まさにチームの勝利の一角を感じるものがある。 さて、早見には、いつどのような形で知り合って 結婚に至ったかは不明の妻茜(78-XXXX)がいるが、 間違えねば楽しみな存在の第一子女児(弥々・09-0926/木戌※想定)がいる。 結婚はDNA「牽」の08年(山子)の干合年と想定したとして、 翌年のDNA「車」の三合会局年に誕生した娘は、 生月冲殺ばかりか異性にはかかわらぬが賢明な日座冲殺のうえに、 月支「酉」VS日支「戌」の害持ちながら、 父親には冲殺範囲をもたれた害の関係でも方三位が成立し、 共通干支もあるという何とも難しく、 今後は父親に良き意味で挑んでくるような厄介な存在だが、 未来を予感させるばかりか、 時間のかかることを僅かな時間で達成してしまう 「育てる」本能があり、早見とは別の意味で生地生家から離れていけば、 妙な世界なりで他人が真似の出来ないような役割を担うことになる。 また後天運も良好で、丁度社会にでてから20年くらいに、 もっとも上がりが期待できる逸材。 何を言いたいかともうせば、早見はこの作品を稼働力が上がるとは言え、 条件なし天冲殺の夢の中で書き上げ、 ある意味集大成的になっており、この先は不透明。 それは10年運解説でも行ったように、 43歳からの10年間に激変があるためである。 その意味では娘の誕生は、また別の意味での 早見の最高傑作であるといいたいのだ。 (09-0927でも少々趣向は異なるが同等の威力あり) さてこの解説は腐すことが目的ではないので、最後につけくわえるなら、 かつてJRAが全面協力した競馬小説としては、 芥川賞作家の宮本輝(47-0306/木申)が、 82年(海戌)に第一章が「小説新潮スペシャル」に、 第2章以降が「新潮」82年07月号から86年08月号にかけて連載された、 86年(陽寅)の10月25日(海寅)に上下巻にて刊行され、 第21回吉川英治文学賞受賞作となった「優駿」という作品があるが、 当時は「オラシオン」という競走馬の名前を冠とした映画にもなって、 現役騎手が映画にも出演して話題になったが、 それが今をときめく女性騎手の藤田菜七子(97-0809/雨未)の 師匠でありその年のダービー騎手の 根本康広(56-0131/灯酉)であるのも感慨深い。 この作品はダービーまでの馬の成長物語。 ところが「ザ・ロイヤルファミリー」は、 継承にまで踏みこみ手がこんだ仕掛けになっている。 この作品が吉川英治賞を受賞したり、映画になるかは微妙だが、 テーマやスケールにおいては、先輩の60年の一度の干合支害年で 超えてしまったことは賛美に値するのではないだろうか。 蛇足ながら当欄では早見の出世作 「イノセント・デイズ」は評価できなかったが 「ザ・ロイヤルファミリー」には感動した。 明るい未来という継承もあり素晴らしい作品である☆ |
■2019年12月23日(月)木午 |
我鳥彩子○雛翔記 天上の花、雲下の鳥に学ぶ |
○09年(畑丑)のDNA「車」年に、 「最後のひとりが死に絶えるまで」で、 第18回ロマン大賞(09年09月号)佳作受賞でデビュー。 「贅沢な身の上」「あくまで悪魔!」 「チョコレート・ダンディ」がシリーズ化され、 仔猫とチョコレートとバッハをこよなく愛する道楽人間。 へたくそなチェロを弾き、フルーツの種を蒔いては枯らす日々。 本年(19年/畑亥)、作家生活10周年となる 我鳥彩子(75-1024/雨卯)が、40作目という記念作品となる 『雛翔記 天上の花、雲下の鳥』を、 11月25日(陽寅)のDNA「司」の守護神日に上梓した。 透き通る白い髪と紅い眸の麗しき花のように香る郷の王の、 強い霊力がある代わりに、口は物を言わず、目歯は何も見ず、 心閉ざし己のことが何もできない妹の身代わりとして、 黒金の大王毒殺の密命を帯び輿入れ命じられた 鳥類の化身という訳ありの出自を持つ少女・日奈。 黒金の大王家は、鉄の力で大八洲を統治しようとしており、 汚れが強い鉄の材料を採るために山を削り、 武器をつくるために、民を奴隷として働かせ、 大御神が生みだされた国を損ね、人々を苦しめている。 大八洲が間違った向きへ進み始めた時、 それを正すのが神庭の裔の者の役割なのだ。 大王を殺し混乱をついて大八洲を取り戻す 征伐を命じられ神庭から遣わされたのは、 庭に咲く花やそこに留まる虫、池を泳ぐ魚など様々な生き物。 それらは地に落とされ人の姿を取り、大御神から与えられた天つ霊力をもって、 災いのもとを追い払い地上の人々を導くようになった。 ところが、いつしか人々は山を掘って鉄の力を利用するようになる。 農地を拡げ人口を増やしていったが、それと反比例して 神庭に遣わされた者は数を減らしていった。 大御神から与えられた霊力は金気に弱く 鉄の武器を携えた大王家の兵には敵わなかったのだ。 数少なくなった霊力によって高い身体能力を持つ部類に入る日奈だが、 花の郷の外に出れば金気に蝕まれ力を発揮できなくなってしまうが、 輿入れのため身を清めていた川で、 ふざけて川彦と名乗る男と衝撃的な出会いを果たす。 異花王のために生きてきた日奈と、自分の意思のない結婚に納得いかない川彦。 実は黒金の大王の長男である川彦(朱鷲王)が、 彼女をあちこち連れ回し旅をすることで、 異花王の世界しか知らない彼女が見聞を広めていくが、 かたくなに主の異花王を信じていた日奈が、 心変わりをしてしまうがために起こってしまう悲愴な現実。 過ぎた道具は、目先の便利さから欲に踊らされることに繋がり、 将来的にこの大八洲を破壊することになってしまう。 遥か未来までを見据えていた花の王の願いは潰えるのか。 同様と混乱。これは成長なのか、反逆なのか。 まだ神と人の領域が共生していた世界に対して、 この世の矛盾点を暴く強い自然界への尊敬が溢れる 絶対の主命を負う少女の激動浪漫譚がここにある! 静岡県静岡市清水区出身で変わりなく同地で暮らし、 大の本好きがこうじて、行きつけの本屋で 書店員として働いていた時期もあるという我鳥は、 DNA「牽」主導で、荘重で美的な世界に心酔し、 痛みのようなものを伴う自尊心に彩られる。 才能もこの「牽」で、品格ある生活と様式。宝塚を好み、チェロをたしなむ。 「牽+鳳」は、温厚で誠実も流されやすく、 その時代の気分で少女漫画や落語から クラシック音楽を経て宝塚まで趣味の裾野を拡げていく。 「鳳」×3もあり、豊かに拡がる感性は、 肩肘はらぬ心地よさも、肩は凝るは寒さに対する御本人の弁。 そのあたりは、融通は効くものの頑固さがあるため。 「牽+司」は、客観的に物事を判断できる能力。 「雨+牽+戌月」は、鍛錬された渋い技術力。 「卯」年生まれ「雨卯」は、王道路線を極める。 生き方を表す伴星は「玉」で、生涯にわたって学ぶ。 物事の始めの洩星は「鳳」で、なんとなく始まっている。 締めにあたる導星は「牽」で、名前を残す。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃の庶民的な憩いの場のような 公園脇を流れる小川で、良く晴れた一日だったようで、 夕日が美しく柔らかに川面と咲き誇る花を照らしている状態。 総エネルギー171点は、日奈にあるような力強さは感じられず、 宝塚なら娘役というイメージのアイドルさながらの軽やかさ。 自身の水性26点を遥かに上回る81点の木性は、 重厚さより柔軟さありで、庶民的な趣味の良さ。 実際、キウイ、パイナップル、アボカドような果物を栽培しており、 twitterのアイコンはパイナップルという念の入り用。 とはいえ、趣味に走りすぎになると、 想像力の源である金性が12点しかないので疲れやすい。 頻繁に肩こりを訴えるようになったのは、そのあたりか。 年支と日支のわかりやすい同一(共に卯)は、 表裏なく職住同一の自由業の極みで、 おそらく出生地も親とも離れない要因になっている。 引力本能になる火性は33点と自身を上回り、 かつその後詰めの木性が多いうえに、 月干に光り輝いているので、そうそう困ることはない。 年支と日支の「卯」と月支の「戌」の支合は、 木性に味方し、地支木性一気格的にもなり、 趣味のような人生がより色濃くなるが、地に足がついたような生活。 ハミダシ運の辰巳天冲殺でも、生地を出ていないのは、 現実的な金銭物質優先になり、このあたりが理由。 自身が水性なので、母親は金性の「鉄」ながら、 存在しないので、月支「戌」内「宝」が、家系中央に位置し、 父親はその干合相手の「陽」になり、 この守護神火性は月干なので、親に可愛がられて育ってきた。 疑うことを知らない日奈の天然さは、作者の素でもある。 年干支の「草卯」は、鈍いところもあるが努力の人。 異性に憧れながらも、そこらの異性では満足できないものがあり、 ろくでもない異性は、心の底で軽蔑しており、 目下の理想は宝塚の男役だが、静岡県出身者が少ないことを嘆く。 月干支の「陽戌」は家系に、イレギュラーな血脈あり。 本家ではなく庶子流であったり、婚姻が一度でないなど普通ではない。 上がり目に裏切りに遭いやすく、裏切りという糧は、 日奈の葛藤にも色濃く反映されている。 日干支の「雨卯」は、常識で良い人。 迫力には欠けるが、模範的な生き方、 几帳面で責任感のある姿は、ヒロイン日奈に通じる。 干支番号構成は、52-23-40で北方南方西方で東方欠け。 霊力で空間移動でもしないと物語にはならない。 後天運は、初旬「5歳灯亥」は、DNA「鳳」の守護神半会で、 自分の好きな物目指す世界は、おぼろげながらも理解しており、 コバルト文庫命という日常。 2旬「15歳山子」は、DNA「牽」の主導DNA刑で、 自己確立し、淡々と自己の役割を演じ、投稿開始。 3旬「25歳畑丑」は、DNA「車」で多忙。おそらくは書店勤務時代か。 とはいえ、デビューはこの最後の最後である。 現在の4旬「35歳鉄寅」は、DNA「玉」で本流で王道。 年干「草」が干合で「宝」になり、 その干合年干「宝」が月干「陽」と二次干合すれば、 年干は「雨」月干は「海」となり、 もとからの日干「雨」とあわせ、変則干合水性天干一気が成立し、 専業で仕事をするようになった見込み。 来年(20年/鉄子)から始まる5旬「45歳宝卯」は、 DNA「龍」の改良改革の「卯」重なり。 気持ちの上では新たな流れも現実は「卯」のままで、一向に変化は訪れず。 その後は6旬「55歳海辰」が、DNA「石」の害を伴う 10年運天冲殺になり、周囲から侵蝕され防戦不能も、 どこかで妥協をして受け入れてしまえば、存外楽になる。 7旬「65歳雨巳」は、DNA「貫」の10年運天冲殺で、 自分の領域を取り戻し、守りながらも世間を知る。 8旬「75歳木午」は、DNA「調」で偏りが多くなり、 気力も萎えながら必死で持ち堪えようとするが衰えを知る。 古事記上巻には「今こそは我鳥にあらめ、後は汝鳥にあらむを」 という件がある。我鳥とは自由を好んで相手に従わない喩え、 汝鳥というのは相手に従う従順さの喩え。 このような「相反する性質を持つ者同士が 皮肉な運命に翻弄される話を書いてみたい」と 投稿時代から四半世紀にわたり温めてきたのが本作。 この筆名にあやかってから十年、我鳥の運は開花したが、 束縛を嫌う部分(鳳)と調和で安定を好む(牽)部分を 巧みにつかいわけながらここまできたというが、 そこは辰巳天冲殺として、外へでたいものの 才能も主導DNAも役割発揮(地支固定で親から逃れにくい)という 気質から出ていくことは叶わなかったことを自虐的に似非我鳥としているが、 昨年(18年/山戌)の60年に一度願いが叶う干合支合年に、 新しいアプローチが「ツピーン」と閃いて本作へと結実したという。 古代の和という美しい花のような裔の霊力(みちから)と 大陸から侵入してきた大王家の霊力の衝突。 来年(20年/鉄子)が「鉄」年だけあって、興味深く読ませてもらった、 21世紀のこの世界では、花の王の懸念が現実のものとなり、 私たちは黒金に支配されている。 皮肉にも現職の国の代表までもが暴君のような「鉄」で、 憲法に踏みこむ発言をしているのは、ただ嘆かわしい。 心にゆとりをもち、次元をあげてもらいたい。 野暮なことは言わず、自然界から与えられた恵みを 私たちはせめて損なわぬよう生きて行きたいものだ☆ |
我鳥彩子○75-1024 |
雨陽草陽 卯戌卯+5 鳳司鳳牽鳳(牽主導) 木性(81)火性(33)土性(19)金性(12)水性(26)/総合171 辰巳天冲殺/天冲殺(55歳海辰/65歳雨巳) 主導DNA刑(15歳山子)/干合水性天干一気(35歳鉄寅) 害(55歳海辰)/地支支合木性一気格的 木性過多/土性脆弱/金性脆弱 +5歳灯亥/15歳山子/25歳畑丑/35歳鉄寅/45歳宝卯/55歳海辰/65歳雨巳/75歳木午〜 |
■2019年12月26日(木)灯酉 |
穂波了○月の落とし子と助けてください船橋を! |
○三年にわたる浪人時代から作家を志し投稿を重ね、 DNA「玉」年の守護神年だったの03年(雨未)、 方波見大志(かたばみ だいし)名義で書かれた「虚」が、 第10回日本ホラー小説大賞(短編部門)の候補作に選ばれる。 05年(草酉)、DNA「石」の支合年に、波見大志名義で「人体愛好家」が、 第4回「このミステリーがすごい!」大賞の候補作に選ばれる。 06年(陽戌)の主導DNA対冲年の、DNA「車」の天冲殺日に、 方波見大志名義で「削除ボーイズ0326」で 第1回ポプラ社小説大賞(06-0630/鉄寅)を受賞しデビュー。 干合年の今年(19年/畑亥)のDNA「玉」の 守護神天冲殺害日に、「月よりの代弁者」で、 第9回アガサ・クリスティー賞(19-0705/雨卯)を受賞した 穂波了(80-0531/木辰)の同作が、出版に際し 『月の落とし子』と改題され 11月25日(陽寅)の主導DNA「鳳」の天冲殺日に上梓された。 空前のスケールで描かれるSF災害ミステリ! それは人間の進歩を証明する、 栄光に満ちたミッションのはずだった・・・・・。 新しい時代の有人月探査「オリオン計画」で、 月面のシャクルトン・クレーターに降り立った 宇宙飛行士が突然吐血して死亡する。 そしてまた同様の症状で次々犠牲者がでた。 実に5名の宇宙飛行士のうち4名の命を奪い致死率80%! これらは、未知のウイルス感染と思われた。 ミッションは中止され宇宙船オリオン3号は帰途につくが、 たった一人感染しなかった日本人クルーの工藤晃は、 ヒューストンからは着陸許可がなく、許可のでた日本国内への帰還を拒否し、 宇宙の藻屑として果てとうとしたが、 原因不明の回路ショートにより電源がダウン。 オートパイロット機能が破壊され人工衛星と衝突してしまい、 大怪我を負いながら、 ウイルスをのせたまま必死に制御を試みて着水しようとしていたが、 無慈悲にも自衛隊は地対空ミサイルで迎撃するも失敗。 機械船は東京湾に落下したが、光りが散り白く染まった空には火の玉があがり、 司令船が空気を裂く音と共に一瞬で美しくも絶望的な姿と化し、 日本列島の千葉県船橋市のタワーマンションに激突。逃げ惑う人々。 否応もなく広がるバイオハザード的世界。 見えない敵と闘う人々の恐怖。そして勇気。 汚染されていく街で必死に救いの道を模索して闘うプロ。 子供が生まれたばかりだの、まだ死にたくないだのと 尻込みをする者が多い中、特別に志願して加わった JAXA(宇宙航空研究開発機構)の管制員で飛行士の妹の工藤茉由の姿もあった。 次々に吐血して死を迎える人が増える中、感染しない人々がいた。 実は墜落前に工藤クルーもそうだった。日頃から口にしていた、ある食品。 それに多くふくまれる成分がワクチンになり、 やがて船橋市は解放に向かうかにみえた矢先、 台風が近づきウイルスが広まる危険がでたため、 政府は一帯を隔離滅菌消毒してしまおうと決定し、 船橋市は自衛隊と警察に封鎖され、地獄と化す。 理研筑波研究所の感染症対策チームの研究員は、 脱出せずに自らの意志で留まり、動画で事実を全国に配信した。 容赦なく降り注ぐ消毒液のなかで防護服に身をかためながら、 (動画を見て)日本国中から集まった有志が、 封鎖ラインを突破し行進する。意思を持った怒り! 中には自衛隊員もいる。 「いま私の願いごとが叶うならば 翼がほしい♪」 大合唱の「翼をください」が人々に希望を与えるのか。 この世からウイルスを除去できるのか。 日本政府は、この人たちを見殺しにできるのか・・・。 三浪して理系の大学に入学し、その後は前回受賞時が、 フリーターと紹介されていたものの経歴詳細不明ながら、 明らかに千葉県船橋市在住としか思えない穂波は、 DNA「鳳」主導で、浪人中に好きなゲームに化けたらいいなと思い、 150枚程度の小説を試しに書いてみたのだが、 始まりは条件なし天冲殺の夢の中であるため、それを現実的な形に変換し 作家として地位を築くまでに時間を有した。 とはいえ創意工夫という果実を結実させるのは、 木性としての責任にもなるし、主導DNAだからこそ燃焼はしやすい。 いずれにしろ趣味の延長線上にある人生には違いない。 もちろん才能もこの主導する「鳳」になり、 危うさと隣り合わせな場所で、自己犠牲を強いながら 何らかの発信を行う行為で、それが今は作家としての世間への警告。 「鳳+車」は、大衆的な性情が気の効いた人物に見えるが、 「車」×2もあり安定よりは、いささか危険な道を選ぶ。 飛行士にしろ動画配信をした研究員にしても、 危険な役割によって自分らしさを強調したい。 「鳳+禄」は、お人好しで強い引力本能をもつが、 そのため何でも引き寄せてしまい邪気も引き寄せる。未知のウイルスさえも。 「鳳+牽」は、温厚で誠実ながら理屈にとらわれやすいものの、 ちょっとしたことで気持ちがぐらつき、 とてつもない方向に目的を求めてしまう。 たとえば、技術者と一般人の板挟みのような立ち位置ながら、 一般人目線に近づかねばならない状態をさし、 次元が低いとどっちつかずになりやすいが、 いわゆるお天気屋みたいな気分次第のところあり。 「木+鳳+巳月」は、論理的というより閃きのようなものから、 新しい何かを産みだすもので、無から何かを発見する。 特効薬のようなものさえ、まるで天から降ってくる。 感覚的なので、楽器をひいたり、文章をつむぐことも同様。 「申」年生まれ「木辰」は、真っ直ぐ進むが、 「木辰」のDNA左3「禄」は、特別に中年期から晩年にかけて なんらかの事情によりお金による失敗をしやすい。 生き方を表す伴星は「石」で、人脈も拡がる冒険家のような人生。 物事の始めの洩星は「鳳」で、なんとなく始まる。 締めにあたる導星は「車」で、マイペースでゼロに戻す。 宿命の特長は、初夏午前十時頃の格別な輝きをもつ宝石も出土する ゴツゴツした岩場にある目印のような樹木で、 総エネルギー256点中33点しかない木性が、危険と同居しているようなもので、 まるで宇宙船が墜落してきた高層マンションの住人。 常に危うい状態にさらされていないと、緊張感のある良い文章が書けない。 土性が75点あるのは地盤には問題はないが、金性はそれを上回る97点もあり、 守護神水性は僅か26点というのは、寅卯天冲殺らしく、 飛行士の両親も顔をだすが、これといっては頼りにならぬということか。 ゼロ成分などの宿命の極端な偏りはないので、 あとは後天運だのみで、主導DNAを磨いていく。 年干支の「鉄申」は、基本に忠実な公務員的発想。 表向きは、政府だとか自衛隊だとかJAXAにしても公共機関が登場する。 月干支の「宝巳」は、偏見差別をせず心優しい王子さま。 直感に優れるが、自分磨きにお金がかかる。 そして日干支の「木辰」は、出しゃばり目立ちたがりのわりには、 浮ついたところがなく、根気強さあり。 一見地味な印象だが、内側には誰にも負けない闘争心あり。 なんのことはない、深田研究員そのままではないか。 干支番号構成は、57-18-41で北方南方西方で、東方だけない後方支援的。 後天運は、初旬「2歳海午」が、日支「辰」と月支「巳」に連なる 守護神変則方三位で、DNA「龍」は庶民的で先端的な理系的頭脳の強化。 浅く広くで熱中しても冷めやく、趣味は続かず。 2旬「12歳雨未」は、守護神DNA「玉」の落ち着き。 伝統・古典などを深めるが、単に急に救いが多くなり、 かえって志望校への迷いがでたと考えるべきか。 3旬「22歳木申」は、DNA「貫」の大半会。 最初のデビューをするが、無我夢中。 現在の4旬「32歳草酉」は、DNA「石」の支合で、 仲間がテーマになり、群衆のありかたも考え、 本作で輝かしい再デビューとなった。 今後は5旬「42歳陽戌」が、主導DNA「鳳」の対冲で、 30年にわたる才能研磨の変剋律入り。 表現手段方法について、自分が自分であることに悩むにつれ 才能が磨かれていく。 また月干「宝」が干合されて「雨」になれば守護神強化。 進み行く方向や自身のあり方を変えていくことにより深みが増す。 6旬「52歳灯亥」は、DNA「調」の反撃反体制や若い女性。 たとえば若い女性のテロリストみたいな作風であれば、 苦痛はあろうと大いに評価される。 7旬「62歳山子」は、年支「申」と日支「辰」のからむ DNA「禄」の三合会局で、何らかの投資や奉仕で 財をすべて投入することで、貧すれど才気は絶頂に達する。 8旬「72歳畑丑」は、DNA「司」の地味な生き方。 変剋律30年を抜け、ある意味出がらしというか、人生あがりの時期。 さて、三浪したのは、98年(山寅)の条件なし天冲殺で、現役合格を阻まれ、 99年(畑卯)の条件なし天冲殺と60年に一度の干合支害で、 ついその気になりすぎて高望みをしたからか。 とはいえ、それが回り道にならず、浪人中にもかかわらず、 小説を書き始めたのだから、正解ではないか。 ところで、ナッツ類という切り口は、木性の穂波の趣向だと思われるが、 マグネシウムってそんなに即効性はあるだろうか。 さすがに服用しただけで瞬時にとはいくまい。 あくまでも演出なら、笑えないことはないが。 とはいえ、日本人の食生活を加味した切り口は納得。 それが自然に添うことだし、自然界の領域で救われる術。 また「鳳」主導らしく、浄化作戦の中止を訴える動画を コピーを拡散してもらうこともウイルスだみたいな小技が随所にあり。 タツノオトシゴのような形をした日本列島になぞらえて タイトルにこれをもってきたのも意味深。 そしてブラックボックスの音声はクライマックスだ。 「日本で良かったと思っている〜必ずこのオリオンを迎撃して バラバラに粉砕して海におとしてくれるはず」とクルーに口にさせる自尊心! それにしても、日本とアメリカの実験室が実証し、 浄化作戦が必要のないことも訴えているのに、 強行する姿にはチクリどころか壮絶な嫌味を放つ。 「ウイルスに対抗できるのに、 人が人に毒をまくなんて〜助けてください船橋を!」には、熱くなった。 美しい情景が常に目に浮かぶ色彩を感じる作品で、早期の映像化を望みたい |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 9 年/ 畑 亥 |
19年●01月分 19年●02月分 19年●03月分 19年●04月分 19年●05月分 19年●06月分 19年●07月分 19年●08月分 19年●09月分 19年●10月分 19年●11月分 19年●12月分 |
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