★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 5 年(草未)●07月 雨未 // 移 動 祝 祭 日 |
■07月分一覧 (2015年●目次) |
倉田タカシ●母になる、石の礫で目指す世界は薄い(2015_0701) |
中山可穂●男役の華やかな世界と濃い夢の続き(2015_0704) |
井上荒野●リストランテ アモーレの洒落ていない風景(2015_0707) |
藤井太洋●アンダーグラウンド・マーケットの夢の中(2015_0712) |
井上真偽●恋と禁忌の述語論理の強烈な裏切り(2015_0714) |
栗山圭介●居酒屋ふじの時代は終わった(2015_0718) |
大道珠貴●煩悩の子における迷走としょっぱい喧騒(2015_0721) |
中島京子●長いお別れは理由なく訪れない(2015_0725) |
■2015年07月01日(水)山寅 |
倉田タカシ○母になる、石の礫で目指す世界は薄い |
○昨年(14年/木午)の09月08日(海午)に行われた 第2回ハヤカワSFコンテスト最終候補作となるも受賞を逃した 倉田タカシ(71-0917/草巳)の『母になる、石の礫で』が、 03月25日(鉄子)のDNA「牽」の干合日に上梓された。 同書は作者の守護神条件なし天冲殺年になる 2107年(灯卯)という気の遠くなる未来が舞台で、 3Dプリンタが驚異的進化を遂げ、建築物から料理まで直接出力出来る時代。 禁断の実験に手を染めるため地球を脱出した狂信的な12人の科学者は、 火星と木星の間の小惑星帯にコロニーを建設していた。 始祖と呼ばれる彼らに産み出された二世の「虹」「霧」「針」、 そしてその下の新世代の「41」を含む4人は、 コロニーを離れ自らの巣を建設していた。 あるとき虹は、母星・地球から威圧的に近づいてくる巨大構造物に圧倒される。 虹たちは対策を検討するため7年ぶりに始祖と再会するが、 それは過去に2名の二世を失った事件に端を発する確執の再燃でもあった。 未来的閉塞環境で己の存在意義を失った 異形の若者たちの惑いと決意を描く本格宇宙SFというフレコミで、 かつて不自由な地球から脱出した12人の始祖に、 惑星帯にコロニーを構えた彼らによって生み出された二世らが、 資源と設計図から望むものを創造する始祖への反発から 土星へと逃亡して行く物語だが、 SFなんだからといってしまえば身も蓋もないが、若者達の悲愴感と対峙する 始祖の思惑は描き切れていないような感覚だし、 あまりにも次元の異なる世界観には、読み手が飛び抜けた創造力を素に 一定の領域を構築せねばならず、発想に脱帽はすれど理解し難いものがある。 埼玉県生まれで東京都練馬区育ち。三浪してどこかの美大に入り、 現在は神奈川県川崎市の築50年の家に妻(XX-0718)と ピアノを弾き江戸東京博物館を好む第一子男児(07-0113/灯未)と暮らし、 文筆業・漫画家・イラストレーターである倉田は、 DNA「車」主導で、危険大好きで危ない人。 「車+石」は、大仰な目的のためには大切なものも犠牲にする。 これを時空を飛び超えた時間帯で再現したのが本作であろう。 「車+牽」は、集団行動を好かず、だから登場人物もみな孤独。 そもそも、生活感もあたりまえだが、なし。 「車+車」は、一応行動するには計算する。 そうしないと、宇宙空間では生きていけないから。 「車+鳳」は、発想は通俗なので理解可能だし、 一応は経済を意識してないようで、根底には置く。 才能は、この「鳳」で豊かな遊び心。本人も自覚済みであろう。 「草+車+酉月」は、常に危険にさらされているが騒々しいだけ。 「亥」年生まれ「草巳」は、相反するように受け身の人生。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の特別な容器に入れられた生花。 盆栽的でもある。年干支「宝亥」VS日干支「草巳」の天剋地冲があり、 仕事を積極的にしていく為には、迷惑をかけたり被ったりと危険がいっぱい。 とはいえ、守護神月干「灯」に支えられた月支「酉」VS日支「巳」の半会は、 内側世界も落ち着きはないだろうが、家族がいればこそ、頑張れる部分あり。 多忙は結婚によるものであろうと、仕事であろうと、つきものだが、 劣化するより早く一気にイカれる場合もあり、 だからこそ、人間を彼なりに進化させダメージを軽減させたに違いない。 総エネルギー162点は、重厚感はなく、器はきらびやかでも、成長には疑問で、 木性26点に対し、金性65点が重荷。そして、土性は僅かに14点で半端。 守護神火性は38点なので、充分燃焼したとはいえずも、消化不良。 本作でも、火星と木星の狭間から、 目指したのは、憧れの土星というのが興味深い(笑)。 年干支の「宝亥」は、ゼロから何かを産みだす。 なので、可視的でない世界を描いたほうが容易い。 月干支の「灯酉」は、怖い物知らずの度胸の良さ。 そして日干支の「草巳」は、完璧な結婚や人生を目指すか、 恋愛の達人として、性の奥義を極めるので、 その行き着く先が3Dプリンターによる、生成になっている。 干支番号構成は、48-34-42でほぼ西方領域だが、少々北方にはみだす。 未来世界を描いているようで、 滅亡や殺戮などによる荒廃の果てで、明るい部分は消失気味かも。 後天運は、初旬「3歳陽申」が年干支「宝亥」と干合支害で、 親の世界に変化が見られたり、 自身が未来行うであろう仕事や前進力に紆余曲折がでやすいが、 日干支に対しては、守護神支合の万全な状態を確保。 一応才能「鳳」に対して、DNA「調」の独創性の付加ありも、 これといった後天稼働するものはなし。 2旬「13歳草未」は、年支「亥」の半会で、 DNA「貫」の独立機運と世界の拡がり。 3旬「23歳木午」は、DNA「石」の屈辱と妥協の世渡り。 4旬「33歳雨巳」は、DNA「龍」の改良改革で、一息つくも、 仕事世界は「亥」の対冲で、細かなことばかりも、 月支「酉」の半会は、それでも自信過剰気味で踏ん張る。 現在の5旬「43歳海辰」は、DNA「玉」の故郷を意識する。 宇宙から見た地球は、遥か遠いものだが、 ここでは、過去に挑戦したくても出来なかった勉強や、 ひとつの世界を極める創造力。 守護神月干「灯」が「草」に変質し、意固地になるが、 この変化は、いわゆる本業から寄り道にそれたことになり、 未来永劫続けられるかは、それこそ未知数。 6旬「53歳宝卯」は、年干支「宝亥」の大半会を伴う 主導DNA「車」の自己確立10年運天冲殺。 流れにさえ乗っていれば、突如多忙を極め気分良好も、 体力勝負と感謝や奉仕も忘れぬ事が、身の安全を守ることになる。 7旬「63歳鉄寅」は、DNA「牽」の名誉の10年運天冲殺。 生き方が悪ければ不名誉もあるが、相応の栄誉を体感可能である。 8旬「73歳畑丑」は、土性のDNA「禄」で、愛溢れる老後ということか。 「本作に出てくる技術は、3Dプリンターのその先にあるものです。 テクノロジーに不備があっても、理念だけで突っ走っていく 集団を描きたかった」ということだが、とつもない未来設定とはいえ、 そこにあるのは、男女を越えた究極の姿なのが「草巳」らしいが、 現代人の常識では通用しないほど、のめり込める素材ではない。 「無重力状態に適応させるために、足の先を手と同じ形にする 外見上の加工もあるが、それは成長してからの外科出力だ。 遺伝子レベルでは、骨からカルシウムの流出を防いだり、 臓器も実験の結果高性能なものに置き換えられている」なんて、 常軌を逸した発想で、頭がヘンになるほどだしね(笑)。 それでいて、実生活ではなんだか子煩悩なのは 「草巳」としては安住状態であろうね。 しかし、共通干は二種もあろうと、さすがにパワーも遥かに上回る、 何でもありの四土格の息子に振りまわされているようでは、 仕事になるまいが、それこそ月干干合の息子との関わりが 忌み神方向なのではないか。 内側の充実を計りやすい寅卯天冲殺だが、本人と同じ「車」主導の男児は、 もう小学生であろうから、外で友達と充分遊べるし、 親が構い過ぎると、かえって「車+禄」の縛られるのを苦手とし、 単独行動に走りやすくなってしまうが、それは倉田の自由だ。 ひとつ言えることは本作は、彼と同じ回路でないと、読破するには難しく、 意欲は買うが、疲れるので、ついていけないかも(笑)☆ |
倉田タカシ○71-0917 |
草灯宝灯 巳酉亥-3 車鳳牽車石(車主導) 木性(26)火性(38)土性(14)金性(65)水性(19)/総合162 寅卯天冲殺/天冲殺(53歳宝卯/63歳鉄寅) 主導DNA(53歳宝卯)/干合支害(63歳鉄寅) 三合会局(73歳畑丑)/年干支VS日干支天剋地冲 木性脆弱/土性脆弱/金性過多/水性脆弱 -3歳陽申/13歳草未/23歳木午/33歳雨巳/43歳海辰/53歳宝卯/63歳鉄寅/73歳畑丑〜 |
■2015年07月04日(土)宝巳 |
中山可穂○男役の華やかな世界と濃い夢の続き |
○年支と月支(共に子)の半会を伴う92年(海申)のDNA「調」の刑と支合の 条件なし天冲殺の夢の中で、「ルイジアンヌ」で、 TOKYO FMショート・ストーリー・グランプリを受賞。 翌93年(雨酉)の月干「山」が干合により「陽」のDNA「牽」にも変化した 主導DNA「鳳」の条件なし天冲殺の夢の中では、 マガジンハウスへ持ち込んだ「猫背の王子」でデビュー。 95年(草亥)の天剋地冲年に「天使の骨」で、第6回朝日新人文学賞を受賞。 01年(宝巳)の人生の折り返し地点になる律音年に、 「白い薔薇の淵まで」で、第14回山本周五郎賞を受賞した 中山可穂(60-1219/宝巳)の『男 役』が、 02月28日(草亥)の天剋地冲日に上梓された。 同作は、100年の歴史を誇る宝塚歌劇団で、 50年前にトップになって二日後に舞台上で事故死した 伝説のスターが守護霊となって 今も劇場の奈落に住みついているという設定で、 引退して行く男役と新たに研究生からスターへと這い上がっていく 新旧二人との交歓を軸に、世界でも希に見る男役という芸事が、 受け継がれていく様子が描かれている。 若き主人公は祖母が宝塚出身であること知っていたが、 反対されても、与えられたワンチャンスで合格し、 ついに研究生の新人公演では、抜擢されて主役を演じることになった。 そして、50年前の事故の相手役だったのが祖母であったことを知り、 事件以来一度も劇場に足を運んでいない彼女が、 認知症で余命僅かなことを察知し、自らの公演の切符を贈り、 伝説のスターと再会させようとするのだ。 祖母は娘役だったが、隔世遺伝も少しだけそれて孫娘は男役。 それも上級生三人をごぼう抜きという快挙の裏には、 尊いものを犠牲にして得る何かがあるという。 祖母は、一時的に認知症が軽減したのか、まるで何かに憑かれたかのように 新幹線に一人で乗りこみ、そして宝塚へ向かったのか。 封印されてきた相手との逢瀬は叶ったのか。芸を極めていくと同時に失うもの。 そして、祖母が消化しきれなかったことを孫が行うという そくぞくするような、血の流れに、奇蹟と成長の物語。 「トップは歌劇団の上層部が選ぶものじゃない。 誰かの気まぐれに左右されるものじゃない。 それは神によって選ばれし特別な存在なのだ」は説得力があり、 宝塚ファンでなくても、快活な若き主人公の身になって、 熱き感情移入可能な伝統世界に誘われるであろうことは疑う余地はない。 中山は良い仕事をしたと思うが、編集者のセンスが悪いのか、 表紙にあえて華をもたさなかったのか、暗すぎるのは唯一の傷と感じた。 愛知県名古屋市生まれ。中学生時代からスイッチが入り、 NHKの「中学生日記」のスタジオに押しかけ討論会に参加したり、 宝塚に興味を持ち、裏方としての道はないかと電話で問い合わせ、 親切な応対を真に受けて、早稲田大学教育学部英語英文科卒業も、 その頃はすっかり宝塚を忘れ、大学卒業後に小劇団を主宰し、 作・演出・役者をこなすも、のちに解散する。 芝居をやめてからの空白の期間を経て、 会社員をしながら小説を書いてきた中山は、 10年(鉄寅)の害年に、ストーカー被害にあったためとかで、 11年(宝卯)の08月(陽申)の干合支合天冲殺月に、 京都市左京区修学院で、隠遁生活を送るのは、 「鳳」主導の緩さと世俗さが距離を置いて冷静な創作活動を過ごすためか。 「鳳+鳳」は、どちらかといえば無欲で、焦らず。 「鳳+石」は、気持ちは完璧さを求めても、少々ガサツ。 「石」×2もあり、群像劇は得意だろうが、 冬生まれでひっそりしているため、賑やかさはなく窮屈さを感じるのだろう。 「鳳+玉」は、自己を都合良く棚上げして、王道や正当化を目指す。 才能は、この「玉」であり、旧きもの。 日本のものであり、京都在住も納得もいくものだから、 英文科(へ進んだの)は、愛嬌だったのかもしれない。 その意味で、宝塚への敬意は半端ではなく、 それこそ半世紀近くを経て、描けたのは本望だろうし、 続編もぬかりなく用意されているようで、愉しみは拡がる。 「宝+鳳+子月」は、あくせく働けず、庇護者を得て創作に励むものだし、 「子」年生まれ「宝巳」は、一発で決める勝負師でもある。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の岩むきだしの山に埋蔵される貴金属。 水気が多くぬかるんだ土壌のため、傷つかずにはすむが、 世に容易く認められるかは微妙なところ。 総エネルギー147点は身弱な部類だが、 配偶者成分や名誉運の火性は17点と心許なく これに木性ゼロ(DNA禄/司なし)では、京都といえども、 ひっそりと辺鄙な場所に暮らしているのも納得ずみ。 また、引力本能がなく自尊心だけは高いので、 ストーカー被害に遭遇したというのが、そうなのだろう。 そもそも、冷徹で温かみはなく、 だからだろう家庭的なものには興味がもてず、 男役が、宝塚を去ってから活躍できる場所がないようなことへ、 興味対象が限定され、ある意味妥協には慣れっこになっている。 しかし、感謝や奉仕の念には疎く、それを無限大に使用できれば、 大化けもあるだろうが、ネックは陰陽関係の硬質な「鉄」の存在で、 これが冷気のなかで、まるで燃焼せねば、成長なし。 年干支の「鉄子」は自己陶酔で耽美な菫の咲く世界に浸る。 月干支の「山子」は落ちても落ちても、どん底から這い上がる気迫。 そして日干支の「宝巳」は、偏見差別を嫌う独特の感性に優れた人物だが、 とことん浪費する傾向で、それが叶わぬと精神を病む傾向。 特筆すると中山の三柱は、全て異常干支。 なので、エネルギー点数が低かろうと、目立つうえに、 開花した時の成功度合いは、常人なみではない。 干支番号構成は、37-25-18と西方南方寄りで、 冬生まれであるので、辛うじて整合性を維持しているが、 宿命成分の偏りにもあるように、東方欠けは傷つくのを恐れ、 真っ向勝負には向かないという難点あり。 後天運は、初旬「4歳灯亥」がDNA「車」の稼働力を上げ、 日干支「宝巳」を天剋地冲するので、私的面にこだわりをもたねば成功運型。 小学校時代は、江戸川乱歩などを読みあさるインドアに、猛烈な力を注いだ。 精神世界での多忙と理解すれば、読書量も半端ではなかったに違いない。 「鳳」主導で卓越な表現力は作文が得意な少女。 2旬「14歳陽戌」は、DNA「牽」の干合変化で、 中学校の演劇部入りで、脚色、演出、主演をやったそうである。 芝居にのめりこんだ、華やかな明るさの時期。 就職は、政治経済系の出版社に潜り込んで、編集者の見習い。 とはいえ編集長に「お前は編集者に向かない」 「人に書かせるほうより書く方が向いてる」って 体よく厄介ばらいされ劇団創設。 3旬「24歳草酉」は、ありえない木性のDNA「禄」の10年運天冲殺で、 前旬の流れから劇団に精を出すが、さすがに経済感覚もなく潰して、 本人曰くの「空白」の五年間を過ごし、またしても会社勤務。 一過性の夢の中(前述92年)で、作家への足がかりを感じる。 4旬「34歳木申」は、同様にありえない木性のDNA「司」の10年運天冲殺。 年支と月支(共に子)の半会と、日支の刑と支合もあったため、デビュー。 5旬「44歳雨未」は、DNA「鳳」。 守護神月干「山」が干合され「陽」になった変化についていけず、 さらには年支「子」の害に、月干支「山子」の干合支害は 不安定の極みとなり、またしても救いが失せたのか、 死ぬの生きるのとあって、書くために環境を変えたくなり京都入り。 このあたりが、弱いのに落ち着けぬ部分であろう。 (環境を変えて何とかなるなら、京都ではなく阪急宝塚であろうな) 現在の6旬「54歳海午」は、DNA「調」。 年支「子」の対冲に、月干支「山子」の天剋地冲で、 ある意味開き直れば活路あり。 念願の作品も完成させ、こちらの『男役』も、 「娘役」への布石なのに違いない。 今後は7旬「64歳宝巳」がDNA「貫」の律音で集大成も、 8旬「74歳鉄辰」は、DNA「石」の主導DNAで自己確立。 年支と月支(共に子)の半会があるとはいえ、 さすがに文壇とはいかずともお友だちとの交流にいそしむ程度で、 稼働はしていないであろう。 本作は濃い宝塚ファンには、喰いたりない面もあろうが、 色々なエピソードを想像できる愉しみがあるだろうし、 そうでない人にも、若きスター候補生の成長物語として 感動できる代物に違いない。 特に祖母の哀しみを乗りこえていくであろう主人公の未来は明るく、 続編にも期待がおおいにかかり、 二次使用での映画なりドラマなりにも夢膨らむ。 何より、文章が切なくも流麗で、繊細ながら高貴である。 これに至ったのは、昨年(14年/木午)のありえない木性と「午」重なりで、 心のスイッチをオンにして本作を仕上げたからに違いない。 今年(15年/草未)は、ありえない木性のDNA「禄」年で、 年支と月支(共に子)の害で、手応えがありながらも全速全開とは行かぬものの、 一定の評価を得て、いよいよ60年に一度の干合支合年(16年/陽申)を迎える。 (共に子の)年支も月支も半会なので、慌てふためいて自己発揮さえせねば、 至福ともいえる最高級の注目をされる予定だ。 あとは中山が苦手な、感謝と奉仕を無限大にさえ意識して使えば、 怖いものなしの大きなうねりを迎えるであろう☆ |
■2015年07月07日(火)木申 |
井上荒野○リストランテ アモーレの洒落ていない風景 |
○福岡県久留米市で生まれ、社会派で「全身小説家」と形容され、 92年(海申)のDNA「禄」の引力本能強化守護神半会年に亡くなった 生年冲殺の故.井上光晴(26-0515/木辰)の 共通干のない長女として、東京都調布市に生まれ、 89年(畑巳)の妥協狡猾のDNA「石」年に、父親や周囲の勧めで書き上げた 「わたしのヌレエフ」で、第1回フェミナ賞受賞するが、 はみ出し運の戌亥天冲殺なばかりか、鈍重な「山」なので (父親と同じ道を歩んだのでは)その後小説を書けなくなり、 コピーライターやフリーライター、絵本の翻訳などで糊口をしのいでいたが、 01年(宝巳)のDNA「調」年に、結婚を契機に「もう切るわ」で再起。 04年(木申)のDNA「車」の半会年に、「潤一」で第11回島清恋愛文学賞、 08年(07年/灯亥の守護神条件なし天冲殺の夢の中の 最後の干合の雨丑月)に、「切羽へ」で第139回直木賞を受賞。 11年(宝卯)のDNA「調」の害年には、 「そこへ行くな」で第6回中央公論文芸賞を受賞している 井上荒野(61-0204/山辰)の、 「ランティエ」に14年(木午)に連載されていた 『リストランテアモーレ』が、単行本となり、 04月08日(木寅)のDNA「車」日に上梓された。 同作は、JR山手線目黒駅北側の路地を入ったあたりにある イケメンの弟がシェフで、落ちついた姉が給仕その他を担う 僅か五坪しかないリストランテのある一年を切り取った話で、 全11章からなるメニュー付の、ありきたりな話だと錯覚するほど、 軽い書き出しなのは少々気になるが、各章はそれぞれ、 シェフであったり姉であったり、お客様だったり。 シェフの師匠だったりが語る、アモーレにまつわる物語。 季節とともに移ろいゆく人生と料理はともかく、 美しく彩られた食材と香りたつ恋愛は、少々こってりな感もあり、 ネジが緩んだような女ったらしのシェフばかりか、 彼が距離を置く父親は、下品で粗野な印象を受けなくもないが、 全体的には幸福感に満ちあふれており、家族であろうと理解できないことや、 明るい未来へ向けて、実はシェフが試されながらも、 無意識に色々な人間の人生行程に影響を与えれている光景である。 あまりの通俗さに投げだすことなく、最後まで読了できれば、 温かい気持ちにもなれるが、終わりで妙な一撃を喰わされる(笑)。 賛否両論だろうが、愛嬌にしては、狙いすぎではないか。 とはいえ、民放ではなくNHKでドラマ化すれば鑑賞に耐えられるもので、 今なら、松本潤(83-0830/鉄寅)と吉田羊(74-0203/草亥)で我慢する(笑)。 そして、よろしくない部分を敢えて探せばタイトル。 ないよ「アモーレ」なんて。勘弁だよ。一見さんは踵を返すだろうね(爆)。 玉川学園高等部を経て、成蹊大学文学部英米文学科を卒業。 現在は東京都三鷹市大沢あたりに居住する井上は、 DNA「貫」主導で、「山」でもあり、相当強情で凝り固まりあり。 思い詰めるのは好ましくない、好き嫌いが激しい人であろう。 「貫+司」は、スピード感はなく、急ぐことも焦ることもない強情だが、 眺めているだけなら、堅実な面を見せてくれる。 「貫+牽」は、打算的で目的を叶えるためには、 あらゆる手を使う。そういう女性客も登場した。 才能は、この「牽」であり、本書では接客のスタイルであるが、 井上にとり権威であり、直木賞作家に名を連ねたのは誇りであり勲章に値し、 僅かであろうと、父を凌駕できたのは素晴らしいことだ。 「貫+調」は、義理人情を理解せずに、独創的(笑)。 だからだろう。シェフばかりか女性達も、そういう客が少なくない。 「貫+鳳」は、表面温厚中頑固で、型どおりの表現力は、 ある意味、基本に忠実で泣かせる場面はつくっている。 「山+貫+寅月」は、自尊心が強くどろんこになれない。 最初は、やはり光晴の娘であったのは、否定できないし、 「丑」年生まれ「山辰」は他力運で、夫の尽力もあったろう。 宿命の特長は、初春午前四時頃の、さまざまな埋蔵物を出土させる鉱山だが、 無尽蔵であるわけがないので、総エネルギー260点中土性90点内で、 金属を加工して製品にして出荷させるような形。 特別な輝きを持つレアアースであろうと、 高価ではない金属にしても、才能の「牽」。 すなわち免許をもった責任者がいないと稼働せず。 それは地中深い場所に潜んでいるうえに変質もしているので、 それなりに機嫌をとりながら努力をせねばならないのが苦労の証しか。 創造力で守護神の火性は僅か25点なのに、 作家でいようとするには、類い希な努力が必要であろう。 荒野というか、荒れた「山」であることは間違いなし。 年干支の「宝丑」は、機知に富んだユーモアあり。 頭の回転はいいが、マイペースで組織には向かず、経済ばかりに目が行く。 月干支の「鉄寅」は、悪女も淑女も演じられる魔性。 鍛えられれば、それだけ変貌自在。 そして、日干支の「山辰」は、制約が多く自由なし。 籠の鳥状態だが、自由人として生きられれば良好。 家族との確執も多く、上手に対応しないと精神的に病む傾向だが、 あえて追い込むことで、突破口にもなる。 干支番号構成は、38-27-05で西方南方東方の並びで、北方欠け。 もう少し冷静でいられると良いのだが。 後天運は、遅咲きの初旬「10歳宝卯」は、 月支「寅」と日支「辰」の春の方三位成立ばかりか、 冬の土性の年支「丑」までつながり、一定の賑わいを得たが、 日支「辰」は害なので、終生DNA「調」の偏った毒や愚痴なりがつきもの。 原則、内側世界の充実は望めないところに、持続力の欠如が付加された。 はみ出し運の戌亥天冲殺なのに苦しみは尋常ではなく、 派手に稼働する条件もないので、かえって病んだ部分もあるはず。 2旬「20歳海辰」は、塩濁とはいえDNA「禄」の引力本能で、 84年(木子)の干合条件なし天冲殺明けに、父親のコネであろうとしか思えない 小学館の近代文学全集編集部でアルバイトを始めるが、 87年(灯卯)の守護神害年の有り難迷惑年に、 生来の堪え性なしがでてきて、フリーと称し雑文書き。 89年(畑巳)のDNA「石」年には、周囲の思惑もあり一旦デビュー。 3旬「30歳雨巳」は、DNA「司」の干合で不安定で、 自然界から試されるように、極度のスランプに。 月支「寅」も害なので、気持ちが不安定で、持続力が萎えていた時代で、 96年(陽子)のDNA「龍」の守護神半会年にも、改良改革が出来なかった模様で、 消化器系の疾患の果てに癌を患ってしまう。 とはいえ、干合という背景もあり、夫とは出会っているのだから、 まんざら捨てたものではないとしておきたい。 4旬「40歳木午」は、年支「丑」で、前進に関しては問題があったが(後述)、 月支「寅」は半会となり自信満々。DNA「車」は稼働力なので、 余計な事を考えず仕事に邁進出来るようになり、復活。 直木賞を手中にするまでとなった。 現在の5旬「50歳草未」は、年干支「宝丑」の天剋地冲で、 いささかの方向変換は求められるが、DNA「牽」は名誉。 独創的な発想の役割を発揮してくれることであろう。 この後の6旬「60歳陽申」は守護神火性のDNA「龍」の半会で、 遊ばずに、新たな挑戦さえ出来れば、暖かい評価を得る。 7旬「70歳灯酉」は同様に守護神火性のDNA「玉」の支合で、 燃焼しきれば、とっくに父親の壁などなきに等しく、 光晴は荒野の父としか呼ばれぬようになっている。 8旬「80歳山戌」は、DNA「貫」で、10年運天冲殺に納音に変剋律。 前の20年に対して、感謝と奉仕が足りぬと、究極の不遇にもなりかねないが、 真っ当に生きていれば、静かに終わりへ向かいながらも、 苦悩のなかに才能を磨いていく予定である。 荒野の躓きは、不器用な「山」という同情される面はあるが、 家系からはみだし、別の生き方を選択する戌亥天冲殺が、 こともあろうに、(父や編集者に)期待されたとはいえ、 偉大(と評価されてきた)父親と同じ道を歩んだこと。 そりゃ足踏みもする。世襲するようなものではない。 そこまで、作家になるDNA成分でもないが、 因縁めいたものに、まとわりつかれ書かされたと見るのが正解。 とはいえ、そこを乗りこえていくのが「山辰」。 今さら後戻りは出来ぬが、社会経験という真っ当な就職をして、 一度は早い時期に家から出ていれば、仮に作家という生業にたどりついても、 もう少しなんとかなっていたと考えられる。 本人の認識がどこまであるかは不明だが、スランプからの脱出は、 干合10年運内の98年(山寅)の主導DNA年に、 ネットで古書店「古書古群洞」を営んでいた 水性ゼロ(DNA鳳/調なし)の野人の夫(51-0610/宝巳)と一緒になるや、 夫の日干支「宝巳」が荒野の年干支「宝丑」を大半会するという好型に恵まれ、 「龍」主導の変人の夫の異常ぶりが、発揮され大きく成長したもの。 春の「山」と夏の「宝」に整合性なくとも、 荒野の年支「丑」月支「寅」に夫の年支「卯」がつながり、 それが荒野の日支「辰」へ返されると、 今度は夫の日支「巳」と月支「午」へと連なり、 精神的には荒野が舞い上がってるわけで、現実面では何ら欠陥なしも、 出会いは夫の害年で、同棲開始が本人の害年(99年/畑卯)では、 新鮮な空気が送り込まれず、未来への象徴も得ず、 気が乱れる猫を飼育するしかなく残念である。 だからだろう。双方のtwitterをのぞいても、 昨年(14年/木午)に(荒野)の母親が亡くなり 肩の荷が下りたのか、(左手首を骨折したようだが) 日常を愉しんでいるばかりで、遊びに出かけた話ばかりで閉口する。 荒野よ。気持ちはわかるが、木性年(14年/木午・15年/草未)の稼働力を、 あちこち出かけ廻ることに費やしすぎてないか。 そしてこれからの火性年(16年/陽申・17年灯酉)は 類い希な創造力の恩恵で、仕事に活かすべきなのだぞ。 そもそも、「山」はでんとして動かぬもの。 気の乱れる猫は飼育するばかりか、twitterで私生活の垂れ流しは気恥ずかしい。 享楽と消費の果てには、未来はないのだよ。 仕事量があまりにも少なすぎる。 質の良い作品で勝負してもらいたいものだぞ☆ |
井上荒野の夫(須賀典夫)○51-0610 |
宝木宝雨 巳午卯※-1 貫司玉龍禄(龍主導) 木性(45)火性(67)土性(57)金性(23)水性(00)/総合202 申酉天冲殺/方三位(11歳海辰)/害(31歳鉄寅) 変剋律(51歳山子/61歳灯亥/71歳陽戌)/天剋地冲(61歳灯亥) 火性過多/土性過多/金性脆弱/水性ゼロ(野人) -1歳雨巳/11歳海辰/21歳宝卯/31歳鉄寅/41歳畑丑/51歳山子/61歳灯亥/71歳陽戌〜 |
■2015年07月12日(日)畑丑 |
藤井太洋○アンダーグラウンド・マーケットの夢の中 |
○コンピューターソフトウェア会社に勤務していた 11年(宝卯)のDNA「石」の方三位年に、通勤中の電車内でスマホを使い、 苦労の末、自力で人生初の小説を書き始め、 12年(海辰)07月(灯未)26日(山子)に、電子書籍によるセルフ・パブリッシングで 「Gene Mapper〜core〜」を発表。 同作は瞬く間に、7.000部を売り上げ、Amazon.co.jpの 「2012年Kindle本・年間ランキング小説・文芸部門」で1位を獲得。 今年(15年/草未)は、60年に一度の干合天冲殺ということで、 02月21日(山辰)の主導DNA「龍」日に、 「オービタル・クラウド」で、第35回日本SF大賞を受賞した 藤井太洋(71-0505/鉄寅)が、 『アンダーグラウンド・マーケット』を 03月30日(草巳)の、「草」重なりの干合支害日に上梓した。 同作は東京オリンピックを2年後に控えた2018年(山戌)が舞台で、 日本は二つの経済構造を持つ国になっていた。 移民の流入とともに浸透したデジタル仮想通貨「N円」での取引は、 税務当局に捕捉されない無税の地下経済圏を生み、 表の社会が無視できなくなる規模に成長し、 その一方、「公平な税制」の名目で引き上げられた税金は 社会を二つの階級に引き裂き、企業の正社員にならなければ、 地下経済に生きるしかない状況を生んでいた。 主人公は、そんな企業の外で働いて生きる 「フリービー」(自由な働き蜂)と呼ばれる存在。 ITエンジニアとしての技能を活かして、 中小企業の商売をN円の無税取引に改造する仕事で報酬を得ていた。 ある日、彼はとあるWebの改造を引き受けるが、 それは表と地下、二つの巨大経済圏を揺るがす事件の始まりで、 主人公は写真が得意なデザイナーの男性と 元大企業勤務と思われ高度な技術力をもつものの 色彩センスがまるでない女性とチームを組みながら、 二つの勢力の狭間で、生命の危機に怯えながらも、 正規労働者以外の脚となるロードバイクを駆って、 井の頭通り沿いから代々木公園〜下北沢〜横浜まで、 縦横無尽に動き回り、自由であるための生活を確保するために、 国内最大手のキレ者女性部長の悪だくみと 頭脳を使い闘うという、ありそうで、ありえない近未来小説。 鹿児島県奄美大島生まれで、国際基督教大学を中途退学後、 舞台美術やDTP制作、展示グラフィックディレクター、 ソフトウェア開発を経て、現在は腰を傷めながらも、 京王電鉄井の頭線の富士見ヶ丘駅近辺に、妻と息子と猫二匹と暮らしている フリーランスという危うい立場の藤井は、DNA「龍」主導で、 常に己の知り得る世界の最先端でありたいと考え、 庶民的な工夫を日夜続けていく。 才能も「龍」なので、主導するだけに使い易く、 精神性の改良改革ばかりか、技術革新にも遅れずについていく傾向。 「龍+鳳」は、内面の葛藤が激しく、 身も心も傷めやすいものの、エネルギー消耗は激しいなかで、 常に未知の領域に踏みこもうと努力する。 「龍+禄」は、視野は広いほうではなく、 感情が高ぶるとやみくもに突っ走る傾向。 あることは解決がついても、別方向の苦難にはつきまとわれるようなもの。 「龍+石」は、経済感覚はないが、金に糸目をつけない向上心。 少々の研磨で、技術を飲み込めるソツのない頭脳もあり。 「鉄+龍+辰月」は、目上運命の午未天冲殺でもあり、 有形か無形かは別にして、先祖の恩恵を受けやすい体質で、 「亥」年生まれ「鉄寅」は、ホラ吹きに近くなる場合もあるが、 スケールは大きい。 宿命の特長は、晩夏午前六時頃の特別な役割を担う運河の渡し船。 屋形船ではなく、遊覧船までも行かないが、 あるいは何らかの特命を帯びた橋ともとれ、 通行料は安くはないので、渡るには覚悟も必要。 総エネルギー231点中木性80点の過多は、 残すかどうかはともかく、強欲であり、投資大好き。 熱き火性の稼働は僅か20点の陽光で、安全領域を越えたスピード。 本来は名誉の「灯」が欲しいが、ないので今はフリーという不安定。 伝達本能の水性は65点と過多で、遊び心は豊かだが、 なにぶんにも、本人は気づいているのかいないのか 自身の金性は僅か26点の身弱なので、実は無理を重ねている。 辛抱ならずに、大学を中退したり転職したりだが、 持続出来ていれば、劣化も緩かっただろうし、 明るい未来も描けたかもしれぬが、 ともかく本性は腰砕けの存在で、頼りにならぬ部分ありだが、 口は達者なうえに、話は面白いので、ついついその気にさせられてしまう。 深い交流はせずに、読者でいることにしていおいたほうが無難。 年干支の「宝亥」は、繊細な仕事を得手とする感性豊かな人で、 無の状態から何を作り上げてゆく。 月干支の「海辰」は、頭の回転が速く、芸術的冷静。 そして日干支の「鉄寅」は、理想が高く清濁あわせもつ曲者。 干支番号構成は、48-29-27で南方と北方を結ぶ、 鋭角的なゾーンで、多くの領域をカバーするのではなく、 勝負できるのは勝手知ったる場所のみ。 後天運は、初旬「10歳宝卯」は、DNA「石」。 年干支「宝亥」を大半会するため成功運型。 ただし、妥協の産物であったり、周囲に影響されることもあり。 恐らく上京が89年(畑巳)の害年であっただろうから、 何らかの屈辱を受けたり、方向性に疑問を感じたのか、大学を中退。 2旬「20歳鉄寅」はDNA「貫」の律音で、 大袈裟であったり大物に見えたのか、自我が強くなり、 DNA「龍」が落ち着きなく転職などで放浪する。 3旬「30歳畑丑」は、DNA「玉」で少しは落ち着いたが、矛盾は感じたはず。 現在の4旬「40歳山子」は、主導DNA「龍」の自己確立。 変剋律30年が始まり、苦労して創作をする能力が頂点に達し、受賞。 今後は5旬「50歳灯亥」は、DNA「牽」の名誉。 むろん不名誉もあり、それも糧になる。 6旬「60歳陽戌」は、DNA「車」の多忙。 危険な目に遭うことでも、才能は磨かれる。 7旬「70歳草酉」は、DNA「司」の干合で地道というより欲目。 8旬「80歳木申」は、DNA「禄」の天剋地冲。 晩年の木性強化だが、金銭物質にこだわりすぎると、 衝突が多いだけに危険な状態になる。 ところで、藤井は04年(木申)のDNA「禄」の天剋地冲年に結婚しているが、 第一子男児(15-0210/灯巳)を得たのは、11年後の今年(15年/草未)である。 意図的につくらなかったのか、別の理由によるものかはともかく、 共通干のない目上酷使の子丑天冲殺の誕生は、脅威であろう。 子供というのは結婚して程なく出来るのが自然。 さすがに11年はかかりすぎで、藤井が年上命の午未天冲殺にも関わらず、 夫人が年下なのであろう。 時間がかかっただけに、月支「寅」VS日支「巳」の優柔不断な害持ちだし、 自身の231点に比して、総エネルギー302点は重荷だろうし、 守護神金性は20点と僅かだし、 稼働力や配偶者成分を示す水性ゼロ(DNA車/牽なし)は、 気を付けねば、鈍重になりやすい。 ただし、極端な育て方をすれば、相応な活躍を見せるであろうことは、 初旬から「2歳灯丑/12歳陽子/22歳草亥/32歳木戌」の 40年間の10年運天冲殺を得て、 さらにはその後「42歳雨酉/52歳海申」の宿命にない水性廻り。 なかなかのものであるので、自然界からの預かりものと考え、 親が過度の期待をかけるのではなく、繊細な感性を活かした、 親とは異なる創造力を極端に発揮させるべきであろう。 それは藤井が理解に苦しむような世界であるので、 衝突をせぬように、そして過度に密着せずに過ごすべきである。 なにしろ共通干のない害毒の関係なのだから、共倒れだけは避けたい。 さて、藤井は主導するばかりか才能になる創作能力に技術力であるため、 とてつもない早さで入力が可能で、通勤時間を有効に使い、 制約を見事に活かしきったので今があるのだが、 当然のように雰囲気はライトで、 ほぼ平易な文章に抵抗は感じないが、あまりにもあっけない。 藤井が危惧するような問題は確かに将来の課題には違いないが、 さすがに東京五輪以前に、ここまで我が国が汚染されることはなく、 しかも、描かれているのは東京と横浜の一部で、世相が見えてこない。 13年(雨巳)からは、この国は陰の時代を向けて、陽に恩恵を受けているのに、 そして、17年(灯酉)から春の賑わいを見せるのに、 いくら創作上の世界とはいえ、 藤井の読みは完全に的を射ておらず陳腐となる。 また、勤務していた会社も害年(13年/雨巳)からだったようで、 14年(木午)の条件なし天冲殺の夢の中であっさり辞めてしまい、 喰っていけると勘違いしたのか、フリーでの活動を自慢している。 日本SF大賞は少しだけのご褒美というよりは、お試し。 本物の「龍」主導は、現実をころころと変化させずに、心の次元を上げる。 己の器を知っていれば、それも出来たろうが、 単に放浪者が一過性の夢の中で舞い上がっただけ。 来年(16年/陽申)の受動的天剋地冲年には、 何か思い知らされるような事態にも陥るかも知れぬが、 さして強くはない「鉄」が継続できていないので、 次の加工は、鉄くずにならぬようも精進してもらいたいが、 おそらくは、ある程度は息子の運を利用してなんとかするのだろう☆ |
■2015年07月14日(火)宝卯 |
井上真偽○恋と禁忌の述語論理の強烈な裏切り |
○14年(木午)のDNA「牽」の10年に一度の名誉がテーマの 木性強化干合年だった12月05日(鉄戌)の、 年干支「鉄午」の大半会と、年支「午」月支「寅」のからむ 三合会局ながらDNA「調」の害日に、第51回メフィスト賞を受賞した 井上真偽(90-0214/畑酉※)の『恋と禁忌の述語論理』が、 守護神火性月(灯丑)内の、01月07日(雨未)のDNA「禄」日に上梓された。 同作は、やたら数式めいた論理をふりかざす、アラサーの叔母にして、 希に見る美しさを兼ね備えた天才数理理学者に、 大学生の甥が、既に名探偵が解決したはずの いくつかの事件の真相を証明してもらうために、 北関東の田園地帯や湘南にある叔母の住まいに足繁く通う謎解き物で、 美女の師と、その弟子のイケメン甥っ子の 高度な理論を大ぶりする掛け合い漫才みたいなものかと 当初はたかをくくっていたが、仮にもメフィスト賞を受賞するような作品が、 そんな子供だましではあるわけもなく、 どうやら解決したはずの殺人事件は蒸し返されるは、 九回の裏で同点に追いついて、さらに奇蹟の逆転みたいな代物だと 最後の最後に気づかされる。だからこそ、メフィスト賞なのだろうが、 それをすっかり忘れてて、読み始めると、理論の羅列はともかく、 いささか淡泊なライトノベル並み。最後の荒技が濃いからこそ、 序曲は軽くしたのだろうが、それでも、掴みとしては、少々迫力不足。 せいぜい年上女性好みの若者や、若者好みの女性にしか感情移入すらできまい。 論理を数式にしたとはいえ、それは一般人まで届かない。 唖然とする最後まで読み込む勇気があれば悪くないのだが(笑)。 真実は、演算できるそうだしね。工夫は凝らされているけれど。 神奈川県出身で東京大学を卒業し、職業フリーターを自認している井上は、 DNA「玉」冲殺主導で、家系や血の犠牲はつきもので、 だから主人公も叔母のおもちゃ。 母親や組織の何らかのトラブルを肩代わりさせられかねないので、 本来は距離をおいて、せいぜい遠目に観察するだけ。 妙に旧い発想にとらわれやすい面もあったり、 常人が関わりたくないような因習等にも取り憑かれやすいだろう。 才能はこの「玉」。冲殺されているため、ヨレながらも活かす。 それで、ミイラ取りがミイラになるが、 そもそも責任感はないので、下手に関与して疲労するのだから、 妙な学問をふりかざすことに、気持ちを捧げるべきだろう(笑)。 技術力はあっても、実生活で役立ちにくい感覚だ。 「玉冲+貫」は、その場その場を最もらしく口先でやり過ごす。 「玉冲+鳳」は、話が脱線しやすいが、悪気なし。 「玉冲+調」は、真っ当な常識にはとらわれず。 「玉冲+石」は、何が何でも定理ありき。 「畑+玉冲+寅月」は、幸運と災禍を行き来するもので安定せず。 「午」年生まれ「畑酉」は、基本は受け身。 宿命の特長は、初春午前四時頃のまだ暗くて 視界の悪い盆地の駅舎前の広場だが、何処に出かけるのか不明も、 僅かながらも妙な利用者も集まってくる。 総エネルギー189点で、どこかチャラチャラした軽い乗りは、 ざわめく「畑」の生月冲殺ならではのもので、土性90点は、怪しい魅力を放つ。 木性16点と稼働力は今ひとつなため、フリーターなどと言っていられるが、 曲がりなりにも東大に入れたのは、 水性ゼロ(DNA禄/司なし)の引力本能の無さを 究極に使った無限大の強欲さの証し。 むろん冲殺されているとはいえ「玉」なのだから、 その気になれば、変化球にも充分対応可能で、勉学は得意。 まして、年支「午」VS月支「寅」の半会は、 やる気満々なうえに、異様な火性を増殖させて、理解可能。 とはいえ、世のため人ために役立つ機能満載とも言えず、 限られた人に発信するのが似合いか。 年干支の「鉄午」は、甘やかされることなく、 孤独に耐え、自分に厳しく生きることで成功する。 月干支の「山寅」は、お世辞や飾り事は苦手も、 壮大な目的を実現する長たる器ながら、恥をかいてまでは生きていけない傾向。 そして日干支の「畑酉」は、美しくきらびやか。 土台をこさえて着実に人生行程をすすめるもので、 貧困やどん底をバネに伸びていくが、形にこだわりやすい。 干支番号構成は、07-15-46で相応に広い領域を保持するだけに、 舞台設定もあれやこれやと華やかだが、あとは体力勝負(笑)。 後天運は、初旬「7歳畑卯」が、独立心旺盛なDNA「貫」の10年運天冲殺。 日干支とは納音もあるので、流れに乗れば、 あるいは、何かを犠牲にすることが出来れば成功運型。 小学生から運気は稼働したはずだが、小賢しかったかも知れぬ。 現在の2旬「17歳鉄辰」は、DNA「調」の独創性。 偏った生き方を選択していれば、他人とは異なる次元の何かを形に出来る。 ひとまず東大に入ったことであろうか。 そして、定職につかず、フリーターを気取り、 高校生からの目標だった、作家への道に脚を踏み入れたことか。 ただし、持続できるかは、実家にはいないことだ。 家系にかかわらない、いったん就職をすることだよ。 この後は3旬「27歳宝巳」はDNA「鳳」の豊かな伝達本能。 遊んでしまわねば、宝石をちりばめたよう作品の数々を世にだす。 4旬「37歳海午」は、ありえない水性のDNA「司」となり、 5旬「47歳雨未」も、ありえないDNA「禄」の水性の20年で、 遊び倒さねば、それこそありえない財を得ることなるだろうし、 (爆発的に売れる可能性大ということだ) それを自分の実力と勘違いせずして、社会還元できれば、 次元があがり、作品にも彩りもでよう。 ただし、強欲の極みには、その後はなく、 6旬「57歳木申」は、DNA「牽」の名誉。 7旬「67歳草酉」は、DNA「車」でその結果の多忙。 8旬「77歳陽戌」は、年支「午」に月支「寅」のからむ三合会局ばかりか、 主導DNA「玉」自己確立と害まであるのだから騒々しい晩年。 冲殺されていても「玉」は、古典的スタイルを踏襲する。 ホームズがいればワトソンもいるので、 アラサーの聖母のような慈愛に満ちた女性がいれば、 三親等のイケメン大学生が控える構図はわかりやすい しかし、事件は現場で起きているのに、現場にはいけない。 その裏に隠された事実は明かされる。なんじゃこれ。 でも最後には、主人公は学ぼうとする。 彼女に教えを請う。知識を目一杯吸収して、 彼女が立つような高みを目指そうは、悪くない。 ま、真実は演算できるか知れぬが、 さて、続編があるなら、この後の展開は相当高度さが期待される。 なにしろ、これでかなり手の裡をかなり明かしたからね。 引き出しはあるんだが、あとはない水を使えるか否か。 自己顕示欲を満たすために、人生はあるわけではないからな☆ |
井上真偽○90-0214※午前四時前生まれ |
畑山鉄灯 酉寅午+7 調石鳳玉貫(玉冲殺主導) 木性(16)火性(45)土性(90)金性(38)水性(00)/総合189 寅卯生月冲殺/天冲殺(7歳畑卯) 初旬条件あり(日干支を納音)/主導DNA三合会局害(77歳陽戌) 木性脆弱/土性過多/水性ゼロ +7歳畑卯/17歳鉄辰/27歳宝巳/37歳海午/47歳雨未/57歳木申/67歳草酉/77歳陽戌〜 |
■2015年07月18日(土)草未 |
栗山圭介○居酒屋ふじの時代は終わった |
○日本国が陰の時代に入った83年(雨亥)に、 東京の目黒区蛇崩に一軒の店が開店した。店名は「居酒屋ふじ」。 決して上品とはいえない強烈なキャラクターの「おやじ」と、 小気味よい包丁の音で彼を支える料理担当の「お母さん」が、 二人で早朝五時まで営んでおり、胃に優しいメニューを求め、 夜な夜なと業界人をはじめ人々が集う賑やかな店。 そこには中日ドラゴンズの立浪和義(69-0819/陽寅)が、 二千本安打を達成したバットが飾られている。なぜ、ここに。 本書では、アルバイト帰りにふと訪れた、 売れない役者の主人公が見聞きしたという設定の 下戸なのに酒を売る「おやじ」の武勇伝の記録。 どこからどこまでが、真実か作り話か線引きが出来ぬほど、 破天荒にも、戦後と昭和とバブルと平成を生きぬいた男の 聞き書きとも言える「はなむけ」の物語で、 なさそうで、ありそうな、路傍のおやじが生きた八十余年の軌跡。 壮絶な人生の正体は、誰にも愛された午未の生月冲殺の野人で、 ターボ運付きあたりであったか(想定は鉄寅)。 ご本人は、度重なる癌の転移で、 昨年(14年/木午)のDNA「禄」年の11月(草亥)の 夢の中の干合支合月と思われる時期に、冲殺範囲を持たれながらも、 恐らく守護神方向の木梨憲武(62-0309/陽午)と 同じく守護神方向の作者の栗山圭介(62-0728/灯卯)に看取られて、 三時間の逢瀬ののち、旅立たれたことには合掌。 そして、作者の守護神干合支害日だった03月17日(海辰)には、 『居 酒 屋 ふ じ』が、上梓されたので解説する。 岐阜県関市生まれ。国士舘大学体育学部を卒業し、広告制作、 イベントプロデュース、フリーマガジン発行などをしながら 「居酒屋ふじ」に通っていた栗山は、 当時は東京都目黒区在住で、現在は東京都世田谷区在住と思われ 「鳳」主導は、少々度が過ぎる遊び人。 中庸精神を発揮し、描写することが才能の「鳳」だから、 苦悩は少なくない人だが、まずまず燃焼していると思える。 「鳳+玉」は、ひとまず気配を消して、周囲に聞き耳をたてる。 外側「玉」は、一見寡黙で言葉少なめというところだろう。 自分に突っ込まれるのは苦手だが、他人の話には大いに興味あり。 旧い物をこよなく愛し、むろん人生の先輩には敬意を払う。 「鳳+龍」は、内面の葛藤は激しく、消耗しながらも、 新しい世界を構築していく才能あり。 「鳳+牽」は、温厚で普段は流されやすく、 お天気屋という感もあるが、役割なり名誉を与えられれば、 見違えるような、キレのある動きを見せる。 「鳳+貫」は、時代の波に乗っているようで、存外不器用で急げず。 「灯+鳳+未月」は、奇抜でアイデアに富んだ生き方をする。 「寅」年生まれ「灯卯」は、待ち運。 待っていれば、何とかなるので、自分で動かないが鉄則。 主人公の舞台俳優だって、その線で描かれている。 宿命の特長は、晩夏午後2時頃の小さな干潟なみの湾なのに、 どういうわけか、灯台が港内にツインである状態。 総エネルギー210点は、そこまで強烈ではないが、 火性72点の二基の灯台の火力に、水性12点は圧倒的に弱く、 たとえば友人同士で異性を張り合い、 やがて友人関係のようなものに落ちついたりとなる。 (干合木性天干一気の一体化と落ち着き) また地支も、年支「寅」と日支「卯」は木性で、 これに月支「未」と日支「卯」が半会すれば、 オール木性となり、天干火性の燃料にもなるが、 時間の経過と共に、干合木性天干一気にじわじわと、 攻めてこられれば、全て木性に化して、 仲間と一体化して、林や森のような姿に化すものである。 さらには、金性ゼロ(DNA禄/司なし)は、地道さ感謝奉仕がないので、 語り手の役者の気持ちは理解できようと、 あるいは「おやじ」さんに感動することはあっても、 どこか覚めたようでもあり、掴みどころなし。 焚き火やら灯台として、最大級の燃焼を目指せば、 一気に燃えさかることも可能だが、なにぶんにも斜に構えたところもあり、 ともかく優しくないし、夏生まれなのに、暖かくなく、 冷静というか冷ややかな部分もあり。真面目にやるなら徹底すべきだし、 脱線しつくしてバカ騒ぎも似合うのだ。 年干支の「海寅」は、創造力なりの能力は桁違いだが、自分が一番だと勘違い。 月干支の「灯未」は、外見より内面が熱く、一言言わぬとすまない性癖。 そして日干支の「灯卯」は、香木の例えあり、 男でもかぐわしいが、くすぶりやすく、まるで線香花火か、 蚊取り線香なりで、通常は時間がかかる。 余程の事態に陥れば、一気に動く、常にロマンを追い求めるもの。 干支番号構成は、39-44-04で西方と東方のさほど広くない領域。 そこが『居 酒 屋 ふ じ』なのかもしれない。 後天運は、初旬「4歳山申」は、DNA「調」の人見知りの人生。 年干支「海寅」を天剋地冲するため、 通常の倍くらいの成功運型の可能性はあり。 2旬「14歳畑酉」は、主導DNA「鳳」の自己確立と対冲。 そこまで真剣に勉強したとは思えずも、楽しいひととき。 3旬「24歳鉄戌」は、DNA「司」の10年運天冲殺の支合。 ありえない金性成分が出現して、一気に経済活動に入るが、 年支「寅」の半会で急激に人生が動くも、 そこは遊びの延長だし、彼なりの戸惑いや苦悩もあったろうし、 この後半で「居酒屋ふじ」に出入りするようになる。 4旬「34歳宝亥」は、DNA「禄」の感謝と奉仕。 同様にありえない金性の10年運天冲殺で、年支「寅」は支合で直感は冴え、 月支「未」と日支「卯」の半会を伴う三合会局は、 経済活動も頂点に達したが、感謝や奉仕がないと持続せず。 5旬「44歳海子」は、DNA「牽」の干合で役割発揮。 月干と日干の干合で、進み行く世界と共に自身も次元を上げて成長する。 次元が低いと異性を追い回すだけだろうが、 己でしか出来ぬ役割を果たすことで消化。これが、本作であったはずだ。 来年(16年/陽申)から始まる6旬「54歳雨丑」は、 DNA「車」で単に多忙や危険。 気忙しく細かい仕事を担うだけで、労苦はつきもの。 気を付けねば消去されかねぬ時代だが、なんとか乗り切れば、 7旬「64歳木寅」はDNA「玉」で、8旬「74歳草卯」はDNA「龍」、 灯火にとっては願ってもない安泰期で悠々自適も可能であろうし、 本格的ターボ運(子丑天冲殺廻り)も始まり目立って至福。 栗山は「おやじ」さんに言わせる。 「要するに俺は悪い見本なんだよ。だから、こういう生き方だけは すんじゃねえぞという教育をしているのだ」と。 正直、下ネタ大好きの「おやじ」さんの性癖には辟易するが、 その貪欲なまでの生きざまは称賛に値するし、脚色もさほど多くはないだろう。 「落ち込んでいた客が元気になるっていうのは 世界共通でいいことだ。グゥフフフ」は、正義の使者(笑)。 それに「おやじ」さんの最初の結婚で生まれた「ふじ子」が、 また逞しく頼もしく、でも「おやじ」さんより先に逝ってしまって悲しいが、 彼女がろくに面倒も見てくれなかった実の父親が収監されていた時に、 僅かながら面会にきたり、その後銀座のホステスでトップになり、 シングルマザーとなり、子の面倒を「おやじ」さんに頼み、 巡りめぐって家庭料理「ふじ子」の誕生までたどりついた下りもわくわくした。 銀座帰りの客のために、朝五時まで営業し、高級料理ではない、 胃に優しい「お母さん」の手料理をふるまうに至った 「深夜食堂」誕生秘話も感動ものだ。 何よりも良いのが芸能人が頻繁に訪れる繁盛店だったようだが、 具体的な名前が殆ど出てこないのも、飾らず好感が持てるし、 このあたりは金性という優しさがないわりに、 栗山も配慮をしているのが、感服する。 そして、広告人ではなく役者を主人公にしたのも、正解。 立ち寄りたくても、もう存在しない店。 でも、きっと関わりのあった人には、忘れられない場所だったのだと思う。 我が国は83年(雨亥)から陰の時代に入り、 30年たった13年(雨巳)からは、陽の時代に戻った。 だから『居 酒 屋 ふ じ』も役割を終えたのだ☆ |
栗山圭介○62-0728 |
灯灯海海 卯未寅+4 牽貫龍鳳玉(鳳主導) 木性(86)火性(72)土性(40)金性(00)水性(12)/総合210 戌亥天冲殺/天冲殺(24歳鉄戌/34歳宝亥) 初旬条件あり(年干支を天剋地冲)/主導DNA(14歳畑酉) 三合会局(34歳宝亥)/変則方三位(54歳雨丑) ターボ運(準を含む・44歳〜) 干合木性天干一気/天干一気破格(44歳海子) 地支半会木性一気格的/全木性格的 木性過多/火性過多/金性ゼロ/水性脆弱 +4歳山申/14歳畑酉/24歳鉄戌/34歳宝亥/44歳海子/54歳雨丑/64歳木寅/74歳草卯〜 |
■2015年07月21日(火)山戌 |
大道珠貴○煩悩の子における迷走としょっぱい喧騒 |
○00年(鉄辰)のありえない金性の、DNA「調」の条件あり天冲殺年に、 「裸」が第30回九州芸術祭文学賞を受賞して小説家デビュー。 03年(雨未)のDNA「禄」の半会に、 「しょっぱいドライブ」で第128回芥川賞を受賞。 05年(草酉)の主導DNA「車」年には、「傷口にはウオッカ」で 第15回Bunkamuraドゥマゴ文学賞を受賞をした 大道珠貴(66-0410/畑亥)の、実に4年ぶりの単行本『煩 悩 の 子』が、 干合年だった昨年(14年/木午)に「小説推理」に連載され、 今年(15年/草未)は、主導DNA「車」の半会年ということもあり、 05月24日(鉄子)のありえないDNA「鳳」月(05月/宝巳)の あたかも少女時代を彷彿されるようなDNA「調」日に、上梓された。 同作は、明らかに作者の少女時代を意識したと思われる 1970年後半の九州は福岡の街の郊外に住む、純粋で皮肉で、すねた部分のある 小学校五年生女子の一年間の成長と苦悩を描いたもの。 災難を引きよせる悪目立ちは、本人譲りの諍いのるつぼだろうし、 絵が上手で、ぶっきらぼうで群れることを好まず、 男女を問わず同年代は子供に見えてしかたがないのも、同じことだ。 そんな周囲にズレを感じているが、 まだその「違和感」を上手く言葉にできない。 どういう局面でも腑に落ちないし、落ち着かない。でも、油断はしていない。 ただひとつだけわかっているのは、いまここで間違ったら、 先々鈍くさい人間になりかねないということを意識しているという 素朴なのにまるで大人みたいな視線で描く、哀感漂うのに気持ち良く笑える。 福岡県福岡市中央区出身。福岡県立福岡中央高等学校を卒業。 自衛隊勤務の父親から厳しく躾られた反動か、 バレンタインのチョコを男子に渡し発情しつつも、 12歳で夜尿症になるという経験をしたかと思えば、 とにかく職を探そう、家を出ていこうという思いが強く、 早く大人の女になろう、経験しようと小学生からお洒落を始めて、 中学生になったらセーラー服を着てるのにもう化粧をし、 高校に入った途端に、バイクに乗って、水商売に入るという その時分には家族からも呆れられ、 隣近所からも不良と呆れられていた過去を持つ大道は、 神奈川県鎌倉市在住で、DNA「車」冲殺主導で、 束縛嫌いのマイペースで単独行動。 他人と衝突してばかりも、紆余曲折を経ながらも煩悩を極める。 「車冲+貫」は、直情で妙な動きをするが、理解できぬものではいない。 「車冲+牽」は、集団行動不得意で、繊細ではないものの、格好つけしい。 「車冲+玉」は、考えたことを変化球な味付けをして表現する。 「車冲+司」は、後先考えぬように見せて、それなりの計算をしながら動く。 「畑+車+辰月」は、落ち着きがなく、老成しても危うい行動力。 「午」年生まれ「畑亥」は、内外シーソーで公私共に幸福は望めない。 宿命の特長は、晩春午前八時頃の「しょっぱい」港町。 慌ただしく船や人の出入りがあり、活気のある商売が行われているが、 金性ゼロ(DNA鳳/調なし)の休息なしは、観光させるわけでもなく、 その場でさばいて食べさせることもさせずに、 ともかく商品を流通させる戦場なみなだけで、 内外シーソーでもあり、そんな余裕はないのが、 徹底していれば、潔くて作家にも申し分ないだろうが、 下手に一般人相手に愛想を向けてしまうと、失敗もする。 年干支の「陽午」は、若い時に苦労がないと、 人生終盤へ向け不幸になるヒノエウマで、他人の運を喰う。 月干支の「海辰」は、頭の回転が早いさめたムードで、芸術志向あり。 そして、日干支の「畑亥」は勝負強さと身体的霊感を備えたような、 過渡期に存在感を発揮する、平凡を好まない度胸あり。 反逆児であり再建屋であり、好き勝手に生きてこそ、成功しやすい。 干支番号構成は、43-29-36で軸は南方だが、 ほぼ西方領域で、動乱期は活き活きしていたのであろう。 後天運は、初旬「2歳宝卯」が、DNA「鳳」の半会で、 ありえない金性の出現に結果が伴う流れで、伝達本能強化で、 好きな絵心を活かして、漫画家になろうと思い描く。 2旬「12歳鉄寅」は、同じくありえない金性のDNA「調」の支合で、 少女趣味と反抗心全開となり、 辰巳天冲殺らしく、生活基盤を確保しながら、はみだして行った。 表現力もないのに、16歳で劇団にも入っていたのも、この時代。 この20年は、ありえない遊びに翻弄され、 本来の姿を見失っていた可能性大だが、その反動で引きこもりも経験し、 父母が離婚し「お前が家庭を壊した」と言われたらしいが、 大道の宿命には、母親の「陽」は年干にあるが、 その干合相手の「宝」も、陰陽関係の「鉄」もないのだから、 父親とは縁がなかったのかもしれない。 3旬「22歳畑丑」は、DNA「貫」の独立機運。 博多でエステティシャンをやったり、 東京に出て、いろいろなバイトをやったり、 先物取引の会社で経理とかもやったり、 世の男共がどんな仕事をして妻子を養っているのかを探求した。 4旬「32歳山子」は、DNA「石」の変剋律で人間関係の苦悩で、 才能を磨くことになり、 「小説家にならないと、あとは死ぬしかないなと思い」と 作家を目指し、あれよあれよとデビューしたが、 そこには、それまでに体験した人生の苦さが役だったはず。 現在の5旬「42歳灯亥」はDNA「龍」の改良改革で、 忌み神月干「海」が「木」となり、進み行く方向性の変化ありだが、 次第に作品の発表ペースが落ちてきたのは、 夢や年下の場所が、異性成分の「木」に変化し、 内外シーソーにもかかわらず、若い男に入れあげたのかもしれぬ。 間違いなく特定の男の存在があるはずだ。 鎌倉に引っ越したのもこの時期なので、ほぼ間違いあるまい。 今後は6旬「52歳陽戌」がDNA「玉」で苦悩。故郷を思いやるのが、 はたまた旧い何かにとりつかれるのかは生き方次第だが、 年干支「陽午」の大半会もあり、正気に戻ればピリッとするのだろう。 7旬「62歳草酉」は、主導DNA「車」の自己確立で稼働力があがり、 8旬「72歳木申」は、NDA「牽」の害で不名誉。 私的面でのツケが廻ってきたという感じであろうか。 大道は「私は、小さな頃からずっと死が怖くて、怖くて。 今でもその恐怖は続いているんですが、死の恐怖を抱えながら生きていくには、 作家という職業が一番合っている。 死を考えて、その死を書いてお金をもらって暮らしていくことができる。 循環がいい。今は書くことが、ヒリヒリ痛いような苦しみもありつつ、 楽しいです。この楽しみは一生続くという予感がします」 なんていうコメントをしているが、 ぬかるんだ「畑」とはいえ、刺激されることがないと辛いのだし、 それは、あながち見当違いではない。 しかし、ならばこの四年間はいったい何をやっていたのか。 鎌倉の街は、漁港みたいな宿命には近いものだが、 遊ぶのではなく、そこは仕事をしてこそなのだが、情けない。 特に生月冲殺としては、 忌み神でも12年(海辰)と13年(雨巳)の条件あり天冲殺二年に 稼働しなかったのは、あまりにも無惨すぎて、笑えない。 自尊心がない、働かない「畑」は、稼働しないゴミ捨て場ではないか(笑)。 これから気づいて、大道の逆襲が始まることを期待したい☆ |
大道珠貴○66-0410 |
畑海陽陽 亥辰午-2 玉司牽車貫(車冲殺主導) 木性(40)火性(45)土性(67)金性(00)水性(57)/総合209 辰巳生月冲殺/変剋律(32歳山子/42歳灯亥/52歳陽戌) 主導DNA(62歳草酉)/干合支害(72歳木申)/内外シーソー 土性過多/金性ゼロ -2歳宝卯/12歳鉄寅/22歳畑丑/32歳山子/42歳灯亥/52歳陽戌/62歳草酉/72歳木申〜 |
■2015年07月25日(土)海寅 |
中島京子○長いお別れは理由なく訪れない |
○父はフランス文学者であり、故人となった中央大学名誉教授。 母もフランス文学者で明治大学元教授。 姉は海外生活経験もあるエッセイストの中島さおり(61-0321/雨丑)で、 03年(雨未)の、DNA「鳳」年の守護神年に、 作品に見合った文学賞がなかったので、 出版社に持ち込んだ「FUTON」で小説家デビュー。 10年01月(未だ09年畑丑の対冲年の終わりの灯丑の天剋地冲月)に 後に映画化もされた「小さいおうち」で、第143回直木三十五賞を受賞、 14年(木午)のDNA「司」の支合年に、 「妻が椎茸だったころ」で第42回泉鏡花文学賞を受賞。 15年(草未)の主導DNA「禄」年になり、 「かたづの!」で第3回河合隼雄物語賞受賞をした 中島京子(64-0323/宝未)の『長 い お 別 れ』が、 05月30日(陽午)の干合支合日に、満を持して上梓された。 「長いお別れ」といっても、 レイモンド・チャンドラー(88-0723/草未)ではなく、 むろん私立探偵フィリップ・マーロウは登場せず、 せいぜい祖父の入れ歯の在処を推理した孫が冴え渡る頭をはたらかす程度。 少しずつ記憶を失くして、ゆっくりゆっくり遠ざかって行くことを 米国では、柔らかく切なく、こんな表現をするらしい。 本来の意味での「ロング・グッドバイ」の物語。 中学校の校長や図書館館長を勤め上げ、 悠々自適の老後を送ってきたはずの男は、 ある日同窓会に行こうとして家を出たものの、 途中で目的を忘れ家に戻ってきた。 異変を感じた妻は、夫を病院へ連れて行き、 初期のアルツハイマー型認知症が発覚。 その後、緩やかに進行していった症状は、 夫がまるで幼児のように意固地になったかと思えば、 「先生」と声がけをされればスイッチが入って、動きだす。 三姉妹との距離が、遠のいたり、近づいたりする日常は、 失礼を顧みず申せば、笑えない頁がないほど、 当事者でない読者は腹を抱えてしまうだろう。 むろん「先生」は、中島の父でもあるはずだ。遊園地での迷子との遭遇、 徘徊したあげく教え子との偶然の出会い、 友人が亡くなったことさえわからず弔辞さえ読めぬ哀しさ。 時々、奇跡的に成立する会話も、滑稽でさえある。 家族への愛着を残したまま記憶だけを少しずつ失い 死へと向かわねばならない「長いお別れ」のような病気。 認知症を患った父を愛と奮闘で送りだした10年間の 哀しいことでも、何故か明るい気分で描かれたもの。 認知症をテーマにして、これだけ優しい話になったのは、 一にも二にも中島の主導DNA「禄」の威力。 著者の父親は13年(雨巳)の守護神年に亡くなっているが、 おそらく姉妹間のやりとりや母親の微笑ましい慌てぶりなど、 ある程度の経験があってこそ、良き作品に仕上げられたのだろうし、 作者のじみじみとした感謝も随所に反映されていると感じられるが、 その原因の一端は、この一族の因縁であることに、 果たして中島は気づいたのだろうか。 最後のオチは「おいおい・・・」と、ずっこけかねないという少年の感傷。 意味のない、お別れなんてないものね。 東京都杉並区下井草生まれ。埼玉県和光市を経て、 高校までは東京都八王子市で育ち、 その後は東京都中野区を経て、現在は東京都文京区在住と思われ、 86年(陽寅)に、東京女子大学文理学部史学科を卒業後、 早稲田国際日本語学校で事務、その後ライターを経験し、 主婦の友社に誘われ、「主婦の友」編集部を振り出しに、 「Ray」を経て「Cawaii!」の創刊に立ち会い退社した中島は、 DNA「禄」主導で、どんな場でも特別意識の強い自己顕示欲を発揮。 才能は主導するだけに、この「禄」で質が高くなると、 奉仕と感謝の心が磨かれるわけだし、それをテーマにした生き方が望まれる。 「禄+玉」は、計算して計算して文章を編む。 その心は、まるで母親の愛のごとく優しく雄大である。 「禄+龍」は、直情径行で、はた迷惑。 思い立ったら、やみくもに行動。そこがまた売り。 「禄+司」は、身内のこととなると、自制心を期待出来ず。 親やら姉やら、姪や甥らを調整したりで、先は読まない。 「禄+車」は、何かに縛られるのを良しとしない自由人。 「宝+禄+卯月」は、適職にたどりつくまで時間を有するうえに、 異性の裏切りに遭いやすい傾向。 気ぜわしさが、かえって墓穴を掘りやすいのだ。 「辰」年生まれ「宝未」は、待ち運。だから、お別れまで結果的には辛抱する。 宿命の特長は、仲春午前六時頃の朝の食事に使用する道具。 バターナイフなり、果物ナイフであり、なくてはならないものだが、 いささか切れ味は鈍く、そこまで貴重品ではないため、 庶民性が売りになり、手入れが行き届かぬ恐れ。 年支「辰」VS月支「卯」の害は、出だしは躓くものの、 月支「卯」VS日支「未」の半会があるので、 先に失敗するからこそ、成果も手にする。 総エネルギー231点は、それなりだが、主導する木性が106点と極めて強く、 知らずのうちに金銭物質が寄り添ってくるものの、 自身の金性は僅か14点しかないため、 経済優先や家族のことを気にし出すと重荷。 また守護神水性も同じく20点と希薄で、 遊び心で磨くことには長けていないので、 (むろん、他者を非難するまで手もまわらない) 作家として表現するには、何事も真面目に取り組むしかない。 様々な意味で財産は多いが、それを使いきっているかは未知数。 表向きの害と「玉」は、旧きものに取材し、 内側の半会と「龍」は、庶民的な表現力でまとめるというもの。 年干支の「木辰」は、出しゃばり派手好きながら、渋い印象。 根気強さはあるが、熱中すると周囲が見えなくなる様相。 月干支の「灯卯」は、心配症で燻りやすく、過度のロマンを追い求める傾向。 そして日干支の「宝未」は、用心深く懐疑の念にとらわれるものの、 不言実行の単独行動を得意とし、成功か否かの極端さを持ち、 成功した暁の財運が保証される運型で、 直木賞は自然界から与えられるべくして、与えられたもの。 厄介事を引き受けたり、誰かの世話をすることで、 安定した人生が見えてくる誠心誠意の人であろう。 干支番号構成は、41-04-08で西方から東方へ伸びる少々狭い範囲。 従って、与えられた使命に沿った仕事をすべきであり、 冒険をするのではなく、日本の家族について書いて行くのが正しいのだろう。 後天運は、初旬「6歳陽寅」は、DNA「牽」の役目役割を与えられる。 年支「辰」VS日支「卯」の害を軽減する賑やかな春の方三位は、 中島家の一員としての存在誇示であろうか。 まどみちお(1909-1116/鉄辰)との優秀な絵本との出会い。 そして、姉との出版社ごっこ。 両親がフランス文学者で、本に親しむ環境はあったが、 特に早期に稼働する運型でもなく、埋もれていた時代。 2旬「16歳草丑」は、DNA「禄」の主導DNAで引力本能全開の天剋地冲。 自己確立がなされ、一人暮らしをしたり、小説を書きたいと意識したり、 人生が180度ガラリと反転して、大人として稼働しはじめた時期。 いったん就職もするが、そこが倒産してしまい、 大学時代から手を染めていたライターの世界へ。 3旬「26歳木子」は、DNA「司」の害で生活苦。 誘われて入社した主婦の友社を辞して、 条件なし主導DNA天冲殺(95年/草亥)明けの、 96年(陽子)の60年に一度やってくる、 その気になると手ひどい裏切りに遭遇する干合支害年に、 インターンシップ・プログラムスで渡米しているが、恐ろしいにも程があり、 まるでたった一人で討ち入りするヤクザのごとく(笑)。 「もう自分は書けないんじゃないか」という マインドコントロールはとけたそうだが、 それは組織にいながらにして出来ねば本来の道ではない。 97年(灯丑)の天剋地冲年にほうほうの体で帰国するも、 またフリーライターに戻るのだから、さすがにレベルは低い。 さすがに生活にも困窮したであろうが、悪い経験ではない。 そして迎えた4旬「36歳雨亥」は、見違えるほど活き活きとした ここから始まるターボ運(子丑天冲殺廻り)付のDNA「鳳」の 守護神10年運天冲殺半会に入り、以降は何をしても目立つ。 その守護神重なりの04年(雨未)には、絵に描いたようにデビュー。 この10年の最後には、ついには直木賞作家にまで昇りつめたわけである。 現在の5旬「46歳海戌」は、DNA「調」の独創性が強調される 同じく守護神水性の10年運天冲殺で、 年支「辰」VS月支「卯」の害も切れる、まさに珠玉の時代。 月干「灯」が干合されると「草」になるため、 さらに引力本能が重厚になり、いわゆる売れっ子である。 この後は6旬「56歳宝酉」は、DNA「貫」。 同じく害切れだが、滑らかに飛翔した 20年間の10年運天冲殺を抜け、やや意固地になる恐れ。 この時期は、言葉は悪いが毒にも薬にもならない作品になる予定。 7旬「66歳鉄申」は、DNA「石」の仲間付き合いや妥協。 8旬「76歳畑未」は、DNA「龍」の改良改革で、埋もれるという意味のお別れ。 帰り道は忘れても、難読漢字はすらすらわかる。 妻の名前を言えなくても、顔を見れば、安心しきった表情をする・・・。 中島の父もそうだったのかもしれないが、誰しも認知症になるわけではない。 まず、技術面から解説すれば、日干「宝」を生じる「山」が母親なので、 これは年支「辰」内にあり、その配偶者成分の「雨」になる父親も、 年支「辰」内にあるので、月支「卯」との害毒内に冒されている。 寄り身すれば「宝」の中島にとって、「雨」の父親が守護神。 戌亥天冲殺だから、はみだして一人暮らしもしたが、 DNA「鳳」の子供みたいになった父親も、また守護神方向であり、 フランス文学者の父親は、誇りであり神様みたいな存在なのである。 認知症は、時間がかかる。 これもDNA左端「司」を見れば、時間をかけて蓄積しながら、 家族にお別れするという意味では説明がつく。 次に、誰しも認知症になるわけではない。中島のような害持ちは危ういし、 何かの成分が全くないバランスを崩した宿命も、 よほど精進をしていないと危うい。そして、あとは血の問題。 中島も姉と二人の姉妹で、物語は三姉妹。 このように、子の性別が偏るのは、逆縁なり、親の結婚に問題があった証し。 こういった人達が、完全燃焼をしつくさない人生を送れば、 認知症になりやすいのは疑う余地なし。 物語の一家も、娘達は誰一人親と同居していないばかりか、 主人公は定年退職後に、趣味の世界以外にこれといった役割もない。 まるで、どうぞ認知症になってくださいと言わんばかり。 こういう流れで、ありえない成分の年や天冲殺やら害年に、 引越でもしたら、まさにトドメをさされるように、 いとも容易く認知症になってしまう。 認知症を回避するには、大家族で役割がいつまでもあること。 むろん、これは仕事だけには限らず、地域貢献であろうと、 孫子の世話を焼くという使命があれば認知症にもなりにくいのだ。 さて、中島の今年(15年/草未)は、守護神水性強化10年運天冲殺内の 主導DNA「禄」の引力本能年で、この『長 い お 別 れ』は、 文学的評価はともかく、代表作という位置付けである。 この20年間の残されたピークは、18年(山戌)19年(畑亥)の天冲殺二年。 ここいらまでに、さらに作品も産みだされるばかりか、 ドラマや映画などの二次使用により、中島も潤うはずであるが、 それは未来永劫続くわけは絶対にない。 なぜならば、この成功が初旬のない 守護神10年運天冲殺(36歳雨亥/46歳海戌)の賜物だから。 この20年間で能力を遥かに飛び超えた成功を得て、 金銭物質でも潤う中島だが、いかに「禄」主導でもそのままでは、 落ちる時は急速に落ちて、ライター時代のような 不衛生な精神状態になるというか、認知症にもなりかねない。 それを望まぬのであれば、自然界からのお試しともいう、 突発的成功を収めたことに、深き感謝と奉仕の慈愛を実現できるか。 それが中島の才能でもあるのだから、 厳しい老後を迎えたくなければ、自然界からの贈り物に対しては、 自然界に恩返しをしていくべきなのだが、 出来るか否かで、中島の安泰も没落も決まるのだから、 甚だわかりやすいのだが、目立っているのは「憲法改正反対」のみ。 たしかに日本国憲法は改正されるべきではない。 その理由は、我が国(47-0503/海午)が、せっかく動乱期も終わり、 習得期を経て、さ来年(17年/灯酉)から経済台頭期に入るのに、 改正だか改悪だかしてしまえば、 また動乱期からやり直しになるからである。他にはない☆ |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 5 年// 草 未 |
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