清く正しく美しく○幸せ発電所→運命向上委員会_BE○//著名人を誉めたり貶したりしながら自分を磨く！

★★★　■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★

★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★

見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する

○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆

2 0 2 2 年(海寅)○08月山申 // 移動祝祭日

■08月分一覧 (2022年○目次)

彩藤アザミ○エナメルその謎は彼女の暇つぶしの裏に潜む闇(2022_0801)

佐川光晴○満天の花の難儀と光明(2022_0807)

岡田利規○ブロッコリー・レボリューションの想念自爆(2022_0809)

永瀬隼介○属国の銃弾に重ねる昭和の疵痕(2022_0811)

山本卓卓○バナナの花は食べられるに潜む毒(2022_0814)

黒野伸一○あした､この国は崩壊する ポストコロナとMMTの未来(2022_0816)

福名理穂○柔らかく搖れるの掠れ行く絡繰り(2022_0817)

結城真一郎○救国ゲームのゲームではない深刻な憂国の夢の中(2022_0820)

松宏彰○ニッポンカレーカルチャーガイドの華麗な完成度(2022_0823)

京橋史織○午前0時の身代金にせつない大技あり(2022_0824)

川野芽生○無垢なる花たちのためのユートピアへの挑戦(2022_0829)

■2022年08月01日(月)陽戌

彩藤アザミ○エナメルその謎は彼女の暇つぶしの裏に潜む闇

○大学入学時より小説を書き始め、ペンネームは手羽崎ささみとして、
14年(木午)の大半会三合会局年に、
ホラーミステリー小説「サナキの森」で、
第1回新潮ミステリー大賞(14-0801/木辰)を受賞している
彩藤アザミ(89-1021/木寅)の『エナメル』が、
06月01日(草酉)のDNA「石」日に上梓されている。

これは、恋愛小説ではない。探偵×助手。彼氏兼従者の謎解きトライアル。
「あなたは物語の主人公にはなれないわ。
主人公って、どれだけ間違いを犯しても
最後には立ち上がって挽回するのだもの。
悪人が輝くにはブレない軸が必要だし、
それゆえに反省しないとところが格好が良いんだから」は、
作家の反省だが諫めもふくめて、
青春を捨てた、復讐と償いのラブストーリーが始まる。
とんでもない二人の暗黒恋愛ミステリ！
ところは、彩藤の故郷を思わせる街外れに位置する。
「県立第一高等学校」で、歴史は旧い。
旧制中学を前身に戦後から共学になった、ありがちな沿革。
北国の田舎らしく、石油ストーブはあるがエアコンはない。
事故で寝たきりとなった、美少女で高飛車で大金持ちで
天才探偵の甘宮メル(属性盛りすぎ！ )と、
メルに献身的に付き従う、寡黙で結構かっこよくて
彼女の前ではちょっとだけ気障な彼氏兼助手の江名(エナ)！
都市伝説や日常の謎を気まぐれに解決していく二人。
学友のオススメの推理小説をことごとく否定していった結果、
あげく周囲からは煙たがれ「私、あんまり詳しくないんだよね。
本自体あまり読まないし」と文芸部の幽霊部隊にまで避けられる。
そんななか、印刷会社から納品されたばかりの部誌が煤まみれになる被害に！
「ヒロインが病気で死んじゃう小説なんて燃やしちゃえ」では、
すまされないが、定番の推論に導きだされた犯行の情けなさ。
さすがに世間は狭いが隠されたメッセージが面白い。
学生に人気のあるラノベ作家のPNが「牛すじ」としたり、
偽物登場や虚言癖あたりから、作家の気質まるだし！
「嘘つきだからこそいいんだ」も乙女度満開。
由緒ある病院系一族の家系図の末端に位置する！？
「共犯者募集」に善良な若者はどう反応すればいいの？
自然体で好感度マックスと思いしや、
車椅子にピンク髪でブラクカードをきってタクシー乗車！
脱出ゲームで迷子に観覧車への仕掛け！
一見すれば誰もがうらやむカップルに思えるのだが、
実は彼らには、絶望的な秘密があったとさ～。
青い薔薇の不在。青春を否定する暇潰しは証明されるのか！
声をあげて泣きたいほどの美しい歪みに切ない狂気。
ああ、君たちは何をしたいのか！

岩手県盛岡市生れ。岩手大学教育学部芸術文化課程を卒業。
服飾デザイン関係の専門学校に通うためとして、
14年(木午)の大半会三合会局年より神奈川県川崎市へ、
翌15年(草未)には、神奈川県座間市へ、
さらに18年(山戌)の主導DNA「禄」年には、
さらに引越した模様も居所不明の流浪人で、漫画家としても活動する彩藤は、
DNA「禄」主導で、苦労しながら引力本能を駆使。前進気勢旺盛、権力志向。
「禄+車」は、自己流のなりゆき自然優先派。
一見気の利いたノリの良い気分屋。
「禄+鳳」は、楽に生きようと、口だけは達者。
「禄+司」は、自制心欠け仲介能力あり。
「禄+貫」は、腹が座った演技者。
才能は「貫」で、好き嫌い激しく頑固一徹。
「木+禄+戌月」は、媚びるの上手。
「巳」年生まれ「木寅」は、仲介者。
生き方を表す伴星は「貫」で、波の少ない人生が望まれる。
物事の始めの洩星は「貫」で、一人で始める。
締めにあたる導星は「車」で、マイペース。

宿命の特長は、晩秋午後八時頃の都会から少し外れた場所にある
郊外の里山のような雑木林というか、資材置き場のような倉庫。
総エネルギー261点は存在感抜群で、自身の木性は63点で相応も、
守護神表現力の火性は70点と気持ち超過。
さらには引力本能の土性は95点と支持者の心を鷲づかみながら、
金性33点は格好をなかなかつけられず、
必死に働く気持ちも欠けているところに、
水性ゼロ(DNA龍/玉なし)は、野人ではないが、
成長力創造力はないというよりは、
無限大に使えるのに、なかなか叶わず着火待ち。
年干「畑」に月干と日干が「木」という
干合土性天干一気は、目上剋しの子丑天冲殺なので、
集中すれば地響きをあげて、なぎ倒す魅力全開も、
年干支「畑巳」VS日干支「木寅」の干合支害持ちは、
究極の表裏で、朝令暮改の典型で、持続力ないため、損をしているというか、
毒をそれで薄めており、矛盾大のところが
最大の魅力でもあるのだから迂闊に近づけないが、
鶏に扮しながらも猫好きで、自傷するあたりはエナメルの真髄か！
「ゴミみたいな本ばっかり持ってくるでしょ」では、身も蓋もない(笑)。
年干支の「畑巳」は、山間の盆地の長老。
組織に潜り込む中枢をなぎ倒す獅子身中の虫。
月干支の「木戌」は、若いうちは苦労がつきぬが、
加齢と共に世のため人のために生きれば、優れた引力本能全開となるも、
異性ばかり気にしすぎると、災禍をもたらす。
そして日干支の「木寅」は、明朗闊達。
ムードメーカーとしての才は、宴会場みたいなもの。
干支番号構成は、06-11-51で東方と北方の狭い領域で、
ひとたび故郷をあとにしたならば、
あちこちふらつかず、どっしり腰を据えるのが正解も、
生活のための仕事が赤坂なのに、居所定まらずの様相。

後天運は、初旬「6歳草亥」は、DNA「石」の支合。
生まれた環境に適応可能も、特別条件付10年運天冲殺で、
周囲に染まりながらも冷静に立ち位置を確保。
年干支「畑巳」を天剋地冲するため、親を乗り越えて行く気持ちがあれば、
あるいは親を親だと思わず独立心さえあれば、
後転成功運型で、害切れまであるので、何がなんでも一度は転地必要。
2旬「16歳陽子」は、DNA「鳳」の発信力最強の
10年運天冲殺で、緩みもあって、まずは岩手で最強を目指し、
最後の最後に上京した途端に受賞という分かり易さ。
現在の3旬「26歳灯丑」は、DNA「調」で繊細と独創性。
同じく10年運天冲殺でも、年支「巳」の半会があり、
拡がりは鮮やかだが、大きく伸びぬとしたら度重なる移転。
そろそろ腰を据えて、風に吹かれても終わりにしたい。
今後は4旬「36歳山寅」が、主導DNA「禄」で自己確立。
月支「戌」の半会もあり、自信満々だが決め手はいまひとつ。
5旬「46歳畑卯」は、DNA「司」の干合変化。
進み行く方向の変化で土性天干一気強化は、先輩連をなぎ倒す。
6旬「56歳鉄辰」は、DNA「車」の戦闘力強化。
月干支「木戌」の天剋地冲で腹をくくる。
7旬「66歳宝巳」は、DNA「牽」の害毒。
害毒持ちなので、名誉または不名誉。身体が悲鳴をあげねば名誉だろうし、
変調を表現し切れれば名誉にもなる。
8旬「76歳海午」は、DNA「龍」で改良改革気分一新。
月支「戌」に日支「寅」を考慮すれば、大きな成果。
しかもありえない成分なので、とてつもない成功もあろうけど、
サヨウナラでは、面白くもなんともない。
加齢と共に運気上昇の子丑天冲殺であることを忘れちゃ困る。

さて、世の中には億単位の借金返済のために
目論見どおり作家となり直木賞まで受賞するような猛者もいるので、
睡眠第一は理解するとして、「貧しさから抜け出したい、上京したい」という
だけが理由ではないでしょ。
岩手の期待が、学芸員の資格を赤坂で活かしている！？
「じゃあ小説家になろう！」といってその気になったのだから、
極めなくちゃね！
今年(22年/海寅)と来年(23年/雨卯)はありえない水性年。
くたびれた金性夢の中二年明けで気分転換したいだろうけど、
これで最後にしてもらいたい。
いま、やらねばいつやるのというくらいしかない
最盛期を迎えるためにも、スイッチをいれて本気をだしてもらいたい！☆

彩藤アザミ○89-1021

木木畑陽
寅戌巳+6
司貫鳳禄車(禄主導)
木性(63)火性(70)土性(95)金性(33)水性(00)/総合261
子丑天冲殺/天冲殺(6歳草亥/16歳陽子/26歳灯丑)
初旬条件あり(年干支を天剋地冲)
主導DNA(36歳山寅)/害(66歳宝巳)/三合会局(77歳海午)
年干支VS日干支干合支害(究極の表裏)/害切れ(6歳草亥)
干合土性天干一気/干合土性天干一気強化(46歳畑卯)
土性過多/金性脆弱/水性ゼロ
+6歳草亥/16歳陽子/26歳灯丑/36歳山寅/46歳畑卯/56歳鉄辰/66歳宝巳/77歳海午～

■2022年08月07日(日)海辰

佐川光晴○満天の花の難儀と光明

○大学在学中にガセイ南米研修基金の奨学金により、一年間南米にに留学。
卒業と同時出版社に1年間勤務した後、食肉荷会社で食肉処理場現場で働き、
小説を書き始めたのは、屠畜場の仕事で一人前と認められるように
なったあたりの、00年(鉄辰)のDNA「玉」年に、
自伝的小説「生活の設計」で、
第32回新潮新人賞(00-0906/灯卯)を受賞し作家デビュー。
02年(海午)のDNA「石」の天冲殺年には、
「縮んだ愛」で第24回野間文芸新人賞を受賞。
09年(畑丑)のDNA「車」の半会年よりは、青春小説・成長小説に作風を転換し、
(実質10年/鉄寅のDNA玉の害年の最終時期に)
「おれのおばさん」で、
第26回坪田譲治文学賞(11-0126/宝巳)を受賞している
佐川光晴(65-0208/雨巳)が、
「東京新聞」「中日新聞」「北海道新聞」「西日本新聞」「河北新報」の
各夕刊に19年(畑亥)から20年(鉄子)にかけて連載され、
単行本化に際し大幅加筆訂正をした
『満天の花』を、昨年(21年/宝丑)のDNA「龍」年だった
05月08日(陽辰)のDNA「司」日に上梓している。

時は幕末。長崎の出島に在留したオランダ人商館員と
丸山遊郭の遊女を母に持つ青い目の少女で、誕生後に母を亡くし、
米問屋が本業ながら店先では下駄や傘を売っている
梶屋に引き取られ養女となった少女、ハンナこと梶花。
その特異な目を隠して暮らしていたが、
八つの秋には出島に出仕しオランダ語を覚え、
米山検校を祖にもち、旗本小普請組出身も、
蘭学を学んで安政の改革で才能を見出され、
長崎海軍伝習所に入所し咸臨丸で渡米し、
帰国後に軍艦奉行並となっていた旗本の勝海舟と出会ったことで、
オランダ語ばかりか、英語やロシア語も話せるようになり、
今でいうコンタクトレンズで青目を黒目に見せて
通訳として当初は勝に従い、やがて独り立ちして、
激動の世界史の渦の中に投げ込まれいった歴史物語。
一方師匠の勝は、一歩間違えば植民地にされていた日本国を、
巧みな交渉術と洞察力で乗り切り、
ただの一箇所も租借地にはさせなかった功績を積みあげていた。
勝に信頼され、西欧列強や幕府へも毅然と立ち向かう通詞・花。
時代の常識にとらわれず、才能と意思で生き抜く
度胸ある女性を描いた成長小説で、女性通訳を主人公に、
幕末を外交の視点で捉えた斬新な視点の作品だが、
果たして、歴史は大きく動かされたのか！
「わたしの父は誰なのですか？」とたずねるのは諦め、
あまたの外国人のプロポーズを断り、
一介の庶民的な大工の嫁になるという裏切り(笑)。
あえて言えば、ありきたりなロマンスを挿入せず、
勝の日記や手紙など膨大な史実をもとに
会話や行動を導きだした器量が深くなる500頁超えの幕末大河だ。

東京都新宿区上落合に誕生。
その後、神奈川県茅ヶ崎市内の鶴が台団地に家族7人で暮らす(長男)。
83年(雨亥)の納音年に、神奈川県立茅ケ崎北陵高等学校を卒業し、
中途に留学をはさみ、6年かけて89年(畑巳)の「巳」重なりに、
北海道大学法学部を卒業後出版社に勤務するも、
約一年後にはDNA「龍」の夢の中にもかかわらず、
持続出来ずブチ切れて退社し、バブル景気に反発するように、
大宮食肉荷受株式会社(現・さいたま食肉荷受株式会社)に転職し、
食肉処理場の現場で黙々と働いた経緯があり、
しばらくは専業主夫であった佐川は、
埼玉県志木市在住で、DNA「牽」主導は役割意識が強く、
自尊心が強いものの、特異な宿命から持続する志のない性癖。
「牽+牽」は、無為無策の危険な方向に走りやすい。
「牽+鳳」は、論理的ではあるが、気分や環境に左右されやすい。
自尊心は桁違いに強く、融合しにくいため、とっつきにくい。
才能は「鳳」で、魂の叫びのようなもので、
苦悩しながらも権威的になるのが本則も、なかなか叶わず。
「雨+牽+寅月」は、物事のまとまりに欠け、なりゆきの結婚をしやすい。
「巳」年生まれ「雨巳」は、自己呪縛の末孤立しやすい。
あるいは組織内の孤独。
生き方を表す伴星は「玉」で、生涯勉強で学習しながら進む。
物事の始めの洩星は、あえて言えば「牽」で、誰かに認めたいため始める。
締めにあたる導星は、あえて言えば「鳳」で、精神世界的様相。

宿命の特長は、初春早朝午前四時頃の雑草はびこる
妙な「山」にかかる朝霧で、実態把握困難。
総エネルギー313点の重い腰はなかなかあがらぬのは、
自身の水性が僅か13点の目上命のか弱き午未天冲殺で、
発信力の木性は45点で、ないものまで絞りださねばならず、
引力本能の火性は93点は、分相応の金銭物質になったり、
無理にでも稼働させねばならず、
土性124点は、妙な異性(なので目だけ青い少女)に縁あり。
または権威や役割濃厚で、そのために稼働する、専業主夫なのもこれが一因。
創造力や調査能力の金性は38点で、
努力に努力を重ねて調べ上げねばならない困難も、
これらの源には、月干支「山寅」VS日干支「雨巳」の干合支害で、
妙な異性に簡単にとりこまれ、スッキリしない内側ばかりか、
年支「巳」VS月支「寅」の害もあり、出だしの躓き。
留年も最初の就職の持続力のなさも、不穏な面持ちから。
立場はいつも不安定で仕事をしたかと思えば、
妻が家事がまったく出来ずに、主夫となり、
子育てしながら出来る作家になるという流れ。
時間がかかるので「雨」なのだが、
双方向の害でさらに時間がかかり、疲弊する。
年干支の「草巳」は、完全主義者であろうとする。
月干支の「山寅」は、お山の大将。
そして日干支の「雨巳」は、猜疑心の塊。
一見穏やかに見えて、恨み辛みが生じそれが原動力。
干支番号構成は、42-15-30で西方南方に偏る想念。

後天運は、初旬「1歳灯丑」が、DNA「禄」の半会で、
ありえない異様な引力本能が付加され、
また月干「山」に日干「雨」が干合されると、
日干支は「灯巳」となり10年運環境と大半会が生じるので、
後天成功運型となり、おおむね3旬あたりから稼働開始か。
2旬「11歳陽子」は、DNA「司」の地道な積み重ね。
前旬とは異なり、宿命内に保持しているので使用しやすいが、
12支の条件は逆にないため、足踏み。
3旬「21歳草亥」は、DNA「鳳」の対冲。
特別条件付き10年運天冲殺でもあり、
南米に留学したかと思えば、大学に六年も通い、
旅劇団と遭遇し妻となった女性と在学中に結婚。
卒業後は出版社に就職したが、一年で上司と衝突して退社。
害持ち「牽」主導らしく、出世欲が屈折しており
食肉処理場の現場で黙々と働き、専業主夫状態。
4旬「31歳木戌」は、DNA「鳳」。
初旬の刺激に異常環境10年運天冲殺も重なって、作家デビューを飾る。
5旬「41歳雨酉」は、月干「山」の干合で、進み行く方向の変化は、
大半会が日干支で成立しようと、時間をかかる性癖らしく、
練りに練って青春・成長小説の世界に舵を切る。
6旬「51歳海申」は、DNA「石」の協調性和合性も、
双方向の害は切れて、気分良好。
現在の7旬「61歳宝未」は、DNA「龍」の新たな挑戦と、
通常とはいえ、さらに上を目指す10年運天冲殺で、
今作も手がけながら、そうそう権威から逃げるわけにもいかずに、
名前は輝いていく予定。
今後は8旬「71歳鉄午」が、DNA「玉」の同じく10年運天冲殺。
加齢もあるので体力次第だが、
より伝統性や歴史的な潮流が一部分ではなく全体的に漂う感覚になる。

さて、佐川は6年かけて北海道大学を卒業しているが、
卒業前年の主導DNA「牽」年だった88年(山辰)に、
同大学自治寮の恵迪(けいてき)寮に、埼玉大学のサークルが出発点だった、
いまなお30年以上にわたり続く旅するテント劇場の女優だった
3歳年上の妻になる女性(61-XXXX)がやって来て、
意気投合して翌年の巳重なり(89年/畑巳)に同棲しはじめるが、
妻は家事炊事が全く出来ずに、佐川が必然的に主夫となる流れで、
午未天冲殺が年上と結婚する理想的な環境を手に入れた。
屠殺場の仕事は朝が早く、子供が誕生しても、
保育園の迎えからその後の育児全般まで楽しんだようだが、
籍をいれたのは96年(陽子)のDNA「司」年に長男が誕生した時点で、
害持ちの異常干支らしさを存分に活かしている。
とはいえ、これで子供さえいなかったら、
稼働は早くなったと思われるが、修業が長かったと考えるのみ。
妻は当時から市内の公立小学校で、特別支援学級の教員をしているという。
なお佐川は旧姓で、本名は妻の苗字であるところも、
この人らしく、選択的夫婦別姓制度導入に賛同している。
午未天冲殺は早生運が通り相場だが、
晩年に創造力10年運天冲殺が巡る佐川の本番はこれからだ☆

佐川光晴○65-0208

雨山草陽
巳寅巳-1
鳳牽牽牽牽(牽主導)
木性(45)火性(93)土性(124)金性(38)水性(13)/総合313
午未天冲殺/天冲殺(21歳草亥/31歳木戌/61歳宝未/71歳鉄午)
初旬条件あり(宿命内干合日干支と大半会)
変則干合水性天干一気(71歳鉄午)/月干支VS日干支干合支害
月支VS年支+日支害/害切れ(21歳草亥/51歳海申)
火性過多/土性過多/金性脆弱/水性脆弱
-1歳灯丑/11歳陽子/21歳草亥/31歳木戌/41歳雨酉/51歳海申/61歳宝未/71歳鉄午～

■2022年08月09日(火)木午

岡田利規○ブロッコリー・レボリューションの想念自爆

○97年(灯丑)の納音年に個人ユニット「チェルフィッチュ」旗揚げ。
01年(宝巳)発表の「彼等の希望に瞠れ」から、
現実的な日本語を用いる作風に転換。
第13回ガーディアン・ガーデン演劇フェスティバル参加作品
「三月の5日間」が第49回岸田國士戯曲賞(05-0207/海戌)を受賞。
06年(陽戌)には、ダンス作品「クーラー」で、
横浜文化賞文化・芸術奨励賞を受賞。
08年(山子)には、初の小説集
「わたしたちに許された特別な時間の終わり」で、
第2回大江健三郎賞(08-0407/灯丑)を受賞。
12年(海辰)より岸田國士戯曲賞の審査員を務め、
13年(雨巳)には初の演劇論集「遡行変形していくための演劇論」、
14年(木午)には戯曲集「現在地」を刊行。
海外での評価も高く、16年(陽申)よりは
ドイツの劇場レパートリー作品の作・演出を複数回務めたり、
20年(鉄子)には、タイの小説家ウティット・ヘーマムーンの原作を舞台化した
「プラータナー：憑依のポートレート」で、
第27回読売演劇大賞(20-0203/陽子)選考委員特別賞を受賞。
近年は能・狂言の現代語訳や形式を用いた作品も手がけ、
21年(宝丑)、戯曲集「未練の幽霊と怪物挫波/敦賀」では、
第72回読売文学賞(21-0201鉄辰)戯曲・シナリオ賞に、
22年(海寅)、同戯曲で第25回鶴屋南北戯曲賞を受賞し、
第35回三島由紀夫賞(22-0516/畑巳)を受賞した
岡田利規(73-0710/灯未)の
『ブロッコリー・レボリューション』が、
06月30日(木寅)のありない落ち着きのある天冲殺日に上梓されている。

「楽観的な方のケース」が、新潮08年06月号、
「ショッピングモールで過ごせなかった休日」が、新潮13年05月号、
「ブレックファスト」が、GRANTA早稲田文学が、14年03月号、
「黄金期」が、文藝19年夏季号、
表題作「ブロッコリー・レボリューション」が、
新潮22年02月号に掲載されたもので、
最も面白いのが「楽観的な方のケース」で、海辺にある洋菓子屋やパン屋と、
一住民との温度差のある微妙なズレと不可解な同棲相手との
パンを巡る話で、笑顔の意味やパン好きの人々の葛藤を描く。
ホームベーカリーは、果たして万能なのだろうか。
さて表題作は、主人公との退屈な生活にタイのバンコクへ
逃避行にでかけた妻の火遊びを妄想する夫の話で、
ありきたりなDVスレスレの話や倦怠期にある夫婦の描写だが、
表題作はカフェ名なのに、ボードゲームも名前と欺いたりしながら、
計画的に時に無計画に夫を時間をかけて真綿で絞めるような印象。
開放的な空気に瑞々しい生活は、そこにあるのか。
バンコクで革命など、おこりようがなく、
じんわり汗ばむような億劫な日々しか受け取ることはできない。
ミドルクラスなりアッパークラスであろう人種の考えることは理解できず、
多くの日本人は無力すぎて、革命など起こせない。
「泣いているのはたぶん、自分の無力さに対してだと思う。」て、
泣いて仕方ないだろうに。

神奈川県横浜市南区出身。慶應義塾大学商学部を卒業。
福島第一原発事故を機に熊本県熊本市に移住した岡田は、
DNA「貫」主導で、自説を曲げず。
こうと思ったら頑なまでに、敵や仮想敵を徹底排除する。
「貫+貫」は、利己主義で用心深く、懲りない人。
「貫+車」は、気は長いほうでなく、他者を許すという気持ちに欠け
精神的な好戦性を所有し、無為無策の動きもしかねない。
才能は、この「車」で反撃素早い有事の行動力。
「貫+鳳」は、一見温厚も時代の流れには乗りづらく。
流行り物には手を染めたくても、困難。
「灯+貫+未月」は、ゴネると難しい為政者的発想も、
実際の行動にでずに、口先だけの部分あり。
「丑」年生まれ「灯未」は、本来王道を行く。
生き方を表す伴星は「調」で、感性鋭い奇異な人生。
物事の始めの洩星は「貫」で、単独行動で一人ユニット。
締めにあたる導星は「鳳」で、趣味みたいな人生。

宿命の特長は、晩夏午後二時頃の砂漠にある
わずかな湿地帯街の存在位置を発信する装置。
総エネルギー277点は暑苦しいほど存在感あり。
うち自身の火性は75点でそこそこ身強も、
発信力の土性が100点もあり、萎えもしやすい。
生じられる木性は僅か40点で、使い勝手悪く、
月支と日支の「未」内に格納されているが、水性40点と生命維持は可能だが、
夏生まれ「灯」の本物の守護神「海」は、
宿命にないため、栄誉に距離があり、そこを求めると
異性はどうなるか不明で、本作のように逃げらる可能性も大。
しかし、なぜかは不明なのは、自尊心がないためと気づけるか。
また、金性は22点しかなく、心優しさは望めず、
277点を支えるには経済活動が困難。
地支一気格なので目下に支えられるとはいえ、
年干支「雨丑」と月干支「畑未」や日干支「灯未」に
天剋地冲があり、あちこちで衝突しながら
存在感を誇示せねばならぬという矛盾か。
年干支の「雨丑」は、孤独で気ままに生きるスローライフ。
容易く融合するここなく、我が道を行く。
月干支の「畑未」は、他人の開墾した土壌をいともたやすく
略奪する山賊のようなもので、好戦的。
そして日干支の「灯未」は先祖の因縁を背負うようなもので、
なんらかなの実現が期待され、見てくれ冷静でも中身は熱い。
干支番号構成は、50-56-44で西方と北方の限定領域。

後天運は、初旬「1歳山午」は、DNA「調」の反発反抗。
他人とは同じような発想をするのは好まず、
想念が果てしなく飛び、常人では理解不能となる・
またターボ運(子丑天冲殺廻り)もあり、何をしてもそれなりに目立つ。
繊細な女性的感性も強化されたが、他者との交流は苦手。
年干支の「雨丑」の干合支害もあり、親には厳しい時代であったろう。
2旬「11歳灯巳」は、主導DNA「貫」で自己確立。
自己の向かって行く世界は、このあたりで決定づけられたろう。
3旬「21歳陽辰」は、DNA「石」の協調性和合性で、
仲間との交流で存在感を誇示する。
4旬「31歳草卯」は、DNA「龍」の10年運天冲殺と半会で、
あらたな世界感の構築と、気分一新。
現在の5旬「41歳木寅」は、DNA「玉」の10年運天冲殺。
稼働条件はないが、濃い木性は悪くないが、
月干「畑」と干合して、進み行く方向性の変化。
目下の変化もあろうが、伝統回帰がテーマとなる。
今後は6旬「51歳雨丑」が、DNA「車」の才能強化も、
月干支「畑未」も日干支「灯未」も天剋地冲で激動。
無理をすれば息を止められかねないが、
宿命にもちあわせており、持ち堪えねばならない。
危険より多忙であれば、体力次第か。
7旬「61歳海子」は、DNA「牽」の守護神ながら干合支害。
ろくでもない異性の餌食になる、ありがた迷惑か、
望まぬ名誉もあろうが、その気になれば裏切られるし、
年齢的に持病の悪化も考慮したい。
8旬「71歳宝亥」は、DNA「禄」の半会で、感謝と奉仕だが、
前旬でターボ運(子丑天冲殺廻り)も終了しており、
さすがに遅く、放出により萎える可能性もあり、

さて、私生活がまったく見えない岡田。
11年(宝卯)は夢の中にもかかわらず、
都会から逃げたことになり、夢の中での自己発揮。
いくら10年運天冲殺でも、戦時下でもないのに、この自己発揮は痛い。
現在もない熊本に留まっているかは不明も、
いま少しでも話題になっているのは、
60年に一度の名誉干合天冲殺の夢の中だから。
余程の感謝と奉仕や潔い生き方が望まれるが、
それが出来るようならば、もっと名前は輝いている。精進を期待したい☆

岡田利規○73-0710

灯畑雨海
未未丑※--1
車鳳貫貫車(貫主導)
木性(40)火性(75)土性(100)金性(22)水性(40)/総合277
寅卯天冲殺/天冲殺(|31歳草卯/41歳木寅)
ターボ運(準を含む・～70歳)/主導DNA(11歳灯巳)
天剋地冲(51歳雨丑)/干合支害(61歳海子
年干支VS月干支+日干支天剋地冲/地支土性一気格
火性過多/土性過多/金性脆弱
-1歳山午/11歳灯巳/21歳陽辰/31歳草卯/41歳木寅/51歳雨丑/61歳海子/71歳宝亥～

■2022年08月11日(木)陽申

永瀬隼介○属国の銃弾に重ねる昭和の疵痕

○大学卒業後一般企業勤務を経て、「週刊新潮」の契約記者となる。
DNA「石」年だった91年(宝未)にはフリーとなり、
ノンフィクションライターとしては、本名で活動していたが、
00年(鉄辰)の大半会年より、本格的作家活動を開始し、
「サイレント・ボーダー」で小説家デビューした
永瀬隼介(60-0202/鉄申)の『属国の銃弾』が、
05月10日(雨亥)の独創的害毒日に上梓された。

1947年(灯亥)夏、占領軍に骨抜きにされた焦土で
日本を引っくり返そうとした男たちがいた――。
汗臭い兵隊服に軍帽。足元は巻脚絆にボロの編上靴。
そんな者たちが、そこらじゅうにいた時代。
彼らは故郷に帰っても、残虐な現実を突きつけられ、
やりきれない気持ちに急かされるように、必然敵に都会を目指すようになる。
しかしここは日本だ。ゲバラやカストロのようには振る舞えない。
敗戦国日本は、唯一の被爆国で、実質米国の支配下にあり、
沖縄まで返還されていなかったが、
皇居周辺は計算されたように無傷で、そこからの復興は目覚ましい。
高度成長期に頭角を現し「今太閤」と呼ばれる政治家・千石宗平。
これぞ民主主義の象徴！愚連隊とやりあったのか、GHQに喰らったのか、
少々不自由な左足をひきづりながら、
「小生は、高等小学校卒の無学な田舎者、
なにくそ魂だけが取り柄の成り上がり者であるっ」
続けて「諸君は最高学府を優秀な成績ででた天下の秀才そろいである。
諸君の知性と知識、調査・分析力には逆立ちしても勝てん。
しかし世間の苦い水は多めに呑んできたことは自負している。
加えて一四の年齢から肉体労働で鍛えた身体は悍馬のごとく頑健である。
脳みそのできはともかく、腕相撲ならきみらに負けんぞ。
出る杭はどんどん引き上げてやる。角を矯めて牛を殺す、
日本社会のくだらん因習、前例主義には、おさらばってことじゃ」と
叩き上げの彼を秘書として支える、
闇商品を摘発したり浮浪児を虐待してつかまえる
桜田門のやりかたに反発した退職した元警視庁刑事・神野晋作。
新聞記者あがりのエリートひょっこ秘書など眼中にない・・・。
二人は歴史から葬り去られた「ある過去」を共有していた。
原爆で家族を失った元特攻隊員・来栖龍二、
悲劇のレイテ島から生還した帝国陸軍の天才狙撃手・黒木斗吾と
ともに計画された皇居前某重大事件の全貌、
そして彼らが狙うターゲットCとは――。
ヒロポンで気合いをいれれば、絶対外すはずのない標的！
終戦直後と高度成長期の「二つの東京」を舞台に、
男たちが挑んだ「日本復活計画」を描き出すが、
下敷きになっている事件を考慮すれば、
色々思い描けることもあるが、先入観なく読むべきだ。
彼らが究極に目指したのは、お花畑のような憲法の改正に、
自衛隊の国軍化、そして日米安保の見直し。
だから巧妙に仕掛けれらた罠で葬られたことを忘れてはいけない。
あの世まで持っていこうとした秘書もいたが、
銀座に勤める妻は、元総理を蜂の一刺しで葬った。
しかし、あくまでも主役は、隠然たる私的生活を抑えに抑えた秘書。
生きるために米国のオンリーになった、愛しい水野明子、
その後の波乱ばかりの人生！運命の糸は、さまざまにからみつく。
「ふりかえれば辛いことばかりだったけど、神野晋作に出逢えたのだもの。
違う時代になんて、これっぽっちも思わない」
幸せな末路を迎えられるかは、前を向いてあるけたかどうかだけ！

鹿児島県霧島市、えびの市、鹿児島県姶良郡湧水町あたりの出身で、
國學院大學経済学部を卒業も、東京での痕跡など一切なしながら、
都内には在住していると思われる永瀬は、「玉」冲殺主導で、
組織の犠牲を強いられる。その苦悩が文体に滲みでる。
大義では国家に虐げられているという意識あり。
九州からでたのも正解ながら、大学も学部はともかく、
否、学部が経済だからこそ、少々はずしている。
銃弾ばかりか、その道全てが滲ませている。
「玉冲+鳳」は、内なる気持ちを別の方向に置き換えて吹聴し、
まるで語り部のような発信力。
才能は「鳳」であり、冷静を装うが、全てが真実とは限らない。
「玉冲+貫」は、その場を上手に切り抜けたつもりで油断すると危うい。
「玉冲+玉」は、少々の無理をしてでも生き延びる。
「玉冲+牽」は、緻密な計画だけはたてるが実行できるかは別。
「鉄+玉冲+丑月」は、妙な暗記力に記録収集。
「亥」年生まれ「鉄申」は、仲介者で秘書調整役で汗をかく。
生き方を表す伴星は「禄」で、つかまえ処のなくあえて言えば男気の奉仕。
物事の始めの洩星は「牽」で、誰かの引き立てで始まる。
締めにあたる導星は「玉」で、目下や後輩に囲まれる。

宿命の特長は、晩冬今では珍しくなった感もある24時間営業の看板が
点滅するように、なかばくたびれた懐中電灯がなくても辛うじて歩ける
少人数でまわす厨房や、駐車場に止められた車。
外をうかがい脆弱な防犯態勢を確認したり、
安全を確認してから店内に入ろうか思案中。
総エネルギー221点は、まずまずで自身の金性は65点で、
子丑天冲殺を考慮すれば、身強ではなかろうと自信家。
水性80点は口八丁を著作で実現も、緩く生きているので、
親分のようなものに仕えたり管理されるのであったほうが、いささか楽。
とはいえ、最大の謎めいた部分は、
年支「亥」VS日支「申」の害持ちで、表裏。
表も裏も知らねば難しい公設第一秘書には、うってつけ。
朝令暮改もあろうが、屈折した人生は、磨けば耐久性は意外とあり、
最後には本意でなかろうと、裏切りもあり。
となると火性15点は立場の弱さを象徴するようなもので、
存在感はかろうじて月干にあるので目立ち
それを維持しながら、生月冲殺らしく、流れに翻弄されるのは、
渋い人生で良いのかもしれない。
年干支の「畑亥」は、身体的異常才能は筆は速い。
月干支の「灯丑」は、祖先や世話になった人が、なし得なかった野望の実現。
そして日干支の「鉄申」は、マニュアルに添う鉄壁人間。
秘書としては、存分に力をだせる。
「玉」らしく、親分の地元やお膝元のお庭番か。
干支番号構成は、36-14-57で西方東方北方で南方欠け。
南方は戦地であり、思い出したくないし、
帰ることのない出生地なので、それもまたあり。

後天運は、初旬「9歳陽子」が、DNA「車」の10年運天冲殺半会。
子丑天冲殺らしく遅咲きで、様々な危険体験も、
大自然のなかで男児が、その自然に刺激をうけながらも、
神々しい動きをしていれば、また良し。
また年支「亥」と月支「丑」の狭間を埋める冬の方三位で、
物事の結果に最大級の冷静な関心を持つようになり、
半会まであるので、紆余曲折はあろうと上京。
2旬「19歳草亥」は、DNA「司」の干合支害。
特別条件付10年運天冲殺なので、間近で妙な女性を観察し、
時には裏切られ、あるいは高嶺の花のような異性に惚れる。
いくら害持ちでも挫折はつきもので、
当初の普通の就職に飽き足らず、ジャーナリズムの世界に。
3旬「29歳木戌」は、DNA「禄」の感謝と奉仕の特別10年運天冲殺で、
世の裏側を眺めながらも、異様な社会貢献。
4旬「39歳雨酉」は、DNA「調」の孤軍奮闘でフリーに、
冲殺月支の半会は妙な自信だが、
誰かにそそのかされているのならば、悪くはないだろう。
5旬「49歳海申」は、DNA「鳳」の才能強化10年運。
月干「灯」の干合で進み行く方向の変化。
「灯」は「草」になるので、身近に年下女性を感じる。
現在の6旬「59歳宝未」は、DNA「石」。
年支「亥」の半会と月干支「灯丑」の天剋地冲で、政治の世界で勝負にでる。
といっても、そこは虚の世界で、作品勝負。
今後は7旬「69歳鉄午」は、DNA「貫」の意固地で、
頑なさを強化の頑固親父へ一直線。
8旬「79歳畑巳」は、DNA「玉」の主導DNAで、
遅まきながらも、最晩年での自己確立は、害切れまであるので幸福な旅立ち。
主人公の神野晋作の最後が瞼に重なるはずだ。

さて、永瀬の母親成分は、「鉄」を生じる「畑」。
冲殺されていようと、主導DNAで故郷や母性に対する気持ちは、
目上剋しの子丑天冲殺とはいえ、色濃くでているはず。
父親は「畑」の干合成分の「木」になるから、年支「亥」の中の「木」。
母親が冲殺されているならば、父親は害の中。
すなわち「私の父親は沖縄戦で陸軍の高射砲部隊に所属し、
グラマンの爆撃を食らって瀕死の重傷を負いながらも
戦友の助けで生き延びた、傷痍軍人でした。
自宅には夜、地元の傷痍軍人たちが訪ねてきては、
焼酎を飲みながらボソボソ話している。
すると、母親が子供の私に、"あの人は○○から帰ってきた”、
"あの人は○○を体験した"とか声を潜めて解説してくれた」
という原体験がある。
直接ではなくとも、子丑天冲殺の親なので、
迂回剋しだったのだのだろうが、それもふくめての人生。
生月冲殺なだけに、実際の事件に親の戦争体験など、
虚の世界で良質にまとまったミステリーだった。
映画化されるならば、今なら順当に岡田准一(80-1118/草未)か。
永瀬とは羅状もふくめて、共通干支もあり、
共に害持ちで日干は干合する。まるで当て書きかと思った☆

永瀬隼介○60-0202

鉄灯畑灯
申丑亥-9
玉牽貫玉鳳(玉冲殺主導)
木性(20)火性(15)土性(41)金性(65)水性(80)/総合221
子丑生月冲殺/天冲殺(9歳陽子/19歳草亥/29歳木戌)
方三位(9歳陽子)/干合支害(19歳草亥)/主導DNA(79歳畑巳)
年支VS日支害(表裏)/害切れ(79歳畑巳)
木性脆弱/火性脆弱/金性過多/水性過多
-9歳陽子/19歳草亥/29歳木戌/39歳雨酉/49歳海申/59歳宝未/69歳鉄午/79歳畑巳～

■2022年08月14日(日)畑亥

山本卓卓○バナナの花は食べられるに潜む毒

○07年(灯亥)のDNA「龍」年の、大学在学時に、劇団「範宙遊泳」を旗揚げ。
08年(山子)のDNA「石」年には、「美少女Hの人気」で、
シアターグリーン学生芸術祭優秀賞を受賞。
09年(畑丑)の主導DNA「貫」の律音年という
人生の折り返し地点で、「透明ジュピ子黙殺事件」で、
名古屋キャンパスフェスティバル大賞を受賞。
12年(海辰)のDNA「司」年からは、一人の俳優に焦点を当て作品化する
ソロプロジェクト「ドキュントメント」も主宰。
14年(木午)のDNA「牽」の干合支害天冲殺年には「幼女X」タイ公演で、
Bangkok Theatre Festival 2014 Best Original Script(最優秀脚本賞)と
Best Play(最優秀作品賞)を受賞し、
15年(草未)のDNA「車」の天剋地冲天冲殺年からは、
公益財団法人セゾン文化財団ジュニアフェローに選出されるなど
舞台上に投影した文字・写真・色・光・影などの要素と
俳優を組み合わせた独自の演出と、観客の倫理観を揺さぶる強度ある脚本で、
日本国内のみならずアジア諸国からも注目を集め、
海外公演や共同制作も活発に行い
第66回岸田國士戯曲賞(22-0228/海子)を受賞した
山本卓卓(87-0609/畑丑)の『バナナの花は食べられる』が、
05月10日(雨亥)に上梓されている。

僕は人を救いたいんだ～33歳、独身、彼女なし、
ゆえに当面結婚の見込みなし、アルコール中毒、
ハウスダストアレルギー、ペットなし、友達なし、
実家との連絡なしの元詐欺師、前科一犯、少子高齢化も気になって仕方ない！
税金もNHKも支払っているのが自慢な
学歴コンプレックスまで材料にしてしまう
カモ対カモの化かし合い！否共感という意識の共有。
「バナナ」が冗舌にクズ感タップリに疾駆する！
アウトな奴らと咲かす、マッチングアプリじかけの探偵物語。
18年(山戌)時点での登場人物紹介は、以下のような調子だが、
舞台をみているかどうかで感想は異なるのは当然だろうが、とりあえず記す。
1)穴蔵の腐ったバナナ 33歳個人事業主
2)百三一桜 34歳マッチングアプリのサクラ
3)レナちゃん 28歳セックスワーカー
4)クビちゃん 23歳売春廻旋ドラッグ売買仲介
5)アリサ 36歳スーパーマーケットのパート
そしてこれに「あとがき」が加わり、
芝居をみた前提での読者を想定し謝意をのべるが、
自身の本が読まれるのは「宝くじの高額当選者」並みと煽る。
忖度をせず雑念をふりはらい戯曲と向き合っているとするが、
岸田戯曲賞を受賞せねば手にとられない可能性も大なので、
この出会いは「とてつもない喜び」としてレアさを強調している。
「もっと早くほしかった」は本音だろうが、
それをいったら、お笑いをやっていたほうが、
実はそこから戯曲へ行けば、早かった感もあるが、それはそれ。
他にも遅くなった理由は後述するが、それも自己責任。
動画リンクの附属付きなので興味があれば、閲覧可能としておく。

山梨県山梨市生まれ。
山梨県立日川高等学校在学中に映画演劇部に入り、高校演劇を始める。
桜美林大学総合文化学群演劇専修を卒業し、大学進学時に上京。
現在は東京都八王子市内あたりに在住と思われる山本は、
DNA「貫」冲殺主導で、マイペースを保ちにくい性癖。
その気になりすぎると、裏切られる。
「貫冲+車」は、正直そうに見えて、笑いなり受け狙い優先。
「貫冲+禄」は、計算がなりたたない、どこへすっ飛ぶか不明。
才能はこの「禄」で、訳のわからぬ引力本能。
「貫冲+龍」は、忍耐力なしで、妙に派手。
「貫冲+玉」は、先を読みすぎる傾向。
「畑+貫冲+午月」は、用心深さなく、ゆるゆる。
「卯」年生まれ「畑丑」は、本番に強い。
生き方を表す伴星は「司」で、家族や劇団一体となって。
物事の始めの洩星は「禄」で、誰かにその気にさせられる。
締めにあたる導星は「貫」で、最後は一人で責任をとる。

宿命の特長は、仲夏正午頃の蒸し暑く過ごししづらい街並み。
総エネルギー184点と軽く、アイドルみたいなもので、
午未天冲殺らしく、年長者の受けは良いはずのに、
冲殺されているので、狙っているとは思えず、損をしている。
自身の土性は60点、情報や創造力の火性は65点。
「灯」も「陽」もあるので、無茶苦茶。
とはいっても、月支「午」VS日支「丑」の害もあるので、
その上にある「陽」、すなわちDNA「玉」の
ひんまがったような旧さが迷惑なので、
ついつい目上や伝統を排除しがち。
家族に振りまわされ、消化器系ないし下半身に不安あり。
家族のことを顧みなければ、大成功も。
それが出来ぬので、迷いあり。
作物の木性は僅か28点、守護神の水性も20点で、王道は苦しい様相で、
表現力の金性も11点と、ある意味良きワンパターン。
年干支の「灯卯」は、準備に入念も走り始めれば早い。
月干支の「陽午」は、他人を利用して生き延びる。
そして日干支の「畑丑」は、淡々と自己の速度で進む。
干支番号構成は、04-43-26で東方西方南方で、
拡がりあるが冷却装置が弱いところに、飛び回るので疲労困憊。

10年運初旬「1歳草巳」は、DNA「車」の半会。
行動力が強化されるも、陰の異性を意味し、
初旬日居冲殺であるため、10年運天冲殺が後天運で出てこないため、
生涯、犠牲になるということは、女優に振りまわされるあたりか。
2旬「11歳木辰」は、DNA「牽」で形づくり。
日干干合で正式な異性成分の出現で、意識は鮮明強化されるも、
年支「卯」の害もあるので、格好はつけたいが、すんなりとは前進できぬ状態。
3旬「21歳雨卯」は、DNA「禄」で才能強化に守護神廻り。
妙な引力本能が全開となるが、決め手はなくも、微妙。
現在の4旬「31歳海寅」は、DNA「司」の積み重ねの守護神廻り。
年干「灯」が干合で「草」になるため、熱気も弱まり、
冲殺されて不安定とはいえ火性が弱まり、受賞にも至る。
今後は5旬「44歳宝丑」が、DNA「鳳」で表現力の変遷。
方向転換すると共に、月干は「海」で10年運は「雨」の守護神。
さらに干合月干が年干「灯」とさらに干合すれば、
年干は「草」に月干は「木」で注目絶大。
そして、そのうえ「木」は日干「畑」と最終干合で
「山」になってしまうので、目下や後輩に追い抜かれる懸念も、
それすら笑いに変えていけば上々。
6旬「54歳鉄子」は、DNA「調」の独創性や反発反抗。
ここから30年間の変剋律に入るので、苦悩も佳境に入るが、
ここでは月干支「陽午」の天剋地冲に、
月支「午」VS日支「丑」の害切れもあるので、
一人になれば、救われるかという葛藤。
7旬「64歳畑亥」は、DNA「貫」の主導DNAで、自己確立。
午未天冲殺にしては、いささか遅いが、真の自分を意識。
8旬「74歳山戌」は、DNA「石」の仲間と共にある生活。
妥協もあれば、屈辱もあるが、それはそれ。

さて、山本は学生時代より舞台制作を行い、10年(鉄寅)に公演を観劇しにきた
東京都新宿区生まれの日本大学芸術学部で脚本を学び
蜷川演劇に心酔していた坂本もも(88-1120/畑卯)と知り合い、
13年(雨巳)のDNA「禄」年に結婚しているが、日干同一に感激はなく、
なにより年下NGの午未天冲殺にもかかわらず一緒になったのは痛恨。
その坂本は、生月冲殺と害持ちだけが売りの山本に比して、
初旬条件はあり、10年運天冲殺も30年所有するばかりか、
さらには火性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人で、
金性ゼロ(DNA鳳/調なし)の卓説した訳のわからん表現者で、
多摩美術大学演劇舞踊デザイン学科非常勤講師までする活躍ぶりだが、
陰で山本を操っているのは明白で、この受賞は妻のおかげでしかない。
とはいえ、ご多分にもれず、逆縁結婚の結果は、
第一子女児(17-0216/木戌)が、異性を真綿で締めあげるような
いわゆるさげ●●の誕生となり、その娘は生年冲殺とはいえ、
年支「酉」VS日支「戌」の害持ちは、表裏ありで末恐ろしい。
実際出生時には、障害を懸念されたほどだ。
親が評価されればされるほど、親の寿命は短縮されるというのが相場か。
話はそこまで面白くもないのだが、
この妻子の存在という彩りを与えられているのは間違くなく、
密着度があるだけに、それを理性で納得して、
蝕むものに抵抗しないのか、はたまた逃亡して全てを失うのか、
苦悩は才能を磨くだろうが、失うものも少なくない☆

山本卓卓○87-0609

畑陽灯灯
丑午卯-1
龍玉禄貫車(貫冲殺主導)
木性(28)火性(65)土性(60)金性(11)水性(20)/総合184
午未生月冲殺/初旬日居冲殺(1歳草巳)
変則方三位(34歳海寅)/変剋律(54歳鉄子/64歳畑亥/74歳山戌)
月支VS日支害/害切れ(54歳鉄子)
木性脆弱/火性過多/土性過多/金性脆弱/水性脆弱
-1歳草巳/11歳木辰/21歳雨卯/34歳海寅/44歳宝丑/54歳鉄子/64歳畑亥/74歳山戌～

妻・坂本もも○88-1120

畑雨山灯
卯亥辰※-4
石禄車司石(司主導)
木性(75)火性(00)土性(51)金性(00)水性(72)/総合198
申酉天冲殺/天冲殺(宿命内干合月干と干合して4歳木戌/14歳宝酉/24歳鉄申)
初旬条件あり(年干支を天剋地冲)/ターボ運(～93歳)
主導DNA支合(4歳海戌)/三合会局(34歳畑未)/害(64歳陽辰)
木性過多/火性ゼロ(野人)/金性ゼロ/水性過多
-4歳海戌/14歳宝酉/24歳鉄申/34歳畑未/44歳山午/54歳灯巳/64歳陽辰/74歳草卯～

第一子女児○17-0216

木海灯灯
戌寅酉+6
調龍調鳳牽(鳳主導)
木性(40)火性(50)土性(32)金性(48)水性(21)/総合191
申酉生年日座冲殺/天冲殺(56歳山申/66歳畑酉)
初旬条件あり(年干支を天剋地冲)/納音(16歳木辰)
主導DNA (36歳陽午)/干合支害(66歳畑酉)
年支VS日支害(表裏/害切れ(6歳雨卯/16歳木辰)
火性過多/土性脆弱/金性過多/水性脆弱
+6歳雨卯/16歳木辰/26歳草巳/36歳陽午/46歳灯未/56歳山申/66歳畑酉/76歳鉄戌～

■2022年08月16日(火)宝丑

黒野伸一○あした､この国は崩壊する ポストコロナとMMTの未来

○06年(陽戌)の干合年にデビュー作「ア・ハッピーファミリー」で、
小学館主催の第1回きらら文学賞を受賞し、デビュー。
同作は文庫化の際に「坂本ミキ、14歳。」に改題。
07年(灯亥)の天剋地冲年刊行の
「長生き競争！」がドラマ化され好評を博し、
11年(宝卯)の「限界集落株式会社」もドラマ化され
一定の評価をされている黒野伸一(59-1225/宝巳)の
『あした､この国は崩壊するポストコロナとMMT』が、
昨年(21年/宝丑)の大半会年の03月25日(海申)の
DNA「調」の天冲殺日に上梓されている。

二〇四〇年(鉄申)、消費税20%、長引くデフレの影響で荒廃している東京。
フリーの看護師園田詠美は、元政治家で、
その後は活動家となったかつての高校の同級生の街頭演説に遭遇する。
お馴染みのピンクのポロシャツに白いズボン姿で、
ひっくり返したビールケースの上に乗り演説していた。
「公平な社会の実現にこれからも頑張ってまいります」
しかし突然爆発が起こり、活動家を救出しようとしているさなかに意識が飛ぶ。
そして、物語は60歳の意識が20歳の過去に振ってきた
感覚的に時代をかけぬけた時代へと戻される。
元芸能人とその高校同級生が振り返る何もかも豊かに見えたバブルの頃。
そして崩壊。改革という名の欺瞞。民主党政権の国民への裏切り。
就労可能な若者は年々減り続け、安くて使い勝手の良いという
幻想にとらわれた外国人労働者という移民の末路。
体内にチップを埋め込みなんでも決済する社会！
金持ちだけの安全地帯が構築され、荒廃した首都の姿。
経済に恵まれねば、使える資格がないと生きていけない世の中。
上がるのは不自然な逆進性の消費税ばかりで政府の無策が目立つ
コロナ後の世界、そしてMMT(現代貨幣理論)を採り入れた
日本経済を描いた、まったく新しい経済SF小説という提案で、
笑うことの出来ない厳しい未来を描いている。

神奈川県横浜市生まれ。高校、大学をフランスで学び、
パリにある日系企業財務部長だったが、彗星のように注目されたため
退職して小説家に転身するも、現在何をしているかは全く開目がつかないが、
おそらくは帰国しているものと思われる黒野は、
冬生まれの「鳳」主導のため、冷静で客観的。
才能はこの「鳳」で、流れるように一点の曇りもない伝達。
「鳳+調」は、繊細で丁寧な説明で本音を語る。
「鳳+牽」は、温厚で理論的な説得力。
「鳳+龍」は、葛藤しながら新しい世界感を構築する。
「宝+鳳+子月」は、極めて常識的な発想の人。
「亥」年生まれ「宝巳」は、勝負師という側面。
生き方を表す伴星は「司」で、存外努力の積み重ね。
物事の始めの洩星は「牽」で、権威のひきたて。
締めにあたる導星は「龍」で、常に先を考える。

宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の白夜に照らされた道標。
または信号のようなもので、自然界の均衡を保つ証し。
水辺なり名にし負う水都を盗賊から守るために
精一杯自然光で明るくしようとする涙ぐましい努力。
総エネルギーは163点と身弱なのに、精神性で邁進。
水性50点は水没させぬよう、精一杯磨きあげるもの。
守護神土性はじめ、補佐の火性にしろ、
水性の勢いに負けぬために、心優しく発信する。
年干支の「畑亥」は、身体的霊感で、
タイピングが早いなどの特殊技能の持ち主。
月干支の「陽子」は、移り気でお天気屋の側面もあるが、
なんとなく人々に好かれ、祭り上げられる。
そして日干支の「宝巳」は、心優しい導きの師で、
えこひいきなしで、冷静沈着。
干支番号構成は、36-13-18で西方東方南方領域で、
北方欠けながら、熱いものを抱く。

後天運は、初旬「6歳草亥」は、DNA「禄」の天剋地冲の
特別条件付10年運天冲殺で、感謝と奉仕の気持ちが色濃く、
自身の日干支を徹底破壊するために、
ある意味の自己犠牲的なものがあれば、後天成功運型。
2旬「16歳木戌」は、DNA「司」の変則方三位を伴う
特別条件付10年運天冲殺で。地道な勉学ということか。
3旬「26歳雨酉」は、DNA「鳳」の主導DNAで自己確立を伴う
10年運天冲殺半会で、大いに自己の能力を発揮する。
4旬「36歳海申」は、DNA「調」の独創性際立つ、
10年運天冲殺刑支合で、小さな衝突がありながらも流れに乗る。
5旬「46歳宝未」は、年支「亥」の半会を伴うDNA「貫」。
月干「陽」の干合で、進み行く方向性の変化。
守備本能の強化だが、主導DNAを活かした自己顕示欲もつのり、
首尾良くデビューを飾り、話題にもなる。
現在の6旬「56歳鉄午」は、DNA「石」の政治への興味。
月干支の天剋地冲もあり、立場を鮮明にする。
今後は7旬「66歳畑巳」が、DNA「龍」の改良改革。
年干支「畑亥」の納音もあり、細やかな動きになるが、
守護神到来で新たな挑戦も可能。
8旬「76歳山辰」は、DNA「玉」のやり残した仕事を完遂。
自信もあるところに、守護神なので間に合うように励む。

黒野は語る。「いつまでも続くデフレ。
そしてそれに追い打ちをかけるかのようなコロナ禍。
果たしてこれまで日本の経済政策というのは正しかったのか？
MMTに根差した正しい財政出動が行われていたら、
各地で甚大な被害を起こしている異常気象へのインフラ整備、
そしてコロナ禍の際に逼迫した医療機関も、
もっと有効に機能していたのではないか・・・・・。
この国の未来を憂い、希望を見出すためにこの小説を書きました。
まだ遅くはありません。今、私たちの手の上には二つの未来があります。」
と提議する。たしかにその通りで、なんら間違いはないが、
現実は目先の経済優先のために、ちまちました政策で、
心許ない運営しかできない政府の体たらくを私たちは目の当たりにする。
まだ間に合う私たちは、気づいたならば実行せねばならないのだ☆

黒野伸一○59-1225

宝陽畑畑
巳子亥-6
龍牽牽鳳調(鳳主導)
木性(20)火性(30)土性(31)金性(33)水性(50)/総合164
申酉天冲殺/天冲殺(6歳草亥/16歳木戌/26歳雨酉/36歳海申)
初旬条件あり(日干支を天剋地冲/変則方三位(16歳木戌))
主導DNA半会(26歳雨酉)
木性脆弱/水性過多
-6歳草亥/16歳木戌/26歳雨酉/36歳海申/46歳宝未/56歳鉄午/66歳畑巳/76歳山辰～

■2022年08月17日(水)海寅

福名理穂○柔らかく搖れるの掠れ行く絡繰り

○中学校から演劇部に所属し、高等学校を卒業後のありえない12年(海辰)に、
演劇引力廣島のプロデュース公演
「ガラパコスパコス～HIROSHIMA ver.～」にスタッフとして参加。
その後、上京して「はえぎわ」「ろりえ」「小松台東」などの劇団で
スタッフとしての経験を積んだほか、
ENBUゼミナールやこまばアゴラ演劇学校「無隣館」で演劇を学ぶ。
14年(木午)に自身の団体「ぱぷりか」を旗揚げ。
作品に「きっぽ」「そして今日も、朝日」など。
19年(畑亥)から平田オリザ(62-1108/(鉄戌)主宰「青年団」演出部に所属。
今年(22年/海寅)になり、第66回岸田國士戯曲賞(22-0228/海子)を受賞した
福名理穂(91-0917/鉄寅)の受賞作『柔らかく搖れる』が、
05月10日(雨亥)のDNA「調」の支合日に上梓されている。

川の音に誘われる、孤独と、後悔と、温もりと、広島に住む家族の物語。
「家族の抱える症候群」を穏やかに紡ぐ、珠玉の現代口語演劇と称されるが、
多くの人間を登場させる言葉のキャッチボールも
いわゆる劇的な要素が微塵もなく、淡々と不満やらが流れてくるが、
これらが虚の世界であることは間違いなく、
午未天冲殺が生年冲殺なので故郷を捨てたのに、
今さら万人に理解できない「広島弁」でもないだろう。
それも主導DNA「石」年と言っても、21年(宝丑)が舞台か。
内容は、コロナの憂鬱はあっても、どこにでもないような話でもあるようで、
どこにでもあるような、普通の話で、目新しさを探すものはない。
あえて芝居で、不妊治療をやるのか。広島で。「気楽になってほしい」だの
「他人ってさ適度な距離感保っていれば皆んな良い人」と言われても、
いまであることの勢いは感じられない。ある意味、揺れっぱなし(笑)。
本人も言うように広島弁は「粋」でもないし、
家族の話を書くなら、広島にこだわらぬべきなのに、
「演劇しかないな」と半ば消極的に選んだようなという
謙遜も快くはなく、潔さも元気もない。
「ちゃんと伝えたい」は「石」主導らしくなく蛇行しろよ。
サスペンスでもいいから。
コロナ災禍は苦難だったが、それは選んだ道の問題だし、
故郷を捨てたわりには、捨てきれない悲哀が、ひたすら痛い。なぜか。

広島県広島市安佐南区出身。広島県広島市安佐北区可部東にある
誠実・努力・友愛の可部高等学校を卒業後の
主導DNA「石」年だった11年(宝卯)に上京し、
現在は東京都渋谷区笹塚在住と思われる福名は、
DNA「石」主導で、なんでも丸飲み。
人付き合いが良いというか～人を巻き込む。
「宝」からでているので、特別意識顕著！
「石+牽」は、権威には弱いわりには
自尊心も強いものだから弱者は平伏させられる！
才能も「牽」なんで、受賞なんかしたら大威張り！
「石+車」は、個人の事情等お構いなしで、自分の都合！
「石+石」は良く言えば群像劇に達者だけど、
集団のなかでは孤独でいながら一目置かせられる
ありていにいえば、徹底して小狡さ。
「鉄+石+酉月」は、ヨイショに弱い。
「未」年生まれ「鉄寅」は、内外シーソー。
生き方を表す伴星は「車」で、単独行動。
物事の始めの洩星は、あえて言えば「牽」で、目上の引き立て。
締めにあたる導星は、あえて言えば「車」で、最後は一人か。

宿命の特長は、仲秋午後六時頃の画にでてくるような機関車で、
自力で走行可能も、客車を引っ張る根性に魂胆あり。
諸般考慮すれば弾丸列車～。総エネルギー206点だが、善悪持ち合わせ、
ズルイ魅力をふんだんにひきだす年上命の午未天冲殺ながら、
自身の金性67点と身強のため、年下にまで睨みをきかせるが、
水性ゼロ(DNA鳳/調なし)は、目下縁の薄い言葉下手で、
だから裏方でもあるが、そこに徹すると無限大のセリフも生まれ、
滑らかになるのだが、物言わぬ術、無言の睨みは尋常じゃない。
守護神火性61点も熱気にあふれ、心底は熱いのだが、
内外シーソーは、公私のバランスがとれぬのを知るべき。
年干支の「宝未」は、真っ直ぐに自己を語れず、秘匿する。
慎重で堅実な長距離走者。
月干支の「灯酉」は、浪花節みたいな発想で、来る者拒まず去る者追わず。
そして日干支の「鉄寅」は、悪女にも淑女にもなれるが、
変貌自在さには、ついていけない。
干支番号構成は、08-34-27で東方西方南方のそれなり領域も、
冷静ではなく、こだわりも強く、困難。

後天運は、初旬「7歳陽申」がDNA「車」で男前な行動力。
年支「未」に月支「酉」ときて内側に刺さる変則方三位で、
日干支「鉄寅」を天剋地冲するため、激しい私的面が、
呼び水となって、その気になれば後天稼働運型となりうるが、
生年冲殺なので、仕事に集中するだけ。
2旬「17歳草未」は、DNA「司」の干合10年運天冲殺で、
変節と変身で東京へ行き、男共を従えたであろう季節。
本人なりの爆破的運気の開始は当然上京からで、
不思議となんとか喰うには困らない。
現在の3旬「27歳木午」は、DNA「禄」の10年運天冲殺で、
なんでも引き寄せる、中心的役割、日支「寅」の半会もあり成果。
岸田戯曲賞までとるのだから、凄まじい人たらし全開。
今後の4旬「37歳雨巳」は、20年間の10年運天冲殺を抜けた後の害で、
脱け殻のような時代は、DNA「調」は戦闘力より反発力の毒の蔓延。
ありえない水性の害だから、基本線は体調の悪化。
宿命を考えれば、もっと大きな部分かもしれない。
5旬「47歳海寅」は、DNA「鳳」で同じく宿命にないありえない息切れ。
表現力の成果を考えるなら、守護神月干「灯」の干合で、
進み行く方向性の変化だが、「灯」が「草」になれば、
日干「鉄」の二次干合で「宝」になるため、
年干「宝」をふくめた金性の天干一気入格で、
あらなな「石」は既存と大幅に異なるか、政治方向である。
そして、あらかたの目上を処分するか、逆に返り討ちに遭い、妥協かでもある。
6旬「57歳宝卯」はDNA「石」の主導DNAで自己確立。
月干支「灯酉」の天剋地冲もあるので、
よもやの遅さだが、時既に遅しの感あり。
7旬「67歳鉄寅」は、DNA「貫」の律音で強気も晩年すぎるし、
8旬「77歳畑丑」は、DNA「玉」の見直し、初心に還るだが、
晩年過ぎて大いなる稼働を求めるのは酷だろう。

さて、今年(22年/海寅)の受賞の背景は、
あきらかに水性ゼロ(DNA鳳/調なし)らしく、
ありえない表現力が評価されたもので、
同時に10年運「47歳海寅」で説明したような、
金性天干一気に入格し、目上をとりこんだもの。
では、これが未来永劫持続するかと言えば、否。
それは出会いが、ENBUゼミナールあたりと想像がつくが、
内外シーソーが既婚者であること。しかも、午未天冲殺天冲殺で強者とはいえ、
年上命が、年下男性を飼育するが如く
共通干支などときめく何かがあるか不明の
94年(木戌)生まれの映画監督の矢野瑛彦と所帯をもっていること。
これが一過性の由縁で、この先伸びようとするなら、
年下夫に運気を吸い取られるのが年上午未天冲殺の妻の
情けないところだし、それだけの器ならまだしも、
こちらも未知数で、共倒れしたらどうする！？
人を見る目がなく、そこらで都合良くすませる
「石」主導が理性なくしてどうする！？☆

福名理穂○91-0917

鉄灯宝灯
寅酉未-7
石牽車石牽(石主導)
木性(38)火性(61)土性(40)金性(67)水性(00)/総合206
午未生年冲殺/天冲殺(17歳草未/27歳木午)
初旬条件あり(日干支を天剋地冲)/変則方三位(7歳陽申)
害(37歳雨巳)/干合金性天干一気(47歳海辰)
主導DNA(57歳宝卯)/律音(67歳鉄寅)/内外シーソー
火性過多/金性過多/水性ゼロ
-7歳陽申/17歳草未/27歳木午/37歳雨巳/47歳海辰/57歳宝卯/67歳鉄寅/77歳畑丑～

■2022年08月20日(土)草巳

結城真一郎○救国ゲームのゲームではない深刻な憂国の夢の中

○一浪したためにデビューは年齢では下になる
火性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人、辻堂ゆめ(92-1218/山辰)に先を越されたが、
夢の中で結婚し退職までして、ひたすら安定路線を行くのに触発されたか
18年(山戌)に「スターダスト・ナイト」で、
第5回新潮ミステリー大賞(18-0730/雨亥)を受賞しながらも、
妥協害年でもあり、翌19年(畑亥)の主導DNA年に
「名もなき星の哀歌」と改題してデビューし、活動開始。
21年(宝丑)のDNA「鳳」の半会年には、
小説新潮に掲載された「#拡散希望」で、
第74回日本推理作家協会賞短編部門(21-0422/鉄子)を受賞している
結城真一郎(91-0608/畑酉)が、
『救国ゲーム』を昨年(21年/宝丑)年の10月20日に刊行している。
「#拡散希望」も既刊だが、より深刻な同書をとりあげたいと思う。

人質は国民八〇〇〇万人。日本崩壊のカウントダウンが迫るなか、
全ての鍵を握るのは、無傷の首なし死体。
特殊制御車輌や、ドローンで合理化されたとはいえ
未来が明るいとは言えない岡山県にある
奇跡の九戸11人の限界集落で発見された、この地の期待の星、
6年前に消滅寸前の奥霜里へ単身移住した東大法学部出身の元経済官僚。
そんな気さくな入植者の「神楽零士」の惨殺体！
その背後には、狂気のテロリストによる壮絶な陰謀が隠されていた。
「念のためにお伝えしますが。これは悪ふざけでも冗談でもござりんせん」と、
「国家存続のために、全国民は大都市圏に移住してくんなまし」
「若女」という能面でその顔を隠し、パトリオットと救世主を意味する
「パトリシア」の名前を名乗る謎の挑戦者が
地方交付税の撤廃をもくろみ、攻撃を示唆して政権を脅す。
次第にその流れを支持する国民も増殖し、
期限を切られた60日は刻一刻と迫る！
否応なく迫られる命の選別、そして国民の分断――。
最悪の結末を阻止すべく、元広告代理店有能社員ながら
上司のパワハラに負けて、集落で田舎暮らしの人気ブロガーとなった
学生時代は常に生徒会長やクラス委員長だった
集落の住人・晴山陽菜子は、学生時代からの憎っきライバルで
現在は内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局に勤務する
「死神」の異名を持つエリート官僚・雨宮雫とともに、
日本の存亡を賭けた不可能犯罪の謎に挑むが、
刻一刻と突きつけられた時間内に、この国は救われるのだろうか。
容疑者は10人しかいない閉鎖空間で、
警察よりも卓越した才能を有する一官僚が、
正に鼻につくような、受験に役立つような推理を組み合わせて
閉ざされた過疎村の因習や荒川添いにあった扇橋公園の背景を
巧みに斬り込んで全てを揺るぎなく解答に導いてしまうが、
そこにあるのは幸せな世界か不運な世界かは微妙だ！
10年以上もの歳月をかけて練られた一大過疎化撲滅計画！
「幸せは天秤よりも物差しではかるべきなんだ」には考えさせる！
「今まさに沈まんとする客船に乗っていながら、
その事実に気づいてすらいない愚かな乗客たちを
一人残らず甲板へ引き摺り出すために。」

神奈川県鎌倉市生まれ。
開成中学校・高等学校から1浪で東京大学法学部に合格・卒業。
現在は東京都台東区在住で、一般企業に就労しているとみられる結城は、
DNA「貫」主導は、ここぞといった信念を曲げない。
頑固で好き嫌い激しく、腹に一物ある傾向。
辻堂のことは共通干支もなく、心底快く感じていない様子。
「貫+龍」は、忍耐力あり、口も堅く、官僚に向かぬ訳ではない。
「貫+鳳」は、時流に乗るのは抵抗があるが、その気になればなんでもする。
「鳳」×2でもあり、優雅な頑固者。
「貫+牽」は、計算高く打算もあり、一般企業に就職したのは、
将来の専業を見据えたものに違いない。
才能は「牽」で、ともすれば鼻につきかねない官僚臭。
権威は権威で認めながらも、あっけなく否定することも可能だし、
そのなかで良質な仕事をする才能も持ち合わせるも、
全体的には皮肉をこめられるという意識。
「畑+貫+午月」は、用心深く周到な策略はお手の物。
「未」年生まれ「畑酉」は、正直者。
生き方を表す伴星は「玉」で、知識を掘り下げる。勉学家。
物事の始めの洩星は「牽」で、権威のひきたてで、受賞が全て。
締めにあたる導星は「鳳」で、趣味人としての姿。

宿命の特長は、仲夏正午頃の人工的な街並み。
血も涙もない霞ヶ関の無味乾燥な場所。
総エネルギー222は、まずまずも火性60点は、
熱い知能に優れわたり自身の土性は90点と、
善し悪しともかく自己の物差しが全て。
そうなると気になるのは月干にあるので、目立ちはするが
木性がわずか26点しかないことで、名誉がいまひとつなので、
遅れをとることもあるだろうし、異性は干合すると土性化してしまうので、
ある意味、気安い気安くないはかまわずに、お友達。
金性46点は特別意識の強き表現者だが、ありすぎるも墓穴あり。
そこが登場人物に活かされていくので、回避する。
とはいえ最大級の特長は、水性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人で、
愛だの慈しみだのという発想はなく、無限大の超越した引力本能で、
この国を救うというお題目にそそがれる。
優しさなど微塵もないので、限界集落を利用するし、
官僚目線の探偵役が旧知の女子を小馬鹿にしながら、
ひたすら解決へ向けて一歩ずつ一歩ずつ核心に迫る様相は技あり。
おそらく大を救うために小は犠牲にせねならない
地方交付税の廃止については心の叫びではないか。
とはいえ、その気になれば無限大の財源確保なり、
本人もその気になれば、財は築くだろうか、いわゆる付き合いは良くはない。
年干支の「宝未」は、不言実行の答え合わせ。
男性は結婚やあらゆる仕事にたずわることで財力になる。
月干支の「木午」は、他者を犠牲にしても大勢を救うなら
糾弾されることはない。
そして日干支の「畑酉」は、評価や格好を気にするが、
存在じたいは「畑巳」にも匹敵するほどの金食い虫で、
組織にとっては湯水のように予算を消費する獅子身中の虫で、
要注意人物だが、それとは気づかせぬ用意周到かつ天然ぶり。
干支番号構成は、08-21-46で東方南方西方で、北方欠けの熱気あり。

後天運は、初旬「1歳雨巳」が、DNA「禄」のありえない水性の出現で、
生命維持装置なくても生き長らえる勢いを与えられる。
これといった後天稼働運型はないが、バランスがとられ、
月支「午」に年支「未」に連なれば、夏の賑やかな方三位が形成され、
開拓者的で最大級の結果を望む
理想郷のような世界を望むようになるところに、
日支「酉」は半会であり、結果もだしやすくなる。
2旬「11歳海辰」は、DNA「司」のありえない水性は続くも、
こちらは塩水で、いささか地味なり堅実になりつつあったが、
油断もあったかもしれない。
3旬「21歳宝卯」は、年干支「宝未」の大半会を伴う
DNA「鳳」の対冲で、表現力が爆発的破壊力を持つ10年運天冲殺でデビュー。
現在の4旬「31歳鉄寅」は、月支「午」の半会をもつ10年運天冲殺で、
DNA「調」の独創的感覚が磨かれる時期で、至福のひととき。
今後は5旬「41歳畑丑」が、DNA「貫」の主導DNAで、自己確立。
月干「木」の干合で、夢や目的など進みゆく方向の変化。
6旬「51歳山子」は、DNA「石」の周囲との軋轢。
協調性和合性がどこまで発揮出来るのか。
ここから30年間に渡る変剋律(異常干支3連)が始まるので
それらの方向で苦悩すれば、才能は磨かれる。
7旬「61歳灯亥」は、DNA「龍」の新たな挑戦。
放浪こそが全てだが、どこまで行くのか。
8旬「71歳陽戌」は、DNA「玉」のやりのこした仕事。
過去の回想だが、忌み神害ともなり、期待のほどは未知数！

さて、水性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人の寅卯天冲殺のため、
今年(22年/海寅)と来年(23年/雨卯)が生涯最強。
ここでどれだけ上がりきれるかだが、
土性過多であくまでも官僚発想で自己中心。
さらに、これだけのセンセーショナルな事件なのに、
諸外国の動向や反応が描かれていないのが不思議。
散漫になるのをあえて避けたのかもしれないが、
そこも、また官僚発想ではないか！☆

結城真一郎○91-0608

畑木宝雨
酉午未※-1
鳳牽鳳貫龍(貫主導)
木性(26)火性(60)土性(90)金性(46)水性(00)/総合222
寅卯天冲殺/天冲殺(21歳宝卯/31歳鉄寅)
方三位(1歳雨巳)/主導DNA大半会(41歳畑丑)
変剋律(51歳山子/61歳灯亥/71歳陽戌)/害(71歳陽戌)
木性脆弱/火性過多/土性過多/水性ゼロ(野人)
-1歳雨巳/11歳海辰/21歳宝卯/31歳鉄寅/41歳畑丑/51歳山子/61歳灯亥/71歳陽戌～

■2022年08月23日(火)山申

松宏彰○ニッポンカレーカルチャーガイドの華麗な完成度

○大学卒業後、CMディレクターとなり、
冬の方三位成立の昨年(21年/宝丑)に独立。
カンヌ、OneShowなど受賞の他、
TVアニメ「やさいのようせい N.Y.SALAD」総合演出、
渋谷スクランブル交差点4面ビジョン
連動アニメ「トキノ交差」などを手掛ける。
また日本全国からアジア・アフリカ・南米に至るまで
4.000軒以上のカレー屋を渡り歩き、
「カレー細胞」の名で雑誌やＷebマガジンにおけるカレー連載。
イベントプロデュースとしてはSHIBUYA CURRY TUNE、
東京カレーカルチャー、JAPANESE CURRY FESTIVALなどがある。
今年(22年/海寅)05月02日(草卯)をもって
法人「ポケットカレー株式会社」を設立、
広告・映像・飲食関係など全ての活動を統合した
松宏彰(69-1121/鉄子)が、02月28日(海子)の主導DNA日に、
『ニッポンカレーカルチャーガイド』を刊行している。

おそらく、間違いなく、日本は世界一のカレー大国！
カレーは異文化がクロスするところに生まれる文化！
なのに堂々と、カレーと並ぶ二代国民食とされるラーメンに比べると、
「カレーは日本は誇る食文化」という発信はなされていない。
カレー=スパイスを用いた煮込み料理！？ならば、麻婆阿豆腐はカレーの一種。
でも、構成要素はそれだけど、脳はそうとは反応しない。
カレーは私たちの感性を刺激する、そんな食べ物のイメージだろうか。
カレーといえば「インドの料理」というイメージがあるが、
明治時代にイギリスから伝わって以来、
さまざまな形で日本独自のカスタマイズが加わり、
いまやラーメンとならぶ日本の国民食といっても過言ではない！
本書は、その歴史に始まり、進化の過程を考察した大人の自由研究。
「カレーライス」「欧風カレー」をはじめ、独自に進化したさまざまな食の形、
近年ますますめまぐるしく移り変わるカレー界の最新傾向を徹底紹介、
「新宿中村屋」や「ナイルレストラン」「くくづ草」の老舗ばかりか、
さらにはジャンルごとにオススメのお店ガイド100軒以上をも加えた
「日本のカレー文化のすべてがわかる一冊」となっている。
ドライカレー、ビリヤニ、カツカレー、カレーうどん、焼きカレー、
ダムカレー、カレーパン、和カレー、中華カレー、スープカレー
ナンを食べないインド人など各国のカレー事情、レトルトカレー、
順不同のコラムは、間違って「カレーが苦手」な人が手に取っても、
充分堪能できる刺激的な味付けといっても過言ではない。

兵庫県神戸市出身。金沢大学文学部を卒業後に上京し、
現在は東京都目黒区在住の松は、主導DNA「鳳」で、根っからの喰い道楽。
判定も公平で安心感ありの表現者。
「鳳+石」は、それなりに気さくで差別感なし。
「鳳+調」は、柔軟性ありで、本音は僅かに温度差あり。
「鳳+玉」は、得意分野では他者の追従許さずも、
批判される側には、なるべくたちたくない。
「鳳+司」は、忍耐力あり、くまなく収集を心がける。
「鉄+鳳+亥月」は、一瞬で判断する閃きが美徳。
「酉」年生まれ「鉄子」は、正直者。
生き方を表す伴星は「禄」で、つかまえどころなし。
物事の始めの洩星は「玉」で、若い人の支持を受ける。
締めにあたる導星は「司」で、家族一丸。

宿命の特長は、初冬午後十時頃の準備中の札をかかげたレストランで、
見本品の陳列は見えているのに、あるいはうっすらその気配はあるのに、
火を落としているため残念な空気が漂う。
総エネルギー141点は、身軽なアイドルなみなので
そうそう嫌われることはないが、自身の金性45点に表現力の水性57点と
明日の仕込みをしているはずなのに、
火性ゼロ(DNA車/牽なし)の野人でなんでもありとはいえ、
野菜を刻み煮込む前段階のつけ置きで、おあずけをくっているのがもどかしい。
年干支の「畑酉」は、公平で見てくれ良し。この本だって、言うことなし。
月干支の「草亥」は、仲間を募って創造も、どこかに犠牲はつきもので、
「草」は配偶者成分でもあるので、妙な異性ばかり寄ってくる(笑)。
そして、日干支の「鉄子」は、格好にこだわる。
体裁に色に味わいに、おっかなびっくりの実験的風は、
それでも自己陶酔は際立ち、正にカレーの王道。
干支番号構成は、46-12-37で北方東方西方で南方欠けは、
ひとまず現状把握につとめる。

後天運は、10年運初旬「5歳木戌」が、DNA「禄」。
凄まじい引力本能強化の特別条件付10年運天冲殺で、
月支「亥」に日支「子」のからむ変則方三位で、
分不相応に大切に育てられたか、自由に自己中心に無我夢中の生活であったか。
2旬「15歳雨酉」は、DNA「調」の独創的趣向で、自己を試すように金沢へ。
3旬「25歳海申」は、DNA「鳳」の主導DNA半会で、
自分を知り実践する自己確立で自分磨き。
4旬「35歳宝未」は、DNA「石」の協調性和合性の害。
社会的活動で目立ってきたので、あるのは周囲のやっかみか。
現在の5旬「45歳鉄午」は、DNA「貫」の納音。
月干「草」の干合は、進み行く方向の変化。
意識は変わらずこれまでの過去を清算なので独立。
今後は6旬「55歳畑巳」が、DNA「玉」の10年運天冲殺。
過去にやり残した仕事を手がけたり、月干支「草亥」の天剋地冲もあり、
これまでになり目立ち方で一家言ある確固たる位置の確保。
7旬「65歳山辰」が、DNA「龍」の10年運天冲殺半会。
新たな挑戦に向かうような環境が自然の流れ。
感謝と奉仕さえあれば、さらなる上昇気配。
8旬「75歳灯卯」が、晩年のありえない火性の刑。
それこそ、前代未聞の衝突もあろうが、
DNA「牽」は、役目役割で栄誉だらけといったもの。

さて、私生活は全く不明の松だが、そこは干合相手の「草」が月干にあり、
一風変わったパートナーとして、あるいはマネージャーなり
仲間として支えているのだろうが、火性の存在が確認されないので、
子供はない可能性もあり、そこは存分に自由度の高い生活の根源かもしれない。
とはいえ、主導DNAを活かした、ほぼ満遍のない論評は
称賛物であり、この瞬間のこの国のカレー事情は理解できる。
むろん全てを網羅したわけではないが、そこまではさすが困難。
一定の格好はつけられており、ガイドブックを軽く越えた
カレーそのものではないだろうか☆

松宏彰○69-1121

鉄草畑灯
子亥酉※-5
玉司調鳳石(鳳主導)
木性(26)火性(00)土性(13)金性(45)水性(57)/総合141
辰巳天冲殺/天冲殺(5歳木戌/55歳畑巳/65歳山辰)
変則方三位(5歳木戌)/主導DNA半会(25歳海申)
害(35歳宝未)/納音(45歳鉄午)
木性脆弱/火性ゼロ(野人)/土性脆弱/水性過多
-5歳木戌/15歳雨酉/25歳海申/35歳宝未/45歳鉄午/55歳畑巳/65歳山辰/75歳灯卯～

■2022年08月24日(水)畑酉

京橋史織○午前0時の身代金にせつない大技あり

○大学卒業後は一般企業に入社し、読書や映画が好きな会社員だったが、
30代半ばで、内館牧子(48-0910/山戌)のエッセイ
「切ないOLに捧ぐ」を読み、会社員をしながら
シナリオ・センターに通ったと知る。
それまでは「創作は特別な人ができるものだと思っていたけれど、
急に身近に感じて、どんなところだろうと・・・・・。
入ったらとにかく楽しくて、夢中で毎週書いていました。」となり、
11年(宝卯)のDNA「車」の天剋地冲を伴う四正格入格年に、
植澤紀子名義で応募した「鳳仙花の咲く家に」が、
第39回創作ラジオドラマ大賞(11-03XX)佳作に入賞。
その後、スイスへの転居をきっかけに、小説執筆開始。
21年(宝丑)のDNA「車」の半会年に、
京橋史名義で投稿した「プリマヴェーラの企み」が、
第8回新潮ミステリー大賞(21-0810/鉄寅)を受賞。
受賞作を改題した『午前0時の身代金』が、
京橋史織(72-0623/草酉)作品として、
03月20日(海申)の「海」重なりに上梓されている。

導入は婚約者が結婚詐欺だったのが
「信じられない」を繰り返す相談者に辟易する
司法修習生あがりの右も左もちんぷんかんぷんな
95年(草亥)生まれの新米弁護士の小柳大樹の登場！
15名居る弁護士のなかでも一番の新参者だ！
特に優秀ではないが、わけあって熟練護士と
共同代表の36歳の美里千春所長に拾われた身としては、贅沢は言えない。
ベテラン事務員の塚原さんに助けられて
辛うじてボスの地雷もふまずに日夜奮闘している、
そんな所長が偶然知り合った縁で
小柳のもとに相談に訪れた特殊メイクが趣味という
女子学生の本條英子が、その夜、突如失踪してしまう！
目黒区青葉台在住の本條は、交際相手にそそのかされ、
詐欺グループの片棒を担いでいたが、
怖くなって受け取ったブツをファミレスのゴミ箱に捨ててしまったのだ。
女子学生の実家は、資産家なのに身代金の要求はなく、
翌朝、所長が顧問弁護士を務めるCI社宛に
クラウドファンディングで日本中から10億円の身代金を募るという
前代未聞の誘拐事件が発覚することになる！
所長は何か隠しているのではないか。
身代金を10億円集めて完全犯罪は実現し人質は解放されるのか！
寄付型クラファン犯罪にワイドショウは一喜一憂するが、
本條の父親が著名なニュース番組のメインキャスターだったり、
母親が料理研究家だという事実が判明するにつれ、
ゴシップ暴露が行われるようになり、混迷を極める！
不可解な所長の行動！親切なのか怪しいのか判別不能な雑誌記者！
「人命より優先される経営上の理由などない。」とはいえ疑念は深まる！
過剰な感情移入は命取りになるのが弁護士業務！
小柳の兄が過去の事件で所長に助けられ弁護士を目指した小柳！
情報屋の従妹やその兄が裏で暗躍したりと、
意味をなさなかったようにみえて伏線からみあいながら
世間には金で解決できることと、そうでない魑魅魍魎があり、
一歩また一歩と手に汗を握りながら、核心に近づいていく！
家族の絆より利害関係が優先される世界もあるのだ！
業界を知り尽くした犯罪の構築と丁寧な謎解き！
複雑にからみつく犯罪は、意外な犯人と共に
力技ではない作家の濃い技量がにじみでる解決への道！
突拍子もないのは遺言状だけで内実ドタバタの
誰かさんのお話より100倍愉しめる秀作はシリーズ化されるのだろうか！

徳島県名西郡石井町出身。お茶の水女子大学生活科学部を卒業し、
損害保険会社・出版社勤務の後、脚本・構成業に転じ、
11年(宝卯)の四正格入格の天剋地冲年に、
夫の仕事の都合でスイスへ渡るも、現在は東京都在住と思われる京橋は、
DNA「禄」冲殺主導で、やりたいことが多いのに時間が足りず、
自己承認のようなもののために、言葉を紡ぐ。
「禄冲+龍」は、やみくもに突っ走る、息継ぎのない一気読み。
「禄冲+車」は、一定の規律がないと、何処に飛んで行くのか不明。
「禄冲+玉」は、実行できるかはともかく計算するのは大好き。
「禄冲+調」は、組織的な動きを考慮せず単独行動。
才能は、この「調」で独創的な女性的感性。
「草+禄冲+午月」は、芸術志向強く向くも持続力いまひとつ。
「子」年生まれ「草酉」は、矛盾だらけの日常。
生き方を表す伴星は「鳳」で、趣味の延長遊びのようば人生。
物事の始めの洩星は「調」で、離別から始まる。
締めにあたる導星は「龍」で、終了と共に次へ進む。

宿命の特長は、初夏正午頃の海辺で不自然に降り注ぐ陽光に照らされた、
整った美しい花で、総エネルギー135点は身弱ながら可憐。
午未天冲殺のため、年長者の絶賛を一心に受けやすい。
年支「子」VS月支「午」VS日支「酉」の四正格なので
「卯」を迎えると四正格入格で、日頃からひとつのことに集中していれば、
自ずと結果がでるものの生月冲殺なので、
脚本家としては本名で事務所に所属しており、
あとは創作に集中できる環境があるか否か。
年干支「海子」VS月干支「陽午」の天剋地冲は、
共に強い干支同士の水火激突になり、見た目の激しさ。
さらには、他者を巻き込んで、衝突しながら成果をだす様相。
となると身軽であることが好ましい。
年干支の「海子」は、激しい知恵の集積で、
怒らせたら怖いが、運気はそれで損なわれる。
月干支の「陽午」は、ご存じヒノエウマで、
他人の運を喰って、あるいは踏み台にして生きる。
そして日干支の「草酉」は完璧を求める盆栽の花のように、
究極の美を極めたような存在で、他者のつけいる隙なし。
干支番号構成は、49-44-22で北方西方南方で、東方欠け。
東方の「卯」でも廻れば、完璧に近いのだが、
後述10年運にはなく16歳時の86年(灯卯)では、
社会参加も前なので微妙なところ。

後天運は、初旬「6歳草巳」がDNA「貫」の大半会で、
頑なに自己の存在を守り切るが、これが後天稼働運型となり、
社会参加して目的意識を持てば稼働する。
また、初旬日居冲殺でもあるので、10年運天冲殺が始まるまでは、
自己犠牲であることも付け加えておきたい。
2旬「16歳木辰」は、DNA「石」の上手な立ち回りで、
年支「子」を利用して社会は拓かれたのか
周囲の後押しで、上京して仲間を得る。
3旬「26歳雨卯」は、DNA「龍」の四正格入格で、
守護神廻りで、結婚をしたり、転職もしたであろうし、
試行錯誤をしただろうし、何らかの成功もあり。
4旬「36歳海寅」は、DNA「玉」でひとつの流れを極める。
学ぶことを通じて、ひたすら磨き抜いた時代。
脚本家として充分独り立ち可能になったろうが、小説の投稿を続けた。。
5旬「46歳宝丑」は、DNA「車」の半会という成果。
忌み神的月干「陽」は「海」となり、準守護神扱い。
進み行く方向の変化により、作家として鮮烈デビュー。
今後の6旬「56歳鉄子」は、DNA「牽」の栄誉。
月干支「陽午」の天剋地冲もあるので、その気になれば勲章あり。
変剋律も始まるので、苦悩すれば才気磨かれ、その立場故の責任。
7旬「66歳畑亥」は、主導DNA「禄」で自己確立。
感謝と奉仕の度合いにより、才能もまた開花する。
8旬「76歳山戌」は、DNA「司」の害で、裏切りや病苦が
皮肉にも創作意欲をかきたてらられれば、満更ではない。

さて、身弱四正格で僅か自身の木性14点が、
精一杯やっているのだから、矛盾だらけの人生でもあろうから
SNSで身近な発信をしていないのは当然なのだが、
おそらくこの宿命での出産は厳しいだろうし、
成功すればするほど、本物の配偶者成分である「鉄」が皆無なので、
(あるのは「酉」内「宝」で、実績落ち)、
結婚状態は実質持続不能だろうし、名前がさらに売れた場合には真であろうし、
思ったほど伸びねば、そこまでの目立ちたい気持ちがなかったと理解したい。
近年、現役弁護士の少々鼻につく強気な小説が話題になったが、
京橋作品は脚本家出身らしく練り込まれており、
嫌味無く、新鮮で完璧な設定は宿命を活かしきっており、
よく勉強された秀作だと思いたい、
一気読みなのは、完成度が高く停滞させな興奮のワクワクさ。
宿命を活かし切るというのは、素晴らしいことだ☆

京橋史織○72-0623

草陽海雨
酉午子-6
玉調車禄龍(禄冲殺主導)
木性(14)火性(38)土性(21)金性(24)水性(38)/総合135
午未生月冲殺/初旬条件あり(日干支を大半会)
初旬日居冲殺(6歳草巳)/四正格入格(26歳雨卯)
変剋律(56歳鉄子/66歳畑亥/77歳山戌)/主導DNA(66歳畑亥)
害(77歳山戌)/年干支VS月干支天剋地冲
木性脆弱/火性過多/土性脆弱/水性過多
-6歳草巳/16歳木辰/26歳雨卯/36歳海寅/46歳宝丑/56歳鉄子/66歳畑亥/77歳山戌～

■2022年08月29日(月)木寅

川野芽生○無垢なる花たちのためのユートピアへの挑戦

○10年(鉄寅)の金性天干一気強化の条件なし天冲殺の夢の年に、
東京大学に入学し、東京大学本郷短歌会に入会、作歌を開始。
14年(木午)のDNA「司」年に、短歌同人誌「穀物」結成。
15年(草未)のDNA「石」年に、「怪獣歌会」結成。
17年(灯酉)のDNA「車」年には、本郷短歌会解散。
同年「海神虜囚抄」(間際眠子/名義)で、
第3回創元ファンタジイ新人賞の最終候補に選出。
18年(山戌)のDNA「玉」の守護神年に、
幻想的なモチーフやフェミニズムを詠んだ
「Lilith」30首で第29回歌壇賞(18-1122/山午)を受賞し、
20年(鉄子)のDNA「石」年に、第一歌集「Lilith」を上梓すると、
同書は21年(宝丑)のDNA「貫」年には、
第65回現代歌人協会賞(21-0419/灯酉)を受賞した
川野芽生(91-1207/宝亥)が、書き下ろし2編を含む6編の小説が収録された
『無垢なる花たちのためのユートピア』を、
06月24日(山申)の守護神害日に上梓した。
表題作は「ミステリーズ！」20年08月号、
「白日夢通信」は「Genesis」19年12月号、
「最果ての実り」は「紙魚の手帖」21年12月号、
「いつか明ける夜」は「Genesis」21年10月号、
「人形街」「卒業の終わり」は書き下ろしである。

歌人である著者が紡ぐ言葉により創り出された物語の強さ、
読者を引き込む美世界構築の逞しさが大きな魅力になっている表題作は、
楽園へ向かう船での親友の死に秘められた謎を描くもので、
地上からはるか遠く離れたところにあるという楽園を目指し、
天空を旅する一隻の船は、まるでノアの方舟。
はじめは、七十七人！そこでは花の名前をつけられた純粋無垢な少年たちが、
導師と呼ばれる大人たちのもとで寮生活を送っていた。
最も大切なのは心の純潔さであると教えられた
賢さが尊ばれ、毒草になどけっしてなってはいけない。
少年たちの暮らしは慎ましく清らかで、
船の中はこの世界のどこよりも楽園に近い場所と思われた。
ある日、白菫という少年が舷から墜落する。
皆が不慮の事故としてその死を悼んだが、
親友の矢車菊は白菫が落ちる直前の様子を知り、
彼がみずから身を投げたのではないかと疑問を持つ。
だが、希望に満ち溢れたこの美しい船に、
いったいどんな災禍があるというのだろうか、
――親友の死の真の理由を探し、矢車菊は船内の暗い場所へと足を踏み入れ、
驚愕の真実を知ることになる。
先生たちは、――――花を喰う。
「正義漢で引っかき回すのはやめにしな」と非難されながらも。
これはただの詩的世界ではない、知りたくなかった情報。
でも作家の心のなかに拡がった風景。
「真っ逆様に堕ちてゆくとき、
天使はもっともうつくしく見えるのかもしれない」が、
痛いほど全てを物語る。
選ばれなかった者を切り捨て、選ばれた者を客体化するという暴力性。
この痛ましい絶望的光景を、川野は平然とおくりだしてきた。

中学校と高等学校は女子校。神奈川県座間市出身で、
乗降駅は小田急線の町田駅。大学時代に始めた短歌よりも早く、
物心ついた頃から小説を書いてきたという川野は、
DNA「鳳」主導の感覚的情念の表現者。
性別を感じさせないのではなく、女性でありながら男性の気持ちを宿している。
「鳳+車」は、自分目線の派手で放漫な経済。
才能は、この「車」で闘争的な美しさ。
「鳳+司」は、個人主義者で努力と耐久性。
「鳳+貫」は、表面温厚ながら内情は頑固で、大衆に迎合せず。
「宝+鳳+子月」は、自身では変わり者と思わぬ通常家庭の子女。
「未」年生まれ「宝亥」は、受け身の人生。
生き方を表す伴星は「牽」で、抑圧されたり隠匿されたものを社会に告知。
物事の始めの洩星は「貫」で、たった一人で始める。
締めにあたる導星は「車」で、自己保全のために破壊。

宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の特別な装備を誇る
鋭敏かつ自動照準付の破壊兵器だが、
若干天候に左右されるため、攻めるときは一気呵成。
年干と日干が「宝」で両天秤で、歌人であり作家。
月干も陰陽の「鉄」でブレない強固な立場を保有し、
硬軟混合の金性天干一気は、特別で鋭敏な武器で、
一瞬で崇めることも可能だが、強いのは気だけであり、
年支「未」VS月支「子」の害で不穏もあるため、
濃密さは稀釈されて、程よくなるものの
いけてるようでいけてない破調の美が売り。
総エネルギー182点は、重厚さのない寵愛を受けやすい性癖。
自身の金性64点は最強に近く、
発信力表現力の水性は57点と相応の成果が期待できるが、
冬生まれの「宝」の守護神の土性は僅か14点しかなく、
前述の害毒もくわわって、品性静謐というよりは、
それを追い求めてやまないのではないか。
年干支の「宝未」は、いぶし銀のようなもので、
派手さはないが、鈍い光には目立たぬことはなく、
用心深く、何方かと言えば猜疑心の塊。
不言実行は謎に包まれるが短期で結果を求めない
長距離走者の孤独のようなものあり。
月干支の「鉄子」は、積極性に欠ける心配症で、
悟りをひらいた老人めいているが、
究極の自己陶酔者のわりには、内側に物事をためやすくなり
いつまでも親離れできないと、内臓脆弱になりかねない。
そして日干支の「宝亥」は、精神的にも肉体的にも繊細で耽美的で、
現実世界にそれを持ち込もうとすれば乖離するか浮游して霧散するか。
純粋な浪漫派であり、その世界にのめり込もうとするが、
あれこれ手をだすよりひとつを観察するのが良好。
無から何かをつくりだすが、自傷は破滅のもと。
あくまでも不自然でない美を探求する。
干支番号構成は、08-37-48で東方西方北方だが、
隅々まで領域を支配下におくには厳しい。

後天運は、初旬「10歳宝丑」は、DNA「貫」で意固地。
金性天干一気強化であり、傷つきやすくなるが
親の場所である年干支「宝未」を納音するため、
親はたまったもんではないが、後天成功運型となり、
親のはるか上を行く可能性大。
しかも日支「亥」月支「子」に加える冬の方三位完成で、
物事の結果に期待出来る恩恵も与えられ順調も順調。
守護神年の流れで受験して合格したのは最強の、東京大学入学。
2旬「20歳海寅」は、DNA「調」の支合10年運天冲殺で、
水性過多になるので、独創的かつ少女趣味的発信力が
常人の次元を遥かに超える形で、無限大の伸びを見せた。
現在の3旬「30歳雨卯」は、主導DNA「鳳」の自己確立。
年支「未」に日支「亥」のからむ三合会局10年運天冲殺で、
幅広い発信力で再現のない拡がりで向かうところ敵なし。
躊躇せず上がりきることが重要だが、
趣味の領域ではなく、社会貢献まで考慮した
感謝と奉仕が徹底出来れば、ありえない栄誉も戴冠可能も、
それが出来ねば、栄華を極めるのは、ここまで。
今後は4旬「40歳木辰」は、DNA「司」の堅実であり地味。
家庭的なものを求めたり、いわゆるケチになったりと、
貪欲さを仕事に活かせるならば、いささか救いもあろうし、
研究者としては、相応の腕を磨けようが、低空飛行は免れまい。
5旬「50歳草巳」は、DNA「禄」でありえない完璧な引力で、
進み行く方向の変化を見せながらも、金性天干一気強化もあり、
日干支「宝亥」の天剋地冲は大逆転もあろうが、
10年運環境が「宝」的になれば、競争相手を叩き潰すか、
潰されて跡形もなくなるかという、壮絶な時代でボロボロ。
6旬「60歳陽午」は、柔和な火性のDNA「牽」の栄誉。
年干と日干の「宝」が「雨」に干合変化すれば、
金性天干一気の破格となり、
同時に年支「未」と月支「子」の害切れもあるので再評価。
7旬「70歳灯未」は、DNA「車」の半会で、危険な状態。
多忙であれば精力的に活動とも思えるが、
天干一気は復活し、熱い火性で精神的苦痛。
8旬「80歳山申」は、DNA「玉」の害。
守護神なので復調気配も、年齢的にもありがた迷惑というよりは、
過去を総括し学びと感謝の気持ちなければ、単に埋もれるばかり。

さて、幻想というと、美しく儚い印象だが、
川野は「現実をつくっているのは、人々の『現実はこういうもの』という
認識で、幻想はそれを揺さぶり、変えることができるはず」という。
ならば、タイトルには一考をうながしたいが、
ここは巻末の書き下ろし「卒業の終わり」を強調すべきではなかったか！
孤独だったはずの主人公の雲雀草は、
少女だけを集めた「女学園」を卒業し、いわゆる外界で働き始める。
そして仕事、容姿、結婚、生殖を巡る女性差別に困惑する。
多くの人々は差別を認識していない。主人公に好意を寄せる男性の
「こんなに頭のいい女性がいるとは思いませんでした」は邪悪！
川野によれば自身の体験と重なる点が多いという。
中学、高校を女子校で過ごし「性差別はほとんど経験しなかったし、
外でも解消されていると思っていた」だが、
川野の趣向を考慮したならば、それこそが失態。
女子だけの大学も存在するのだから迷わずなのかはともかく
東大に進学したのは金性天干一気が虚の栄誉を求めた格好。
とはいえ大学時代の始まりが金性天干一気強化とは言え、
条件なし天冲殺の最中では試練だったのは理解できるが、
そこは女子大に進まなかった選択ミスなので仕方あるまい。
「学生は男性八割、女性は二割。
『女性は結婚したら専業主婦』と決めつけたり、
対等ではなくアクセサリーのように見られたり。
東大であるからこそ余計に忌み嫌う対象は少なくなかったようだ。
似たような性質の人は）たくさんいましたね」と振り返る。
作中では外界に疑問を持たず、
現状を受け入れている女性たちも登場させているが、
それを批判することは快いとは言えぬだろう。
「認識は学びや出会いによって変わる」といいたいらしいが、
そのような後天運もあるのだが、
川野のいわゆる男性的部分の主導DNA「鳳」が、
たちあがる女性の正義を後押しする。
「頭の回転が速くて、物知りで、成績優秀で、
教師たににも対等な口を利く、そんな生意気さが愛嬌として許される生徒。
快活で少しお転婆で、明るくてまっすぐで、
リーダーシップがあり、誰にでも優しい。」
そんな特別な女の子の「雲雀草」に
同級生の「月魚」や「雨椿」は近づいてくる。誰が理想だったのか。
「ね、卒業しても同じところで働かない？」と誘われたのに、
「同じカフェで働こう」と指切りまでしたのに、
賛成できずに結果的に裏切ってしまった友は、もうどこにもいない。
二人で死んで学園の中を彷徨う幽霊にもならなかった。
外の世界は本当に滅んでいるのか。
就職したアカデミーの秘書業務みたいな
腰掛け仕事を真剣にやろうとして眉をひそめらる。
本当は成績ではなく容姿で選別されていた外の世界。
女性は女学園で名前をつけられる。
苗字がある者は結婚した場合だけで、それも出産して役割が終えると、
25歳までにくらいには死を迎えてしまう。
否、それさえも叶わず大量に吐血して、20歳で亡くなってしまうこともある。
これには、何十年か前に感染力の強い女子だけがなくなる病が流行り、
世界中で外部との交流を断っていた
女子修道院や女子寮のみで女性は生き延びた。
そこで産まれてきた子供が女児だったら隔離して育てる施設、
通称「女学園」が各地につくられ、女学園をでたことのない
女性たちが「教師」として少女達を十八歳まで育てる。
卒業して社会に送りだされ、発病こそしていないが
病原体のキャリアの男性と接触して最長七年くらいで発病する。
女性は男性たちの彩りのために死ぬ。男性に努力させるための餌。
どの学園も所在地は秘匿されている。
卒業生が病原菌をもってたずねてこられたら困るからだ。
生徒達はインターネットを使わせてもらえないが、
教師は外との連絡や物資の調達のために使えるはず。
そう考えた雲雀草は、無理を承知で発信する。
検閲が入るかもしれないのに。
しかし「月魚」という教師になった同級生からVRチャット空間でつながった。
「・・・・死なせるには惜しい才能の持ち主を
教師として学園に残すことにしている」と勧誘されたと
言いにくそうなことをサラッと答える。
そしてあるとき
「***女学園の今年の最高学年は、卒業しないことを選択しました」
というメッセージを受け取る。
「病気でみすみす死なせるために、
生徒たちを外の世界に送りだすわけにはいかないからです。
この病気の治療法が発見されない限り、私たちはこの学園に立て籠もります。
この病気についての研究に、より多額の予算を割り当ててることを
政府に要求します、他の女学園に私たちの続くように呼びかけます」
マイクを握っているのは、月魚だ。
映像をアカデミーを通じて拡散してくれという。
「この運動がうまくいって、私の力が必要なくなったら、
ここをでて会いにいく、それまで待ってて・・・・」
「来ないでいい」それを消して「会いにきて」
それを消して、それから・・・終わった。

生きることと性の苦しみにハッピエーエンドはない。
廃墟にユートピアは見いだすことはあるのだろうか。
現実に押しつぶされぬような楽園への鍵はあるのだろうか。
脱獄したら二度とは戻れないが、
今の社会を批判して変えていく「危険人物」の育成は可能だ。
それが川野の狙いだそうだが、ならば東大にいつまでも在籍している限り、
夢の続きであることは間違いない。
技術に溺れることなく、生きる術であり
(川野らしい)経済であることを認識すべきだろう☆

川野芽生○91-1207

宝鉄宝畑
亥子未+10
貫石司鳳車(鳳主導)
木性(33)火性(14)土性(14)金性(64)水性(57)/総合182
寅卯天冲殺/天冲殺(20歳海寅/30歳雨卯)
初旬条件あり(年干支を納音)
方三位(10歳宝丑)/三合会局(30歳雨卯)/天剋地冲(50歳草巳)/害(80歳山申)
年支VS月支害/害切れ(10歳宝丑/60歳陽午)
金性天干一気/天干一気破格(60歳陽午)
火性脆弱/土性脆弱/金性過多/水性過多
+10歳宝丑/20歳海寅/30歳雨卯/40歳木辰/50歳草巳/60歳陽午/70歳灯未/80歳山申～

移動祝祭日○ 2 0 2 2 年/ 海寅

22年01月分● 22年02月分● 22年03月分● 22年04月分● 22年05月分● 22年06月分●
22年07月分● 22年08月分● 22年09月分● 22年10月分● 22年11月分● 22年12月分●

コラム総合○目次/茶房会館(1 9 9 6 年～)

さくいん ○

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清く正しく美しく○BEハレ幸せ発電所→運命向上委員会