★★★ ■小さいけれど、大きく育つヒント。 ★★★ |
★★★運命向上委員会→BEは幸せ発電所○★★★ |
見せかけだけの癒やしより心のDNAで運命を科学する |
○清く正しく美しく//著名人を誉めたり貶したりしつつ自分を磨く☆ |
2 0 1 8 年(山戌)●04月 陽辰 // 移 動 祝 祭 日 |
■04月分一覧 (2018年●目次) |
新井見枝香●探してるものはそう遠くはないのかもしれないの本性(2018_0401) |
櫻田智也●サーチライトと誘蛾灯に潜む罠(2018_0407) |
いしわたり淳治●次の突き当たりをまっすぐ行くと落ちるかも(2018_0409) |
井原奈津子●美しい日本のくせ字 著者のクセのある人生(2018_0412) |
野城亮●ハラサキのタイトルに隠された失笑(2018_0414) |
峰守ひろかず●六道先生の原稿は順調に遅れていますと足踏み(2018_0416) |
関口尚●サニー・シックスティーン・ルールは清流になれ(2018_0419) |
清家あい●保育園浪人と港区議会議員の温度差(2018_0421) |
山岡ミヤ●光点という薄汚れた街の明かりは暗すぎる(2018_0424) |
谷瑞恵●額を紡ぐひとの微かな不穏(2018_0426) |
■2018年04月01日(日)雨亥 |
新井見枝香○探してるものはそう遠くはないのかもしれないの本性 |
○20代後半に偶然みた募集広告により 三省堂書店有楽町店にアルバイトで入り、 契約社員を経て14年(木午)から正社員となり、16年(陽申)、池袋本店主任から 神保町本店営業本部 営業企画室MD販売担当主任を経て、 現在は三省堂書店神保町本店文庫担当として働き 独自の選書眼で新井賞なるもので直木賞にまで対抗している 本人曰く成り上がり書店員の新井見枝香(80-0724/山戌)が、 どういう風の吹き回しか(後述)、 昨年(17年/灯酉)の12月25日(陽戌)のDNA「龍」の改善日に、 『探してるものはそう遠くはないのかもしれない』を 上梓しているので、解説する。 「本を売るのが日本一上手い書店員かもしれません」などと ヨイショされまくって、独自の賞「新井賞」を作ったり、 著者とのトークイベント「新井ナイト」を開催したり、 自らが読んで面白いと思った本を売るための企画を 次々と打ち出したかと思えば、その傍ら、様々な媒体に寄稿し、 そのさして自慢できるとは思えない半生を 臆面もなくエッセイにしてしまった。 書店員の仕事の話、売れる本とは何か、出版界の今後についてばかりか、 GLAY好きや、アルバイト人生で垣間見た世間の裏側などなど 書いてしまえば身も蓋もないうえに、しょうもないと言われそうなので、 未読の方は想像してもらうしかない。 「会社員に向いてない」「結婚に向いてない」 「嘘か誠か。独身、彼氏なし、そんな女のおかしくて少々痛い話。 誰にでもあるどうってことない日常を、 こんなにおもしろく仕上げるなんてズルい!」とまで本職に言わせしめ 早、6刷だというから、世の中わからない。 季節ごとにプリンスホテルに宿泊し、 相応に裕福な会社経営者の娘として、台東区上野に生まれ。 親の金で日本全国津々浦々GLAYの追っかけを続け、 オークションサイトでは高値で稀少品を競り落とす。 芸術系大学音楽学科ではバンドを組んでいたが中退。 現在は東京都東久留米市内にあり、近くに黒目川や地場の貫井スーパーに 野菜の無人販売所があるという10階建ての、 部屋数も多い単身者向けマンションで、 宅配ロッカーもコインランドリーもあって 家賃45,000円という優良物件に居住する新井は、 DNA「石」主導で、とことん「人たらし」。 好き嫌いは別にして、来る者拒まず去る者は追わず。 否、好き嫌いがあるよう見せない。 なので誤解される。苦しみが生まれるが、それを受け入れる。 「石+鳳」は、ガサツさをさらけだす、お喋り。 一見、ざっくばらんに見えてしまうのを隠さないというより 隠すのが面倒になってしまう。「鳳」×2あり、ゆるゆる。 「石+貫」は、独善的で私的面ではなかなか融合せず。 諦めることも少なくないが、ルールを無視した悪さもしないとは言えぬが、 しつこさは「山」ゆえでもある。 「石+司」は、大器晩成で仲間大切。存外質素でもあるが、 その方向は、守護神でもあり、引力本能は結構強力である。 「山+石+未月」は、都会にあって隠居。田舎では派手な行動派。 環境により、色合いを変える、まるでカメレオン。 「申」年生まれ「山戌」は、仲介者。 作家や出版社の思いをくんで、本を読者に届ける。 伴星は「牽」で裏方で、人を表にだす。 洩星は「石」で、共同で始め、 導星は「司」で、自分の意志で終わる。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃の「山」で、 苔むすようなごつい岩が剥きだしで、そこから滝が湧きでている景勝地のため、 遠くから眺めるには誠に見目麗しき存在。 総エネルギー262点はそこそこ雄大で、 山肌を覆う木性が僅か14点しかないので、衣服にはどちらかというと無頓着で、 ユニクロで間に合わせのような下着を買って、 平気で外を出歩いたり、制服は「5号」だと自慢するも、 それは無理矢理着用している上半分だけで 下半身は身体を制服に合わせるような真似も出来ないことはない。 とはいえ木性はあればあるほど、自身の本質を覆い隠せるわけだから、 のらぼう菜、あぶら菜、かき菜、わさび菜、つるむらさきなどの 青物に目がないのは、本能がそうさせるのだろう。 独身で交際相手はないような発言をしているが、 守護神で干合関係の「雨」は手近にあるので、 月支「未」VS日支「戌」の刑はあろうと、 近くにいる異性に気づかない鈍感人間なのか、 選り好みをしているのか、あるいは実は交際相手がいるのに、 それでは売りにならないので、ひた隠ししているだけにすぎない。 「37年生きていれば、言えない恋のひとつやふたつ、 あっても不思議ではない」だの 「書店員は運命共同体だから除外して、出版社の人は利害関係があるし、 作家のほうがすんなり付き合いやすい」とか書いて 実際「主夫となり子育て作家として成功した作家」とは、 上司は付き合っていたと思っていたらしい。 真実はともかく、そういうふうに見える 異性は星の数ほどあり、ちょっと仲良くするくらいは、 それこそ朝飯前な運型には違いない。 そこらは「石」主導らしく、都合の悪い事には口をつぐめる、良い性分。 もっとも金性も多く、趣味三昧、遊び半分であるので、 そちら方面に気持ちがいかないと言われれば、 そうですかと引き下がっておくことにする。 「会社は学校と違って、知らないことは教えてくれはしないんだよ。 自分で知ろうとしないと、知らないままなんだよ」と言われても、 学びの「玉」は宿命にあろうと、熱すぎるから使いづらいが、 死火山でもない限り、「山」に「灯」はつきもので、 なんとなく学習しているように見えたり、似合ってしまう。 年干支の「鉄申」は、マニュアル重視で融通効かず。 役人気質とも言われ、のらりくらりと自己を正当化する傾向。 月干支の「雨未」は、純粋で打算なく真面目で単純といった印象。 ものごとの白黒をハッキリさせたがり、 人あたりよく、一見激しさは見うけられないが、 一度着火すると手がつけられない。 とはいえ順応性もあり、ひとたび好きになればとことん行く。 GLAYやSuGにも、のめりこむ。 そして日干支の「山戌」は、先祖の因縁を引きずって誕生し、 その思いが、なかなか血族に伝わりづらい。 見た目は非常に明るいようでも、内面は繊細陰湿。 経済的に恵まれても、何かの制約がつきまとう傾向あり。 すなわち、自分で自分の立場を悪くするような 私的面が妙にブレーキになっている。 干支番号構成は、57-20-35で北方南方西方で東方欠け。 積極的にあちこち出ていくようで、実はお呼びがあって出かける。 「山」だからなおさら。組織内にいたほうが安全なので、 会社員になれて喜ぶべきだろう。 後天運は、初旬「6歳海午」が、DNA「禄」。 自己顕示欲誇示の半会で、月干支「雨」と日干「山」が干合すると、 月干支は「灯未」になるので、 これと10年運が干合支合関係となり、成功運型。 小学生になって、異性を意識したり、進み行く方向性が見えてきて、 感謝や奉仕の気持ちが身につくようになれば、 ともかく目立つことで人に役立つ方向に進めば、 常に苦悩はあろうと一定の評価を得るような暗示あり。 2旬「16歳宝巳」は、DNA「調」の反発反抗。 安定しない10年運天冲殺。特別なことをしたくなるものの、 「山」があちこち動いても力が出せぬのに、 音楽にのめり込み、全国行脚では疲労蓄積するばかり。 3旬「26歳鉄辰」は、年干支「鉄申」の大半会を伴う DNA「鳳」の発信力強化の10年運天冲殺対冲。 安定した職につけば、大きく運が動き、私的面も破壊して吉。 現在の4旬「36歳畑卯」は、DNA「石」の主導DNA支合で、自己確立。 10年運天冲殺を抜けるも、妥協せず和合して拒絶せねば、 真の意味の自立と安定が得られるようになる。本領発揮なのだ。 5旬「46歳山寅」は、DNA「貫」の大半会。月干の干合変化は、方向転換。 人に囲まれながらも、独立機運が高まり、我が道を行く。 6旬「56歳灯丑」は、DNA「玉」の伝統。 過去を振り返りながら、熱気を忘れぬ日々を深める。 7旬「66歳陽子」は、DNA「龍」の新たな試み。 年支「申」の半会もあり、庶民性ある姿。 8旬「76歳草亥」は、DNA「牽」の特別条件付10年運天冲殺で、 晩年であろうと自尊心が向上し、 一般人の経験しない環境さえあれば、とてつもない役割を担うようになる。 新井は「申」内「海」のDNA「禄」も守護神扱いなので 感謝と奉仕の循環に気づいており、ある作家が 「編集者と食事をご馳走になったあと、無関係な人間に、 ごはんやお酒を奢るようにしているらしいのだ」としているが、 それに対し「私も接待は素直に受けて、 その分悩める後輩を誘ってのみに行ったり、 両親をレストランに招待しようではないか」って、まるで間違いではないが、 それは少しズレてる(笑)。身内は対象外だから。 やはり世話になったら、別の方向で世話になっている人に何かをしたり、 日頃から生活で密着している地元にお金をおとすなりの使い方をしてほしい。 ようは、感謝も奉仕も巡るもの。受けないで拒絶するのもおかしいし、 それよりも受けたからするのではなく、 先にしているから受けることもあるのだという発想をすべきなのだ。 だから新井賞もあれば、本を売るために知恵を絞っているのではないか。 いつも先に感謝や奉仕で、お金や気持ちを使っていれば、 色々なものは巡ってくるものだし、それが経済であり成長なのだからね。 (これは新井に限らず誰にでも当てはまる) 独身古漬け女と自嘲する前に、もっともっと世のため人のため、 本を売る努力をすれば良いのではないか。 さて、新井は16年(陽申)のDNA「龍」の改良改革年に、 一念発起し一人暮らしを始め、現在は困窮しているそうだが、 だったら、ペプシを水のように飲むな(笑)。 濁り水は、さすがの夏生まれにはそぐわない。 とはいえ笑えたのが、水道代は込み込みで使い放題。 そりゃ救いの水だよ、守護神だもの。 で、ちょろまかしが利いたお湯のメーターはどうなったろうね。 しかし、嘘か誠か実用書担当になって実践せねばならぬことになり、 「文芸書担当として、読んでいない小説をお勧めしたことは一度もなかった。 だから、作って食べたことのないレシピは自信を持って勧められない。 健康法だって、メイクだって、なんでも試してから売りたい。 それが正しいやり方かはわからないが、私はそういう風にしかできないのだ。」 という如何にも現実的な辰巳天冲殺らしく、 一人暮らしを決行したのは、一緒にいてしまうと、 家族が理解出来ない「山戌」としては、正しい判断だった。 むろん、カリスマ書店員として成長もしたし、 この本が出せたのも、実はそれがきっかけになっている。 とはいえ、出版で失ったものがある「深刻さだ。」 「過去に感じた怒り悲しみが人生から消えることはないが、 文章にした途端、深刻さを失い、それは元に戻らなかった、 全然笑えない話だったのに・・・」は、 去年(17年/灯酉)が「山」にはつきものの「灯」年とはいえ、 12年に一度の害毒年のため、失うものがあって消化になり、 またそれが成長へとつながっていくものだ。 いやそれが「山戌」なんだし、一人称「俺」らしきことなり。 わかりやすく「カリスマ書店員」と称されるが、 人たらしが、たまたまはまったもの。 そして、今年(18年/山戌)は律音で人生の折り返し地点。 何かひとつのことに集中していれば、大願成就確実な喜び年でもある。 そして、それも実力。背伸びせねば、守護神「雨」は月干にあり、 もとからツキを所有しているのだから、怖いものなし。 結婚したら使えない魔法も、独身なら存分に使える。それもまた人生だよ☆ |
■2018年04月07日(土)畑巳 |
櫻田智也○サーチライトと誘蛾灯に潜む罠 |
○03年(雨未)のDNA「鳳」の条件なし天冲殺半会年に、 第10回創元推理短編賞「うつくし荘」を別名義で応募、 13年(雨巳)のDNA「鳳」の変則方三位年には、 第4回創元SF短編賞に「友はエスパー」が最終候補になり、 同年の守護神天冲殺半会月だった07月(畑未)の31日(山戌)の 守護神宿命害切れ支合日に、第10回ミステリーズ!新人賞を受賞し、 月干支「宝丑」の納音を伴う同年11月01日(宝未)の 大半会天冲殺日に表彰された櫻田智也(77-0203/宝卯)の 『サーチライトと誘蛾灯』が、 四年の時を経て、天剋地冲年だった昨年(17年/灯酉)の 11月10日(宝丑)のDNA「貫」日に上梓されたので解説する。 なお受賞作以外の「ホバリング・バタフライ」と 「ナナフシの夜」は16年(陽申)の干合年に 「ミステリーズ」に収録されたもので、 「火事と標本」と「アドベントの繭」の二篇は書き下ろし。 いずれも昆虫がモチーフされているのが興味深い。 「サーチライト〜」は、ホームレスを強制退去させた公園の治安のため、 ボランティアで見回り隊が結成された。 ある夜、見回りをしていた男は、公園に居座る奇妙な客たちを追い出す。 ところが翌朝、そのうちのひとりが死体で発見された。 事件を追う男に、公園で出会った昆虫採集に勤しむ とぼけた青年が真相を解き明かす。 観光地化に失敗した訪問客が減少した高原での密かな計画、 街はずれのバーでの見ず知らずの人々の交流が引金となる悲劇。 青年が遭遇する事件の構図は、軽やかな推理で鮮やかに反転するのだが、 彼の素性は明かされない。まるで、さすらいの探偵気取りである。 北海道長万部町出身。埼玉大学大学院修士課程を修了。 埼玉県内から静岡県に加え岩手県内を経て (デイリーポータルZのライターから食品会メーカー勤務)、 現在道立図書館近くの北海道江別市在住で 何らかの仕事をしながら農園を借り、家庭菜園を愉しんでいる櫻田は、 DNA「龍」主導で、あちこちの土地を彷徨うのが性にあった風来坊。 疑うことが趣味みたいなものだから、 訳のわからぬ事件にクビを突っ込んだかと思えば、 妙な解釈で容易く解決してしまう。或いはそういう妄想や希望を抱いている。 「龍+玉」は、周囲に誤解を与えやすい言動だが、 感覚でそれを行っているのではなく、理屈の裏付けあり。 周囲と歩調を合わせるのではなく、企みや魂胆を所持する。 「龍+禄」は、迫害されたり抑圧されている人を 納得できる情報を集めて救いだすが、 それで迷惑をかけられたり、多大な動きを強いられる者がでる。 原則弱者の味方であることに正当性を見いだすが、 あまりにも、やみくもであると、中には空振りもあり。 才能は、この「禄」で慈愛感謝奉仕。 間違って権勢を誇示するような生き方だと、脆い。 「龍+牽」は、小細工小ネタなど工夫をすることに生き甲斐を感じる。 「龍+貫」は、とっつきにくく容易く融合しづらいが、 忍耐強く物事を探求する気持ちはあるが、 努力していますという素振りではなく、気軽に行うことで省力化する。 「宝+龍+丑月」は、子供のような発想。 難しく考えるのではなく、子供でもわかる切り口。 「辰」年生まれ「宝卯」は、内外シーソー。 仕事で恵まれれば、私的に満足することはなく、 その逆もあるので、不満が溜まりやすく、 その捌け口としての創作があるはずだ。 伴星は「貫」で、波の少ない淡々とした人生。 洩星は「禄」で、第三者に担がれる。示唆される。 導星は「貫」で、最後は一人。去って行く。 宿命の特長は、晩冬午前二時頃の妙な明るさに照らされ、 足場が悪くても、とても目立つ陳列棚に飾られた宝飾品。 月干も日干も同一の「宝」なので、兄弟同僚や目標や目下と張り合う姿。 また、共に年干「陽」と干合を目指すため、 異性をとりあったり、訳ありの異性と一緒になったりもする。 干合後は、年干が「海」で月干と日干が「雨」の 干合水性天干一気なるのだが、目上にこそ活かされる午未天冲殺なのに、 目上を理屈でやっつけるような宿命は、親剋し。 よって、家は貧乏だったという話も納得できぬ訳ではない。 また、年干支「陽辰」VS日干支「宝卯」の干合支害は、 究極の表裏で、朝令暮改どころか常に気持ちは不安定で、 精神の異常をきたしやすく、発言がコロコロ変化し、 不名誉な状況を自ら作り出し、自爆しやすい。 持続力が全くないため、仕事も長続きせず、 その原因が自分にあるにもかかわらず、 常に標的を設定し、その敵のようなものと衝突を繰り返す。 何が哀しくてそうなるのか、移り気なのだからやむなし。 原則親とも、融合しそうで融合せず。 母親成分は、害のある「辰」内「山」。 これが守護神になっているからややこしく、 ようは、なんでもありがた迷惑な人。 その「山」の干合成分の「雨」は月支「丑」内と 年支「辰」内にあるが、いずれにせよ毒の中には変わらない。 また、これに輪を掛けるように、 前出「辰」年生まれ「宝卯」は、内外シーソーなので、 公私共に救われることなどなく、結婚はおろか、 異性を意識しただけでも、ろくな目に遭わない。 総エネルギー207点はごく普通も、うち火性23点は弱く、 配偶者成分や名誉成分は不安定で心もとない。 年干支の「陽辰」は、表面温厚中辛辣。人生の最も重要期に裏切りに遭う。 原則、遅咲きなので、ゆっくりと昇る朝日の例えで、急かしても効力なし。 月干支の「宝丑」は、笑いのセンスあるマイペース人間。 周囲に振りまわされず、頭の回転は良く、飾ることができない不器用さ。 そして日干支の「宝卯」は、切れ味の鈍い小刀なり、 大衆的なアクセサリーで、燦然と光輝くことはないが、 鈍く渋く存在を誇示するも、品性と庶民性とブランド志向が、 バランス悪く同居するもので、性悪か善人かのどちらかにしかならず。 軽妙とはよくいったもので、逸品であることは違いない。 (近づかねばだけどね) 干支番号構成は、53-38-28で北方西方南方で、 東方欠けで、前進力に満ちあふれるという感はなし。 初旬「1歳海寅」は、DNA「調」。 年支「辰」と日支「卯」の隙間を埋める害緩和の方三位。 春の賑やかさを得ると言うよりは、自意識過剰の偏りや 卑屈な精神が磨かれるが、これといった後天稼働運型には非ず。 2旬「11歳雨卯」は、DNA「鳳」の冷静な緩み。 3旬「21歳木辰」は、害持ちなので軽減されているとは言え、 DNA「司」の害は、堅実さに陰りがでて、職が定まらず生活は困窮。 4旬「31歳草巳」は、DNA「禄」の変則方三位と引力本能強化で、 「ミステリーズ!新人賞」を受賞。 デビューもこの最後の最後の宿命害切れの時期になった。 今年(18年/山戌)から始まる5旬「41歳陽午」は、 突如やってくるDNA「牽」の10年運天冲殺で、 進み行く方向も本人も変わりきれば、名誉が突然やってくる熱い流れ。 ここばかりは斜に構えるのをやめて謙虚になれば 一気に知名度があがり、売れっ子にもなる時期。 6旬「51歳灯未」は前旬で売れてくれば、DNA「車」の多忙。 流れに乗れねば、単に慌ただしく危険なだけで、 とんでもない事件にばかり巻き込まれる。 7旬「61歳山申」は、DNA「玉」で旧いことに縁があるのか 昔の失敗を蒸し返されるが、原則守護神なので落ち着いた生活。 8旬「71歳畑酉」は、DNA「龍」の守護神宿命害切れで、 新たな旅立ちということは、静かに向こうの世界に行けるだろうし、 それこそが、主導DNAの対冲という自己確立となる。 やる気になって創作に励めば、老いを感じさせない勢いあり。 さて、櫻田は当時勤務していた会社からの指示で、 ある講習会(12-0315/草亥)に参加している時に、 唐突にミステリの筋を思いついたそうである。 12年(海辰)は、DNA「調」の独創性ある害年で、丹念な毒。 03月(雨卯)は、DNA「鳳」のゆとりある表現力で、 15日(草亥)は、食虫植物みたいな日で、 DNA「禄」の強い引力本能が舞い降りる日であった。 震災で潰えそうになった感性に、 そこで、さらなる毒が注入され櫻田の生きる道は決まった。 さすが故.泡坂妻夫(33-0509/草亥)の信奉者だけはある。 ところで、櫻田は歪んだ才能の持ち主で、早生運の午未天冲殺のわりには、 今後の後天運も優れており、期待が膨らむのだが、 現在はどうなのかは不明も、14年(木午)前後には結婚していて 妻がいるむねtweetしていることだ。 これは条件なし天冲殺の夢の中のことなので、 ついうっかり呟いてしまったのかもしれぬが、 宿命内干合支害持ちで、内外シーソーの者が、 結婚をしてそれなりの生活を送っていれば、成功などするわけもない。 宿命害切れ天剋地冲年だった昨年(17年/灯酉)の時点では、 夢からさめて結婚生活が破綻をきたしたから、 そのご褒美で単行本デビューになったではないか。 また、目上により良さが引きだされる午未天冲殺なのに 干合とは言え天干一気では年上女性もダメ。仮に年下なら、もっとダメ。 悪妻ならば、存外デビューまではたどりついたであろうが、 真っ当な異性は近づかぬだろうし、 こんなに配偶者を不幸にしたり発狂させたりする 類い希な才気があるならば、結婚より仕事に活かすべきだろう。 「理解できなくても受け入れるということが、〜大切なのです」なのだよ。 普通に考えれば、私生活の落ち込みが、 作家としてのスタートができた理由以外になし。 次回作に期待したいが、もし今後この作家に次回作どころか 売れに売れなかった場合は、私生活を充実させたとみる。 本物の才能の持ち主は孤独だし、 成功者はそれに気づいているものなのだからね☆ |
■2018年04月09日(月)宝未 |
いしわたり淳治○次の突き当たりをまっすぐ行くと落ちるかも |
○95年(草亥)のありえない干合年に、 フルカワミキ(79-0219/木寅)の呼びかけにより バンド「SUPERCAR」を結成し、全曲の作詞とギターを担当。 05年(草酉)の60年に一度の有り得ない干合支害年のバンド解散後には、 作詞家としてSuperfly「愛をこめて花束を」、少女時代「PAPARAZZI」など ジャンルを問わず数多くの楽曲を手掛ける一方、音楽プロデューサーとして チャットモンチーや9mm Parabellum Bullet、 ねごと、NICO Touches the Wallsなど数多くの音楽家を手掛け、 07年(灯亥)のDNA「牽」年には、小説・エッセイ集 「うれしい悲鳴をあげてくれ」を出版し 20万部超えのヒットを記録したいしわたり淳治(77-0821/鉄戌)が、 10年ぶりの17年(灯酉)の11月25日(陽辰)のDNA「車」の天剋地冲日に、 『次の突き当たりをまっすぐ』を上梓した。 同作は15年01月(14年/木午の最後)から16年(陽申)12月まで 「webちくま」に連載された「超」がつく短編小説群に 書き下ろしを加えた全28篇で、 たった5分で大どんでん返しを見せてくれる魔法のような景色。 ごくありふれた日常が「いしわたり淳治」の目を通すと、 あっという間に、形を変える。 ミニマルな構成にシャープな風刺と驚きの結末が仕掛けられた 言葉のエンターテイメントは、なかなか真似ることが出来ない代物。 種明かし一切禁止の極上な切れ味で楽しんでもらいたい。 青森県十和田市出身で、年干支「灯巳」の大半会を伴う DNA「牽」の守護神年だった97年(灯丑)にメジャーデビューし、 現在は東京在住と思われる、いしわたりは、 DNA「鳳」主導で、何でもありの貪欲な表現者。 「鳳+貫」は、マイペース。 「鳳+龍」は、内面の葛藤激しく、それが創造意欲の根源だが、 ストレスの宝庫のようなものを、言葉で遊んで発散する。 「龍」×2あり、多方向の創造力持ち、引き出しはいっぱい。 「鳳+牽」は、お天気屋で気分が(それこそ)その時の気候などで ころころ変わるので、正体をなかなか掴めない。 才能は、この「牽」で人を表にだす黒幕で、 もったいぶったり格好をつけたりと、自己陶酔ありきも、 それが結果的には、心地の良い刺激になる。 「鉄+鳳+申月」は、口うるさい批評家で、真底心配はしてくれない。 「巳」年生まれ「鉄戌」は、落ちて上昇。なので、バンド解散が糧になった。 伴星は「鳳」で、趣味が行き届いた人生。心ゆくまで徹底的に楽しむ。 洩星は「牽」で、目上の引き立て。 導星は「鳳」で、現実生活より精神世界に浸る。 宿命の特長は、初秋午後四時頃山間の鉄道。 かつて活火山だった景勝地を巡る輸送手段だが、 総エネルギー278点と派手な割には、遠巻きに眺めているためか、 乗客は見えないわけで、木性ゼロ(DNA禄/司なし)がそれを物語っており、 面白そうでも存外サービスがいまひとつなのか、 あるいは乗り物が立派すぎて敬遠しているかといったところ。 一般的にはサービスとか書いたが、感謝や奉仕であり、 優しさに欠けるところがあり、とっつきにくいが、 それが魅力を形成しているので、至近距離まで接近せねば楽しめると思いたい。 また家庭的な部分がゼロになっており、全寮制高校生活というのも最もな話だ。 年干支の「灯巳」は、先祖の運気を背負った因縁の濃さ。 完全を求めすぎるあまり理解されにくい面あり。 月干支の「山申」は、鉄壁の守備本能で、 背水の陣をひいてのぞむ姿は、尊敬に値する頑固。 そして日干支の「鉄戌」は、野暮ったさと格好良さの同居。 表面は穏やかでも内面には比類無き闘争心あり。 干支番号構成は、54-45-47で北方のごく限られた領域。 なので起承転結も素早く5分で読ませるのだ。 後天運は、初旬「4歳灯未」は、DNA「牽」の守護神で、 才能を磨きながら準備をしている状態で守護神でも動きはなし。 2旬「14歳陽午」は、DNA「車」の行動力に磨きがかかる半会で、 ようやく動き出して、ギタリストとしてデビューする。 とはいえこの火性は、後詰めの木性がないので、 若さという勢いに支えられているだけ。 3旬「24歳草巳」は、DNA「司」の干合で、ありえない地道な引力本能。 「草」重なりのあり得ない05年(草酉)が、60年に一度の干合支害年で、 異性による裏切りでSUPERCAR解散により、 作詞家、プロデューサーに切り替えていく。 現在の4旬「34歳木辰」は、DNA「禄」の天剋地冲で、 ありえない成分の木性を自身の金性が 虚のなかとはいえ、伐りだして売りにだしている状態。 それが引力本能になって、本人に仕事をもたらせているのだが、 感謝や奉仕がないと、一過性になり、 猛烈に働いても次旬へは持ち越せない可能性もあり。 5旬「44歳雨卯」は,DNA「調」の芸術的孤立。 月干「山」が干合され方向性の変化で、 守護神の火性は生成されるが、木性は「卯」内にあろうと、 突如やってきた10年運天冲殺で、急な雨に傘ひとつなければ 防ぎきれるものではなく後悔する可能性もあり。 とはいっても、前旬から感謝や奉仕が十分であれば、 さらなる上昇も見込めるという微妙な流れ。 どちらにいくかは、本人次第なので未知数。 6旬「54歳海寅」はDNA「鳳」の10年運天冲殺。 強固な立場であった月干支「山申」の天剋地冲ばかりか、 年干支「灯巳」の干合支害で前進不能の不安定。 軽やかになるか、気が漏れて疲労困憊かいずれか。 7旬「64歳宝丑」は、DNA「石」の屈辱と妥協。 年支「巳」の半会があるものの、なかなか反攻が叶わぬ苛立ち。 8旬「74歳鉄子」は、DNA「貫」で、晩年の衝突で、 手が付けられぬ年寄りになるかもしれない。 さて石渡は「何を書くかではなく何を書かないか」だと言っている。 それこそが木性ゼロ(DNA禄/司なし)の、ありのままの姿なので、 とりたてて不自然さは感じないのだが、 ありえない木性と言うのは配偶者成分皆無でもある。 だが、15年(草未)の有り得ない干合木性年と 17年(灯酉)の守護神火性年には、共に男児が誕生しているという にもかかわらず、配偶者への言及がないのは、 異性に関しては独特の考えを所持しているからだろう。 しかし、木性はあり得ない成分。それが有り得ない木性10年運で結婚して、 家庭を得て、なおかつ財まで得たらどうなるか。 そこには、とてつもない感謝と奉仕が介在しないと 才能があっても無に帰してしまう可能性があるのだ。 有り得ないから文章にするにはてらいがあるのか はたまた冷徹なだけなのかはこれからわかるだろう。 ほぼ木性年に上梓された前作「うれしい悲鳴をあげてくれ」は、 20万部を超えるヒットで、それこそうれしい悲鳴で、 この「次の突き当たりをまっすぐ」に至ったのは、 守護神才能年だったからで、害もあったので思ったほどは話題にならない。 それは「鳳」主導の発信が、文章を書いただけで、 宣伝活動にまで手が回らなかったことでもあるし、 感謝と奉仕が希薄だと一過性なのかもしれない。 才能があろうと、あれもこれも手はだせず。 まさか、突き当たりを強引に真っ直ぐ行って、漆黒の底に落ちるとは思わぬが、 これからは慎重になっていくに違いないと思う(笑)☆ |
■2018年04月12日(木)木戌 |
井原奈津子○美しい日本のくせ字 著者のクセのある人生 |
○くせ字蒐集家の井原奈津子(73-0618/草酉)が、 約30年にわたり収集した、めくるめく「くせ字」の世界を紹介した 『美しい日本のくせ字』を、 DNA「鳳」年だった昨年(17年/灯酉)の05月26日(雨丑)の 守護神半会日に刊行しているので解説する。 かつて字は記号だったが、美意識をとりいれることになり、 形が洗練されてきた。 著名なお笑いタレントや世界的スターの文字、 また道端に落ちていた名も無き文字から、 井原は何を読み解くのか・・・・・。 深くて、ちょっと曲がったくせ字の世界へようこそ! 採取した著名人は、稲川淳二、南伸坊、レディ・ガガ、松田聖子。 さらに王羲之などの古典文字から、道ばたで拾った名も無き文字まで。 手書き文字収集家井原奈津子が考察する、 あんな文字、こんな文字。きれいな文字も、汚い文字も、 みんなちがって、みんな美しい! くせ字練習帳付き! 「ちいさい字は早く書ける」という新たな発見。 「気に入った字は真似までして、お洒落な世界に浸る」 手書きをする機会が失われているなか、 手書き文字の歴史から現代までの変遷をたどる。 かつて岡本太郎(1911-0226/灯卯)はいった 「美しいときれいとは全く違う。」 「字はその人の存在を映しだしてくれる。だから面白い」 井原も「そのもからなにかを感じとって心に響くこと」として 「使いたいと思う」としている。 神奈川県逗子市小坪出身で、多摩美術大学2部グラフィックデザイン科を卒業し、 派遣社員やアルバイトを転々 (印刷会社、新聞社、出版社、工場ライン、喫茶店など)。 (判明済みは広告批評、吉川弘文館、鎌倉ミルクホール) 現在は、大学卒業時に教授に貶され発表できなかった くせ字愛好家として主にエディトリアルデザインに関わり、 筆耕、習字の指導などを行う「くせ字練習会」などのワークショップも開催し、 神奈川県鎌倉市大町在住の井原は、「禄」冲殺主導で、 際限のない雑多な収集癖。感謝も奉仕も自己顕示欲も、どこか歪みよれていく。 「禄冲+車」は、一定のルールを自己本位でつくる。 「車」×2もあり、騒々しく空回りも多いが、周囲には元気な人に見える。 「禄冲+龍」は、何らかの定見による放浪癖。 その目的のためには、他を犠牲にできるも、周囲を観察する余裕なし。 才能はこの「龍」で庶民レベルの習得本能。学問的というより、情報の集積。 「禄冲+司」は、過去は振り返れても未来は見えづらい。 本来は変化球の小商いに向く。 「草+禄冲+午月」は、親縁は薄く学術的趣味に走る。 「丑」年生まれ「草酉」は、忙しなく動き回る。 伴星は「司」で、家族一丸。 洩星は「禄」で、何かのきっかけでその気になる。 導星は「龍」で、終わったら次を模索する。 宿命の特長は、仲夏正午頃の山間で少々汚染された川沿いに咲く花。 年干支「雨丑」VS月干支「山午」の干合支害があるため、 環境は不穏で、静止画像で風景を見ればまとまりがあるものの、 ひとたび何かの刺激が加わると、年干は「灯」に月干は「陽」の 夏生まれには忌み神扱いとなり、平穏な流れは火砕流になり、命が危うくなる。 時間をかけて何かをするよりは、なんでも結論を急いだ方が安泰。 総エネルギー185点はアイドル並みの身軽さで、 強気に物事を運ぶのは似合わない。 年干支の「雨丑」は、和合性が乏しく単独行動。 一人で頑張り何かをなしとげていく。 好き嫌い顕著で、敵が多く組織や集団は似合わないが、老獪な部分もあり。 月干支の「山午」は、若い頃から才能の片鱗を見せるが、 いつまでも実家との関わりが続くと平凡な人生で終わる。 個人利益より社会還元を目指す。 そして日干支の「草酉」は、思い込みの人で 一直線に進む一本気な性格が、あちこちで衝突し、孤立無援になりやすい。 衝動的行動をしがちで、良くも悪くも完成され、 こじんまりまとまった「盆栽の花」のたとえである。 干支番号構成は、50-55-22で北方2点と南方の鋭角な領域。 伝達本能領域を習得本能領域が支えている。 後天運は初旬「6歳畑未」が、主導DNA「禄」の10年運天冲殺で、 早くも自己確立ばかりか(10歳時の83年雨亥の守護神年あたり)、 宿命の害切れもあり、小学校入学時あたりから、 ひとつの流れに乗って自分らしさを表していくことになるが、 上がり下がりもあり不安定極まりないので、 それに耐えるだけの環境が備わっているか否か。 55歳まではターボ運(子丑天冲殺廻り)でもあり、何をしても目立ってしまう。 2旬「16歳鉄申」は、10年運天冲殺明けの勢いと、 DNA「牽」の干合で、一人暮らし(国立市)も始めているし 異性との関わりもあったにちがいない。 3旬「26歳宝酉」は、DNA「車」の多忙と危険。 年支「丑」の半会もあるため、落ち着きなく、 様々な仕事に就き消化したかに思えるが疲弊もした。 現在の4旬「36歳海戌」は、DNA「玉」。 夏生まれのため一見守護神扱いも害。 すなわちありがた迷惑で、塩水で有り得ない目立ち方をしているが、 ずっと持続するかは疑問。 今後の5旬「46歳雨亥」は、DNA「龍」の新たな救いも、 月干「山」が干合されて「陽」になる、進み行く方向性の変化。 6旬「56歳木子」は、宿命害切れのDNA「石」。 目立つ生活は無縁になるので、屈辱妥協なのか、政治的に動くのか。 7旬「66歳草丑」はDNA「貫」の大半会で、 大きな動きも月支「午」の害で気持ちは不安定。 8旬「76歳陽寅」はDNA「調」の忌み神で、孤独との戦い。 さて、強者ではないが曲者としかいいようがない宿命は、 美しいかどうかはともかく、まさに「くせ字」蒐集家には適任だが、 人生も曲者として生きてしまったようだ。 井原の結婚相手は、 「日本の七十二候を楽しむ ―旧暦のある暮らし―」や 「暮らしのならわし十二か月」などの著作もある イラストレーターの有賀一広(71-0831/山子)。 出会いは井原の干合10年運(16歳鉄申)だろうが、 結婚は「26歳宝酉」に入ってからの模様。 現在は10年運「36歳海戌」のありがた迷惑。 どこまで夫婦仲が良いかは疑問で、そのあたりは有賀の初旬「8歳草未」が 10年運天冲殺とはいえ、DNA「牽」の害なので、 一般的には格好悪いことがつきもの。 (有賀が)よくスマホをなくすということからも、 (有賀は勤め人のようだが)、実際はGPS機能で、 行動は監視されているというトホホぶり。 それというのも、二人とも目上縁命という午未天冲殺同士という逆縁。 これでは、子供好きでもなかなか子供は授からないうえに、 共に表向きの干合支害持ちで、 井原の月干支「山午」と有賀の日干支が納音関係では、 井原の生月冲殺の害持ちが切られて、少しはシャンとしようと、 たいした宿命への刺激にはならず、そのあたりが残念。 くせ字愛好家としては認知されても、夫婦には未来がいまひとつで、 蒐集(過去)に思いを馳せているだけだからね☆ |
■2018年04月14日(土)陽子 |
野城亮○ハラサキのタイトルに隠された失笑 |
○17年(灯酉)の04月21日(山寅)に、 第24回日本ホラー小説大賞の選考会が行われ、 大賞は該当作なし、これに準ずる優秀賞として、 01月に解説した木犀あこ(83-0806/陽寅)の「文字列の幽霊」と、 (出版時に「奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い」に改題) 02月にとりあげた霞澄晴吽(出版時に山吹静吽に改め・87-0220/鉄子)の 「迷 い 家」が選出されたが、 今回は読者賞を受賞した野城亮(89-0721/海午)の 「竹之山の斜陽」改め『ハラサキ』を取りあげる。 日向は十年ぶりに故郷の竹之山を訪ねようとしていた。 彼女には小学校卒業までの記憶がほとんどなかったが、 斜陽に照らされる雪景色だけは記憶していた。 日向は駅のホームで、親友だったと語る女性、沙耶子と出会う。 記憶喪失を伏せたまま、面識のない親友と電車に乗るが、 突然に気を失い目覚めると、夜の竹之山駅にいた。 時計は止まっており、街には日向と沙耶子しかいない。 駅の外に女性の死体があり、手紙を持っていた。 そこに記されていた指示に従い、日向たちは竹之山温泉街を目指すが、 道中で黒い化け物に襲われる。 一方、一人旅が好きで、温泉地に先乗りしながらも、 消えた日向を探す婚約者の正樹は、 交番に駆け込み駐在さんになっていた日向の従弟に出会う。 また、日向の祖父へ連絡をとり、彼女の過去を聞き出したが、 そこで語られたのは、恐るべき事実だった。 おいおい、結婚するのにそんな驚愕の出自は知らんでもいいのか(笑)。 大賞二作はいずれも変化球なりの意欲作だったが、 こちらは比較的王道の恐怖を煽るもお手軽作品。 千葉県八千代市出身。千葉県千葉市在住で、現在それなりにハードな職につき、 カプセルホテルが落ち着くだの重度の富士蕎麦依存症と発信する野城は DNA「牽」主導で形から入る。 「牽+龍」は、小技を繰り出す。 「牽+牽」は、頑固者で無為無策の行動に走る。 危険とわかっていても、死に行くようなもの。 「牽」×3もあり、自尊心はやたらに強いが、 出たがりではなく、露出するのは好まない。 「牽+玉」は、用心深く周囲に悟られたくはない。 「海+牽+未月」は、子供っぽい自尊心。 「巳」年生まれ「海午」は、孤立しやすい。 伴星は「鳳」で、ゆったりした遊び半分の人生。 洩星は「牽」で、目上の引き立て。権威あってこそ。 導星は「龍」で、目的達成したら次を目指す。 宿命の特長は、晩夏午後二時頃の「海」で、 相当暑苦しいというよりは、引き潮の状態で、 ろくに水分が残っていない状態。 総エネルギー299点は結構な存在感なのだが、うち土性130点はほぼ干拓済み。 救いの金性は波止場なのだが、少々古くさいうえに特別に扱わねばならず 自身の水性が僅か10点では、動き回っているだけではダメで、 静かな環境で創作に励みたいところだが、どういう生き方なのかが問題で、 目標が明確なのか、頼れるファンなり目下はいるのか。 申酉天冲殺らしく、身内に救いはあるのかに尽きる。 プライドは高いのに活かしきれていないのか、 その運型に見合った生き方をしていないのか。 出来ていれば、余裕で大賞なり優秀賞だったろう。 火性97点は、実生活で生活感がありすぎるはず。 木性の22点の伝達本能は、ワンパターンとしないなら、 ある意味王道のお約束を違わぬ展開に結論。わかりやすく怖い。 年干支の「畑巳」は、田舎を象徴する長のような存在。 外見穏やかも何かの中心人物を亡き者にする「倒柱」。 自己矛盾も抱え、日向の狂気の真髄はここ。 月干支の「宝未」は、マイペースで多くを語らない面白い人。 慎重な長距離砲だが、全てを理解していないのに、 結婚を決める展開から行き違いが生じた悲劇は 不言実行が美徳とはいえ、成功か失敗は極端。 そして日干支の「海午」は、たとえて戦場の花嫁。 落ち着かぬ恐怖の環境で、日向はもがき苦しむ。 自己中心で感情の起伏が激しく、お天気屋だが、 せめて走りながら考えられれば、高き目標もクリア可能。 干支番号構成は、06-08-19で東方と南方。 理性より、ひたすら前進力だが、知って交流しないと、火傷ではすまない。 後天運は、初旬「5歳鉄午」はDNA「龍」の守護神庶民性の 応援が顕著だが、刑もあるうえに、宿命を刺激はしないので、 ごく普通の、よく動き回る少年か。 2旬「15歳畑巳」は、DNA「牽」の主導DNA10年運で自己確立。 自分の生きたいように生きてみた。 現在の3旬「25歳山辰」は、DNA「車」の変則方三位で、 危険すなわち思いっきり危ういホラーで勝負。 今後は4旬「35歳灯卯」が、DNA「司」の干合10年運で、 色々引き寄せるが、熱くなりすぎて地味になれば良さは損なわれるか。 5旬「45歳陽寅」は、DNA「禄」の感謝と奉仕の半会で、 結果は濃厚。守護神月干「宝」の干合で進み行く方向は、 DNA「石」の仲間との何かに変化。あるいは政治色の濃い流れ。 6旬「55歳草丑」はDNA「調」の独創的発信なのに害。 つまり、ろくでもない発言が命取り。または下半身系の病。 7旬「65歳木子」はDNA「鳳」の発信力の大逆転。 8旬「75歳雨亥」はDNA「石」の妥協に屈辱。 共同で何かを起こすことで目立つようになるが、 年齢も年齢だけに期待出来るものではないかも。 さて、情け無用の種明かしをすれば「ハラサキ」は表紙に騙されると、 それこそ切腹でもするのかと勘違いしそうだが、 実際は田舎の都市伝説めいたもののひとつで、 「原田咲子」すなわち通称「ハラサキ」が、イジメに関係して、 殺人の被害者になったというのだから脱力ものだ。 また、設定が時代整合性ないというか暗すぎて、 どうにも簡単に人が死にすぎるし、交通事故にしろ自殺にしろ、 親が亡くなれば子に影響は及ぼすだろうが、 その親の問題は、またその親の祖父母の生き方(結婚)に関わるが、 ここでは、極めて一般人として描かれているのが説得力に欠ける。 そんな正体不明の家に生まれた女性と結婚を決めるのは勇気のいるものだが、 結果は案の定というか、わかりすぎた。 こんな設定で平凡な人生は望めるわけもなく、 それが「戦場の花嫁」である「海午」の由縁でもないか。 しかし、受賞が忌み神干合条件なし天冲殺(17年/灯酉)の夢の中では、 とてつもない努力か、流れに乗らねば次がない。 さて、編集者はこの偏屈をどう料理するのかがミモノだ☆ |
野城亮○89-0721 |
海宝畑宝 午未巳-5 牽玉牽牽龍(牽主導) 木性(22)火性(97)土性(130)金性(40)水性(10)/総合299 申酉天冲殺/変則方三位(25歳山辰)/害(55歳草丑) ターボ運(75歳〜)/方三位 木性脆弱/火性過多/土性過多/水性脆弱 -5歳鉄午/15歳畑巳/25歳山辰/35歳灯卯/45歳陽寅/55歳草丑/65歳木子/75歳雨亥〜 |
■2018年04月16日(月)山寅 |
峰守ひろかず○六道先生の原稿は順調に遅れていますと足踏み |
○07年(灯亥)の10月10日(灯丑)の大半会日に 「放課後百物語」(刊行時/ほうかご百物語)で、 第14回電撃小説大賞を受賞し、同作で08年(山子)のDNA「調」の独創的年に、 02月10日(鉄辰)のDNA「禄」の天冲殺日にデビューし、 その後、年に一作程度ライトノベル作品を発表してきた 峰守ひろかず(81-0119/灯酉)が 『六道先生の原稿は順調に遅れています』を、 60年に一度の人生の折り返し地点になる昨年(17年/灯酉)の 「灯」重なりだった07月(灯未)の15日(雨卯)の天剋地冲日に、 続編の『六道先生の原稿は順調に遅れています 二』を 01月15日(灯未)の「灯」重なりに上梓したので解説する。 同作は、編集女子と妖怪作家のコンビが綴る、 ふしぎ事件×創作お仕事物語というもので、 中堅出版社の文芸編集・滝川詠見は、 大物作家のセクハラを露骨に回避したため(蹴ってしまう) 一線から干されることになったが、前任者が原因不明の病で昏睡状態になり、 年単位で原稿が上がらないとはいえ、 作品が中学校の国語の教科書にも採用されるような ベテラン作家の六道先生の担当をすることに。 さっそく六道のもとへ挨拶(と催促)に向かうのだが、 (電話もなければ、携帯電話ももたないばかりか、 手書きで原稿を書くという古色なスタイル) その姿は初老には見えず、大学生くらいの弟にしか見えない容姿。 そこで彼が街に潜む怪奇(物の気)を喰らって創作をする妖怪だと知り、 取材代わりと称して、団結して悪に向かいながら、 原稿を瞬く間に仕上げさせるという荒技を会得する。 そして第二弾は、久々に文学賞を受賞し、 正体を明かせない六道の代理で詠見が授賞式に出ることに。 同じ受賞者で気鋭の作家・踊場漂吉は、そんな六道が気になるようで・・・。 怪奇ではすまされない、出版の現場を知り得た著者が 縦横矛盾に愉しんだ、あり得ない会心作だ。 滋賀県高島市出身在住で、三重大学を卒業後、 寡作のため正業があろうかと思われるが、妖怪なみに正体不明な峰守は、 DNA「鳳」主導で遊び心いっぱい。 「鳳+司」は、辛抱強く個人主義的。 「司」×2もあり堅実な側面あり。 「鳳+禄」は、その場しのぎかともかく口は達者。 「鳳+鳳」は、気さくで力の抜けた粘り強さあり。 「灯+鳳+丑月」は、妖怪にも好かれる執念深さ。 裏を返せばセクハラ作家や編集者の気持ちもわかる(笑)。 「申」年生まれ「灯酉」は、孤独を愛する傾向。 伴星は「龍」で、常に変化を求め、新たな発想を模索。 洩星は「鳳」で、なし崩し。 導星は「司」で、自分の意志で終わらせる。 宿命の特徴は、晩冬深夜丑三つ時の街の街灯だが、 あいにく壊れているのか、電気代未納なのか、 必要がないとされているのか、その装置のみ置かれる。 常に電気が通じたら頑張るぞという姿勢。 スイッチを入れられる瞬間なり、朝なり春なりを待ち続ける姿。 総エネルギー229点はまずまずも 木性ゼロ(DNA龍/玉なし)の野人は、地頭はからっきしも努力。 黙っていても救いはないので、自力で学習。 たゆまぬ地道な生き方なのか、はたまた開き直って、 無限大の想像力やでまかせを拡散するのか、やる気ひとつ。 金性114点は、努力の積み重ねで準備をしたり、 相当な資産を一般人とは異なる手法で作るのか。 いずれにしろ自身の火性は僅か21点しかないので、 いわゆる無理の出来ない省エネモード最優先。 何かを変えるには、周囲が全く協力的ではない不変さなので、 自分でなんとかするしかないが、それもまた味。 年干支の「鉄申」は、マニュアル重視の公務員体質。 型にはめないと生きづらいので、妖怪なら妖怪と決めて、色々展開する。 月干支の「畑丑」は、誰かを利用して生活したり、他人に刺激されて発憤する。 妖怪を喰らう行為があって、その負のエネルギーを昇華させ、 創作活動がなりたつ。 そして日干支の「灯酉」は、無鉄砲で度胸あり。 単純でわかりやすい浪花節体質で、頭の回転は悪くないが使いどころは難しい。 妖怪の本質は知りたくないが、若いイケメンなら悪くない。 遊ばずに教養をとことんつければ、本物にもなり今がある。 干支番号構成は、57-26-34で北方南方西方で、東方欠け。 前進力にやや難があるが、それなり。 後天運は、初旬「5歳鉄寅」は、DNA「司」の堅実さ強化だが、 年干支「鉄申」を納音するため、幼少時には、 農家を営んでいたという親の世界は伸びづらかったろうが、 本人にとっては、社会にでてから大きく伸びる素地を与えられた。 宿命に存在しない木性は地支「寅」内の「木」で努力すれば使用可能。 2旬「15歳宝卯」は、DNA「禄」の天剋地冲引力本能の大逆転。 落語もはまり小説めいたものを書いたり、 大学では人形劇のサークルで台本を書く。 同様に宿命にない木性は「卯」内「草」で補われた。 3旬「25歳海辰」は、年支「申」の半会で仕事運が動く、 DNA「牽」の干合支合10年運天冲殺。 名誉が突如形になるもので、ある意味あっけなくデビューする。 有り得ない木性も「辰」内「草」で支えられているが、 夢のような追い風でありえない方向の才能を使って、 世に出たものなので、どれだけ感謝と奉仕をして 社会貢献なりをしたかによって、今後の人生が決まる。 現在の4旬「35歳雨巳」は、DNA「車」の10年運天冲殺で、 月支「丑」と日支「酉」がからむ三合会局は、 忙しないなかにも、とてつもない成果あり。 しかし、歩みをとめてしまえば、前旬以上に、 どこを見渡しても木性が消えてしまっているので、 一気に消されかねず、無理をしてしまえば 同一生年月日で昨年12月30日(宝卯)の天剋地冲日に 天体観測中に転落して療養しながらも、 01月05日(陽申)のDNA「石」日に短い生涯を閉じた BABYMETALのサポートギタリストの藤岡幹太のようにもなってしまう。 ようはウッカリもなければ浮かれもなく、感謝が必要ということ。 今後は5旬「45歳木午」は、DNA「玉」。 10年運天冲殺を抜けるが、有り得ない木性の出現で、 戸惑いながらも方向性の変化。 ゆっくりとゆっくりと静かな人生になっていく見込み。 6旬「55歳草未」は、DNA「龍」の新たな挑戦。 全く挑戦したことのない分野に進出。 7旬「65歳陽申」は、DNA「石」の屈辱妥協または政治力。 8旬「75歳灯酉」は、DNA「貫」の律音で集中力を発揮するは、 後半20年間は、すっかり老け込む予定なので、 いかに力を抜いて生きていけるかによる見込み。 さて当人に「いわゆる妖怪です」と堂々と言われれば、 もはやその設定からは逃れられないのは仕方がないとして、 妖怪は旧いものが好きとか親和性があるなんて言われたら そうだね〜というしかないが、免許証や保険証まであるわけで、 さすがに都合良すぎではないか。 しかしそれも許すとして、いくら怪談話にヒントを得ていようと、 作家の住まいが市ヶ谷なのは問題はないが うら若き一人住まい女性の編集者が神田に住んでいるという設定は、 東京をご存知ないというか手を抜きすぎではないだろうか。 笑えるのは、作家がスランプになったあげく 「物の気の記憶を転記しただけ・・・・・・・! 僕には創作ができない。空っぽの未熟な妖怪だ・・・・・! 物の気の願望を代弁しただけだ!こうあってほしいという都合のいいオチを、 僕が勝手につけたしただけで・・・・」と嘆くのを 「それを!創作って言うのです!」と編集者に口にさせたところ。 そりゃそうだよね。どんな作家でも取材はするし、 物の気を喰うのがそれだというのは、ひとまず微笑ましく、笑うところで、 このあたりに落語の素養が入っているのが峰守らしく 「良き青空を!」という挨拶も好感が持てる。 なお、この生年月日は前記の故.藤岡幹大とともに、 女性なので後天運は異なるが、05年(草酉)のDNA「龍」年に、 「ほしいあいたいすきいれて」で、 第4回女による女のためのR-18文学賞大賞を受賞し、 峰守と同じ07年(灯亥)にデビューした南綾子も同じである。 去年(17年/灯酉)は、律音で人生の折り返し地点で、 集中力を発揮して、今後の方針が決定されたであろう。 上がりきって落ちるのか、ここから勝負にかかるのか むろん感謝と奉仕も大切だが、 峰守には家族がいるのかも不明なので、実生活は判定不能。 しかし今年(18年/山戌)は、DNA「調」の害で、若い女性に裏切られたり、 体調が不安定になる。無理をせず、丁寧に生きて貰いたい☆ |
■2018年04月19日(木)宝巳 |
関口尚○サニー・シックスティーン・ルールは清流になれ |
○02年(海午)のDNA「石」の害年ながら 09月(畑酉)のDNA「車」の半会月の18日(畑丑)に、 「悲しみの次にくるもの」(プリズムの夏に改題)で、 第15回「小説すばる新人賞」を受賞。 実質06年(陽戌)の有り得ない守護神年の最後の最後の 07年01月11日(草巳)の有り得ないDNA「鳳」の半会日に、 「空をつかむまで」で第22回坪田譲治文学賞を受賞している 関口尚(72-0919/雨丑)の最新作である 『サニー・シックスティーン・ルール』が、 01月25日(灯巳)の有り得ないDNA「禄」の半会日に上梓されている。 同作の時代設定は11年(宝卯)前後で、 文章と言葉の海で育った青年がカメラに出会い、 本当の自分の才能に気づき、成長する姿を描いた物語。 親戚は児童文学作家、作詩家、翻訳家、国語学の研究職など 文章表現を極めた一族が名を連ね、 父は詩人にして国文学者で都心の女子大の教授職、 母は短歌結社の主宰者を持つ主人公は、 三歳で日記の提出を義務づけられ両親が添削。 読書も明治大正昭和の巨匠をとことん読まされて、 テレビはもとより漫画もゲームも禁止という 幼い時から文章の英才教育を受けてきたが、見事に落ちこぼれた。 大卒後には無能ポンコツがバレて、母親に 「国語の教師あたりになればいいんじゃないの」と言い放たれ、 何を考えたか繊維を中心とした化学製品を扱う営業職についていたところ、 二歳年下の妹は詩の新人賞を受賞し一躍脚光を浴び、 爆発的に売れた処女作に続き二作目では躓き、 勝負に出た意欲作の作品には、 主人公の習作を盗作されたものがあったことを偶然知る。 (実家にそんなものを残してくるな〜) それは両親も承知しており「盗用ではなく家族内の美しい献身」だと 言い含められ(けっこう簡単だな〜)、口止め料として400万もらった彼は、 家を出て会社も辞めたある日、聴覚障害を持つ同い年の女性と偶然出会う。 彼女は業界で注目され始めている写真家だった。 彼は、彼女と彼女を慕う男女4人の愛好家で作るチームに所属し、 生まれて初めてカメラを手にした。 メンバーのアドバイスを受けながら、写真を撮ることに魅力を感じるが、 家族やメンバー間の友情・確執・嫉妬・愛憎に苦渋しながらも、 なんと妹の起死回生を賭けた詩集に写真を提供する形でデビューすると、 一躍脚光を浴びるようになる。 様々な人たちと関わりを通じて、25歳の文学家系一家の落ちこぼれが これまでの邪道として選択の許されない写真の世界で 自分の居場所を見つけるという きらきらした初夏を思わせるような光彩ある作品。 栃木県下都賀郡岩舟町(現栃木市)生まれ。 岩手大学人文社会科学部を卒業し、茨城大学大学院人文科学研究科を修了。 映画館の映写室でアルバイトをしながら小説を執筆し、 一時は神奈川県藤沢市辻堂に住むも何らかの問題を抱え、 いったん実家に戻り、現在は専業となり、東京都東村山市内の 「築浅/駅まで徒歩13分/新宿まで快速で30分/30平米/南向き ペット共生アパート/大型犬可管理費・駐車場代込みで75,000円」の物件に、 写真現像装置を据え、二頭のポインター(犬)と暮らしながらも、 twitterのプロフィールアイコンが、 何故か猫という矛盾をあえてさらしている関口は、DNA「龍」主導で、 時間をかけて力強い創造力を駆使し、正面から捕らえずに裏側から観察する。 「龍+貫」は、地味で気安く声をかけるような隙はない。 いわゆるとっつきにくい代表で、 打ち解けるまでには相当の時間を有する。裏を返せば忍耐力あり。 「龍+龍」は、その気になるとブレーキなしの没頭力。ついつい長編になる。 「龍+石」は、経済感覚なしも技巧的な表現力はあり。 「龍+車」は、ひらめきで物事を切り拓く。 才能は、この「車」で、反撃鋭い犠牲的本質。 「雨+龍+酉月」は、他人とは脳波のサイクルが異なる発想。 芸術的創造力が、正夢みたいなもので、ふっと降りてくる。 「子」年生まれ「雨丑」は、まとめづらく散漫になりやすい。 伴星は「禄」で、まるで捕まえどころなし。 洩星は「車」で、何もないところから始める。 導星は「石」で、共同で終える。 宿命の特長は、仲秋午後六時頃の冷たい「雨」。 激しい水流が「海」に流れ込む汽水域ともとれるが、 塩分はさして強くはないため、潮の流れを凌駕してしまう。 総エネルギー184点は一見軽そうだが、 自身の水性が102点も占める身強扱いながら、 木性ゼロ(DNA鳳/調なし)は口下手で、 人並みなコミュニケーションをとるのが得手ではなく、 無限大の創造力を文章やカメラなどに注ぐ。 趣味はないようなものながら没頭したらとことんやる。 火性ゼロ(DNA禄/司なし)の野人は、温かみなく、近寄りがたさあり。 金銭物質に無頓着だったり、異様に執着するか否かで、 金があれば働かず、金がなくなれば途端に頑張る。 仕事もするが、発想としては、 金持ちなら親からふんだくるという主人公の考えも説明がつく。 年干支の「海子」は、知識は豊富で知恵を使い周囲を打ち負かす。 気が強く怒らせると怖いが、怒ると運が落ちる傾向で、 親子の縁が薄くなりやすく、 文筆一家からのハミダシという主人公の設定は納得できる。 月干支の「畑酉」は、外見外面に気を使うスタイル重視の傾向で、 密着せずとも、親の影響を受けたり援助されやすい。 そして日干支の「雨丑」は、一人気ままが似合うスローライフで、 和合性に乏しく、悟りをひらいた老人のようなイメージで、 若年にして落ち着き払い、老年にして斬新な考えで周囲を驚かせる傾向。 干支番号構成は、49-46-50の全て寅卯天冲殺の北方偏りで、 極めて狭い世界を濃厚に生きる。 後天運は、初旬「6歳鉄戌」は、DNA「玉」の学び力強化といっても、 野人なので単に故郷力が色濃く反映されただけかもしれないが、 「龍」ばかりか「玉」まで付加されることになり、 周囲と歩調はとれずとも、地頭は良好。 2旬「16歳宝亥」は、年支「子」に日支「丑」のからむ 冬の方三位完成で、主導DNA「龍」は自己確立となり、 己を知り将来の指針も自覚したはずで、小説家になるいう目標を持ち、 冷静で理知的ながら情熱には縁遠い生活。 だからこそ、就職をせずこの10年は何故か三味線に興じながら、 大学院をふくめ8年間の大学生活で使いきる。 3旬「26歳海子」は、DNA「石」の支合。 水性過多なので、さらに水性強化のそれなりにまとまる。 アルバイト生活をしながら、ここで、辛うじてデビュー。 4旬「36歳雨丑」は、DNA「貫」の律音で、集中力と独立独歩で、 作家として生きて行く覚悟。 今年(18年/山戌)のDNA「牽」の干合年から始まる 5旬「46歳木寅」は、DNA「調」のありえない独創的な感性が付加され、 進み行く方向性の変化は、若い女性に受けるよう努力をすれば、 何をやっても目立つターボ運(子丑天冲殺廻り)がスタートし、 10年運天冲殺までセットでやってくるので、 妥協をせず信念を貫き謙虚であれば、偏りあっても売れっ子になる。 6旬「56歳草卯」は、月干支「畑酉」の天剋地冲を伴う DNA「鳳」の有りえない趣味の良い花が咲き乱れる10年運天冲殺で、 さらに勢いがつく。ここで一般的にも認知度があがる絶頂期の入口。 7旬「66歳陽辰」は、10年運天冲殺を抜けても、 感謝や奉仕を忘れぬ姿勢ならば、 これまで味わったことのない脚光を浴び、DNA「司」の安泰な日々。 8旬「76歳灯巳」は、年干「海」は干合により「木」になるので、 表面的な変化はつきもので、一見落ち着きがなくなるが、 DNA「禄」のさらにありえない方向の感謝や奉仕に明け暮れることで、 宿命の燃焼も最高潮となる。 5旬「46歳木寅」以降のここまで40年間で売れに売れる可能性を秘めるが、 それにはせせこましい感覚は一切捨て、徹底的に流れに乗れるかで決まる。 抵抗していたり、仕事以外に目を向けすぎていれば、その限りではない。 さて、サニー・シックスティーン・ルールとは 撮影における太陽の法則だそうで、16歳がどうとかではないが、 主人公は彼女が口にだして言えずに、写真に託したメッセージは、 見てないよね。まだ。三年は見ないと誓った、 いやたぶん30年見させないんだろうなと思わせる 冷酷さこそ、この作家の持ち味。 とはいえ、趣味のカメラにのめり込む過程をそのまんま小説にし、 あちこちの場所を取材で訪れたのは、バランスのとれていない運型のため。 実際にその地を訪れないと書けない。 だから地の利のある地域を実家にしたのだろうが、 たいそうな家系の本拠地が、都内ではなく本川越なのが、 どうにもしっくりこなかった。 「美しい人や美しい山並みや美しい光を撮ったものを写真と考えていたんだ。 きれいと思えるものを写すのが写真だって。 ぼくにとって理想的なものばかり撮って満足していたんだな」から 「世の中で美しいものとされるだけにカメラを向けているわけじゃない」 といいながら表紙の食べかけのプリンはともかく、 本人は犬の写真ばかりとっている(嘆)。 それが「写真は自分ではない外の世界を撮っていながら、 結局は自分を写しているんだな」になるのだろうか。 また「カメラは堕落の象徴」と言われながらも、 妹の詩に彼の写真が合体した出版はあっけなく認められたかと思えば、 「カメラは魔法の小箱になり、カメラはマジカルにもなる」と浮かれ、 いとも簡単に著名人になってしまうところは、お手軽すぎやしないか。 「自分が出会ったものを白い紙に再現する点では、 文章も写真もいっしょだと思う。 だけど、写真は出会ったその瞬間に撮らないといけないよね。 文章なら記憶をたどって出会ったその瞬間に戻って書けるけど」と 言わせしめ、写真への賛美を派手にしてくれたわりには、 「写真の真は真実の真」として、表紙だけ、 それもカラー写真というのが、どうなのか。 「写真家というのは職業や肩書きであるけど、本質的には生き方だからね」 だとか「盗まれた言葉の救出作戦のために写真を撮る」とか勇ましい。 また、父親の不倫相手の妊婦出産写真を依頼され、 その事実を知ったところで、逃げだしてみたり 幸せな副産物ばかりではないのは想定内だが、 厳格な父親が不倫をして出来た男児(11-0719/草亥)は、 日座冲殺のさげ▼▼というオチで、この理屈を知っていれば、 下世話なスキャンダルもどきではなくなり楽しめる。 また、関口は恐ろしく偏った運型で、習得本能に通じる水が強いので、 現在の10年運がターボ運と10年運天冲殺のセットであることをふまえれば、 もっともっと活躍すべきだろう。では、なぜ違うのだろうか。 それは一人で黙々と文章をつづるという孤独な作業に弱さを見せているから。 狭い部屋に暗室までこさえて、大型犬との生活では、気が乱れる。 野人だからこそ、動物との共生も可能なのだが、 表現者として、芳しくない部類であり、活かしきってはいないのが哀しい。 「別に売れなくても良い」と言われればそれまでだが、 自然界が関口に与えた環境なのに、犬に癒やされてでは、 一般人とさほど変わりなく、職業として辛うじて成りたっているにすぎない。 本作の主人公の内なる声は関口のものとすれば、 「違うだろう〜」ではないのか。 これは年干の「海」の濁り水が、まるで発泡する汽水として、 ブレーキになっているのだが、塩水に負けない強い意気込みと、 熱気さえあれば浮上出来るのは間違いなし。そ、汚れは廃し、清流になれ! 犬とは別れ、真剣勝負してもらいたいものだ☆ |
■2018年04月21日(土)雨未 |
清家あい○保育園浪人と港区議会議員の温度差 |
○16年(陽申)02月(鉄寅)「保育園落ちた日本死ね!!!」という センセーショナルなタイトルのblogが話題になったが、 政府は「2017年度末までには待機児童ゼロ」は達成できずに、 3年間の延長を余儀なくされたが、 結局受け入れ先がなく失職するケースは減らないままで、 「子供を産んで、なぜ罰ゲームを受けなきゃならないの」という悲痛な叫びは、 日本中の多くの母親たちの共感を呼び、 偽装離婚までするという熾烈な保活戦争は、国会でも取り上げられた。 そんな折り、昨年(17年/灯酉)の宿命には存在しないDNA「牽」年だった 11月10日(宝丑)のDNA「石」の政治力の支合日に、 東京の港区議会議員の清家あい(74-1225/鉄子)が、 『保育園浪人』を上梓している。 同書は、現役の女性区議会議員が最新情報をまじえながら、 待機児童問題はなぜ起きているのか、 政治の動き、新米ママが失敗しないための保活の基礎知識まで 役立つ知識を解説したものであるというのが売りということなので、 著者の人となりを検証しながら、その実態と対応策について提示したい。 東京都港区東麻布生まれ。清家石材店の3人兄弟の長女で、 旧区立飯倉幼稚園・飯倉小学校卒業後に、 青山学院中等部入学、青山学院大学国際政治経済学部、国際政治学科卒業後、 産経新聞の記者として7年 (主に社会部で事件、行政取材を担当(千葉、静岡支局、東京本社)勤務も、 結婚・出産と仕事の両立に悩み退社し、フリーランスになり、 同じく港区麻布出身で中等部からの同窓生とみられる 一歳年下の夫(75-0527/雨酉)と結婚し、 現在は港区西麻布四丁目在住で、第一子女児(07-0611/陽子)がおり、 子供が3歳の育児中に、現場のママの声を集め、 行政に提言する「港区ママの会」発足。 DNA「石」年の政治力の年だった11年(宝卯)04月(海辰)、 港区議会議員選挙5位初当選。 15年(草未)の04月(鉄辰)には、同選挙トップ当選。現在2期目。 港区議会第2会派「みなと政策会議」幹事長。 14年(木午)、地方政治の活動実績に贈られる 「第9回マニフェスト大賞(マニフェスト大賞実行委員会主催 早稲田大学マニフェスト研究所・毎日新聞社共催)」の 最優秀賞(ネット選挙・コミュニケーション戦略賞部門)受賞した清家は、 DNA「調」主導で、女性の眼を通した政策の実行で、所属も民進党。 「調+禄」は、ユニークな発想で組織に縛られることは少ない。 「禄」×2あり、感謝や奉仕の念は強い。 「調+調」は、常識慣例を感覚で飛び超え真理を追究する頑固者。 本流を行くのではなく、あくまでも野党的体質。 「調+車」は、反骨精神旺盛で常に衝突し動いていないと納得できない性癖。 才能は、この「車」で危険も厭わない単独行動。犠牲的本質である。 「鉄+調+子月」は、人は良いが常に持病に苦しむ人。 「寅」年生まれ「鉄子」は、わがままで甘ったれである。 伴星は「玉」で、生涯学習。 洩星は「調」で、離別なので退社が契機。 導星は「禄」で、他人によって終了するので、落選が怖い。 宿命の特長は、仲冬深夜零時頃の乗り物で、白夜のような妙に明るい陽光が 不夜城のように照らす街のタクシーみたいなものか。 さすが豪華絢爛な港区西麻布在住である。 とはいえ総エネルギー158点のアイドル並みのパワーは、 おそらく実家や結婚相手の家の援助がなければなりたたず、 それがまたハミ出し運をもうひとつ弾けさせない要因か。 もっとも、感謝や奉仕ばかりか金銭物質運の木性は50点に、 発信力の水性は58点とそれなりなのに 自身の金性は僅か5点しかない身弱も身弱で、 ペラペッラで吹けば飛ぶような存在。 だから子育てと新聞記者の両立は叶わなかったわけで、 そこらは自分の限界をよくしっており、街のタクシーは乗車拒否は出来ないが、 遠距離客なり難しい客を乗せぬよう努力しているに違いない。 偏ってるんだし、都政や国政には向かぬのだから構わない。 年干支の「木寅」は、ムードメーカーにして調整役。 月干支の「陽子」は、知らずうちに神輿として担がれるが、 表向きのことに目を奪われがち。 そして日干支の「鉄子」は、おっかなびっくりで自己陶酔の象徴。 取り越し苦労の少なくない極度の心配症、落ち着きなく、地に足がつかず、 そのくせ財力には人一倍目がなく、隠して運用しようとする。 干支番号構成は、51-13-37と北方東方西方をカバーするが、 見かけ倒しを回避するためには、無理をできない。 後天運は、初旬「6歳草亥」がDNA「司」の特別条件付10年運天冲殺。 石材屋では収まりきらない環境を好むため、中途から私立校へ通学。 2旬「16歳木戌」がDNA「禄」の特別条件付10年運天冲殺。 年干支「木寅」の大半会もあり、大きく世界が拡がったようで、 高校3年生でオーストラリアに留学したり、 新聞記者となり、宿命の脆弱さを若さと共に乗りこえた。 3旬「26歳雨酉」は、主導DNA「調」の自己確立10年運。 自分らしく生きるというか、体力の限界をしって退職。 現在の4旬「36歳海申」は、DNA「鳳」の発信力で政治の世界へ。 今後は20年(鉄子)の人生の折り返し地点より始まる 5旬「46歳宝未」は、DNA「石」の害。 月支も「子」なので、立場が悪くなるような出来事。 政治力が発揮出来ず、妥協や屈辱。 それは社会情勢に本人がついていけなくなるのか、 あるいは体調不良を起こし、持続力に陰り。 6旬「56歳鉄午」は納音で、過去の清算。 さまざまな過去の整理清算をせねばならない。 7旬「66歳畑巳」は、DNA「玉」の回想。 8旬「76歳山辰」は、DAN「龍」の改善半会で、新たな旅立ち。 さて、清家はいつ結婚したかは不明も、夫との出会い、ないし交際開始時期は、 88年(山辰)の夫の60年に一度の干合支合年で、 清家のDNA「龍」の半会付の条件なし天冲殺の夢の中ではなかったか。 だからだろう。同窓生であろうと、同じ港区民であろうと、 何の因果か共通干支がなく、 冬生まれの清家にとっては、忌み神なのにせいぜい主導DNA方向という存在。 ところが夫には、夏生まれのため一応清家が守護神になるのだが、 共に身弱であろうと、潜在的な運気は清家が格上で、 いったんは職を辞しながらも、ふたたび表舞台に出てきている。 しかし、女児は「ヒカリ」という名前が皮肉に聞こえるように、 「灯」年「陽」月「陽」日生まれの火性天干一気で、 両親という目上を焼きつくすような宿命は、夏生まれだけに(06月/午月)、 月干支がヒノエウマで羅状で見ればその倍がけあり、 清家とは共通干支はあるものの、月干支同士は納音関係にもなり、 母親の座は脅かされるし、夏生まれの父親には忌み神ばかりか、 イクメンと称しながらも、共通干支なく理解不能の間柄。 (「亥」年生まれ「陽子」は自己愛の象徴でもある) さらには父親の月干支「宝巳」は娘の年干支「灯亥」を天剋地冲し、 娘の未来を伸ばすことがない存在になり、 何よりも、父親の条件なし忌み神天冲殺の夢の中で誕生しており、 二代目運の申酉天冲殺であろうと両手で歓迎とまではいかない。 そんな女児は、金性ゼロ(DNA禄/司なし)で感謝も奉仕なく 優しさの感じられない配偶者成分皆無で 異性運はだらしがないか、まったくないかのいずれかなところに、 初旬「9歳灯未」は、DNA「石」の害で、友人間とのトラブルあり。 既にこの10年運に突入しているのだから、 学校での立場は親の政治姿勢もあり微妙なので危うい。 そして清家も次旬「46歳宝未」がDNA「石」の害では、 娘の問題もあり、政治力に陰りがでてきてしまうのではないか。 これでは威勢良く 「子どもを産んで、なぜ罰ゲームを受けなきゃならないの?」とやっても、 気持ちはわかるのだろうが、事の本質を間違えやすく空振りになりかねない。 また、清家が話題にしている 「三歳までは親が自分の手で育てるのが賢明」という説については、 孟子の天地人の法則で、産まれて一年は天の気を受け、 二年目で地上の気を受け、三年目では人の気を受け、 人間として礎を築くことを示し、自然界の真理でもある。 これがこの世の全てにはなっていない現状では、 保育園が協調性のある子供を育てると好意的に解釈できても、 頼りっきりにするのは万全ではないだろうし、 その保育士の不足も深刻というが、 保育士の仕事がそれだけ重要視されても地位は向上せず、 さらには男性にまで職場を解放したあげく、ぞんざいになり 二次的に事故を誘発したりしていることへの危機感はない。 さらには「信頼できる相談先が必要」というが、 なぜ、保育園に入れないか。 ここでは清家のように、実家や夫の実家で面倒をみてもらえる可能性があり という条件は別にして、その答えは簡単である。 人間は平等でも運は不平等。なので、時期を間違えた出会いや、 相性の良くない結婚をしてしまえば、 たとえ子供が生まれても、自然界の応援は得がたく、 そこで、保育園に入れぬような、 苦労をしたほうが伸びる子供が誕生することになるのだ。 実際、保育園に無事入る子供はいるのだから、 何故?を考えてみればわかるものだ。 つまり、運の良い子供が誕生する結婚であったか否か。 それが子供を産んで罰ゲームとかいう発想にならない原点。 次元は別にして、本当に相性が良ければ、 家庭それぞれに、何らかの問題はあろうと、 さすがに仕事をしたいのに、保育園に入れないなどという状況にはならない。 行政に全く問題がないとはいえないが、 実際には自然界に祝福されない結婚をすれば苦労は覚悟せねばならない。 これが、保育園浪人にならない術なのだ。 なお、甚だどうでもいいこことだが、清家の生年月日は、 アナウンサー職をリストラされ広報局広告宣伝部に異動させられた フジテレビの春日由実と、夫はEXILEのMATSUと同一である。 想像してもらいたい☆ |
■2018年04月24日(火)陽戌 |
山岡ミヤ○光点という薄汚れた街の明かりは暗すぎる |
○08年01月10日(畑酉)の律音日に、宮規子として「魚は水の中」が、 07年(灯亥)の第24回織田作之助青春賞佳作となり、 そこから、ほぼ10年の時を経て、DNA「龍」の改善年らしく守護神日に、 第41回すばる文学賞(17-0905/草未)を受賞した 山岡ミヤ(85-1106/畑酉)の『光 点』が、 屈辱も妥協もある主導DNA「石」年を迎えた今年(18年/山戌)の DNA「牽」の守護神天冲殺月の02月10日(雨酉)のDNA「禄」日に上梓された。 工場しかない閉じられた町で暮らす実以子。 中学を卒業して以来、手帳に職場の弁当工場にいく時間を記すだけの日々。 自宅では母親が実以子の持ち帰るにおいに顔をしかめて、娘を追いつめる。 「結局あんたみたいなのが、人に迷惑かけても顔色変えずに生きられるのよね」。 父との結婚についてや自分が生まれた 経緯を母から明かされるにつれ絶望的になり、 「八つ山」と呼ばれる裏山で、祈りではなく祈る形を始める。 そして、その奇妙な行為をいつも観察していたという 存在が希薄な妹を慕い、同じ工場団地の冷凍庫で働いているという カムトと名乗る青年と出会い、 二人は「ヤシロ」と名付けた秘密の場所で、共に時間を過ごすようになる。 それは行き場のない者同士のささやかな交流であったはずが、 踏みこんだ時にうごめきだした。 母のいらだち、父の無関心、遠ざけられた現実。 隣町で見知らぬ女と映画に向かう父親。抑圧の先に発生した奇妙な焦り。 ランタンの灯火はあまりにも頼りないが、 不穏な日常をふりきり、二人が求めた光点とは何だっだか・・・。 神奈川県生まれ。法政大学社会学部を卒業。 たいした情報はなく、生年月日も当初公表されていたが、 現在は削除されている山岡は、DNA「石」主導で、 大きな山のような何かを常に意識しながら、 屈辱を受け入れ周囲の顔色をうかがいながら密やかに生きる。 「石+貫」は、家族なり集団内で孤立する。 ただし屈服するか独善的になるかは状況次第で、立ち位置は、実以子そのまま。 「石+鳳」は、常識はあると自覚するが、ガサツで世間一般に通用するかは別。 これは「実りがないから実似子なの」と言ってしまう母親の思考に通じる。 「石+車」は、目的遂行のためには個人的な事情を認めず。 才能は、この「車」で犠牲的かつ危険な道行き。 「石+玉」は、理屈をこねて自己保身。 「畑+石+戌月」は、子供じみたところがあり、 他人の真似をするところから始める。 「丑」年生まれ「畑酉」は、正直でもある。 伴星は「調」で、感覚的で奇異な日常。 洩星は「車」で、何もないところから始める。 導星は「鳳」で、ほとんど趣味みたいな生きざま。 宿命の特長は、晩秋午後八時頃なのに、薄明かりが残り 怪しい草花が栽培された「畑」。 不自然にも、多くのきらびやかな宝石のようなものが、 ちりばめられており、表面的にはそれなり。 総エネルギー203点中金性81点もあり、 (なのに金性の方向の猫を飼育しているのも疑問) 作物が育ちにくい土壌(53点)で、育てて出荷する木性は僅か14点なので、 ないよりはマシだが高級感はなく、庶民的が似合う。 年支「丑」VS月支「戌」の刑は、ぐずぐずしていると目上との衝突。 また、月支「戌」VS日支「酉」の害は、 臓器一般の毒性で体調は常に万全ではなく、 内側は常になんとなく病的で、二次的に気持ちも腐る。 そして、言い様もない屈折した汚れが隠されており、 関わりを深くもとうとすると、慣れないと気分を害してしまう。 とはいえ、年支「丑」VS日支「酉」の半会があるので、 のんびりしていないで、常に即座に成果をだすことが求められ、 内側の人間形成が得手ではなく、専業主婦不向き。 自宅に籠もってする仕事は不向きで、 そうであるならば、消耗が激しくなるばかり。 年干支の「草丑」は、忍耐力あり一発勝負より持久戦が得意。 強情で融通が効かないが、堅実ではある 月干支の「陽戌」は、商才あり社交上手で協調性あり。 付き合いが幅広い分、財運が育つが、 身内からの裏切りがあれば、それがさらにそれを強固になる。 精神領域の仕事に携わると、精神異常を招く恐れ。 日干支の「畑酉」は、外見は様々なものを使い、 美しく華やかにしようとするが、内容はあまりないに等しい。 豊かな家に育つと成長しづらいので、 貧しい家の中で、それをバネに伸びていくタイプ。 「畑」は異性や与えられた役割を育てることで、 自己の良さがでてくるが、それは人を見る目、 特に異性を見る目がないと、育つはずの作物も貧弱でしかない。 そしてこの「畑酉」は、同系列の「畑巳」ほどの強さはないものの、 倒柱の気配ありで、一族一家を内側から腐らせる役割あり。 これに内側の月支「戌」VS日支「酉」の害もあるばかりか、 秋生まれの守護神木性は年干「草」しかなく、 上格の「木」(高級な果物にはならない)ではなく、 そこまで成長が期待できない「草」なので、 せいぜい売り買いの対象は、野菜になるので、 売り急がねばならないことにもなる。 なかなか本物の相手に出会いづらい宿命といえよう。 干支番号構成は、02-23-46で東方南方北方で、西方欠け。 金性は格段に多いのに、微妙なズレはあり。 後天運は、初旬「1歳灯亥」は、DNA「龍」の宿命を温めるもので、 月支「戌」VS日支「酉」の月支から外側につながる変則方三位で、 庶民感覚で、外へ意識を拡げれば、内側の汚れを軽減可能。 実行力が付加されたとみるべき。 2旬「11歳山子」は、DNA「石」の主導DNAで、 他者と上手に関われば自己確立し、自分らしさを知ることになる。 とはいえ「山」のようなものに埋もれることであり、息苦しい。 3旬「21歳畑丑」は、DNA「貫」の独立独歩。 日干支「畑酉」の大半会もあり、織田作之助青春賞佳作で、 妙な自信をもつことになってしまう。 現在の「31歳鉄寅」は、DNA「調」の金性強化で、 偏り激しくなり、より独創性より少女的感性が強まるばかりか、 月支「戌」の半会もある初旬条件などない10年運天冲殺ながら、 突如動きだけは派手になり、すばる文学賞を受賞しデビュー。 とはいえ、守護神年干「草」は干合で「宝」になるため、 より表現者としての意識は強まるが、「畑」の本質的な良さは失われ、 「畑」というよりは様々な場所を提供する街の機能強化。 この後は5旬「41歳宝卯」が、DNA「鳳」なので発信力は強まる。 準守護神の月干「陽」が干合され「海」になり、 進み行く方向性や母親などの変化を伴う10年運天冲殺。 月支「戌」VS日支「酉」の害が切れ、 動きは急だが、結果としての善し悪しは別。 いずれにしろ、この20年間の10年運天冲殺で、 何らかの運は稼働する見込みだが、それは自然界に試されているだけで、 感謝と奉仕がなければ、落ちる時は早い。 6旬「51歳海辰」は、同様に害が切れるDNA「司」で、 極めて地味な状況で、かつての派手さは何もなし。 7旬「61歳雨巳」は、DNA「禄」の放出で、 年支「丑」に日支「酉」がからむ三合会局で、 収拾がつかぬほど、何もかも冷えていく。 8旬「71歳木午」は、DNA「牽」の守護神だが、 晩年すぎて体力が追いつかないか、既に潰えていく可能性もあり。 体力が残っていれば、本物の名誉が廻る。 さて「信じることと祈ることは別」と山岡は登場人物に言わせるが、 それは表面的な形を重んじる「畑」だからだろう。 とはいえ、光点は宿命を冷やさぬ知恵であり、 その熱気は歓迎しても、表現者として成功していくのが、 極めて難しいのが「畑」の宿命ばかりか、 害持ち故に、暗くて暗くて暗すぎて時代整合性なし。 また月干支「陽戌」を加味しても、 本来は精神領域ではなく現実領域の仕事を外で稼働させていれば、 汚れも溜まらず、発散できるのだが、山岡はそうではない。 なので、10年運天冲殺で作家としてのスタートにたっても、 なかなか満足できるものはない。 それでも、まだ外で稼働させる編集者であれば、 仕事として良き作家を送りだすことも可能だった。 さらに、書店で働いていれば、存分集客でも出来たろうし、 さらに言えば、いわゆる精神領域ではなく、 もっと別の営業職なり、実業の世界に身を投じていれば、 とっくに面白い人生になっていたのに、 幼少期の実生活によるものだろうが、残念。 山岡ミヤ×メル(Mer)なんという、朗読と踊りのパフォーマンスも、 14年(木午)の守護神年にはやっていたようだが、似合わない。 時代は明るく、前向きに働く宿命を応援する。 比較的暗い宿命なら、なおさら現実的に生きて欲しかった☆ |
■2018年04月26日(木)山子 |
谷瑞恵○額を紡ぐひとの微かな不穏 |
○97年(灯丑)のDNA「玉」の守護神年に、 「パラダイス・ルネッサンス〜楽園再生〜」で、 第6回集英社ロマン大賞佳作入選。 以降コバルト文庫を中心に着実に地歩を築き、 12年(海辰)のDNA「禄」の天剋地冲天冲殺年に、 初の一般向け作品である「思い出のとき修理します」で、 一般的にも認知された谷瑞恵(67-0203/山戌)が、 02月20日(雨未)のDNA「司」の干合日に、 『額を紡ぐひと』を上梓しているので解説する。 その彼女は額装師。手放せない想いに、ふさわしい居場所をつくる。 事故で婚約者を喪った男性のような名前の額装師・奥野夏樹。 彼女のもとには一見額装不可能で、いわくありげな依頼ばかりやってくる。 ヤドリギの枝、小鳥の声、毛糸玉にカレーポット――。 依頼人の心に寄り添い、時にその秘密を暴いてしまう夏樹。 遊び人風の表具額縁店の次男坊・久遠純は、 夏樹の作品の持つ独特な雰囲気に惹かれ、彼女自身にも興味を持つが、 そこには知るには辛い履歴書が隠されていたのだ。 果たして額装を通じて、思い出の時を修理修復できるだろうか。 神奈川県から、あえて西日本に居住し、 毎日毎日とあるカレー店に通う彼女のこだわりは解決するのだろうか。 三重県出身で三重大学を卒業後の現在は、 首都圏に居住しているだろうと推認できる谷は、 DNA「石」主導で、優柔不断の塊で反応は鋭敏に非ず。 旗色を明確にしないので誤解されたり、無用な敵をつくる恐れ。 「石+玉」は、落ち着いた顔を見せ、 理屈さえ納得出来れば平穏な生活を営むことが可能だが、 なんでも一筋縄にはいかず、一定のメッセージをこめないと、 或いは感じとれないと困難な面倒な面あり。 「石+貫」は、独善的で変わり者。 そういう側面を自分自身で強いてしまう。 原則、艱難辛苦に耐えねばならぬようになってしまう。 「石+龍」は、言い訳無用の実行力。その気になれば、額装屋を志し、 知りたい人物の近所に店まで構えてしまう執念あり。 しかもそれを支える技術なり理由を構築できる術あり。 「石+調」は、自尊心ありも、とりたてて名誉やら役割には無縁。 納得できるか否かが重要なのである。 才能は、この「調」で孤独・独創性・芸術力・少女趣味。 なので、がらくたさえも彼女にかかれば、意味を持つ。 「山+石+丑月」は、他人から技術や役割を引き継ぐ。 婚約者がしていた仕事を道として極める。 純粋なところがあるので、なんでも容易く習得できるように思えてしまう。 最初は見よう見まねで、それから本物へと進む。 「午」年生まれ「山戌」は、非現実性。 あまり生活感がないのは、このためである。 伴星は「調」で、感性鋭い他者に真似しづらい人生。 洩星は「龍」で、故郷を離れて一人で始める。 導星は「調」で、最後は自分次第。自己中心のウルサイ晩年。 宿命の特長は、晩冬深夜二時頃の「山」で、白夜が特別に光輝く宝飾品を、 その頂上に添えた姿。とはいえ、人生が大きく動きだすと、 年干支「陽午」VS月干支「宝丑」の干合支害で、言い知れぬ恐怖を与えたり、 時に情緒不安定の毒を発散したりと脅威。 それにより、一時的に年干は「海」月干は「雨」の忌み神三昧になってしまう。 これは経済や異性に目が行きすぎると落ち込む暗示。 また、人生の最初は不穏。中盤から安定。 干合変化後の月干「雨」を自身により、 再度干合させれば、月干は「灯」で日干は「陽」になり、 年干「陽」をふくめ、変則干合火性天干一気が成立するので、 努力に努力を重ね、異性や経済、 さらに目下やファンを変えて行けば、明るいものも見えてくる。 総エネルギー236点の土性過多の90点は立派な「山」。 とはいえ木性ゼロ(DNA車/牽なし)は、猛烈に仕事に打ち込むタイプではなく、 いわば禿げ山であり、隠すことをしないことが、 かえって気配を消す作用にもはたらく。 火性67点は熱い創造力に金性60点もしっかりとした内容。 それに引き替え、冬生まれなのに水性僅か19点は、 魅力成分がいまひとつで、実は優しさ不足。どこか生活感なし。 前記年支と月支の干合支害関係を加味すれば、 年支「午」VS日支「戌」の半会があるので、 ぐずぐずせずに一気に結論をだすのが正解。 特別意識の強い月干「宝」の「丑」と日支「戌」の刑は、 目上との争いは避けられずも、 そこは「石」主導の和合精神で乗り切る。 年干支「陽午」は、他人の運を食い散らかして運気を伸ばすヒノエウマ。 苦労せず甘やかされて暮らしていると、運気低迷の恐れ。 月干支「宝丑」は、周囲に振りまわされぬマイペースさが売り。 自己はさらけださずに、飾らぬ芸で和みを発信。 そして日干支の「山戌」は、守備本能が異様に強く、 身近な人を思う気持ちがなかなか相手に伝わらず苦悩する。 凝り性で衝突しやすい面あり、数代前に不慮の事故などの経験者あり。 干支番号構成は、43-38-35で西方の限定された領域で濃い活動をする。 10年運初旬「9歳鉄子」は、DNA「鳳」の冷静な風流心で苦慮すれば、 発信力が磨かれる変剋律で、宿命の干合支害を断ち切るばかりか、 年干支「陽午」の天剋地冲があるため、成功運型も遅咲き。 2旬「19歳畑亥」は、DNA「石」の主導DNA変剋律。 大学であるいは就職したであろう職場で、 人間関係に苦悩しながら、自己確立をしていった成長期。 3旬「29歳山戌」は、DNA「貫」の独立独歩の変剋律。 律音なので集中力を上げる過程で苦悩すれば才気は磨かれデビュー。 4旬「39歳灯酉」は、DNA「玉」の守護神害。 意図せずとも、注文に応じて作品を量産した時期。 現在の5旬「49歳陽申」は、DNA「龍」の守護神改良改革。 進み行く方向性の変化で、ファン層の微妙な変化。 女性ばかりか男性にも受け入れられるようになる。 月干「宝」が干合により「雨」になれば、 これが日干「山」とさらに干合し、月干は「灯」、日干は「陽」になるため、 これに年干「陽」を入れて、 干合火性天干一気が成立するので、ひときわ目立っていく。 今後は6旬「59歳草未」が、DNA「牽」の名誉。 年干支「陽午」VS月干支「宝丑」の害も切れるので、 栄誉ある立場を得たり、何らかの受賞という流れもあり。 7旬「69歳木午」は、DNA「車」の晩年ながら多忙。 8旬「79歳雨巳」は、DNA「司」の引力本能10年運天冲殺で、 派手さはなくとも突発的注目。 感謝さえ濃厚ならば、充実した最晩年になる可能性大。 さて、今作も主人公はまるでストーカーなみに、 事故で亡くなった(幼馴染みの)婚約者の最後を知る可能性のある カレー店の店主に客としてとはいえ、熱心に通う(つきまとう)。 (事故と言っても、流星群を見に行くなんていう 自己発揮せねば遭遇しなかったであろうもの) 過去も未来も失ってしまったという設定には、 むろん明るさは微塵もなく、失ったといいながら 凝り固まった暗い過去を引きずっているのは、 自由がなく、まるで籠の鳥のような「山戌」が、 表面的に干合支害を所有するという不穏さそのまま。 そんな調子で生活していけるのか心配になってしまう登場人物は、 木性ゼロ(DNA車/牽なし)と、晩冬生まれらしい、 華やかさのまるでない暗い谷の宿命を偽りなく表現したもので、 好きな人にはたまらない世界観だろう。 しかし、それが時代整合性あるかと言えば別であり、 このままのスタイルを崩さずにいけば、 読者のほうがくたびれていかないかが、少々心配。 とはいえ今年(18年/山戌)は、DNA「玉」の守護神害年明けの律音年で、 人生の折り返し地点と思えば、 5旬「49歳陽申」もそろそろ安定して使用可能と判断でき、 明るいほうの世界へとやってきても良いのではないか。 「誰かを苦しめると自分にかえってくる」わけだし、 「死が軽い」ともあえて言わせている。 本書のテーマは静かなる再生。 生活感がなく、なくても生きていくことに困らないのが額縁だが、 複雑な過去があろうと、その思いを額装して昇華させ、 新たな人生へと向かわせる。 谷らしい、微かな明るさなら読者もついてきてくれるはずで、 ここから大化けが期待できるところに、さしかかっているには違いないが、 時代整合性なき暗さだけが気がかりだ☆ |
移 動 祝 祭 日● 2 0 1 8 年/ 山 戌 |
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